おしゃれ手紙

2008.02.13
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カテゴリ: 読書


山村は何世代も前からずっと養蚕、林業と農業が主な産業だったが、衰退し、集落には老人ばかりが住んでいた。

小林ムツさん(84歳)は夫・公一さんと、過疎の進む埼玉県秩父市吉田太田部で暮らしてきた。
夫婦で、先祖代々耕してきた畑を閉じながら、1万本以上の花やもみじを植え続けた。
「使えなくなった畑を放っておくのは申し訳ない。
せめて花を植えて山にかえしたい」。
2006年秋、公一さんが肺炎のために亡くなった。

夫のいなくなった山村でひとり、暮らすムツさんの姿を描いた作品。
ムツさんの普段、何気なくいう言葉が、胸をうつ。

長い間お世話になった畑をそのままにしておくのは、しのびない。
せめて、花や木を植えてかえしたい。
通りすがりの人が、木や花に目をとめて、休んでいってくれたら、どんなにか嬉しかろう。」

ムツさんは、夫とふたりで、長年使った畑を木を植えて山にかえすが、一枚だけ、畑を耕している。
80歳を過ぎた自分が耕作できるのは、その畑だけ。
その畑をイノシシが荒らした。

「イノシシもかわいそうなんだよ。
人間が山の木をみんな杉にしたから、イノシシの食べるもんがなくなったんだよ。」

荒らされた、畑を見ながら、ムツさんは言う。
雨が降らない春先に

「植物だって生き延びようと必死なんだ」と言って植物を気遣う。
家の前の草木に、水をやる。
その水は、村の共同のもの。

「村中で使う水だから、心がけて使う」 という。

たった一枚になった畑を耕し、畑だった所に植えた、木の世話をし、村の祭や道普請に参加するムツさん。

「太陽が入れば(沈めば)小鳥と同じで家に入って寝る。」
自然と共に暮らすという、私たちが忘れてしまったことをムツさんは、さらりと言う。
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★2月13日 *ほんに今夜は節分か。* UP
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Last updated  2008.02.15 19:56:04
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