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手術の夜・同室のお二人

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2002年11月15日

今日は3歳年上の姉の誕生日である。
色々用事もたまっているから、というのが何とも悲しいが、
明日久しぶりに姉妹で集まるので姉の誕生日祝いもすることになった。
ちなみに私には3歳年下の妹もいて、彼女が両親不在の実家を守ってくれている。
そう、私は3人姉妹の真ん中娘。ひがみ根性が強い半面、かなりウェットで、人に何かしてあげたい！
と思いがちな性格だ。(ほかの真ん中っこの皆さん、心当たりない?)

というわけで、近くのデパートのショップに夕方Kentuckyと行って来た。
姉へのプレゼントにかわいいファー小物でも買おうかな、と思ったのだ。
ちなみにKentuckyはこのショップを「優しいお姉さんのところ」と呼んで

デパートの販売員というと、シツコイなあ　という思いをほかのショップではするけれど。
ここの販売員はホンモノの接客のプロである。

しつこく売ろうとは絶対にしない。
私の名前もKentuckyの名前も覚えていて、私が服を選ぶ間にKentuckyと遊ぶため、
絵本を用意してくれていたりする。
(多分ほかのお客さんにも同様に接しているのだろうが。)
そして、去年買った服も覚えていて。あれと組み合わせるならコレ、
というお薦めを持ってきてくれたりする。
素材によって違う手入れの方法も丁寧に説明してくれる。
自分の仕事をプロとしてきっちりこなし、
それだけではない暖かさを感じさせてくれる彼女を

で、できれば彼女から買いたい、と思ってしまうのだ。

ファー小物の予算は5000円から8000円というところだった。
が。少しダウンの入ったリバーシブルのベスト、これが目に入ったら
姉の笑顔の想像で頭がいっぱいになってしまった。
でもでも。実は自分の好みであったりもする...

で。えーい！2枚色違いで買ってしまった...
もともと予算よりも高いものなのに、さらにそれの2倍強の出費である...
なぜこのようなことになったのだろう。

サイズを確認しようと、私がプレゼント用の茶色＆ベージュのを着てみると。
やはり私の顔にはこの色は映りが悪いのだ。
鏡を見ていた彼女は、
　やっぱりJun*Mamaさまには黒が基調の方がお似合いですね
と倉庫にひとっ走り...　んで、私の好み、ピッタリのモノを持ってきてくれちゃったのだ。

実は自分の分だけ買って。んでもって、これは衝動買いだから、
姉のプレゼントはもうちょっとお値段の張らないモノにしようかという
悪魔的な考えが一瞬頭をよぎったが。
自分の大事な人へのプレゼントは、プレゼントすることや値段が問題ではなく
その人が喜ぶだろうなあという思いで心がいっぱいにするモノを買うべきなのだ。
で。2枚...

支払いをしようと財布を開けた。クレジットカードを出し。
続いてポイントカード...　と思ったら入っていなかった。
彼女はいつでも私の味方。
　明日、買いに来てもいいかしら？と訪ねた私に
　　お手間でなかったらそうなさって下さい。お包みしてお取り置きしておきますので。
　　明日は開店からいるようにしますので。
　　ポイントを後からお付けすることができず、申し訳ありません。
いーえ。カードを忘れたのは私なのよ...　でも融通の利かないシステムね、って思ってたのは確か。
さすが、彼女、客の立場に立ってくれる。

にっこり笑って。「けんちゃん、明日また来てね。たっくん、明日ね、バイバイ♪」

明日は優しいお姉さんから買うのは、あのベスト2枚だけにしよう。
絶対ほかのモノは買わないわ！って心に固く誓っておかないと、危ない、危ない。

ちなみに彼女、女優さんのような正統派美人で多分20台後半。
この先、どんなにいい仕事をするだろう、と会うたびに別の意味でもワクワクさせてもらってる。

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