2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
全28件 (28件中 1-28件目)
1

鳥谷、長距離砲に大変身!正田コーチが『6番構想』明かす!驚弾連発の鳥谷。虎の構想を格段に広げる活躍ぶりだ 阪神・鳥谷敬内野手(25)が高知・安芸キャンプの27日、フリー打撃で49スイング中、サク越え17本の『本塁打率.347』をマークした。中でもバックスクリーン直撃の驚弾は、4年目の進化が本物の証。長距離砲への変貌に、正田耕三打撃コーチ(45)は鳥谷6番&ダブルクリーンアップ構想を描いた。◇ 進化弾が南国・土佐の雨を切り裂き、一直線。鋭さと飛距離の増したライナーが、4年目の鳥谷の真骨頂だ。 「強く振るのは、いつもですから」 キャンプ最終クール初日のフリー打撃。1カ月の成果を示すように、打撃投手から49スイング中、2度の3連発を含むサク越え17発。本塁打率は驚異の.347。中でも目を引いたのが、バックスクリーン上部を直撃した2発。それはまさに、長距離砲の弾道だった。 打球方向にも成長のあと。17本中、5本が中堅越えだった(公式戦通算では27本中、4本)。ボーグルソンから右翼へ120メートル弾を放った22日の紅白戦から5日。パワーはそのままに、広角打法も手にしつつある。限界までボールを引きつけて振り抜く“メジャー打法”が板に付いてきた。 「トップからインパクトまでのスピードが速くなっている」と正田打撃コーチ。鳥谷は「自分では(スイングスピードに関しては)分からないですね」と謙遜したが、その違いは誰の目にも明らか。3年連続で自主トレを共にした井口(米大リーグ、ホワイトソックス)も打率3割、30本塁打、30盗塁をノルマに課した。鳥谷に期待される30発も、現実味を帯びてきた。 頼もしさを増す姿に、虎の可能性も広がる。正田コーチは「トリ、ハマ(鳥谷、浜中)がどっしり並んでくれれば」と6番・鳥谷、7番・浜中を頭に描いて話を進め「2つのクリーンアップができる。8番まで相手投手が気を抜けん打線になる」とダブル・クリーンアップ構想を披露した。 7番が基本線だった鳥谷が、6番に入る効果は大きい。3番シーツ(右打者)から4番・金本(左)、5番・今岡(右)、そして鳥谷(左)、浜中(右)とジグザグの中軸打線が完成する。05年のVを支えた最強トリオのあとに、次代の主軸を担う左右のパワーヒッター。相手ベンチを悩ませる最強包囲網になる。 鳥谷も「希望はないですけど、6番の方が後ろとの兼ね合いを考えなく打てる」と話しており、“昇格”は大歓迎だ。 特打でも17発を放り込み、本日合計34発。最後は約1時間のウエートトレ。レギュラーの地位にあぐらをかくことなく、鍛錬を絶やさない。その目はさらに先を見つめている。■鳥谷変身3拍子 ★打撃 昨秋の倉敷キャンプから正田、広沢両打撃コーチは見守るだけの放任状態。「技術的には問題ない。放っておいても勝手にやる」と正田コーチ。ボールを手元に呼びこむ“メジャー打法”に磨きをかけている ★守備 リーグワーストの21失策を喫した昨年の反省から、集中力の持続をテーマに特守に励む。また、スローイングの負担を軽減させるため、捕球から送球までの時間を短くするステップを体にたたき込んでいる ★走塁 昨年はわずか5盗塁。「走りたいという気持ちはある。自分でどうこうできることじゃないけど、サインが出たら走れる準備はしておきたい」。沖縄での練習試合では2試合連続でスチールを成功させた★「1番・鳥谷」構想も 正田コーチは赤星の離脱も想定し「1番・鳥谷、2番・関本とか、いろいろなパターンがある」と鳥谷1番構想も練っている。この場合、6番右翼・浜中、7番中堅・林が濃厚。8番・矢野まで一発の可能性を秘めた打線になる。鳥谷の1番は岡田監督が理想に掲げる形で、昨年のOP戦でもテストが行われた。主力が出場する3月10日のOP巨人戦(甲子園)までに、実現の可能性はある。福原&安藤は何しとんのや!下柳、エース候補に奮起促す!フリー登板でキラリの投球術を見せた下柳。開幕はノーサンキューだそうです 離脱中のエース候補に喝!! 阪神・下柳剛投手(38)が安芸キャンプの27日、フリー打撃に登板。浜中、関本の右打者を手玉に取り、3・30開幕投手候補に前進した。が、関係者には「オレは後ろからこっそり行くタイプ。アイツらは何しとんのや!!」と語り、二軍リハビリ中の福原忍(30)、安藤優也(29)両投手に向け、奮起を促した。◇ 開幕までに戻って来いや!! 虎の鉄腕が2人の右腕を“一喝”。本命&対抗が消えた開幕投手争いで、最有力候補に浮上した下柳。自らを「最強の2番手」と位置づけるのも、V奪回への目算があってだ。 「アイツらは何しとんのや!! アイツらがやらんとアカンのや。オレは後ろからこっそり行くタイプだから。それじゃ(開幕候補の本命)アカンやろ」 2度目のフリー打撃登板直後、関係者に激白した。マウンドでは関本、浜中に計46球。直球とシュートのみで安打性8本。ベース上で鋭く曲がるシュートで、主力の2人を牛耳った形だ。 「シュートは曲がりが小さくて鋭い。完全に術中にハマりました」という関本は、得意のバントを3本とも失敗。浜中も「狙い球を何に絞ればいいか分からない」と脱帽した。3月30日の開幕戦(対広島・京セラD)先発へ死角なし。プロ17年目で初の栄誉は目前だ。 しかし当人は「それでいいのか」と自問していた。 下柳が考える自己像は、さしずめ“裏ローテのエース”。柱となるエースが別にいて、2番手以降でこそ自らが生きる。 日程の問題もある。4月には中日との3連戦が2度組まれている。いずれも開幕ローテ順なら4、5、6番手が投げる。昨季の対戦では8試合に先発して2勝4敗、防御率3.72。「不本意だった。今年は中日に打たせない」と宣言しており、そこに合わせて調整しているフシもある。 開幕投手に立候補する気持ちはない。福原がいて、安藤が続き、後ろで自分が支えている。それが理想のローテのはずだと信じている。だからこそ口にした苦言。自身の調整については「大順調」。“消去法”で手に入れる栄誉より、V奪回にこだわりたい。今はただ、役者の帰りを待つだけだ。★安藤、復活へ熱投40球安藤(左)と福原は鳴尾浜で調整中。開幕、任せてええんやろね 開幕は問題ない!! 右太もも痛で二軍調整中の安藤は鬼の形相で40球の熱投。首脳陣の不安をシャットアウトした。 「(開幕は)無理して間に合わせようとしてるんじゃなくて、普通にやれば大丈夫」 岡田監督の「開幕に間に合わなくてもいい」という親心に反発した。それが右の大黒柱のプライド。21球を投げると1度、ブルペンを出て遠投。微妙な投球の感覚を確かめ、再びこん身の19球を投げ込んだ。「走る方は6、7割」とも話し、完全復活への最終段階に入ってきた。 ただ指揮官は「走れなければ投げさせない」とあくまで慎重を期す構え。まずは3月10日の教育リーグ、ソフトバンク戦(鳴尾浜)が目標。昨季10勝の右腕がなりふり構わず、一軍のマウンドを目指していく。★福原も順調 右ふくらはぎ痛で二軍調整中の福原もブルペンで気合の63球。開幕までの一軍合流をアピールした。「まだ『石橋をたたいて渡る』といった感じだけどね。ジョグのスピードは段々上がってきているから、順調だね」。開幕に間に合わせるだけではない。「1年間を通じて投げられるように」と、完全復活に照準を合わせる。
2007年02月28日
コメント(0)

秘密兵器解禁へ!小嶋、スローカーブで開幕ローテ奪取や!ブルペンではスローカーブも試投していた小嶋。オープン戦では配球に加え、投球に幅を持たせる “遅球”で、開幕ローテへ!! 3月3日のオリックス戦(京セラD)で、先発する阪神の希望枠・小嶋達也投手(21)が26日、90キロ台のスローカーブで相手打線を翻弄(ほんろう)することを宣言。キャンプの実戦でここまで被安打ゼロ、無失点を続けるルーキー左腕は新兵器搭載で“ポスト井川”の座を決定づける。◇ 地元・大阪の京セラドームに設定された先発デビューの舞台。自慢の速球と、切れ味抜群のスライダーで存在感を際立たせてきた小嶋は3月3日、「遅さ」で新たな勝負に出る。売り出し中の希望枠ルーキーが最遅90キロ台のスローカーブを武器に、今度は緩急自在をを誇示することを宣言だ。 「(次の登板は)とりあえず、0点で抑えることです。カーブも有効に使って緩急を生かしたい。結果を出したい」 キャンプ休日のこの日は高橋勇、坂らと外出してリフレッシュ。すでに岡田監督から開幕一軍を“約束”されているが、次なるマウンドは、開幕ローテを任されるかのテストの場となる。 これまで練習試合、紅白戦と実戦では計4回を投げ、無安打4奪三振で無失点。江草、能見、ジャン、ボーグルソンら先発ローテ候補が失点する中、小嶋は唯一人スコアボードに「0」を刻み続けてきた。ポスト井川の一番手候補に急浮上したルーキー左腕は期待に応えるべく、“魔球”を配備して前進をはかる。 「スローカーブは、社会人時代は投げていなかったんですが、プロに入って、また投げるようになりました。最も遅いときは90キロ台です」 このまま先発ローテ入りを確定させたい。その思いが、社会人時代に封印していた球種の“解禁”を決意させた。100キロ台のカーブは紅白戦でもすでに投げているが、石川・遊学館高時代に中日で活躍していた今中慎二(現解説者)の投球をテレビで研究。「同じ細身の左腕で、ああいうカーブが投げられたらいいな、と思いました」。だが、必死で習得したスローカーブはまだ温存したまま。投げればMAX149キロの速球とは、約50キロ差。ゆったりとしたフォームから緩急を自在に操れば、相手打者は手元での球のキレ、スライダーの軌道に加えて、球速でも面食らう。 24日のブルペンでは正捕手の矢野から「カーブがきっちり低めに曲がっている」と、解禁に向けてお墨付きをもらっていた。武器のスライダーに加えて、決め球にはフォークもある。新球のチェンジアップ、さらにシュートも習得中。投球の幅は広がるばかりだ。 「安打はそのうち打たれる。得点圏に走者を置いても焦らずに投げる」と小嶋。「ここまでやるとは…」と岡田監督をうならせたシンデレラボーイ。開幕ローテ入りへの階段を、超遅球を駆使して一気につかみ取る。★遅球の大先輩・星野コーチ「フォームに注意」 現役時代80キロに近いスローカーブを武器に176勝をマークした阪神・星野二軍投手コーチは、小嶋の向上心を買ったが、アドバイスを授けることも忘れなかった。 「打者のタイミングをさらに外してやろうという意図だろうけど、直球と同じ腕の振りじゃないといけない。150キロ近い球を持つ投手には難しい。フォームが緩まないように気をつけないといけない」。少ない球種で現役通算176勝を挙げた細腕左腕らしい金言だ。野球規則改正もなんの!球児「12秒ルール」問題なし!元・高知で凱旋登板した藤川は余裕のマウンドさばき。無走者でも最長10秒で新ルールの影響は見られなかった 今季から野球規則が大幅に見直され(計33項目)、特に投手がその対応を余儀なくされることになった。無走者の場合、打者が構えてから投げるまでの時間制限が20秒から「12秒ルール」に短縮される。阪神ではじっくり集中してから投げ込む藤川球児投手(26)が注目されるが、本人は「全然問題ない」と断言。26日、サンケイスポーツが前日25日のオリックス戦(高知)の投球でタイムを計測。球児は“シロ”だった。◇ 昨季は“2段モーション禁止令”を乗り越えた球児が、今季は「12秒ルール」を克服する。1月12日にプロ・アマ合同の日本野球規則委員会が行われ、プロで計33項目のルール改正が決定。特に投手が適応を強いられそうなのが、無走者の場合、打者が構えてから投げるまでの時間短縮だった。 「(タイムを)計ったこともないし、全然問題ないでしょう。注意されたら変えるけど、僕らがやるのは野球なんで。そういうところを注意しようとは思わないです」 従来の20秒から8秒の短縮。それでも球児は動じなかった。一球入魂の剛腕は、昨季までユニホームの数カ所に触れてから投げるという、いわゆるルーチン(決まり事)を行っていた。じっくり集中力を高めて投げ込むタイプだけに“抵触”の予感もあったが、前日25日のオリックス戦でその不安をぬぐい去った。 本人は意識しないと強調するが、今季OP戦初登板では、そのルーチンがほとんど省略されていた。初球から9球目までは5秒前後で刻み、問題なし。3人目の打者・アレンに対する2球目で、捕手のサインに1度首を振って10秒。同じく4球目でも1度首を振り、10秒。捕手とのサイン交換に時間をかけても、制限タイム内に収めた。 阪神が苦手とする中日の191勝左腕・山本昌などは、間合いを変えることで打者を幻惑する好例。「20秒ルール」でも制限時間いっぱいで投げてきただけに、こうした投手には少なからず影響が出るだろう。たかが数秒とはいえ、投球リズムにもかかわってくる。 試合のスピードアップを狙う改正も、勝負に微妙な影を落としそうだ。★プレートの踏み方も改正 投手に関連する規則改正として、プレートの使い方の変更は投手有利な変更として注目を集めている。これまではプレートの枠内に足を置かなければならなかったが、足の一部が触っていればOKになった。はみ出してもいいため、足の幅1個分広く使える。 「左打者なら肩越しに球が来る。右打者なら向かってくる感じだろう」 ウィリアムスは舌なめずり。横の角度をつけて投げ込めるため、腕を下げて投げる投手に恩恵がありそうだ。横手投げに転向した左腕・筒井もしかり。一方で上手投げの安藤らは「特に変わらないですね」と話している。サバイバルへ決意新た!久保田、紅白戦で負の流れ断ち切る!キャンプで自分を追い込んできた久保田。そろそろ結果を出さなければ… 阪神・久保田智之投手(26)が高知・安芸キャンプ休日の26日、高知・芸西村の選手宿舎で28日に登板予定の紅白戦に向けて決意を新たにした。先発したここまでの2試合で期待を裏切った右腕にとっては、一軍生き残りをかけた背水のマウンドとなる。◇ 一軍生き残りをかけたマウンドだ。先発機会を与えられながら、自信を失ったままの久保田が、“最終試験”に挑む。 「(28日の紅白戦は)しっかり投げるだけです」 思うようにいかない怒りも不安も押し殺し、言い切った。11日の練習試合・日本ハム戦(名護)で3回を5安打2失点。1日に100球を超える投げ込みのペースを落とした。沖縄から安芸に調整場所を移しても、負の流れは変わらなかった。 21日の紅白戦で3回を3安打1失点と再び、乱れた。「これじゃ怖くて投げさせられへん」と岡田監督から突き放され、先発はおろか、二軍降格の危機にさらされた。同じ右腕の杉山は、24日のオリックス戦で3回を7安打2失点の大乱調。鳴尾浜に強制送還を命じられた。3度目も背信なら…。3月5日の楽天戦(倉敷)での登板予定の保証はない。実質、ラストチャンスといっていい。 「(課題は)しっかり投げるだけです」 オフのこの日は、休養に努めた。言葉はいらない。結果がすべて。マウンドで首脳陣を納得させるしかない。
2007年02月27日
コメント(0)

▼オリックス-阪 神 25日オープン戦(高知市営、13:01、5998人) 123456789101112計阪 神000000000 0オリックス00200034X 9故郷・高知にありが投!藤川、凱旋登板で火の玉直球見せた!アレン相手に147キロのストレートを投げ込む藤川高知のファンの前で火の玉投法が復活だ (オープン戦、オリックス9-0阪神、25日、高知市営)火の玉見参!! 阪神・藤川球児投手(26)がオリックス戦(高知市営)で凱旋登板を果たした。2番手で1回を1安打無失点。MAX147キロで1三振を奪う貫禄ピッチを見せた。05年も高知から伝説を作り、リーグ優勝に貢献。今年も再び、故郷から球児神話を始める。◇ 拍手で迎えられた鉄腕は、笑顔でマウンドへ駆け出した。2年ぶりの凱旋登板。魂の17球を投げきった藤川は安堵の表情を浮かべた。 「地元ということで上出来です。2005年もここで投げて、その年に優勝したことを思い出しながら投げました」 白いプレートを踏みしめると、勝負師の目に戻った。首脳陣に志願した4度目の地元登板。家族も見守る晴れ舞台で、みっともないマネはできない。全球直球を示唆していたが、勝負に徹した。 出番は五回。先頭の大西にカーブから入った。139キロ直球で二飛に打ちとると、続く村松も自在に攻めた。最後はカウント2-2から145キロの真ん中高めで空振り三振。「ストレートで三振が取れたのが収穫」と振り返る手応え十分の一球。浮き上がる直球は今年も健在だ。 二死からアレンにMAX147キロを左翼線二塁打されたが、北川を左飛に仕留めてお役ご免。直球11球、カーブ5球、フォーク1球。一球ごとにグラブの刺繍に目を落とし、『気力一瞬』の精神を言い聞かせた。顔見せ登板でも、全身全霊で投げ込んだ。鉄腕が発する熱が、気温10度の肌寒さを吹き飛ばした。 それは“ケジメ”でもあった。01年2月25日の西武戦(春野)。同い年の松坂(レッドソックス)と先発で投げ合った。2回2安打1失点で勝ち投手になったが、3与四球2暴投と散々なデキに野村監督(現楽天監督)は「松坂さんはすごいわ。あれで3年目か。藤川とは比較してやんなよ」。その直後、右ひじ痛を発症し、安芸から鳴尾浜に強制送還を食らった。 「遠回りしたかもしれないけど、悪いときに自分がどうすればいいか、分かるようになった」 あれから6年。米国で新天地を見つけた友と胸を張って、肩を並べられる。05年は高知から“球児物語”が始まった。逆にいえば、地元ファンは剛腕球児をナマで見たことがない。だから、あえて、この地を選んだわけだ。 「下半身が弱い感じなんで、もう少し鍛えていかないと。右肩はもう大丈夫です」 潮の香りと土佐弁が、原点回帰へと球児を誘う。その名を聞けば、今年も勝利を確信した虎党の心が躍る。それが藤川。“2度目の頂点”へ。男は生まれ故郷から挑戦を始める。■球児の地元登板アラカルト■ ▼00年2月27日=西武戦(春野) プロ2年目でOP戦で一軍デビュー。2回無安打無失点。この年は、19試合に登板して0勝0敗、防御率4.76 ▼01年2月25日=西武戦(春野) 先発で2回2安打1失点。3四死球と暴投を記録したが、勝利投手に。相手の先発は松坂だった。この年は、右ひじの違和感などで一軍登板なし ▼05年2月27日=オリックス戦(高知市営) 2番手で登板して2回無失点。この年は「JFK」を結成し、80試合に登板。7勝1敗1S、防御率1.36。最優秀中継ぎ投手に選ばれ、リーグ制覇の原動力になった★江草&筒井は反省しきり 先発・江草は4回5安打2失点。三回に先制点を献上したものの、「内野ゴロも思った通りに打たせられたし、そこまで悪くなかった。結果を求められる中で2点を取られたのは反省。次は0点で抑えたい」。久保コーチは「消化不良だったけど、悪くはないよ」と及第点。次回は“満点回答”で開幕ローテを射止めたい。 また2回を投げ3失点の3番手・筒井は「打者とのタイミングが同じになってしまった」と反省しきりだった。★上園、満塁弾浴びちゃった 大学・社会人ドラフト3巡目・上園(武蔵大)が八回、4番手として登板した。二死二塁からの連続四球で満塁のピンチを招き、由田に右翼ポール直撃のグラウンドスラムを浴びた。 「きょうは…何もないです。すみません」。1回2安打2四球の4失点で防御率は36.00。 「あと1回ぐらいはチャンスをやらんと」と久保コーチ。この悔しさはマウンドで晴らす。岡田監督4年目で初の連敗スタート…若虎打線が沈黙3安打!試合前、相手投手とタイミングを合わせる若虎(左から桜井、鳥谷、喜田、野原、藤本)。ゼロ行進を止めないと… (オープン戦、オリックス9-0阪神、25日、高知市営)何やっとんねん…。阪神・岡田彰布監督(49)がオリックスに0-9の完封負けを喫し、就任4年目で初の連敗スタートを味わった。チームとしても7年ぶりの屈辱で、3安打のアピール不足に終わった若虎打線に「せっかくの試金石やのに…」と怒り心頭だ。◇ 土佐の寒風にさらされたスコアボードに、あれよあれよと『0』だけが並んでいった。沈黙したままの打線と対照的に、岡田監督はボヤキ節をまくし立てた。 「全然打てんかったな。大変やな、生き残るのに。せっかくこれからの何試合が試金石やのに」 金本、今岡ら主力を安芸に残し、あえて若手だけで打線を組んだ。1番に赤松を抜てき。喜田、桜井もスタメンで起用した。投手陣以上に競争が激しい野手に絶好のアピールの場を与えた。ところが2安打の赤星を除けば、狩野の1安打のみ。三塁すら踏ませてもらえない。3者凡退が実に6度。OP戦とはいえ、これではあまりにも、お寒い。 「きのうもきょうも一軍で投げる投手に、いい内容を(みせてほしかった)。バットに当たらんかったら、しゃあない。若いヤツが一軍の球を打てるわけやから、見せてほしいもんがあるけど」 18イニングを消化して、いまだにタイムリーが出ていない。前日のオリックス戦(安芸)でも失策絡みの1得点のみ。初戦の先発は川越で、この日がベテラン吉井。ローテ相手に、若さあふれる思い切りのいい打撃を見たかったが…。 OP戦連敗発進は就任4年目で初の屈辱だ。チームにとっても野村政権の00年以来のこと。交流戦で通算8勝2敗1分けとカモにしている相手だけに、まさかの結果。将の目もいっそう厳しく光る。 「もう、あと5試合。打つにしても、守るにしても1つ1つが個人の問題。そんなことしてたら取り残される」 若手主体で臨む9日の日本ハム戦(スカイM)までを、『サバイバル7番勝負』と位置づける。残りは5試合。一軍切符を手にいれるか、それとも…。活気づける若い快音を、心待ちにしている。
2007年02月26日
コメント(0)

下柳が“大本命”に急浮上!虎投歴代2位の高齢開幕投手だ!今キャンプ最多の95球を投げた下柳。福原と安藤が消えた今、開幕投手を任せられるのはシモしかいない! 本命はシモだ!! 阪神・下柳剛投手(38)が高知・安芸キャンプの23日、今季3・30広島戦(京セラD)の開幕投手候補に急浮上した。38歳10カ月の開幕投手は、虎投歴代2位の高齢になる。故障を抱える2本柱の福原忍投手(30)、安藤優也投手(29)がこの日でキャンプを打ち上げ帰阪し、首脳陣も2人を開幕構想外とすることを決断。虎投歴代2位の高齢38歳10カ月の開幕投手が誕生する気配になってきた。◇ 本命が消え、対抗もいなくなった。当初予想では大穴と見られた下柳に、3・30開幕投手候補の「◎」が点灯した。 「(調子は)まあまあです」 栄誉のマウンドに上がれば、虎投歴代2位の高齢開幕投手。この日はブルペンで今キャンプ最多の95球を投げ込んだ。捕手の後ろでは岡田監督が見守り、宮崎オーナーも足を運んだ。無口な男は短く語るだけだったが、決意のほどはその球数にも表れていた。岡田監督(左)は花粉症でもマスクとはいかず…。宮崎オーナー(右)とブルペンを見つめた 下柳のブルペンが熱を帯びているころ、福原&安藤は二軍でキャンプを打ち上げた。そのまま帰阪。実戦登板のメドは依然立たず、岡田監督も「開幕構想外」を事実上認めた。虎の鉄腕がプロ17年目で初の大役を任されるのは確実だ。 ただ“拒否”の姿勢は一貫している。「100%考えていない。開幕戦は大事な試合だし、若い選手が勢いでいってくれればいい」とそっけない。だが、その裏で準備も着々と進めている。 安芸郡芸西村内の選手宿舎には、高気圧酸素カプセル(通称ベッカムカプセル)を設置していることが判明。練習後は疲労回復に努めている。昨年10月20日に左ひじにメスを入れ、関節形成術を受けた。だからこその徹底ケア。ブルペンで熱視線の岡田監督は「ブルペンに入るのが早い。普通に投げられている」と順調すぎる仕上がりに驚きを隠せない。 状態は「いつでも(試合に)投げられるのに、コーチが投げさせてくれない」と関係者に話すほど。投げられなかったオフの陸上トレで、下半身が格段に強化されている。 昨年12月から奄美大島で2カ月近い合宿を行った。同地は陸上選手の合宿地で知られ、マラソンの弘山晴美(資生堂)やトラックの女王・福士加代子(ワコール)らとも親交を深めた。マラソン選手並みの30キロ走を取り入れるなど、体調は「ここ10年で一番」という。 開幕投手の条件は1つではない。宮崎オーナーも下柳について「チームに与える影響力、無形の力を評価する」とし、存在感でも他を大きくリード。オープン戦初登板は3・10か3・11の巨人戦(ともに甲子園)が有力。2本柱が倒れた投手陣を、たった一人で支える覚悟はできているはずだ。■データBox ★…球界の最高齢開幕投手は、98年4月3日の中日戦(広島)で投げた広島・大野豊の42歳7カ月。プロ初の開幕投手最高齢は、03年3月28日の近鉄戦(大阪D)のオリックス・吉井理人で37歳11カ月で務めた。下柳はこれを更新する ★…阪神の最高齢開幕投手は、49年4月2日の大映戦(後楽園)で投げた若林忠志の41歳1カ月。50年の2リーグ分立後では、84年4月6日の巨人戦(後楽園)の野村収で37歳8カ月で務めた。下柳はこちらも塗り替えることになる岡田監督ご機嫌ジョーク!『5番・三塁』今岡は「新外国人や」!新外国人・イマオカにこの人だかり。岡田監督はまさに助っ人級の本領発揮を期待する 虎の新外国人『イマオカ』が出陣!? 阪神・岡田彰布監督(49)が24日のオープン戦開幕・オリックス戦(安芸)に、金本、矢野を除く“ベストオーダー”で臨むことを23日、明かした。「5番・三塁」にはけがから完全復活した今岡誠内野手(32)を自ら指名。「新しい外国人や」と初陣から“助っ人”としての本領発揮を促した。◇ えっ、虎に6人目の助っ人がいた!? 汗かきジャンでも、絶叫男のボーグルソンでもない。24日のオリックス戦で謎の“新外国人”がいよいよベールを脱ぐ。 「新外国人が三塁を守るよ。去年はゼロやから、こっちからしたら新しい外国人や。考え方も外国人やろ。変わったもんを持っている」今岡はミート中心のフリー打撃で臨戦態勢を整えた どうやと言わんばかりに、岡田監督がニヤリと笑った。オープン戦開幕には「金本と矢野以外は出す。シーツも出たいというとった」とベテラン2人を除いた“ベストオーダー”を予告。その“新外国人”は独自の打撃論を持つ『イマオカ』に他ならない。今岡を「5番・三塁」で先発起用することを示唆した。 ご機嫌な岡田流のジョークにもワケがある。昨年は春季キャンプ前から、右肩の故障から完全復活した浜中を「最大の補強」と位置づけ、外国人野手の補強は一切しなかった。バネ指の手術明けとなる今岡も同じ理屈だ。 昨秋のキャンプでは「投げ方を忘れとる」と酷評したが、今回のキャンプ初日のシートノックで課題の守備で万全の状態で戻ってきた。打撃でも紅白戦、練習試合を含めて7打数4安打。補強は無用の復活を認めた証し。今季を占う上でも“助っ人”のように本領発揮して欲しいというゲキだ。 「安芸は(キャンプ期間が)短いし、サービスしないと(ファンに)文句いわれる。2打席ぐらいになるけど」。2次キャンプは20日から3月1日までの10日間。「5番・三塁」に帰ってきた今岡を先発させるのはファンサービスの要素もあるが、虎党への何よりのアピールにもなる。 「勝ち負けは関係ない。ふつうにやったら負けへん」。どこかの外国人よりも頼もしい“新助っ人”を5番に据えた07年猛虎打線。オリックスを踏み台にして、本格発進といきましょか。★フリー打撃で鋭い当たり この日の今岡はフリー打撃で62スイングしてサク越え2本。飛距離よりもミートポイントを確認しながら、左右に鋭いライナーを打ち分けた。いつもはランニングやウエートトレを行うが、居残り練習禁止の休養指令が出ていたため、午後1時過ぎには帰宿。17日の練習試合・日本ハム戦(宜野座)以来、1週間ぶりの対外試合に向けて英気を養った。
2007年02月24日
コメント(0)

虎・小嶋また零封!岡田監督「ここまでやるとは」開幕一軍確定や!投げるたびに、評価が高まる小嶋。岡田監督は辛抱できず? 開幕一軍を“確約”した 梅、桜前線よりも早い!! 阪神の希望枠・小嶋達也投手(21)=大阪ガス=が22日、安芸キャンプの紅白戦に4番手で投げ、2回を無安打1三振に封じた。ポスト井川の期待が膨らむ左腕に、岡田彰布監督(49)は「一軍で使える」と、開幕時の登録を明言。今後は開幕ローテ入りをかけて、3月3日のオリックス戦(京セラD)からライバルを蹴落とす。◇ スタンドの虎党の視線を独り占めにした。開幕一軍に早々と当確ランプを灯す、重たい「0」が2つ刻まれた。沖縄キャンプから勢いを増す“小嶋旋風”は、高知に移っても衰えない。3・30開幕広島戦(京セラD)。背番号29は、一軍ベンチのどこかにいる。 「走者が出ても、普通に投げられ、焦ることはなかった。外のスライダーでゴロを打たせたり、変化球も良かった。結果は出ているけど、自分の中ではあまりうまいこといっていない。ピンチになっても焦らずに投げていきたい」 紅組の4番手として五回から登板し、左キラーの本領を発揮した。藤本、鳥谷、林。いずれも主力の左打者をMAX143キロの直球を軸にねじ伏せた。第1打席で3ランを放った鳥谷は、スライダーで空振り三振斬り。 六回には実戦で初めて走者を背負ったが、新人らしからぬ落ち着き。先頭・秀太に四球を許したが、続く高橋光を2球で追い込んで外角直球で二ゴロ併殺打に仕留めた。結果は2回を無安打1奪三振。実戦初登板だった17日の練習試合(対日本ハム、宜野座)で2回2安打3奪三振のデビュー。「H」ランプをまだ灯されていない。 「正直、ここまでやるとは思ってへんかったわ。(小嶋は)左投手の競争で、能見とかのいい刺激になればな、と正直思っていた。大収穫」 快投を見届けた岡田監督は、想定外の力量を誇示し続ける新戦力を大絶賛。当初は、井川の抜けた穴を埋めそうな先輩左腕の競争にひと役買えば…程度の思いが、いい意味で期待を裏切った。現状で先発ローテは開幕候補の福原、安藤の両右腕がまだ脚部不安を抱えている。主戦左腕の下柳も昨オフにひじの手術を受けており、“病み上がり”。ここまで江草、能見らとも対等以上に渡り合う小嶋は、開幕ローテの上位に割り込んでもおかしくない。 「起用法どうとかじゃなしに、一軍の戦力になることがわかった。使うメドはたったわ」 指揮官はこの段階で、開幕一軍枠にはっきりと「小嶋」の名を記した。あとは起用法だけ…。25日のオリックス戦(高知)での中継ぎテストをへて、3月3日の同カード(京セラD)では先発チャンスを与える。結果をさらに積み重ねることで開幕ローテは見えてくる。細面の黄金左腕が、“ポスト井川”の一番手へ浮上した。★宮崎オーナー「井川に見えた」 紅白戦を初観戦した宮崎オーナーも小嶋の投球内容を褒めちぎった。その雄姿に、前エースをダブらせたほどだ。 「遠くから見ていたら井川が投げているのかと思った。少なくとも一軍で投げるという雰囲気がある。マウンドで落ち着いていましたね」 この日朝、安芸入りしてバックネット裏の球団本部から観戦。背番号29の継承者としても合格点を与えた格好だ。■小嶋 達也(こじま・たつや)投手 1985年(昭和60年)10月7日、大阪府生まれ、21歳。石川・遊学館高では1年から背番号1。甲子園には2年夏(8強)、3年春(3回戦敗退)に出場。04年、大阪ガスに入社。07年大学・社会人D希望枠で阪神入団。1メートル80、72キロ。左投げ左打ち。年俸1500万円。背番号「29」。独身。★球児「まだ60%です」 球児=写真=が紅白戦で実戦初登板を果たし、軽く試運転した。いきなり連打を浴びたが、1回を2安打無失点。カーブを1球投げた以外はオール直球で、最速144キロだった。 「全部(三振を)狙ったけど、うまくはいかなかったね。この時期にしては順調。ストレートは回転がよかった。まだ60%です。去年は5、6月が一番良かったので、4月に持っていきたい」 奪三振、空振りも取れなかったが、初登板としては納得だ。ご当地選手だけに、登場時には万雷の拍手が起こった、次は25日のオリックスとのOP戦(高知)。段階を踏んで、ギアを上げていく。鳥谷07年1号弾!右へ飛ぶ!また進化、驚異のパワーアップ!ボーグルソンのカットボールを豪快に右翼へ運ぶ鳥谷。飛距離アップが目覚しい 進化証明の2007年1号弾だ!! 阪神・鳥谷敬内野手(25)が高知・安芸キャンプの22日、紅白戦に白組の『3番・遊撃』で出場。新助っ投のボーグルソンから右翼に120メートル弾をブチ込み、藤川からも右前打の3打数2安打3打点だ。右方向に引っ張る力を身につけて、上位打線への昇格にも可能性が広がった。◇ この飛距離、この方向が進化の証だ。昨季までとは角度が違う。鳥谷の“今季1号弾”は、新助っ投もショックありありの120メートル弾だった。 「まっすぐのタイミングで狙っていたけど、カット(ボール)が来た。たまたまですよ。どこまで飛んだか自分では見ていない。ただ打った瞬間いったと思いました」 紅組先発のボーグルソンに、ナメたら怖い日本野球の苦味を教えた。初回無死一、二塁。初球の内角カットボールを押し返し、打球は軽々と右翼フェンスを越えた。後方のネット上部に着弾。これまでお目にかかったことのない弾道だった。 三回先頭の第2打席でも剛腕・球児の143キロ直球をたたき、右前に運んだ。3打数2安打3打点。パンチショット気味に逆方向の左翼へ運ぶ、非力な? 鳥谷はどこにもいない。「相当飛ぶようになっとる。自分なりにつかんだんやないか」。着実な進化を岡田監督も認めた。 これが手に入れつつある“メジャー打法”だ。オフには尊敬するホワイトソックス・井口と2年連続の自主トレを行ったが、今回は沖縄に家族も帯同。グラウンド外でも同じ空気を吸い続けた。「井口さんはパッと見た目のオーラが違います。打球も自分と全然違う。音がしますからね」。 早朝からゴルフ場で走り込み、屋外での打ち込み、午後から夜にかけてのウエートトレ…。半月ほどの間、片時も側を離れなかった。打撃練習を後ろで見ると、石を割るような音がした。ミリ単位の世界でボールを引きつけて、それでも力負けしないスイング。ウエート信奉者の鳥谷は、シーズン中でも筋力に負荷をかけている。その蓄積もあり、師匠の打撃が感覚として分かってきた。 「打順はまだ決めてないけど、いいほうの悩みやな。この打順しか無理というのはないから」 指揮官は昨季の定位置だった下位から、上位打線への昇格に含みを持たせた。赤星の状態次第で『1番』も…。可能性を広げる豪快弾に猛虎の近未来の構想も広がった。
2007年02月23日
コメント(0)

若手急成長で火ついた!赤星“方針変更”快打&快足ショー!七回、一ゴロで生還する赤星。逆襲開始だ レッドの逆襲だ!! 阪神・赤星憲広外野手(30)が高知・安芸キャンプの21日、紅白戦に白組の「1番・中堅」で出場。4打数2安打で“前言撤回”の盗塁を決め、七回にはセンターに入った林威助外野手(28)の頭上を越す三塁打。定位置は誰にも渡さない-。◇ 言葉は要らない。打球と足に反骨心を詰め込んだ。“方針変更”の快打&快足ショー。追い込まれるほど本領を発揮する。それが赤星の生き様だった。 「今の段階で結果は欲しくない。3月下旬に上がってくればいい」。沖縄でそう話してから1週間もたっていない。また「この時期に走ることもない」とも付け加えた。しかし戦闘が始まれば話は別。本能で奪った2安打1盗塁だった。五回には鮮やかに二盗に成功。背番号「53」が輝いて見える 逆襲の号砲は五回先頭の第3打席。3番手・金沢から今年の“実戦初H”となる中前打を放つ。すかさず2番・大城の1球目にスタートだ。サインは出ていたが封印の禁を解いて二塁を奪った。浜中の中前タイムリーでホームまで戻ると、もう止まらない。 「1歩目がよければ、捕れていたかもしれないですが…」。頭上を越された林が悔やんだ。七回だ。4番手・渡辺の抜けたチェンジアップ。前進守備を取っていたため、左中間への飛球に届かなかった。三塁打となった打球も、「中堅・赤星」なら中飛に仕留めたはずだ。赤星は七回に中越え三塁打。打撃でも意地を見せた 一死三塁となり、大橋の一ゴロではスライディングで2度目のホームを奪った。足と守備。“商売道具”でライバルとの差を見せつけた。 4年前もそうだった。星野政権2年目の03年。前年は右すね骨折で不本意なシーズンを過ごし、復活をかけた宜野座キャンプでは中堅争いに浜中をぶつけられた。選手宿舎に隣接する浜辺で、真夜中に素振りする姿が目撃された。それほど必死だった。 そして今、状況は一緒。打撃不振に陥った昨季は、その屈辱から倉敷での秋季キャンプに志願参加。あのとき以来の夜間練習も敢行した。 「今年は本当にやってやろうと思う。打つ方のタイトルを狙いたい」 今春は腰痛症で出遅れ、前日20日のシートノックからは林が中堅に参入。4年ぶりのマグマ噴火は当然の成り行きだ。 「オープン戦が始まる前の時期であって、どうこういう問題やない。外野は競争しているし、レベル的には相当高い」 レッド逆襲のシナリオを書いた岡田監督は、まだ決着をつけるつもりはない。あせらせるほど燃える男。紅白戦終了後は特打を行い、報道陣には無言を貫いた。その心中は手に取るようにわかる。男は黙って勝負する。そして最後は勝つ。赤星にようやく、“球春”が訪れた。★林&赤松も好調 ライバルの林は紅組の「4番・中堅」で出場し、1打数無安打2四球。三回の第2打席では右翼へ大飛球を放ったが、「風で戻されました」と苦笑い。それでも「変化球にも体が止まって待てている」と好調維持をアピールした。また白組の「1番・右翼」の赤松は4打数2安打1盗塁。それでも「まだまだ足りない」。勝負はこれから。林&赤松の存在がチームをさらに活性化させる。D3巡目・上園が一次試験合格!紅白戦デビュー3人ピシャリ!1回0封で最高のデビューを飾った上園。悩める将の“孝行息子”になりたい 一次試験合格や! 阪神の大学・社会人D3巡目の上園啓史投手(22)=武蔵大=が21日、一、二軍合同の紅白戦でデビューを果たし、1回を3人でピシャリ。岡田彰布監督(49)の秘蔵っ子が一軍昇格へ前進だ。◇ 安芸のマウンドで新人右腕が華麗に舞った。1回を走者を許さないゼロ封発進。プロ初実戦での好投に、上園は安どの表情を浮かべた。 「まだ1イニングだけなんで、とりあえずゼロに抑えられてよかったです」 四回、白組の2番手として出番が回ってきた。いきなり7番・喜田に初球をたたかれ、左翼への大飛球に肝を冷やした。 「びっくりしたけど、捕っていただけたんで」。これで気持ちが吹っ切れた。続く高橋勇を、この日のMAX138キロの直球に、自慢のフォークを交えた投球で左飛に仕留めた。「速かったわ。実戦派やな」とは、最後の打者となった野口。ど真ん中のストレートに空振り三振。ベテランは唸るしかなかった。 「また投げさせなアカンやろうな。(打順の)巡り合わせもあるからな。でも、まあ、また投げさそうかという気持ちにはなるよ」 下位打線という幸運もあった。それを差し引いても光るものを感じた。だから岡田監督も満足げな表情だ。沖縄・宜野座キャンプの時点から、「ファームの筆頭格」という報告を受けていた。前日20日にはブルペンに直行し、熱視線を送った。そして期待は裏切られなかった。 「変化球は特によくなかった。もっと修正しないと。毎日いいフォークが投げれるようにしたい」 23日にキャンプを打ち上げる二軍とともに帰阪するのか。それとも“昇格残留”か。やるべきことはやった。吉報を信じて待つ。岡田監督、久保田&渡辺にカミナリ!収穫なし右腕にトホホ!不甲斐ない投球に土を蹴り上げる久保田 阪神・岡田彰布監督(49)が21日、白組先発の久保田と、紅組5番手の渡辺に激怒。久保田には「(今後の起用法は)わからん」。ナックルを2球しか投げなかった渡辺には、「(試合の)意味がわかっていない」とバッサリだ。◇ 「ブルペンでは低めにいくのに、試合では球が高くなる。これでは投げさせられへんわ」 まずは3回3安打で3四球1失点の久保田に怒りの矛先を向け、「打者が打ち損じてくれたけど、危ない球はいっぱいあった」。8日の日本ハムとの練習試合(名護)に続く失態に「良いところ? ありません」。肩を落とす久保田に追い打ちをかけるかのように将は、今後の起用法は白紙であることを力説した。 「投げろ、と言うてたのに投げへん! 投げないなら、メンバーには入れてないわ」 1回2安打2失点で、逆鱗に触れた2年目右腕も「力が入ってしまった」。ナックルのない渡辺には興味はないというわけだ。左腕のシ烈な競争。一方で右腕には収穫なし。「左高右低」に将は頭が痛い。
2007年02月22日
コメント(0)

これがプロや!金本が弾丸ショー!野原よ橋本よ、よう見とけ!ランチ特打でバックスクリーン直撃弾も放ち、昇り調子の金本 阪神・金本知憲外野手(38)が一、二軍合同となる高知・安芸2次キャンプ初日の20日、ランチ特打で驚弾を連発。103スイング中サク越え16発を放ち、バックスクリーン直撃の135メートル弾も飛び出した。高校生ドラフト1巡目の野原将志内野手(18)=長崎日大高=らを仰天させ、アニキが“猛虎魂”を伝授だ。◇ 親子ほど年の離れた2人を前に、金本のスイングが熱を帯びた。沖縄から数えてランチ特打は3度目でも、納得できたのは初めてだ。推定135メートル弾も飛び出した。驚弾を見せつけて、プロとは何かを教えたかった。野原(左)と橋本良はアニキからバットをプレゼントされた 「きょうはいい形で振れた。このキャンプで初めてまともに振れたわ」 弾丸ショーが高知・安芸の空に広がった。4日間の一、二軍合同2次キャンプの始まりで、ケージ裏から見つめる視線に何ものかを見せたかった。 沖縄では右翼方向に偏っていた打球が、左翼から中堅にも伸びた。103スイングでサク越え16発。15本目はバックスクリーン左上部をドスンとたたいた。調整に確信を深める最長不倒弾だ。 バットが空気を切り裂く音を、18歳コンビが聞いていた。高校生D1巡目の野原と、同3巡目の橋本良平(智弁和歌山高)だ。「勉強して来い!!」と平田二軍監督に促され、恐縮しつつもメーン球場にやって来た。 実に年齢20歳差。合同練習だからこそ実現した“新人研修”だが、さらにサプライズも待っていた。打ち終わったアニキが、打ちたてホヤホヤのバット3本を手渡したのだ。並んだ童顔が、一瞬にして赤く染まった。 「見に来とったから、見るよりこのバットで練習せえ、ということや。このバットを振るには力をつけることと、バランスを大事にしないと振り切れない。あれでフリー(打撃)をカンカン打てるようになればいい」 長さ90センチ、重量1キロのマスコットバットに“猛虎魂”を込めた。試合以外ではこの長尺バットを振り込み、今なお衰えぬ肉体を築いた。同じように授けた弟分・新井(広島)は、05年の本塁打王に輝いている。 FA移籍から5年目。猛虎は今や金本のチームになった。沖縄1次キャンプ中には、鳥谷らに血液採取を呼びかけた。肉体の精密データを割り出し、より的確なサプリメント摂取につなげるためだ。ともに戦う一軍選手を感化し、さらには高卒新人にまで手を差し伸べる。裏を返せば、調子がいいから余裕が持てるという見方もできる。 「最後のほうに打っているのはよかったな。今年は元気やろ」。岡田監督からも注文はない。これが虎の4番。ルーキーにみせつけた。常勝軍団への屋台骨は、背番号6が担っている。★橋本良「カルチャーショック」 高卒ルーキー2人は鉄人バットを抱え、感激の表情で引き上げてきた。「カルチャーショックです。打球の伸びが違った。これがプロの打球かと思いました。すごいショックです」。橋本良は驚弾が目に焼き付いて離れない様子だった。 “ドライチ”の野原も「すべてにおいてオーラがあった。自分みたいな高卒ルーキーにもやさしくしてくれてうれしかった。(打撃の)軸がしっかりしていて下半身がすごかった」。何ものにもかえがたい財産になった。上園にひと目惚れ!岡田監督「戦力になる」21日実戦デビュー!ブルペンで投げ込むルーキー、上園。岡田監督の熱視線を浴び、紅白戦で実戦デビューを果たす 阪神の大学・社会人ドラフト3巡目の上園啓史投手(22)=武蔵大=が21日の紅白戦(安芸市営)で実戦デビューを果たすことが20日、決まった。現在は二軍だが、ブルペンで岡田彰布監督(49)が熱視線。「(1年目から)戦力になってくるんじゃないか」と、早期一軍デビューを示唆した。上園を含め、紅白戦では二軍から8人の右腕が登板予定だ。◇ 21日の紅白戦で実戦初登板を飾るルーキー上園がブルペンで全開だ。直球にフォークとスライダーを織り交ぜての61球。紅白戦登板に合わせ、さまざまな球種を披露した。 「ストレートとフォークを思いっきり投げたいと思う。今までやってきたことを思いっきりぶつけたい」 ブルペンにやってきた岡田監督のその視線をくぎ付けにした。高知・安芸2次キャンプ初日。歓迎セレモニーが終わると、すぐさまブルペンへ直行。ベンチに腰掛けた将の視線に、背番号41が燃えた。 すでに沖縄1次キャンプ中にも、指揮官のもとには二軍から「すぐにでも使いたくなる投手」とのリポートが届いていた。一、二軍合同となるこの日、その目で確かめたかった。 「沖縄にもいい報告きとった。(一軍の投手)枠があるから、(二軍)に置いておこうとなったけど、新人ながら戦力になってくるんじゃないかというのはある」 岡田監督がほれ込むのは、天性の体の強さ。東京六大学の立教大を志望するも、試験に落ちて当時首都リーグ2部の武蔵大へ。その回り道が“右の井川”を生んだ。 昨秋のリーグ戦は14試合中11試合に登板し、投球回数は『90回2/3』。春秋を通し計170イニング以上をマウンドで過ごした。強豪とはいえないチーム状況も、「全部自分で考えて練習できた。光の当たるチームの選手には負けたくない」。特A級の反骨心も育んだ。 「負けてらんないんで。がんばってアピールしたいと思います」 同じく大学・社会人から入団した小嶋は沖縄から一軍に名を連ね、前日19日には清水、大城も昇格した。残ったのはただ1人。燃えないはずがない。 安藤と福原の両エースの故障で、不安を抱えるチームの救世主となる可能性もある。初登板はわずか1イニングの予定だが、トラの秘密兵器が早期一軍昇格への試金石とする。林威助“センター試験”開始!レッドに挑戦状、どこでも守る!シートノックで、センターの守備についた林威助(左)。赤星(右)とのバトルがぼっ発だ レッドに挑戦状だ!! 阪神・林威助(リン・ウェイツゥ)外野手(28)が高知・安芸キャンプ初日の20日、“センター試験”を開始。シートノックで今キャンプ初めて中堅の守備につき、そつのないプレーを披露した。21日の紅白戦は、紅組『4番・中堅』で先発予定。守備力を向上させ、腰痛で出遅れた赤星憲広外野手(30)に襲いかかる。◇ 練習開始直後のメーングラウンドで、林の新規参入で、虎の中堅戦争のゴングが鳴った。 「慣れないところで不安はありますけど、慣れるしかない。心配させない守備をしたい」 練習開始直後のシートノック。「試合に出るためならどこでもやる」。出場機会を求め、左翼、右翼、一塁に続く、今キャンプ4つ目のポジションについた。首脳陣がチェックの目を光らせる中、難なく打球を処理。三塁へワンバウンドのストライク送球を見せるなど、守備力の向上をアピール。「下半身を使えているのを感じられる」とスローイングにも自信をつけた。「一歩目のスタートを大事にしたい」。課題の守備面強化への意識は強い。 肩慣らしを終え、21日の紅白戦は、紅組の『4番・中堅』で先発予定。白組の『1番・中堅』赤星とガチンコ勝負だ。実戦での中堅守備は、昨年の8月2日の巨人戦(東京D)以来。レギュラーの本命は赤星だが、練習試合3試合で打率.600の打力は捨てがたい。打撃フォーム改造中のレッドの調子が上がらなければ、取って代わる力は持っている。 「試合で経験を積めば、自信もついてくると思う。打撃の調子はあがっているので、守備をがんばりたい」 レギュラー奪取へ、強打の男が守備で奮闘を誓う。
2007年02月21日
コメント(0)

福原&安藤は2次C二軍組…故障で出遅れ、岡田監督が鬼の決断!走れない、だから仕方がない…。安藤は“鬼指令”に観念し、二軍落ちを受け入れた福原も二軍。キャッチボールを再開しているが今後のメドは立たない 福原と安藤が二軍落ち! 阪神・岡田彰布監督(49)が沖縄・宜野座キャンプ打ち上げの18日、故障で出遅れている福原忍(30)、安藤優也(29)の両右腕に二軍行きを命じた。20日から高知・安芸で一、二軍合同キャンプに突入するが、二軍組で調整させ、二軍が帰阪する23日に“鳴尾浜送り”とすることを決断。V奪回キャンプで指揮官が鬼になった。◇ いつまでも待っていられない。主力投手といえど問答無用だ。沖縄・宜野座で行っていた1次キャンプの打ち上げ。岡田監督は区切りの日に決断した。 「ブルペンに(完ぺきな状態で)入られへんのやから、しようがないやろ。走れないのが大きい? 無理はさせられへんよ」 福原と安藤を二軍で調整させる-。19日に高知・安芸に入り、20日からの一、二軍合同キャンプで下に落とす。そして23日に打ち上げる二軍とともに帰阪(一軍は3月1日)させ、そのまま鳴尾浜でリハビリに専念させる“鬼指令”だ。 福原は2日に右ふくらはぎの張り、安藤は8日に右太もも裏に張りを訴え、いずれも軸足がアクシデントに襲われた。当初は軽症とみられていたが、常川チーフトレーナー補佐も「変わりはない」と話すだけ。2人とも全体練習合流のメドが立っていない。 昨年は合わせて22勝を挙げた右腕コンビ。昨年12月に井川のメジャー移籍が決まった直後、指揮官は「福原と安藤。その2人がやってくれる」と数字的に“ポスト井川”となることに願いを込めた。猛虎の投手陣を支える新2本柱。とくに福原は開幕投手の最有力候補だ。そんな2人の相次ぐリタイアには「走れんのが一番困る。1年間ローテで投げたとき、どこかで代償が出てくる」と危機感も募らせていた。 「キャンプを普通にやっていたら、けがなんて絶対せえへんよ。オレは現役のときに1回もしたことがない」 14日夜にはこう振り返ったことも。自分のペースで練習できるキャンプで、己の体のことは己が一番知っている。経験も実績もある2人が、なぜ…。自らの現役時代と照らし合わせても、長期離脱を強いられる故障には納得できない。 V奪回キャンプに走れない者はいらん。このままではオープン戦ローテも決まらず、開幕後のローテ構想も崩壊しかねない。もちろん“二軍送り”は万全に治して戻って来いというメッセージだ。 福原と安藤は「開幕には間に合う」と口をそろえた。「そら、開幕にはなあ…」という岡田監督は、3・30広島との開幕戦(京セラD)ではマウンドに立ってくれることを信じている。速い揺れる落ちる!ジャン、『2枚刃フォーク』で首脳陣唸らせた!ベールを脱いだジャンのフォーク。減速せずにストーンと落下する魔球だった 阪神の新助っ人、エステバン・ジャン投手(31)が沖縄・宜野座キャンプ最終日の18日、鋭く落ちるフォークで岡田監督ら周囲を唸らせた。高知・安芸移動後の22日の紅白戦(安芸)での実戦デビューすることも決定。2次キャンプでも話題を独占する。◇ 「おぉぉー」。宜野座キャンプ最終日のブルペンに、岡田監督のうなり声が響いた。ジャンが落差の大きいフォークで、1次キャンプを最終チェックする首脳陣の度肝を抜いた。 「フォークは今までも投げていたし、自分としてはそんなすごいとは思ってないよ」。新球か!? とざわめく周囲の喧噪をよそに、大汗をぬぐう“バスタオル大王”は、一人涼しい顔だった。そのギャップが魔球のすごさを物語った。 軽めに行っていた投球練習のラスト10球で、ジャンがギアをトップに入れる。いつも通りのパターンだが、これまでとは勝手が違った。剛球がうなりをあげ、白球がベースの上でシュート気味にストーン! 初めて本気で投げた『2枚刃フォーク』だった。 受けた7年目捕手・狩野は「ナックルみたいに揺れて落ちた。それも手元で急に変化する」と目を丸くした。さらに「軽く投げていたときと全然違う。力を入れて投げると、ここまで変わるなんてビックリ」とマジモードのジャンに脱帽だ。打席に立っていた嶋田バッテリコーチも「速い、ほんとに速い…」と減速せずに落下する球に言葉を失いかけた。 『2枚刃フォーク』はシュート気味、さらにスライダー気味と2種類の変化を操るが、球種の判別を惑わすあたりは、まさに“魔王フォーク”といっていい。虎戦士最長の1メートル93からの落下は、味方にとっても脅威だ。 119キロの巨体からは想像できない繊細なピッチングを見せる。志願した10日のフリー打撃登板でも半分近くが変化球。右打者の内角をえぐるツーシームで、視察にきた007をビビらせた。仕上がりの早さに、実戦デビューも当初の予定より繰り上がった。岡田監督は「22日(の紅白戦)に投げさせる」と実戦の中での解禁日を明言した。 「練習している球は全部投げるつもりだよ」 見た目で威圧し、必殺球で胸元をえぐり、魔球で仕留める。宮崎オーナーが駆けつける御前試合で、いよいよ元メジャーの実力を見せつける。ついにフォーク解禁!小嶋、3・3オリックス戦で先発デビュー!小嶋の株が上昇中。プロ初先発の部隊は京セラDが濃厚になった 阪神の希望枠ルーキー・小嶋達也投手(21)=大阪ガス=が、3月3日のオープン戦・オリックス戦(京セラ)で先発デビューすることが18日、濃厚になった。岡田監督が「今度は先発で」と宜野座キャンプの『一番星』に指名したもので、期待の左腕は封印してきた決め球・フォークも解禁し、地元凱旋マウンドに臨む。◇ 着実にエースへの階段を上る。小嶋が次のチャンスを先発マウンドに見定めた。 「試合にはいつでもいけるように準備はしていきたい。やっぱり先発で投げたいです。こっち(沖縄・宜野座)でいい感じで抑えられたので、これからも頑張りたい」 宜野座キャンプの最終日。天候はあいにくの曇り空だったが、いつもと変わらぬペースで黙々と51球を投げ込んだ。 “プロ初登板”となった前日17日の練習試合・日本ハム戦では、2回を無安打無失点に抑えるパーフェクトピッチを披露した。その姿が指揮官の心を動かした。 「今度使うときは先発で使う。早いうちに投げないと、投げる投手は多いからな」。岡田監督は当初予定になかった小嶋の先発登板を決定。オープン戦序盤でチャンスを与えることを決めた。 24、25日のオリックス戦(安芸、高知市営)の登板投手は決定済み。そのため、小嶋の最短登板は3・3のオリックス(京セラD)が濃厚だ。大阪ガス時代に慣れ親しんだ京セラDが“プロ初先発”の舞台になる。 「フォークは決め球にも使えます。投げようと思えばすぐに投げられる。先発なら全球種が必要になる」。このチャンスに燃えないはずがない。ここまで封印してきたフォークも、ついに解禁する決意を固めた。ベールに包んできた勝負球で、さらなるアピールを狙うというわけだ。 開幕ローテ入りへの道は、少しずつ現実に近づいている。さらなる旋風を巻き起こせるか。黄金ルーキーから目が離せない。★社会人時代の最終登板が京セラD 小嶋の大阪ガス時代のラスト登板は、昨年11月23日の日本選手権2回戦・新日本石油ENEOS戦で京セラドームだった。九回一死から打者2人を打ち取ったが、試合は5-7で敗れて敗退した。ちなみに、小嶋の次回の実戦登板は、安芸キャンプの22日に行われる紅白戦で中継ぎの予定だ。
2007年02月19日
コメント(0)

本物や!希望枠・小嶋、2回完全デビューで開幕ローテ見えた!2回をパーフェクトに抑えた小嶋。虎の左腕ルーキーが鮮烈デビューを飾った (練習試合、阪神8-7日本ハム、17日、宜野座)開幕ローテ見えた!! 阪神の希望枠ルーキー・小嶋達也投手(21)=大阪ガス=が17日、日本ハムとの練習試合(宜野座)でパーフェクトデビューだ。2回、打者6人を無安打3三振。岡田彰布監督(49)も合格点の即戦力左腕が、開幕ローテへ大前進した。◇ 黄金ルーキーが、ついにベールを脱いだ。即戦力左腕・小嶋が衝撃のデビューを飾った。 「きょうは四球を出さずに、6人で終われたのが良かった。真っすぐでどんどんいこうと思ってました」 堂々としたマウンドさばきだった。“プロ初登板”の新人が、昨年の日本一・日本ハム打線をきりきり舞い。四回に2番手で登板して2回を無失点。それも打者6人を相手に被安打「0」、3三振のパーフェクトピッチだ。小嶋は五回の先頭打者・木元を見逃し三振にして“3者連続三振” 四回一死、さっそくMAX145キロの直球で金子洋の内角をえぐって空振り三振に仕留めると、続くグリーンを高めの直球、五回の先頭・木元も外角低めで見逃し三振に。いずれもキレのある140キロ台の直球で、2回をまたいで“3者連続三振”も奪った。 ここまでやる、とは…。小嶋チェックに集まったライバル球団の007も“想定外”だった。巨人・杉山スコアラーは「ボールの出所が見にくい。腕がひとつ遅れて出てくる」と警戒し、ヤクルト・佐藤スコアラーは「腕の振り以上に球が速い。杉内(ソフトバンク)のような感じ」。05年の沢村賞投手に、ルーキーを例えた。 うれしい笑いが止まらない。むろん、即戦力と見込んだ指揮官にとっては“想定内”。「左の中に割り込んでいけるかという感じだったけど、完ぺきに割り込めるわな。見た目よりもキレとるんやろ」。岡田監督は最高の賛辞を贈った。激しいポスト井川争いを続けるルーキー左腕の、開幕先発ローテ入りが見えてきた。 新人7選手の中でただ一人、一軍キャンプに参加した。「希望枠であることの重圧はない」。ただ、体の1カ所だけ、一抹の不安もあった。 昨年2月、大阪ガスのキャンプ(宮崎)中に左あごを骨折。それ以来、あごには3本のボルトが入ったままの状態だ。プロ入りが決まった昨オフ、除去手術の予定があったが急きょ取りやめた。「一日でも練習しなきゃならないですから」。期待に応えるため、黙々と練習を続けてきた。それだけ、このキャンプのアピールにかけている。 「今後はツーシームの精度を上げたい。次も良いピッチングができるように頑張りたいです」 大物デビューで開幕ローテへ一直線。背番号「29」が背中に馴染んできた。■データBox 最近阪神で新人投手が、1年目で開幕ローテ入りを果たしたのは、05年自由枠で入団した能見篤史のみ(4月3日の対ヤクルト・大阪D)。この時能見は4回5失点でKOされている(勝ち負けはつかず)。それ以前となると、96年の舩木(D1位)、94年藪(D1位)、91年の湯舟とさかのぼる。★虎の先発争い現状 阪神の先発ローテション枠は6人の方針。開幕ローテには昨年の実績から福原、安藤、下柳の3人に、新外国人のジャン、ボーグルソンが入る見通し。残り1枠を巡って、実績と経験のある能見と江草を筆頭に、中村泰、小嶋、筒井ら左腕が競っているのが現状だ。 しかし、福原と安藤の2人がキャンプで出遅れており、岡田監督は右左のバランスにこだわらない考えも明言。福原、安藤の状態次第では、太陽ら右腕も含めて、先発ローテ入りの可能性が出てくる。関本「二塁」当確ランプ!文句なし3連打で藤本を蹴落とした!三回二死、関本が左越えに先制弾。定位置争いも一発合格だ (練習試合、阪神8-7日本ハム、17日、宜野座)二塁戦争に早くも決着!! 阪神・関本健太郎内野手(28)が17日、日本ハムとの練習試合(宜野座)に『2番・二塁』で先発出場し、1本塁打を含む3打数3安打の大暴れ。岡田彰布監督(49)はレギュラー確定ランプを灯した。また、07年初の対外試合の今岡誠内野手(32)は初打席で技ありの右前打、鳥谷敬内野手(25)、林威助外野手(28)もそれぞれ3安打で練習試合3連勝を決めた。◇ 虎の二塁争いに、終止符が打たれた。3安打2打点と大爆発した関本が、ライバルの藤本を蹴落として、『2番・二塁』に早くも内定した。 逆風を突き破った今季第1号が、レギュラー奪取の祝砲代わりだ。二回までに4安打を放ちながらも無得点。宜野座に集結した2万の虎党のイライラを、ひと振りで解消した。三回二死の2打席目、日本ハムの先発・押本の外角高めに浮いたフォークをガツン。高々と放物線を描いた白球は、左翼芝生席で弾んだ。五回にも関本は右翼線へ適時二塁打を放った 「これまでよりも、右足に体重が乗るようになった。強く振れているけど、まだまっすぐがファウルになる。それはタイミングが遅れているということですから」 力強さを見せつけた一発にも、まずは反省点が口をついた。一回の第1打席は3球ファウルで粘り、7球目を左前打。三回の先制弾を挟んで一挙4点を奪った五回一死三塁の第3打席では、右翼線二塁打と広角に打ち分けて3連打だ。それでも、「ヒットはたまたまです。収穫はないですよ」と手厳しい。レギュラー獲得にかける思いの強さが、ハードルを高くする。 その意気込みは指揮官に伝わった。「誰が二塁で先発しているか。それだけのことや」と試合後の岡田監督。これまでの練習試合では、三塁でスタメン出場していたが、この日は今岡が定位置に座った。その布陣で二塁に入ったのは藤本ではなく、関本。それが07型オーダーの答えというわけだ。 昨年は今岡の戦線離脱後に三塁を守ったが、今年は二塁一本。「(二塁への)こだわりはある」。三塁用グラブは甲子園に置き、沖縄には二塁用だけを持ち込んだ。 「体のキレが出てくれば、打球が前に飛ぶと思う。球の見極めはできている」 結果より内容を求め、ひたすらバットを振り込んできた。指揮官のお墨付きをさらに不動のものとするため、自分を追い込んでいく。★体が覚えてます 二塁に“戻った”関本に、守備面での不安はない。「三塁とは打球の感覚は違うけど、まったくやったことがないポジションじゃない。けっこう体が二塁の動きを覚えていたしね」。 キャンプ初日から、ノックも特守も二塁でこなしている。課題に挙げていた遊撃・鳥谷とのコンビプレーも、互いに声を掛け合うことで精度をあげている。八回、藤本は痛恨のエラー★痛恨エラー藤本、岡田監督からカミナリ 一方、関本のライバル、藤本には岡田監督のカミナリが落ちた。 「一つアウトにしたら、0点で終わってる。あれぐらい、守ってやらんと。8-3で、ゲッツーをとる状況ちゃうやろ! 点差とか、打者の脚とか考えんと」 5点リードで迎えた八回無死一、二塁。紺田の打球は、二塁へのボテボテのゴロ。藤本は、前につっこんで捕球しようとしたが、後逸。併殺を狙うあまりの不用意なミス。これをきっかけに1点差にまで詰め寄られた。 「前でとろうと思ったけれども、(バウンドが)合わなかった」と藤本は反省したが…。打撃でも2タコで、これまで3試合で安打は1本のみ。バットでアピールした関本とは対照的で、開幕ベンチスタートが早くも決定的となってしまった。
2007年02月18日
コメント(0)

完全復活『5番・三塁』今岡!今年初の対外試合で技あり打!二回に右前打した今岡。初の対外試合で復活アピールだ (練習試合、阪神8-7日本ハム、17日、宜野座)頼れる男が今年初の対外試合でも復活をアピールした。今岡は『5番・三塁』で先発出場して2打数1安打。二回の第1打席、先頭打者として打席に立つと、日本ハム・押本の外角球を逆らわず右方向へ。痛烈なライナーが快音を残して、右前にバウンドした。◇ 「ヒットがでた? 打つ方は何も考えてない」三塁に戻ってきた今岡。華麗なスローイングを披露した 天才打者に打撃での心配はいらない。本人が一番気にかけるのは、ホットコーナーでの守備。だが、それも問題なかった。三回二死一塁で、森本の当たりも難なくさばき、一塁にストライク送球。宜野座に詰めかけた2万の虎党に、完全復活を見せつけた。 「いい守備ができて満足です。練習の成果が出ましたね」 納得の結果に、自然と笑みもこぼれる。昨年1年間苦しんだ右手首の故障からの復活へ、今回のキャンプは、例年のマイペース調整ではない。キャンプ初日から異例の特守を敢行し、8日の紅白戦(宜野座)でも三塁の守備で、気迫のダイビングキャッチを見せた。プライドをかなぐり捨てて、復活に心血を注いできた。 そんな姿を見守った岡田監督も「練習での姿勢が打つ方でも、守る方でも出てる。元気になった姿をお客さんにも見せてくれた」と目を細めた。 V奪回に向けて、不可欠な男が帰ってきた。今岡の復活。07年岡田阪神の最大の不安が日を追うごとに、大きな期待に変わってきた。林また変化球打った!3試合連続安打で“虎の首位打者”だ!六回に中前打した林。目下、虎の首位打者だ (練習試合、阪神8-7日本ハム、17日、宜野座)虎の首位打者だ!! 林が3打数3安打。練習試合3試合全てに安打を記録して計10打数6安打となり、浜中との右翼手争いに大きくアピールした。◇ 真骨頂は第2打席の五回無死に放った右翼線二塁打。宮本の変化球に2球続けて空振り。そこから意識を変えて、7球目の低めのスライダーを鋭く振り抜いた。 「自分のタイミングで打とうと思って。体を突っ込ませず、後ろに重心を残すことを考えた」 直球にはめっぽう強い林の泣きどころは変化球だった。これを課題にキャンプでは意識的に打撃改造を行ってきた。 成果は、虎の練習試合最高打率.600(条件は練習試合3試合全てに出場している選手)に現れている。安定感を増したスラッガーにもはや死角は見当たらない。鳥谷が2度目の猛打ショー!目標の「打率3割」へ視界良好!鳥谷が練習試合2度目の3安打。安定感抜群 (練習試合、阪神8-7日本ハム、17日、宜野座)鳥谷のバットが止まらない。練習試合3戦目で早くも2度目の猛打賞。2試合連続のスチールも決め、走攻守で大暴れだ。◇ 「実戦では、いろいろ試していければいいと思ってやっている」 早大の後輩にプロの洗礼を浴びせた。五回一死二塁、ルーキー・宮本のスライダーを強振。中越えの二塁打でこの回4点目をたたき出した。さらに、続く浜中の打席で果敢にスタートを切り、三盗にも成功。「いつでもいける準備はしていこうと思っている」。マウンドで動揺する左腕を、容赦なくかき回した。 一回に右前打を放つと、七回には中越え三塁打で2打点目。これで3戦合計で12打数7安打。打率.583とセンター中心の打撃で、高アベレージをキープしている。打率3割に向け、視界良好だ。江草が貫禄3回0封!『ポスト井川』争い、新人には負けん! (練習試合、阪神8-7日本ハム、17日、宜野座)ルーキーには負けん! 『ポスト井川』争いで有力候補の一人、江草も好投した。対外試合に初先発して3回1安打無失点=写真。先発ローテ入りへのアピール投に、笑顔で手応えをにじませた。◇ 「きょうは0点で抑えられたので、最初としてはよかった。みんなライバルと思っているので」 二回には、投手正面への痛烈な打球を、自らのグラブで好捕。三回には金子誠に投手強襲安打を許したが、無失点で切り抜けた。前日の練習試合で3回無失点の好敵手・能見に負けじと意地をみせた。 「ボール先行でストライクが取れなかった。四球をゼロにしたかった」。一回二死から、坪井に与えた不用意な四球を反省。岡田監督は「左の中では一軍で投げている投手。あれぐらいやってもらわないと」。当然とばかりの評価が、信頼の証しだ。★桟原また炎上3失点 またも炎上だ。桟原は3番手として2回を投げて3失点。11日の日本ハム戦(名護)の4失点に続いて、2試合連続の背信投球となった。 「フォームをスリークオーターに戻したけど、ランナーが出て、クイックになったとき、ブルペンでのフォームで投げられなかった」。二軍降格が決定的となった。★筒井2回4失点 アピールならずだ。八回から4番手で登板した筒井は、2回を6安打4失点。制球が乱れて3四死球を与えるなど精彩を欠いた。 「カウントを悪くして打者有利になってしまった。その中でもキレのある球を投げないといけない。もう一度、原点に返って勉強します」 期待に応えるため、次の登板で挽回したいところだ。
2007年02月17日
コメント(0)

金本&今岡が豪打競演!最強4、5番“強力タッグ”再結成や!グラウンドで声を掛け合う金本と今岡。今季は打線の真ん中で揃って睨みをきかす 最強4、5番コンビが復活の豪打競演だ!! 阪神・金本知憲外野手(38)と今岡誠内野手(32)が沖縄・宜野座キャンプの15日、そろってランチ特打を行った。金本が初めて試合用バットを握り、サク越え14発をたたき込めば、今岡は安打性の当たりを連ねてヒット率.764をマーク。昨季は今岡の離脱で“解体”した強力タッグが再結成される。◇ 2年前、セ界を震え上がらせた最強コンビがそこにいた。4番・金本がサク越え14発をブチ込めば、5番返り咲きを狙う今岡も安打性の当たりを連ねただ。驚異のヒット率「.764」をたたき出し、再結成への視界が開けた。今年初めて、試合用のバットで試し打ちした金本今岡はヒット性の打球を続けざまに放ち、好調さをアピール 「去年と一緒。(現状を例えれば)中学生や。この時期は、まあ言い訳やけど、バットを振れればいいから」 アニキは初めて白木のバットを手に取った。通常、打撃練習は1キロ以上あるマスコットバットで行っている。「一回は試さなアカンから」と、約900グラムの試合用バット(メープル素材)で84スイングした。昨年も自身の状態を「小学生」「まだ中学生」「やっと高校生」などと例えていた。自己採点の辛い男の「中学生」。中堅から右方向への14発は悪くない。 一方の今岡は、最も打撃の状態がよかったとされる「03年打法」を思わせる快音を響かせた。並び立った金本以上に打ち損じが少なく、89スイングして安打性が68本。広角に二塁打性の当たりを打ち分け、驚異的な“打率”をマークした。 不動の4番が狙う2年ぶりの40発も、続く5番の充実度次第だ。合わせて69本塁打、272打点を荒稼ぎした05年は、今岡の存在により「金本敬遠」は無謀な策だった。ただし昨季は相棒が右手バネ指に苦しみ、アニキの故意四球は05年の4個から18個に激増した。 「右打者で、ほとんど内野安打がない中で首位打者を獲ったのは今岡と落合さん(中日監督)くらいや」。虎の鉄人も背番号7には一目置く。自身の一発量産も、その存在にかかることは百も承知だ。並んで特打に臨んだことで、復活への息づかいが聞こえてきた。 「今岡は打つほうに関しては心配ない。(故障に苦しんだ)去年は数字もクソもない。ゲームで守れればいい。開幕にベストの状態で持っていってくれたらいい」 後方で見守った岡田監督も断言した。互いを生かし、生かされる強力タッグが帰ってくる。★この年で無いわ…アニキ苦笑い 日本代表監督として訪問した星野SDが、金本とも談笑した。ただし招集指令はなく、「この年で呼ばれるわけがないやろ」と苦笑いだ。 「星野さんとは少し話したけど、調子はどうだとかそんな話だけよ」 3人のコーチとも関係が深いが、五輪出場に現実的な思いはない。一方の今岡は、山本浩二コーチがノッカー役を買って出たため、喜田らと三塁でノックを受けた。ともに心地よい刺激を受けた様子だ。★浩二からノック 視察に訪れた日本代表の山本浩二守備走塁コーチが今岡、広島監督時代の助っ人でもあるシーツ、喜田相手に約5分間、ノックを敢行。臨時コーチ役を買って出た。 前日14日にも横浜を視察した際に、室内でノック。2日連続で星野代表監督を上回るほどの精力的な動きに「これから徐々にやっていく。心配いらん、任しとけ」と苦笑いだった。能見、チェンジアップで“苦手”燕斬る!新球隠し味にリベンジ!苦手のヤクルト戦の先発を務める能見。新球チェンジアップを駆使して、先発ローテに前進を図る 苦手克服でローテ入りに前進や!! 阪神・能見篤史投手(27)が16日に行われる練習試合・ヤクルト戦(浦添)で、先発登板する。昨秋のウインターリーグ(ハワイ)で習得した新球チェンジアップを隠し味に、過去2年間は打ち込まれたヤクルト打線をねじ伏せ、“ポスト井川”争いで一歩抜け出す。◇ どうにも苦手。それも昔の話にしてみせる。新球のチェンジアップを自在に操る能見が、ツバメ退治に自信をのぞかせた。 「打たれてたのは事実。ただ、今はもう気にしないですよ。意識して、考えてなげないとね」 ヤクルトとの一戦を控えた前日のブルペン。嫌な記憶をぬぐい去るかのように、チェンジアップ、カーブ、フォークと変化球を交えて計86球。背番号14は一心不乱に投げ込んだ。 弱かったのは確かだ。プロ1年目の05年は、計5試合(うち先発3回)に登板。17回1/3を投げ自責点17、被本塁打2本の防御率8.83。06年も、中継ぎで5試合に投げ、防御率5.40。通算で1勝2敗の成績だが…。 「どこが相手でもある程度投げられんと、ローテには入れん」とは岡田監督。思いついたのが、この荒治療だった。当初、能見は17日の日本ハム戦(宜野座)に登板予定で、ヤクルト戦には江草を先発させる予定だった。だが、苦手意識を払拭させるのならこのタイミング。急きょ、能見に先発機会をあてがった。 「チェンジアップ? 使わないと。そのためにやってるんでね」 昨年10月から参加したハワイののウインターリーグで取得したチェンジアップも駆使して、安打製造機の青木もねじ伏せる。“ポスト井川”争いを勝ち抜くため、まずは苦手克服をアピールしてみせる。
2007年02月16日
コメント(0)

フルスイング対決楽しみ!球児が“中日・ノリ”斬りを宣言!桜の下、坂道ダッシュを繰り返す球児。剛球右腕の開花予報も気になります 阪神・藤川球児投手(26)が宜野座キャンプの14日、テストで中日入団を目指す中村紀洋内野手(33)=前オリックス=との対決を、早くも熱望した。過去3打数無安打と牛耳っているフルスイング男の前に、仁王立ちする。15日には今年初めて打撃投手を務める予定。心身ともに実戦モードだ。◇ 火の玉ストレートで、抑える確信がある。だから、心待ちにする余裕がある。藤川が“中日・中村”との対決を熱望。ノリ&竜斬りを宣言した。 「ぜひ対戦はしたいですね。(中村は)いい打者だと思いますよ」 V奪回を目指す虎にとって、脅威になりかねない、ライバル球団のノリ獲得プラン。中村はテスト合格なら育成選手での入団が前提で、6月30日までに支配下登録を目指すことになる。が、球界を代表する剛球派・球児としては、日本通算319本塁打の強打者と再対決する可能性が少しでもあるなら、心の準備を固めておくのは当然。 15日から始まる入団テストのため、同じ沖縄の地を踏んだ相手に“宣戦布告”となった。 「攻め方? 特に研究はしないですね。直球で三振を取りたいというものも、こだわりはないですね」 こういうのは、自信と余裕の裏返し。直球に強い“ヤマ張り打者”であることは、過度に意識しない。変化球をまじえての直球なら、おのずと結果はついてくる。初対決となった06年の交流戦でも3打数無安打、1三振と完璧に封じた。 球児はこの日もブルペンに入り、直球にカーブを交え、50球を投じた。今年初めて鳥谷、林をブルペン内の打席に立たせた。15日には打撃投手として、初めてマウンドに立つ予定だ。 「僕らは『中日』というチームに対し、戦わないといけないんだけどね」 最終目的がチームの勝利であることは、誰よりもわかっている。同時に、個人と個人の激突でも勝つ。ファンもうならせる。すべてを果たすのが、剛腕の責任。聖地・甲子園のマウンドで、右腕とバットとの“フルスイング対決”。球児は、スタンドの虎党以上に、今か今かと心待ちにしている。★ダッシュに悲鳴 ブルペン投球後、室内練習場でノックを受けた球児。午前中、土砂降りだった雨が、昼から小雨に変わったこともあり、急きょ外へ飛び出した。そして、メーングラウンド裏で坂道ダッシュを、中村泰、太陽らとともに約20分間。「うゎ~」と時折悲鳴を上げながらも「かなり走った? いや、たいしたことはないですよ」と、すまし顔で引き揚げた。日本一軍団倒す!赤星&今岡17日の練習試合で初実戦!バットを手に笑顔が弾ける赤星。17日に出撃だ 腰痛症で出遅れていた阪神・赤星憲広外野手(30)が17日の練習試合・日本ハム戦(宜野座)で今年初の実戦出場を果たすことが14日、分かった。◇ 12日に本隊に合流したばかりの赤星は、45分間のロング特打を敢行し「これから打撃のほうも実戦が多くなっていくし、しっかりやりたい。ヒットじゃなくて、ピッチャーの球に対応できるかどうかが大事」と語った。 岡田監督は「17日は赤星、今岡を出したろう」と、今岡誠内野手(32)の出場も明言。8日の紅白戦で右手バネ指(中指)の回復を示し、その後はベテラン組に合流した今岡に、実戦カンを取り戻させる考えだ。★福原スパイク履いた 右ふくらはぎの張りで別メニュー調整が続いた福原が10日ぶりにスパイク着用でブルペン入り。捕手を立たせたままで50球を投げた。「(スパイク履くと)やっぱり違いますね。投げる方は全然、よくなっています」。坂道走は10往復。「ダッシュできるのは向こう(安芸)に行ってからじゃないですか。もうちょっと早く治ると思っていたけど、開き直ってやります」と納得の表情。
2007年02月15日
コメント(0)

G倒で再発進決める!金本、オープン戦初陣は3・10甲子園!金本が3・10巨人戦からGO! 07年はG倒から始まる アニキがG撃ち再発進を決める!! 阪神・金本知憲外野手(38)が沖縄・宜野座キャンプ休日の13日、今年のオープン戦初登場を3月10日の巨人戦(甲子園)とする希望を明かした。FA移籍した03年のデビュー戦も本拠地でのTG戦。2度目のFA権を取得して日本人最高年俸(5億5000万円)となった男が、宿命のライバル打倒でド派手な再スタートを切る。◇ 今年の初実戦はここしかないと決めていた。4年前の記憶がダブる。金本が、再びTG戦から第2章を刻む。 「(実戦出場は)甲子園での巨人戦からになると思う。予定はあくまで予定だけど、たぶんそうなるんとちゃうかな」 休日のこの日は、選手宿舎での治療にあてた。開幕への青写真はすでにあり、実戦段階突入のメドはズバリ3・10だ。本拠地発進は5年連続でも、巨人戦は4年ぶり。03年3月16日、阪神・金本のデビュー戦と舞台設定は同じだ。 首脳陣からは完全に調整を任され、オープン戦出場の時期も選択できる。スケジュール表を手にとって、目が留まったのがプレシーズンでは異例の巨人3連戦。とくに10、11日は甲子園開催で、目慣らしを始める時期としても申し分ない。さらに相手を見て、即決だった。 移籍後の4年間、対戦成績は59勝39敗2分けの勝率.602。伝統の一戦の力関係は変わった。それでも「勝てば勢いの出る相手」という見方は変わっていない。 新戦力は野手では小笠原を筆頭に谷、ゴンザレス、投手では門倉…。しかし金本は「よそのチームのことはよう分からん」と予備知識を入れていない。低迷にあえぐ球界の盟主が、歯応えのあるライバルであってくれるのか。相手の力を測る意味も兼ねている。 「まだ勢いに任せて振っているだけ。状態もまだまだ。まあ、この時期は振れればいいから」 昨季2度目のFA権を取得し、新たに3年総額20億円、単年5億5000万円で再契約。新ユニホームに身を包み、再出発もG撃ちで決める。■虎の金本オープン戦初戦VTR ★03年 3・16巨人戦(甲子園)。FA移籍後初の実戦は「3番・DH」で2打数1安打。雨中のデビュー戦で左腕・高橋尚から第2打席で右前打を放った ★04年 3・10西武戦(甲子園)。岡田政権1年目でついに4番デビューした。「4番・左翼」で先発。空振り、見逃しの2打数2三振だったが、ここから現在まで不動の4番を守っている ★05年 3・12ヤクルト戦(甲子園)。前年の打点王が「4番・左翼」で出場。当初は2打席の予定も志願して3打席立った。四球、遊ゴロ、左飛でヒットなし ★06年 3・11ヤクルト戦(甲子園)。「4番・左翼」で2打席立ったが、ストレートの四球と中飛。結局バットを振ったのは1回だけ。試合後は「1回しか振ってないからな。まだわからん」★広島に恩返し誓う 金本が古巣に強烈な“恩返し”を誓った。広島は09年に新球場がオープンする予定。2年も先の話だが、開場第1号弾を狙うという。「出てきた立場ではあるけど、今でも広島は大好きやし、チームにも思い入れはある。新球場で“こけら落とし弾”を打ちたいな」。2年後の4月3日には41歳を迎えているが、それが大きなモチベーションになっている。鉄人はまだまだ先を見ているわけだ。正田コーチ、藤本に熱血指導!上体に頼る悪癖にメス!まさに迫力満点。気合十分で練習する藤本にキャンプ休日はない 正田道場の開場! 沖縄一軍キャンプ休日の13日、正田打撃コーチ(44)が、宜野座ドームでの休日練習に訪れた藤本に、約30分の熱血指導。打撃投手を務めながら、悪癖にメスを入れた。◇ 「上体だけで(バットを)振っている。だからバットが前に出てこない。それで(ミートの)ポイントがずれる」 下半身をうまく回せば、自然と上半身も回転するはず。上体に頼っている藤本に、下半身の使い方を徹底的に伝授した。 「かかとに重心が残らないように。打球がいつも一塁側に逃げる。それを直すためにね」。今キャンプであまり目立たない藤本は、指導を受けた後も約20分間のマシン打撃でフォームを確認し、充実の表情を浮かべた。 「いい打ち方を早く身につけてほしい」と正田コーチ。キャンプ開始以来、完全無休で打撃練習に取り組む第一門下生の飛躍に期待を込めた。
2007年02月14日
コメント(0)

故郷・高知に球児が立つ!2・22紅白戦で今季初の実戦登板!22日の紅白戦登板が決まった藤川。スタートダッシュに向けOP戦とあわせて故郷に錦を飾る 凱旋登板2連発で、開幕ダッシュや!! 阪神の藤川球児投手(26)が2次キャンプの高知・安芸で22日に行われる紅白戦で、今季初の実戦登板することが12日、わかった。25日には今季初のオープン戦・対オリックス(高知市営)での登板も予定されており、故郷での実戦で弾みをつけ、07年のロケットスタートを切る。◇ 故郷というものは、どこか温かいもの。そこで投げれば、パワーをもらえること間違いない。球児の今季初となる実戦登板の舞台が、地元・高知に決定。開幕スタートダッシュをかけるべく、生まれ育った郷土を足がかりにする。 「次のクールでは、打撃投手もしますし、紅白戦(22日)で投げるのも聞いています。オープン戦(25日・オリックス戦)は、自分の希望を伝えています」 ブルペンに響くミット音が、その仕上がりの順調さを物語る。この日はブルペンに入り、カーブを織り交ぜながら55球を投げ込んだ。キャンプ前に1日30球のリミットをもうけるはずだったが、もはや過去の話だ。 凱旋登板1試合目は、22日の紅白戦。チームメート相手とはいえ、誰もがアピールをもくろむ舞台。真剣勝負の場であることに変わりはない。しかも、阪神・宮崎オーナーの視察も決定している一戦。ここで、“火の玉”健在の07年初アピールといく。 本人の希望で、25日の今季初オープン戦(対オリックス)での登板も確定済み。2月後半の高知2連発登板で、今季の勢いをつける形だ。 「去年は2段モーションの問題やWBCもあって大変やった。今年は肩も大丈夫やし順調やな」。中西投手コーチも、仕上がりの良さに目を細める。昨季はWBC参加のため、キャンプ序盤でチームを離脱。WBCでは結果を残せなかった。開幕当初もペースがあがらず、シーズン序盤は本調子ではなかった。 もし、球児が序盤が完ぺきだったら、昨季の竜猛追Vは現実になっていたかも…。それだけに、今季に懸ける思いがある。地元での大暴れをきっかけにして、07年の球児が最高のスタートをきる。お帰りレッドスター!赤星、ランチ特打で復帰即サク越え3本!復帰即ランチ特打を敢行した赤星。サク越え3初のおまけ付きだ 腰痛で出遅れていた阪神・赤星憲広外野手(30)が沖縄・宜野座キャンプの12日、10日ぶりに本隊の練習に完全合流。ランチ特打では右方向へサク越え3発を放つなど、打撃改造の成果を披露した。まだ万全ではないが、好打を連発だ。◇ たった一度の好結果に満足するわけにはいかない。快音を響かせても、赤星の表情は緩まなかった。「おれはいいから(他の選手の所に行って)」。練習後は静かに球場を後にした。 3日に腰痛症で練習を離脱してから、本隊の練習に完全合流するのは10日ぶり。にもかかわらず、ランチ特打で87スイング中3本塁打を放ち、力強い打球を連発した。 打撃改造のテーマ「右方向へ強く引っ張ること」の答えが出つつある。この日のアーチ3本はすべて右方向。昨シーズン中に1本も出なかった本塁打がいとも簡単に飛び出した。軸足の左足に体重を残し、上半身と下半身を連動させる“力負け”しないスイングを身につけた結果だった。 昨年の秋季キャンプから付きっきりで打撃指導をしてきた正田打撃コーチは「振りがコンパクトになって、最短でバットが出るようになった。大丈夫や」と太鼓判を押した。 岡田監督も目を見張った。「時期を考えても全然心配していない。結局は公式戦でやってもらわんいけないからな。ちょっと右に打てばヒットになる」と胸をなで下ろした。 それでも、赤星に油断や慢心はない。林や赤松といった若手の突き上げもある。ベンチ裏では「休んでいたから、まだ下半身がついてこない」と漏らしていた。 抜群のバットコントロールを見せながらも、本人にとってはまだまだ序の口。ギアをさらに上げ、その本領は3・30の開幕戦から拝めることになる。
2007年02月13日
コメント(0)

林が進化証明弾!昨秋からの特訓実った、苦手の変化球撃ち!フォークをドカ~ン!! 林は進化と成長を告げる一撃を放った (練習試合、日本ハム9-10阪神、11日、名護)リン様、王者相手に進化証明-。阪神・林威助(リン・ウェイツゥ)外野手(28)が昨年の覇者・日本ハムとの練習試合(名護)に「6番・右翼」で出場。六回に苦手の変化球を捕らえ勝ち越し2ラン。浜中にも一発が飛び出したが、課題克服を印象づけるアーチでライバルを猛追する。◇ ガキッ。えげつない打球音を残した白球が、あっという間に右翼席上段の木々を揺らした。これぞ、弾丸ライナー。成長と進化を証明する一発で、林が07年初勝利を呼びこんだ。 「打ったのは抜けたフォーク。頭の中は変化球しかなかった。そこに変化球がきた」ベンチで祝福を受け笑顔が浮かぶ林。こんなシーンを何度も見たい 単なる第1号とはワケが違う。苦手な球にヤマを張り、イメージ通りに振り抜いた。浜中の適時打で4-4の同点の追いついた六回一死三塁。相手の攻めを読み切った。カウント1-2。橋本の外角高めに抜けたフォークを叩き潰した。 2球目のフォークを強振するも、完全にタイミングがずれた空振り。変化球に弱い-。これまでと同じ弱点を確信した日本ハムバッテリーに対し、わずか2球でアジャストした。あっけにとられる一塁ベンチを横目に、手応えを確かめながらゆっくりとダイヤモンドを一周。右翼争いのライバル・浜中も九回に2ランを放ったが、内容は林が一枚上だ。 「抜かれたけど、うまく合わせられていた」と中日・井本スコアラー。林の進化には、竜007も脱帽だ。 「1本打ててよかった。今までやってきたことがムダじゃなかった」 変化球打ちは、昨秋キャンプからの重要課題。肩と腰が同時に回る欠点の修正とともに、強く意識していた。「右ひざを柔らかく使えるように」。タイミングを外されても、下半身の粘りで対応する。何度も繰り返し体に覚え込ませた感覚が、実戦で生きた。 第2クールからは、フリー打撃で変化球を織り交ぜ、特打でカーブマシンを打ち込んだ。「より実戦に近い練習をしたい」。今年は結果でなく、内容が求められるキャンプ。疲れが溜まった9日は、他の若手選手が休日練習に向かう中、宿舎で静養。綿密なプランを練ったマイペースキャンプで、着実にレベルアップを図っている。 林の勝ち越し弾を含む14安打10得点の大爆発。「あんなモンやろ」と岡田監督は無関心を装ったが、ミスを見逃さないムダのない攻撃で昨年の王者に猛虎打線の迫力を見せつけた。 「ホッとした部分もあるけど、まだまだこれからです」。まずは浜中からレギュラーを奪い取る。自らの手で死角を消した林が、V奪還の旗印となる。★守備はまだまだ 豪快な一発を放った林は守備で課題を露呈。六回一死、田中賢の高く舞い上がった打球を見失い、二塁打に。このヒットをきっかけに1点差に詰め寄られた。「右翼も一塁もどっちでもできるように、練習したい」とキャンプ中は、内外野の特守を交互に行っている。レギュラー奪取には守備力向上が不可欠。まだまだ鍛錬が必要だ。浜ちゃん貫禄の“今季1号”!林の追撃なんの、右翼渡さん!文句なしのフォーム。懐の深さが浜中の真骨頂だ (練習試合、日本ハム9-10阪神、11日、名護)こちらも負けじと、トドメの2ラン。阪神・浜中治外野手(28)が11日、日本ハムとの練習試合に「4番・DH」で出場。1点リードの九回、菊地から“今季第1号”を放った。ライバルの林は六回にドカン!! まさに先輩の意地の一撃だった。◇ 向こうが「ガキッ」なら、こっちは「カキ~ン」。弾丸ライナーには、鮮やかな放物線で対抗。沖縄の青空と白球のコントラスト。浜中が左翼席に飛び込む115メートル弾で存在感を示した。 「違うチームの投手の球を打てたし、まずは結果が出たのでよかった」 8-7で迎えた九回。8回に2点を失い、嫌なムードが漂う場面で本領を発揮した。無死二塁、カウント1-1から菊地が投げた3球目を強振。トドメの2ランで昨年の王者をネジ伏せた。虎党の歓声をバックにホームイン。浜中が一撃で貫禄を見せつけた 打席に入る時には、“邪念”はなかった。六回には右翼を争う林が2ランで“先手”を取った。しかも苦手の変化球をとらえた。成長を示す一撃を見せつけられた。ここで燃えなきゃ、ウソ。先輩の意地と、4番を目指す男の風格を詰め込んだ“今季第1号”だった。 それは同時に首脳陣やチームメート、そしてファンに全快を告げる一発でもあった。8日の紅白戦で橋本健から頭部に死球を受けた。翌日は休日返上で白球を打ち込んだ。 「死球の残像を意識するかどうか、まだわからない。頭付近に来るタマは逃げてしまうかもしれません」 そんな悩みは一気に解消した。六回には詰まりながらも左翼線に同点の2点二塁打。計2安打3打点。林は確かに成長している。しかしベンチの橋本健の安堵の表情が浜中の底力の証しだった。 「3割、30本、100打点を達成したい」-。そう自分に言い聞かせている。昨季以上に、今季は懐を攻められる。その覚悟もできた。“回復”の早さも示した。シ烈なポジション争いが最高の刺激剤。己をさらなるステージに導いてくれる。 「ボールの見極めがしっかりできたので、収穫はあった」 文句なしのスタート。ライバルの追撃を背中で感じながらも浜中は、格の違いを見せつける。
2007年02月12日
コメント(1)

岡田監督07年初激怒!右腕3人、一軍ベンチに入れんぞ!試合中、久保田を呼び寄せた岡田監督。期待していただけに… (練習試合、日本ハム9-10阪神、11日、名護)指揮官が大噴火!! 阪神・岡田彰布監督(49)が11日、日本ハムとの練習試合後に激怒した。原因は計7回で8失点した久保田智之投手(26)、杉山直久投手(26)、桟原将司投手(24)の右腕トリオ。「こんな投球してたら(一軍)ベンチにはいれん」。さらに皮肉たっぷりに「エエもん見せてもらった」-。◇ 奪った10点より、奪われた9点に怒りが込み上げてきた。「7回8失点」の右腕3投手に対し、言わずにはいられなかった。そこに勝利の余韻はない。試合後、自ら足を止め、岡田監督がブチ切れた。 「きょうは言いたいことがあるんや!! 左が競争している中で…。外国人で使えるのは2人とも右なんや。こんな投球してたら(一軍)ベンチにはいれん。別に右6左6とか(一軍投手枠を)均等にする必要はない。エエもん見せてもらった」 左腕勢には“ポスト井川たち”と命名し、競争心をあおってきた。仕上がりは総じて早い。問題は右腕だ。実績組の福原と安藤が出遅れている。その状況で浮上してくる存在がいないのか…。 特に開幕ローテ入りを期待している杉山には辛らつだった。「ローテに入ろうという投手が、四球、四球でどないするんや!!」。四回から2番手で登板し、最初の1イニングこそ三者凡退だったが、五回に自滅した。先頭の森本を歩かせ、一死後に金子洋も…。その後2安打で2失点。昨季終盤の安定感は何だったのか。 右腕勢をつるし上げるために、登板した中で唯一の左腕・筒井の投球を持ち上げもした。「そらもう、アイツは左の中で生き残ろうというものがある」。その対比が怒りを倍増させる。 右がダメなら、左偏重だって構わない。そのくらいの“オドシ”が必要だと心に決めた。初カミナリは、背信の3投手にとって良薬になり得るのか。初の対外試合が、投手陣の中にある“格差”をあぶり出した形だ。★久保田「最悪の結果」 先発・久保田は一回に2点を失うなど、3回を投げて5安打2失点の大乱調。3四球と制球も乱し、何度もマウンドで首をかしげた。「何ともいえないくらい最悪の結果です。これが今の自分の力と思ってやっていくしかない」。降板後はブルペンに直行し、101球の反省投げ込み。指揮官の怒りを次のステップにしたい。★杉山また制球難 久保田の乱調が伝染したのか、続く杉山も四回からの2回を2安打2失点。五回に2四球を与えるなど印象は悪かった。7日のシート打撃でも、打者8人に対して4安打を食らった。「気持ちを切り替えます」と話して臨んだ登板で2度目の背信…。制球難のままでは開幕ローテは厳しい。★桟原ガックリ 八回から4番手で登板した桟原は2ランを含む5安打を浴び、4失点の大炎上。「ダメでした。直球も変化球も高くて、打ちやすいところにいった。明日から出直します」。ピンチをしのいで、チームに“初勝利”をもたらしたが、反省しきりだった。ネット裏のブースから試合を観戦する阪神・宮崎オーナー(左)と牧田球団社長★サイドスロー転向の筒井は合格点 指揮官の“落雷”を免れた筒井は3番手で六回から登板。2回を投げて、不運なヒットから1失点したものの4三振を奪う好投=写真。サイドスローに転向したことで、打ち難い投手になったことを証明した。 「きょうは左打者が多くて、いい練習になった。右打者にもそれほど苦手意識はなかった」 久保チーフバッテリーコーチも「球が低めに行っていたし、良かった」と高評価。投手陣の中で唯一、首脳陣からの合格点。最高のスタートを切った。★オーナー苦言…投手陣情けない ふがいない投手陣に、観戦した宮崎オーナーもガックリ=写真。「スコア的には面白い試合でしたな。でも、もうちょっと投手陣がしっかりと調整しないとあきませんな」と苦言を呈した。その一方で、アーチ共演には「林もだけど、桜井もよかったですな」と目を細めていた。“もう一人のレッド”赤松が2安打1盗塁でアピール成功!六回、二塁に向かう赤松。この躍動感がたまらない (練習試合、日本ハム9-10阪神、11日、名護)11日の日本ハムとの練習試合に「1番・中堅」で出場した阪神・赤松真人外野手(24)は5打数2安打1盗塁でアピールに成功。また「8番・左翼」の桜井広大外野手(23)も三回にチーム初安打となるソロを放ち、打者では若手が存在感を示した。◇ 本来は赤星の指定席である「1番・中堅」に座り、もう一人のレッドが存在感を見せた。赤松が二塁打を含む2安打に、1盗塁。盗塁王5度の“本家”も、うかうかできない充実度だ。 「いっぱい、いっぱいです。(八回にバント安打を試みた末に三振したが)正田コーチからは“もっと積極的にいけ”と言われました。そういうところの状況判断もきっちりしないといけない」 六回の第3打席で左翼へ二塁打を放ち、逆転劇の突破口を開いた。七回の第4打席には中前打で出塁しスチールを決めた。8日の紅白戦でも2安打1盗塁。赤星が腰痛で離脱している間に、最強のライバルとして、のし上がった。 50メートル走5秒6の俊足は赤星と互角で守備範囲も負けてない。あるとすれば経験の差だが、若さと勢いで上回る。12日に背番号53が本隊に復帰する。ここからが本当の勝負。危機感を与えるだけの実力は備えている。桜井は反撃のソロ。もう“春男”は返上だ★桜井、大アピール弾! 浜ちゃん、林だけやない!! オレのことを忘れるな!! 桜井が、豪快弾で反撃の口火を切った。 「カウントが0-2になったんで、ストレート一本で待っていた。ちょっと泳いだけど、いい感じで打てました」 2点をリードされた三回、須永の低めの直球を狙いすましてフルスイング。低空ライナーで左中間に突き刺した。この一本だけで終わらせないのが、6年目の成長だ。六回に橋本から技ありの右前打、八回には菊地の速球に差し込まれながらも、中前に運んで3安打の猛打賞。“一発屋”は卒業だ。 「僕はこれからどんどんアピールしていかない立場なんで。いい感触はありますよ」。狙うは、層の薄い右の代打での一軍定着。ライバルは前中日の高橋光。打って打って打ちまくるだけだ。★曲芸ホームイン! 「2番・二塁」の藤本は2打数無安打ながら四球で出塁した六回に鮮やかな“曲芸”を披露=写真。 「ホームベースが空いていたのが見えました。この時期はアウトになってもいいので、思い切り行きました」 無死一、二塁の一走で、鳥谷のゴロを一塁手が一塁ベースに入った投手に悪送球。ボールが転々とする間にホームへ。タイミングはアウトだったがカバーに入った三塁・尾崎を飛び超えてホームイン。鮮やかな芸当だった。
2007年02月12日
コメント(0)

驚異の“安打率”.711!!金本、今季初のランチ特打!初のランチ特打でスタンドを沸かせた金本。まだまだ助走段階も貫禄十分 アニキが初の特打で魅せた!! 阪神・金本知憲外野手(38)が沖縄・宜野座キャンプの10日、初のランチ特打に臨んだ。83スイングで16本のサク越えを放ち、順調さをアピール。この日の早朝には精密検査のための採血を行い、血液が空輸されるなど周囲のサポート態勢も万全。4月3日で39歳になる鉄人に死角は見当たらない。◇ 今キャンプで初めてのランチ特打に、今キャンプ最多の1万3000観衆が酔った。おにぎりをほおばる口が止まるほど、金本の打球にはインパクトがあった。83スイングでサク越え16発。打球がフェンスを越えるたびに拍手&歓声が起こった。 「この時期は(バットが)振れればいいんよ。そう思って開幕まで突き進んで、去年は失敗したけどな(笑)。まだ勢いで打っているだけ。形はできてないよ」 第2クールまでは、選手の昼食時に30分間の空白ができた。それがアニキの一発ショーに様変わりだ。右方向へ引っ張る打球がほとんどだが、打ち損じも少なかった。 ヒット性の当たりが59本を占め、驚異の安打率.711をマークした。ここまでのフリー打撃では、6日に71スイングでサク越え9本を放ったのがベスト。それを大きく上回る結果と内容だ。 この日の朝食前には、選手宿舎で精密検査を目的とする採血を行った。昨年6月から続けている「アンチエイジングドック(抗加齢検査)」の一環。このほか比較材料として金本に声をかけられた鳥谷、藤本に、経験者のシーツ、初体験の下柳の4選手も“献血”。採取された血液は、全日空便で沖縄ー伊丹間を無事空輸された。通称「50歳現役プロジェクト」が、チーム内にも広がり始めた。アニキの人徳もあり、虎戦士の平均寿命も引き上げられるはずだ。 結果が出るには1カ月を要するが、今後は科学的データに裏付けられて調整が進むことになる。周囲のサポート態勢も万全で、死角らしい死角はない。4月3日に39歳になる鉄人が、お昼間の豪打で健在ぶりをアピールした。★心強い新兵器! 金本の新兵器が公開された。キャンプ前に体の各部位に「装着しやすい遠赤外線の温熱治療器」をリクエスト。契約しているファイテン社が日本中を探し回り、「岐阜県内の製作所がすでに特許を取っているのを見つけた」と担当者。この日、手渡されたものだ。 鉄人はこの装置をチタン素材にできないかと提案しており、担当者は「製造元と相談して作り直したい」。フルイニング出場の心強い味方だ。★今キャンプ最多の1万3000人 沖縄・宜野座キャンプ第3クール初日は、3連休の初日とあってここまで最多の1万3000人のファンが詰めかけた。 昨年10月に阪急阪神ホールディングスが誕生したことにより、この日は阪急交通社のツアー客も来場。サブグラウンドへ移動する金本が、ファンにもみくちゃにされる場面も見られた。宜野座村役場ではこの日に合わせて選手名の入ったのぼりを設置し、盛り上がりをあおった。球場周辺の道路が混雑するなど、まさに虎フィーバーだった。左ひじ回復順調や!下柳、開幕投手争いに割って入る!ウオーミングアップでじゃれ合う赤星(左)と下柳。ともに第3クールのこの日からステップアップだ 昨年オフに左ひじの関節形成手術を受けた阪神・下柳剛投手(38)が10日、キャンプ初のブルペン入り。捕手を立たせたまま31球を投じた。順調な回復ぶりに岡田監督もひと安心。開幕投手候補の福原&安藤が出遅れる中、争いに割って入りそうな雰囲気。年長左腕にも、3・30(対広島戦、京セラD)出陣の可能性はありそうだ。◇ ブルペンに響く、乾いたミット音が心地よい。ブランクの長さから、感触を確かめるべく投げ始めた下柳。だが、自身の順調さを確認すると、自然とピッチが上がった。 「抑えめに投げるつもりだったんだけどね。キャッチボールの時よりも、力を入れたくて、入れたくてという感じになってしまったわ」。捕手を立たせて、直球、チェンジアップを31球。「今の軌道良かった?」と受け手に確認しながら、左腕をしならせた。吉田バッテリーコーチも「速い!」と飛ばし過ぎにブレーキをかけるほど、右足は、ノンストップで上がり続けた。 もどかしい日々が続いたからこそ、余計に燃えるものがある。昨年10月に左ひじを手術し、今オフは奄美大島でリハビリに励んできた。投げたい気持ちを抑え、遠投は70メートルまでに制限。完治を優先させてきた。 「開幕投手? 全く考えてないよ」 かねてからそう話してきたが、本命の福原、対抗の安藤が離脱中。そんな状況下、経験値で勝るベテラン左腕の存在感は増すばかりだ。岡田監督も「開幕に合わせてくれる。心配してない」と、全幅の信頼を寄せている。 「きょうは自然に力が入ってしまったね。順調、順調」。リーグ優勝した05年の最多勝左腕は3月30日の開幕に向け、万全の態勢を整えていく。
2007年02月11日
コメント(0)

アニキもビビった!ジャン、“殺人球”ツーシームを披露!フリー打撃に初登板したジャンは、汗を飛ばしながら実戦感覚を呼び覚ました デカイ、近い、怖い!! 阪神の新助っ人右腕、エステバン・ジャン投手(31)が沖縄・宜野座キャンプの10日、フリー打撃に初登板。右打者の内角を鋭くえぐる必殺ツーシームで、赤星の後継者と目される赤松真人外野手(24)らを震え上がらせた。こいつぁ、やっぱ、本物じゃん。◇ 身の危険を察知した赤松の表情が、見る見るうちに引きつった。右打者の内角をえぐるツーシーム。ジャンが惜しげもなく必殺球を披露した。 「マウンドが柔らかかったけど、初めて投げられてよかった。いい感じだったよ」 “カリブの暴れ馬”がベールを脱いだ。第3クール初日。志願してフリー打撃のマウンドへ。赤松、喜田に対して全48球を投げ、安打性3本(うちサク越え1本)。直球に、スライダー、チェンジアップ、ツーシームと変化球を半分近く織り交ぜた。赤松の懐を容赦なくえぐるジャン。首脳陣の目は釘付け 3日の初ブルペン同様の繊細な投球内容の中にヤンチャな部分をのぞかせた。赤松に対する4、5球目がそれ。内角球がホームベースの手前で鋭く内に切れ込む。レッド2世がスイング途中で慌てて身を翻し、球を避けるシーンが続いた。 「あれはどっちもツーシームです。打つ直前でヒュッと変化する。当たりそうで当たらないところに投げてくるから、余計にやっかいですよ」 赤松が、恐怖体験を振り返った。そして、6球目は外角スライダー。「あの後に外の逃げる球は難しい」。両コーナーを目一杯使った投球術に、シート打撃、紅白戦で5打数3安打1本塁打の絶好調男もお手上げだ。ランチ特打を終えた直後の金本も「器用そうやな。(外見は)どんくさそうに見えるけど。テクニシャンや。威圧感があるというかね。あれだけデカいと特に右打者は怖いんじゃないか。左打者もね」と目を輝かせた。 ライバルの007も舌を巻いた。「真後ろから見ると、かなり球が動いていた。右打者のインコース、左打者のアウトコースのツーシームは鋭い。慣れるまでは大変だ」と中日・井本スコアラー。1メートル93、119キロの巨体の脅威は増すばかり。 「もっとゆっくりと思っていたけど、自分から投げたいといってきたからな。球が隠れて出てくるから、見にくいみたいやな」とは岡田監督。期待を寄せる新戦力の順調な仕上がりに思わず、頬が緩んだ。一発を浴びた喜田に対しては走者を置いた場面を想定し、セットで投球。「ただ投げるだけじゃなく、実戦を意識していた」と繊細さに久保チーフバッテリーコーチは目を細めた。 一球入魂の実戦派。「きょうは疲れたよ」と帰りの車でグッタリするのもご愛敬。負傷離脱中の福原、安藤もうかうかしていられない!? ジャンが“本気モード”に入った。頭部死球が良薬に!浜中、打撃不振脱出しいざ日本ハム戦!特打で豪快な放物線を描く浜中。打球が左翼へ舞い上がる度、スタンドは大歓声 死球で目覚め!? いざ出陣や!! 阪神・浜中治外野手(28)が沖縄・宜野座キャンプの10日、フリー打撃と特打を敢行。196スイング中39発のサク越えを放ち、打撃不振を抜け出した。8日の紅白戦では頭部死球を受けたが、それが“良薬”になった。11日の練習試合・日本ハム戦(名護)では、『4番・DH』で格の違いを見せつける。◇ 宜野座球場に何度も快音が鳴り響いた。マシンから放たれた白球が、軽々とバットではじかれ、フェンスを越える。浜中が、フリー打撃と特打で、合計39発をスタンドイン。頭部死球から中1日で、復活のノロシを上げた。 「キャンプ中で一番よかった。いいポイントでとらえられている」 打撃不振で苦しむ背番号5の姿はない。“復活劇場”の幕開けだ。第一幕は通常のフリー打撃。47スイング中、3連発を2度演じて計6本をスタンドにブチ込んだ。続いての特打では、さらに豪快な放物線を描いた。149スイングで、最大5連発を含む33発の花火。すべてを左翼席へもっていった。 「右打ちの練習していたら、(球をとらえる)ポイントが悪くなる。きょうは、右打ちを気にせずにいいポイントで打てるようにだけ考えた」 左翼へ運ぶ-。これには大きな意味がある。キャンプイン以来、右方向への打球を意識していた。その意識が強すぎる余り、打撃が狂った。6日もフリー打撃&特打を行ったが、270スイング中サク越えはわずか8発。7日には「ポイントが悪いから打球が上がらない」と、岡田監督に直接指導を施されていた。 「きょうが一番よかったんちゃうか。ぎりぎりまで(球を)呼び込むことはない。自分のポイントまでもってきたらいい。(死球が当たるのも)タイミングが遅いからや」。後ろで見守った指揮官も復調ぶりを見てとった。8日の紅白戦では橋本健から、ヘルメットのツバの部分に死球を受け、ヒヤリとさせた。それもボールを呼び込みすぎる弊害だった。 それが薬となって、打棒復調につながった。方向性に誤りがあったことを教えてくれる“痛み”でもあった。だからこそ、ぶつけた同僚右腕にも「もう気にするな」と声をかける余裕があった。危険なシーンが和製大砲の目を覚まさせた。 11日の練習試合・対日本ハム戦には『4番・DH』での先発出場が正式決定。昨年の日本一チームとの手合わせ。取り戻した自らの打撃で、アジア王者を圧倒する。【名言迷言】◆8日の紅白戦で頭部死球を受けた阪神・浜中「賢くなったかな。頭が」
2007年02月10日
コメント(0)

紅白戦であわや大惨事!浜中、頭部に死球も大事に至らずホッ!紅白戦では珍しい頭部の死球。浜中のヘルメットはぶっ飛んだ 浜ちゃんヒヤリ! 壮絶紅白戦!! 阪神・浜中治外野手(28)が8日、沖縄・宜野座キャンプ初の紅白戦に紅組の「4番・右翼」で出場。四回に白組2番手・橋本健太郎投手(26)から左側頭部に死球を受けた。大事には至らずひと安心も、あわや大惨事の衝撃シーンはチーム内サバイバルの激しさの象徴だ。◇ ボールがヘルメットを直撃する衝突音が、宜野座の熱気を一瞬にして凍り付かせた。気温24度の中でも鳥肌が立つ衝撃シーン。頭部を抱えてうずくまる浜中に、投げた橋本健が駆け寄り、青ざめたコーチ陣も続く。腹ばいになった背番号5が、ひと呼吸置いてなんとか立ち上がった。 「うまく避けられたんで、まともに当たった感じはないですね。全然大丈夫です。病院にも行きませんし…」浜中(手前左から4人目)は何とか起き上がったが… 危険な一瞬を、浜中は冷静に振り返った。紅組の「4番・右翼」で出場した今年初の紅白戦。四回一死の第2打席、1メートル91の長身右腕が投じたフルカウントからの6球目だった。いわゆるすっぽ抜け。内角高めのストレートが左側頭部を襲い、「バキッ!!」という音がスタンドにも響いた。 ざわめく周囲を「大丈夫です」と制し、そのままベンチに退いた。 シーズン中なら一発退場ものの頭部死球だが、実際にはヘルメットのつばと耳当ての接点付近をかすめており、大事には至らなかった。壮絶な“KOシーン”は、つまりは激烈な内部競争の象徴だ。 「(紅白戦での頭部死球は)記憶にないな。カウント2ー3になって、変化球を待ってたんちゃうか。避けないとアカンわな」 あわやの大惨事にも岡田監督は表情を変えなかったが、なぜそうなったかは分かる。“ポスト井川”たちによる投手枠争いがあり、バトルと無縁に思える右投手陣、不動のはずの野手陣にも風穴はある。 ぶつけた橋本健は一軍当落線上でもがき、浜中にしても同じ右翼に林というライバルがいる。しかも浜中の場合はここ数日は打撃の調子を崩しており、紅白戦前のフリー打撃でも36スイングでサク越えゼロ。忍び寄る刺客の足音に、打ち気が一瞬強く出た。だから避けきれなかった。 常川チーフトレーナー補佐は「左頭部の打撲。大事を取ってランニンは控えました」と説明。何よりヒヤリで済んでひと安心だが、これが今年の阪神、これがV奪回キャンプだ。春季キャンプの舞台を高知・安芸に移した21、22日にも紅白戦が組まれている。3・30開幕広島戦(京セラD)を1つのゴールに、トラ戦士たちは傷を負ってもひたすら前に進んでいく。2回をピシャリ!筒井、“ポスト井川”へ本領発揮の予感!筒井が“クセ球”で2回完全。あのノーコン投手が横手投げに買えて変身した ポスト井川へ、サイドハンダーが光る! 阪神・筒井和也投手(25)が沖縄・宜野座キャンプの8日、紅白戦に白組の3番手で登板。昨秋キャンプから組む横手投げで、2回を打者6人でピシャリと封じた。“回転の悪さ”で微妙に動く球を武器に、即席でシンカーまで初試投。期待を裏切ってきたドラフト自由枠4年目の左腕が、ついに本領発揮の気配だ。◇ 正統派エースの穴を何も正統派で埋める必要はない。“ポスト井川”争いの第1ラウンド。先発左腕候補が4人も登板した紅白戦で、ひと際輝いたのは唯一のサイドハンダー、しかも球の“回転の悪さ”が持ち味の筒井だった。 「まだアバウト(にコースを狙って)ですけど。打者に対して投げて自信がつきました」。鳥谷と同じドラフト自由枠4年目。ノーコンによる四球連発で岡田監督、コーチ陣を嘆かせた昔が懐かしい? ここにあるのは期待を裏切ってきた男が変身した姿だ。 オーバースローを捨て昨秋キャンプから横手投げに挑戦。五回から登板すると、球速はMAX136キロも、角度のあるスライダーと制球力で打者6人を完封した。「最近スライダーで『これだ』という感触があったので。打たれる感じはしなかった」と胸を張った。 「キレイな真っすぐじゃないんで、打者は打ちづらいと思います」 横手から投じる回転の悪い球は微妙に変化。ブルペンでも捕手のミットはポスッ、ドスッ…。プロ野球の投手らしく「パシーンッ!」と響かせることがない。対戦した藤原も直球を「カットボール?」と聞いたほどだ。 さらに五回の後、ベンチで久保コーチから「ちょっと(球を)挟んでみろ」と指示され、六回に“ぶっつけ”でシンカーを2球投げた。とくに藤本を一ゴロに抑えた後の二死、同期の自由枠・鳥谷にカウント2-2から投じて二ゴロに仕留めた。「直球とスライダーだけ」と宣言していたのにゴメンナサイ…。もっとも鳥谷は「左打者にあの横手投げは怖い」と脱帽した。新球のメドも大きな財産だ。 “ポスト井川”争いによる相乗効果。「投手はみんなよかった。前の投手がゼロに抑えるから点を取られると目立つ」と岡田監督がいえば、筒井も「前の投手もいい投球をしていたので意識しますね」と力強い。 変則左腕。“ポスト井川”のアピールにふさわしい球数『29』(井川の背番号)で成長を示した男が、混戦からの一気の抜け出しを狙う。★ルール改正は筒井に追い風!? 今季から改正される新ルールは筒井に間違いなくプラスになる。投手はこれまで、投球時に軸足をプレートの横幅24インチ(約60.8センチ)からはみ出すことが禁止されていたが、今年からプレートにつま先、かかとが触れていれば、どこに立ってもよくなった。 昨年までと比べ、とくに横手投げの投手はより打者に対して角度をつけられる。「きょうは普通に立っていましたが、徐々にひらめいたらやっていきます」と筒井。今は変化球の制球力アップに課題を置くが、新ルールへの対応も今後の大きなポイントだ。今岡、復活のノロシ!軽快ダイビングキャッチ&初安打!今岡は赤松の三塁線の打球にダイビング。内野安打を許したが軽快な動きだった今岡は打撃でも第1打席で左前へ“初安打”を放った 阪神・今岡誠内野手(32)が沖縄・宜野座キャンプの8日、紅白戦に紅組の『5番・三塁』で出場。ダイビングキャッチを試みるなど課題の守備で軽快な動きを見せ、打っても今季“初安打”をマークした。◇ 近年では異例の早さとなる今季初の実戦登場。復活を期す今岡が攻守に軽快な動きを見せた。 「順調に来ていると。今はとにかく、守備と走塁という、最大のテーマを持っているんで」 昨年の右手中指手術から、前日7日のシート打撃で235日ぶりに実戦形式の守備。問題なしをアピールしたが、この日はさらに動きにキレを増した。五回に前田忠の三ゴロを難なくさばくと、続く快足・赤松の三塁線の強烈なゴロをダイビングキャッチを試みた。立ち上がりざまの送球は右翼側にそれてアウトにこそできなかったが、「ああっ…」という悔しそうな声が充実ぶりを示していた。 さらに打でも二回、江草から三遊間を破る“初安打”。四回の四球では飛び出してけん制死も、ノーサインで盗塁を狙うハッスルぶり。『5番・今岡』構想を抱く岡田監督も「まったく問題ない。次(11日の練習試合・日本ハム戦)は行く必要ない」と復活への動きを見極める“テスト”は終わったことを明言した。 「打撃はとにかく開幕に合わせてやっているんで。今やるべきことをやるだけ」と今岡。本人にとって、バットはまだまだ“おまけ”。今後も守備を徹底的に鍛え、下半身を作りながら、開幕に照準を合わせていく。
2007年02月09日
コメント(0)

“レッド2世”が大暴れ!赤松、赤星居ぬ間の2安打1盗塁!3年目の赤松は2安打&1盗塁で紅白戦最高の輝きを放った 阪神の3年目・赤松真人外野手(24)が沖縄・宜野座キャンプの8日、紅白戦に白組『1番・中堅』で先発出場し、チーム初安打を含む2安打、1盗塁と初物尽くしの大暴れ。“レッド2世”が本家不在の間に全力アピールだ。◇ 宣言通りのハッスルプレー連発だ。07年チーム初安打に初盗塁。“レッド2世”の赤松がグラウンドを駆け回った。 「僕は今しかアピールできない。主力が試合に出始めるまでにできるということを見せたい」 シート打撃で一発を放った7日に続く2日連続の猛デモ。白組の『1番・中堅』で今季初の紅白戦に出場。第1打席で能見から三遊間を破る左前打。五回一死の第3打席で中村泰から三塁強襲の内野安打で出塁し、続く坂の初球に余裕で二盗を決めた。50メートル走5秒6の快足の本領発揮だ。 この試合にかける思いは人一倍強かった。3年連続の一軍キャンプスタートだが過去2年は早期離脱。オープン戦中盤で巻き返すも、開幕一軍には時間切れで及ばなかった。つまり3年目の春季キャンプの紅白戦は初出場だった。 慢心はない。三回無死一塁で空振り三振に終わった2打席目を「あそこは最低でもゴロを打って、走者を入れ替わらないと。僕が塁に出てかき回す。一軍クラスではそこまで求められる」と振り返った。大卒だけに志は高い。 「1年目にファームで首位打者獲った即戦力やけど、けがもあってちょっと遅い気もするけどな。代走からいって守備固めとか、そういう使い方もできる」 岡田監督は一軍戦力の仮免合格を示唆。11日の練習試合(日本ハム戦・名護)も『1番・中堅』が有力だ。赤松が課題のスタートを順調に滑り出した。★赤星は10日に合流 “本家レッド”の赤星は腰痛で別メニュー調整中。10日の第3クール初日にチームに合流予定だ。この日はダッシュと打撃練習を6日ぶりに再開。サブグラウンドでのランニングをほぼ全力の50メートルダッシュ3本で締め、室内で正田打撃コーチを相手に47スイングをこなした。「復帰まで話すことはないよ」と赤星。常川チーフトレーナー補佐は「個人的には第3クールからチームに部分的にも合流できれば」と見通しを話した。大台突破!久保田、今キャンプ投球数「1000球」越えや!久保田(左)は1000級を突破。それでもさらなる進化を追求する。右は久保コーチ 大台1000球突破や! 阪神・久保田智之投手(25)が沖縄・宜野座キャンプの8日、ブルペンに入り206球を投げ込んだ。これで第1クールからの合計球数が1165球に達した。このままのペースなら、岡田彰布監督(49)の“2000球指令”を軽く超える勢いだ。◇ 久保田の右腕が止まらない。キャンプ開始から積み重ねた球数は前日まで959球。この日の投球数は投手陣で最高の206球に達し、合計は1000球を軽々と超していた。 「球数を投げるというより、1日1日納得して投げられるかどうか」 カーブ、スラーブ、スライダー、直球と球種を変えながら黙々と投げ込んだ。最後の10分間は打者を立たせた上で、実際にカウントをとり、実戦さながらの配球まで。疲れた様子はなく、納得の表情でブルペンを後にした。 キャンプ7日間の合計投球数は1165球。1日平均166球の驚異的な数字だ。このままのペースでいけば、キャンプ中に4482球を投げる計算になる。岡田監督が投手陣に課した“2000球”超えどころか、その倍以上の数字をたたき出すことになる。 「もともと投げ込みは嫌いじゃない。投げて投げて、自分のフォームを作っていきたい」。11日の日本ハムとの練習試合(名護)では先発する可能性もある。長いイニングを投げるのも守護神復活へのプロセス。『1000』は序章にすぎない。
2007年02月09日
コメント(0)

緊急指令なんの!希望枠・小嶋、シート初登板で強心臓ぶり発揮!強心臓の小嶋。能力の高さを証明した ドッキリ試験に一発回答!! 阪神の希望枠・小嶋達也投手(21)=大阪ガス=が沖縄・宜野座キャンプの7日、シート打撃に登板した。緊急登板指令に藤本、林を含む打者8人に対して2安打2奪三振。強心臓を発揮し、最高の“デビュー”を飾った。有事でも頼りになる男。我が社にも、こんな新人がほしい!?◇ 慌てず、騒がず、しなやかに-。小嶋が力強く、華麗に舞った。スクランブル登板の初マウンドで林、藤本を“完封”した。 「投げる予定はなかったんですが、いつでも投げる準備はしてました。初めてにしてはよかったと思います」 出番は突然回ってきた。8日の紅白戦で投げる岩田が、左中指にまめができたため登板を回避。シート打撃に登板予定の江草が紅白戦に回ったために、白羽の矢が立った。「いきなりいく方がいいんですよ」と久保チーフバッテリコーチ。サプライズ登板を用意した首脳陣が逆に、目をパチクリ。圧巻の投球内容だった。藤本へのブラッシュボールでも動揺しなかった まずは小宮山相手に片りんを見せた。内角低めの直球でカウント2-1と追い込むと、膝元に食い込む116キロのスライダーが鋭く曲がって落ちた。スイングすら許さなかった。 ハイライトは主力相手。「内角に投げることは意識していました」。藤本との対戦では、懐を狙った直球が抜けて顔面付近を通過。帽子を脱いで頭を下げる。でも動揺はしない。外角直球で空振り三振に仕留めた。最後は絶好調の林を平凡な中飛に打ち取り、“抜き打ちテスト”を締めくくった。打者8人に32球、被安打2で三振2。「見た目よりも打者の手元でピッときてる」。ネット越しに視線を送った岡田監督は、“合格”を決め途中で席を立った。 「急なチャンスでいいモノを見せてくれた。こっち(沖縄)での練習試合やオープン戦で投げさせようというモノをな」と岡田監督。内定していた16日のヤクルトとの練習試合(浦添)での登板に確定ランプが灯った。 新人で唯一の一軍スタート。先乗り自主トレ中から戸惑いの連続だったがプロの水に慣れてきた。4日の投手陣の飲み会の前には、『ウコンの力』を大量購入。「僕が一番下だから、こういうことは率先しないと」。細かい気配りでチームに溶け込んだ。 「これからもっと実戦で投げていきたい」 新人らしからぬ強心臓。そして懐をエグる強気のピッチ。そんな男は甲子園がよく似合う。まさに前途洋々。井川の29番を受け継ぐ21歳左腕はまだ、引き出しを残している。235日ぶり三塁守った!今岡、完全復活へ「自信ついたよ」!確実に打球を処理する今岡。復活ロードは順調だ 完全復活へ、守備にGOサイン!! 阪神・今岡誠内野手(32)が沖縄・宜野座キャンプの7日、シート打撃で三塁の守備につき、235日ぶりとなる実戦の打球を無難に処理した。8日の紅白戦にも出場。「自信がついたよ」。今岡に“春”が近づいてきている。◇ 捕る、そして投げる。野球選手として当たり前のプレーが今岡にとっては大きな意味を持つ。久々のホットコーナー。復活を期す主砲の見せた“ごく普通”なプレーが、快晴の宜野座の空よりも、明るい兆しだった。 「ええんちゃう。自信ついたよ。そりゃ、まだ違和感はあるけどね」送球も問題なし。死角は見当たらない 短い言葉に手応えがこもった。キャンプ初のシート打撃。ベテランは免除される実戦練習で三塁の守備についた。死球で右手首を打撲した昨年6月17日のオリックス戦(京セラD)以来、235日ぶりの実戦形式の守り。打球はさっそく、三塁を襲った。 久保田の変化球をひっかけた狩野のゴロ。前進して捕ると、軽く2回ステップし、一塁へストライク送球。さらに一死一塁では、高橋勇が桟原から鋭いゴロ。両ひざを突いて体で止めるように捕球し、二塁へ。指にかかった球で封殺した。 「昨年6月? そうやっけ。忘れたわ」というブランクだが、無難にこなせた姿に誰より目を細めたのは岡田監督だ。 「全然心配していない。せんでもエエやろ。動きはようなっている。雲泥の差や」。普通に守れるなら-。そう言い続け『5番・今岡』を描く指揮官にとって、心配を吹き飛ばす動きだった。 右手中指手術で棒に振った昨年。「守れるようになれば自然と打つ方もよくなる」と、オフから徹底的に送球練習を繰り返した。過去と全く違う過程でキャンプイン。守備から下半身を再構築してきた。見守ってきた和田守備走塁コーチも「本人も自信になったでしょ。1000本のノックより1本の実戦の打球。下半身が動けていた。とっさの送球も出来たし、あれだけ動ければ十分」と合格点。「後はあしたの紅白戦を見て、だね。守備の下半身はできたから、これからは、打つ方もやっていかないと」。 バットの方は慣らし段階だけに、この日は2タコ(遊ゴロと二ゴロ)で終わったが、最大関門をクリアし、これからいよいよ“本職”へシフトチェンジ。初めて守備から歩き始めた天才打者が、新しい姿を披露する。★紅白戦にスタメン出場 今岡は、8日の紅白戦に、紅組の『5番・三塁』で出場する。まだ特打も行っていない時期に実戦に登場するのは異例の早さだ。ちなみに昨年の初実戦は2月18日のヤクルトとの練習試合(宜野座)。05年は2月20日に安芸で行われた紅白戦だった。主砲を居残り緊急オペ!岡田監督、浜中に1時間熱血指導!岡田監督(右)は浜中に熱血指導でメスを入れた 浜ちゃんに熱血指導-。阪神・岡田彰布監督(49)が7日、浜中治外野手(28)に沖縄・宜野座キャンプで初の直接指導をした。シート打撃で左翼線二塁打を放ったプリンスを「ポイントが悪いから、打球が上がらない」と一喝。1時間に渡って、居残りでメスを入れた。◇ ドームに響く打球音が止まらない。ネット越しに浜中と対峙。岡田監督が腕組みをしながら、眉間にしわを寄せる。今キャンプで指揮官が緊急オペをするのは初。身ぶり手ぶりで、打撃にメスを入れた。 「自分で力を入れなくても飛ぶコツをつかまないと。軽く振っても飛ぶ。自分で分からんとアカン年齢になっている」 シート打撃の1打席目で、杉山から泳ぎながらも左翼線二塁打。2打席目は久保田の前に右飛に仕留められた。2打数1安打も、指揮官としては不満。居残りでマシン相手に打ち込む浜中に熱血指導を敢行だ。 「悪いときは打球が上がらん。ポイントが近い。差し込まれるから、手でこねる。ゴロになる。悪いのははっきりしているよ」 約500スイングを振り込んだ浜中は「最後は何かをつかんだというのはありました」と打撃開眼に手応えあり。8日の紅白戦では紅組の4番を務める。指揮官の指導に“一発回答”といきたい。
2007年02月08日
コメント(0)

どや、清原さん!金本“挑発”に発奮!ロングティーで驚弾連発!志願でロングティーを行った金本。サク越え50発。圧倒的な破壊力で今キャンプ初噴火した 清原さん、どや!! アニキ初噴火-。阪神・金本知憲外野手(38)が沖縄・宜野座キャンプの6日、志願のロングティーで何とサク越え50発。兄貴分、オリックス・清原和博内野手(39)の“挑発”に発奮した鉄人が、40ホーマーへ強烈デモだ。◇ キヨさん、参りましたか!! 約370キロの距離を隔てて、球界の顔2人がサク越え競演だ。宮古島のオリックス・清原が先陣を切り、「何本やった? アニキに勝った?」と報道陣に逆質問。20スイング3発の結果を受けた後攻・金本が、発奮する形で大噴火した。 「オレは5発やったかな? ワハハハハッ」 ジョークで返した。5発…どころではなかった。フリー打撃では最初の20スイングで4発を放り込み、兄貴分と慕う番長を軽く超えた。計71スイング、9発。今キャンプ自己最多記録を刻んだが、まだバットを置かない。どころか続いて当初の予定にはなかったロングティーにも挑んだ。両翼98メートル中堅122メートルの宜野座球場で84スイング中、何と50発をブチ込んだ。 トスされたボールに対し、スタンドめがけてフルスイングを繰り返す。投球の反動を生かすことができるフリー打撃とはワケが違う。鉄人にとっても荒行で、最初の61スイングで一旦停止。ベンチ前で5分間、腰を下ろした後、さらに気力で23スイングを続けた。 「(ロングティーについて問われて)まあ、また明日からやな。清原さんに(自分の内容を)伝えてくれたか?」 今キャンプは序盤こそ静かな出足だったが、第1クール最終日の4日に「追い込んでいく」と予告。迎えた第2クール初日だった。清原という発奮材料に、期間中最高の気温23度も背中を押した。4月3日で39歳。不惑にリーチをかけるが、なお進化の道を探している。高校時代からあこがれ続けた清原がこの日、1歳年下の鉄人を持ち上げて「カネやんは(日本人)最高年俸やけど、オレはヨボヨボのジジイやから」と苦笑したほど。まるで見ていたかのような、清原の言葉通りの圧倒的なパワーを見せつけたのだ。 キャンプ直前のウエートトレでは、全盛期と比べて数値が微減した。6年前はスクワットで180キロを10回挙げたが、それが170キロで同回数に減った。最大筋力の低下は自覚している。それならばと異例のキャンプ中のウエートトレの継続を決意、実践中だ。 左ひざに古傷を抱える清原が背水のシーズンなら、金本には数年後も見えている。「今年はもう一度大台に挑戦したい」と宣言した2年ぶりの40発へ。鉄人に死角らしきものは全くない。■アニキと清原 金本にとって1歳年上の清原は高校時代からあこがれの存在。広島・広陵高時代、PL学園高の試合を見るために甲子園まで足を運んだ。プロ入り後、広島の同僚だった西山(現巨人コーチ)が清原と同学年で同じ大阪出身だったこともあり、紹介される形で接点が生まれた。以後は清原が巨人時代もオフには飲みに歩く仲。金本も自宅に招くなど、兄弟同然の関係だ。清原のオリックス移籍後は兵庫・芦屋市内で“ご近所さん”でもある。ルーキー・小嶋は“和田2世”!いける2ケタ!獲れる新人王!左腕をしならせて投げ込む小嶋。ソフトバンク・和田のように2ケタ街道へ突き進む トラの和田になる! 阪神の希望枠ルーキー・小嶋達也投手(21)が沖縄・宜野座キャンプ第2クール初日の6日、自身最多の117球を投げ込んだ。ブルペンでチェックした岡田彰布監督(49)も「体つきは(ソフトバンクの)和田みたい」と大絶賛。“和田2世”として2ケタ街道ばく進だ。◇ ブルペンに熱気がみなぎる。沖縄・宜野座の、20度を超える、刺すような日差しのせいばかりではない。将が見守るブルペンは熱い熱い。岩田と並んで投げ込んだ即戦力左腕・小嶋が指揮官の目を釘付けにした。 「今日が(キャンプ中で)一番良かった。球数は決めてないが、気分が乗ったんで投げられました。調整は例年に比べて早いです。キャンプにも慣れてきましたし…」 カーブやスライダーを織り交ぜながら、今キャンプ最多となる117球。「投球練習の時は、インコース低めしか狙っていない」。言葉通り、右打者の内角低めに構えられたミットに、キレのある球が吸い込まれた。そのたびに、ブルペンに気持ちのいい快音を響かせた。ブルペンで小嶋をチェックした岡田監督。“和田2世”と絶賛した 「今日の小嶋は良かった。打者の手前でボールが伸びる。ひじが軟らかいし、ボールにキレがある」。ひときわ際だった投球に、ネット裏で見守った岡田監督も満足げ。続けて異例とも言える最高級の賛辞を送った。 「体つきは(ソフトバンクの)和田みたい。そんなに高く感じない」 1メートル80、72キロと長身細身の小嶋。1メートル79、74の和田と体形が似ているだけではない。同じ左腕から繰り出されるしなやかなシルエットを、4年連続2ケタ勝利を飾ったパの代表的な左腕にだぶらせた。まさにルーキーイヤーの今季、順調にいけば2ケタ、新人王の可能性を、岡田監督が小嶋の投球に見たのだ。 期待の大きさ。むろん、小嶋も望むところだ。「和田さんぐらい活躍できる選手になれればいいですね」。“和田級”の大活躍でポスト井川の座を勝ち取る覚悟を見せた。 「まだまだこれから調子が上がっていくと思う」 指揮官のうれしい言葉に、ますますやる気がみなぎった即戦力ルーキー。実戦デビューが予定されている16日のヤクルトとの練習試合(浦添)へ向けて、“トラの和田2世”が加速していく。ウィリアムスに追い風『新ルール』!プレート触れてたらOK!ルール改正を大歓迎したウィリアムス。左腕の威力が倍加する 阪神のジェフ・ウィリアムス投手(34)が、沖縄・宜野座キャンプの6日、『新ルール』を大歓迎した。今季から、投手がプレートに立てる範囲が広くなったもので、キャンプを訪れたセ審判団が久保チーフバッテリーコーチに説明。横手投げには絶対有利となるだけに「デンジャラスなルールだ」と不敵な笑顔を見せた。◇ 陽気な助っ人の声が思わず上ずった。「シンジラレナ~イ!!」。日本ハム・ヒルマン監督ばりに歓喜したのはウィリアムスだ。 「おれにとっては非常に大きい。とてもデンジャラスなルールだ」 主任の橘高審判らセ5審判が宜野座を訪れたこの日、久保チーフバッテリーコーチに説明したのは、今季からのルール改正。ワインドアップ&セットポジション時の投手の軸足が、プレートを触ってさえすれば、どこに置いてもいいことになった。これまで枠の範囲内に置かなければいけなかったことを考えれば、前後左右、足の幅1個分、広くなった計算。つまり、サイドハンドの投手にとっては、打者に対して、より横から投げることができるわけだ。 「左打者なら、肩越しから球が来る。右打者なら、向かってくる感じだろう。右打者にスライダーを投げたら、空振りしながら、ぶつかっていくよ!! 今後、ブルペンで練習していきたいね」 ただでさえ、横からの角度をつけた球が武器のウィリアムスにとって、このルール改正はまさにデンジャラス!? ブルペン投球は行わず、ウエート中心に汗を流した『J』だが、この“必殺球”マスターが、セの打者へ脅威となることは、間違いない。
2007年02月07日
コメント(0)

林、カーブ撃ちつかんだ!!休日返上…新スイング固め!林(左)は汗を拭う間もなく、ファンにサイン。休日返上で変化球克服に取り組んだ 阪神・林威助(リン・ウェイツゥ)外野手(28)が5日、宜野座ドームでオフ返上のマシン打撃。カーブを入念に打ち込んだ。第1クールでスイングの修正に手応えを得て、6日からは紅白戦(8日)も組まれている第2クール。右翼レギュラー奪取へ“未完の大砲”が変化球の克服へ歩を進める。◇ 土台はできた。ここからは、大事な“肉付け”作業だ。スラッガーへの道に立ちはだかるハードルへ、林がひとつ、またひとつと挑んでいく。 「第2クールからは、打撃投手の方に、変化球を混ぜてもらいます。より、実戦的な練習をやりたいんで」 キャンプ初の休日も、足は自然と、宜野座ドームへ向かっていた。マシンを相手におよそ30分。球種を通常の直球ではなく、カーブに設定したのが、この日のミソだ。 第1クール最終日の前日4日。26発のサク越えを見せた特打で、広沢打撃コーチから、“宿題”への合格点をもらった。簡単に言えば、林の昨年までの欠点は、球を見極める前に体とバットが回転を始めてしまうこと。つまり、直球に滅法強い反面、変化球に弱い。右翼のレギュラー獲りへ、最大の課題だったが、まずはこの“悪癖”の克服に、手応えを得た。 「紅白戦に向けて、調整をしていきます」と話すように、第2クールでは早くも8日に、紅白戦が組まれている。本当に弱点を修正できたか、まずはここが試金石。新スイングで実際に変化球を打って、試していく。 「体の張りはありますが、いい感じの張り。全然、疲れてません」 笑顔で汗を拭う姿が、充実の日々を物語る。基礎を早々と固め、ここから応用編。残り2カ月を切った“本番”へ向け、着実なステップアップをはかる。★鳥谷は内容重視 宜野座ドームでマシンを打ち込んだ鳥谷は、8日の紅白戦について「毎年、この時期は打っているんですけどねぇ」と微妙な笑顔!? 「第2クールからは実戦が始まるんで。これまでよりも、自分の中で感じることが、いろいろと出てくると思います」 結果を求めるのではなく、あくまで内容。自分の課題を確認する上で、これ以上ない大事な機会だ。4年目の飛躍へ、“実戦チェック”がいよいよスタートする。★喜田、手応えあり 正田打撃コーチのマンツーマン始動を受けている喜田は、休日練習で約30分間、マシン打撃に汗を流した。 「ずっと言われている、右足の使い方がうまくいくようになてきた。今やるべきことをやっていれば、うまくいく」と8日の紅白戦にも自信をみせた。第1クールは特打特守に駆けずり回った。足はパンパンに張っているが、それも手応えの証だ。★赤星はホテル静養 3日に腰痛のためリタイアした赤星は、4日に続き、練習が休みだったこの日もホテルで静養し、回復に努めた。8日の紅白戦も、大事をとって出場しないことが決定しているが、10日から始まる第3クールからの復帰が濃厚。完全回復を果たした体で、キャンプ再スタートを切ることになる。赤松07年虎“初安打”狙う!8日紅白戦…もちろん盗塁も!赤松は8日の紅白戦に照準をあわせて、打ち込んだ 紅白戦でチーム初安打・初盗塁や! 阪神・赤松真人外野手(24)が5日、宜野座ドームでの休日練習。8日に行われる紅白戦へ意欲を見せ、初安打・初盗塁での猛アピールを誓った。◇ 今年こそは、キャンプからアピールしたい。実戦前にリタイアした過去2年の苦い記憶を払拭し、8日の紅白戦に照準をしぼった。 「この時期に試合に出られるのは初めてなんで、最初からアピールしていきたい」 入団以来3年連続の一軍キャンプスタート。しかし、05年は2月3日に左ろっ間筋挫傷で、昨年は2月11日に右足甲の皮下組織感染症で離脱し、2年連続で“リタイア第1号”。いずれも実戦出場することなく帰阪した。 この日はマシン打撃を行い、調整は順調だ。けがなく過ごせば、赤星が腰痛で離脱している今、8日の紅白戦で、「一番・中堅」で出場する可能性が高い。アピールの舞台は整った。 「チーム初安打? それ、狙いますね。塁に出たら全部(盗塁を)狙っていきたい。失敗できるのは今だけなんで」 失敗は恐れない。どん欲にチーム初安打・初盗塁を狙うつもりだ。
2007年02月06日
コメント(0)

サク越え26発!林が欠点克服、広沢打撃コーチも太鼓判!フリー打撃でポンポン飛ばす林。後方の広沢コーチも目を細めていた。 阪神・林威助(リン・ウェイツゥ)外野手(28)が沖縄・宜野座キャンプ第1クール最終日の4日、2度目の特打を行い、123スイングで26本のサク越えを披露した。昨秋キャンプで取り組んだ課題を克服するスイングに、広沢克実打撃コーチ(44)は、「問題ない」と“免許皆伝”を示唆。シ烈な外野争いの中、存在感を見せた。◇ 飛躍への宿題を、さっそく第1クールでクリアした。まずは虎の右翼の座。その先にはアニキの、ゴジラの背中がある。タテジマ育ちの“アジアの大砲”林が、快晴の日曜日の空高く、爽快な放物線を描いてみせた。 「センター方向に打つように意識しています。重心を後ろに残すと、自然と(打球は)上がる。飛ばす意識? 下半身をうまく使えば、勝手に飛んでいきますから」 コメントからにじみ出る手応え。第1クールで早くも2度目の特打。ちょうど疲れが出てくるキャンプ4日目。周囲の打者の快音が鳴りを潜める中で、この男は元気だ。逆風を突き、123スイングで26発。その姿に誰より目尻を下げたのが、大砲育成を託される広沢コーチだった。 「本当に手を抜かないし、よく振っている。飛ばす力は最高。目立つでしょ。素晴らしいパフォーマンスをしている」 絶賛には理由がある。昨秋キャンプで指摘した、肩と腰が同時に回る欠点。体が流れて手首も早く返ってしまい、変化球を引っ掛けていた。「体が回転を始めるのが早い。ストライクかボールか判断してから回転しなさい、と」と同コーチ。わかりやすく言えば、ボール球を見逃す時、体が開き、バットが動き出してから止まる姿はダメ。打つ!!と判断するまで、体はスクエア(平衡)を保たなくてはならない。当然、スイングの速さが大前提だが、大打者は必ず出来ているポイントだ。 「金本も松井秀(ヤンキース)もイチロー(マリナーズ)もそう。10球に1回くらい(早く回転し始めること)はあるが、打撃練習では出ない。まだ林は練習で1、2回出ちゃうけど。秋では、ほとんど出てたからな」 同コーチはサク越えうんぬんよりも、課題をクリアしたスイングに合格点。「秋より数段いい。問題ないくらい」と“免許皆伝”すら示唆。金本、松井秀ら左の大砲の後を追えるだけの資質を十分、感じ取っている。 浜中、桧山と争う右翼だけでなく、中堅、一塁も練習し、貪欲にチャンスを求める林。腰痛で離脱した赤星も含めて、誰もがウカウカしていられないのでは? と思わせる存在感がある。 「体は大丈夫。いい感じで打てていますね」 充実の春、開き始めた大輪の花の匂いが、宜野座に漂ってきた。サイドスローから必殺ホップ!筒井、8日紅白戦先発に抜擢!筒井が新フォームで2人をキリキリ舞いさせた。紅白戦が楽しみだ 阪神・筒井和也投手(25)が宜野座キャンプで4日、フリー打撃に登板し、左横手投げから繰り出すホップする直球で打者2人を翻弄。首脳陣の高評価を勝ち取り、8日の紅白戦先発に抜擢された。昨秋、サイドに転向した男が、『ポスト井川』の先陣争いに躍り出た。◇ 手元で球が浮き上がる-。不思議な感覚を対戦相手に植えつけた。打撃投手を務めた筒井が07年の投球スタイルを披露。新フォーム、サイドスローが板についてきた。 「予想していたよりも良い感じで投げられた。きょうは打ってもらう感じで7、8割で投げた。10割で投げてもバランスを崩さずにしたい」 8日の紅白戦登板予定者が打撃投手として競演するという、シビれる状況で、前田忠と高橋勇を相手に直球のみ53球。安打性の当たりは8本に抑え、ファウルは実に16球。目を引いたのは、ホームベース上で右打者の外角から内角へ切れ込む“クロスファイアー”。上手から横手に変えたことから生まれた必殺球だ。 「腕が横になって球の出どころがわからなくなった。インコースの球が伸びてきた」と前田忠。「真ん中の球がインコースに来る感じ」と高橋勇。ホップするわ、クロスファイアーだ…で何度もつまって手がビリビリ? 昨秋から新フォームに挑んだ筒井。米大リーグの剛球左腕、ランディ・ジョンソンばりの「荒々しいイメージ」を念頭に置いた。年明けには三重県の施設で動作解析を受け、元巨人の右横手投げ、斎藤雅樹をイメージすることをアドバイスされた。その形が固まりつつある。 久保チーフバッテリーコーチは「右打者、左打者に関係なく、打ちづらいんじゃないかな。新フォームの形も出来上がっているし、あとは実戦の中で球の強弱をつけていく段階」。首脳陣の期待もふくらんできた。 「(ポスト井川を狙う)周りがどうこうじゃなくて、自分が結果を出していくだけです」 左腕レースから、まずは一歩だけ抜け出した筒井。8日の紅白戦先発を皮切りに実戦でアピールを続け、開幕まで先頭を走り続ける決意だ。アニキ“借金取り宣言”!?ベースランニングで全力疾走!ダダダ、ダーッシュの金本。第2クールで若手選手は追い立てられる? 阪神・金本知憲外野手(38)が宜野座キャンプ第1クール最終日の4日、野手全員参加のベースランニングで全力疾走。6日からの第2クールで“借金取り”(?)になると宣言した。◇ 金本がダイヤモンドをさっそうと駆け抜ける。「思ったより体動くね。走るほうもトレーナーの方がよくマッサージしてくれるから、足が軽いんよ」。裏方さんへの感謝の気持ちを伝えるのは、アニキの心意気。「きょうのベースランはむちゃくちゃ走っとった。まだ全力でやる必要ない時期やけどな」と岡田監督も目を丸くしたほどだ。 すでに体はできあがっている証拠。フリー打撃でも44スイングで、今キャンプ最多のサク越え6本をマークした。「第2クールからは体を疲れさせんとな。ケガせんように少しずつ追い込み始めます。借金取りのようにな」。昨年はキャンプ8日目のランチ特打で豪快なスイングを披露した。今年も鉄人の本格キャンプが、第2クールから始まる。
2007年02月05日
コメント(0)

まさかの2年連続やってもた~…赤星が腰痛でリタイア第1号!宿舎を出て、球場行きのバスに向かう赤星。表情はさえず、すでに腰に“異変”を感じていた 選手会長が、まさかの2年連続リタイア第1号…。阪神・赤星憲広外野手(30)が沖縄・宜野座キャンプの3日、腰痛のためアップ中に練習を切り上げた。病院でレントゲン検査を受け、「腰痛症」と診断された。復帰は早くて6日の第2クール。8日の紅白戦の欠場も決まった。◇ 真っ青な沖縄の空の下で、赤星の表情だけは曇っていた。練習開始から15分。宜野座ドーム内でストレッチ系のアップを終え、グラウンドでダッシュを始めた矢先だった。腰をさすりながら、常川チーフトレーナー補佐と言葉を交わすと、そのままベンチ裏に下がった。 「きのう(2日)からちょっと症状はあったみたい」と同トレーナー。練習を切り上げ、沖縄市内の病院に直行。レントゲン検査の結果、『腰痛症』と診断されると、そのまま帰宿。電気治療などを受けた。 昨年も第1クール最終日の5日に、左目の『ウイルス性結膜炎』を発症。けがに泣かされたシーズンを予感させるかのように、スタートでつまずいた。昨年と同じ轍は踏まないと誓った今キャンプは、「体がもつ間は、どんどんやっていきたいと思います」と、初日から特打を敢行。一人だけ半袖シャツで練習するほど燃えていた。さらに「来いといわれなくても行くつもり。やらなければならない人間なんで」。主力特権を放棄し、夜間練習の参加を志願していたが…。 「あしたもあさっても休ませる。時期的に早いし、心配してない。(8日予定の)紅白戦も無理して出る必要がない」と岡田監督。4日、そして5日の休日と連休させ、エンジン全開のレッドに、ひと息つかせる方針だ。 昨秋の倉敷キャンプで打撃フォームを完全解体。バットもグリップが細いタイプにモデルチェンジした。開幕までにやるべきことは多いが、まだ始まったばかり。早期発見を前向きに考え、体を休ませる。 「普通に歩けているし、ぎっくり腰みたいなことはない」と常川氏。「大丈夫、大丈夫」と赤星は自分に言い聞かせるように語った。体が小さいだけに、ささいなアクシデントが命取りになる。復帰は早くて6日の第2クール。今は疲れた体に休養を与え、力を溜め込むしかない。赤星離脱でチャンス到来!林が8日の紅白戦へ照準ピタリ!アゴを引き、しなるバットに飛ぶ白球。ティー打撃から林のバッティングに迫力がでてきた よっしゃあ~、チャンスや!! 3日、阪神の沖縄・宜野座Cで赤星の離脱を受け、林威助(リン・ウェイツゥ)外野手(28)が9本のサク越えを見せれば、赤松真人外野手(24)も元気いっぱい。本命が欠場する8日の紅白戦へ照準をピタリ合わせた。◇ 赤星が消えた。もちろん、そのことは素直には喜べない。しかし、“風”が吹き始めたのは事実。林の言葉に自然と力が入った。 「チャンスというよりも、まずは自分が精一杯のプレーをすることが大事。それは一塁でも外野でも一緒です」 フリー打撃で63本中9本のサク越えをマークした。昨年秋季キャンプから、肩と腰が同時に回る欠点克服に取り組み、その成果に手応えがある。この日は夜間練習にも参加し、マシン打撃で約1時間、白球を打ち込むなど、精力的に動いた。 8日の紅白戦。中堅の座にひとつ、空白が生まれた。右翼が定位置で、昨シーズンは一塁手としても練習に入った。中堅は不慣れなポジションだが、昨年の8月2日の巨人戦(東京D)ではセンターも経験。失敗は恐れない。バットで結果を出すことが先決。林は自分の置かれた立場を誰よりもわかっている。 「他のヤツが出るチャンスになる」 岡田監督も“ラッキーボーイ”の出現を楽しみにしている。「今年はレギュラーを獲りたい。代打としてじゃなく、1打席よりも4打席の方がいい」。レギュラーの故障を機に、新たな歴史が生まれたことは何度もあった。「1番センター・赤星」は、もう不動じゃない。林が一気に勝負に出る。金本は「左腕の凝り」問題なし!広沢コーチの前で“2発回答”!2日に左腕に違和感を訴えた金本だったが、一夜明けたら快音連発。やはり鉄人だった アニキは心配ご無用!! 阪神・金本知憲外野手(38)が3日、広沢克実打撃コーチ(44)の熱視線にバットで応えた。フリー打撃で2本のサク越えを放ち、2日に訴えた左腕の違和感を不安視する声を一蹴した。◇ 全力でいけば、こんなもんよ。左腕の凝りなんがナンボのもんじゃい。金本が一発回答だ。 「広沢コーチから注文があったからな。大丈夫かってな」 ケージの外から送られる視線に、体が自然と反応した。3カ所を順々に回るフリー打撃。広沢コーチが待ち受けたケージで、ギアをトップに入れた。それまでの感触を確かめる軽めのスイングから一転、力強く球を叩いた。63スイングでサク越え2本は平凡だが、力を入れたラスト10スイングで2発。軽々とライトフェンスを越えていく打球が、万全の証。「全力で振れているけど、球に当たらんだけ」と話すように、体はできあがっている。言葉でなく、結果で示すのがアニキ流だ。 「きのう(2日)の左腕のことをちょっと話しただけ。彼はタイガースの柱だから大切にしないと。でも、金本は心配いらない。僕らコーチの取り越し苦労になるのが一番いいからね」と広沢コーチ。一抹の不安を一掃する主砲の答えに胸をなで下ろした。 その後は走塁練習を行うと、3日間で最も早い、午後1時38分に球場を出た。練習時間は短くとも、中身は濃厚。赤星が離脱を余儀なくされたが、金本は爆発態勢を着々と整えている。希望枠・小嶋カーブ凄いやん!大きな落差に岡田監督も絶賛!岡田監督から絶賛された小嶋(左)。背番号「29」が輝いて見える いけるやん!! 阪神の希望枠・小嶋達也投手(21)=大阪ガス=が3日、宜野座キャンプのブルペンで103球を投げ込んだ。落差のあるカーブを岡田彰布監督(49)は大絶賛。ポスト井川争いはシ烈になるばかりだ。◇ 左腕から放たれた白球は放物線を描いてミットに吸い込まれた。あまりの落差にどよめきが起きる。岡田監督も白い歯をむき出しで笑ってみせた。 「カーブがよかったな」。小嶋が、今キャンプ最多の103球を投げ込んだ。熱視線を送る指揮官の表情が緩んだのは、カーブを投げたとき。弓なりに大きく曲がる“魔球”の落差は、居並ぶ速球派の中では逆に際だっていた。 指揮官は親心をみせていた。前日に小嶋がブルペンに姿を見せると、「オレが見ていると力むやろう」とサッと離れた。それでも、全く見ていなかったわけじゃない。「初日から見ていたけど、いい報告も聞いていた」。この日は、ベンチに腰を下ろして、じっくりと見定めることができた。 御前登板で、持ち前の変化球でアピールに大成功した小嶋も「103球は全然大丈夫。カーブとスライダーは自分の納得いくものに近づきつつある。ストレートはまだまだですけどね」と、手応えをにじませた。 「ストレートに力もあった。スライダーも、コントロールもいい。バランスがよくなっていた」と、指揮官は賛辞の言葉を並べる。もう、新人扱いは無用。ルーキー左腕の本格参戦で、ポスト井川争いがさらに激化してきた。
2007年02月04日
コメント(0)

久保田熱投200球!岡田監督、『JFK』復活に手応え!七前日の136球に続き、2日も200球を投げ込んだ久保田。守護神復活へキャンプ序盤からフル回転だウィリアムスは捕手を座らせ25球。外国人投手ブルペン入り一番乗りだ球児はカーブを交えながら35球を投げた JFKいけるで!! 阪神の岡田彰布監督(49)が沖縄・宜野座キャンプの2日、『JFK』の完全復活に早くも手応えをにじませた。200球を投げ込んだ久保田智之投手(26)のほかジェフ・ウィリアムス投手(34)、藤川球児投手(26)もと3人が今年初のブルペンそろい踏み。V確信? 勝利の方程式を今季はフル稼働させる考えだ。◇ 沖縄らしくない冷たい風が吹きぬけるブルペンに、ホットな3人が顔を並べた。肩で息する守護神、今季初めて投げる助っ人左腕。そして火の玉も…。岡田監督は初のそろい踏みに表情がみるみるうちに緩んでいった。 「去年は3人が万全でだった試合は、何十試合しかなかったからな。去年は代わりに能見とかやってみたけど、経験と実績ないと難しいポジションやからな」 そう、『JFK』だ。昨年のキャンプでも、この時期にそろい踏みはなかった。シーズンに入っても、ウィリアムスが左ひざを再手術。久保田も6月に右手骨折で戦線離脱し、05年に49試合登板したが、昨年はわずか12試合に終わった。05年のシーズン途中で完成した方程式を、今季は最初から使える。指揮官の言葉に、手応えと期待が込められた。 視線の先で、久保田が異例の投げ込みを敢行していた。150球を超えると、1球ごとに声を張り上げ、気持ちを高ぶらせていた。カーブ、スライダー、フォークと変化球も試投。久保チーフバッテリーコーチの「もう止めとけ!」という制止も届かない。 ジャスト200球でやっと打ち止め。久保田は「序の口ですよ」と余裕の表情。「バランスがよくなっているので、あれだけ投げられた」と、納得の内容を振り返った。 昨年は守護神を務めた藤川をセットアッパーに戻し、05年型の『JFK』が今季の基本構想。そのためには久保田の復調が最大のカギだった。キャンプ初日に136球、2日間で336球は、自ら課した2000球をはるかに超える約3000球のハイペース。将の迷いも消えていた。 「久保田は抑え? いろんな意味でな。同点で2、3回いける。球児の方が無理はさせれない」と岡田監督。延長に入っても問題ないスタミナ右腕は、藤川よりも抑え向きを強調。また、ウィリアムスも初ブルペンで25球。昨年は手術明けで不安を抱えてキャンプに入ったが、「今年は絞ってきている。ひざの具合も大丈夫」と万全の体調に目を細めた。 「先発の勝ち星につながるし、チームの黒星にもなる大事なところやからな」。ポスト井川の先発争いは続くが、試合を締めるのはこの3人しかいない。勝利の方程式は必ず復活する。V奪回の予感が、ここ南国から確信へと変わっていく。★久保田の先発案も検討中 久保チーフバッテリーコーチと中西投手コーチは「久保田の先発&球児のストッパー」プランも検討している。中西コーチは「久保田は先発をやらせて、後ろに戻してもプラスがあるはず。(球児が)七回からだと同点で2イニングを投げることになる。1イニング限定で勝ちゲームで使いたい」と説明した。★球児、仕上がり早そう 球児の右肩の状態は良好だ。2日連続のブルペン入り。捕手は立たせたままだったが、力を込めた直球にカーブを交えて35球を投げた。「きょうは体の反応もよかったので、少し強めに投げました。いつ捕手を座らせるかは、まだわからないです」。調整の照準はあくまで開幕だが、このまま順調にいけば、仕上がりはだいぶ早くなりそうだ。★ウィリアムス、助っ投一番乗り ウィリアムスが外国人投手の中でブルペン一番乗り。早くも捕手を座らせて25球を投げ込んだ。「初めてでだったから全体としてまだまだ。でもスライダーはよかった。次はもっといい感じでブルペンに入れると思う」。久保コーチも「左足もかばっていない。土台がいい」と太鼓判。昨春キャンプは左ひざ痛で途中離脱。今年は万全の状態でシーズンを迎えられそうだ。アニキのひと声でリニューアル!背番号デザイン3日で変更!金本の『6』(上)と藤本の『9』(下)…確かに遠くからでは『0』に見える? アニキのひと言で差し替え決定! 阪神の新ユニホームの背番号デザインが一部変更されることが2日、分かった。動かしたのは金本知憲外野手(38)で、お披露目からわずか3日でリニューアルされることが決まった。◇ “デザイナー”として譲れなかった。お披露目からわずか3日での戦闘服変更とは前代未聞。26年ぶりにチームカラーの黄色を配した自慢の新ユニホームを愛着あるものにしたい…。そんな金本の気持ちが厳しい注文につながった。 「背番号の話をしてたんや。監督もやっぱりおかしいと言うとったわ。なんか、(6が)0みたいやろ」 キャンプ2日目のフリー打撃後、主砲と指揮官が歩み寄った。笑顔で3分間の立ち話。グラウンドでのトップ会談で、デザイン変更にGOサインが出た。岡田監督も「6と9は変えるとゆうとった。上のところがちょっとしか出てないからな」とマイナーチェンジすることを明らかにした。 発端は3日前だ。キャンプインに合わせて行われた新ユニホームの発表会見。アニキがその毒舌で会場を沸かせた。「この6番、変やろ。変えてくれんかな」とさっそくダメ出し。新作の背番号は丸みを帯びた書体で描かれていた。『6』と『9』のはみ出し部分が短く『0』と見まがう字体だった。制作段階からアドバイスを送った逸品でまさかの誤算。それも修正決定で一件落着だ。 練習中にも、小さな誤算で周囲を騒がせた。打撃練習前のティー打撃中に、突然トレーナーを呼び寄せ、左ひじから手首にかけてマッサージを受けた。その場で応急処置を終えると、マスコットバットでフリー打撃を敢行。サク越えはなかったが62スイング。痛い素振りも見せずに通常メニューをこなした。 「ちょっと凝ってただけよ」と練習後に軽傷を強調。鉄人がまさかのリタイア1号という事態は杞憂に終わり、こちらもひと安心だ。ヤンキースご一行の来訪にも「あっそ。興味ないわ」とどこ吹く風だった。 マイナーチェンジされる新ユニホームは、オープン戦途中にも完成する見通し。今の阪神で最も偉大な背番号『6』は、きちんとした字体で再び姿を現す。★背番号9の阪神・藤本 「最初からおかしいなあと思ってたんですよ。なんか、(アニメの)パーマンのバッジみたいでしょ」★背番号16の阪神・安藤 「やっぱりね。分かりにくいもんね」★3日はビジター用 3日は、ビジター用の新ユニホームを着用する。ホーム用とともにリニューアルされ、伝統の配色を重んじながらも、ピンラインやマーキングを施すことによって、アクティブ感や斬新さを強調したデザインだ。だが、問題になった背番号の字体はホームと同じだ。
2007年02月03日
コメント(1)

虎・岡田監督いきなり猛ノック!今岡の復活“魂”で感じたで!初日から燃える今岡に岡田監督(下)が完全復活の手応え 岡田、激動発進-。阪神の岡田彰布監督(49)が沖縄・宜野座キャンプ初日の1日、金本、矢野、桧山、今岡、シーツの主力5人へ異例のノックを敢行した。自らV奪回の“魂”を注入するとともに、カギを握る今岡誠内野手(32)の完全復活を、その手でその目で確信した。◇ にわかに降りつける雨も、将の熱気が吹き飛ばしていた。黄色の目立つ真新しいタテジマに身を包んだ岡田監督が、真っさらなノックバットを握る。白い歯をのぞかせながら、宜野座の曇天に向かって声を響かせた。 「おい、今岡!!」 「カネ、いくで!!」 「アンディ、何しとんや!!」 キャンプ初日の宜野座球場。今岡、金本、矢野、桧山、シーツのベテラン5人に、容しゃのない速射砲を約10分、浴びせ続けた。名前を呼びながら、右へ左へ。時折、厳しいゲキも混じる。お前ら、今年頼むで-。117球。すべてに無言の思いを込めた、まさに“魂のノック”だ。 就任4年目でキャンプ初日では初の光景。自らが動くときは「何かがあるとき」と意味を持たせる。この日は、投手陣の打撃指導で「コーチが1人減った」というが、何より心配していた今岡への思いが、将の心を突き動かしていた。 「最初のシートノックのスローイングをみたけど、相当悔しい気持ちが見えるし、伝わってくるわな」 交わした契りがある。昨年は右手のバネ指手術で、不本意なシーズンを送った。倉敷キャンプでも完璧な送球ができない状況に「投げ方を忘れとる」とバッサリ。2月1日にシートノックに入ることを厳命していた。 独特な緊張感に包まれたシートノック。指揮官は腕組みをして、1点を見つめる。一塁へワンバウンドの送球もあったが、ミットが何度も快音を鳴らす。「全然問題ない」。約束を果たしてくれたことがうれしかった。その直後、自らノックバットを手に実感。8日の紅白戦へ、GOサインもためらいはなかった。 今岡にとっても、岡田監督が03年に守備走塁コーチ時代以来のノック。球に込められた無言の思いは伝わっていた。 「きょうだけじゃ大丈夫じゃない。投げた次がダメじゃ、いけない。毎日安定して投げられるように」。サブグラウンドで特守もこなした。何度も反すうしながら、感触を確かめた。 カギを握る男達との、ノックバットを介してのやり取り。十分に通じ合った。「今岡だけじゃなく、自主トレから、自分なりに期するものもあると思う」と指揮官。頼もしい『5番・三塁』が帰ってきて、他の選手からも意気込みも感じる。悲願のV奪回と、22年ぶりの日本一へ。岡田阪神が、最高のスタートを切った。★選手にも好評、将ノック 岡田監督が選手に自らノックをするのは異例のこと。最近では昨年11月4日、岡山・倉敷での秋季キャンプで一塁を守る林に対して、二塁付近から行ったのが最後。ましてキャンプ初日は就任4年目で初のこと。 これまでは若手や、守備で課題を持つ選手に対してがほとんど。金本や今岡らベテランに対しては、監督就任以降では初めて。金本は「捕りやすい球だった」と話せば、「そりゃ気合が入るよ」と矢野もうなずいた。指揮官の熱い気持ちは十分伝わったようだ。★今岡“新・新バット”も披露 今岡が“新・新バット”を、初日からお披露目した。合同自主トレに合流した先月29日に試し打ちした新バットに、新たな改良を加えたものでキャンプインに合わせて入手。型は昨年のア・リーグ首位打者、マウアー(ツインズ)のタイプで、長さは従来より0.5インチ短い33.5インチだ。 フリー打撃では計81スイングでサク越えは4発。「いい感触だと話していました。まずは、この方向でいくんじゃないかと思います」と専属契約を結ぶローリング社の辻氏。今後は型をこのままに、現在の890~900グラムの重量を、微妙に重くするタイプを試作するなど、最も感覚が合うバットを追求していく。復活へ!!赤星“主力特権”捨て…振りまくり300スイング!ダイビングキャッチをする赤星。特打にも参加し、いきなりエンジン全開だ 決意の1年へ、いきなりエンジン全開だ。阪神・赤星憲広外野手(30)が、沖縄・宜野座キャンプ初日の1日、特打に登場。通常のフリー打撃と合わせ、300スイング以上を振り込んだ。◇ 「数をこなすことで、バランス感覚がつかめるんで。体の持つ間は(特打を)どんどんやっていきたいと思います」 下半身の故障で苦しんだ昨年は、打率.269の不振。昨秋キャンプにも志願参加し、上半身と下半身を連動させるべく打撃改造に取り組んできたが、それを体に染みこませるべく、精力的なスイング。「グリップをきかせてヘッドを振り抜く」イメージで、左方向への打球をファウルにさせないようにするなど、意識を徹底させている。 「(夜間特打も)行きますよ。来いといわれなくても行くつもり。やらなければならない人間なんで」。“主力特権”など自ら剥奪。徹底的に体をイジめ抜き、打棒復活を果たす。『ポスト井川ダービー』始まった!小嶋、将の前で熱投51球!小嶋達也投手(21)=大阪ガスが大アピール 阪神の春季キャンプの焦点はズバリ、ポスト井川は誰か? その座を争って、まずは沖縄・宜野座キャンプ初日の1日、希望枠入団・小嶋達也投手(21)=大阪ガスが大アピール。ブルペンでの熱投を岡田彰布監督(49)に披露した。小嶋らポスト井川候補の7投手のし烈な争い『ポスト井川ダービー』が始まった。◇ 先輩投手陣が引き上げたブルペンで一人、黙々と投げ続けた。取り憑かれたように、何度も何度も、左腕をしならせた。 「(キャンプに)早く慣れるようにしたいですね。ユニホームは動きやすいですね」 “ポスト井川”の座を巡り、キャンプ初日から火花が散った。中村泰、三東、能見、江草、筒井、岩田、そして、小嶋の左腕7人衆全員がブルペン入り、捕手を座らせて投げ込んだ。その中でも特に、小嶋の意気込みが目を引いたのだ。横川ブルペン捕手を相手に51球、最後は「初日なんで、無理させないようにと思って」と久保チーフバッテリーコーチが止めに入ったほどだった。 小嶋は16日のヤクルト戦での実戦登板が確実で、本人もすでに照準を絞っている。中西コーチは、「1イニングくらいになるやろう」と、短い時間での登板を示唆した。 チェックした岡田監督は「最後は(ブルペンで)一人になったけど、あんまり慌てんでいい」と、即戦力左腕のやる気に目を細めた。背番号29の重みを感じて、初日から猛烈アピールだ。
2007年02月02日
コメント(0)

軽い!動きやすい!新ユニホームでV奪回キャンプ突入や!金本(左)はホーム用、藤川はビジター用ユニホーム姿で登場 機動力アップへ、さあ、キャンプインや!! 1日から沖縄・宜野座でキャンプを行う岡田阪神が1月31日、新たに使用するユニホームを発表した。ホーム用は26年ぶりの変更となるが、最新の素材と先端技術を駆使して33%の軽量化にも成功。主砲の金本知憲外野手(38)らの意見も取り入れた新戦闘服がV奪回を後押しする。◇ 日本一に向けて、まさに視界良好だ。今年の猛虎は機動力重視。新たな武器を身につけ、キャンプへと突入する。 「さみしいような気もするし、スッキリしたような気もする。チームが強くなればかっこよくなると思います」 まだしっくりこない姿でも、アニキの存在感は抜群だった。金本が沖縄・恩納村の宿舎で新ユニホームに身を包んだ。 全試合フルイニング出場を続ける金本にとって、どんなに些細なことでも“改善”は記録更新の後押しとなる。「軽くなりましたね」。初めて袖を通した後、開口一番がこれ。新ユニホームは鉄人の負担をわずかでも減らす新兵器にもなる。 岡田監督はもとより、金本、赤星ら選手も積極的にアドバイスを送って完成した力作だ。ユニホーム一新が決定したのは昨年の秋。選手側が発信した「ビジターよりもホームのユニホームが厚い」という問題の解消が一番の改善点となった。 伝統のタテジマならでは、の悩みがあった。これまでホーム用とビジター用では、素材がまるっきり別。タテジマを素材の編み方で表現していた分、ホーム用には“重量感”があったのは事実。 「今回はホームとビジターで同じ素材にすることができました。薄くて伸びが良いプロミットという素材で着心地はさらに増しているはずです」。そう言って、デサントの担当者は胸を張る。素材自体にストライプをプリントする最新技術により、従来に比べて33%の軽量化を実現させ、ストレッチ性も8%アップさせたという。 「一回着たけど軽いね。機動力が上がる? 盗塁というよりも走塁や」と、岡田監督の声も弾んだ。中日との機動力の差は、昨季のV逸の大きな要因にもなった。それを補うためにも、最適の新素材となりそう。 「ユニホームを一新してチームももう一回、日本一を目指していきたい。ファンのみなさんが見ていいなと思ってもらえるように頑張ります」 選手会長の赤星も、気持ちを新たにした。至上命題のV奪回、悲願の日本一に向けて、いよいよキャンプが始まる。チーム一丸となって、新たな戦闘着に血を通わせていく。★アニキは字体に注文 素材については満足している金本だが、どうしても気になる部分があった。「この『6番』変やろ。変えてくれんか?」。新ユニホーム発表の記者会見中も、左脇腹部分にある『6』をしきりに眺めていた。安藤の背番号『16』を見ても『6』の部分に注目して首をかしげた。アニキの一声で、背番号の字体が変わるかも?★気に入った球児「かっこいい」 ビジター用の新ユニホームに袖を通して登場した藤川は「ファンのみんなに覚えてもらえるように、がんばります。ホームのはかっこいいと思います」とお気に召した様子。キャンプ3日目(3日)は、全員がこのビジター用を着て練習する予定だ。★トラッキー&ラッキーも! チームのユニホームデザインを一新したことに伴い、阪神甲子園球場の人気マスコットとして定着しているトラッキー&ラッキーも新ユニホーム姿を披露した。1日からは、イラストも新バージョンのものが加えられる。【阪神ユニホームあらかると】 ▼ホーム用 伝統のタテジマに1981年以来、26年ぶりにチームカラーの黄色を配した。現代的でシャープなフォルムを生かしたデザイン ▼ビジター用 グレー地に、黒色と白色を配している。伝統の配色を重んじながらも、ピンラインやマーキングを施すことによって、アクティブ感や斬新さを強調 ▼背番号 丸みを帯びた書体を現代風に ▼素材 最新の技術によって、従来より33%軽量化。また、タテ伸び比を従来より8%アップさせ、柔軟性を向上させた。さらに、防汚性にも優れた素材を採用 ▼帽子・ヘルメットホーム用 帽子のつばとTHマークのHに黄色を。オールドファンにとっては懐かしいデザイン ▼帽子・ヘルメットビジター用 THマークを1987年以来の白色に変更。つばの先端部周辺にも白色を配色することで、アグレッシブな姿勢をアピール。ヘルメットのつば部分には、白色の配色はない「日本一になれる」下柳が豪語!“井川の穴”はオレも埋める!延び延びになっていた契約を済ませスッキリした表情の下柳。トレードマークのひげも容認された 井川の穴をオレも埋める!! 阪神・下柳剛投手(38)が1月31日、沖縄・恩納村の選手宿舎内で契約更改交渉を行い、現状維持の年俸1億7500万円でサインした。2年契約2年目ですでに合意していたが、トレーニング優先を球団側に認められ、ズレ込んでいた。「(井川の穴は)埋まるから大丈夫」と断言し、「日本一になれるチーム」と豪語。5月16日で39歳になるが、大ベテランが新左腕エースになる。◇ 大トリで更改を済ませた下柳が、先頭に立って井川の穴を埋める決意を口にした。沖縄・恩納村内の選手宿舎で行われた交渉。2年契約ですでに合意していたが、キャンプイン前日のセレモニーで気持ちが固まった。 「オフはコーチやトレーナーに投げるほうは抑えてと言われていたけど、あしたからは今まで通りペースは上がる。若手みたいなことはないけどね。(井川の穴は)埋まるから大丈夫だと思う」 無口な男が熱い言葉を並べていた。昨年10月に違和感のあった左ひじにメスを入れ、リハビリは奄美大島で行ってきた。中断期間はあったが、2カ月近くを同地で過ごし、だからこそ契約も伸び伸びになっていた。1日からは投げる。岡田監督が正二塁手で選手会長だった1985年以来、22年ぶり日本一にチームを導くべく、いよいよ鉄腕が復活だ。 キャンプの一大テーマが若手左腕7人衆による“ポスト井川”争いだ。しかし束になってもかなわないほど、前エースの存在感は大だった。この4年間をともに過ごし、私生活でも交流のあった下柳だからこそ、穴の大きさは痛いほど分かる。だからこそ自分にムチを打つ。 「(目標は)プレーオフに進出して、セ・リーグ制覇。日本一になれるチームだと思う。井川の200イニングを、少しでも投げられるように頑張ります」 昨季の投球回は150回1/3。中6日がベストで、1試合6イニングを目安に投げるベテランには精いっぱいの数字だが、さらに上積みを狙う。開幕投手については「100%考えていません。チームの開幕は大事な試合だし、若い選手が勢いでいってくれればいい」と話したが、左腕軍団を引っ張る自覚は十分だ。 5月16日で39歳。順調なら再びFA権を取得する勝負のシーズンで目指すは12球団の頂点、そして新左腕エースを襲名する。★ヒゲ容認! 大トリ更改で、下柳は“ヒゲ容認”も取り付けた。今季から球団は服装、身だしなみも厳重管理する方針だが、下柳のヒゲにはOKが出た。 「彼については無精ヒゲだとは見ていない。手入れした立派なヒゲ。ファンの人にも認められていると思う」。交渉役の沼沢球団本部長が説明した。年俸は据え置きだが、下柳にとっては意義深い交渉になった。
2007年02月01日
コメント(1)
全28件 (28件中 1-28件目)
1

![]()
