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宝石のような殻をもつケイソウは、その形も星の数ほどあります。数がまとまってきたら、そのうちまとめて掲載したいと思います。図1 : 長方形ケイソウ万年筆のように両端が丸いケイソウは、隙間にうまく割り込んで移動しますが、この頑固親父のような角ばったケイソウは、ずいずいと相手を押しのけながら移動していました。図2 : 錨付きの家チューリップのような構造を持つプランクトンです。本体は動物プランクトンであるため移動が得意ですが、じっと家の中に引きこもっています。家とは結合していないため、いざとなったら抜け出すこともできます。家主は中にいる丸いほうで、茶色いものは本体ではなく家に貼り付いているケイソウです。図3 : アオミドロこのするりとしたアオミドロは、左のゴミだまりからするすると糸で引っ張られているように抜け出している最中でした。これだけ長いと同スケールでは敵なしですが、移動するのが一苦労です。----------
2013.01.30
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「えぇ~っ! トッポを食べたことないんですか!? それ人生だいぶ損してますよ」----------図1の写真を見て、自分が 『あんず棒みたいだ』 と発言したところ、「あんず棒より、トッポですね」とTH先生。 トッポって何? トッポジージョのこと?その言葉を聞き、しばし絶句したTH先生が冒頭の言葉を発した。自分はスナック菓子を全く食べないので知らないのは仕方ない。そういえば、同じ事を学生にも言われたことがある。図1 : 中までたっぷり。 だそうだ。 学生Y 「MASA先生ってお菓子で何が好きなんですか~?」 自分 「チョコレートかな」 学生Y 「他には?」 自分 「昆布」何がおかしいのか、しばらくYは笑い転げていた。 学生Y 「先生、最近のお菓子は食べないと人生損しますよ」お菓子を食べながら話を聞いていたKF先生が一言。 「いいんです。 MASA先生は即身仏になるんですから」----------図2 : ギョウザケイソウ昔は散々な言われようだったが、自分が昆布をつまむついでに周りの人に少しおすそ分けをするという、地道な布教活動のおかげで、今では昆布がブームだ。 先生 「いや~。昆布ってグルタミン酸のせいか美味しいね」 自分 「(腕組みしながら) そうでしょう。そうでしょう」しかし徐々にブームが廃れていく気配があるのはさみしい限りです。(うま味のない昆布の話・おしまい)----------【登場人物紹介】【TH先生】:たぶん、金融・経済学専門。 スパゲッティとリラックマをこよなく愛している女性。 語尾に♪が付くような独特の発音をする。【KF先生】:たぶん、生物専門。 お菓子会社の開発部に勤めたかったらしい。 どんな時でもニコニコしている女性。 休憩室では転寝をしている姿をよく見かける。----------図3 : イカダモその造形からファンが多いと勝手に思っているイカダモ(筏藻)です。(右側の微生物)この細胞4つセットという形はイカダモの基本形であり、これを元に様々なバリエーションが存在します。座布団の角房のように、四隅から出ている突起物が楽しい一品です。トッポとギョウザとイカダモをスケール図に載せると図4のようになります。図4 : ミクロの背比べイカダが小さいのか、ギョウザが大きいのか。それが問題だ。----------
2013.01.27
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弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしゆいぞう)を御存じでしょうか。膝についていたケイソウをつまみあげて 「なんじゃこりゃ」と、物憂げな表情を浮かべている、切手にもなった菩薩の事です。・・・ブログの内容とは全く関係ないのですが。----------図1 : ミクロのゴマおかき昇天遊ばしたケイソウに、群がる微生物達。前回のブログの図2において唇形で光っている物体が、微生物達の骸です。この、ただ取り付くだけで相手の養分を吸収できる能力は、なかなかにホラーです。人間が握手をしても互いの手がくっつかないのは当然ですが、実は理由があります。その理由がないと、握手をした瞬間に互いの手は本来くっついてしまうのです。・・・ブログの内容とは全く関係ないのですが。----------図2 : ミドロみどろ観賞魚を飼っているとガラスがコケに覆われてきますが、実はそれは苔ではなくミドロの場合があります。対処の仕方が違うので、初心者はまずこの問題で苦労します。・・・ブログの内容とは全く関係ないのですが。----------今回登場した、ひっつき微生物御一行とミドロを 『ミクロの背比べ』 に載せます。図3 : ミクロの背比べ植物プランクトンの武器の一つに、長さがあります。この長さだと 『ちょろ毛』 は丸のみできないようで、腹中にミドロはいませんでした。----------
2013.01.24
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引き続き、ちょろ毛を観察します。図1 : 口腔タラコ唇です。画像では確認しづらいですが、ぱっくりと開いた口の周りに微小な繊毛が生えています。その繊毛は扇風機についた布切れのように猛烈になびいており、今まさに黒い塊が吸い込まれるその瞬間を激写とな。図2 : ケイソウ達このケイソウ達は何も知らず、のんびり日向ぼっこをしていますが・・・図3 : 腹の中気が付けば腹の中。中央にケイソウ。 左上に図2のクチビルケイソウがいます。図4 : 内部器官おそらく養分を吸われた後、ごにょごにょと移動し・・・図5 : 一方通行後ろから、すぽんと排泄します。何だかシンプルな内部構造なので、飲み込まれても腹の中を走り抜ければ無事生還できそうです。----------
2013.01.22
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外骨格を持つ生物は、その創意工夫された造形が見ものです。図1 : ミズダニの肢当然ながら、腕を曲げても刺さらないようにトゲが生えています。しかし当然と言いましたが、例えば腕が曲がる方向にトゲが生えているため腕が曲げられない等の、マヌケな方向性に進化する生物もいます。最終的にはそのような生物は絶滅するはずですが、現在も不利ながら頑張って生き残っている生物もいるので、機会がありましたら掲載したいと思います。図2 : ミズダニのカギ爪きゅっと曲がっていて、なかなかのカギ爪ぶりです。このカギ爪にくわえて身体にも刺が生えています。そのため、採集直後は必ず体中がゴミにまみれているので、次のように観察前に綺麗にする必要があります。図3 : ミズダニ 採集直後黒い塊の中にミズダニがいます。ゴミにまみれて幸せそうにモゴモゴしている『まっくろくろすけ』を針でほぐしていきます。顕微鏡は上下左右が逆なので、その作業に慣れるまでこれまで相当数潰しました。合掌。図4 : ちょろ毛いきなり登場しましたが、こいつも鉢受け皿で良く見かける常連です。正式名称が分からないので、ラボでは 『武骨ビューティー・ちょろ毛』 と呼んでいます。そのためか 『ちょろ毛 線虫』 でgoogle画像検索するとトップに出てきますが、その情報によって何かしら不具合が生じても当ラボでは責任は持ちません。 ちょろ毛はなかなか面白いので、次回も解説します。図5 : ミクロの背比べ 『大将! やってる?』ちょろ毛は大きいので、ひょっこりと頭部だけの登場です。----------
2013.01.19
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水たまりの常連と言えば、植物プランクトンであるケイソウです。ケイソウが沈殿して化石化したものが、よく目にする珪藻土です。図1 : ケイソウ微生物は単体で掲載する為、他の生物との大きさが分かりにいかもしれません。例えばこのケイソウとミズダニを並べると、図2のようになります。図2 : ミクロの背比べ一緒に並べると、それぞれの大きさの程度がわかりやすいです。ケイソウ危うしですが、ミズダニは肉食性なのでケイソウよりもミジンコが好物です。(続く)----------
2013.01.18
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『全体像じゃ物足りない! ミズダニのお顔だに拝見したく!』という敬虔な方向けに図1を御用意させていただきました。動く琥珀、とくとご覧ください。図1 : 目出し帽眼に準ずる器官はあるのかもしれませんが、眼らしい眼は確認できません。図1は腹側から見ていますが、背中側から見ても同じでした。このサイズでは眼らしい眼ががない方が通常ですが。頭部の先端はハサミ状になっており、当たるを幸いミジンコなどの微生物をガジガジ捕らえます。----------図2 : ミズダニの脚付け根 『キレてるよ!』とボディビルダーが叫びそうですが、残念ながらこれは筋肉ではなくクチクラ質の外骨格です。クチクラは、ミクロの世界では戦車のような堅牢さを誇り、同じ大きさならば敵なしです。外骨格の内部は筋っぽい筋肉が確認できたので、ボイルしたらカニのような味がすると思います。脚が8本あるので成虫だとわかります。(幼虫は6本)(もう少し続く)---------- 【MASAラボからのおすすめ】好みの小さなノートと使いやすいペンを用意してください。そしてその最初の行に、『ダニの成虫の足は8本。幼虫は6本』と記入します。そのノートは今後もこのブログだけではなく、各所で見聞きした普段ならメモしないであろう情報を書き留めるネタ帳になります。正しいか正しくないかはともかく、メモする行為自体が肝要です。成否はいつか分かるので、兎に角ペンを動かしてメモをします。日々つらつらと書き溜めていくと、そんじょそこらの小説よりも面白い一冊が出来上がります。当ブログですと生物や数学のちょっとした話がメインになるかと思います。見返すたびに過去の情報を思い起こすそのノートは、知らず知らずに日々の学びとなり、脳みそを鍛えていることでしょう。この先、どのようなことが書き綴られるのか。非常に刺激的な一冊になることを願っています。----------【画像の見方】人は写真を見る際、全体を見ていません。ちょちょっと気になるポイントに視線を落として、大抵はそれでおしまいです。なので、ついさっき見た画像を描くこともできません。そのため、このようなサンプル画像を見る際、研究者は気をつけます。夢で見るほど隅から隅まで丹念に観察し、細部にわたって構図を精査します。例えば図1は、ダニの脚の関節はどちらに曲がるのかを想像したり、図2だと、ダニのお腹にいる小さな微生物の集まり方から内部器官を想像したりします。自分が見たもの感じたものをいちいち書くとブログの文章が無駄に長くなり、また大事な事はそのようなことではないので書きません。つまりは、画像を見る際は隅々まで観察し、想像をしてほしいのです。何かしら、気が付いたり思ったりしたことがあれば、是非コメントしてください。何だか余計な事を書いたかもしれませんが、せっかくの画像を堪能してもらいたいのです。そのようにして養った観察眼、想像力はきっと物事の見方を変え、人生を一層豊かにしてくれると思います。さあ、ダニをじっくり見よう!----------
2013.01.17
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水が溜まっている鉢受け皿。気が向いたら捨てられてしまうそんな水たまりも、それはそれで一つの世界を成しています。そんな世界の住人を覗いてみます。図1 : ミズダニラボでは顔なじみのミズダニです。文字通り、水中に生息するダニです。ひと口にダニと言っても種類があまりに多く、生息圏の分類でさえ簡単ではありません。このミズダニは見た目はアレですが、もぞもぞと歩く様はなかなか可愛いものです。意外と綺麗好きで、汚い水や貧酸素の環境にはいません。水ダニの御姿、隅から隅まで、ずずずい~っとご鑑賞ください。綺麗な水たまりにはダニがいる(かも)。以後、お見知りおきを。(続く)-----------
2013.01.15
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うっすらと埃がのっている段ボールケースには顕微鏡が入っている。こいつを使うのは実に半年ぶりだった。 『レンズはカビていないか』 『光軸がずれていないか』不安に感じながらも段ボールケースを外してみると・・・あなや久方振りに見るその姿。埃ひとつかぶらぬその様は、まるで日焼けしたロダンの考える人。 『レンズにカビなし』 『光軸よし』顕微鏡自体は五体満足だったので、鉢植えの受け皿に溜まった水を試しに覗いてみると・・・なんと、ミクロの世界から年賀状が!図1:今年の干支見事な巳の字に感服したところで、また次回。----------今年は解像度が1.5倍になったことに伴い、サイズも1.5倍にいたします。キモさもエグさも1.5倍になったので、マニアもとい読者様には満足していただけることかと思います。
2013.01.13
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