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(生まれたての花びらの色が際立って)名前の響きから、花を選ぶこともある。『ローラアシュレイ』がそのひとつ。これがたとえば『紅蜂草』などという名だったら、印象がずいぶん違ったであろう。同様に、『フェリシテ・エ・ペルペチュ』なども、音楽的響きを持っている。まるで、フランスの貴婦人が砂糖菓子を舌の上で転がしているかのよう。さて、ローラ・アシュレイさんであるが、この子の魅力は、開花時の紫をおびた紅色の花びらと、きりりと締まった葉っぱ。昨年まで西側の通路に地植えしてあったが、ジェネラルGさんの蔭で風通しも日当たりもいまひとつだったせいか、元気がなく色合いも儚げであった。冬に消え入りそうな様相を呈してきたので、いよいよ鉢上げし東側に移動させる。勢いこそまだまだであるが、これまでとは違った可憐な花をのぞかせてくれるようになった。他のバラたちが一斉に散った後も、思い出したようにポツリポツリと咲いている。私は私と、でもいうような清楚な風情。( こちらもある意味「私は私」 いつもマイペースな風たん )
2011.06.02
(ゆったりと大らかに咲くジェネラル・ガーデナーさん)誰にも愛されるであろう上品な香りが、辺りに漂う(雨上がりの姿も瑞々しく)ここ1~2年の「最小限のバラに、最大限の愛情を」作戦に伴いもうひとつ試みていることがある。それは農薬を極力使わないこと。一般的な通説として、病害虫対策には2週間に一度の農薬散布とある。本来の横着な性格から、これがどうも守れない。マスクとゴーグルに防護服といった完全武装がまず面倒である。いい加減な装備が原因なのか、噴霧後は口の中が苦いような気さえしてくる。周囲にパタパタと新興住宅が建ってしまった今となっては、ご近所さんへの影響も考えねばならない。いっそ、何もせずバラたちの体力に任せっぱなしにしようか、などと都合の良い考えが頭をよぎる。いろいろ検索しているうち、「バラの季節に農薬を噴霧するより、冬に石灰硫黄合剤を塗布する方が効果的」との記事を見つけた。う~む。何やら聞きなれない石灰硫黄合剤。そんな作業、本当に必要なのか。半信半疑である。でもまぁ、モノは試し。騙されたと思って、昨年の冬はじめて防寒着を着込んで試してみることにした。冬まっさかり、1本1本のバラに向き合い、話しかけるように筆で塗り塗りする作業は、なにやら修行めいてさえいる。だけど、そんな自分が嫌いじゃなかったりもする。心の中で呟くもう一人の私。「頑張れ自分!」そして迎える今年のバラの季節である。確かにある一定の効果はあるとみえ、病害虫の被害は例年に比べ、かなり少なかったように思える。害虫をまったく寄せ付けないことは不可能だが、黒点病・うどんこ病にいたっては、開花中はほとんど出現しなかった。具体的に行った害虫対策は、 ・アブラムシが出始めた頃、オルトラン粒錠をパラパラと根元に (2~3回) あとは見つけ次第、筆で拭い取る。 ・ニームと木酢液を噴霧 (それぞれ1回づつ) ・チュウレンジバチの幼虫は、見つけ次第、箸で捕獲と、ざっとこんな程度。初めての試みとしては、まずまずの成功といえよう。「最小限の労力で、最大限の効果」を目指し、来冬は2回の修行をしてみようか。 (完璧すぎる美しさのアンブリッジローズ)― 媚薬のようなミルラの香りを漂わせて ―<そっくりさんクイズ>さて、どちらがバラでしょう? <正解>左:ERみたいな芍薬 右:芍薬みたいなアンブリッジローズさん(こんな雪降る真冬に、がんばったのだ)
2011.06.01
(早朝の香りが素晴らしい)オールドローズが一番好きである。なかでもイギリスの片田舎にさりげなく咲いているようなノアゼット系。風景の一部に溶け込んでいるかのようなその佇まい。たとえばブラッシュ・ノアゼットさん。この花のような女性になりたいのです。見た目の豪華さや美しさだけなら、他に数々あれど。バラの中では、どちらかといえば控えめな方。けれども傍にそっと寄ってみれば、ふわっと漂うその芳香は隠しようもない。ダマスク香でもミルラ香でもなく、はたまたフルーツ香でもなくましてティー系の香でもない。モノの本によれば「スパイシーな香り」との表現もあるが、どうもしっくり来ない。初めてこの子の香りに触れたときはるか遠い昔、草むらに寝転がったとき、どこかでかいだような…不思議と懐かしい想いに駆られた。一瞬にして幼い頃の記憶がふわっと蘇るようで、たちまち魅了された。あえていうなれば『ノスタルジー香』とでも言おうか。久々の風たん登場 (トーストのバターちょうだい、のポーズ)
2011.06.01
(唯一のツルバラ、アルベリック・バルビエ)さて、1年ぶりの更新である。もはや日記ならぬ年記なみのブログである。ロザリアンたちが一度は罹るという「置く場所もないのに、いつの間にどんどん増える」症候群にはまりつつあった猫のひたいの主。ご多分に漏れず、「もうこれで最後、この子だけはどうしても欲しいの」と気がつけば、そこそこの鉢数。結果、手入れが行き届かず枯らしたり、本来の美しさで咲かせてあげられなくなったり...。これでは本末転倒。コレクターになってはいけないのである。(でも状況が許せば、あの子が欲しい。この子も欲しい)あくまでも「清く正しく美しく」身の程を弁えたお付き合いをせねば、と自分を戒めつつ昨年あたりから思い切って『楽しみながら、無理なく手入れできる範囲の鉢数に絞る』方向転換することにした。ま、早い話しが鉢減らしね。自分の体力と費やせる時間を省みた結果、いまの私には ・ツルバラは1種 ・地植えは1~2種 ・鉢は4~5鉢まで、が精一杯とみた。養子に出したり(これはまだいい)、泣く泣く処分したり(これには本当に心が痛んだ。ごめんねごめんねと何度も謝った)、心を鬼にして断行した。そのかわりと言ってはナンだが、残った子たちに「愛情できるだけ注いじゃるけんね」とつぶやく私なのであった。でも、やっぱりいつかは育ててみたい、あの子やこの子。 (2階の手摺にもあふれ) (玄関ポーチも何のその) (壁を覆いつくし) (家をも一周する勢い)
2011.05.31
アーチから壁、車庫の上部まで延々と咲き誇る陶器のようなクリーミーホワイト今年のアルベリック・バルビエは、やっとツルバラらしい姿を見せつけてくれた。「半日陰でも大丈夫」とか「北側でも育つ強健種」などという言葉に異常に弱い猫のひたいの主が、「これだッ」と祈りにも似た気持ちで、3年前の冬、ほとんど日の差さない隣家との境界にバルビエを地植えした。枝はものすごい勢いで、ゾンビのごとく伸び続けるが、肝心の花はといえば、ポツポツと4~5個程度。しかも、くしゃくしゃ~としたブサイクなお顔のうえに、香りもない。お世辞にも美しいとは言えない。そんな地味な時代が2年続いた。せっかく貴重な我が家の地植えスペースを与えてやったのに、育て甲斐がない子だな。そんな印象しか持てなかったのが、昨年の春のこと。そういうわけで、もういっそ引っこ抜いて、他の種類を植えてやるぞ計画がムクムクと湧き上がったのが、昨年の夏のこと。でも待てよ。バラは3年目から、というではないか。今年で2年目だから、もう1年だけ待ってみよう。もう1年辛抱して、それでも期待に応えてくれなかったら、そのときは諦めよう、そう決めたのが昨年の秋のことである。3年目に入ってもズンズンとひたすら枝を伸ばし、日陰ばかりを歩んできたバルビエちゃんが、何とか日の当たる南東の角まで誘引できるまでになったのが昨年の冬のことである。そんなこんなで、やっと迎えた3年目の春である。すると、どうだろう!これまでとは、まるで別人のように、無数の蕾をその枝先にたわわに付け、それはそれは見事に、美しく咲き誇ってくれたのだ。数といい、花の美しさといい、いままでの貴方は何だったの?そう思わず問いかけたくなるほど。まさに一季咲きのツルバラの本領発揮である。ほんの少しではあるが、ティーの香りも確かにしている。「手間ばっかりかけさせて、可愛くないぞぉ。引き抜くよー」と脅したのが聴こえたかな。それはさておき、この品種の優れたところは、 ・ 病害虫に強い ⇒ 開花までほとんど農薬散布はしていない (木酢液とニームを1~2回軽く散布) ・ 開花期がとても長い ⇒ 1番花から、最後の花まで時期をずらして 延べ1ヵ月半くらいに渡って咲き続けてくれた。などあるが、一番の特徴は、そのユニークな花姿の変容にあると私は思っている。つまり咲き進み具合によって、全く印象が変わるである。まず咲き始めは、モダンローズのように気品があり、色もクリーミーホワイト。それが咲き進むと、幾重にも重なった花びらがオールドローズそのものといった風情に。そして、さらに咲き切るとポンポン咲きとなり、まるで白いカーネーションのようである。しかもこれは、我が家に限ったことなのか、咲き終わりの最終段階になると、日当たりの良い場所において、花の一部にピンク色の挿し色が入るというオマケ付きでまさに「一株で何度も楽しめる」品種なのであった。なかなか味のあるツルバラではないか。すごいぞ、バルビエ。 咲きかけは清楚な少女のようさまざまな表情をたたえながら咲き終わりは、英国の老貴婦人であるかのようなカクシャクとした雰囲気
2010.06.27
(今年お迎えしたアンブリッジローズさん)一番花のあと鉢増ししたところ、しばらくは沈黙だったが、やっとシュートと蕾がッ(涙)。開花の次に嬉しい瞬間。(花より葉っぱの美しさが際立つロイヤルプリンセスさま)梅雨である。この季節は、祭りが終わった後のように、一挙に気が抜ける。何をする気にもなれず、どうも調子が出ない。週末ガーデナーのプチロザリアンにとって、戸外の手入れもままならず、退屈な日々が続く。それでも「雨後の筍」ならぬ、「雨後のシュート」の勢いはすごく、半日陰(限りなく日陰に近い)の猫のひたいでも、ひっそりと、だが着実にシュートが芽生えていた。雨音を聴きながら、これらの新しい芽吹きを見つめていると、憂鬱な気持ちも疲れた身体も徐々に癒されてくる。(やはり10号スリット鉢に鉢増ししたジュード・ジ・オブスキュアくん) こちらはなぜか狂い咲き…じゃなくて返り咲きした、シクラメンと藤のびっくりコンビ!(八重のホリホックと、ブラックベリーさん)(見ようによっては)シェイクスピア2000さん、なんちゃって…こちらは、相変わらず態度のふてぶてしい(?)アホりんちゃん
2010.06.26
台所で水仕事をしていると、キッチンカウンター越しに何やら、白い物体が横切っていく...。「ん?何が動いたのだ!?」最近、視力が著しく低下しているので、すぐには認識できない。果たして、動いた先を追いかけてみれば、白い布をまとった風たんが、しずしずと移動中であった。そういえば、さっきソファーカバーの下に潜り込み、ご満悦だったっけ。やがて飽き足らず、並行移動をしているうち、布をまとってしまったようだ。しばし、傍観してみる。その緩慢な動きは、少し動いては立ち止まり、止まったかと思えば少し移動。まるで、だるまさんが転んだ状態である。無下に振り払わないあたり、本人も満更ではない様子。その証拠に、先回りして覗いてみれば、ピンク色に染まった風たんの鼻先が見え隠れしている。我が家の「いたずら王子」は、オトボケの天才でもある。白い物体が、しずしずと動いていくどこへ向かうか、オトコ1匹 風たんやがてロフトへの階段を登りはじめ…白い物体に気付いたアホりんが後を追う(風たん)あー、面白かった (アホりん)もう終わりですか…
2010.06.26
我が家のホープ『ザ・ジェネラス・ガーデナー』さん (背景がちょっと見苦しい…。)フルーティでちょっとスズランにも似た幸せな香りが…お届けできなくて残念ッ花の形と香りは、親のシャリファ・アスマさんによく似て 今年の秀逸は、何と言ってもERの「ザ・ジェネラス・ガーデナー」さん。 昨年の5月に大苗で購入し、我が家で唯一と言ってもいいくらい、 私有地に地植えされた特待生である。 地植えと言っても、庭が無いので、国有地に抜ける通路の ぎりぎりフェンス際に、身を寄せるように収まっていただいている。 本当なら、もっと広い空間で大らかに育ててやりたいバラだけに、 見ていて気の毒というか、何だか申し訳ない気持ちになる。 そんな決して、恵まれた環境とは言えない中、ジェネラスさんは 我が家で初めて迎えるバラの季節に、見事に咲き誇ってくれた。 病気らしい病気もせず、まさに「寛大な性格」そのものの優秀なERさん。 たわわに花のしなる咲き姿はもちろんのこと、特筆すべきはその素晴しい香り。 通路を通るたび、優雅な香りに包まれる。 日々の苦労が報われる瞬間である。花瓶に一輪挿しても、部屋中に幸せな香りが♪ トイレにも幸せさんをお連れしました♪ アップで見ると、まさに芸術的な美しさ!こちらは今年元気のない貴公子「ジュード君」鉢植えのせいか、たった一輪だけ~。でもグレープフルーツの香りは、きっちり漂わせて。
2008.06.08
バラの季節も、そろそろピークを過ぎようとしている。 「花の命はみじかくて」という言葉を、切実に感じるこの季節。 咲き始めからの様子を、こまめにアップすることがままならず ここへ来て、一挙公開である。 まず、おととしの冬に、はだか苗の状態でお迎えし、コクユーチ側擁壁に地植えした アルバータインさま。 翌年の梅雨の季節に、その恐るべきツルの伸び方を見て、「私の手には負えない」 と ちょっとした脅威すら感じた超強健種である。 けっきょく放任主義(つまり、放っておいただけですネ)で、 本人の生命力だけで見事に咲き切った。 「バラは3年目から」という言葉を軽く裏切り、2年目にしてこのお姿。 確かに一季咲きのバラは、ここぞとばかりに、持てる力を爆発させる。真っ赤なイチゴみたいな蕾 咲き始めの初々しいお姿 顔を近づけると、ほのかな青リンゴの香りに包まれます♪見た目の濃厚な感じ(?)と違って、香りは控えめで清楚です。雨の日の風情も美しく…これで1株! (3枚の写真をつなぎ合わせてます) 右からの咲き誇るお姿 左からもお鼻がバラ色の風たん
2008.05.24
(風たん)最近、どうも変だよ。 田畑にくる鳥さんたちを楽しみに見ていた風たんは、今や熱心な現場監督さんである。 どうやら『呼び水運』があるらしい。 そんな呼び名があるかどうか定かではないが、たとえば誰も客のいない店に入る。 すると、とたんに客が増えだし、気が付くと満席になっていたりする。 あるいは、いかにも売れない屋台の出店で、ベビーカステラやカレーパンなぞを買ってみる。 すると、あんなに閑古鳥の鳴いていた屋台に、なぜだかお客さんが並び出し、 気が付くと列をつくっていたりする。不思議である。 これは偶然なのか、はたまた気のせいか。 以前から薄々、感じてはいたが余りにもそのような現象が頻繁に起こるので、 連れ合いと「偶然じゃないよね」と、だいたい話しがまとまっていた。 ちなみに、この現象は私や彼が、ひとりづつの時ではさほど起こらず、 二人揃ったときに威力を発揮する。 最近では二人で外食するとき、わざとというか、意識して空いている店に入ったりしてみる。 「いま、お客さん1組だけだよね?」 「うん。私達が食べだすと何組になるか見ておこう。」ってな具合に。 で、やはり我々が席に着いて食べだした途端、1組2組とポツリポツリ客が増えだし、 お会計をする頃には、満席に近い状態になるというわけである。 最近それをさらに確信する事例が、また一つ起こってしまった。 ズバリ、家の建て替えである。 我々の家の周囲は、長閑な田園風景が広がっており(早い話が田舎)、 30年以上もの間、田畑が手付かずの状態で広がっていた。 不動産屋さんの話では、いわゆる市街化調整区域ということで、 他の地域より宅地化されにくいとのこと。 それが気に入って、約3年ほど前ここへ引っ越してきて、1年ちょっと前に建て替えをした。 それなのにである。 ここへ来て、急に西側の田んぼが売りに出され、あっという間に造成され出したかと思えば、 あれよあれよという間に、建て売り業者の販売事務所とのぼりが立ち、 早くも家が建てられ始めているではないか! 「ど・ど・どぅしてなのぉ」複雑な心境である。 時代の流れとはいえ、何十年も田畑だった地域が「なんで今さら...」という思いである。 このように、この運は、本人達にはメリットは余りない。 いや、どちらかと言えばデメリットの方が多いような気がする。 いっそのこと、この『運を』垂れ流しにせず、上手く利用する手立てはないものだろうか。 集客を狙っている新装オープンのお店の方に、客として雇ってもらうとか。 「サクラ屋」としての商売としては、けっこうイイ線いくと思うのである。(風たん)はぁ、監督さんの仕事は疲れるにゃ。(私)朝から晩まで、張り付きすぎだよ…。
2008.03.16
(ヤル気満々の風たん) あいかわらずの丁寧な仕事ぶりである。 風たんの特技(またはヘンテコな趣味)に、『コンセントカバーはずし』がある。 コンセントの差込み口に被せてある、あの白っぽいカバーをはずすのである。 たとえば、誰も居ないはずの玄関や台所で、いきなり「パッコーン」という音がする。 そして、タッタッタと満足げに走り去る風たんの足音。 見に行けば、案の定、カバーが下に落ちている。好奇心旺盛な風たんの仕業である。 何が面白いのか分からないが、おそらく 1.フタの向こうに何があるのかが知りたい。 (はずした後、しばし奥の方を覗いていたりする) 2.爪をうまく引っ掛けて、パコッとはずす作業そのものを楽しんでいる。 (わずかばかりの浮きやハガレ状態を見ると、爪を引っ掛けずにはいられない) などの理由によるものと思われる。 最初は丹念に調べながら、時間をかけて外していたのだが、 最近では、もう慣れたもの。その気になれば最初の一掛けで、難なくはずしている。 「ハイ!一丁あがり」ってなもんである。 そして、この行動に出るときも傾向があって、 1.好奇心旺盛でヤル気満々なとき 2.何か不満があるとき 3.単にヒマなとき ってな具合であろう。 とくに2.に関しては、見ていて可笑しいのだが、 自分の思うようにならないことがあると、腹立ち紛れに 「ええぃ。こうしてヤルもんね。」とばかりに、パッコーンとはずしては走り去って行く。 風たんにしてみれば、「してやったゾ」と言わんばかりである。 まぁ、これぐらいなら微笑ましいのだが、 前に一度、夜更けて『ゴンゴロゴーン!』と頭の上から轟音が鳴ったときには驚いた。 何事が起こったかと、音のしたロフトの方へ、すっ飛んで行けば、 なんとまぁ、ステレオのスピーカー(昔ながらのでっかいヤツ)の前面部分が見事に、 床に転がっているではないか! そして、その横で目を真ん丸くして、ボー然としている風たん。 何事が起こったのか、自分でも判らなかったのであろう、 目を白黒させながら立ちつくしている姿が、あまりにも可笑しくて 叱ることが出来なかった。 おそらくスピーカーの本体と、前面のネット状の隙間箇所に 爪が引っ掛かるのが面白くて、カリカリしているうちに、はずれてしまったのであろう。 さすがに、これには自分でも驚いたらしく、あれ以来、二度とスピーカーカバーは はずしていない。 (丁寧な仕事ぶり) (と、それを満足げに確認する風たん)引き出しの中味確認も、怠りません。 ときには中のものが取り出されていることも
2008.03.15
(チクチク手仕事をし出すと、さっそく邪魔しに来る2人組)(窓際のせめぎ合い) …さて、久しぶりのブログである。 気がつけば、もう2ヶ月ぶりなので、もはやブログとは言わないであろう。 この秋にミシンを買ってから、ハンドメイドというかオークションにハマッてしまった。 といっても、実際に形になっている数は、まだ知れているのだが、 頭の中では(構想も含めると)、た~くさん出来上がっている。 しかし、いかんせん手が遅いのと、時間のやりくりが付かなくて(要領が悪いので)、 思うように進んでいないという訳である。 ユーティリティの小窓のカーテンを縫いたいと思ったのが、 そもそもミシン購入のきっかけである。 オーダーカーテン屋さんに見積りをとったら、エライ高くて 「それなら自分で縫っちゃえ~」という節約精神から来たものである。 (でも、考えたらミシン代の方が、何倍も高価なものについております。ハイ。) カーテンの前に、まず手始めに簡単なテーブルクロスを縫ってみた。 これが、案外上手くいった。 といっても、ひたすら直線縫いなので失敗しようがないのだが。 ちょっと嬉しくなって、他にもランチョンマットとかクッションカバーとか縫ってみた。 意外とイイ感じ。ひょっとして売れるんじゃない? 調子に乗って、大胆にもオークションに出品してみた。 最初は反応薄だったが、ありがたいことにポツポツと落札していただけるようになった。 1つ落札されたら、もうオークションにハマりまくりである。 自分の作ったものが、たとえわずかな金額ではあるが落札され、使っていただける喜び。 そして、感謝される喜び。 嬉しくなって、さらに調子に乗って次の出品作を、せっせと縫う日々である。 最近では時間が勿体ないので、必要な手芸材料までオークションを利用するようになり、 まさにオークション三昧の日々である。 気がつけば、どんどん道は逸れて行き… 果たしていつになったら、我が家のユーティリティの小窓カーテンは出来るのであろう。(前脚自慢大会) 風たん「どうだ!太い前脚でしょ?」 アホりん「ワタチだって、長さじゃ負けないワ♪エイッ」アホりん「うきき…ワタチの勝ちぃ~。」
2007.12.22
(家電化してる風たん)(ちょっぴり賢コちゃんになった、アホりんちゃん)この10月に入って、家を建て替えて丸1年となる。いちおう全てシーズンを経験したことになる。先日、窓から差し込む秋の陽射しを眺めながら、「ああ、1年前にもこんな陽射しの中で、栗を剥いてたっけ」と、ふと懐かしさを覚えた。秋のカーンと冴えた陽射しが、我が家の窓という窓から差し込む我が家の室内風景が好きである。たとえば土曜の午前中、たとえば日曜の昼下がり、移りゆく陽射しを眺めながら、ただ黙々と栗の渋皮煮をつくっていたりする。そんなひと時が、本当にささやかだけど、何にも換えがたい至福の時と言えよう。いつまでも、そんなことに幸せを感じ続けていける自分でありたい。それはさておき、1年目ということで、自分なりの感想を思いつくままに書き止めてみようと思う。まず、家のことでは、目ばちこが出来るまで、いろいろと頭を悩ませたが、建てている最中、建てた直後、実際に1年住んでみた現在とで、気になること、後悔してること、良かったことなどが、徐々に違ってきていることに気が付いた。《後悔してる(た)点》 ・建てた直後 1.キッチンの吊り戸を設けず、オープンタイプの台所にすれば良かった。 2.1階の事務所を納戸にして、事務所は西側にもっていくべきだった。 ・現在 1.コンセントの位置が、悲しいほど失敗してる。 ⇒家具の配置をあまり考えずに配置した結果、コンセントが ことごとく大きな家具の背後に隠れ、おかげで延長コードだらけの家となった。 2.ベランダの物干し場の上に、やはり雨避けの屋根をつけるべきだった。 ⇒所帯じみて見えるのが嫌で付けなかったが、お陰で小雨のときでも慌てて 洗濯物を取り込まなくてはいけない。やはり『見栄えより実用』優先。 3.リビングの間接照明 ⇒物の読み書きには、ちょっと暗すぎたか。 (最近とみに目が悪くなったせいもあるけど)《良かったこと》 ・建てた直後 1.リビングの間接照明 ⇒雰囲気が良く、リラックスできる。 ・現在 1.キッチンの吊り戸(リフトダウンウォール)は、便利です。 ⇒収納はもちろん、手元が明るいのが良い。平たく言うと、要は『日々使うものは、見栄えや雰囲気よりも、実用性が伴わないとかなり住みにくい』の一言に尽きる。当り前のことだけど、建ててるときには案外と気付かないものなのである。あと、新しい家になってからの意外な変化として、いつも家中を徘徊していたアホりんちゃんが落ち着いてきて、ずいぶんと聞き分けが良くなった。たぶん、精神的に充足しているためと思われる。そろそろ「アホりんちゃん」の名前返上かも。試しに「賢コちゃん♪」と呼び続けてみようかな。が、その代わりと言ってはナンだが、風たんがもの凄く食いしん坊になったという誤算もある。よく台所に張り付いて、来る人みんなに「ふにゃ~、ふにゃにゃ」とアピールしている。他には余禄として、オークションでの出品時の落札成績が、良くなったことも挙げられる。やっぱり写真うつりって大切なのね、と実感させる次第である。つるバラは、調子に乗って植え過ぎました。手入れが苦痛になるほど、植えてはいけませぬ。何かのCMではないが、『身の丈に合った植樹計画を』である。 キャットステップのコルク面 クロスは程良い引っ掻き具合なのか 定番の網戸の爪痕の穴 梁の上は、爪とぎ天国か!? カウチタイプのソファーは早くも、この惨状
2007.10.21
(開梱と同時に、チェック開始)(なぜか、周囲の箱モノばかりに興味がいく風たん) とうとうミシンを新調した。 先代のミシンの糸調子が悪くなってからも、だましだまし使い続けていたのだが、 縫っている時間より、つれた糸をほどいたり、調子を合わせたりする時間の方が長い といった按配で、最近では時間が勿体ないので、手縫いで済ませていた。 カーテンやらクッションカバーやら椅子カバーなど、 見事に長い距離の直線縫いを、チクチク手縫いするのは、やはり虚しい。 それでいて、心の中で『ミシンさえあれば...』と、呟きながら 一針一針、目を進めていく自分が、ちょっと嫌いじゃなかったりする。 そんなことを繰り返すうちに、いつしかソーイングから遠ざかっていた。 衝動は、いつも突然やって来る。(大げさだけど) 先週あたりから『ああ、やっぱりミシンが欲しい!』と 猛烈に思うようになり、早速ネットで調査。 中古の職業用をオークションで落とすことも考えたが、 やはり当たり外れが大きそうなので、 ここは手堅く、当り前に家庭用を新規購入という線で行ってみよう。 評判の良さそうな機種を絞込み、評判の良さそうなショップを選んで 金曜日の朝一番で注文すると、翌土曜日の午前中には早速モノが届いた。 素早い対応も、評判どおりだ。 ミシン開梱。早くも我が家のお邪魔虫コンビが、やって来て首を突っ込んでくる。 せっかちで飽き性のアホりんちゃんは、ササッと一巡し、ある程度見てしまうと退散。 目新しいモノ好き、知りたがり屋の風たんは、そういうわけにはいかない。 クドいくらいに、調べ方に余念がない。 縫い物をしたくて、うずうずしていた私は、無理やり風たんを追い出し、 部屋にこもって、さっそくミシン掛け開始。 外に締め出された挙句、何やらシャカシャカ変な音が中から聞こえてくるのだから 知りたがり大魔王は、居ても立ってもいられない。 「ふにゃ、にゃ~?」と同情を引くような泣き声が、ドアの外から聞こえてくるが、 さすがに、ミシン部屋だけには絶対入れれない。 こんなの動くのを見たら、風たんの太い前足が、針にニョキっと出てくること請け合いである。 ややしばらく不満げなアピールを続けた後、やがて静かになった。 抜き足、さし足で様子を見に行くと、待ち疲れたのか、 隣の脱衣カゴの中で、丸くなって眠りこけていた。 (ミシンは、やっぱりジャノメです)(やはり本体以外にばかり、目がいくようで…)(待ちくたびれて、ふて寝姿の風たん) ヤマネに似てる!?クッション完成!やっぱりミシンは手縫いより早いのね(当り前だのクラッカー)
2007.09.29
長く落とした影が面白い。こんなところにも彼岸の気配が。 白いペンキでラフに塗られた雑貨を見つけた。なんと315円! ときどき立ち寄る、ちょっと小洒落た300均ショップで見つけたのだが、 目移りするほど、可愛い雑貨やガーデニンググッズが並んでいる。 最近は、安さだけではなくオシャレな雰囲気を売りにしている100均雑貨店もあったりして、 均一ショップは、なかなか侮れないのである。 さっそく「猫のひたい」で育てているラベンダーとハーブを挿してみた。 ん。なかなかいい感じ。 ひとり悦に入りながら、ちょっと思い付いて今朝、取れたての風たんの毛玉を添えてみた。 あまり深い意味はないが、まぁ記念に...。 で、さらについでに、お彼岸の墓参り用にと用意したお菓子と自家製ナスビも撮ってみた。 お菓子は、なぜか北海道洞爺湖名物「わかさいも」。なつかしい。 近くのスーパーの、全国みやげ物コーナーみたいな所で売られていた。 う~ん。これはさすがに似合わない。 調子に乗って、次は買ったばかりの下着と...などと、自己満足な撮影会をしていた。 そんな中、ふと目を横にやると、ソファーでまどろんでいたアホりんちゃんが 「なに、やってまんねん」ってな顔で、見上げている。 思えば、彼女も以前に比べると、だいぶ落ち着いてきたんじゃない?と、 毛玉を横目に見ながら思うのであった。 恒例の風たんの毛玉撮影会(ほんの一部です。) お供え物には、やっぱり菊あたりが似合う?(アホりんちゃん)あのね、違うの。眠かっただけなの。
2007.09.22
(床下収納庫と、ビニール袋を被ってご満悦の風たん) 最近、食い気に走っている風たんが、食欲の秋に入るまでもなく、 ますます食いしん坊バンザイへの道、まっしぐらとなっている。 去勢手術をしたオス猫ちゃんは、気をつけないと 食欲のあまり肥満猫になりやすい、とモノの本で読んだことがあるが、 果たして、そうなのであろうか。 人間でも歳をとると、食べることだけが楽しみとなる、と よく耳にするが、それだけというのはちょっと哀しい。 ホームセンターでまとめ買いした猫缶は、台所の床下収納庫に保管しているのだが、 それを一つ一つ、覆われてるビニールからはずしてしまう際など、被りつきで見ている。 そして、大好きな缶詰のフタ部分を、ゴロゴロいいながら愛しそうに舐めている。 缶詰のフタなど、外から舐めても金属の味しかしないと思うのだが、 しっかり好きな種類の角切りビーフとかを選んで、舐めているから不思議である。 手提げのビニール袋は、しっかり被ってご満悦になることも忘れない。(静かに耳を澄ませば、ゴロゴロ…)(もうちょっと、近づいてみると…ちょっと変質者っぽい雰囲気も)(こんな暑さのなか、ひっそりとキャリエール婦人が咲いていました。祝!初咲き)
2007.09.15
ほんの少しだけれど、朝な夕なに秋の気配を感じるようになってきた。 虫の声や、朝日の差込む角度や、空気の匂いに。 猫たちも、それは敏感に感じ取っているようである。 風たんは朝一番に、出窓から道ゆく人や、スズメさん、カラスさん、鳩さんの 様子を眺めるのを日課としている。 その猫のひたいに射し込む日の光に、ちっちゃな秋を見つけた。「風たん」 あー♪ 何してるのぉー。エイエイッ(猫キックの応酬)カーテンを縫い直そうと思った…さっそく目敏い風たんに見つかってしまった。ヒモフェチの風たんに、メジャーは禁物。ヒモ状で、しかも伸縮するとあっては、興奮のルツボである。前足攻撃され、カーテンまでさんざん猫キックされた挙句、作業は諦め早々に退散。猫のいるところでの裁縫、無謀な企てであった。(好き放題、したい放題の風たん)(アホりんちゃん) 昼間はまだまだ暑いでっせ。(私)だから、寝るときに脚広げるのは止めなさいってば。
2007.09.08
風たんの毛玉が、最盛期を迎えている。 背中にヘコ帯みたいな塊が1個、顎の下にはモルモット級のが1匹、 頭のてっぺんにはネズミさんみたいなのが1匹、他もろもろ。 長毛の子を膝に座らせ、毎日優しくブラッシングするのが夢だった。 それが、もろくも崩れた。 彼は、必要以上に触られたり、撫でられたりするのを嫌うのだ。 無理やりブラッシングしようと思えば、2~3人がかりで、羽交い絞めでもして、 血みどろになる覚悟が必要である。 というわけで、不甲斐ないが野放し状態である。 秋になればやがて、本人の自助努力(毛づくろい)が功を奏し、 大きく育った毛玉が、熟れ落ちる果実のごとく、ポロリンと取れる。 それを待つのみである。 そんなわけで風たんは、夏と冬とで、全く別の生き物のように変態する。顔の上にあるのは、毛玉ではありません。右前足です、念のため。顔の斜め右上にあるのは、シッポではありません。毛玉です。念のため。 憧れのファーミネーター、いつかは使ってみたい…。
2007.08.23
風たんの唄に引き続き、「アホりんちゃんの唄」をつくってみた。(やはり作詞:阿久 悠 歌:山本リンダ 『狙いうち』の替え歌で)― 長い愚痴―(かけ声)アホりんちゃん♪ アホりんちゃん♪ アホりんちゃんたら アホりんちゃん♪ うにゃにゃ うにゃにゃ うにゃうにゃで うにゃにゃ うにゃにゃ うにゃうにゃよ うにゃにゃ うにゃにゃ うにゃうにゃと 鳴かないくせに なぜウルサイ(注1) 撫でてごらん その頭 グリグリこするな 鼻汁は 筋肉ばかりの そのからだ 右肩にハゲが あるはずよ 店でいろいろ 欠点かくし 嫌われて パッと売れ残り グルグル にぎにぎ グッパーも 力まかせで 痛いのよ 性質(たち)は悪くないけれど オツムの中味はトリアタマ 凛ちゃん→鈴ちゃん→リンちゃんと 次々変わる 『アホりんちゃん』♪ どんな呼び名もいいけれど 『アホちゃん』とだけは呼ばないでッ 独りっきりになるたびに 粗相しなくていいじゃない それで布団替えるたび 財布の中味がまたビンボー 腰をふりふり チューチュー(注2)めがけ 逃がさないパッと狙いうち 人が家に来るたびに 誰も彼にも愛想して 「遊ぼ?遊ぼ?」攻撃か たまにはのんびりさせとくれ (ヘイッ!) <作者の弁> いまはすっかり健康になり、筋肉質プリプリのアホりんちゃんだが、 ペットショップで見たときは、鼻汁ズルズル、くしゃみだらけ 耳垢だらけだった様子を懐かしく思い出しながら、作ってみました。 また(異常に?)人懐っこく、気立ては決して悪くないのだが、 自己中で周りにいる人(猫)に、知らずしらず迷惑をかけてしまう、 そんなわが子の様子も描いています。 (※注1)アビシニアンは、ほとんど鳴きません。そのかわり、体全体でしゃべってる感じ。 (※注2)100均で買ったネズミさんが、唯一のお友達。 <寸評> 健康状態が悪く、いいとこなしで売れ残っていた一匹の猫が すんでのところで命拾いしたという暗い過去を謳った涙なしでは詠めない歌であります。 これは一見、落ち着きのない我が子の素行を辛辣に暴きながらも、 実は、心底憎めなくて困ったことだよ、と愛猫に対する愛の賛歌と見るべきでしょう。 状態が悪いのを知りつつも、まともな治療を受けさせず 高値で吹っかけ、猫好きなお人好し(おバカな?)夫婦に まんまと売れた後のペットショップ店員のほくそ笑む姿が、目に浮かぶようです。(あんましバラすなよぉ)
2007.08.22
<祝!FinePix F31fd 購入>ということで、今回はドアップシリーズにしてみました。 室内においての画質の美しさは相変わらず。比較的明るい室内では、F10と大きな差は感じられない。というか、F10が十分感動的なので、差が出ようはずがないのかも。色彩がハッキリした部分については、多少クリヤになったような気がする。(感覚的に) 新しいデジカメ、冨士フィルムのFinePix F31fdを購入してしまった。 2年前に買ったばかりのF10に、不満などはなく、それどころか大のお気に入りなのに。 いわゆる「買い増し」というヤツである。 ネット上で以前から、FinePix F31fdの評判は知っていた。気にはなっていたが、 「F10あるもんねー。まだ長期保証あるし、壊れるまで使い倒すもんねー」 と、日頃からモノを大事にする私は、まさか買うとは夢にも思わず 横目で、チラチラ眺める程度だった。 ところが、ここ最近「メーカー生産終了」とともに、次第にあちこちで見かける「在庫なし」の文字。 需要と供給の関係からか、商品価格もジリジリと値上がりし始めた。 「いやいや、買わんゾ。F10気に入ってるし、本当に必要な機能なら事足りてるんだから。」 顔きれいナビ? (私)人物あまり撮らないし、ほとんど猫と花ばっかりだもんネ。 iフラッシュ? (私)そんなフラッシュ使うほど薄暗い所で、写さなくても...。 それにナチュラルモード好きだしぃ。 画質がより鮮明に? (私)別に大きく引き伸ばして、印刷すること無いよ。 ブログにアップするとき、画素数落とすぐらいだし。 買わないわよ、それにF10の立場が…。ブツブツ。 ってな具合に、自分自身を説き伏せていたわけである。 とは言え、言葉と裏腹に、ネットで関連記事をチェックする日々。 そして偶然(必然?)目にしてしまう『限定○○台のみ、大特価バーゲン』の文字。 残り台数が、みるみるハケていく。 確かに最近みた中では、底値であろう。 『うわぁ...。これは買うなら今だわッ。』ってなことで、思わずポチッ。 という、よくありがちなパターンにハマッたわけである。 家人には「まんまとダマされやすいタイプ」と言われたが、 「F10は、ボクが使ってあげてもいいよ」と、心なしか嬉しそうである。 いちおう「素直な性格だから、つい...」と反論しておいた。 だけど今回の買い物に、一番ビックリしているのは、実はこの私自身である。 そんなこんなで、長期にわたる衝動買いにピリオドを打ち、安心するやら、 ぐったり疲れるやらの夏休みであった。アホりんも、心なしか賢く写って見える (…んな、アホな)ブログ上では、ピクセル数を落としているので判りずらいが、元の320万画素(3024×2016)では、毛の1本1本が見事に捉えられている。大きなサイズで、実際に印刷してみると、差がもっと判るのかも。でも、F10も好きです。少し優しいトーンなところが。(アホりん)母ちゃん、そないグダグダ言わんと、たくさん撮ってぇなー♪xDピクチャーカードも、この際1GBを購入。H Typeというのが早いらしい。
2007.08.18
(名無しの植物) 名は何というのでしょう… さて、今年もお盆が終わろうとしている。 お盆に入る2~3日前に、ちびたんの夢を見た。 ちびたんは、産後間もないとみえ、おっぱいは膨らみ、 周りに何匹もの子っこちゃんを従えていた。 そのとき私は手ぶらで、「どうしよう、お土産持ってきてないぞ。困った困った」と 妙に焦っていたのを記憶している。 天国に行っても、面倒見の良い野良猫母さんらしい姿に、久々に懐かしく想いを馳せた。 きっと「お盆にまた里帰りしますので、この子たち共々よろしくお願いします」と 挨拶しに来てくれたのだろう。 「そうか、そうか」と納得しつつ、しばらくちびたんのお墓にご無沙汰していたことを反省した。 「お盆を迎える前に、せめてお墓まわりだけでも綺麗にしなくちゃね」と ちびたんに詫びながら、あくる日、雑草抜きをした。 お墓のある「猫のひたい」は、夏の間、手入れをサボッていたせいで、 あっという間に雑草が茂り、バラたちは連日の猛暑で首をうな垂れていた。 草むしりをしながら、お墓のすぐ横に青々と立っている、見慣れない植物(雑草?)に目をやる。 前から「なんだか勢いのある雑草だなぁ」と、存在には気付いていたが、 ちょっと見ない間に、さらに立派に成長している。 その風情ある佇まいから、何となく無下に引っこ抜くのもはばかれ、放っておいたのだった。 楚々とした白い花がチラホラと咲き、さらに観察すると黒い実までつけている。 ししとうの花にも似ているが、黒い実は見覚えがない。 妙に気になる。いったい何という名前だろう。 皮肉なことに、横にわざわざ植樹した高価なバラよりも、凛として美しくさえある。 (バラはいま、夏の手入れを怠ったせいで、虫に蝕まれ悲惨な姿になっている) 野良猫母さんには、高価なバラよりも、凛とした雑草の方が似合うのかも知れない。 この夏に、ブログ仲間の「すずどん」さん家の、キティちゃんが天国に旅立ったことを知りました。22歳というご長老にもかかわらず、そのプリティな顔立ちと着ぐるみ姿で、ずいぶん癒されました。キティ婆ちゃんの冥福を祈るとともに、すべての天使に、あらためて「虹の橋」伝説を捧げます。http://homepage2.nifty.com/AWS~dogs-cats/newpage50.html(「どうぶつ福祉の会AWS」さんのHPより、リンクさせていただきました。)(裏の畑で獲れた収穫物) 記念撮影していると、必ず忍び寄る影(アホりんちゃん) アタチのこと呼んだ?
2007.08.16
今日は、先日亡くなられた阿久悠さんを偲んで、風たんの唄をつくってみた。(『時代遅れの男になりたい』の替え歌で)― 「撫でておくれぇ」のオヤジになりたい ― 一日5回の飯を喰い(※注1) 魚はアジとエビ以外(※注2) アホりん来たなら あきらめて とっとと皿を譲るだけ 私に笑顔を見せないで 爪切りさえもさせないで オヤジの臭いは ムチャ好きで 男の跡をついて行く こちらでゴロリン あちらでコロリン 腹を広げて甘えん坊 父ちゃんの手元 見つめつづける 「モンプチをくれぇ♪」の男になりたい ~ 間奏 ~ 不器用だけれど知りたがり 慎重だけど ドン臭く 上手なおねだり 度が過ぎて 一年一度叱られる 甘える後足 やさしくて 器用な前足 太い脚 あちこち探索 ひと仕事 扉を開けて後にする こちらでカリカリ あちらでガリガリ 叱られることも気にとめず 好きなクロスで爪研ぎつづける テンポ遅れのひょうきん者です 毛玉気にせず 風呂は入らず 嫌いなことは無理をせず 父ちゃんのすること見つめつづける 「撫でておくれぇ」のオヤジになりたい <解説> 根っからのお父さんっ子で、いつまで経っても自分に懐かないわが子が、 モンプチをもらう時だけ、甘えん坊になって後ろ足で愛想する。 その都合の良さを心憎く思いながらも、ソフトなタッチに、ついつい口元が緩んでしまう。 いっそのこと、オヤジにでもなったら「撫でておくれぇ」と、誘ってもらえるのだろうか。 (いや、なりはしない) (※注1)正しくは、ご飯2回+おやつ3回 (※注2)アジは、青みの魚があまり好きではないことから、代表して。 またエビは好きなのだが、体質に合わないのか、食べると必ず吐くことから。 <寸評> どんなに愛情を注いでも、一方通行で愛する人(猫)は、違う誰か(父親)ばかりを 追い求めていくという切なくも哀しい心情を、吐露した見事な詩である。 いささか自らの不遇に酔いしれている観はあるものの、 どんな野良猫ともすぐに心が通じ合う特技をお持ちの作者が、飼い猫だけになぜか懐かれない という、惨めな気持ちを恥も外聞もかなぐり捨てて、詠み切った勇気には拍手を送りたい。 また、毛玉だらけの姿を披露してくださった飼い猫さんにも拍手。
2007.08.11
(風たん) あっづい~今日、風たんはとうとう梁の上から落ちた。アホりんちゃんを、ロフトの梁に追い詰めた末、自分がうっかり落ちちゃったのだ。イチビリ過ぎてドジを踏んだお兄ちゃん、面目丸つぶれといった観である。ことの始まりは、連日の猛暑に耐えかねて、今日初めてクーラーをつけたことから。さっそくエアコンの効いたリビングのドアの前には、目ざとい風たんの白い影が。中に入れてやると、「おや?何でしょうか。この涼しさは」と満更でもない様子。さっそく身づくろいをし始めた。先ほどまでのマグロかトドのような風体とは、打って変わって、仕草までシャキ~ンとしている。やがて、間をおいてアホりんちゃん登場。彼女も「あれ?あれ?ズルイずるいぃ。こんなに涼しい所で...」と(言ったか言わなかったか)。すっかりご機嫌さんになった二人は、急に嬉しくなったのか、いつもの絡み合いを始めた。それは、やがて追っかけっこに発展し、興奮した風たんはアホりんちゃんを、ロフトの梁に追い詰めた。くんずほずれつ団子状態になりながら、梁を渡っていく二つの塊が、ある梁の所で引っ掛かった。見上げると、りんちゃんが前脚2本でブラーンと梁から垂れ下がり、その先に、風たんがこれまたブラーンと、垂れ下がっている図であった。「ありゃりゃ~」と声を上げている間に、図体のデカイ風たんは落っこち、身軽なリンちゃんは二本前脚でよじ登って事なきを得た、というわけである。真下のダイニングテーブルの椅子に、無事着地した風たんは「あれれ?」ってな表情で、梁上のリンちゃんを見上げていた。どうも納得いかない様子であった。やがて風たんは、いつのまにか部屋から出ていったものと思われ、いつもの玄関タイルの上で、いつものようにマグロ化していた。(アホりんちゃん) 今日はワタチの勝ちぃい
2007.08.05
(アホりん)暑さボケしながらも「遊ぼ♪ 遊んでおくれぇ~」とのアピールは忘れない とうとう梅雨明けした模様である。 朝は、激しいセミ時雨で目覚め、夜は田んぼのカエルの合唱がBGM(騒音?)となる 日々である。 さすがに猫たちも暑さで、ぐったりとしている。 アホりんちゃんは、相変わらず片時も人の傍を離れないが、 あたり構わず、長い胴をさらに伸ばし切り、目半開き状態で眠りこけている。 傍らに人がいれば、こんな暑い中でも、しっぽや足先など必ず体の一部を、 どこかにくっ付けて。 そして時々目覚めては、虚ろな目付きで思い出したように、 おもちゃのネズミさんを触りながら、『遊んで』とのアピールも忘れない。 風たんはと言えば、玄関のシューズボックスの下で、腹をタイルにつけたまま 一日の大部分をそこで暮らしている。 つい先日まで、洗面所の足ふきマットの上が、お気に入りだったが 梅雨明けから、移動したところを見ると、 多分そこが我が家でいま一番涼しいのであろう。 研究熱心な風たんの選択に、まず間違いはない。 こんな二人の頭の中は?と、 いま巷でブームの《脳内メーカー》なるものを、やってみた。 占い方法はいたってシンプル。 名前を入力するだけで、どのような脳内なのかが一目で分かるという。 まずアホりんちゃん。 いちおう苗字に続いてリンちゃんの名前。 ...すると、見事に『楽』の一文字が全面にびっしりと。 ふむふむ、やはり彼女のトリアタマの中身はいつも「楽ちぃな、楽ちぃな♪」だったか。 次に風たん。 こちらは、苗字に愛称の「風たん」で入力してみた。 出た出た。こちらは『愛』と『悩』の文字が半分づつ。 前頭葉に並ぶ『愛』の背後に『悩』が潜んでいるかのような配置図である。 う~む。あんな、のほほぉんと見える風たんに悩みなどあったのだろうか...。 意外である。 風たんの悩み、聞いてみたいものである。 玄関には何やら白いモノが… おや、ここにいるのは、もしや?(風たん) ここが一番だもんネ(アホりん) 兄ちゃん、梅雨明けしたみたいだよ(風たん) そっかぁ。ボクの毛玉は、いつ取れるのかな…
2007.07.29
(風たん)待ってますよ。 風たんは準備が良い。 我々人間が食事をする際、必ず何がしかのお裾分けを期待し、 定位置に先回りして待っている。 このとき、立ち位置やポーズ、角度までが見事に一定で、ちょっと笑えてしまう。 たとえば、朝のバター。 朝食はたいていトーストと決まっているのだが、 風たんは、このときバターをひと口、ふた口、人の指先から 舐めさせてもらうのを楽しみにしている。 彼は、お皿を並べる前には、すでに食卓テーブルの足元に、 前脚2本をきっちり揃え、主が座るのを見上げて待っている。 待っているお相手は、もちろん大好きなお父さん。 待たれているところに、やおら後から座るわけだから、 何やら食べにくく、嫌でもお裾分けせざるを得なくなる。 つまり一見『ひたむき』なその姿勢は、 『さぁさ、貰いますよ』という、穏やかな脅迫と言えなくもない。 で、私の側から見えるのは、いつも風たんの背中。 きっぱりと背を向け、こちらを振り向こうともしない後ろ姿からも、 頑なな意思が見てとれる。(風たん)見上げる後ろ姿に『さぁ、貰いますよ』という強い意志が。右頬には、毛玉をぶら下げて。真似っこリンちゃんも、後から加わって。 人指し指と小指を使っての、同時舐めさせワザ!
2007.07.22
(アホりんちゃん)台風いつ来るの?どこに来るの? ここかな? それとも、ここかな?こっちかな? さて、台風が過ぎ去ったらしい。 といっても、いつ来ていつ過ぎ去ったか、さっぱり分からない。 最大級の強さという台風4号の進路は、関西もまともに直撃されると予想された。 和歌山や滋賀、京都などは暴風圏内ということで警報が発表されていたし、 実際、大阪も暴風圏内にすっぽり入っていた。 にもかかわらず、通り過ぎて行った(と思われる)昨夜半から朝方にかけて、 雨どころか、風さえコトリともしなかった。 進路がはずれたのならまだしも、間近を通過していながらの、あの静けさ。 家人と互いに「いつ、行った?いつ行ったの!?」と首を180度くらい捻りながら、 ニュースに見入った。 「ちゃんと、通り過ぎてるのにな...」どことなく彼は、不服そうでさえあった。 それくらい穏やかで不思議な台風一過であった。 ともあれ、被害は無いに越したことはない。 朝さっそく、裏の畑(別名、コクユーチ)の野菜と公園境界側のつるバラを見に行ってみた。 このところの梅雨の長雨で、ちょっと見ぬ間に、地植えの花や野菜たちは なかなかスゴイことになっていた。 葉っぱが虫に喰われ放題になっている子、ジャングルのようにツルを伸ばしている子、 シュートをばんばん生み続けている子。 「やっぱり関西って、亜熱帯だったのね」思わず、つぶやいた。 そんな中、嬉しい変化も。 入梅前に挿したバラとラベンダーの挿し木に、新芽が芽吹いていた。 この湿度のなかでも、無事根付いたようだ。 そして裏の畑では、トマトの初収穫。 さっそく朝食に、パンと一緒に美味しくいただいた。(アンクルウォーターのシュート)最近、ちょっとコワイくらいに伸び続けている。「節操がない」と言う声がチラホラ…。 (左)今年仲間に入ったザ・ジェネラス・ガーデナー (右)お隣のフェンスからはみ出した クィーン・エリザベスの枝を、 ちょいと切らせていただきました(こちらは、ヒドコートラベンダー)赤玉土にブスッと挿しただけなのに、もう花芽が。
2007.07.15
(風たん)暑いんですけど…誰ですか、こんな帽子を被せたのは。 さて、梅雨真っただ中である。 バラに夢中だった季節もいったん終わり、毎日がじっとり湿度の高い日々に 花たちも少々お疲れ気味である。 そもそも関西の夏は、過酷すぎてどうしても好きになれない。 私の好きな花々は、どちらかといえば寒冷地向きのものが多く、 真夏でもすくすく咲き誇る花は、生命力のすごさこそ感じるが 可憐さという点で、いまひとつ好きになれない。 儚げそうでいて、実は強く、美しさの裏に毒や棘がある、 そんな花が好きなのである。 ということで、しばし秋まで花いじり(庭がないので「庭いじり」とは呼べない)は ひと休み。細々と、いまある苗を枯らさない程度の、お手入れにしておこう。 で、今さらながらであるが、今年咲いてくれたバラたち紹介。今年から仲間に入った期待の星 『ザ・ジェネラス・ガーデナー』牡丹か芍薬のような、ゆったりした咲きっぷりです。(畑の塀を守ってくれるツルバラ、アルバータイン)ものすごい強健種。シュートの伸び具合が半端じゃありません。今年の春に地植えしたら、現在もガンガン伸ばし中! (鉢植えのジュード・ジ・オブスキュワ君)鉢植えと去年の剪定が弱かったせいか、今年は元気がいまひとつ。でも、品の良い貴公子ぶりは相変わらずです。 念願の「フランソワーズ・ジュランビル」 控え目でバラっぽくない「ローラ・アシュレイ」どちらも、今年の京阪園芸のローズ・フェスタで、残りの1個を見つけたとき、思わずふんが~と、興奮気味にカゴに入れた子たち(花瓶に挿したアンクルウォーターの1番花)地植えのアンクルウォーターは、いまスゴイことになっている…おそるべし強健種 5月・6月は忙し過ぎて、ブログを更新できなかったのです。くすん。 最近は、月刊ならぬ季刊誌なみの更新となって、もはやブログとは呼べないかも知れない...。 (アホりん)暑すぎて、「これ以上伸びまっしぇ~ん」の図 (風たん)1枚目の後ろ姿今年も毛玉がすごくて、これ以上アップでは見せられません
2007.07.08
(風たんのひたいは、けっこう広いが…) 今さらではあるが、「猫のひたい」ほどの土地である。 そこに建蔽率めいっぱいギュウギュウに家を建てた。 玄関のポーチに壁をもっと張り出したかったのだが、それを提案すると 「あぁ、建蔽率オーバーになりますから無理です」とあっさり言われ、 実現できなかったほどである。 そんな本来なら庭なぞ望むべくもない、「隙間」とも呼ぶような残りの土地で バラを育てようというのである。 しかも望むはコンテナではなく、地植え。 冬のバラ苗注文時に、バラ種の選定やら配置やらを思案しながら 庭の構想を練っているうちに、あまりの難題の多さに熱を出して 寝込んでしまったほどである。 まぁバラ熱転じて、風邪をひいただけなのだが。 それはさておき、整理すると我が家の庭(隙間)の条件は、以下の3つに分類される。 1.地植えできるけど西日がきつい場所 2.地植えできるけど、さして明るくない日陰(夏の推定日照時間:約1時間) 3.朝日が差し込み明るいけど、地植え不可能なコンクリート面(コンテナ植え) どう頭をひねっても、地植えできる株は最大3つまでということになった。 が、しかし育ててみたいバラは、た~くさんあるのだ。いっぱい。うんと。 そこで、さらに頭をひねってみた。 我が家の隣には、ちっちゃな公園がある。さらに西側の裏手には国有地。 私有地ではないが、公園や国有地に越境して(境目と言った方がよいかな) 花々を植えてしまう作戦はどうだろう。 違法と言えば言えなくもないが、節度を守れば理解あるご近所さんからは 「まぁ仕方ないか」と、大目に見てもらえそうな気もする。 とりあえず植えちゃって、様子を見るという手はある。 ただ、近所の悪ガキに花首を折られたり、枝を踏みにじられても 「ちょっと!何してるのよ」と、大きな顔をして文句は言えないという 弱みと不安は付いてまわるのだが。 それさえ覚悟すれば、次の2つを条件が追加される。 4.明るい日陰で地植えできるが、私有地じゃない(子供の出入り多し) 5.地植え可能な国有地で人通りも少ないが、西日がきつい。 う~ん、これなら地植えできるバラの数は、一挙に増えるではないか。 多少の悪条件は、品種選びで何とか対応できそうである。 もちろん、中心は縦方向に伸ばすつるバラとなる。 そんな思惑の渦巻く中で、手始めに公園側に植えたのが強健種アンクルウォーター。 今年の冬、いろんな願いを込めて、玄関脇のさして日照条件の良くない場所に 植樹してみた。 根元は日陰でも、枝が伸び朝日のあたる東面まで誘引すれば 何とかなるに違いない。 そしてこの春、期待をはるかに上回る立派なベイサルシュートを発見! しかも、ひとたび顔を見せてからのその成長ぶりは目覚しく、 明るい方に向かってどんどん伸びている。 鉢植えのときとは勢いがまるで違う。 あとはこのまま、害虫や病気はもちろんのこと、心無い悪戯やら 北西からの強風にも負けず、すくすくと育ってくれればいいのだが。 思い描くは、我が家の2階のベランダまでのバラの架け橋。 道のりはまだ遠い。 咲きそうで咲かない思わせぶりなアンクルウォーター(手前の赤っぽい枝がベイサルシュート) 我が家の救世主となるか、半日陰対応のオールドローズアルベリック・バルビエ(左)とマダム・アルフレッド・キャリエール(右)夢見るは、明るい空の下で咲き乱れるバラのアーチ(こちらは先日、昼休みに撮影した靭公園のスパニッシュビューティ)同じく靭公園のイングリッシュローズ(左)メアリーローズ (右)ジェーン・オースチン…だったかな猫たちは、何を夢見る
2007.05.13
(久しぶりのブログ更新で、ちょっぴり照れくさいの図)(キッチンで探索中に眠りこけてしまった風たん) (出窓の直射日光で平気で眠るアホりんちゃん) 久しぶりのブログ更新である。 冬に風邪をひいて体調を崩してから、なんとな~く何をする気にもなれず 気持ちもふさぎがちとなりダラダラしている間に、ブログからすっかり遠のいてしまった。 ハッと気が付くと、もう5月である(...気付くのが遅い)。 そろそろバラの季節ではないか。 家のバラやら、ご近所さんの花々が蕾をつけ始めるのを目にするようになり さすがに、気持ちがちょっぴり浮きだってきた。 花からもらえる元気って、確かにあるみたいだ。 この連休中には、裏の国有地野菜畑計画もあるし、 家の周りのつるバラ計画も、どんどん進めていきたい。 とはいえ、いつもの悪い癖で、欲張って一時に何もかもやろうとしては 疲れてしまって元も子もない。 そうだ、とりあえず今日あたり、ちょっと足を伸ばしてバラのきれいなお宅まで 散歩してこようか。 私の大好きなイングリッシュローズやら、オールドローズが所狭しと植えられ 丹精しているお宅があったっけ。 またあの妖精たちからも、希望をもらえるかも知れない。 「バラは3年目から」という。 我が家のつるバラ計画が、実を結ぶには、まだしばらく時間がかかりそうだから。 (食器棚の中から、こっそり様子を覗く風たん) (仲間に加わった卯の花とモンタナクレマチス)
2007.05.05
(これは、お馴染の「春の可憐さん」) (こちらが、初めての多肉ちゃん) 小春日和の休日である。 バラの肥料を買いに、久々にお気に入りの園芸店に足を運んでみる。 明るい戸外で管理されているこの花屋では、やわらかな冬の陽射しを浴びて、 花々がニッコリ微笑んでいるようである。 冬枯れの合い間に目にする色の洪水に、思わず興奮して足早になる。 珍しい初めて見る花、毎年お馴染の花などが、「私を見て見て」と微笑みかけてくる。 いろんな種類があるが、どの花も手入れが行き届いていて、 見てると、どれもこれも欲しくなる。 この「どれもこれも欲しい」状態になると困ったもので、逆にどれも選べなくなってしまう。 店内を丹念に見て廻るうちに、ふと多肉植物のコーナーで足がとまった。 素朴な木枠のコンテナに、それはそれは小さな苗がびっしりと並んでいる。 赤いもの、緑色のもの、褐色のもの、白っぽいもの、名前はよく知らないが 個性的な奴らが、見事に収まっているではないか。 これまで、多肉植物というと、サボテンやらアロエやらの地味なイメージしかなく、 自分では絶対に手を染めないだろうと思っていたジャンル。 それがここでは、まるで宝石箱のような可愛らしさである。 ディスプレイや、寄せ植えのセンスで、こうも印象が変わるものかしらんと 関心しながら、しばし魅入られたように見入る(シャレではござんせん)。 気が付くと、名も知らぬ多肉ちゃんを3つもカゴに入れ、ハァハァと鼻息も荒くレジへ。 春の訪れを感じさせる可憐な花とともに、お会計を済ます。 ん?バラの肥料はどこへやら。 それはまた、今度買いに行くお楽しみとするか。(移ろう陽射しの中で、まどろむ風たん)(わずかな陽射しを求めて、キッチンで日向ぼっこするリンちゃん)
2007.02.04
(一見、仲良く寄り添う二人) (手までつないでいるかのような二人) 風呂から上がってくると、リビングのソファーに風たんとアホりんちゃんが 仲良く寄り添って寝ていた。 毛布の下には、お父さんが。つまり一見3人仲良く、寝ているの図である。 ところが、この微笑ましい光景にも微妙な猫と人間の三角関係が...。 まず風たんが、大好きなお父さんが眠っているのを見計らって、足元に寄り添う。 次に、アホりンちゃんが、大好きな風たんが眠っているのを見つけて 「あ、アタチもアタチもぉ♪」と横にぴったりくっつく。 しばし幸せな時間が流れた後、眠りこけていた風たんが目覚め、 横にいるちゃっかりさんに気付く。 「あれ?変だな...。ボクとお父さんだけのはずなのにぃ」となるわけである。 この彼にとって由々しき事態を、どうしたもんかと思案した挙句、 彼は意を決したように、お父さんの顔近くに移動して行った。 お父さんの息づかいを感じ取れる位置まで近づき、腰を落ち着けた風たんは、 背もたれから彼を静かに見下ろしつつ、やがてグルグルと満足げな様子。 あとに一人残されたりんちゃんが、寂しそうにポツンとしていた。(風たん)おや?いつからココに? (風たん)う~む… (風たん)お父しゃ~ん (風たん)ん!やっぱり変だぞッ。 (りんちゃん)さびしいじょ~
2007.01.27
(朝の風景) いまホームベーカリーに凝っている。 「凝っている」と言っても、寝る前にレシピどおりの材料を仕込んで、 タイマースイッチをポンと押すだけなのだが。 あとはホームベーカリーが寝ている間に、ぜ~んぶ仕事してくれ 翌朝には、美味しい食パンが焼き上がっているわけである。 魔法のようである。 私が工夫することと言えば、インターネットでいろんな美味しいパンのレシピを 検索することと、材料を揃えることぐらい。 それで、朝にはパンの焼ける何とも言えない甘~い香りとともに 目覚める日々が手に入れられるのである。便利なモノがあるものである。 だいたい二日に一度の割合で、パンを仕込むのだが 食いしん坊の風たんが、モーニングコールのようにパンの焼ける匂いに反応して 早朝「起きてよぉ。朝ご飯だよー」とばかりに、寝室のドアを開けにくる。 目覚まし時計より正確である。 ちなみにこれは、親しい方から新築祝いにいただいたもの。 親切にも「何が欲しい?」と聞いてくださったので、以前から気になっていた 「ホームベーカリーが欲しいじょー」と、正直に伝えたら、 「パンはパン屋さんで買った方が美味しいでぇ~」と言いながらも 最上級のパン焼き器(お餅もパスタも作れちゃうヤツ)を買っても まだお釣りがくるほどの新築祝い金を、ドドーンとくださったのだ。 ...申し訳ないやら、ありがたいやら。いや、やっぱり嬉しいッ。 ここでちょっと笑える話しが。 普通お祝いと言えば、お札でキリの良い金額と、だいたい相場が決まっている ものだが、祝い袋の上から小銭が入っているのが分かる。 「ん?」と思っていると、ご本人いわく。 「消費税分や( ^)o(^ ) ちょうどやと消費税、足らんやろ?」 嬉しそうにニコニコ笑っていた。 いつもはクレジットカードで買い物をすることが多いのだが、 そのときばかりは、その現金を握りしめ、すぐさま電気屋さんに買いに走った。 そんなわけで我が家にやってきた愛しいホームベーカリーちゃんである。 いま家中で、一番活躍している家電製品かも知れない。 今日は一日、風が強い。空の様子を伺う風たん初雪を眺める風たんこんな寒い日は、家で焼きたての手作りケーキを食べるのが一番(ホームベーカリーでケーキも焼けるのだ)
2007.01.08
遅ればせながら、新年明けまして...おめでとうございます! 昨年中は、更新不定期な気ままなブログにお付き合いいただき、 そのうえ温かなコメントをたくさんいただき、本当にありがとうございました。 本年も、どうぞ長~い目で宜しくお願い致します。 さて、我が家の猫たちであるが...風たんの食欲が、最近すごい。 以前から、食欲は普通にあったが、家が新しくなってから 猫階段やらロフトやら梁の上やらと、移動する運動量が増えたせいなのか、 明るくて空気が旨くなったせいなのか、単に食いしん坊になったのか(?)、 とにかく食欲が旺盛で健康的なのはいいが、ちょっと呆れている。 朝は目覚まし時計より正確に「ふにゃにゃ~」と起き出し、まずはご飯の催促、 ご飯の支度をし出せば、その良い匂いにそそられるのか、床にゴロンとなって催促、 人が食べ出したら「ボクも、ボクも」と手を出し催促、 人が外から帰ってきたら、「お留守番してたよ。おやつちょうだい」とばかりに 「ふにゃふにゃ」催促、 昼寝から目覚めれば、「さぁて、おやつでも」とばかりに催促... と、まぁそんな具合である。 お米と風たん 「箱モノには入らねばッ」 「何かくれぃ~。くれないとスネてやるぅ」 その仕草が可愛いのと、なかなかしつこいこともあって、 いけないとは思いつつ、ついつい食べ物をあげ過ぎてしまう。 度を越すと肥満になってしまうし、あまり甘やかすと調子に乗るので 「いかんいかん」とは分かっているのだが、 向こうもさるもの、こういう作戦でいったら最終的には何か貰える、 と見透かしたような行動である。 「いつからそんな聞き分けのない子になってしまったの」と言っても 「アンタの育て方が間違ってたのよ」と言われれば、それまでである。...トホホ。 そのようなわけで、我が家の食卓テーブルの椅子は、 風たんが伸びをしてする「ちょうだい」ポーズのために、キズキズのボロボロである。 あまりにも爪を立てるので、布地を買ってきて背もたれ部分に 「爪研ぎ防止カバー」なるものを作ってみたが、 何とまぁ、上手にそれにもぐって中身本体に、ガリガリやっている。 そういえば昔から、カーテンとかコタツ布団など、布モノの陰に隠れるのは 得意中の得意だったっけ。(背もたれカバーを作ってはみたものの…)(無惨な爪跡と、そ知らぬ顔の風たん)(中にもぐっての丁寧な仕事ぶり)
2007.01.06
(晩秋の日差しを満喫するアホりんちゃん) アホりんちゃんが最近、ちょっぴり聞き分けがよい。 といっても、言葉を話すわけではないから、「はい。母ちゃんわかりました。」と いうわけでは勿論ない。 なーんか以前より落ち着いてきたというか、どことなく穏やかに収まっていることが 多くなったようなのだ。 あの、しょっちゅう徘徊パトロールしていたアホりんちゃんがである。 それは、彼女が少しは大人になったのもあるだろうが、 家が新しくなって、自分の場所を得たことが影響していると睨んでいる。 新しいお家にもすっかり馴染んだ二人だが、ちゃんとそれぞれにお気に入りの 場所を見つけている。 アホりんちゃんは、人が必ず傍にいる部屋の窓辺やソファー、 風たんは、人の気配は感じられるが、ちょっと距離を置いた場所、 つまりロフトやキャットステップにいることが多い。 スキンシップ派と観察派の違いとでも言おうか。 そして、時には二人くっついて仲良く寄り添っている。 いつでも安心できる自分だけの場所と、時には一緒になれる時間と空間、 この環境が揃って相手に優しくなれるのは、人間も猫も同じなのかも知れない。一方、風たんは…ロフトでガサガサしてると思いきや、こんなん被ってましたぁ。 (くず籠を覗く風たん) 顔を突っ込んだ後、籠から顔を抜くと…一緒にビニール袋が。 本人はいたってご満悦の様子でした。(時には一緒に仲良しさん)
2006.12.23
(ぬいぐるみが、さらに着ぐるみを着た図)姪が犬用の着ぐるみを買ってきてしまった。風たんに。私 「ぜーったい無理!風たんに無理強いは禁物だよ。プライド高いんだから。 第一、可哀想じゃな~い!」姪 「だって可愛いでしょう?風たん、ぜったい似合うよぉ」私 「駄目ぇええ」ってなやり取りを交わし、クリスマスバージョンのトナカイさん着ぐるみはその辺にポロリンと放り出され、忘れ去られていた。ところが、今日突然姪がやってきて、窓辺でボーッと寛いでいた風たんが捕まってしまった。プライドの高い男一匹風たんは、嫌なものには「ノー」と言える意思を持っているのだが、いかんせん動きが鈍い。アホりんちゃんのような俊敏な動きが、出来ない。「あれ?あれれ?」と思う間に、無理やり被り物を被せられてしまった。可哀想に...。「ちょっと止めてあげなさいよ...」と言おうと思ったのだが、「ちょっとどんな感じかしら。見るだけ見てみようっと」つい好奇心が先に立つ。見れば、あら、まぁ可愛いい。迷惑顔で、いかにも嫌がっているのが分かる。可哀想なんだけど、可愛い。可愛いけど、可哀想。何とか被り物を脱ごうと、後ずさりする風たんを興味津々のアホりんちゃんが付き纏う。逃げる風たん、追っかけ構おうとするしつこいリンちゃん。ロフトの階段の最上段にしがみつき、必死で何かに耐えている様子の風たん。それをしつこいリンちゃんが、なおも廻り込み顔を覗こうとしている。よいしょ、よいしょ。脱いでやる。 あれ?脱げないな。 何で脱げないんだ(涙…) (風たん)やっぱり、脱げない。シクシク。 (アホりん)おや、どないしましてん?風たん 「やめて。見ないでください。」アホりん 「なんで。見せて見せて。あら、けっこうイケるじゃない」風たん 「やめて下さい。見ないで(涙...)」まぁ、人間語に訳せばこんな感じであろうか。(アホりん)もっと見せて見せて♪ (風たん)いやッ。見ないで。ついて来ないでぇ~。ひとしきり、人間の身勝手なお遊びに振り回された後、そろそろ着ぐるみを脱がせようと手を差し伸べたが、風たんはロフトの階段のヘリに、固くしがみ付いて離れようとしない。すっかりイジケた様子で、目がイッっちゃっている。ごめん、ごめん。そんな顔しないで。(遠い目の風たんと、しつこく迫るアホりんちゃん)(なおも纏わり付くアホりんちゃん)やっとの思いで抱き上げ、着ぐるみを脱がせると、風たんはロフトへ駆け込み床に置いてあった大好きなプチプチに潜り込んだ。まるで、自分を癒すかのように、しばらーくそこから出て来ようとしなかった。やがてウトウトし始め、居眠りから目覚めて、やっと自分を取り戻した風たんは、今度はロフトの梁に渡り、一人下界の人間を見下ろしていた。(風たん) 独りにして…(風たん) ハァ~、やれやれ。 エライ目に遭ったにゃあ
2006.11.26
梁の上から下界を見下ろして満足気な風たん ボクが見つけた場所だよ 下から見ると、ちょっとハラハラポーズ 予想していたとおり、リビング吹き抜けの梁の上は、猫たちの格好の遊び場となった。 新しい家で、そこここを及び腰で探りを入れていたのは、最初の2~3日のことだった。 すぐに冒険が始まった。 一番のお気に入り、ロフトから続く吹き抜けの梁を、危なっかしい足取りで渡っていく。 最初にまず足を踏み入れたのは、身軽で向こう見ずなアホりんちゃん。 なーんにも考えてませんよぉ、とにかく高い所が好きなの♪ってな感じで 片足を落としながらひょいひょいと一番端まで歩いていく。 吹き抜けの一番高いところにあるFix小窓へ辿り着くのに、そう時間はかからない。 小窓から見える空や、飛んでいる鳥さんを興味深げに、 キョロキョロ眺めている。 それを見た慎重派の風たんは、心中穏やかではない。 この家のことは、何でもボクが一番に探索しなくちゃ、男の沽券にかかわるのだ。 でも、モノには順番がある。 まだ戸棚やクローゼットなど、隠れた場所の点検が済んでいないし。 やっと、ひととおり平地の点検を終え、リンちゃんから遅れること2日。 男、風たんも梁の上をゆっくりと渡っていく。 今度はそれを見たリンちゃん、「あ、面白そう。アタチも行く♪」とばかりに後を追う。 狭い一本道を2匹で渡っていくものだから、結果は予想どおり。 途中で道が塞がってしまう。 見てると、お互い譲り合う気配など、まるでない。 リンちゃんは、張り合う気持ちなど無いのだが、「先を読む」とか 譲歩するなどという奥ゆかしい発想はさらさらなく、 ただただ「アタチも行っちゃうもんねぇ」で前へ前へである。 風たんは、「何だよぉ。邪魔じゃないかー」と男のプライドをかけて 行く手を阻もうとしている。 (風たん)おッ、来るなよぉ。 それぞれのお気に入り場所に収まった二人 (リンちゃん)鳥さんだ♪ とうとう「あっち行け」とばかりに、リンちゃんの頭をはたいている。 リンちゃんは「ん?面白そうな遊び。あら、じゃあアタチもー♪」てな感じで、パシパシ。 高い不安定な所で、二人してバシバシしまくっている。 今にもどちらか落っこちそうで、下で見てる方がハラハラドキドキ心臓に悪い。 いつか食事をしているとき、頭の上にでも落ちてくるに違いない。 そう、我が家は天から猫が降ってこれる家なのである。(風たん)ハァ~、たまには地上生活もいいもんだ。 明るい出窓は二人ともお気に入り
2006.11.04
(風たん) ビックリしたなぁ…もう。 仮住まいに、猫たちだけを置いてけぼりの生活が続いてしまっていた。 さすがに暢気な風たんも、「ふにゃふにゃ~?」と不満げな視線で訴え、 人好きアホりんちゃんは、ますます人懐っこさを増している。 風たんの粗相と思われる痕跡は、いかにも 「なんでボクのこと放っておくんだよぉ」とでも言わんばかりである。 ごめん、ごめん。 というわけで、いよいよ...というか、やっと猫たちを我が家に迎え入れることに。 新居の養生は、けっきょくダンボールで2本の柱だけをくるむ、ごく簡単なものになった。 養生というより、むしろ「あ、猫の爪とぎですね?」といった風情である。 さて、猫マンションと化していた仮住まいにて、バタバタと猫のトイレやら 缶詰やらを運び出す準備にとりかかり、キャリーバッグを持ち出すに及ぶと 早くも風たんは何かを感付いたらしく、「ん、いよいよですね」とでもいうように じーっと事の成行きを見つめている。 アホりんちゃんは、いつもどおり、ただただ人がいるのが嬉しいらしく グルグルにぎにぎしっ放しである。 バッグに風たんを押し込める際も、いつもなら「ふにゃにゃ~」と文句を言うのに 珍しく大人しく入る。 車で移動すること、約3分。 新居に入り、玄関を上がったところで、おもむろに2個のキャリーバッグを開ける。 風たんは、少しだけ腰が引けている。 慎重にあたりを伺いながら、廊下を点検し階段を上がっていく。 アホりんちゃんも、さすがにちょっとビックリしたらしく キョロキョロしつつ、しかし物怖じせず、さっそくチョロチョロ動き回っている。 やがて2匹は、2階のリビングへ。 風たんは、まん丸いお目メを一層まぁるくしながら、「ふにゃにゃ~...」と何やらつぶやいている。 ドアや扉を中心に、入念な点検作業が始まっている。 一方、食いしん坊のアホりんちゃんは台所を中心に、興味のありそうな所を行ったり来たり。 探検の仕方にも、違いが出るものである。 風たんは興奮しつつも、だんだん調子が出て来たらしく、鼻を真ッピンクにしながら 「ふにゃふにゃ、ふにゃにゃッ」と喋りっ放しである。あちこちの扉が気になる風たん 「風たん、リンちゃん、ここが今日から新しいお家だよ。気に入ったかい?」 床に座り込み、そう話しかけると、嬉しがりのアホりんちゃんが さっそく寄ってきて、いつにもまさる「グルグル、すりすり」攻撃が始まった。 そのグルグル音は、もうロフトの端にいても聞こえるような轟音である。 風たんも一通り点検を済ませ、少し落ち着くや大好きなお父さんの傍に寄り添い、 コロコロと喉を鳴らし始めた。 二人とも、けっこう淋しかったんだね。 今日からは、もうずっと一緒だからね。 そう心で話しかけた。 初めてのベランダにびっくりの二人 アホりんちゃん「おや、ここから外が見えるんですね?」マンションでは元気のなかったブラッシュ・ド・ノアも、やっと咲き始めた
2006.10.28
(早く迎えに来てネ) (引越しの荷造り作業中の風たん)相変わらず、高い所・狭い所が大好き♪ Q.私は誰でしょう A.ふて腐れた猿もどき (アホりんちゃん)「早う連れてけ~」久々のブログである。遅れに遅れていた工事も、いくつかのトラブルを乗り越えながら何とか完成をみた。家の建替えを考え出した昨年の秋から、ちょうど足掛け1年である。長かったー。いろいろあったしなぁ...。工事に入ってから、特に棟上げした後は早かったけど、それまでの過程を振り返ってみると「住宅ローン借りれるのかなぁ」から始まって、暗中模索、紆余曲折があり、一時は「無理して建替えなくても」と中止寸前までに。時間と予算に余裕があれば別だが、同じ状況でもう一度やれと言われたら...正直キツイ。それはさておき、とにもかくにも何とか完成である。(この「何とか」という含んだ言い方には、ちょっと意味がある。おいおいお判りいただけるとして)前回更新のブログは、何とまだ内装仕上げの段階であったが、あれから、外壁塗装を終えクロスも完了し、あとは設備機器の取付けという段階にて、洗面化粧台が指定の場所にキチッと収まらないことが判明し、何とッ、窓枠をズラすやり直し工事が発生。「窓枠をズラす」ったって、もう外壁貼られ塗装まで終わった段階で...今さらそれはないでしょう。素人からすれば、「絶対、無理!」としか思えない。監督さんには「窓枠に洗面化粧台、少しぐらいなら被ってもいいですから」と、窓位置はそのままで、洗面化粧台を手前に浮かすやり方で誤魔化す(?)ことを承諾していたのだが、工務店の社長さんが知るに及び、「施主さんがいいと言っても、そんな恥ずかしいこと出来るかッ!」とけっきょく、外壁はがし、断熱材はずし、窓枠ズラし、また外壁塗装までやり直すことに。その工程、何と2日間。それも手直し始めたのが、完成見学会の2日前。失敗すれば、見学会はいったい...。が、結果は心配していた外壁塗装の色ムラもなく、ほとんど完璧に復旧された。建築屋としての社長さんの心意気を感じた。見学会も無事終え、引渡し、引越しと何とか漕ぎ着け、現在に至る。ダンボールも積みあがったままの、まだまだ片付かない状態ではあるが、ようやく明るい光と無垢の木の香りに満ち溢れる家を手にした幸せを、しみじみ噛み締めている今日この頃である。とにかく家に居ることが、楽しくて仕方ない。できるなら、一歩も出歩かず(もちろん会社にも)、一日中ず~っと家の中に居たいくらいである。何をするというわけではないが、一日中いろいろな窓から差し込んでくる陽射しや雲の移ろいを眺めているだけで、癒されてくる。この家になって、光にも表情があるということを知った。自然や季節の移り変わりを、家の中に居ながらにして、目で見、肌で感じることが出来る。以前の暗くて狭い古家なら、けっして味わうことの出来なかった感覚である。さて、そろそろ猫たちを迎える準備に取りかかろうか。実は、少しばかりの荷物と猫たちを、まだ仮住まいのマンションに残した状態である。新居はロフトを含め、いたるところ剥き出しの筋交いや梁、柱が林立している構造である。猫にしたら「さぁ、今日はどこでガリガリしよっかなぁ♪」といった、爪とぎ天国である。猫たちを迎える前に、無駄とは知りつつも、ところどころダンボールや荒縄、コルク材などを使って養生し、多少は爪とぎ対策を講じるつもりである。いや、所詮は無駄な作業に終わるのは、目に見えているのだが(涙)...。この長閑で平和な日々も、猫たちが来るまでのほんのつかの間のことかも知れない。きっとあの子たちがやって来たら、「あーッ!そこで爪とぎは勘弁してぇええ!!」とか、「こんなところで、何でオシッコしちゃったのぉおお!?」って叫んでる自分の姿が想像できるから。 (左)ロフトの2本の柱-太さといい位置といい申し分ない爪とぎ (右)梁の上にも渡っていける(完成見学会の立て札)ピンクの外壁と、手直し工事でズレた窓
2006.10.09
(施工中のロフトへの階段) 久しぶりのブログアップである。 夏休みをはさんで、ほんの少しの間、工事が中断していたものの、 内装工事は着々と進み、ほぼ完成間近である。 以前にも書いたが、ちょっとしたトラブル続きである。 打ち合わせ時の行き違いによるものから、施工ミスによるものから、思惑違いだったり...。 まぁ、早い話が「思っていたのと違うぅぅ!」のである。 そもそも、性格的に些細なことほど拘るというか、気になる方であるからして ローコスト住宅には向かないタイプなのねー、などとボヤいてみたりする。 (そのくせ大きな根本的なことは案外抜けていたりするのだが。) それはさておき。 そんなわけで、工務店さんとのやり取りや、どうしても納得いかない結果に 頭をかかえ(これは、計画段階の考え不足や詰めの甘さによるものが多いのだが)、 ちょっと息切れ気味の日々を、相変わらず過ごしていたのだ。 例えば、余りしつこく言うのも何だけど(言ってるけど)、 「カップボードの吊り戸と家電収納の合い間の仕上げ方、不自然じゃない?」とか 「ううぅ、キッチン思ったより暗いかも。やっぱりカウンター上部の吊り戸、 取ってもらえば良かったなー。」(やはり気になる…) など。 (無垢の建具ジュピーノ) (通気断熱工法に欠かせないシーリングファン) (寝室の出窓) (ヒト用階段とキャットスッテップ) (1階廊下からキャットステップを望む) そんな中、大工さん仕事として最後に残っていたロフトへの階段が、やっとついた。 一番こだわったロフトへの階段と手すり。 これはもう文句なしの出来栄え。大満足である。 見ていると、心が満ちてくる。うむ、もう余り細かいことを言うのは止めよう。 気がつけば、内部造作もいよいよ終わりである。 嬉しいような、淋しいような...ちょっぴり複雑な心境の今日この頃である。(完成したロフトへの階段と、猫のくぐり扉)(アホりん)はぁ~、疲れたってかぁ (風たん)ボクは、マイペース
2006.09.02
(横梁をイメージした部分のみフラットボードにしてみた。あとは全面ラップ) 外壁がやっと大詰めを迎えてきた。 パワーボードの貼り分け方で、最後の最後まで迷いあぐねたラップ柄である。 特注品で割高ということから、どこかの面(隣地に面した側)をフラットにして コストダウンを図ろうか、などと一時は真剣に考えたが、 やはりそれでは後悔が残るでしょう、ということで却下。 基本的には、全面ラップ模様でドドーンと行くことになった。 やはり『赤毛のアンのグリーンゲイブルス』を目指すには、 全面カナディアンワールドでなければならない。 施工中あと少しで完成というところで、工事は急にストップした。 聞けば、何とパワーボードの枚数が足りなくなったとのこと。 さすがに特注品、これから工場で作成するのであろうか。 外壁屋さんは、しばらく休業となった。 室内では、猫用階段が姿を現してきた。 階段横の壁の一部をくり抜いて、そこに床の間の違い棚のような踏み板を付けたものである。 最上段のステップだけは、2階の床面に踏み出さねばならないので、どうしても階段頭上に 突き出てくる。 階段幅を目いっぱい必要とするもの(家具や板材など)を運ぶ際に、それでは困るでしょう、 ということで、不要時には折りたためるよう、蝶番を付けてもらった。 あと、この踏み板にカーペットが貼られれば完成である。 まぁ、人間の住まいする室内の景観としては、やや損なわれるが、 階段横に造り付けのキティアスレチックを設置してみました、といったところか。 階段上から見ると…(最上段のステップを畳んだところ) (ステップを降ろしたところ)(アホりんちゃん)風たんを真似して、お揃いのポーズ
2006.08.09
風たんから取れた大きな『毛玉の塊』に寄り添うアホりんちゃん風たん自身は、別の場所に。 さて、猫を飼っている家には欠かせないキャットドアが付いた。 我が家ではリビングに1つと、猫用トイレに1つ。 その他の部屋は、いちおう出入り禁止である。といっても、そんなに部屋数はないのだが。 ちなみに猫用トイレは、通常は物入れ等によく使われる階段下の空きスペースに設けた。 本当は人間用トイレの中に一緒というのが理想だったのだが、十分な間取りが取れずに断念。 猫用階段といい、猫用トイレといい、聞こえは立派だが何のことはない、 『猫のひたい』ほどの狭い土地による苦肉の策である。 キャットドアに関してこだわったところは、無垢の木のドアに穴を開けたくない、 という発想から、いずれも壁付けにしたところ。 ドアではなく、白い壁に繰り抜いた穴から、唐突にポコッと猫が出現したら面白いではないか。 リビングのキャットドア(この下は猫用階段へと続く) 猫トイレ(階段下)のキャットドア キャットドアは通販で簡単に手に入れられる市販品である。 昔よく愛読していた「猫の手帖」に、決まってペット用品サンセイさんのページがあって キティアスレチックと一緒に紹介されていた(現在もそうだと思うけど)。 それをずーっと見ていたので、キャットドアといえばサンセイさんとばかりに、 ネットで早速取り寄せ、大工さんに取り付けてもらうことにした。 選んだサイズはL。大型猫または小型犬用となっている。 そこらのシーズー犬より、ややもすれば大きい風たんのために。 (ヨークシャテリアやマルチーズには、大きさで確実に勝っている) これらのドアをくぐり抜け、猫用トイレへの道を早く覚えてくれたらいいのだが。(ロフトの手すり) 縦ではなく、横張りの手すりにこだわってみました。ラージキャットドア #221
2006.08.06
(風たん)猫の置物と仲良く記念写真♪(風たんの雰囲気をもつ絵ハガキと) (オッ、これはまさに風たん) 家づくりのことで、このところ、ちょこちょこしたトラブルが重なり、 やや意気消沈気味の日々を送っている。 徐々に形に出来上がっていくにつれ、「わぁ~スゴイ、スゴイ」という 想像どおり(あるいはそれ以上)の出来栄えによる喜びと、 「えッ!?何でそのようなことに」という出来事が、交互にやってくるのである。 それはある時は、施工側の単純なミスによるものであったり、 またある時は、施主側の考えの足りなさによるものだったり、 はたまた、両者の認識の食い違いによるもので、一方的にどちらが悪いとは言いにくい 場合もある。 ちなみに最近起こった施工ミスやトラブル例をいくつか挙げてみよう。 ・指定の洗面化粧台を設置すると、窓にかかり図面どおりの位置に収まらない ・玄関ドアが、希望のサイズのものが取り付けられないことが判明。 よって、ドアの色とデザインの変更を余儀なくされる。 ・クローゼットの中の棚の数が、思っていたのと違う(少ない) また逆に、工務店さんの(ことらとしてはラッキーな)ミスにより、 得しちゃったかもッ、というケースもある。 ・出窓のサイズが当初のものより、一廻り大きいものになった。 ・付くはずの予定のないベランダのシャッターが、標準仕様で付くことになった、などである。 このように書き連ねると、まぁ何ていい加減な工務店さんだろうと、思われるといけないので 書き添えておくと、別に工務店さんの悪口を言いたかったのではなく、 建築現場とは、つくづくトラブルが付きモノだな、ということである。 (本当はあってはいけないのだろうが) 実際、お願いしている工務店の対応はかなり良心的な方だと思う。 こちらも、対面キッチンの吊り戸の垂れ壁を外せるかとか(残念ながら、実現はしなかったけど)、 発注間際にシステムキッチンの仕様を変更したりとか、 いろいろ迷惑をかけているのも事実である。 それだけに一方的に責める気持ちはサラサラなく、 むしろ「もっと早く気付けば、手の打ちようもあったのに」という後悔とが ゴチャ交ぜになって...ちょっと疲れてしまったのである。 結局は、迷惑かけたり、かけられたりという中で、なるべく折り合う接点や新たな打開策を 探りながら進めていくしかない。 そんな折、ブログ仲間のすずどんさんから素敵なプレゼントが届いた。 箱を開けると、心温まるお届け物がどっさり。思わず微笑がこぼれた。 家のことばかりで頭が一杯になっていた私に、たちまちホンワカした風が吹いたようだった。 さっそく二匹の争奪戦が、始まった。(二人)おッ、何ですか~ (風たん)ボクのだよ (リンちゃん)ワタチにも入らせてぇ (風たん)うぐぐ…苦しい (アホりんちゃん)ワタチはこのハウスとお菓子がお気に入り♪ (風たん)これはボクのだよ
2006.08.05
リビングの見せ梁と天窓・小窓実はいま、ちょっと失敗したと思っていることがある。それは、キッチンの上部吊り戸である。工務店さんの仕様で、システムキッチンの上部には『リフトダウンウォール』と呼ばれる、戸棚の中のものが楽に上げ下げできる設備が、最初から付いていた。何でも取っておきたがり屋の私としては、「こりゃあ収納が楽で、楽しいじゃあないの。わーい、わーい。」と単純に喜んでいた。ところが、我が家のキッチンは対面式の、いわゆるI字型というもので、この吊り戸があるか否かによって、リビングとの開放感がかなり違ってくるということに最近気付いた(遅いッ!)。アイランドキッチンとまではいかないが(本当はアイランドキッチンが憧れだけど、予算と間取りの加減で断念)吊り戸を取っ払ってしまうだけで、我が家のような、決して広いといえないリビングにはかなり有効なアイデアのように思えた。ここまで工事が進んでいる今となっては、かなり気が引けたが、例によってダメ元の気持ちで、今から変更可能か工務店さんに聞いてみることにした。(本当に手のかかる施主で申し訳ないことです)専務さんいわく。「うーん。出来ないことはないですが、後戻り作業になるので取り合いとかで綺麗に仕上がらない、 多少のリスクは出てくるかも知れませんねぇ...。とりあえず週末に現場で相談しましょう。」とのことだった。がしかし、週末現場に赴けば、吊り戸部分の天井にせっこうボードまで貼られ、工程は次の段階に進んでいた。それを見て、もはや諦める気持ちになった。「…もう、このまま行きましょうか」との専務さんの言葉に、こくっと頷いた。 (キッチン側からの眺め) (リビングからの眺め)吊り戸が付くと、この木枠内の景色が隠れてしまう というわけで「どうしてもっと早く気付かなかったのかなー。私のバカバカバカッ。」と、今さらながら自分の想像力の乏しさと鈍感さに、少々落ち込んでいるわけである。(どうも想像力が平面どまりで、3次元方向の空想力が乏しいのかも)そんなガックリきている私を見て、ダンナは「きっと、リフトダウンウォールあれば、便利だよ。 実際に吊り戸が付いたら気にならなくなると思うし。」と慰めるのだった。「そう?...そうだよね」と言いながら、密かに、何年か先の改修工事を、早くも考えている私であった。(風たん) どっちでも良いんじゃないですかー。
2006.07.23
(右下に少しだけ写っているのが、取り寄せたキャットドアの箱) 1階から2階への階段がついた。 すごく嬉しい。これでリビングやキッチンを見るのに、もう命がけの思いをしないで済む。 パインの無垢材の香りがしている。 色もナチュラル色なので、北側の階段にも明るく映えている。 この日は、現場でネコ階段の打合せ。 新しい我が家には、ヒト用とネコ用の階段がある。 『何と贅沢な』と思われるかも知れないが、もともとはせっかくの無垢の建具に キャットドアのための穴を開けたくない、という人間側の都合によるもの。 (2階から階段を見下ろす) (無垢のパイン材の踏み板) 階段踊り場からリビングにかけて、ドアを締め切ったとき、 猫にとっては行き来が不自由になる。 通常は、最初からキャットスルーと呼ばれるくぐり穴が付いた建具を用いたり、 既製のドアにキャットドアを取り付ける場合が、多いようだが、 無垢素材で、気にいったものが見つけることが出来ないことから、二の足を踏んだ。 次に考えたのが「壁に穴を明ける」であるが、これも間取り上どうしても 適当な位置を見つけることが出来ない。 それで、次に考えたのが階段(ヒト用)横の壁の一部を利用して 「ネコ専用の階段を造ってしまう」であった。 この発想を思いついたときは、正直、無理難題のように思えたので、 却下されることを覚悟の上で、工務店さんに相談してみた。 専務さんは、思いがけず「面白いですね...」と話しに乗ってきてくれた。 さっそく図面もいくつか描いてくださった。 しかし、初めての試みのうえ、猫は飼ったことのないということで、 ステップの幅や段差など微妙なところで、いまひとつ判断に困るのも事実のようである。 大工さんも、図面を見ながら「どうも判らないッス」とつぶやいていた。 そんなわけで、現場では階段を前にして、工務店の専務さんと大工さんが顔を突き合わせ、 細かな取り合いなど、相談は続いていた。 「この踏み面、この幅で大丈夫かなぁ」 「余り壁面より飛び出すと、人間が歩くのに邪魔になるよね」 「ステップとステップの段差、遠くない?」 「それは大丈夫。それより、2階の床面から最初の下る1段目が、ちょっとキツイみたい。 廻り込む姿勢になるから、勇気いるなぁ」 「うーん、ここは猫の気持ちになってみて」 「…うちには犬はいるけど、猫は飼ったことないから判らないなぁ。」 「ここの1段目だけ、ステップにカーブつけて前足かけ易いようにしようか?」 「踏み板部分は、爪に優しい素材がいいよね?やっぱり、じゅうたん巻きかな」 「いや、後々のメンテナンスのこと考えたら、コルクボードなんかどうだろう」 などなど、いろんな意見が飛び交っている。 (アホりんちゃん)私の気持ちになって 気温が30度を超す蒸し暑い中、施主も工務店さんも大工さんも皆、汗だらだらになりながら 真剣である。 それは、物造りに妥協しない技術者としての姿勢なのであろうが、 立派な大の男たちが5~6人も集まって、我が家の猫ちゃんのためにこんなに 頭を悩ませてくれていると思うと、ちょっと可笑しくもあり、ありがたく 「ああ、うちの子たちは何て幸せ者なんだろう」と、しみじみ思った。 けっきょく、最終案はいろんな人たちの意見を、それぞれ取り入れた、 当初のものとは、かなり違ったシンプルなものになった。 皆で決めたのが実感できて、とっても納得できた。 後で専務さんが「今日の打合せは、良かったです。皆のお知恵が借りれて」と おっしゃってくださった。温かな気持ちになった。(アホりんちゃん)早う、決めてや。
2006.07.17
急遽ついたFix小窓(東側から見たところ) 室内から見上げると… 建て前が済み、上屋がどんどん建ち上がり始めてから、現場へ見に行くと、 設計の段階では気付かなかった妙案や、改善点が浮かぶことが往々にしてある。 「こうすれば良かった。」「もっと考えれば良かった」というヤツである。 空間の広さや採光などは、いくら図面上で想像しても限界があるようで、 立体的空間に実際に身を置いて、初めて体感する部分が多い。 我が家では2階のリビングに入って、ロフトへの吹き抜けを見上げたとき、 まず思ったのが、彼も私も 「ああ、東側の高い位置にも明かり採りの小窓が欲しい」だった。 そこからきっと、昇ったばかりの朝日がきれいに差し込むに違いない。 何度も言うようだが、前の古家が『暗くて寒い間取り』だったので、 今回の建て替えにあたっては、採光を一番に、窓の位置や数も充分に考えたはずであった。 つまり、リビングには南の広い出窓、東側には午前の日当たりのための掃き出し窓、 北側にも公園を見渡せるように上下窓をつけた。 それでも、通りの一番北側に位置する我が家としては、 南側のお隣さんが3階に建て替えたときのことも想定しておかねば、まだ安心できない。 そのことを伝えると、専務さんは半ば呆れつつも、 「明る過ぎるとは思うんですが...」と天窓を標準仕様に盛り込んでくれた。 ちなみに、この天窓に関しては賛否両論あるようで(特に施工する側から)、 以前、契約を交わしていたハウスメーカーさんは 「雨仕舞いが悪いから」との理由で、なかなか付けたがらなかった。 あと、開口部が多すぎると、断熱効果に影響が出るからなどと、 つべこべ言って…いえ、良識的な意見は、光に飢えている我々の耳には届かなかった。 「もう今の段階では無理かも知れないけど、聞くだけ聞いてみよっかぁ」というノリで とりあえず現地へ。 断熱材が張られ、防湿防水シートまで施工し終わっている現場で、 おそるおそる工務店さんに聞いてみた。 すると、予想に反し「いいですよぉ。まだ間に合いますよ」とあっさり承諾してくれた。 小躍りした我々は、正面からのデザイン性も考え、小さなFix窓を3つ、 2階のできるだけ高い位置につけて欲しいと伝えて、その日は帰ってきた。 さて後日、可愛い小窓が現場に届いていた。 しかし、同時にちょっとした問題も起きていた。 小窓のサイズが、希望していたより少しだけ大きいのだ。 聞けば、それがそのメーカーでは、最小サイズとのこと。 すでに柱や、間柱、筋交いが出来上がっているので、窓の位置をずらすしかないらしい。 が、それではデザイン的に正面から見たときの、バランスが悪くなってしまう。 現場で大工さん達まじえ、いろいろ思案した結果、正面には小窓を2つにし、 残った1つは、北側の吹き抜け部分につけてもらうことに。 実は、その日の朝、吹き抜けを見上げ、予想以上に壁面の広さを実感し 「ここにも、ちっちゃな小窓1つくらいあっても良かったね...」と、 どこまでも明り取りに貪欲な我々は話していたのだった。 北側についた小窓(真ん中) 室内から望む そういうわけで、現場主義的(成行き主義?)なアイデアが、ちょっとした誤算により ラッキーな方向に好転し、すごく得した気持ちになった一件であった。 (...つまり他にもあるが、それはまた次の機会へつづく)(風たん) もっと光を!
2006.07.16
(風たん) あのぅ、何をそんなに興奮してるんですか? もう誰も、彼女を止めることは出来ない。 アビシニアンのアホりんちゃんは、野生のネコ科の動物に近い。 テレビの野生動物番組で、チーターの親子を見ていると、その風貌や性質など そっくりと言ってよいかも知れない。 紐の先にネズミが付いているオモチャなんか、ひょいひょいと振り回すと、 目を爛々と光らせて、猫も人間もヘトヘトになるまで遊び倒す。 あまりに遊ぶので、ネズミのオモチャが紐の先から取れ、すぐにボロボロになってしまう。 風たんと仲良く、それぞれに2本買ってきても、ほとんど一人占めである。 とうとう2本とも原型をとどめない、無惨な姿のネズミさんになったので、 姉が(私の身内で唯一、アホりんちゃんを風たんより可愛がっている)、 100均で、新しい3匹目を仕入れてきた。 それを見るや、アホりんちゃんの目は、キラキラを通り越して、ギラギラになっている。 二本足で立ち上がって、姉の振り回す棒の先を、必死で追いかけ回している。 アホりんちゃんご贔屓の姉は 「こんなに喜んで...100円でここまで楽しむんだから、たまには新しいの与えてあげなよぉ...」 と、なかなかご満悦である。 やがて、完全に野生動物と化したアホりんちゃんは、見事ネズミさんをキャッチし 喰らい付いたまま、離そうとしない。 そのうち、興奮のあまり「ウ~、ウニャウニャ~」と言葉にならない低い唸り声まで 漏らしているではないか。 久々に口にした新しい獲物に、もうどうして良いか判らない様子である。 ここへきて、さすがの姉もアホりんちゃんの余りの豹変ぶりに、怖気づいたのか 「...ちょっとコワイかも」と、つぶやいてオモチャを手から、ポトリと落とした。 こうなったら、もう誰もアホりんちゃんを止めることは出来ない。 振り返ると、その一部始終を遠巻きに見ていた風たんが、 真ん丸お目めで『びっくりしたなぁ、もう』と、言っていた。(風たん) びっくりしたなぁ、もう…。
2006.07.08
(ロフトから天窓を望む) (北側の田園風景) かねてより体調を崩されて入院されていた専務さんが、退院されたと聞いた。 まだ本調子ではないので、すぐに仕事に復帰できるかどうか分かりませんが...、と 工務店さんから、少し含みのある話し方であったが、ともあれ無事退院されたことは 喜ばしいことである。 この日は、電気屋さんと照明器具のことで現地にて打ち合わせである。 となれば、2階やロフトにも上がって、いろいろ確認しなければならない。 階段はまだ出来上がってないので、脚立を使って上がらねばならないが、 運動音痴で高所恐怖症の私には、命がけの作業である。 これまでも一足先に上へ上がって見ている彼(ダンナさん)が 「眺めいいから、昇っておいでよ」と言うが、どうにも足がすくんでいけない。 しかし、この日だけはそうも言ってられないので、覚悟を決めた。 ドキドキしながら、現地へ赴くと、退院したばかりの専務さんが 早速、打ち合わせに来てくださっていた。 久しぶりに顔が見れて嬉しかった。 「大丈夫ですか?まだ少ししんどそうですね。」と声をかけると、 「いやいや、もう大丈夫ですよ」と、はにかんだように笑ってみせたが、 どう見ても、少しフラついて辛そうに見えた。 いよいよ2階とロフトでの、打ち合わせである。 見てると、大工さんや電気屋さんは、立て掛けてある脚立に事も無げに ひょいひょいと昇り降りしている。 うーむ、さすがプロの職人さんたちは、脚立の昇り降りの動作ひとつにも 無駄な力が入っておらず、大したものだと妙に関心する。 さて、職人さんたちの10倍くらいの時間と労力を使い、2階に這い上がる。 「おお、素晴しい! ぜんぜん明るーい」思わず拍手。 決死の思いで、さらにロフトへと、脚立にしがみ付きながらよじ登る。 「おおお、すごいすご~い!!」 ロフトからは、今まで一度も見れなかった南側の景色が、 隣家の屋根の上をすっぽり抜けて、見てとれた。 さらに北側には、さえぎるもののない田園風景が広がっている。 いつも通っている身近な景色だけど、我が家からこういう高さから眺めるのは初めてのこと。 『初めての眺め』に胸がじーんとなって、この日やっと「家を建てて、本当に良かった」という 思いをかみしめた。 いろいろ苦労し(これからも苦労するだろうし)、何度か「もう、やめちゃおうかな」とも思ったけど この眺めを手に入れられただけでも、苦労した甲斐があったと思えた。復帰した専務さんの背中に「無理しないでネ」と、つぶやく。でも、実は一番無理させている張本人だったりする…。
2006.07.01
我が家の施工の一番大きな特徴は、WB工法である。 これは、いわゆる『高気密高断熱』とは違い、より自然に近い形で断熱性をはかる 『通気断熱』と呼ばれる工法である。 動力を使わない自然な方法で家の通気を行うことで、高気密の弊害である シックハウス症状などが解消され、「夏はさほど暑くなく、冬はさほど寒くない」 住環境が実現されるらしい。 家を建てるにあたっては、やはり一番気になったのが、耐震性能と断熱性能である。 耐震性からいえば、2×4も候補に挙がったが、間取りの自由度と予算の関係で 在来工法になった。 断熱材は、従来からよく使われているグラスウールではなく、 ミラフォーム(押出法ポリスチレンフォーム)と呼ばれる発泡スチロールの板みたいな ものを用いる。 断熱材と外壁・内壁間に、通気層を確保するためのWB工法の特徴の一つである。 施工後、現場まで見に行くと柱や筋交いの隙間という隙間に、 ぴっちりミラフォームが、それは見事に埋め込まれていた。 見れば窓も出窓を除いて、ほぼ付き終わっている。 梅雨のさなか、やっと我が家は、その建物らしき姿を現してきた。(熱い視線をお父さんに送る風たん) (大好きなお父さんにナデナデされて、うっとりご満悦の様子)(遠まきで、それを眺めるアホりんちゃん) (「ふんッ、何よ」…と思っているかどうか)
2006.06.30
(窓のサッシが付きました) (1階からロフト吹き抜けを見上げたところ) さて、ブログが相変わらず遅れ気味で、なかなか工程に追いつかない今日この頃である。 私がブログをさぼり気味でも、専務さんが入院していようとも、 現場はお構いなしにドンドン進んでいる。当り前だが。 屋根の野地板も貼り終わり、あれよあれよと思う間に、もう瓦が葺き終わっていた。 と、葺き終わってみれば、思わずつぶやいた言葉が 私も彼も「シブイ...渋すぎる」であった。 う~ん、カタログで見た色と、なーんか印象が違うのである。 我が家の瓦は、モニエル瓦という洋瓦である。 色を選ぶ際、たしかにカタログ写真の下に、小さな文字で 『写真は、印刷の具合により多少、実物と異なる場合があります』ってな 注釈が添えられてあったが、ここまで違うとは思っていなかった。 遠目で見ると、ほとんど緑がかった黒か銀色に見える。 最初っから屋根の色は、赤かグリーンと決めていた。 たまたま、標準仕様の中に、イメージする可愛い赤色が無かったので、 カタログで見た「明るいグリーン」に 『赤毛のアンのグリーンゲイブルス』のイメージを重ね合わせていたのだが...。 残念なことに、瓦を葺く前に貼られていた下地の緑色のシートの方が 綺麗な色で、よっぽどイメージに近かった。あは。 というわけで、カタログと実物、あるいは見本と実際に広い面積に施工したときの 印象は、けっこう違うものであるという、よく耳にする話を早速体験したわけである。 これを肝に銘じて、壁の色では決して失敗すまいッ!と固く誓う私であった。 でも、でも、誰もみな失敗しようと思っている人は当然おらず、 実際に出来上がってみないと判らないことって、やはりあるのである。 ...難しいものだ。(防蟻処理された柱と筋交い) (問題のモニエル瓦。想像してたより渋めのグリーン) ちなみに壁は、ラップ柄のパワーボード。色はパステルピンクである。 ピンクって、失敗と成功が大きく分かれる色であろう。 イメージ通りに仕上がれば可愛いけど、失敗すれば目も当てられない。 無難なクリーム色かイエローくらいにしておけばいいものを、 「絶対に失敗したくないッ」と言いつつ、言ってることと、やってることが 食い違う、我ながらなかなかのチャレンジャー(無鉄砲者?)だと思う。(最近、暑くてバテ気味の風たん)
2006.06.20
(上棟式の早朝の様子) (1日でここまで建ち上がりました)…翌朝撮影土曜日、なんとか上棟を済ませることができた。関西地方が梅雨に入るやいなやの、タイミングで「なんだかなぁ...」という感じもするが、まぁ仕方ない。さらに上棟式を目前に、当初からずっと打ち合わせを担当していただいていた工務店の専務さんが、体調不良で倒れ入院するというハプニングがあった。上棟式をせっかく楽しみにしていただいていたのに、欠席となり残念なことであるが、...まぁ、それも仕方ない。一番気になっていた天気であるが、朝起きると天気予報とは違い、なかなかの良いお天気である。すっかり気分を良くし、ルンルンで連れ合いと一緒に現地に出かけた。家の近くまで来ると、材木をいっぱい積載したトラックが駐車していた。おお、これはきっと我が家の礎となる資材に違いない。近づくと、木の独特の良い香りが鼻をつく。材木には、「...邸」ときちんと名前が刻印されてあった。いよいよ家が形となって、立ち上がるのねぇ♪と、気持ちが盛り上がってくる。現地を確認して、ひとまずマンションへ戻って、夕方まで上棟待ちである。上棟といっても、宴会などは行わず、寿司折とご祝儀・記念品をお持ち帰りいただく簡易式のものである。工務店さんに聞いたところ、最近はそういう簡易スタイルが多いらしい。本格的な上棟式ともなると、宴席を設けたうえに、なんでも餅をまいたり赤飯をご近所に配ったりするらしい。めでたいことなので、そういう派手で本格的な上棟式もいいなぁ...と憧れるが、出費も半端ではないので、余裕のない我が家には、分相応な簡易式を採用させていただいた。昼を過ぎるころ、雨がポツポツと落ち始めた。残念ながら、天気予報は当たってしまったようだ。「どうか夕方までに止みますように...。」期待も虚しく、雨は徐々に勢いを増し、夕方にはすっかり本降りとなった。天気回復の期待は、もはや無くなり「もしや中止になるのでは?」との心配に変わった。途中、お茶の差し入れを兼ねて、様子を見にいくと、家の形が徐々に現れつつあった。絶え間なく降る雨の中、大工さんらが1本1本木材を2階に上げていた。 その後、さらに雨がひどくなってきたので、棟木が上がったところで、その日の工程は、打ち切りとなった。工務店の社長さんはじめ、設計・工務の方々、大工の棟梁・大工さんたち全員が初めて集まり、紹介をしていただく。大工の棟梁は、思った以上に若々しく、なかなかに男っぷりの良い方である。いかにも「任せて安心」といった風体である。これならきっと、良い家を造ってくれるに違いない。その棟梁の話しによれば、雨の上棟は決して悪くないとのこと。木材は雨でいったん濡れて乾くことにより、良い状態になるとか。そういえば、雨が降るのは『龍神さんが降りてきた』徴とも言ったけ?施主の挨拶が終わるや、早々とお開きとなった。その後、入院している専務さんのところへ、上棟の報告を兼ねて訪ねて行った。体調のこともあるので、ちょっと迷惑かなとも思ったが、ここへ来るまで一番お世話になったので、ご祝儀だけでも直接、手渡したかったのだ。専務さんは、恐縮していた。「スミマセン。私、晴れ男なんです。今日、雨降ったのは私が出席しなかったからなんです。本当、申し訳なかったです。」と、妙に真面目に謝っていて、ちょっと可笑しかった。(早く良くなってね…)
2006.06.17
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