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さて私の親友でこの日記でもトップリンクしている まるお先生 がいよいよ7月2日香川県三豊(みとよ)市で開業されるのですが、6月24日の日曜日にその内覧会に出かけてきました。 まるお先生は開業にあたって設計士の先生と共に全国の著名眼科を10軒以上見学して、徹底的にこだわって創り上げただけあって素晴らしいクリニックになっていました。 今日から数回に分けて、その探訪記をお送りしたいと思います。 看板がオレンジで映えますね。 外壁に視力検査のランドルト環がデザインされているのが面白いですね。 早速入り口に向かいます。 診療時間前に到着した患者様のために、壁に椅子が埋め込まれています。これはいいアイデアですね。 入り口では、先生の白内障手術に関する受賞トロフィーと、 先生夫妻にそっくりの手作りのお人形が皆様をお迎えです。 それではいよいよ院内に入ります。(続く)
2012.06.29

さて今日も第6回四国EYEランドセミナー参戦記の続きです。 ヘルペス角膜炎という病気があります。目の表面や中にヘルペスが出て来て悪さをするというものです。以下に実際に当院で治療した患者様の写真をお示しします。 このヘルペス角膜炎、ずいぶん以前には良い治療法が無くて多くの方が失明した恐るべき病気なのですが、 エリオン博士と言う方が、アシクロビル(ゾビラックス)という特効薬を発明してほとんどの方が治るようになりました。これは画期的な業績でエリオン博士は1988年にノーベル生理学・医学賞を受賞された程でした。 ところがこのアシクロビルは粒子が粗くて目薬に出来ず、眼軟膏(塗り薬)の形でしか使用できないという欠点があります。 また、薬の粒が粗くて目に入れると角膜(黒目)の表面が荒れやすい、更に薬の効き目が短くて1日に5回も使用しなくてはならない、と言う弱点もあります。 更に、最近ではこのアシクロビルが効かない耐性株が出現していることもあり、ヘルペス角膜炎の治療には相変わらず困難が付きまとっているのが現状です。 今回のセミナーでは、日本の目のヘルペスの第一人者と言われるエキスパートの先生の講演があり大変勉強になりました。 タイゲソン点状表層角膜炎やソフトコンタクトレンズによるキズなどのヘルペスと区別しにくい病気の復習も役立ちましたが、 一番印象に残ったのは、 効かない、治らない、ヘルペス角膜炎は、ほとんどは薬をちゃんと1日5回使えていないだけ。 というお話でした。使いにくい軟膏なので、患者様がキチンと1日5回使用するのは至難の業というのが実際なんですね。今後のヘルペス角膜炎の治療にあたって、肝に銘じようと決意しました。 これで第6回四国EYEランドセミナー参戦記は終了です。来年の第7回も是非参加したいと考えています。
2012.06.26

さて先日のことなのですが、ある陶芸家で人形作りの名人の方が私の人形を作ってプレゼントしてくれました。戴いてしげしげと眺めていると、これは確かに私に似ています。 なので、クリニックのどこかに置いて、隠れキャラとして皆様をお迎えすることにしました。果たしてどこに隠れているのか、皆様も是非探して見てくださいね。(笑)
2012.06.21

さて今日も第6回四国EYEランドセミナー参戦記の続きです。 この数年のことですが、ソフトコンタクトレンズは従来型の瞳に酸素が届きにくくて乾燥しやすい素材のレンズ(ヘマ)から、シリコーンハイドロゲルレンズと言う、酸素透過性が高くて目に安全なタイプに急激にシフトしてきました。 当院で現在最も処方が多いソフトコンタクトレンズはボシュロム社の「メダリスト フレッシュフィット」なのですが、これも当然シリコーンハイドロゲルタイプとなります。 ちなみにこのメダリストフレッシュフィットなんですが、 極めて薄型で装着感が良く、目への酸素透過性も130Dk/tと十分なレベルで、非球面デザインで隅々まで視界くっきりはっきりすっきり良く見える上に、内容の割には値段もまずまず安いと言う、総合力に優れた抜群に良いレンズです。 実はこのフレッシュフィットの前には「メダリストプレミア」という、酸素透過性は高いものの分厚くて固くて装着感が非常に悪い、ある意味失敗作ともいえるようなレンズがあったのですが、そのプレミアがあったからこそ、欠点を潰してこのフレッシュフィットのような名作レンズが誕生したのかな?と思っています。(笑) このフレッシュフィットの製造販売元のボシュロム社は、最近はどの製品も極めてレベルが高くて侮れません。新型の白内障手術器械の ステラリス も、 凄まじいほどの出来の良さ で、我々白内障手術専門医を驚愕させたのは記憶に新しいところです。 すいません、話が大幅に脱線しました。このようにシリコーンハイドロゲルレンズは非常に素晴らしいものなのですが、 先ほど言及したメダリストプレミアのように素材が固くて異物感や結膜炎が出やすいと言う欠点も実はあります。そのため、 患者様によってはどうしてもこのシリコーンハイドロゲルレンズが合わず、従来型のヘマという素材のレンズを好まれることもあります。我々眼科専門医はそのあたりは1人1人の患者様に柔軟に適切に対応することが極めて大切です。 また、このシリコーンハイドロゲルレンズの中には、ジョンソン&ジョンソン社の「アキュビューアドバンス」が典型的ですが、脂質汚れ(化粧品の成分)が付きやすいタイプのものもあります。こういったレンズは、お化粧が人生にとって非常に大切な若い女性にはやや不向きであると言えると思います。 それ以外にもこのシリコーンハイドロゲルレンズにはメーカー、またグレードによっても様々な特色があり、 今回のセミナーでは、それぞれのレンズの長所と短所をしっかりと復習して頭に叩き込むことが出来て大変勉強になりました。
2012.06.17

さて第6回四国EYEランドセミナー参戦記の続きです。 目の底の網膜の静脈が詰まってそこから扇形に出血してしまう、 網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)という病気があります。原因は動脈硬化、高血圧、糖尿病などですが、40歳以上の100~200人に1人は起こる眼科では非常にありふれた病気です。 今回のセミナーでは、このBRVOの治療法のまとめが最新のデータと共に示されており、大変勉強になりました。以下にそのエッセンスを書いておきます。 まず大切なことは、このBRVOには約25~30%の確率で「自然回復」があるので、状態にもよりますが2~3ヶ月は様子を見ます。 様子を見ても良くならない場合には以前から様々な治療法が試されてきたのですが、どれも決定的なものではありませんでした。 ところが近年抗VEGF薬の硝子体投与という、目の玉に直接お薬を注射するという治療法が登場し、 これが圧倒的に成績が良いので、論争に決着がついた形となっています。 上のグラフを見れば一目瞭然、抜群の効果なんですね。 以上をまとめると、 BRVOはまず数ヶ月は様子を見て、回復しなければ抗VEGF薬を目の玉に注射をする。 というのが現時点でのゴールデンスタンダードということになります。頭がすっきりと整理されて大変勉強になるセミナーでした。(続く)
2012.06.14

さてここからはセミナーで印象に残った話、勉強になったことを自分のメモ代わりに書いていきます。 患者様の多くは「目には癌は出来ない」と思われているのですが、実は目にも癌は発生します。もちろんその頻度は高くはないのですが0ではないんですね。セミナーではその「眼腫瘍」の講義があったので、具体的にそのポイントを見ておきましょう。 一番良くあるのは、 この脂腺癌(しせんがん)です。まぶたにあるマイボーム腺の出口が詰まって慢性的な炎症が起き、その結果肉芽腫という塊ができる霰粒腫(さんりゅうしゅ)と非常に良く似ているので要注意なんですね。 私も実際数年前のことですが、「何度も何度もめいぼができて、色々な眼科で切ってもらったけど治らない。」という患者様が来院され、念のために外科的に切った後で病理検査に回した所やはりこの脂腺癌だったということがありました。高齢の方で何度もめいぼが再発する、と言う場合は常に悪性腫瘍の可能性を念頭に置かないといけないんですね。 それ以外でも、体のどこかに癌がありそれが目に転移してきた、眼底(がんてい)に茶褐色や薄い黄色の淡いさりげない病変が広がる「転移性脈絡膜(みゃくらくまく)悪性腫瘍」や 治りにくい結膜炎と区別が付きにくい、サーモンピンク色の鮮やかな腫瘤が広がる「結膜悪性リンパ腫」などもたまにあります。 これらの眼の悪性腫瘍はなかなか発見しにくいのですが、早期であれば局所の腫瘍摘出や放射線療法、化学療法で済む場合も多いので、眼科専門医として幅の広い豊富な知識を保ち、これらを決して見逃さないように努力していかなくてはならないと決意を新たにしました。(続く)
2012.06.10

さてソフトクリームでエネルギーチャージした私はひたすら会場を目指します。 あれっ? 会場のホテルの名前が変わっています。確か去年までは「ANAホテルクレメント高松」だったと思ったのに、、、、航空会社は経営が厳しいのでそれが影響したのでしょうか? ようやく到着しました。なんとか1コマ目の最後に会場に滑り込みます。楽しい勉強の始まりです。(続く)
2012.06.07

さて先週のことですが、5月26日(土)の午後から27日(日)にかけて香川県高松市で行われた、眼科医トレーニング講座(日本を代表する眼科医12人による40分×12コマの集中講義)の「第6回四国EYEランドセミナー」に参加してきました。 このセミナー、私は過去3回連続で参加したのですが、 非常に勉強になったので今年で4年連続の参戦となりました。来年の第7回も開催が決定していますので、今年行かれなかった先生方には強力にお勧めしたいと考えています。 さてこのセミナー、毎年のことなのですが私にとっては1つ問題があります。開始は午後の3時なのですが、私のクリニックのある愛媛県八幡浜市から会場の香川県高松市までは、四国を横に縦断する形になるため220キロと割と遠いのです。しかもクリニックのある八幡浜市から隣町の大洲市までは未だに高速道路がないこともあり、物理的にセミナー開始までに会場にたどり着くのが至難の業なんですね。2年前の第4回の時には間に合わそうとして必死に高速道路を走っていて 大変なもの を目撃したこともありました。 それでも今回もなるべく早く到着しようと思い、外来終了と同時にクリニックを猛ダッシュで後にします。ただ土曜日と言うのはどうしても患者様が多いので外来も定時の12時ぴったりに終わることはまずありません。今年も出発したのは12時25分でした。 ただ、高速をひたすら走っているとやはりどうしても疲れが出てきます。それがピークに達する頃、愛媛県と香川県のちょうど境目くらいのところに入野(いりの)というパーキングエリアがあるのですが、そこにコンビニのミニストップが入っていて美味しいソフトクリームを売っているんですね。 あぁ、今年もやはりハニートラップにはまってしまいました。少しでも休憩時間を短縮するためにコーンではなく食べやすいカップにしましたが、こういうのを「焼け石に水」というんですね。(笑) 「ふー、美味しい。」 良く冷えたソフトクリームを食べながら極上の一時が過ぎていきます。ただ、同時に今年もセミナーへの遅刻が極めて濃厚となってきました。「人生の喜びと悲しみはやっぱり表裏一体なんだなあ」と感じながら、先を急ぎます。(続く)
2012.06.03
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