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2006.12.10

週末、氷点下で寒いのをガマンして１時間くらい走った。

すっきりとひと汗かいて自宅に戻ってTVをつけたら、先月ハワイで開かれたアイアンマンの世界選手権を偶然放映していた。
アイアンマンというのは、日本では「鉄人レース」とか呼ばれているトライアスロンの中でも最も距離の長いレースである。どれだけ長いかというと、水泳が3.9キロ(制限時間2時間20分)、自転車が180キロ(制限時間8時間10分)、最後がフルマラソンの42.195キロ(制限時間6時間半)を17時間以内に走り切るというレースである。

フルマラソンを完走するだけでも人並み以上の体力を要求されるところを、その前に2時間遠泳して全身クタクタになってから、さらに自転車で180キロ(これは 東京～静岡間 または東京～那須高原間の距離)も走らなければいけないのである。完走するために要求されるその総合的な体力と精神力は、ちょっと一般人には想像もつかない。

次から次へとゴールする連中（やっぱり白人

マラソンも飽きたし、北極圏や6000m級の登山も十分堪能したし(笑)、「次は何をしようか」とボーっと考えていたところだったのだが、オイラは単純にも「…やっぱり次はコレか…」と思ってしまった。

「鉄人レース」に関するオイラのいちばん古い記憶というのは、たしか高校生の頃にテレビで見た「 高校教師が鉄人レース参加中に死亡 」というニュースである。過酷なレースで自分をとことんまで追い詰め、ついに生死の境界を越えてしまったのであろうこの教員の死にザマを「カッコいいじゃん！」と思ったのを覚えている。

別に生きていても死んでいても同じような存在のクセに、やたらと生に執着した挙句とくに何も成し遂げることもないままブザマな死にざまを迎える人間が何千万人もいる中で、「自分を限界まで追い込んだ末、限界を超えて絶命する」というのはオイラにとっては理想的な死にざまの１つである。

「死に方」というのはなかなか自分の思ったとおりには行かないものではあろうが(笑)、オイラは「エベレスト登頂まであと10数m」とか、「アイアンマン・レースのゴール直後」とかに心停止で死ねたら、死に方として最高だと思っている。
オイラにとって50歳までの10年は「起承転結」の「結」だと位置づけているので、残る9年半の目標を「アイアンマン完走」と「エベレスト登頂」あたりに置こうか(笑)。

オイラは人が一般に言うところの夢、つまり、「いつかは実現するようなツモリではいるが、口先ばっかりでほんとのところは実現する気がない、“手付かずのまま死ぬまで大事にとっておく未使用の宝物 ”としての夢」のことを軽蔑しているので、アイアンマンにしてもエベレストにしても決して「夢」のつもりではない。死ぬまでの通過点のつもりである。

フルマラソン完走やキリマンジャロ登頂までの準備期間はせいぜい半年足らずであったが、鉄人レースや世界最高峰となるとたぶんそれぞれ数年を掛けて計画＆トレーニングしなければならないだろうし、「結」の目標には持ってこいだなあ。仕事と両立できなくなるポイントにいつ到達するかもちょっと見モノだ(笑)