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2004.02.16
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カテゴリ: カテゴリ未分類
最近まじめに本来のジャンルである音楽の事を続けて書いたので、今夜は少し趣向を変えてみよう。

開業前には高知の病院に勤めていた。
医学部を出た医者の一般的な進路と言う物を皆さんはご存じないと思うので書いておこうと思うが、卒業するとまずどこかの医局へ入局する。僕の場合は第三内科と言うところへ入局したわけだ。

で、1年前後大学病院で勤務して、指導医の先生(これをオーベンと呼ぶ)のもと、医者としての色々の修行をする訳である(この期間の医者をジュニア、もしくはネーベンと呼ぶ)。その後、その医局の関連病院へ医師として派遣される。ここで、本当に医師としての修行を積むのである。これが医局によって違うが3年から5年。僕の場合、高知の中村市民病院へ2年、大阪の近畿中央病院へ3年居て、大学へ帰ってきた。

帰ってきてからは若い先生の指導をしながら、学位取得の為の基礎研究をする。学位、所謂医学博士号と言うのは、患者さんを診たり、患者さんに関した研究で貰うのではなく(もちろんそれも理論的には可能だが、実際にそんな大きな研究を一人では出来ないので)、試験管を振って、基礎的な研究を行うのである。こういった基礎的研究は何も医師でなくても出来るのであり、薬学部、農学部、生化学などの研究者の方がもちろん慣れているし、彼らは研究で生きていくので必死である。医者の方は何となく腰掛けと言うか、学位さえ貰えれば研究とはおさらばと言う人が多い。もちろん中には研究に魅せられてずっと研究分野に進む人も居る。

ある程度研究の成果が出ると、それを医学雑誌に論文として投稿する。で、投稿した論文が学位審査の対象となって、主任教授、そして他の審査員に審査されるのであるが、まあこれは形だけで、論文にして学位審査までこぎつけた段階で、あとは儀式みたいなものである。
このように学位なんて本当にいい加減な物なのだ。

僕はこういう患者さんから離れた研究が大嫌いだったので、早く終わらせてしまいたいと思っていた。幸い研究の指導をしてくれた先生がいい人で、僕がするべき研究を随分手伝ってくれた。まあ、僕の学位は彼によって取らせてくれたようなものである。今となっては自分の学位論文のテーマが何だったかも覚えていない(笑)。

このようにジュニアにしろ、シニアにしろ大学に居る間は講師や助手などの正規の公務員になれる人以外はみんな非常勤職員である。ボーナスは無いし残業代も無い。僕がジュニアの頃は、6000円ぐらいの日当だったように覚えている。

医者としては駆け出しで、何をやっても時間がかかるので毎日帰るのは夜中。本当の時給にしたらなんて安い物だと思った。

そんな訳で週に1回外の病院へパートの仕事に行く事が多い。これは非常勤職員なので公務員法には違反しない。
これで行くところにもよるが、日勤で3万円前後いただけて、何とか生活が維持できると言う感じであった。

医局員の給料も安いが、もっと悲惨なのは大学院生である。
彼らは医者ではあるが、学生の身分なので大学から給料は貰えない。それどころか授業料も支払わねばならない。彼らにも生活と言うのが当然あるので、やはりパートに行く。しかし、パートの給料だけではやっていけないので、多くはそのパートに行っている病院に医師としての名義を貸していた。
そしてその見返りに、準常勤としての給料を貰ったり、保険証の配布を受けたりしていたのだ。病院の方はそれによって不足気味な医師の定員を補うことが出来たわけだ。
少しずつ、大学、医局によって実体は違うが、これが今世間で騒がれている医師の名義貸しの実体である。(大学院生以外にも非常勤医師で名義を貸している人も居たと思われる)。

まあこれについては色々議論があると思うけど、僕が今夜書きたいのはこれに付いてではない。

話を元に戻すけど、学位を取ってしまうと多くの医師は再び外の病院へ勤務医として出ていくことが多い。大学に残っても公務員となれるのは数人だし、上が空かない限りは上位の役職につけない。しかも教授になれるのはたった一人であるから、教授を目指す人、大学で研究をやる傍ら臨床にはげみたい人などが残っていくわけである。一応エリートコースになるのかも知れない。

僕は大学での研究や、雑用がイヤだたし、それが普段の態度にもたっぷりと出ていたので、当時助手であったが、大学に残らないかなどど言う話は全く出なくて、すぐに外の病院に出ていく話があり、こちらも喜んでそれを受諾した。

このように、大学を卒業して医師になると、大学でまず研修、その後外回りを数年してまた大学へ、そして学位を取ると再び外の病院へと言うのが一般的なコースであった。



さて、ここからが本題なのだ。
その病院の内科の上の先生方、院長、副院長、それに僕の上に2人居たが、すべてみんな勉強熱心な先生ばかりで、最初の外回りで自分のやりたい放題やってきた僕には、その先生方とやるカンファレンスはとても為になる物であった。

副院長はその病院で、便の簡単な検査から大腸癌をスクリーニングする方法を考え出して何とあのLancet(Natureと並んで医学部門では最高峰の医学雑誌)に採用されるような論文を書いている人であった。
PC(もちろんマック)も大好きであちこち自分でいじって改良を加えたり、また本が好きで、自分が選んだ本を「これを読んでおけ」と言って若いドクターに配って回るのが好きな人であった。

人間的にはちょっと癖があって、くわえ煙草で病棟を歩いたりするのはどうかと思うが、今はその病院の院長になっている彼を今でも好きだし、尊敬している。


これは外国の偉いドクターが、医者として心得るべき事項を古くはヒポクラテスの時代から、現代まで溯って集めて来た格言集である。

外国人が選んだ物であるから、日本の医療事情に照らせば少し違和感がある部分もあるが、それでも含蓄が深い物が多い。もちろん医者に向けて書かれたものであるが、患者さんが読んでもナカナカ面白く、医療行為を受けたり医者にかかる上で役に立ちそうな物も多いので、ここに記して置きたいと思う。僕は診療の合間に何度もこれを読み返している。そして出来るだけ実行しようとしている。全部で425もあるので全部は紹介できないし、患者さんが読んでも面白いと思うもののみ集めてみた。

どうですか?ぼーっと読んで楽しんでみてください。
反響が良ければ、不定期連載します。(ページにも移行させておきますね)。文の最初に付いてる数字は、オリジナルに付いている順番です。

2.痛む部位の診察を必ず行うこと。その部位に手を当てなさい。

5.血液検査や尿検査の結果で病人と健康人を区別することは不可能である。

6.人が病気かどうかは、話を聞き、注意深く観察し、適切な質問を発し、理にかなった臨床決断を下すことによってのみ知ることが出来る。

18.可能ならば全ての薬を中止せよ。それが不可能ならば出来るだけ多くの薬を中止せよ。

30.他のことをしながら患者の話を聞いてはいけない。全力を傾けて聞くこと。

38.症状のある患者に「どこも悪いところはありません」と言ってはならない。それは患者を傷つけ侮辱する事になる。

65.貴方が変える事が出来るのは何か知りなさい。
貴方が変える事が出来ないのは何か知りなさい。
その違いに気づくだけの知恵を持ちなさい。

66.患者を病名で言わないこと。あの胆石は・・とか。

68.あなたが生化学や生理学、解剖学についてたくさんの知識を持っているからと言って、人生や人間について豊富な知識があることを意味する物ではない。患者や他の人々から学びなさい。

98.疾病の中には治療することが出来ないものがあるが、ケアすることは全ての患者についてできる。

109.内科的疾患による症状は、良くなるか悪くなるかのどちらかである。心理的原因による身体症状は時間が経っても変化しない傾向にある。

124.好むと好まざるにかかわらず、どの医師にも小さな「呪医」が宿っている。「呪医」の技術をかしこく、しかも患者の利益の為にだけ使う様に。

129.患者には病人になる方法を教えるのではなく、健康になる方法を教えなさい。

149.患者から希望を取り去ってはならない。

病気を知るよりも、その病気を持っている患者を知る事が重要である。

300.医師と患者がいったん慢性疾患であることに同意したなら、その疾患は不治の病となる。レッテル貼りに注意。

287.効果があるかどうか疑問に思った薬は恐らく無効である。

257.どうしてよいのかわからない時には何もしないこと。

254.どうして良いのか迷った時には、あなたの祖母にならしたであろうと思うことをしなさい。

とりあえず今夜はここまで。







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Last updated  2004.02.17 01:22:01
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