きょういく ユースフル! ~ 僕は触媒になりたい ~

全て | カテゴリ未分類 | 生活をよくする | 本の紹介 | 共に生き、共に育つ | たのしいべんきょう | 個人的な日記 | 体育 | 音楽♪ | 道徳 等 | 問題解決 | 考え方 | 話し合い・話す・聞く | 特別支援教育 | 小学校 | 阪神間 地域情報 | PC・デジタル関係 | 教材・教具 | 食育(自立生活・家庭科)・園芸 | 仕事術 | 旅行(温泉含む) | 英語学習 | 環境保護・エコ | 作文・書くこと・漢字 | よのなか(社会) | いのち | 人間関係・コミュニケーション | 子育て | 地震・防災 | 算数 | 心理・カウンセリング・セラピー | 読む・音読・朗読 | エクセルでのプログラミング | 北播丹波 地域情報 | 教員免許 | 教育改革 | 休校期間お役立ち情報 | 映画 等 | 創造性をはぐくむ | プレゼン | 通級 | 健康 | ゲーム
2014.02.20
XML
カテゴリ: 特別支援教育

昨日の夜、小・中学校の先生を対象にした、
進路についての学習会 がありました。

特別支援学校高等部進路指導部の先生と、公立多部制高校の特別支援教育コーディネーターの先生のお話を聞きました。

発達障害を含めた、障害のある子どもたちの卒業後の話をお聞きすることで、
小・中学校における、先を見据えた指導や支援の在り方について、
非常に考えさせられました。

下の本を読んだばかりだったのですが、この本と重なる話も驚くほどいっぱいお聞きすることになりました。


漂流する発達障害の若者たち
 開かれたセイフティーネット社会を』

(高森(こうもり)明,ぶどう社、2010、1700円)

発達障害当事者の方が書かれた本で、
自らの社会に出てからの体験や、他の発達障害の方が直面された事例を
詳しく紹介されている本です。

=================================
◆内容
大人になった発達障害者たちが、今を、これからを、よりよく生きるために
必要な取り組みについて書いています。
臨床現場ではなく生活世界(家庭、学校、職場、地域など)における
発達障害者の体験や困難に注目して書いています。
それらの困難に対して、社会政策による解決策を提案しようとしています。


◆目次 : 
第1部 ひとりの発達障害者が歩んだ道
(私の生い立ちと特性/ 私の就労体験)
/ 第2部 発達障害などの「グレーゾーン」の人たち
(「グレーゾーン」とは、どんな人たちか
/ 「グレーゾーン」の若者たちは、どこにいるのか
/ 発達障害者たち、それぞれの働き方・暮らし方)
/ 第3部 どんな困難に直面しているか
(「不安定就労」と「不安定収入」
/ 「暴力の連鎖」と「負の社会性」
/ 「社会資源へのアクセス困難」)
/ 第4部 どうやって困難を解決するか
(なぜ、社会政策からの提案なのか
/ 「不安定就労と不安定収入」を解決するために
/ 「社会資源へのアクセス困難」を解決するために
/ 開かれたセイフティーネット社会を)

(上のリンク先の商品情報より)
=================================

この本を読んで感じたことを、昨日の会で、もう一度感じました。

障害の有無にかかわらず、安心して働ける社会に、残念ながら今はまだなっていないこと。

そのことをふまえて、情報の引き継ぎや連携、つながりを大事にしていかなければならないこと。

学校で単に勉強だけ教えるというのではなく、社会に出てからのことを考えて、必要な準備をできないか、ということ。

日本でもちょうど昨日、「 障害者権利条約 」が発効されました。

障害があってもなくても、自分らしく社会で生活していくことを
全ての人に保障していくために、この本のように、当事者の方が書かれた本を読み、
現代社会の抱える課題を、考えたいと思います。

障害、特に「はっきりとは障害と分からない」障害をお持ちの方々が
「学校」を出てから後、どういう状況におられるのか、
この本の読書メモと共に、確認していきたいと思います。

何回かに分けての読書メモになります。

よろしくおつきあいください。(^^)

===============================
『漂流する発達障害の若者たち-開かれたセイフティーネット社会を』
読書メモ ロゴ
(・以降の 太字 は本の内容。pはその後の内容記述のあるページ数。
  顔マークのあとの 緑文字 は僕の個人的コメントです。) 


p4
・本書は、大人になるまで支援や福祉とめぐり会うことがなかったか、
 今もめぐり会っていない発達障害者のことを中心に書いた本。

しょんぼり 昨日の会の話でも、子どものころから支援を受けてきた子は
   むしろ高校ぐらいになると落ち着いてきているという話がありました。
   学校時代に支援や福祉とつながっている場合は、
   社会に出てからもサポートを受けられるのです。

   ただ、問題は、つながっていないケースが、かなり多いことです。 

p14 ・高校では「自分は欠陥品ではないか」という劣等感に悩まされ、
 死に物狂いで学業に打ち込みました。

しょんぼり ここから先、著者である高森さんの経験されたことです。


p15
・「幼いころから発達が気になる子どもだったが、
 なんとなく具体的な支援までにはつながらなかった中途診断者」
  --これが私の位置づけ


p17
・仕事を始めた時は、口頭で指示を出されると理解できず、
 もたつく場面がよくありました。
 また、体育のように
 先生の動きを見て模倣して身につけなければならない科目は、
 保育園から高校にいたるまで苦手でした。

しょんぼり 発達障害の方は、得意と不得意の差が大きく、
   苦手なことはとんでもない努力をしてもなお、
   他の友達のレベルに全く至らない、ということが往々にしてあります。
   そこが気になりだすと、苦しいですね。


p22
・臨床現場で分かるのは、
 あくまで臨床現場にやって来た発達障害者たちのことであり、
 そこにやって来ない発達障害者たちのことは分かりません。

スマイル 「臨床現場」とは、発達障害外来などの医療機関、
   心理相談や発達相談、障害についての相談に乗ってくれる
   相談機関などのことです。

   子どものころからそういった機関につながって、
   いわゆる「専門家」に知ってもらっている、見てもらっている
   発達障害の子ども達は わりあい多くいます。

   その一方で、まったく同じような状態像を持っていても、
   ご本人が全くどこの機関にも訪れないケースも、多くあるのです。

   僕たち、発達障害の支援や指導を仕事にする者は、
   いわゆる「専門家」の書かれた本や論文などを読んで
   参考にすることがありますが、
   そもそもそういった専門機関では知りようもない人たちが相当数いることを
   一方でふまえておかないといけませんね。

p25
・破綻・・・一番の原因は、現場責任者とのミスマッチ

p31
・適性は やってみないと分からない
 いろいろな職種を体験してみて分かったことは、
 発達障害と職業適性の関係はあまり当てにはならない、ということ

p33
・当時は雇用トラブルについての法律と相談機関を知らなかったのが致命的

しょんぼり 詳細はここでは割愛しますが、高森さんは
   どの職も長くは続かなかっただけでなく、
   大きく自信を失っていくことになります。

   何を、どうしていけばよかったのか、こういった事例から
   しっかりと考えていきたいと思います。
   

===============================

ここまで、著者の体験談をもとにした第1部を参照してきました。

次回に続きます。

ありがとうのおじぎ男の子
     ご意見・ご感想等、よろしければコメント等でお知らせください。
     ともに、考えていきましょう。

にほんブログ村 本ブログへ ビジネスブログランキング ブログ王ランキング

    ▼ にかとまの読書メモリスト     ▼ にかとま日記全件リスト






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2014.02.20 22:00:55
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

にかとま

にかとま

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Archives

2025.11

Comments


© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: