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日記でお茶を濁せるようなテーマでもないと思い、できるだけ触れないようにしていたのだが、この事件に対するまわりの反応が私の予想をあまりに超越しており、思い余って筆を取ることとなった。イラクの香田さん誘拐事件の顛末についてだ。ついにというか、結局と言うか、香田さんが殺された。日曜日の午前中、このニュースを知り、びっくりして家族(というか夫)に話したところ、夫の感想は、「香田さんの行動は常識はずれで、殺されても仕方がないだろう」というものだった。午後、義父母がうちに来たのでやはりこの話題をふってみたら、義母の反応は夫とまるで同じもので、私は言葉を失った。わずかな所持金を携え、短パンという軽装で、まわりから再三入国を止めるように忠告を受けながら無理やりイラクに入り、ホテルを探している最中に捕まり拘束されたらしい香田さん。命というリスクを賭けて入国した動機は、「自分探し」だったという。今から15年前、開放政策が軌道に乗る前のバリバリの中国にフリー旅行した私の動機も、平たい言葉で表現するなら、まさにこれ、「自分探し」以上でも以下でもなかったように思う。当時の23歳の私は、社会の中に自分の居場所が見つからなかった。大学を卒業後に就職した出版社では、夢と現実のギャップの大きさに挫折感を抱き、失望した。そして、今思えば実に安易に、そして短絡的退職する。その後、目的もないままフリーター生活に突入。大志はあったものの、自己評価はアリ並に低く、大志とそんな自己評価の狭間で苦しみもがいていた。それが、20代前半の私だった。あまりにも未熟な心は、遠い異国で自分を見つめ直すというお決まりのコースを求め、アルバイトで小銭を貯めて中国大陸に足を踏み入れた。当然のことながら、1ヶ月足らずの海外旅行で「自分探し」などできるわけもない。しかし、少なくともその海外旅行で、私は、「悩むより動け」という真理に気づいたし、アリ並の自己評価をかなり格上げすることができた。つまり、自分が思っているより私はひどいもんでもないし、いろいろ悩んでいる時間があるならば、とにかく行動すべし、それが自分に向いている、という現在(未来)につながる私のポリシーを会得したのだと思う。つまり、私にとってこの「自分探し」の時間はとても実りのあるものだったのだと思うのだ。当時から、「危険地帯には近寄るべからず」という常識が、人間失格のようなフリー旅行者たちの間にすら存在していた。その最低ラインの約束事さえ、香田さんの前では意味がなかったということだ。15年前、大学を卒業後、三流とはいえ当時人気企業だった出版社の入社して編集者として働き始めた私が、いきなり会社を退職し、フラフラとフリー旅行することに対して、両親はまるで理解を示さなかったし、常に、「なぜ、そんなことをするの?」「どんな意味があるの?」と、いつも詰問されていたような気がする。しかし、15年経った今でも私は答えられる。当時の私にはそれが必要だったし、そうせざる得ない何かが心の中に巣食っていたのだと。誰にだってあるはずだ。衝かれたように、理屈では割り切れない行動を採ってしまう瞬間が。それはたぶん、その瞬間、その人には必要なことなのだと思う。選択の余裕もないまま、他人からは愚かとしか思えないような行動をとってしまう、そうせざるえない瞬間が、一生のうちに何度かるあるもんじゃないのか。未熟で弱い、そんな心に対して、もう少し思いやりの心を持つことはできなのだろうか。どうして、そしていつから、日本人はこんなに心の狭い国民になってしまったのだろう?香田さんの行動は、短絡的で思慮と常識が欠けていた。それは、15年前の私と同じ、まさにその通り。しかし、彼の犯した過ちが、彼が遭遇した想像を絶する悲劇とイコールであるはずがない。生きながら首を切断され、荒れ果てた異国の街中で遺体を遺棄される、そんな悲惨極まりない目に合わされる道理はあり得ない。これをイコールと思える人の感性は、狂っているとしかいいようがない。この戦争におけるイラク国民の死者は、10万人を超えるという。そのほとんどは一般市民だ。このイラクの10万人以上の死者と、そして他の犠牲者の前で、「テロリストには屈しない」とお題目を唱える一国のリーダーとはなんだ?イラク国民にとって、アメリカを筆頭とする多国籍軍こそが「テロリスト」ではないのか。「小泉さん、彼らは48時間以内の自衛隊の撤退を要求しています」という彼のダイイングメッセージの画像。それ以前にネット上で流された韓国人やイギリス人の人質のものに比べて、香田さんの表情は切迫感に乏しいという人がいる。しかし、「すいませんでした。日本に帰りたいです」と言い終えた後、画像が途切れるまでの一瞬、俯き顔を顰める、香田さんのその表情は、苦悶に満ち満ちてはいないか。「軽率に行動したから彼はあのような最後を迎えたのは仕方がない」と、言う人がいる。ではもし、彼が違った経緯であのような状況に陥っていたら、結果は違っていたのだろうか?同じなんじゃないかと私は思う。結局、この国の政治は、たったひとりの日本国民さえも助ける力もなければ、気力もないのだ。今回は、自分たちの「無力さ加減」を言い訳できる免罪符があっただけでマシだったに違いない。香田さんのご冥福を心よりお祈りするとともに、残されたご家族に、これ以上の中傷と不幸が訪れないことを望んでやみません。
2004.10.31
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あ゛~!!、海外旅行に行きたい~!!ストレス溜まりまくり~。とにかく、単行本を上げたら何をおいても海外旅行に行きます!この単行本を年内に仕上げなければ・・・!その後のことはその後に考えよう。
2004.10.30
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『キャッチミー・イフ・ユーキャン』をビデオで観た。結論を先に言うと、期待以上の完成度の高い作品だった。一言で言えば、天才的な詐欺師と彼を追うFBI捜査官の物語である。たとえば、もっとエンターテイメントに徹し切ってよりスリリングに派手なストーリー展開がいくらでも可能なストーリーだったと思うのだけれど、敢えて、若い天才的な犯罪者の抱える魂の孤独と、そんな魂の震えを包み込むFBI捜査官という地味なテーマに抑え込んだことが、この作品の成功につながったように思える。父親の事業の失敗で家庭が崩壊。元の暖かい家庭を取り戻すために、レオナルド・ディカプリオ演じるフランクは17歳で家出、天才的な詐欺士として、パイロットから医師、検事に扮装して偽造した小切手ほ次々と現金化していく…。ベテランFBI捜査官カール(トム・ハンクス)は、天才的な詐欺師フランクに何度も煮え湯を飲ませられるものの、彼のことを知れば知るほどにフランクの孤独な魂を深く理解するようになる。物語終盤、父の死を知ったフランクは母の元に走る。しかしそこでは、再婚した男性と新しい家庭を営む幸な母親の姿があった。実母が生んだ父親違いの自分の妹に、窓越しに手を振るフランク。ここで、「家族の再生」という、フランクが、フランクだけが夢見ていた「希望」は失われる。幼い魂が求めていた家族という暖かさ。そして、決して癒やされない魂の孤独が、この1シーンに凝縮されている。カールは、フランクの凍りそうな孤独感と魂の未熟さを心から理解する存在。なぜなら、彼自身が家族を失った寂しい存在だったから。家族の崩壊を自分の力で食い止めようとしながら力尽きる、そんな幼く悲しい魂の慟哭が聞こえてくるような悲痛な作品ではあるものの、FBI捜査官の深い愛が救いとなって、幸せな印象を残してくれる作品に仕上がっている。地味な作品ながら、数あるスピルハーグ作品の中では、トップ3に食い込むデキ、10年後も、レンタルショップの棚にひっそりと置かれ、レンタルされ続けるような、そんな良質な作品ではなかろうか?何より、久しぶりにディカプリオがいい仕事してます(笑)
2004.10.28
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社長インタビューがうまく行かず、コケる。人の心の中に入り込んでいくパワーが足りなかった。なんとも中途半端な取材で、もう我ながらウンザリ。単行本ゴーストの進行も大幅に遅れているため、ゴースト元の担当者に軽いジャプをお見舞いされて、イタっ!たまっているテープ起こしも3本。あなおそろしや。今から、『人は色をどう感じるか?』という講座を聞きに、三田まで行かなければならない。本日は、娘は実家に直行でそのままお泊り。娘の寝顔しか見れない日だな・・・。はぁー、最悪だ。そういえば友人に、「既婚者の女のライターの仕事振りはヌルイ」と言われた。一般論として言い切るのはどうかとも思うけれど、私に限ると的を射ているかもしれないなぁ。と、弱気な本日でした(笑)
2004.10.27
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本日はカラーコーディネーターの取材で、東横線の武蔵小杉駅まで遠征した。取材時間は、およそ5時間。今まで取材した中でもトップ3に君臨しそうな所要時間だったが、時間をかけた分だけ実のある内容だったと思う。取材にご協力いただいたお二方には心より感謝します。昨日はプレゼンで一日費やし、本日は取材で費やし、明日は午前中は別件取材で、夕方から原稿執筆のためのとあるセミナーに参加。帰宅時間が遅くなりそうなので自宅に戻れずそのまま実家に娘とお泊りする予定。明後日木曜日はありがたいことに何もなく、明々後日は渋谷で打ち合わせというのが今週のスケジュール。などと書き連ねていると疲れてくるので、日々、できることを精一杯やっていこうと思う次第(笑)はぁ~。
2004.10.26
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この秋のドラマの中でいちぱん話題を呼んでいるのは、やはり、月9の『ラストクリマスマス』だろう。織田裕二があの『東京ラブストーリー』以来、13何年ぶりでこの枠に登場ということで、鳴り物入りでスタートした話題の作品だ。いや、放映前からトレンディードラマの再生とかなんとか聞いていたが、本当に本当に、あのトレンディードラマが帰って来たという感じでぶっ飛んだ(笑)。しかも、織田祐二演じる主人公「春木」の性格、雰囲気とも、まんま、『東京ラブストーリー』のカンチそのもの。舞台もスポーツ用品会社。矢田亜希子演じるヒロインの名前が青木なんたらって、それ、赤名リカのもじりか?とかなんとかブーブー言ってますが、私、ああいうノリ、はっきり言って好きです。少なくともこの前の『東京湾景』よりずっーーーーっと、好みです(笑)作品スタッフも、今では大御所となった大多と坂本裕二が再びタッグを組んでいる。『東京ラブストーリー』と同じノリの作品ならば、やはり結末はアンハッピーなんだろうか。そういえば、『東京ラブストーリー』のエンドシーンについて、小倉 千加子が著書『結婚の条件』にて、実に面白い考察をしていた。『東京ラブストーリー』は、カンチとリカが再開する場面で終わる。混雑した東京の街の真ん中で、カンチはリカの姿を見つける。お互いの視線が一瞬交錯するけれど、言葉を交わすことなく、リカは手をひとつ振りそのまま雑踏の中に消えていく。背筋をピンと伸びして。ところが、そのときカンチの隣にいた関口さとみは、ちょうどカンチの靴の紐を治すためにかがみこんでいたために、背筋を伸ばして歩いていくリカの姿を見ることはなかった。ここに、既婚者と未婚者の決定的な違いがあるというのが、小倉の考察だ。背筋を伸ばして生きていく「負け組み」のリカと、恋愛の頭数にさえ入れなくなった「勝ち組」のさとみ。実に、実に感慨深いものがあるワ(笑)で、話は違うけれど、このドラマを観ていてぼんやり思ったことは、男優の息は長いが女優の賞味期限は悲しいほどに短いということだった。織田祐二は、13年前も今も立派に「カンチ」できる。しかし、鈴木保奈美に「リカ」はできない。『東京ラブストーリー』が放映されていたとき、今のヒロイン矢田亜希子は11歳(!!)だったという。今から13年前、トレンディードラマの常連だった女優たちの多くは結婚や引退で芸能界を去ったり、もしくは、休業か仕事セープしている人も少なくない。対して、現役でがんばっている女優たちの多くは、活躍の時間帯を昼間に移している。本日、たまたまあの荻野目慶子主演の昼メロをちょっと観た。時間帯が移っても、彼女に怪演振りは健在・・・というか、さらに磨きがかかっていて、目が離せなくなるほどだった(笑)人生いろいろ、である。これから13年後も、織田はまだ「カンチ」ができているかもしれない。田村正和の例もあるし(笑)。しかし、その隣にいるのは、矢田亜希子ではないような気がする。
2004.10.22
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昨日は娘に保育園を休ませてしまった。それゆえ、お仕事は何もできず、ついでに実家にふたりで泊まってきた。朝、そのまま娘を保育園に送ってからさきほど帰宅。今週は、打ち合わせ&取材が少ない良い週なのに、それにしてはあまり仕事が進んでいない。来週はほぼスケジュールが埋まっている大変な週だから、今週がんばらなければいけないのだが。今から「テープ起こし」しなきゃ。続きはまた後で。
2004.10.21
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『シービスケット』をDVDで観た。まさに、これぞアメリカンムービー!フロンティアスピリッツ溢れる作品に、ひさびさに出会えたという感じの作品だった。主軸となるのは、3人の男達と1頭の競走馬。馬主とジョッキー、そして調教師、そして「シービスケット」と名づけられた馬。3人と1頭は、それぞれが人生の敗残者。拭いきれない痛手を心の奥底に負っている。3人と1頭の出会いが、再生へのドラマへとつながっていく。東部の名馬とシービスケットとの一騎打ちは、まるで本物の競馬のように血が沸き肉踊る興奮のシーンだ。「行け!」と画面の前で叫んでしまうほど。しかし、この作品がそんじょそこらのアメリカ映画と異なるのは、クライマックスを過ぎた終盤からである。クライマックスとなる東部の一流馬との対決なのに、物語の主軸のひとりであるジャッキー「レッド」は、足を大怪我してシービスケットに乗ることができない。正直、物語途中までは、「この大切な場面で、なんで余計なエピソードを挿入するの?」と思ってしまうのだが、その後、シービスケットも靭帯を切る大怪我をしてしまい、競走馬としては再起不能の烙印を押されてしまう。ともに足にお怪我を負ったひとりと1頭、レッドとシービスケットは、人知れず再起をかける。とある地方競馬で再び競馬にトライするのだ・・・・。物語の舞台は20世紀初頭。産業革命により、クルマ産業が発展し、交通手段としての「馬」が淘汰されていった時代。そして、株の大暴落「ブラック・サースデイ」を発端とする大恐慌によって、多くのアメリカ国民は失意のどん底に突き落とされる。アメリカの挫折と再生を、シービスケットが体現する。無名の駄馬が徐々に地方競馬から頭角をあらわし、東部の名馬を破り、さらに、再起不能と思われた大怪我から復活して再び走り出すまでを描いた作品は、そのまま、再起を賭ける人の不屈の精神を描いている。こういう映画は、文句なく好きです。いや、メイドインアメリカのこんな作品の数々を通して、私は映画にはまっていった。『アラビアのロレンス』、『戦争と平和』、『風とともに去りぬ』、『俺達に明日はない』…。観て良かった・・・と、ひさしぶりに心底から思える作品だった。
2004.10.19
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本日は午前中に打ち合わせというかプレゼンテーションが1本あり、その後友人とランチをして先ほど帰宅した。実は、私はコミュニケーションベタな人間で、あまり親しくない人と話したりするのが苦手だ。緊張すると、はずれた発言をしたりするので、気まずい雰囲気を作る天才だったりもする(笑)でも、この性質を少しずつでも緩和していきたいとは思う。他人と対するとき、無意識のうちに肩に力がはいっていることに気がつく。まず、この肩の力を抜いて、リラックス、リラックス。これだけでずいぶん違うはず。というわけで、これから新たなプレゼンのアポ取りと、取材のアポ取りをします。
2004.10.18
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娘の保育園関係の秋の行事が立て込み、ここ数週間日記をアップできませんでした。その行事もひと段落、ほっと一息です。と思っていたら、なんと、眼鏡を紛失。ものすごく目の悪い私は、眼鏡なしでは生きてはいけません。この日記も、目を凝らしつつ書いています。早速、本日新しい眼鏡をつくりに行っていきました。ものすごく目の悪い私の眼鏡のレンズは、特注品になってしまうため、お値段もかなり高くなります。泣き泣きそのお金を支払うはめになりました。なぜか昔から、5年に1回くらいの割合で眼鏡を紛失します。人に話すと、眼鏡をなくすなくて信じられないと言われます。そうなんだよな、我ながらよくわからない・・・。
2004.10.17
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