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野菜売り場に「オレンジ白菜」が出ていました。通常の白菜は緑の外葉の内側が白もしくは薄い黄色ですが、オレンジ白菜はこの内側の葉がわりと鮮やかなオレンジ色です。紫キャベツやレッドたまねぎのように、少し品種の違う野菜なんでしょうね。売り場には「生で食べられるのでサラダでもどうぞ」と書いてあり、ふつうの白菜だって漬物にすれば火を通さずに食べられるんだけどなあ…と思いながらも、サイズと値段が手頃だったので、半玉買ってみました。わたしはよく白菜を刻んで茹でて、ごま油とうすくちしょうゆであえた、朝鮮料理のナムル風の「白菜のごま油風味あえ」を作りますが、今回は意地でも生で食べてやろうと思いました。そこで、オレンジ白菜の葉をよく洗って水気を切り、刻んでから塩昆布を加えて、よく混ぜ合わせます。冷蔵庫でしばらくなじませれば、完成です。至極簡単で味もそこそこでしたが、でもこれならさっと茹でて作ったほうが、口当たりが良くて美味しかったかな、と思いました。
2023年04月09日
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紅芯(こうしん)大根は、名前のとおり実の中心部が赤い大根です。普通の大根、と言うとおかしいですが、スーパーでよく見かける青首大根が細長いのに対して、紅芯大根は球形に近く、上半分の皮は青首大根と同じく緑色で、下半分が白いです。青首大根に比べて皮が硬いのは赤かぶのようですが、生で食べても大根だきのように煮ても、かぶとは違って実の組織が緻密ではないということが判ります。今回は関東煮きのように、ちくわと一緒に煮いてみました。以前も煮汁が赤くなることがあったので、もしやと思っていましたが、案の定ちくわが赤く染まりました。赤と言っても、ビーツを使ったボルシチや飛騨の赤かぶ漬けのような真っ赤ではなく、赤紫に近い色合いです。もしかして、煮汁の酸性度で赤くなったり青くなったりするのかも、と思いましたが、酢を垂らすなどの実験はしませんでした。でも、天然色素ですから、それなりの栄養はあるのでしょう。近郊農家が作っている野菜ですが、思わぬ出会いでした。
2024年03月11日
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牛肉のしゃぶしゃぶになぞらえた「○○しゃぶ」という料理がありますが、肉だけでなく、薄切りの魚の身を使っても美味しいですね。魚(うお)しゃぶの場合は、魚の身そのものを味わうのはもちろんのことながら、しゃぶしゃぶした鍋で一緒に煮る野菜類に、魚のダシを出すという感じでしょうか。鯛などの白身の魚の切り身や、刺身用のさく(の古くなったの?)を薄切りにし、ねぎや白菜を煮立てた鍋で少し“しゃぶしゃぶ”して食べると、まさに絶品です。ぶりしゃぶは、ぶりの切り身を使いますが、しゃぶしゃぶしていただくというよりは、1~2分野菜と一緒に煮込んで、よーくぶりのダシを出したあとで、ぶりにも野菜類のダシを吸わせる感じにするといいですね。ぽん酢しょうゆでいただくか、だしじょうゆでいただくかはお好みでですが、ぶりしゃぶなら、最初から寄せ鍋のように、淡いしょうゆ味の鍋仕立てにしておいて、薄切りのぶりの身を煮込んで食べる、というふうに割り切ってもいいのかなと思います。鍋物で気になるのは、食べたあとに残った汁。もちろん、具をさらったあとで雑炊にすればいいのでしょうが、ぶりしゃぶの場合、最初から人数分の吸い物を作るつもりで、汁も味付けし、野菜やぶりもひとしきり煮てからめいめいのお椀によそい分けていただく、いわゆる「汁物仕立て」にするのもアリだと思います。刺身用の新鮮な魚でなく、一格落ちた切り身でかまいませんから、加熱用の良い身の魚なら、ぜひ、しゃぶしゃぶ風にしてみてはいかがでしょう。
2008年02月08日
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魚へんに春と書いてサワラですが、昨今は幼魚のサゴシも含め、年中出回っているようです。身が柔らかいので、味噌漬けにして身を締めたりもしますが、簡単に食べるのなら小麦粉をまぶして焼くムニエルでしょう。油を大量に使うと「唐揚げ」ですが、フライパンに大さじ2杯ぐらいのサラダ油で充分です。バターでなくてもOK。焼くときにあまり動かさず、せいぜい裏・表、何回か返す程度で、きつね色になるまで焼き、カラリと香ばしく仕上げましょう。このとき、ぜひ骨付きの切り身を買ってきてください。そして骨のほうに少々身が残ってもかまいませんから、包丁で骨と身に分けます。身からは、ヒレの近くの骨なども、そぎ取ります。身は身だけにしておいて、お好みでハーブや塩を振ってから小麦粉をよく付けて焼き、骨は骨で同様にして焼きます。焼くときは身の厚さにもよりますが、弱めの中火でじっくりと焼いてください。身が先に出来上がっても、骨は濃いきつね色になるまで、まだまだじっくり火を通してください。パリパリに仕上がります。なお、胴骨を焼くときは、なまぐささと爆発防止のために、中心のすぐ脇を通っている赤い骨髄を、竹串などを通して流水でよく洗い流しておくのがコツです。カレイの唐揚げの身を食べたあと、骨を二度揚げしても美味しい骨せんべいになりますが、少しの油だけで簡単に作れる、ということで、サワラの切り身バージョンを紹介しました。
2005年08月07日
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涼拌五絲(リャンバンウースー)というのは「冷菜の5種の細切りあえ」という意味です。春雨の酢の物を書いたときに拌三絲(バンサンスー)とも紹介しましたが、それは3種類の具をあえる場合であって、今回は5色の具を揃えてみました。まずは「白」の春雨ですが、これは茹でてから水洗いし、よく水気を切っておきます。「緑」のきゅうりは、板ずりをしてから斜めに薄く切り、さらに細切りにします。「赤」も薄切りハムを春雨程度の細さに切りました。「黄」は錦糸卵で、薄く焼いたのをよく冷ましてから切ると、細く切れます。そして「黒」は、だし昆布です。昆布だしは、昆布を水から入れて、沸く直前か直後に取り出すのが良いとされますが、今回はあえて(関東煮き用に)しばらく昆布を煮出し、軟らかくしてから引き上げて、繊維に沿う方向に細切りにしました。具をあえる際には、5色の色合いを見せることを考えれば、マヨネーズなどよりも、ぽん酢しょうゆ、または透明なドレッシングがいいですね。
2015年01月23日
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もう春先のことで、だいぶ前になりますが、高菜の一種のこぶ高菜を買って、木綿豆腐と炒めた「こぶ高菜のけんちゃん」などにして食べておりました。その頃に作ったものですが、ここで書いておかないと書きそびれるので、紹介する次第です。とはいえ、何てことない豚肉との炒め物です。こぶ高菜は繊維が硬いので、まず軸と葉に分け、軸は小口切りか斜めそぎ切りにします。葉はざくざくと刻みます。これに合わせて、薄切りの豚肉も細長く切っておきます。中華鍋に切った豚肉を置き、酒、しょうゆ、中華だしの素、サラダ油を加えて混ぜます。点火して中火にし、煎るように炒めます。いったん出た水分がなくなりかけたら、刻んだこぶ高菜を加え、軸に火が通るまで炒め合わせます。これで充分に美味しい炒め物のできあがりですが、水溶き片栗粉で軽くとろみをつけても食べやすくなるでしょう。わたしの作り方だと、最初に豚肉に混ぜるしょうゆの量で最終的な味付け(塩分)が決まりますので、ご注意ください。
2022年04月29日
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めったにないことですが、鰻と穴子を立て続けに食べました。鰻は生協の宅配で「年間最安値」という触れ込みだったので家内が注文しておいたもの。穴子ともども冷凍品でしたが、冷凍庫の容量にも限りがあるので、少し日にちを置いて、順に消費しました。たぶん、鰻は土用の期間中に「まむし」に、穴子は穴子入りの巻きずしにしたと思います。そうすると、残るのは鰻の頭2つと穴子の頭3つ。半助とも呼ぶことから、豆腐と煮いた「半助豆腐」にしました。木綿豆腐でもかまいませんが、今回は絹ごし豆腐です。1丁を9つに切りました。ぎりぎり入る大きさの鍋に豆腐を入れ、しょうゆを15倍程度に稀釈して、酒も加え、ひたひたの量に煮汁を張ります。鍋の空いた所へ鰻や穴子の頭を沈め、煮立つまでは中火で、そのあとは豆腐がふるふる震える程度の火加減で煮ます。5分か10分煮たら、できあがり。そのまま冷まして、さらに味を含ませます。食べるときには全体を温め直していただきます。煮汁も美味しいです。
2021年08月12日
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「ちゃんちゃん焼き」を作りました。キャベツなどの野菜と鮭を鉄板で焼き、みそバター味で食べる北海道名物です。語源は不詳だそうですが、具の決まりも特になく、アレンジの自由度が高いので、わたしは鮭のあらが安く出ていたときに、おリョオリの選択肢としています。フライパンを熱してサラダ油をなじませたら、中弱火にしてから小骨などを取り去った鮭を皮を下にして並べます。今回の具は、キャベツとにんじんを刻んだものと粒コーンを使いました。みそで全体の塩分が決まりますので、量を決めて鮭の身の上に塗ります。その上に野菜類をかぶせ、バター適量を乗せてから、フライパンにふたをして蒸し焼きにします。鮭が香ばしく焼け、野菜に火が通ったら、全体をざっくり混ぜ合わせます。料理酒を振ってから混ぜ合わせてもいいでしょう。余分な水分が飛べば、できあがりです。なお、今回使った粒コーンも、実家からもらってきた8年前に期限が切れた缶詰でしたが、味も風味も問題なく食べられました。(→「最新50件の書き込み」 →「ジャンルの説明」 →「月ごとの一覧」)
2025年11月27日
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パリには2回行ったことがありますが、寒い9月と温かい11月と、いずれも秋でした。道端では男の人がドラム缶を逆さにして、中で火をたいて底板で栗を焼き、「マロンショ(Marrons chauds)、マロンショー!」と叫びながら売っています。この焼き栗売りの声は、秋の風物詩にもなっています。はぜないようにナイフで皮に大きく傷をつけた栗は、日本の栗とも天津甘栗とも違って、実に渋皮が入り込んだ(くるみのような)実で、焼きたての熱い実をかじるとほのかな甘みがありました。小さなひと袋が200円ぐらいだったでしょうか。もちろん、日本の栗でも焼き栗は美味しいものです。まな板に栗を乗せて、とがった頭の部分を包丁の根元で大きく傷をつけ、中火にした魚焼きグリルで、皮が焦げるぐらいに焼きます。香ばしさとホクホクした味わいが楽しめます。粒に大小があるときは、大きな実に火が通るぐらい頑張りましょう。小さめの実は火加減の弱い場所に置いておくなどすれば、焼けすぎや乾燥を防げます。関西では丹波栗が大粒で有名ですが、生の栗が手に入ったら、なるべく早く焼くか茹でるか栗ごはんにするかして加熱してしまいましょう。ほうっておくとどんどん虫に食われます(虫の卵なんかは、知らずに食べてしまっているのかも……)。余談ながら、りんご(pomme=ポム)のなる木がポミエ(pommier)、さくらんぼ(cerise=スリーズ)のなる木がスリジエ(cerisier)ですが、栗はマロニエ(marronier)の木になるのではありません。栗は別名シャテーニュ(châtaigne)とも呼ばれ、栗の木はシャテニエ(châtaignier)といいます。
2006年10月21日
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年末に「肉のメニュー」としてビーフシチューを作りました。市販のルーを使ったため、そんなに本格的というわけではありませんが、それでもゴロゴロした「カレー/シチュー用」として売られている牛肉を使った、それなりにしっかりしたメニューと言えるでしょう。今回、作ったあとで過去の書き込みを参照しようとして、約2年前の「カレーライス」の書き込みが、ビーフシチューとほぼ同じ作り方だったので驚きました。違いは、使うルーだけのようです。小麦粉をはたいた一口大の牛肉を熱湯で茹で、何回か沸騰させて、火を通したら、にんじんなどの野菜もそれなりに火を通して仕上げます。ビーフシチューにじゃがいもが要るのか、という意見はあるかもしれませんが、今回は使ったことで、ますますカレーライスとの差がなくなりました。結局、塊肉を軟らかく調理して野菜とともに食べる、という基本は、一緒なのですね。小麦粉のせいでルーのとろみがややきつくなりましたが、美味しい作り方だと思います。
2022年01月07日
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最近「豆あじ」が手に入らない、ということで、頭を取った小あじを素焼きにしてから、しょうゆ100、酢50、酒50ccの液に漬け、続いてさごし(さわらの幼魚)のあらをムニエルのようにしたものを、食べかけの小あじの隣に漬けて「さごしの南蛮漬け」にした、というところまで、3月末に紹介しました。最後はさごしも漬かりすぎて味が濃くなりすぎた感じでしたが、なんとか食べきり、そして漬け汁だけが残りました。そこで懲りずに3度目の南蛮漬けです。あじの3枚おろしが4枚か6枚入ったパックが、値引き(たいてい半額)で売られていることがよくあるので、これを買ってきました。小骨を取るため、いわゆる5枚おろしになるように、小骨の部分を薄くそぎ取ります。それを一口大にしてから全体に小麦粉をはたき、今度はある程度の量の油でから揚げにしました。香ばしく揚げたものを残っている漬け汁に漬けると、容器がびっしり埋まりましたので、これも表面にぴっちりとラップを密着させて漬けました。1日たつと、揚げた衣が漬け汁を吸って、汁がほとんどなくなっていました。魚は揚げてあるし、漬け汁には酢が多く含まれているので、日持ちはすると思うのですが、早めに食べきりました。最初の小あじのときは塩分が強すぎる感じでしたが、次第にマイルドになったようです。漬け汁はほとんどなくなり、油っぽい液体だけ残ったので、さすがにこれでおしまいです。今になって、最初からしょうゆの比率を少なくしておけばよかったかなあと反省しています。
2024年04月14日
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「商売繁昌で笹持って来い!」……えべっさんの掛け声です。今年は下の子を連れて、宵戎の9日に近所の戎神社にお参りしましたが、わたしが小さい頃はやはり地元の大阪・堀川戎に行っていました。自営業でしたので、笹を買い、縁起物の「吉兆」を付けてもらって、1年間家に飾っていました。笹のほかに買ったのが、福飴と延命飴です。福飴はお多やんの顔が出る金太郎飴で、福を呼び込むもの、ねじ飴の延命飴は、節分まで置いておいて食べるものでした。このような細工飴は作るのに技術と手間が要るようですが、砂糖(または糖化させた澱粉)だけの単調な味なので、ぱくぱく食べるものでもなく、たいがい溶けかかった頃にセロハンをようようはがして食べ終えるといった具合でした。堀川戎の露店でも、天神橋筋商店街の和菓子屋でも、外側が赤と白の2種類の福飴を売っていましたので、1人あて2本。食べきるのも大変でした(延命飴は赤い筋のと緑の筋の2種類)。ま、行事と割り切って、食べていましたが。さて、近所のえべっさんには福飴は売っておらず、りんご飴やとうもろこし、たこ焼き、いか焼きなど普通の露店ばかりです。5才の子どもには高いものや熱いものはどうかと思い、どんぐり飴を買ってやりました(1ケ30円)。本人が5つと、おじいちゃんの家にお泊まりに行っているお兄ちゃんに2コ。帰りの道々、1つだけ口に入れて、しっかり歩いて帰りました。飴の言われよりも、子どもが満足してなめる飴は、福飴以上に御利益があるかもしれませんよね。
2006年01月09日
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