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遅れていた『月のしずく』合併号本日印刷に出しました。好評の茶留さんの世界の虚匠シリーズはゴヤの黒い絵よりサトゥルヌス。私の個人的な都合で1号遅れたが、それをとりもどすに足る内容を網羅しての合併号となりそうだ。 村上学の<「異」を「汚」とするのは統治術である>にはじまり 油の乗り始めた米岡隆文の俳句の形而上学(Ⅴ)は<俳句の主題論>、彪生ちゃんの小学時代の貴重な写真が光る<お盆とそうめん>、茶屋町一郎の<「妖精のランプ」狐と狸>、なつきじろうの神武東征紀の川説検証も大詰めを迎えた<紀の川をのぼり宇陀から大和へ>、同じくなつきじろうの<21世紀の異界探訪記>と続きます。お盆までにはお手許に届くよう手配しましたのでしばしお待ちください。写真は異界探訪記のイントロを飾る玄武洞とそこで見つけた巨大ツバキノキンカクチャワンタケです。
2023年07月31日
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バジルの花って知ってる人は少ないだろう。ハーブとして葉っぱを採取して食べるので花をつけるに至らないからだ。ところが我が家は<シャコバサボテン>も花をつけ、<金の成る木>も枯れさせるくらい家にいないので、<バジル>もしかり、花をつけて「お願いだからこっち向いてよ」と命からがら叫んでいるのである。かくてめでたく花にめぐり合えた次第。バジルちゃんかわいそう。
2023年07月28日
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極楽トンボの僕が今朝はシオカラトンボのご婦人にばったり。 すでに草いきれのかぐわしさ満点の朝の道。 玉虫ちやんもねぼけ顔で。
2023年07月26日
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代表的な街路樹のトウカエデ(唐かえで) 近年街路樹に多く植えられるようになったトウカエデ。きのこでは大変美味なヤナギマッタケ(商品名:茶樹茸)が寄生することできのこ仲間のあいだでは秘かな都会のきのこの愉しみとして名をあげている。 このトウカエデは、多くのかえでもみじ同様、種子はプロペラ形(写真下)をしているが葉っぱは次にあげる台湾楓の三ツ手の葉っぱ1/3にしたような形をしている。トウカエデの種子葉っぱが特徴的なタイワンフウ(台湾楓) ところが、関西ではめずらしい栃の木の街路樹が見られる三田リハビリテーション病院のそばの小公園には、どこから飛んできて育ったのか知らないが、台湾楓(タイワンフウ)の木がある。楓の木はかえでの字を当ててはいるが、いわゆるかえでもみじとは全く別の種で、実(種子)も楓の実といってイガイガのものをつける。この楓の実だけを狙って寄生するきのこ、その名もフウノミタケという変わり者がいるのできのこ仲間のあいだではちょっと注目されている路樹である。アメリカフウ ところが、昨日散歩の途中で出会った楓の木には三ツ手の葉の形のタイワンフウではなく、五つに分かれたアメリカフウの木が、冬に白い実をつけるナンキンハゼや常緑で梅雨時に赤い汁で路面を染めるヤマモモ(雌雄異株なので実をつけるのは雌株で普通は路樹には用いないのだが)にまじってフラワータウン駅周辺の住宅地の街路樹として植えられていることがわかった。人と自然の博物館のある二ュータウンは、街路樹ひとつ取りあげても国際的で多国籍であることがよくわかる。
2023年07月24日
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20歳の頃に知り合いになり意気投合して50年以上私たちのきのこ文化振興をクラシックギターで支えてくれた盟友の平島謙二くんのリサイタルの日がやって来た。 異界からもどってきて早々のよちよち歩きではあったが、何とか間に合い駆けつけてきた。半世紀以上にわたりクラシックギター一筋で研鑽を積んできた彼の喜寿(77歳)の節目のコンサートだ。 去年よりコンサートでつかいはじめたというテオドロ・ロペスをひっさげての記念すべきコンサートは、生涯現役の彼自身が謳っているように「進化」から「深化」をテーマにした大転換の節目の年に当たり、これを聴かねば死にきれない類のものであった。 スカルラッティのピアノのために作曲した「メヌエット」(ソナタ?)にはじまり、バッハの「ブーレ」、「ジーク」、「ガボットⅠⅡ」そしてターレガの「ラグリマ」、「アルハンブラの思い出」と一挙に弾ききった第一部は、もう何百回も聴かされてきた文字通り馴染みの演奏であったが、全く去年までの演奏スタイルから新しいスタイルに一新され、しみじみ傾聴するに価いするものに変貌していた。テオドラ・ロペスのギターは、去年はよく鳴る楽器だと思ったにとどまっていたが、第二部がはじまるとようやく腑に落ちる発見で満たされていった。ギターが演奏家の表現意図を的確に再現する名器に調教されていたのである。 J.イルマルの「サンバ風ロンド」、M.D.ブフォールの「南十字星」、映画『私はキューバ』で用いられたと聞く「11月のある日」、「ショーロ」、横尾幸弘の「"さくら"による主題と変奏」、そして彼の"おはこ"の、I.アルベニスの「アストリアス」で、二部はこの楽器が、演奏家の曲想を細部に亘りより深く歌いあげる魂を賦与されており、この1年の謙二君の精神的深化がそっくりそのまま再現されるものになっていた。 特にトレモロ中心の「アルハンブラ」と「アストリアス」のストロークの正確さは円熟の域に達していた。 私のきのこ星雲時代のイベントのスタートは、1987年6月の『プーシキンとヴィラ ロボスの夕べ』にはじまる。 ギター・平島謙二、プーシキン研究の浅岡亘彦、ソプラノ歌手・浅岡素子、ロシアの国民的詩人エセーニン研究の扇千恵、構成企画 扇進次郎。宝塚のベガ・ホールを満席にしたきのこ星雲のショウの最初の1歩であった。 それから35年を経た今宵のコンサート、この2時間余りに及んだ演奏会の間中、35年の歳月の重なりを一枚一枚もどいていくかけがえのないひとときを賜った。 またひとつ、死ねない理由が増えてしまった。 この恒例となったコンサートのもう一つの愉しみは当時から変わらぬ友誼を重ねてきた亡き娘の小学時代の美術教師のN先生(彼もギターの名手に変貌していた)。龍谷大 ギター・マンドリンクラブ出身のギターおたくのO君ほかと息災を確かめる機会にもなっている。演奏会の後、また来年生きていれば必ず会おうと約束して別れた。本当に生きていてよかったと思えた瞬間であった。
2023年07月22日
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牧野さんの伝記『らんまん』を毎朝楽しみにしているが、80年代にはじまった我が国の民学共同の博物学の終焉を多分に懐かしみを込めて放映しているのが面白い。サンリオがキティちゃんやスヌーピーの版権を売りさばいて日本国中キティちゃんだらけになったファンシーグッズ業界の80年代の記憶が甦ってくる。私は90年代はじめに40年も早く、これから台頭してくるアマチュアの菌類博物学の終焉を明確な危機意識をもって主張し、日本キノコ協会を創った。しかし、当時はどんなに手を変え品を換えて説明しても微生物相手の学問にアマチュアが貢献できるのは文化面でしかないという私の思いは届かなかった。しかし今、ようやくやっとその主張が理解される時代に差し掛かった。21世紀にふさわしい新しい菌類博物学は、きのこが好きで好きでたまらないという牧野博士と根は同じながら、微生物学としての菌類学から逆に目に見える微生物・きのこの新しい博物学としての楽しみ方を満喫するものでなければならない。いよいよ本当の意味でのきのこの時代の幕が切って落とされたのだ。アーティストのためのきのこ学こそがこれからのトレンドとなるだろう。 根絶どころか益々世界大戦の様相を呈しはじめた戦争という覇権争い。最も深刻な核の脅威にさらされた我が国が我が身を顧みることなく率先して原発輸出大国の夢をごり押ししようとする現政権。これに対抗できるのはもはや目に見える微生物・きのこ相手に格闘してきたきのこ愛に満ちたアーティストたちの芸術運動しかないように思える。それは2度に及ぶ唯一の被爆国である我が国でなければ成しえない。かつてのシュールリアリズムを凌駕するすべてのジャンルの芸術家、文学者を動員しうるながれをつくり対抗する以外にない。 『らんまん』は、その意味でもきのこという両義的な生き物の新しい博物学を考える上で愛おしさとともにとても示唆に富んだドラマであることは喜ばしい限りである。21世紀の牧野さんは、分類学ではなく可視・不可視世界の複眼をもったマルチ・アーティストの時代なのである。 昨夕と今朝の散歩で驚いたのは、牧野さんもびっくりのタイサンボクの花が盛夏の昨夕蕾をつけ、今朝花開いたこと。まさに爛春爛漫の風情であるが21世紀の新しい博物学はこうした激しい気候変動にも対応しうるものであることを付言しておきたい。 そんなことをあれこれ思いながらいささか興奮気味に帰ってきたら「何か鼻息荒いね」とオオエグリシャチホコくんがクールに出迎えてくれた。オオエグリシャチホコ Pterostoma gigantinum フジ棚を棲みかにして成長する。きのこでシャギーメーン(ぼろをまとったご婦人)と言えばササクレヒトヨタケのことを言うが、こちらは大人になりきれない蓑虫と言った風情のモスラちゃんだ。このクシャクシャ感がなんとも言えない。
2023年07月21日
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昨日と打って変わって晴天。流れる雲を眺めながら失われた75年、のんびりとちゃっかりと取り戻してゆく算段を始める。 ゆっくりとではあっても砂はこぼれていく。「月のしずく」に拠りながらじっくり現在という時間を手繰り寄せるのも一興。1度かぎりの人生を2度体験できるまたとない機会を得てワクワクしている。
2023年07月20日
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私がしばらく娑婆を離れる以前から、ちょつと気がかりだった高校の先輩のギャラリーオーナーのところで関係作家たちがSHIMADA de MANDALA展が開いていると言うので取る物も取り合えず駆けつけたが、休廊日でがっかり。だが幸運にもオーナーと道端でばったり出会ってことのほか元気そうで一安心、これで今日の目的はひとつクリアした。それで時間的に余裕が出来たので追谷墓地での黄泉がえりの報告をじっくり済ませることが出来た。 墓苑の桜の木からきのこたちがお帰りの挨拶をしてくれた。雨意込めし墓苑の樹々。 60年以上毎月1,2度は顔を合わせてきた腕欠け地蔵とも「僕は左手足がご同様の身になってけれどなんとか生還したぞ」と報告をすませ、久々に墓前で線香の煙にまみれてきた。 何故、一番早く死ぬべきろくでなしの私がまたまた生きながらえてしまったのかその理由をたずねてみたが、自分で考えろと軽くあしらわれた。 霊位が一杯になって書き込む余地がなかったため、しばし猶予を得たんだと一人合点した。 元町映画館での例会の後、異民族慰霊碑にも48年目にして初めて主なき慰霊祭となってしまったお詫びのお参りも済ませた。そして神社側と友人たちがそれをカバーしてくれ盛大に斎行できた言葉に尽くせぬ感謝の思いも吐露してきた。 すべて終えて車に乗って時計を見ると九時だった。途端に土砂降りの雨。六甲を越えて自宅までの1時間ジャンジャン降って自宅手前でうそのように止んだ。「まだ死なせてもらわなかったのには何か意味がある」そう思わせられた一日であった。
2023年07月19日
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昨年夏の丹後経ケ岬あたり なんとか黄泉がえりは果たせたものの、今年中に仕上げなければならない大仕事が滞ったままなので、少しでも動けるうちに済ませてしまいたい。昨年夏は10年余り通い詰めた丹後半島のおさらいを済ませました。今年の夏はせめて若狭まで行ければなと思案中。
2023年07月18日
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すっかり夏に入った日曜日。めずらしく晴れ渡った都会の空の下を半日歩き回りました まず、特急バスで神戸に出てラボMへ立ち寄り、それから阪急で十三駅まで乗って第七芸術劇場で上映中の痛快きわまりないレオニード・ガイダイ監督のロシアン喜劇『イヴァン・ワシ―リエヴィチ転職する』を鑑賞し、久しぶりに福知山線に乗って帰ってきました。やっとよちよち歩きをおぼえた1歳児さながらにびっこ引きながらあちこちうろついてきました。帰宅してみると、佐伯剛氏のピンホールカメラ写真集『SACRED WORLD』1,2,3が届いており、目下釘付けになっておるところ。まもなくサーシャもロシアから帰ってくるのでいそがしくなりそうな予感。楽しい夏になりそうです。
2023年07月16日
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死に損ないの酔っ払いがさまよいこんだ黄泉の国は働きバチが24時間せっせと働きづめのまるで『仏説阿彌陀経』そのままの世界で、心地よい風がたえず流れ、若くてきれいな姉ちゃんとイケメン男性が微笑みながらかしづいてくれ、おいしいごはんが3度3度出てきてともすれば娑婆世界をすっかり忘れてしまうようなところでした。3ケ月ほど経った頃、「こんなところで過ごしてると本当に病気になってしまうやん」と、余りの上げ膳、据え膳のしあわせ感に倦み浦島太郎さながらの思いに浸るまでは本当に極楽とはこういうところを言うのだろうと納得していました。 黄泉の国の食物を口にしていたものの別れに際しても皆からもとがめられずむしろ「いつでも帰っておいで」と言われてホロっとなっものでした。帰ってまずやったことは丹波篠山まで車を試し運転し、鉄作家のコンドームさんと黄泉平坂(よもつひらさか)の境の関守さんに会って極楽世界からもどってきた第一声を述べようとしましたが言葉を失っていることにこの時ようやくきづきました。「ここで見たことは決して口外してはなりませぬ」ということでしょうか。「それもまた良し」と感じながらインドネシアのその名もタブー農園のスペシャリティ珈琲マンデリンをいただきホレスシルバーの来日ライブ盤を聴いて帰路につきました。やっぱり娑婆世界は、地獄であってもぼくには住みやすいと感じた事でした。浦島くんのように300年も経ってはいませんでしたが、75年は経ったようですのでこれから大急ぎで失われた歳月を取り返さなければなりますまい。
2023年07月16日
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田中佐弥作品。彼女のコンテンポラリーギャラリーZoneでの素晴らしい個展の報告をしようとした矢先に、私自身が黄泉をさまようことになり中断。ところが柴咲コウさんが映画『黄泉がえり』の中で歌手RUIとして歌う♪~月のしずく~♪の声が度々耳をくすぐるので文字通り目覚めてしまいました。まだ寝ぼけ顔のままですがなんとか黄泉がえりを果たし満1歳の誕生日を迎える事ができましたので取り急ぎご報告。 黄泉の国は、微生物・きのこたちが活躍するまさに死と再生の循環コードそのもの。田中佐弥さんの世界そのものでした。かくなる上は、一刻も早く年齢を巻き戻し死神と冗談を交わし笑い飛ばしながらさっさとやるべきことをかたづけてドロンしたいと考えています。
2023年07月13日
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