気まぐれ屋。
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
45歳ゴン中山の、現役引退発表のニュースでカズの涙にもらい泣きしたのが、昨日の夜。その引退のショックよりもはるかに悲しい出来事が今朝になり、耳に飛び込む。彼がかなり重篤な状態で、演ずることより何より生きることさえ難しいという噂は、この前立ち読みした週刊誌で知っていた。けれど、耳の異常がわかった時も食道がんで手術した時もマスコミの騒ぎを吹き飛ばすかのように見事に復活し、いつもの勘三郎節で周囲に笑いを振りまいた。長年慣れ親しんだ勘九郎の名をだんだん顔仕草がそっくりになってきた長男に引き継ぎ、中村勘三郎としての歌舞伎役者人生を今年始めたばかりなのに……今、まさに今この時期に、息子が襲名披露公演をしている最中なのに彼はもう一度の奇跡を起こすことなくあっけなく次のステージへと逝ってしまった。日本だけに留まらず、関係者の猛反対を押し切ってN.Y.にまで歌舞伎を演じに行った人だものもっともっとと、夢を追いかけるうち観客へのサービス精神で張り切るうち勢い良すぎて空まで演じに行ったのでしょう。ぷらっと帰ってこれるつもりで。だから、まだこの現実が信じられない。ワイドショーで繰り返し見てても。実際の彼の舞台を歌舞伎座なんかで生で観たのは、わずか2,3回だと思う。けど、もう随分前からなんでだか、やけにこの人の放つオーラに惹かれてドキュメンタリーや舞台のテレビ放送など、いや他にも勘九郎BARとかってトーク番組まで結構まめにチェックしていたんだから、にわかファンだったといえるかも、のレベル。自分でもびっくり。茶目っ気と色気が入り混じった、不思議な魅力の持ち主だった。彼がらみのいろんな派手なニュースがちょいちょいワイドショーで取り上げられるから、やんちゃで好き勝手に生きてきた印象がおそらく強いけど、芸に関しては命かけてた。それは、いくら血の繋がった息子たちふたりでも真似できないくらい本物だ。来春には新歌舞伎座のこけら落しが待っている。これからも、私たち夫婦は歌舞伎を観に、勘三郎の芝居を観にいつでも行けると思ってた。その楽しみをこんなにもあっけなく奪われてしまうなんて……57歳といえば、役者としても一番のってる盛り。まだまだ勘九郎、七之助そして若手の歌舞伎役者たちに伝えるものがあったはず。日本の歌舞伎界の大きな星が、流れ星のように潔く消えてしまった。とても悔しく、本当に悲しいのだけれどやつれた姿をマスコミに晒すことなく、息子たちの大切な舞台の時期に、親の死に目より舞台を選ばせる覚悟をさせ、新歌舞伎座オープンの時期を避けるように去ったなんて、偶然といえど彼らしい清々しい最期、と思えるのは私だけだろうか。(合掌)★ ★ ★ ★ ★今日のひとこと。「こんな日に、我が家はまたひとつ、新しい一歩を踏み出した。」
2012.12.05
コメント(5)