全31件 (31件中 1-31件目)
1

キューバに対するトランプの圧力がどんどん増してますね。マルクス・レーニン主義を採用している社会主義国家のキューバですが、アメリカからすると属国みたいに考えてる。ちょうど一度も覇権したことない台湾を自国の領土と云ってる中国と五十歩百歩なんです。もともと親米バティスタ政権のもとアメリカの影響下にあったが、1959年のキューバ革命でソ連の影響下の社会主義国に転換されたのが面白くない。遠いイランはイスラエルにとっては直接の脅威でも、アメリカにとっては影響が薄い。しかしキューバとなるとそうもいきません。マイアミ空港からキューバの首都ハバナまで、直行便で約1時間弱のフライトで行ける距離にあるのですから。キューバ革命までアメリカにとってキューバはフロリダから日帰りもできる最も身近な一大リゾート地でした。アメリカの富裕層や観光客がこぞって訪れ、首都ハバナはアメリカ資本の高級ホテルやカジノが立ち並び「カリブ海のラスベガス」として栄華を極めました。それが革命直後にアメリカ資本企業を国有化したことを発端に1961年にはアメリカとの外交関係が途絶。アメリカの対キューバ禁輸措置が科されて対立が深まり、1962年にはソ連の中距離弾道ミサイルが持ち込まれ、アメリカが海上封鎖を実行してソ連に断念させた「キューバ危機」が発生しています。アメリカは1982年以来、キューバをテロ支援国家に指定していましたが、2015年にオバマ大統領が国交回復したのですね。それでテロ支援国家指定から一時外されたのに、第一次トランプ政権のとき再度テロ支援国家に指定。そして第二次トランプ政権の今回、キューバの体制転換をめざして圧力をかけているのです。1959年のキューバ革命で、社会主義体制や経済的困窮、政治的弾圧を逃れて亡命したキューバ人は延べ100万人と云われてますが、その多くがアメリカのフロリダ州マイアミに移住したのですね。マイアミには「リトル・ハバナ」と呼ばれる大規模なキューバ人街が形成されていて、1960年代以降、アメリカ政府はキューバ難民に対して特別な優遇措置をとってきました。アメリカのキューバ系移民はキューバ系アメリカ人財団など強力なロビー団体を組織し、アメリカの対キューバ政策に大きな影響を与え続けています。これが今回トランプがキューバにとった処置の熱烈な支持者なんです。とすると11月におこなわれる中間選挙対策が見え隠れしますね。キューバはサトウキビ栽培を中心とする農業国で、製糖業が行われ輸出の半分以上を砂糖が占めていましたが、輸出入の60%以上を頼っていたソ連が1960年に崩壊したことで経済的苦境に立ち、在外キューバ人の送金などが経済を支えている状態です。そして1月にベネズエラのマドゥロ大統領を拘束してベネズエラ政権が崩壊すると、ベネズエラに全面的に依存してた原油の輸入が途絶します。ホルムズ海峡が封鎖され、中東からの原油輸入が急減している日本どころの話ぢゃない。原油が途絶してるのです。それでなくても中南米は物価が安いイメージありますが、キューバはとても物価が高い国です。それに対してキューバ人の平均月給は、約6,000~7,000キューバペソで、日本円に換算すると約4万円~4万5,000円程度。ガソリン価格は深刻な燃料不足を背景に急騰しており、公式価格のほかに高値の闇市場が存在します闇価格は1リットルあたり約1,270~1,430円に達しており、物価高騰と相まって深刻なエネルギー危機を引き起こしています。つまり自動車のタンクを満タンにするためには平均月収の2倍の金額が必要となるのです。そして、そもそもいくらお金を出してもガソリンそのものが無いのです。ガソリンの高騰と枯渇により、乗り合いタクシーの「マキナ」が路上から見えなくなり、学校の授業短縮などの緊急措置がとられています。航空機のジェット燃料も不足しており、欠航する便も相次いでいるのですね。人道的な問題も出てて、多くの国営病院は治療を縮小し医療物資は配給制になりました。燃料と稼働できるごみ収集車の不足により、どの地域もゴミが積み上がっている状態なんです。もともとハバナなんかの市街はゴミが積み上がってる地域が多くありましたが、今はどこもそんな体たらくです。しかも老朽化した発電システムに加えて、石油に大きく依存していることから今では1日3~4時間しか電気が供給されません。もともとエアコンが無い家は多いですが、それでも扇風機を使いますので、電気供給が停まると、気温が32~34℃に達し湿度も高いキューバではいたたまれないでしょう。長年にわたり経済崩壊の瀬戸際に立たされてきたキューバに、人道危機が訪れるかもしれません。キューバ政府の何十年にもわたる破滅的な農業政策の結果、食料のほとんどはすでに輸入に頼っているのです。アメリカから食品を輸入している民間企業の一部はすでに連日の停電で製品を冷蔵保存できなくなったとして営業を停止しています。深刻化する食料不足の中、キューバの現大統領ディアスカネルは国民に戦時体制の精神を身につけるよう呼びかけました。「私たちはそれぞれの場所で生産できるものを食べる。燃料が不足すれば、自治体から別のところへ食料を輸送することはできなくなるからだ」。しかしそんな状態にしたのは直接的にはトランプであっても、ずっと経済を立て直してこなかったキューバの政権にも責任はあります。「石油も金もない、何もない」とトランプは16日記者団に語り、ルビオ国務長官がキューバ高官との交渉を主導していると云い添えました。「この政権は最初はソ連、次にベネズエラの前大統領チャベスらの補助金にほとんど全面的に頼って生き延びてきた」とルビオ国務長官はミュンヘン安全保障会議で述べました。「今初めて誰からも補助金が来なくなり、そのモデルが露呈した」と。そのルビオ国務長官本人はアメリカ生まれのキューバ系アメリカ人で、彼自身はマイアミで生まれましたが、両親は1956年にキューバからアメリカへ移住しています。つまりキューバの現政権憎しの象徴なんですね。しかしいくら現政権に不満があっても、世界一の大国がなんとも大人げない仕打ちを平気でするものです。
May 31, 2026
コメント(3)

ベトナムのビーチリゾートと云うと中部にあるダナンですね。日本から直行便で約6時間とアクセス良好で、豊かな自然と近代的な街並みが融合した人気の観光地です。対するフーコック島はカンボジア沖合のタイランド湾に浮かぶベトナム最大の離島です。島の面積の半分以上をフーコック国立公園が占め、そこに数々の山や丘、熱帯のジャングル、ハイキング トレイルがあり、さまざまな野生動物が生息しています。日本からの直行便はなく、ホーチミンのタンソンニャット国際空港からベトナム航空などを乗り継いでいかなければなりません。このフーコック島は以前日本人に大人気の観光地でした。今でもフーコック島を紹介したサイトには夢のような紋々が並んでます。曰く「最後の秘境&最新のリゾートを一挙に楽しめるフーコック島」「ベトナムに行ってフーコック島に行かなければ100%後悔する」。「東南アジア随一の透明度を誇る海、ヨーロッパの高級リゾートのような洗練された雰囲気と、ベトナムならではのローカル感が同居する不思議な島」。まぁ日本人はこうした離島みたいなとこに滞在するのがニガテな人種で、ショピングから食事、観光施設と全部そろってるとこを大急ぎで駆け回る人種。欧米人のように一ヶ所で何することもなくのんびりするのができない民族ですね。それでもフーコック島はダナンに次いで日本人の人気リゾートでした。ハワイや今は寂れたグァムやサイパンを卒業した若者の次の行き先としてタイのプーケットやパタヤと遜色ない人気でした。ところが近年になってフーコック島を訪れる日本人観光客が激減してるのですね。まぁ、今は円安とともに中東問題で燃料サーチャージ高騰など海外旅行へのハードルが上がってて、海外の直行便がないビーチリゾートよりも、直行便で行ける安心・安全な旅行先や、円安でも行きやすい沖縄など国内旅行や韓国などを選ぶ層が増加してますからね。しかしフーコック島を訪れる日本人観光客の減り方はコロナ以降ずっと続いてるのです。ひとつの原因は、現在のフーコック島が韓国や台湾をはじめとする外国人観光客が急増して、島内の観光業も彼らをメインのターゲットにしていること。日本人向けのパッケージツアーが減少しているのですね。実際、島内には韓国レストランが林立してます。それとともに日本人でもこうしたリゾートに行く人は、気に入ったら何度でも足を運ぶものですが、リピート率が悪く島を訪れる日本人が頭打ちになってるのです。しかし日本人がリピートしない最大の原因はこの島が満足できる観光施設やホスピタリティーを持ってないことです。ヨーロッパの町並みを模して作られたフーコック島一の観光地「サンセットタウン」、賑やかなのはほんの一部だけで、大多数の地域は空きテナントだらけのビルばかり。そもそもヨーロッパの町並みと云うけれど、とてもひどい仕上げらしい。まるで安普請の西洋の建物をムリヤリマネして陳腐な建物だらけの中国と一緒です。そんなフーコック島なのに物価はものすごく高いらしい。例えるなら欧州並み。それ以上に最悪なのが観光業に携わる島民たちです。島巡りのツアーに参加すると、運転手は一番良いツアーを見せるのではなく、自分がお金を稼げるツアーを見せていくのですね。あるアメリカ人の旅行記では「先ずスキューバヘルメットを被せられて5分間水中に入るアトラクションに行き、写真を撮るために追加料金50$が必要でした。ただ写真を撮ってもらうため別の島に行き、10分間小さなビーチに座らされ、音楽を大音量で流されます。ランチは最悪。崩れそうな小汚いキッチンがあって、冷たい古いシーフードが出されました。そこで見たのは...調理スタッフが他の客の食べ残しを鍋に戻していました。数日後、家族全員がひどい食中毒にかかり、ホテルの部屋を出られませんでした。周辺地域は50%が空っぽで、オフシーズンのゴーストタウンのようなものです」。こりゃあ日本人でなくとも一度訪れたら辟易するでしょうね。とても乗り継ぎで長い時間と費用かけて行くほどのとこぢゃない。近年はダナンでさえ、こうした傾向が強いとか。ヨメの知人の娘さんはダナンに毎年のように行ってたのに、最近は昔の良さが無くなったとまったく行かなくなりました。こうした傾向...日本の観光地もスタディすべきですよ。外国人観光客だからとボッタクリ商売ばかりやってたらその内しっぺ返しくらう。「今」どんだけ稼ぐぢゃなくて、長い目で見て誠実さと信頼のある観光地でないと。
May 30, 2026
コメント(3)

ルーマニアと云うと貧素な知識しかない私はバルカン半島にある国と云うことと「吸血鬼ドラキュラ」しか思い浮かばない。首都は名前だけ知ってるブカレストらしい。この国の近代史って180度転換の繰り返しなんですね。第2次大戦中はファシズムの台頭でナチスドイツ側。ところが大戦終結の前年、1944年にクーデターが起こって、こんどは連合国側について。終戦から数年経ずしてソ連の影響下に入って社会主義国化。と思ったら1999年には民衆暴動で政権が崩壊して民主化し、今はEUやNATOに加盟してる民主主義国家になってるのです。このルーマニアの首都ブカレストに「国民の館」と云う建物があります。そんぢゃそこらの建物と違いますよ~延床面積330,000㎡ は大阪万博の大屋根リングの約6倍のスケール、政府系の建築物としてはアメリカ国防総省本庁舎ペンタゴン、タイ国会議事堂に次いで世界第3位の大きさを誇り、建物の総重量約410万t は政府系の建築物としては世界1です。地上10階、地下4階、高さ84m 、幅275m 、奥行き235m 、部屋数は3,107もあります。地下には自動車が走行できるトンネルもあるそうです。いったいこんなとてつもない建物、何のために建てたのでしょう?今は「議事堂宮殿=国会議事堂」として使われてますが、もともとはたった独りのバカ者が命令して建てさせたのですね。そのバカ者とは社会主義時代の大統領ニコラエ・チャウシェスクです。チャウシェスクってのは訪問先の中国と北朝鮮で個人崇拝を目の当たりにして感化され、厳格な国家主義的イデオロギーを導入。秘密警察が国内の監視と抑圧を担当、報道の自由を根こそぎ奪い去った人物です。1970年代の石油危機でルーマニア経済が逼迫すると、生活必需品を配給制にするほど緊縮財政を敷いたのですね。それにも関わらず、自身の権力誇示のためにこんな建物を建造させたのです。国民の館は1984年に着工され、昼夜を問わず建設工事が進められました。緊迫財政の中、この建物には当時の日本円に換算して約1,500億円もの総工費をかけて建設されたのです。しかしチャウシェスクは建物の完成を見ることはありませんでした。1989年、ルーマニア革命が勃発しました。これに対してチャウシェスクは陸軍、民兵、治安部隊に命令して抗議集団に発砲、死傷者が出始めました。これが契機になってチャウシェスクに反対する気運の高まりと抗議行動はルーマニア国内の全主要都市に拡大していたのですね。いよいよヤバイと感じたチャウシェスクは妻エレナとともに共産党中央委員会の建物の屋上からヘリコプターに乗って逃亡。ブカレストから脱出してトゥルゴヴィシュテと云うところに着くも、その日のうちに反乱した軍隊に捕らえられました。チャウシェスク夫妻は裁判にかけられ、国家に対する犯罪、自国民の大量虐殺、外国の銀行に秘密口座の開設、ならびに「国民経済を弱体化させた」容疑で起訴され、夫婦の全財産没収ならびに死刑を宣告されたのです。そして、その日のうちに夫婦ともども銃殺刑に処せられました。処刑の様子はTVで放送され、冷戦下の東欧民主化における最も暴力的な劇的瞬間となったのです。国民の館はチャウシェスク政権が倒されたのを機に、建設計画の7割程度の完成をもって建設が一時中断されました。その後建設が再開しエレベーターなどが増築されたのですね。完工は1997年になってからです。現在は国会議事堂として使われてますが、豪華な装飾のホールや、廊下など建物の一部は有料で一般公開されています。ただ一回20名限定のツアーに参加する必要があり、その予約方法が電話しか受け付けてないのでルーマニア語喋れないと予約困難ですね。チケット代は約3,000円。一部しか公開できないのは部屋数が3,000超えで、あまりに大規模のため管理ができないためなんです。内部の写真撮影は原則禁止されてますが、入場料とは別に撮影料を払うことで撮影許可を受けることができるらしい。
May 29, 2026
コメント(3)

アメリカの「エヌビディア(NVIDIA)」と云えば世界一のAI用半導体製造企業として有名ですね。AI用半導体がどんなものか知らない人でも、株価の推移で頻繁に取りざたされてるので、名前だけでも聞いたこと有る方は多いでしょう。NVIDIAの株価は2015年ころには約200円~300円でした。それがここ10年あまりで約200倍~300倍以上の驚異的な成長を遂げて、現在では世界最高の時価総額を誇る企業へと成長したのですね。昨年7月時点で時価総額が4兆$に達し、この水準に達した最初の株式上場企業となりました。以前、この会社にふれたときNVIDIAの創業者でCEOは台湾系アメリカ人のジェンスン・フアンと云うこと。そして創業期のイチバン苦しい時期に援助したのが、当時セガの副社長だった入交昭一郎の支援だったと述べました。現在AI関連の開発拠点は台湾の台北市と高雄市に設置されています。そしてNVIDIAの製品を製造してるのは、世界最大かつ世界トップのシェアを誇る、半導体の「受託製造」に特化した企業TSMCなんです。TSMCは世界で唯一、最先端の微細加工技術を持つ企業として、世界の主要な高性能半導体の大部分を製造。Apple 製品もTSMCの手によるものですが、私たちには熊本県に巨大生産拠点を作ってることで有名ですね。しかしPCの頭脳であるCPUは世界最大級の半導体メーカー「インテル(Intel)」とそれを追従する「AMD」2社の寡占状態です。AMDはソニーの「PlayStation」なんかのカスタムチップを製造してることでも知られてます。どっちにしても、このCPUが無ければ、いくら優秀なNVIDIA製品を搭載したPCでもピクリとも動きません。ところが今年3月、NVIDIAのCEOは突如、自社製のCPU「Vera 」を発表したのです。しかもVera は現在のインテル製CPUより処理速度が1.5倍も早い!さらに一度に処理できる情報はインテル製CPUの4倍。さらにさらに電力消費は従来のCPUが300Wくらい食ってたのに、脅威の50Wととてつもない省エネです。そのCPUはAI生成に特化したCPUなんですね。インテルやAMDの最新CPUでトランジスタ数は約100億個ですが、Vera は1個のCPUにトランジスタが2,270億個も搭載されてます。まさに怪物のようなCPUですが、この技術の裏にTSMCの製造技術が有るのですね。しかもVera はデータを流すパイプが従来の約2.2倍、これは従来のCPUが片側2車線道路だとすると、Vera は4車線くらいの違いなんです。その他にも優位性がものすごく有るのですが、専門的な話になるのでこの辺りで...ところが、こんなスゴイCPUにも泣き所があるのです。それは独自のプログラム内部構造やモジュール同士の連携ルール(アーキテクチャ)を採用せざるを得なかったため、現在PCで使えてるソフトは全く動かないと云うこと。Vera 専用のプログラムが必要なんですね。もともとVera はPC用として開発しておらず、ネットワークを通じてデータや機能を提供するAIデーターセンターの専用PC「サーバー」用として設計されてます。極端な省エネで、サーバーを極限まで小型化できるので、昨今問題になってるAIデーターセンターの膨大な電力消費量や熱、スペースの問題を一気に解決してくれるのです。しかもNVIDIAは、Vera と自社のAI部品GPU「Rubin」を組み合わせた統合プラットフォーム「Vera Rubin 」も発表。これによりAI推論コストは最大1/10に削減可能になりました。プラットフォームはすでに量産段階に入っており、今年後半から市場へ投入される見込みです。Vera Rubin を導入することによってAIデーターセンターは年間何十億円の経費節減になるのです。しかもデーターセンターの敷地面積は大幅に縮小できる。上手なやり方ですね、NVIDIAの割り切った方針。汎用PCのことはインテルとAMDにまかせて、AIに特化したCPUだけに注力する。しかもインテルとAMDは自社一貫製造ですが、NVIDIAは外注先TSMCの世界一の製造技術を利用するので製造に関する開発コストが0(ゼロ)。NVIDIAは宇宙空間のようにサイズ、重量、電力に制約のある環境向けに「NVIDIA Space-1 Vera Rubin Module」まで発表してます。宇宙機器向けの製品開発を本格化する取り組みの一環で、宇宙空間におけるAI処理性能は従来の実験製品の25倍に達すると云います。NVIDIAの株価急騰はトレンドの伸びではなく、あくまで製造能力が増強されたためなんですね。実はAIに関する需要は現在の市場規模よりもっと高いのです。しかし実際に製造してるTSMCの生産能力の限界や、昨今問題視されてるメモリーチップの供給頭打ちによって生産が追いついてないのです。すなわち業界の需要そのものがとんでもない量なのに供給が追いついてないための決算数値なんです。なのでこれらが改善されるとNVIDIAの売上はさらにさらに上昇します。ジェンスン・フアンCEOは需要が実は1兆$を超えてると発言してます。昨年の半導体市場全体の売上が約8,000億$ですから、たった1社の受注額が世界中の半導体市場規模1年間の出荷額を上回るワケです。つまり製造能力の延びよりも、需要が常に上を行ってるワケですから、NVIDIAの売上や株価と云うのはとめどもなく延びていくのですね。
May 28, 2026
コメント(4)

ニューヨークのマンハッタンに行くとローストナッツや、結び目のような形をしたパン"プレッツェル"の香ばしい良い香りがすることがあります。それと同時に交通量の多さからくる排気ガスや、地下鉄付近の焦げたゴムのようなニオイもしてます。私がマンハッタンを訪れたのは6月でしたが、この時期になると路上に山積みされたゴミ袋や下水道から、生ゴミが腐敗したような匂いやアンモニア臭が立ちこめることもありました。これが冬場になると地下の暖房システムから立ち上る白い蒸気が、周囲の汚れや地下の匂いを巻き込んで、金属っぽい、あるいは少し埃っぽいニオイを漂わせるらしい。それと同時に年間を通じて漂う甘くてスモーキーな独特のニオイに気づくでしょう。このニオイの源は「マリファナ(大麻)」の臭いです。以前、オランダのアムステルダムは街中にマリファナのニオイが充満してると述べました。オランダでマリファナの使用は厳密には「合法」でなくても、少量であれば刑罰の対象外(非犯罪化)とされているのですね。これと同じようにアメリカではワシントンD.C.の他、シアトル、デンバー、ロサンゼルス、ニューヨーク、グアムなど多くの州や地域で嗜好用大麻が合法と認められているのですね。タイのバンコクでもアジアで初めて合法化されましたが、ショップに買いにいってる外国人はアラブ系の人たちばかりでした。欧米人はほとんど見かけなかったですね。ニューヨークのマリファナは、かつて「麻薬」として厳しく規制されていましたが、現在は州法によって娯楽用および医療用の使用・所持が認められているのです。対象年齢は21歳以上、公共の場では最大約85g まで、自宅では最大約2.2kg までの所持が許可されています。州の認可を受けた販売店(ディスペンサリー)でのみ購入が可能で、州の「禁煙法」に準じ、タバコの喫煙が許可されている屋外など場所で吸引が可能なんです、ただ州法では合法でも、連邦法では依然として「スケジュールI」の違法薬物に指定されているので、州境を越えて大麻を持ち運ぶことは連邦法違反になります。日本の「大麻取締法」には国外犯規定があり、日本人が例えニューヨークと云えども所持・購入した場合、帰国後に日本の法律で罰せられますので夢々手をださないように。昨年、私が単身でバンコクに度々訪れてたため、帰国時の荷物検査でマリファナの痕跡がないか徹底的に調べられました。マリファナ合法のニューヨークでも、コカインやヘロインとなると話が違います。いわゆる「ハードドラッグ」は、ニューヨークでも依然として違法なんですね。ヘロインってのはケシの実から採れる「アヘン」を原料にした麻薬で、数ある薬物の中でも特に依存性と毒性が強いものです。私たちはイギリスに香港の割譲をもたらした東インド会社と清によるアヘン戦争で知識ありますね。対するコカインは、コカの葉から抽出される強力な麻薬で、日本では厳しく規制されている違法薬物です。強い精神依存性があり、呼吸困難や心疾患、最悪の場合は死に至る危険性があります。オーストラリアは国別のコカイン使用率で世界トップクラス(20人に1人が使用経験あり)です。欧州でコカイン使用者が特に多いとされる都市のダントツはスペインのバルセロナです。バルセロナはヨーロッパで最も使用量が多い都市のひとつなんですね。そしてスイスのチューリッヒもスイス国内で特に多く、欧州全体でも上位に位置します。ベメギーのアントワープは欧州への主要なコカイン密輸ルートの拠点となっており、使用量も非常に多いとされています。米州ではニューヨーク、ロサンゼルスが歴史的にクラック・コカインの流行(クラックブーム)の影響を強く受け、現在も主要な消費都市です。それ以上なのがフィラデルフィア。「ゾンビタウン」と呼ばれるエリアが存在し、薬物使用が深刻な社会問題になってます。日本、インドネシア、インドなどはコカインの使用率が極めて低い国々として挙げられてます。特にマレーシアの麻薬規制は非常に厳しく、危険薬物法によれば、麻薬等の危険薬物の違法売買は死刑であり、所持は最高で無期懲役の重刑が科せられます。これは外国人であっても同じ刑罰が適用されます。スロバキア、ハンガリーなど東欧諸国もコカインの使用者が極めて少ない傾向にあります。逆に麻薬を所持・使用しても逮捕されない国も存在します。それはポルトガルです。ポルトガルでは2001年から、薬物の使用者に刑法ではなく行政法を適用しています。つまり薬物の使用者を逮捕せずに、更生施設に入れるなど警察・刑務所を関わらせない方法で対処しているのです。こうした麻薬禍も生産者がいなければ起こらないワケですが、いったいどこで造ってるのでしょう。世界のヘロイン(アヘン)生産はアフガニスタンが約90%以上と圧倒的なシェアを占めてましたが、2021年のタリバン政権奪還後の禁止命令により生産が激減しています。ミャンマーは古くから「ゴールデン・トライアングル」の一部として、アフガニスタンに次ぐ世界第2位のケシ生産地です。アメリカ市場向けの主要生産地はメキシコです。対するコカイン生産国は、南米アンデス地域にあるコロンビア、ペルー、ボリビアの3ヶ国に集中しています。コカインの原料となるコカ栽培面積の割合はコロンビア約70%で世界最大の生産・輸出拠点です。続いてペルーの約20%、ボリビア約10%と続きます。原料となる「コカノキ」は南米原産で、主にアンデス山脈の農村地帯で栽培されています。生産されたコカインの多くは、主に米州や欧州などの消費市場へ密輸されていくワケですが、欧州などでの需要拡大を背景に、特にコロンビアでの生産が急増しています。ところが麻薬カルテルの本拠地として知られるメキシコやコロンビアの使用率は世界平均よりも低くなってるのですね。つまり高級魚を食べてるのは地元の漁師では無く、むしろもっと豊かな国(西欧諸国)と云うことです。昨年のロイター記事に、国連薬物犯罪事務所(UNODC)が発表した「世界薬物報告」によると、コカインの23年の世界生産量は前年比約34%増の3,708トン超となり過去最高を記録した。欧州や米州での使用者拡大を背景に、主にコロンビアで生産が急増しているのが要因。コロンビアではコカインの密植栽培の面積が広がり、同国での収穫量が約50%増えた。コカインの生産量、押収量、使用量はいずれも過去最高を記録し、コカインは世界で最も大きく伸びている違法薬物市場となったと述べてます。23年の世界でのコカイン使用者数は推計で2,500万人と、10年前の1,700万人から増加の一途をたどっているとも。一般の日本人にはまったく縁のない違法薬物ですが、世界規模で見たらとんでもないことになってるのですね。その背景には何があるのでしょう?「一度くらいなら」「どんな気分になるのか」という軽い好奇心が入り口となるのでしょうが、その背景にはSNSなどで誰でも容易に密売人と接触できる環境が整っていることでしょうか。違法薬物を買うと云うことは自身が破滅すると同時に、密売の元締めであるマフィアを潤しより強大にすることになります。今年、トランプが外国テロ組織に指定してる麻薬カルテル最高幹部エル・メンチョをメキシコ軍が殺害したとき、組織のメンバーが市街地で車両に火をつけ道路封鎖した上、銃撃戦に発展してます。メキシコでは大統領選などに向けて、麻薬カルテルが政治家を標的にした射殺事件が多発しており、2024年時点で既に15人の立候補者が殺害されてます。またエクアドルでもコカイン組織の流入により治安が急激に悪化。大統領選の候補者が射殺されるなど、国家レベルの危機に直面しています。外務省海外安全ホームページには南米で最も危険な国として、ベネズエラ、コロンビア、エクアドルを挙げてます。中米のホンジュラスやエルサルバドルも同様に非常に危険な地域とされてます。その背景には麻薬組織の抗争があって、中南米がいかに麻薬と密接な関係にあるか分かります。ペルーのコカ密栽培の家族をインタビューしたYouTube 動画が配信されてましたが、こうした最下流にいる人たちは単純に貧しいがための苦肉の策なんですね。つまり政府援助が充分でない人々が違法行為と知ってても作付けをしなければならない。政府はコーヒーなどへの転換を提案してますが、コーヒーは苗を植えてから収穫できるまで3~5年の歳月を要します。それに対してコカはたった3ヶ月で収穫できる。彼らは子供に教育を受けさせるためにコカ栽培を続けてるのです。これにペルー共産党が加担して内戦を匂わせてるために政府も簡単に手出しできないのですね。ここでも貧困が引き金になって違法行為がまかり通る。世界中にこんなことが頻発してるのですから、いったい世界はどんな世の中なんでしょうね。
May 27, 2026
コメント(5)

世界で最も人気のある観光都市はフランスのパリです。都市ランキングで5年連続で世界トップの座を維持しており、世界的な大都市であるロンドンやマドリード、そしてアジアトップの東京などがそれに続いています。なにしろパリには有名なエッフェル塔やルーヴル美術館など歴史的建造物が目白押しですからね。ところが花の都パリの北東部、セーヌ川の北側、パリ19区に行ってみたら...歴史的に見ると19区には1933年のドイツ第三帝国成立によりユダヤ系ドイツ人が、1939年のフランコ独裁政権成立によりスペイン人が、その他イタリア人やポルトガル人ら、1960代にはユダヤ系トルコ人、アルジェリア人やピエ・ノワールらがこの地にやってきた移民の街です。そして現在は主にサハラ以南のアラブ系やアフリカ系が大多数を占める地区に変化してしまいました。19区の総人口は約18万人~19万人ですが、外国籍の居住者や移民の割合は区全体で非常に高く、特にベルヴィルやウルク周辺など北東部エリアにアラブ系やアフリカ系のコミュニティが集中しています。居住しているアラブ系住民の多くは、アルジェリア、モロッコ、チュニジアなどの北アフリカにルーツを持っています。このエリアは人口密度も1平方キロメートルあたり約2万7,000人と非常に高いのですが、背景にはこの地区の家賃がものすごく安いことが原因してます。19区と18区の境にあるメトロのベルヴィル駅周辺に来るといっきにホームレスも増えてきます。現在、フランス全体の不法滞在者の数は約70万人と推定されており、そのうちパリに約25万人~40万人の不法移民が居住していると推定されています。移民総数ではなく、不法移民ですよ。移民だけでみたら、パリにいる移民の数は2024年時点で約770万人に上り、パリ総人口の約約11.3%以上を占めてます。パリ市内では、住民の4人に1人が海外生まれなんです。この数をみるとこれから日本が外国人居住者をどう受け入れていくか考えさせられますね。少子化激しい日本で外国人労働者は貴重な戦力になりますが、それも法律に則った正しい居住でないと。その辺のメリハリは必要です。19区よりもっとやばいのが18区です。18区に「アフリカタウン」があります。18区には「モンマルトルの丘」や世界的に有名なキャバレー「ムーラン・ルージュ」など観光客で賑わいますが、ピガール駅周辺やバルベス・ロシュシュアール駅周辺、ラ・シャペル駅周辺など南部エリアは治安が悪く、特に警戒が必要なエリアとされてます。18区の地下鉄駅を出たとたん、大勢のアフリカ系住民が寄ってきて大麻を売りつけようとします。この地区そのものが街全体に大麻のニオイが漂ってます。そして手当たり次第にからまれます。こんなとこで写真撮るどころか、スマホそのもの出すのも危険です。ここまでフランスに移民が多くなったのは、19世紀後半からの産業化と人口減少が原因です。まさに日本がかかえてる問題ですね。そうして近隣の欧州諸国から労働者が大量に流入したことから、フランスは「移民の国」としての側面が強まり始めました。さらに戦争などによる兵力・労働力不足を当時の植民地から受け入れことも拍車をかけました。アフリカタウンに入り込むと、フランス語以外、アフリカ諸国の言葉が飛び交ってます。ここの生活ではフランス語を使わずに完結してしまう地区なんです。
May 26, 2026
コメント(4)

昨年行われた大阪・関西万博のカザフスタン館でドナー臓器の保存、治療、輸送を目的とした世界最先端医療技術「ALEM」によって臓器を体外で24時間以上、生理的条件に極めて近い環境で機能させる機械を展示しました。カザフスタンって中央アジアの国で、私など首都アスタナの設計コンペで日本の建築家 黒川紀章が1位に選ばれ、その都市計画案に基づき開発が続けられている国ぐらいしか知識なかったけど、なかなかの先端技術国のようです。ALEMは鼓動してる「心臓」、呼吸してる「肺」、機能的な「肝臓」を維持する技術なんですね。カザフスタンのALEMシステムは体外で生命を維持する全期間を通して臓器の治療ができるのです。つまり臓器をいったん体外に取り出して治療をした後、再びその臓器を体内にもどす仕組みなんです。これにより拒絶反応や移植の機能不全リスクが激減するらしい。カザフスタンは、西と北でロシア、東で中国、南でキルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタンと国境を接する国で、南西は世界最大の湖カスピ海に面しています。国土面積は272万4,900平方km と世界第9位で、世界で最も広い内陸国ですが、人口は約1,900万人しか居らず人口密度が世界でも低い国のひとつです。その人口密度は1平方km あたり6人以下しかいません。この国の最大の強みはとんでもない量の石油、天然ガス、石炭、ウラン、銅、鉛、亜鉛などの資源大国だと云うことです。とくにウランが世界の18%で埋蔵量世界トップ、クロムが10%、マンガンが5%、銅が5%、銀が5%、鉛が9%、亜鉛が8%と世界規模でもとてつもない埋蔵量なんですね。ここで高市首相が登場します。昨年、東京で「中央アジア+日本」首脳会合を開催したのですね。なんで中央アジアと怪訝に思われたかも知れませんが、このときから首相は中東産原油への高い依存を危惧してたのです。トランプのイラン攻撃よりずっと以前のことです。重要鉱物の供給網強化と輸送ルートの多角化が戦略的優先課題として打ち出され、トランス・カスピ海国際輸送回廊(ミドル・コリドー)と云うロシアを経由せずに中央アジアと欧州を結ぶルートによって、エネルギーや戦略物資の新たな輸送路を築き上げたのですね。その中核に位置するのがカザフスタンなんです。特に日本とカザフスタンの関係強化は、石油、ウラン、物流だけにとどまっていませんでした。そこには、より深い歴史的・倫理的な次元があったのです。カザフスタンは長らくソ連(ロシア)の支配下にありました。その時代、カザフスタンのセミパラチンスク核実験場では約40年間に450回以上の核実験がソ連によって行われてたのです。これは世界の核実験のほぼ1/4に相当します。1949年~1989年までの間、広島の原爆の数千倍に相当する核爆発が実施され、その結果、放射性降下物により約150万人の住民が被曝し、現在もガン、白血病、免疫低下、新生児の障害や遺伝的影響など甚大な健康・環境被害が続いています。さらに汚染された土壌や水、家畜を通じた内部被曝が世代を超えて続いており、カザフスタンはまさに日本と同じ核被害国なんです。日本・カザフスタン両国はいずれも核による被害の記憶を抱え、その記憶を対話、協力、そして平和を訴える基盤へと転化しようとしてきたのですね。首都アスタナはコサックたちがイシム川上流に要塞を造ったのが起源です。第2次大戦後には大規模な捕虜収容所がソ連によって設置され、シベリア抑留の対象となった日本人捕虜の一部が移送されてきた場所です。現在のアスタナはとても近代的で美しい都市に変貌してます。カザフスタンの民族構成はカザフ人が70.7%、ロシア人が15.2%、ウズベク人が3.3%、ウクライナ人が1.9%、ウイグル人が1.5%、タタール人が1.1%、その他5.2%となっていますが、「その他」の中には朝鮮系が多く入っています。しかし彼らの多くは現時点で3、4世代目となっており、民族的教育も育まれることがないため、母語である朝鮮語を話せない人がほとんどなんですね。こんだけ長い間、他民族が混じり合ってたら、さぞかしカザフスタンの女性は美しい人が多いのでは?当たりぃぃぃ!東洋系の顔からまさに中央アジア系、そしてロシア系まで街を歩いてても美人さんが多い。それも至るところにです。それでは目の保養でもしてください。なんか日本人っぽい顔立ちですね。
May 25, 2026
コメント(4)

東京から福島県いわき市まで約150km です。この距離は伊豆急行線や東名高速道路を利用して、南伊豆方面や静岡市へ向かう距離にも相当します。そんなに短い距離よりもっと短い145km 離れた地点がアメリカのフロリダ州キーウェストからキューバまでの距離なんです。そんな近くにあるキューバは同盟国のベネズエラから大部分の石油を輸入していました。しかしトランプが今年ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領と妻を拘束しアメリカに移送したことで、ベネズエラ政権は崩壊。これにより石油輸入の道を絶たれたキューバは深刻な燃料不足に陥り、今では1日2~3時間の電力供給、首都ハバナの街は回収不能となったゴミの山と化してます。トランプはベネズエラに引き続き、1959年のキューバ革命以降キューバ共産党による一党独裁体制下にある社会主義政権を転覆させて、長年の目の上のたんこぶ一掃を目論んでいるのですね。アメリカとキューバの関係と云えば1962年起こった「キューバ危機」がもっとも人類にとってヤバイできごとでした。ソ連がキューバに核ミサイル基地を建設していることが発覚して、アメリカがカリブ海でキューバの海上臨検を実施。米ソ間の緊張が高まり、核戦争寸前までいったのです。シークレットサービスは事態が発生した場合、当時のアメリカ大統領ケネディの家族および政府の要人をホワイトハウス地下の核シェルターに入れることにしていました。このことをジャクリーン・ケネディ夫人に伝えたとき、逆に大統領夫人は「もし事態が悪化したら私はキャロラインとジョンJRの手をつなぎ、ホワイトハウスの南庭に行きます。そして勇敢な兵士のようにそこに立ち、全てのアメリカ人と同じ運命に立ち向かいます」と語りました。ケネディは演説で「今後どのような経過をたどるか、どれだけ人的損害を招くか正確に予見しうる者はいない。我々の意志と忍耐が試練にかけられ、我々の直面している危機を常に我々に感知させるだろう。一番大きな危険は何もしないことです」と締めくくって、断固たる措置をキューバどころかソ連に布告したのです。こうしてアメリカは軍が定める5段階の防衛準備態勢のうち、最高度に次ぐ緊急事態レベル「デフコン2(DEFCON 2)」を発令し、核戦争などの全面的な危機に対して軍全体が数時間以内に展開・対応できる状態を打ち出しました。核爆弾を搭載したボーイングB-52戦略爆撃機やポラリス戦略ミサイル原子力潜水艦がソ連国境近くまで進出し、B-52はボーイングKC-135による空中給油を受けながら24時間体制でアラスカや北極近辺のソ連空域近辺を複数機で飛行し続け、戦争勃発と攻撃開始に備えたのです。これに対して危機感をもったソ連のフルシチョフ首相は事態が制御不能になりつつあることを恐れキューバから手を引いたのです。ひとり大国の思惑に踊らされたキューバのカストロ議長だけが取り残されてしまった。今までアメリカで「デフコン2」が発令したのはこのキューバ危機だけです。実際は1991年の湾岸戦争「砂漠の嵐作戦」開始時に、統合参謀本部によってデフコン2が発令された記録がありますが、アメリカから遠く離れたイラクでの軍事作戦。しかもイラクが核兵器をもってないことは事前に知ってたので、キューバ危機のような悲壮感はありませんでした。デフコンは数字が小さくなるほど危険度が高くなり、アメリカ軍とNATOでは、デフコン5の完全な平時、最も危険度が低い状態から、デフコン4の通常より高い情報収集態勢、デフコン3の通常より高度な準備態勢で空軍などは15分以内の出撃が可能と規定。そしてデフコン2の最高度に準じる緊急事態ときて、完全な戦時状況(開戦状態)のデフコン1と続きます。このデフコン2と1が象徴的に描かれた映画がNetflixで配信されている「ハウス・オブ・ダイナマイト」です。「ダイナマイトの家」とは、この世界が些細なきっかけや誤解で一瞬にして吹き飛んでしまうほど、非常に脆く危険なバランスの上に成り立っていることを意味してます。作品の冒頭、どこかの国が核ミサイル、いわゆるICBMを発射したことをホワイトハウスのシチュエーションルームがつかむとこから始まります。千島列島東方を飛行中なことから北朝鮮がまたまた無意味なミサイル実験をしたのだろうとみんな思ってます。やがて日本海のどこかに落っこちて終わり。そう思ってた矢先、ICBMは突如、飛行角度を変えて太平洋を横断するルートに。このままではアメリカ本土中西部に着弾することに。アメリカ戦略軍の初期分析により、ICBMが着弾するまで18分しかないことが判明します。都市部を直撃した場合、数百万人が死亡する可能性があった。そして...デフコン2が発令されるのです。アラスカのフォート・グリーリー基地にいる部隊に弾道弾迎撃ミサイル(GBI)2発の発射命令が下されます。動揺しながら迎撃ミサイルを発射しようとするアメリカ兵。ところが迎撃ミサイルの1発は展開に失敗し、もう1発もICBM撃墜に失敗してしまいます。ICBMの着弾目標は人口約940万人、アメリカ第3の都市シカゴと特定されます。ここで防衛即応態勢をデフコン1に引き上げるのです。アメリカ建国以来初めてのデフコン1です。大統領はバスケットボールのイベント参加中にICBM発射の報告を受け、会場から避難します。「核のフットボール」を運搬する報復戦略顧問のロバート・リーヴス海軍少佐が同行してます。「核のフットボール」とは、アメリカ大統領がホワイトハウスなどの司令部を離れている時でも、核兵器による攻撃の命令を出せる通信機器や認証ツールが収められた黒いブリーフケースのことです。よく誤解されるブリーフケースに発射ボタンが格納されてるってのは間違いです。実際に核攻撃を命じるときには、このカバンに入った通信機材と、大統領が常に身に付けている「ビスケット」と呼ばれる認証カードの組み合わせによってミサイル基地で発射ボタンは押されます。つまり世界が消滅するかも知れない核の使用がたったひとりの男の意思によって決定されるのです。シカゴが攻撃されたら、次はワシントンであり、ニューヨークであり、ロサンゼルスでしょう。どこから発射されたICBMか分からない上に、ロシアも中国も北朝鮮も通信を遮断してます。つまりアメリカが報復によって次なるICBMの発射を阻止するためには、全方位で核の報復をしなければならないと云うことです。それはとりもなおさず...地球の壊滅と云うことです。現在、世界で核兵器を保有していることが確認・推定されている国はアメリカ、ロシア、中国、イギリス、フランス、インド、パキスタン、北朝鮮、イスラエルの計9ヶ国です。そして全世界で実戦配備されている大陸間弾道ミサイル(ICBM)は、ロシアが約500基以上、アメリカ約400基、中国約100~200基以上、北朝鮮が約数~十数基程度で、合計で約800~900基と推定されてます。こうしたICBMは持ってることによって、他国の核使用を抑止する効果があります。つまり使ってしまったときは、自国もまた滅びるときなんです。しかし運用するのは人間だと云うことを忘れてはなりません。感情をもち情緒が安定しない人間が地球を壊滅させるかもしれない武器を扱ってると云うことです。映画「ターミネーター」や「マトリックス」ではAIが暴走して人類を破滅の淵に送り込みましたが、そんなこと考えなくても立派に人間はやりおおせるのです。広島と長崎に原爆投下を命じたトルーマン大統領をみれば分かるでしょう。これがトランプだったら?映画「ハウス・オブ・ダイナマイト」の最後では、ICBMが着弾したか、大統領がどう決断したかは語られずに終わります。現実では地球周回偵察衛星でどの国がICBMを発射しても即感知できるし、現在のICBMは飛行途中でいくつもの核弾頭に分かれる多弾頭化してるのでとても2発の要撃ミサイルでは撃墜できません。それより以前にICBMを発射するときは、1発きりなんて発射をせず、同時に多数を発射するのでICBM発射そのものが終焉となるワケです。つまり絶対発射してはならないのがICBMなんですね。映画ではミサイル発射と云う極限状態を通しての人間模様を描くのが主眼になってるので、発射そのもののお話は象徴的に描いてるだけです。「ハウス・オブ・ダイナマイト予告編
May 24, 2026
コメント(2)

アゼルバイジャンって国、どれだけの日本人が知ってるのでしょう?私なんてカスピ海に面した国しか知識がなかった。地理的には東ヨーロッパと西アジアの交差点にあり、東にカスピ海、北にロシア、北西にジョージア、西にアルメニア、南にイランに囲まれているんですね。このアゼルバイジャンって、「第二のドバイ」と呼ばれるくらい豊富な石油・天然ガス資源で近代的な都市づくりしているらしい。アゼルバイジャンと云うと 地中から噴き出す天然ガスが自然発火し、2,000年以上燃え続けている「ヤナル・ダグ(燃える丘)」が有名ですね。ここには首都バクーから路線バスで約30分程度で行けるらしい。現地には炎を取り囲むようにすり鉢状の観覧席が整備されていて、日没後のライトアップされた姿が幻想的らしい。アゼルバイジャンのヤナル・ダグAzerbaijan's famous "Burning Mountain", Yanardagこのアゼルバイジャンって意外なことに非常な親日国なんです。日本国籍のパスポートを持ってたらアゼルバイジャンに入国するためのビザが不要なんですね。世界中の国で日本だけの特例なんです。その背景にはアゼルバイジャンの歴史があります。冷戦時代にかけてアゼルバイジャンは独立国でなくソ連の構成国アゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国だったのですね。ところが1991年にソ連邦が解体・消滅することで、アゼルバイジャンは晴れて独立国家になりました。そのときいち早くアゼルバイジャンの独立を認め国家承認したのが日本政府だったのです。2000年には在アゼルバイジャン日本大使館が開設され、2005年には駐日アゼルバイジャン大使館が開設されました。アゼルバイジャンは世界屈指の柔道強豪国で、特に男子チームはオリンピックや世界選手権で毎年のように金メダルを獲得しています。近年の国際大会でも日本と並ぶかそれ以上の金メダルを獲得するほどの強豪国となり、2024年には国際大会の全メダル数で日本を追い越してしまいました。その裏には国をあげての最先端トレーニング環境があり、近年設立された柔道専用のナショナルトレーニングセンターは、医療施設やコンディショニングルームまで完備されてます。1994年にリレハンメルオリンピックでスキーノルディック複合の河野孝典が金メダルを獲得しました。そしたら関係ないのにアゼルバイジャンは、河野孝典金メダル獲得の記念切手を翌年に発行してしまったのです。日本は2017年までにアゼルバイジャンに対し、1,100億円以上の経済援助を実施、2013年~2017年にかけては5年連続で最大のアゼルバイジャン援助国になるなど経済発展に寄与しています。乾燥帯に位置するアゼルバイジャン南部へ土地改良のための機材供与、産油国としてエネルギー開発関連の援助内容が多いのですね。アゼルバイジャンの電力を支える「セヴェルナヤ・ガス火力複合発電所」は日本からの2度の円借款によって建設されました。逆に日本のエネルギー安定供給のため、カスピ海のアゼリ・チラグ・ギュネシュリ油田開発やシャフデニズ・ガス田開発に伊藤忠商事や国際石油開発帝石(INPEX)など日本企業が進出しており、油田やパイプラインに大きな権益を保有しているのですね。アゼルバイジャンが親日なのは、元々アゼルバイジャンがトルコから派生した国と云うことが最も大きな理由です。主要民族であるアゼル人には、トルコ系民族としてのルーツを持つ人が多く、オスマン帝国時代の海難事故における日本人の救助などが広く共有されているのですね。そもそもアゼルバイジャンの発展を牽引した先代のヘイダル・アリエフ大統領が大の親日家なんですね。日本の経済成長モデルを国づくりの参考にした経緯があります。アゼルバイジャンの国民性は「目上の人を敬う」「もてなしの心がある」「敵対する者にも寛容である」など、日本と共通する道徳観があることも親近感につながっているようです。それでは「コーカサスのパリ」と称される首都バクーの街並みを見てみましょう。とても綺麗で治安もよさそうです。
May 23, 2026
コメント(4)

アメリカには州間高速道路と云う州をまたいだ自動車専用道路が有ります。交通状況が良好だったら、多くの州で時速約105km ~120km の高速走行が可能なんですね。ただ多くのドライバーは制限速度の約8~24km オーバーで走る傾向があり、時速130km ~140km ほどで流れていることも珍しくありません。その州間高速道路にカリフォルニア州サンフランシスコ~ニューヨーク市の郊外にあたるニュージャージー州ティーネックまでを結ぶ州間高速道路80号線ってのがあります。全長4,640km でアメリカ本土をほぼ東西に横断する路線であり、シアトル~ボストンまでを結ぶ州間高速道路90号線に次いで長い距離を有する道路です。この州間高速道路80号線が通過する州は出発地点のサンフランシスコがあるカリフォルニア州から始まり、ネバダ州、ユタ州、ワイオミング州、ネブラスカ州、アイオワ州、イリノイ州、オハイオ州、ペンシルベニア州、ニュージャージー州と実に10州にも及びます。アメリカを横断する非常に交通量の多い幹線道路 州間高速道路80号線でも特にアイオワ州などの中西部地域では、トラックの交通量が非常に多いことで知られています。アイオワ州内の80号線はアメリカで最も危険な高速道路のひとつに挙げられることがあるほど、冬の休日や混雑時を含めて長距離トラックの通行が激しいのです。アメリカの長距離トラックは、約8.5m のセミトレーラー2連に牽引車を合計すると最大約19.8m もの全長が一般的なんですね。。アイオワ州の東部、ウォルコット(Walcott)の州間高速道路80号線沿い、出口284を降りてすぐの場所に日本で云う道の駅かSA・PAみたいだけど、世界最大のトラックストップとして知られる「アイオワ80」と云う施設があります。ここはシカゴ方面からのアクセスに便利で、シカゴからは車で約3時間の距離にあります。平均的なトラックストップ30ヘクタールの3倍である89ヘクタールの敷地内にあり、毎日5,000人のトラック運転手を受け入れてます。駐車場は900台のトラックと250台の乗用車が収納でき、レストランやフードコート、シャワー施設だけでなく、映画館、理髪店、さらには歯医者やカイロプラクティック、教会、トラック輸送専門の博物館などトラック運転手や観光客向けの数多くの施設が備わっていて、観光地としても人気が高い施設なんですね。食事処「アイオワ80キッチン」は24時間営業でもちろん無休です。調理場の面積は510平方メートルで、300席を有して、毎日1,000人以上の客が利用してます。このレストランの名物料理は朝食時間帯に提供される「ハングリーマン・ブレックファスト」です。卵2個とベーコン、ハッシュブラウン、ソーセージ、ソーセージパティに特大のパンケーキ2枚がつきます。いかにもアメリカらしい料理で、日本人からしたらそのボリームと美観・内容からあまり触手が伸びませんが、これがアメリカ人トラック・ドライバーには大人気らしい。この朝食だけで、年間約70万個の卵が消費され、アイオワ80キッチンでは年間36万2,000食ものハングリーマン・ブレックファストがオーダーされるらしい。昼食以降になるともっとタイヘンです。なにしろ質より量のアメリカ人ですからね。アイオワ80キッチンではポークチョップだけで年間36万2,000枚もの数を調理します。コーヒーに至っては年間200万杯も提供してます。これだけのサービスを450名の従業員がまわしているのですね。なんともアメリカを象徴するレストランですが、ここがトラック・ドライバーにとってとびきり憩いの場所らしい。
May 22, 2026
コメント(4)

北朝鮮は論外として、中国は絶対行きたくない国のトップですねぇ。なにしろ訪日中国人の行動を見て、なんと民度の低い人種かと実感させられてますから、わざわざそんな国で不愉快な思いしたくない。旅行=その国の文化や人々との接触が第一に来て、その後に食事や観光がついてまわりますから。そこいくとサギ師やスリだらけのエジプトなんかも、いくら見るものが多いと云ってもそれ以前の問題ですね。そもそも日本が安全すぎて、人は規律を守り、食べるものは美味しいですから、そうしたものに慣れすぎてて他国に行くと何がしらかイヤなものは発見してしまいがちです。パリのエッフェル塔周辺だってミサンガを勝手に手に巻き付けて代金を請求する「ミサンガ詐欺」や、偽の署名活動を装ったスリ・寄付金強要が頻発しているし、ローマのコロッセオ、トレビの泉周辺でもグラディエーターの格好をした人物と一緒に写真を撮ると高額請求されるケースや、強引なミサンガ、水ボトルの販売が一般的ですからね。それではインドはどうでしょう?よくネットに掲載されてる喧騒うずまくインド市中を見ると混沌そのもの。そもそもインドくらいその土地文化に対する知識が希薄な国はない。むしろ欧州の方が東ヨーロッパぢゃなければ想像がつくけど、インドは中央アジアと同列に連想しがたい。インドは2026年現在、名目GDP約4.5兆$で1位アメリカ、2位中国、3位ドイツに次いで世界第4位の経済大国です。主要国を凌ぐ7%前後の高い経済成長率を維持しており、数年後にはアメリカ、中国に次ぐ世界第3位の経済大国へ浮上すると予測されています。その裏付けはソフトウェア産業やITアウトソーシングなど、高度なデジタル技術で世界をリードしているのですね。例えば首都デリーの国際空港(インディラ・ガンディー国際空港)を見ると、イメージしてるインドとは大違いのキレイさです。空港から都心部を結ぶ地下鉄「デリー・メトロ」の車内も清潔そのもの。おぉ、これは経済大国そのもの。イメージが違ってた!と、思うのは...早とちりです。一歩空港ビルを出て、うるさく付きまとう客引きを振り切って、事前支払いのプリペイドタクシーカウンターで行きたいとこ申し出てタクシーに乗車してください。これで安心と思ってたら...前払いタクシーを利用したとしても、運転手は追加の客を乗せたり、ホテルが全焼したと告げて別のホテルに誘導したり、「友人」の土産物店に連れて行ったりするなどの悪巧みをします。正規タクシー運転手そのものが、熟練の詐欺師、時間の無駄遣い、強奪者なんです。まさに思い描いてるインドそのものです。名目GDP世界第4位とこのギャップは何なんでしょう。インド人は世界有数の人を不愉快にする人種なんでしょうか?よくインド人の多くは初対面でもすぐに距離を縮め、人懐っこい性格の人が多いと云いますが...名目GDP世界第4位と云う数字に騙されてはいけません。国家としての経済規模はトップクラスですが、人口がやたら多いため「ひとり当たりのGDP」では世界平均を下回る水準なんです。さらに都市部と農村部の格差や、富裕層と貧困層の経済格差が歴然としてるのですね。日本人は低賃金に苦しんでる人が多いと云いますが、それでも世界30位台なんです。それに比べ、インドのひとり当たり名目GDPは世界ランキング140位台後半なんです。つまりインド人の大多数は非常に貧しく、これが観光客をカモにする仕事を助長してるのですね。とりわけこうした詐欺にひっかかるのは日本人旅行者が多いと云われてます。日本と同じように安全だと誤解してるのもあるし、そもそも英語に自信がない日本人が多いので詐欺師たちはこれを利用して、話を混乱させたり誤解を招いたりさせてるのですね。日本で詐欺やぼったくりに合うことはほとんどないので、親切そうに見える詐欺師の言葉を簡単に信じてしまう傾向が多いのです。リキシャやタクシードライバー、自称ガイドが「泊まろうとしてるホテルは閉まってる」「メインバザールはデモがあって封鎖されている」と云って、電話して確認してあげると云われても電話先は詐欺グループにつながっていて嘘をつかれます。メトロのニューデリー駅を降り、高架を渡って反対側に行こうとすると鉄道のニューデリー駅構内を通る必要があります。そこでは荷物チェックがあるのですが、その前に偽物の駅員がいてチケットがないとこの先入れないと嘘を云ってきます。そのまま「連れて行ってやる」と云われてリキシャに乗せられ、旅行会社に連れて行かれ、高額なツアーを組まされるのがオチです。人が多くどこも混雑してるとか、交通マナーがメチャメチャとか、食事が口にあわないとか、衛生上問題があるとかは許容できる人でも、この不愉快な文化はガマンならんでしょう。観光客と見ると騙そうとする、子供や物乞いに出会うとチョット油断してたらスリを働く。こればっかしはいかんともしがたいですね。もちろんこんなインド人ばかりぢゃないどころか、大半は善良で親切なんでしょうが。中国人の民度の低さとまた違った不愉快な思いしてまで私はインド旅行したいとは思いません。
May 21, 2026
コメント(4)

アメリカの人口は2026年時点で約3億4,900万人です。これは1位インド、2位中国に次いで世界第3位の人口規模を誇り、日本の約3倍の人口を有しています。人種のるつぼとも形容されるアメリカですが、白人が約78.1%を占める多数派で、黒人が13.1%、その他が8.8%なんですね。アメリカは出生地主義(親の国籍や人種に関係なく、その子どもが生まれた国の国籍を自動的に付与する制度)をとっていますが、アメリカ国外生まれの住民は12.8%もいます。ロサンゼルス(LA)と云えばアメリカ国内でも比較的 犯罪発生率が高く決して安全とは云えません。経済格差やホームレス問題が背景にあり、エリアごとの格差が激しいのが特徴です。安全と云える地域はサンタモニカやビバリーヒルズで、こうした地域は警察の巡回も多く安全度が高いです。ハリウッドは昼間こそ観光客で賑わいますが、夜間や路地裏ではかなりヤバイです。私も渡米したとき、もっとも行く場所に注意したのがLAでした。このLAには世界最大規模の約20万人~23万人のイラン系住民が暮らしています。そう、今トランプが制圧しようとしてるイラン出身者たちです。その人口の多さと文化的な影響力の大きさから、現地のイラン系コミュニティは「テヘランゼルス(Tehrangeles)」という愛称で広く知られています。テヘランゼルスでもとりわけ市西部のウェストウッド(UCLA周辺)には多くのイラン系移民が集中しており「リトル・ペルシャ」とも呼ばれています。またビバリーヒルズやウェスト・ロサンゼルス周辺にも多く居住しています。こうした地域にはペルシャ語の書籍や中東の食材、伝統工芸品を扱う商店が数多く立ち並んでますが、それに混じって中華や中南米系のお店も多い。チャイナタウンのような門があるわけでもないし、ペルシャ語の看板がたくさんあったりもしません。よくある特定の移民に乗っ取られた街ではなく、複数の文化圏が混在した街なんですね。つまり彼らは「見えないマイノリティ」なんです。こうした街だったら移民にも寛容になれますね。ここに暮らすイラン系住民の多くは1979年のイラン革命以降にアメリカへ亡命や移住してきた人々で、長年にわたりLAの経済や文化、政治において重要な役割を果たしています。イラン革命以前のイランは現在では想像もできない教育の近代化や女性の参政権付与、ヴェール着用の禁止などイスラームの伝統よりも西洋化を優先する政策を推進してた国です。しかし、イランは豊かな石油資源を持っていますが、その利益は一部の特権階級や欧米企業に集中し、近代化の恩恵を受けられない貧困層や労働者が取り残され、それが保守的なイスラム教徒と結びついてイラン革命が起こったのですね。しかし蓋を開けたら、こんどは宗教人たちが民権運動を弾圧し、イラン革命以前の自由な考え方を一掃してしまった。テヘランゼルスの住民は、このイラン現体制への反発が非常に強い考え方をもつ人たちで、イラン国内の反体制デモや政治的な動きに対して連帯を示す集会などが度々行われています。つまりトランプの政治姿勢の強烈な支持者なんですね。実は驚くことにユダヤ系イラン人もけっこう居るのですね。カリフォルニア州だけで約3万人のユダヤ系イラン人が住んでいると云われてます。彼らは他のユダヤ系の人とは一線を画し、イランから来た人だけの宗教施設をつくり、ユダヤ教徒向けのイラン料理のレストランもあります。このひとたちのコミュニティは「テフランジェルス」と呼ばれてます。ユダヤ人であること、イラン系であること、そして肌の色や移民としての複雑な背景から、三重の差別や偏見に直面することも少なくありません。ところがビジネスや各界で成功を収めた人が多く、アメリカ社会に深く統合されているのですね。
May 20, 2026
コメント(4)

小泉防衛相は国会で、防衛費増額を批判する共産党に対し「云うべき相手を考えてほしい」と反論してます。中国を名指しして、20年間で約7倍の軍事費、防衛費を増加させているし、この3年間で見ても、わが国の防衛費の伸びをはるかに上回る軍事費、防衛費を増強させていると指摘したのですね。「他国の軍事費増強は棚に上げ、日本だけが一方的に軍拡を進めているかのように見せるのは理解に苦しむ」と指摘。日本は戦争を放棄しています。しかし攻められたときは自国を守らねばならない。日本が防衛力を整えることは「地域の平和と安全を守るため」であり、軍拡ではなく最低限必要な防衛力の抜本的強化であると答弁しています。もちろん軍隊なんて持たなくていいななら持たないに越したことない。よく引き合いに出されるのがスイスですね。「永世中立」を維持するため、国民皆兵制を基礎にした独自の国防軍と、全土に張り巡らされた防衛インフラ、および各家庭レベルの防災・防衛体制を維持してます。スイス軍は職業軍人ではなく、一般市民による民兵が大部分を占めるのが大きな特徴で、予備役の兵士はライフルなどの小銃を自宅で保管することが認められています。これにより即座に武装して抵抗できる体制を確保しているのですね。国民一人ひとりが国を守るという意識を強く持ってるのです。こうした防衛を支えてるのが「防衛産業」です。アメリカで云えばステルス戦闘機F-35やF-22、各種ミサイル防衛システムなどを主力に世界中の軍用機の製造をリードしている「ロッキード・マーティン」。旅客機メーカーとして有名な「ボーイング」は、同時に世界有数の防衛・宇宙航空業者でもあり、F/A-18戦闘機やアパッチ攻撃ヘリコプター、空中給油機などを製造しています。次世代ステルス戦略爆撃機B-21などの航空機から、無人偵察システム、宇宙開発、サイバーセキュリティに至るまで高度な軍事技術を有する「ノースロップ・グラマン」。そして潜水艦の造船や、エイブラムス主力戦車の製造を行ってる「ゼネラル・ダイナミクス」など、みなさんも一度は名前を耳にされたことがおありでしょう。日本の防衛企業ではF-2戦闘機や護衛艦、潜水艦、ミサイルなどを幅広く製造しており、航空宇宙・防衛分野で国内防衛産業の最大手「三菱重工業」。アメリカの地対空ミサイル「パトリオット」の製造も行ってます。「川崎重工業」は潜水艦やヘリコプター、航空機、ジェットエンジンなどの製造を手掛ける主要メーカーで、「IHI」は航空機用エンジンや艦艇用ガスタービンエンジンを製造してます。「日本製鋼所」は艦載砲や戦車などの大型戦車砲・装甲材に特化した国内唯一のメーカーです。またレーダーシステム、地対空ミサイル、通信機器などの防衛エレクトロニクス分野では「三菱電機」、自衛隊の指揮システムや通信ネットワーク、電子戦システムなどの情報・通信分野で「NEC」が防衛省と深く関わってます。しかしこうした脚光を受けるメーカーとは別に、社名は知っててもまさかこんな会社が防衛産業!?なんてのも数多くあります。たとえば空調で有名な「ダイキン工業」は、自衛隊員が使うライフルの弾や戦車の砲弾などを製造するトップメーカーでもあります。海上自衛隊向けの艦載ソナーや水中音響センサー、水中探知用センサーは潜水艦や不審船の動きを探知する重要なアイテムですが、この分野では「沖電気」の音響と通信の両技術を融合した高度な防衛をおこなってます。自衛隊の潜水艦は原子力を使わない「通常動力型」では世界最高水準の静粛性とステルス性能を誇ってるのですね。実は中国の航空母艦「遼寧」の東シナ海行動の全ては、自衛隊と米軍の潜水艦がずっと追跡を続けてるのですよ。以外に見落とされがちですが、戦闘力を維持するには燃料が欠かせません。第2次大戦末期のバルジの戦いを描いたアメリカ映画「バルジ大作戦」では、アメリカ軍の燃料基地を奪取しようとするドイツ軍が押し寄せてくる中、連合軍は大量に流した燃料に手榴弾を投げ込み、ドイツ軍機甲部隊を壊滅させると云うストーリーです。つまりこの作品では燃料の奪い合いが主要テーマになってるのですね。それほど戦争を継続するには燃料補給がカギとなるのです。自衛隊の燃料調達は「出光興産」がやってます。航空タービン燃料である「Jet A-1」供給し、航空機や艦載機を影で支える重要な役割を担ってます。とくに災害時や有事の際には燃料輸送の継続性がもっとも大きなカギとなるのですね。出光は全国の供給網と貯蔵施設を活かし、緊急時の対応力をずっと維持してきたのです。自動車メーカーの「SUBARU(スバル)」は想定できますね。なにしろSUBARUの前身は、太平洋戦争終戦まで東洋最大、世界有数の航空機メーカーであり、日本軍向けに多くの軍用機を開発・製造した「中島飛行機」なんですから。陸軍航空部隊の歴代主力戦闘機となった一式戦闘機「隼」を開発した会社です。現在SUBARUは、陸上自衛隊向け多用途ヘリコプター「UH-2」や航空自衛隊の救難機「U-125A」の整備・改修をおこなってます。その他、海外からの防衛装備品調達に商社 伊藤忠の子会社で防衛・航空・宇宙関連に特化した専門商社「伊藤忠アビエーション」が深く関わっていたり、私たちが知らない企業が数多く日本の防衛を支えています。政府は安全保障環境の変化に対応するため防衛力の抜本的強化を進めており、装備品の安定調達やサプライチェーン強靱化を目指してこれら防衛産業の支援策を強化しているのですね。
May 19, 2026
コメント(5)

EU諸国でもとりわけトランプによるイラン攻撃を痛烈に批判してるのがスペイン。スペインのサンチェス首相は国際法を遵守する立場から「紛争や爆弾では問題を解決できない」と主張し、イラン攻撃のためにスペイン国内の米軍基地使用を断固として認めない姿勢を貫いています。これに対し、トランプはスペインの非協力的な態度に強く反発し、一部ではNATOにおけるスペインの資格停止が検討されているという報道もされました。スペイン女性と云えばくっきりとした目鼻立ちや健康的な小麦色の肌、豊かな黒髪を持つ魅力的な女性が多く、世界的な美女の国として話題に上がります。そこには感情をストレートに表現する非常にポジティブで情的な気質が、内面からのエネルギーとなって魅力に深みを与えているとも云われてますね。では、このスペイン女性はど~でしょう?この人はスペインのレオノール王女です。スペインはフェリペ6世を国家元首とする立憲君主制を敷いてて、日本と同じようにスペイン国王は「国の統一と恒久性の象徴」と定められています。そのフェリペ6世の長女がレオノール王女で、彼女は父とともにサッカーのアトレティコ・マドリードのファンであるとともに名誉会長を務めています。日本では次期天皇に誰を擁立するか賛否両論噴出してますが、スペインは女性であっても王位継承できます。スペイン憲法では男子優先の継承順位が定められてますが、国王フェリペ6世には男子がおらず、長女であるレオノール王女が第1位の継承権を有しているのですね。つまり彼女が将来のスペイン国王になるワケです。最近のレオノール王女の画像が公開されました。なんと...!スペインの王位継承第1位であるレオノール王女は、将来の国王=最高司令官としての即位に備え、2023年から3年間にわたる徹底した軍事訓練を受けていたのです。陸軍、海軍での訓練を順調に修了し、現在は空軍での最終段階となる訓練に臨んでいます。これは空軍士官学校で戦闘機の操縦訓練を行ってる画像で、昨年には初の単独飛行(ソロ・フライト)を成功させました。今年21歳を迎えるレオノール王女、軍事訓練終了後に大学での学業に戻る予定とされています。Watch Spanish Princess Leonor Fly a F-5 Military Jet
May 18, 2026
コメント(5)

日本の造船業は、第2次大戦で壊滅的な打撃を受けた後、溶接技術やブロック工法をいち早く導入し生産性を劇的に向上させました。そして1956年にイギリスを抜き、世界トップの座を獲得。1990年代には世界の建造量の40%以上を日本の造船業界が占めました。まさに建造量世界一の「造船大国」として君臨したのですね。ところが2000年代に入ると、大規模な設備投資と強力な国家支援を背景にする中国・韓国のメーカーが低コスト攻勢をかけ、シェアを急速に奪われていくのです。日本のシェアは一時約10%まで後退し、業界の再編や撤退が相次ぎました。そんな中で2013年に世界最大級のコンテナ船や各種タンカー、LNG船や商船、護衛艦、巡視船と云った防衛艦艇、洋上風力発電設備などの海洋構造物を建造するジャパンマリンユナイテッドが設立されました。ジャパンマリンユナイテッドは100年以上の歴史を持つユニバーサル造船とIHIマリンユナイテッドが統合して発足した企業で、世界トップレベルの技術力を持ちます。また世界唯一の砕氷実験水槽を所有し「しらせ」や「みらいII」などの砕氷船も開発してます。政府は経済安全保障の観点も含め、2035年までに国内の造船能力および建造量を現在の約2倍に引き上げる再生計画を推進してますが、最盛期9万人超いた造船業就業者が現在は約7万人へと減少しておりなかなか厳しいのが現状なんですね。超大型原油タンカー(VLCC)は約200万バレルの原油を積み込むことが出来る設計になってます。東京ドームの容積が780万バレルなので、VLCC原油4隻分で東京ドームがいっぱいにと云うことです。原油の比重は産地によって異なりますが、200万バレルの原油は重量にすると約30万トンにも達し、船一隻に満載された原油の価格は約130億円にもなります。それでもVLCCに満載された200万バレルの原油は、日本の需要16時間分つまり約0.6日にしか相当しないのですから、日々消費する石油製品を安定供給するためには、毎日1.5隻のVLCCが原油を積んで日本に戻ってくる必要があるのです。それが昨今の中東情勢で中東からの原油供給が途切れがちになり、高市政権は必死で世界各地から原油を買い集めているのですね。ところで船と云えば推進力にプロペラ(スクリュー)が欠かせませんが、一般人にはあんまし馴染みのないものでもありますね。しかし巨大な船体を動かす推進力を生み出す唯一無二の重要部品だし、プロペラが供給停止すると物流やエネルギー安全保障、さらには防衛体制に直結する深刻な影響が出ます。潜水艦などが探知されないための静粛性や耐久性の観点から、他国製への依存は安全保障上の重大なリスクとなり、経済安全保障推進法に基づき安定供給確保を図るべき重要物資として指定・管理されています。このプロペラには既製品と云う概念がありません。すべてオーダーメイドなんです。そして大量生産するような性格ではないので、生産手段として人間の技量がものすごく物を云います。プロペラの原形となる鋳型製造には鋳物師の高度な職人技が必要です。また翼後縁のごくわずかな部分に施されるプロペラの翼後縁から発生する微細な渦の動きが翼の振動数と共鳴して発生する音「鳴音防止加工」は、極め付けの職人技と云える技術が必要なんですね。しかし人間技には欠点もあります。それは再現性の低さです。プロペラでこの問題がいちばん大きく現れるのが翼表面の仕上げです。大型プロペラでは1枚の翼といっても畳数畳分になることがあり、その微妙な曲面を手仕上げで正確に仕上げることは不可能です。こうした問題を解決するため、流体力学によって得られた3次元のプロペラ形状と、それを金属の塊として正しく再現するNC翼面加工技術が必要になってくるのですね。プロペラの材料はニッケル・アルミニウム青銅が使われます。この素材は海水の耐食性の点でステンレス鋼や黄銅をはるかに上回り、マンガン青銅よりも優れています。 耐食性は黄銅よりもはるかに高いのですね。これを鋳造してプロペラの原型を作るのです。そうして鋳造された10m 近くある大きなプロペラの翼を1/100mm 単位で研削していく作業は、その道数十年の熟練工によって行われているのですね。コンピュータを使った機械では、どうやってもできない世界だそうです。まさに人間の指先の感覚が問題の所在を見つけ、問題解決に至ることが多い世界だそうで、こうなると職人確保がプロペラ業界の必須項目になるのですね。このプロペラを伏せた高さは大型タンカー用だと鎌倉の大仏と同じ11m にもなります。そんなプロペラを手で細かく研磨していくのですから、膨大な手間になりますね。船舶用プロペラの世界シェアNo.1の企業が日本にあります。大型固定ピッチプロペラでは国内シェア100%、世界シェアでも約30%でトップを誇ります。それは岡山県の「ナカシマプロペラ」です。ナカシマプロペラの創業は古く1926年(大正15年/昭和元年)で太平洋戦争中は日本の軍艦のプロペラを造ってました。現在までこの会社が製造したプロペラの総数は約100万個。月間に直すと約1,000個で、これは漁船用の小形プロペラから直径10m クラスの大型プロペラを含めたすべての個数の平均値です。そして一品生産ですから、この100万個がそのまま100万種類のプロペラになるのですね。近年では人工関節など医療機器分野へ事業を広げ、売上の約1割を占めているそうです。ナカシマのプロペラを使えば、製造コストは他国のプロペラより割高でも、節約できるエネルギーを計算すれば1~2年の航海で元が取れると云われてます。これだけスゴイ会社なのに売上高で約220億円、純利益は約13億円(2022年)しかありません。それは巨大な工芸品ともいうべきプロペラの価格にあります。プロペラは一品生産といえども特別注文の高級品と云う扱いではなく、中身や性能とはほとんど無関係の計り売りなんです。つまりキロ当たりいくらの世界なんですね。ただ世界市場規模は、約70億米$規模に達しており、今後も海運需要の増加に伴って成長が予測されてます。
May 17, 2026
コメント(4)

今回のトランプ訪中で随行したアメリカ企業トップたちにジェンスン・フアンと云う人物がいます。当初、トランプはアメリカの最重要戦略物資製造メーカーのトップ ジェンスン・フアンを同行させるつもりはありませんでした。しかし中国に対するカードの弱さから、急遽同行させることになり、中国渡航の経由地アラスカでジェンスン・フアンを拾ったのですね。ジェンスン・フアンは元々台湾人です。そしてPCのグラフィック・プロセッサ会社NVDIA(エヌビディア)の社長兼CEOなんですね。2024年時点で純資産額は約1,187億$(約18兆7,000億円)と云うとんでもない資産家でもあります。グラフィック・プロセッサとは何なんでしょう?PCに入ってるCPU(中央演算処理装置)はご存知ですね。PCやスマホの「頭脳」にあたる最も重要な部品です。PC全体の司令塔として、データの計算、装置の制御、処理などを行い、性能が高いほどスムーズで高速な動作が可能になります。CPUで最も有名なメーカーと云えば「インテル(Intel)」ですね。対してGPU(グラフィック・プロセッサ)、もともとは3Dゲームなどの画像・映像処理を専門に行うために開発されたパーツです。私のPCにも追加でNVDIAのGPUを入れてますが、これによって映像出力がCPUを介さず高速で描画されるので、非常に映像の出方がスムーズで美しいです。もっともGPUの恩恵を受けるのは動画編集です。動画を編集すると必ず「書き出し」と云う処理をしなければならないのですが、これをCPUだけでやらせると最新のCPUでもすごく時間がかかります。それがGPU介すると、CPUだけよりずっと素早く書き出しが終わるのですね。GPUは同じ種類の単純な計算を同時かつ大量に実行する「並列処理」が得意で、云ってみればCPUがたったひとりの料理のシェフ、GPUが大勢居るアルバイトと云ったところです。NVDIAは、このGPUで世界市場の90%を占めるモンスター企業なんですね。そんなNVDIAのGPUがいちやく脚光を浴びたのは「AI」の進捗からです。AIで質問に答えたり、画像を生成する仕組みは膨大な量のデータ並列処理の繰り返しなんですね。これによって1台のPCに収まらないような巨大なデータを分散して効率的に扱えるのですが、これを行うキーパーツがGPUなんです。生成AIの構築・推論はGPUなくして実現できないのですね。それで中国は喉から手が出るほどこの技術が欲しかったのですが、トランプは西側諸国の最重要戦略物資として中国への輸出を禁止してたのです。ここで話題を変えて"入交昭一郎(いりまじり しょういちろう)"と云う人物をご存知ですか?もともとは1960年代~1970年代にかけてホンダのロードレース用エンジンの設計をヤマハと競ったり、その後F1エンジン設計の責任者になった人物で、最終的にはホンダの副社長として辣腕をふるいました。ホンダを退職してからは、ゲーム会社の「セガ」に副社長として迎え入れられ、1996年に発売されたセガサターン用のアドベンチャーゲームソフト「サクラ大戦」では製作総指揮・プロデューサー代表を務め、サクラ大戦をセガの一大人気シリーズに育て上げました。そして1998年にはセガの社長に昇格しますが、2000年にプレイステーションとの競争に負けセガを退社してます。その入交がジェンスン・フアン率いるNVDIAの救世主だったのです。創業して初めてグラフィックス・チップを開発した当時から、NVDIAに興味を示したのはセガの米国法人で、NVDIAとのライセンス契約を結んだのですね。NVDIAのチップ販売は思うように伸びませんでしたが、セガはNVDIAの実力を買っていたのです。ところがビル・ゲイツ率いるマイクロソフトがウィンドウズ95を発売すると、NVDIAが開発すすめてたグラフィックスとは別の規格を奨励し、それ以外の手法はサポートしないと表明してしまったのです。NVDIAの手法はウィンドウズ95の方式と互換性がなく、廃れていくのは決定的な状況となりました。そこでNVDIAはウィンドウズ95に合わせたグラフィックスに方向転換しようとしますが、それはとりもなおさずセガとの契約を打ち切ることになります。契約打ち切りは当時、弱小パーツメーカーだったNVDIAにとってたちまち資金枯渇につながります。当時、セガ米国法人のトップを務めていたのが入交昭一郎でした。入交は「私は彼(ジェンスン・フアン)をまだ信じていた」とウォール・ストリート・ジャーナルの取材に答えてます。日本に帰国すると、セガ上層部にこう提案しました「エヌビディアに出資すべきだ」。たった数日前に契約を不履行にしたアメリカの無名スタートアップに出資するよう仕向けたのです。そして入交はセガによる500万$の出資資金を確保しましたが、それは当時のNVDIAのほぼ全資産でした。そしてついにNVDIAは既存製品の10倍の性能を引き出す当時最速のICチップ開発に成功するのです。これを契機にNVDIAはコンピュータグラフィックスで常にトップをいく企業として成功していくのですね。つまり倒産寸前のNVDIAを救ったのは、たったひとりの日本人実業家だったのです。米セガは後に500万$の出資で手にしたNVDIA株を1,500万$で売却してます。つまりセガはこの株売却で1,000万$も儲けたワケです。それは入交がセガの社長を退任した後での出来事でした。入交とジェンスン・フアンは今も親交が続いており、昨年には入交が出演するラジオ番組にジェンスン・フアンがビデオメッセージを送ってます。
May 16, 2026
コメント(4)

私のお気に入り映画「パンズ・ラビリンス」でアカデミー賞撮影賞を受賞したギレルモ・ナヴァロ。この監督が撮った作品がNetflix で配信されてたのでかなり古い作品ですが観てみました。映画のタイトルは「Cocaine Godmother」邦訳すると「コカイン・ゴッドマザー」。と、云えばセルダ・ブランコしかないと思ってたら、やはり彼女の伝記映画でした。主演のグリセルダ・ブランコ役がキャサリン・ゼタ=ジョーンズってかなり美人すぎない?本物のグリセルダ・ブランコの写真を見ると、こりゃあ~かなりヤバイおばはん丸出し。なんと云っても女だてらに麻薬王で殺人鬼ですからね。グリセルダ・ブランコってのはコロンビアの貧困家庭に生まれましたが、11歳のとき自宅近くの高級住宅街で子供を誘拐し、身代金を要求したあげく身代金受け取りに失敗して、子供を射殺してしまうのですね。19歳で家出し、20歳まで市内中心部で泥棒をしていました。最初の夫と共にコロンビアで初めてマリファナ販売事業を始め、夫と離婚した後、偽の書類を持って偽名でアメリカに不法入国。ニューヨークのクイーンズでコカイン密輸業者アルベルト・ブラボとともにコロンビアの麻薬密売組織連合に参加し、ニューヨークで麻薬密売事業を成功させるのです。その後、マイアミに移り、歴史上最も裕福な犯罪者の一人パブロ・エスコバルを中心とした「マイアミ麻薬戦争」に加わり、数々の殺人事件を始めとするあらゆる犯罪に手を染めたのですね。しかし1985年、ブランコは自宅で麻薬取締局 (DEA) 捜査官によって逮捕され、コカインの製造、輸入、配布を共謀した罪で起訴され、懲役15年の判決を受けます。映画「コカイン・ゴッドマザー」オフィシャル・トレーラー Cocaine Godmother - Official Trailerベネズエラやエルサルバドルとともに中南米でもっとも治安の悪い国に属するコロンビア。しかし彼女の育った時代のコロンビアは1948年に人気政治家ホルヘ・エリエセル・ガイタンがボゴタの街で暗殺されたことをきっかけに始まった暴力と社会不安の時代「ラ・ビオレンシア(コロンビア内戦)」によって徹底的に破壊され、10年後に終結するまでに殺害された人の数は20万人にのぼった時だったのです。暴力と殺人が繰り返される日常的だったのですね。こうした暴力を背景として、ブランコは大人になっていきました。ブランコと同世代のコロンビア女性たちは「権力は多くの場合、暴力行為によってもたらされる」ことを身をもって学んでいたのです。1970年代のディスコブームが、コカインなどの違法薬物の市場拡大に火をつけます。70年代半ばには、コロンビアはコカイン取引の中心地として台頭していくのです。ブランコの最初の夫、2番目の夫と相次いで殺害されてますが、これもブランコは自ら手を下したと供述してます。夫の死によってブランコには「ブラック・ウィドウ(黒い寡婦)」、すなわち、夫を殺して消し去った女性というイメージが定着してしまったのですね。暴力こそが、ブランコが帝国を築き維持するための基盤でした。1979年にはブランコの命令によって2人の殺し屋がマイアミのデイドランド・モールにある酒販店でコカインの売人とそのボディガードを抹殺します。さらにマイアミでブランコの子どもを蹴ったとされるヘスス・カストロの殺害命令を下すのですね。ところが彼女が雇った殺し屋は誤ってカストロの2歳の息子を殺してしまいます。ブランコはこの手違いのニュースを聞いて、父親の殺害に失敗したことでひどく腹を立ててたのですが、誤って息子を殺してしまったと殺し屋が告げたところ「それはいい、これでおあいこだ」と。記録によると、約200件の殺人に関与し、その多くは車よりも速く街中を移動できるバイクの暗殺者によって決行されましたが、この手法は彼女が考案したと云われています。ブランコのコカインビジネスを支えていたのは、麻薬を隠せるよう特別にデザインされた下着を着て国境を越える女性や老人、子供たちの密輸人でした。彼女の組織は毎月1,500kg ものコカインを出荷し、最盛期には毎月80万$の収益をあげてました。ブランコの流通ネットワークはコロンビアからカリフォルニアまで広がっており、最大の市場はニューヨーク、マイアミ、ロサンゼルスでした。こうしてブランコには「ゴッドマザー」「ブラック・ウィドウ」「クイーンピン(組織のかなめの女性)」とさまざまな異名がつきます。1975年にブランコは麻薬密売容疑で起訴されますが、コロンビアに帰国することで裁判を逃れます。彼女が70年代後半にマイアミに戻り、1980年から自身の帝国統合を再開しました。このとき約125,000人のキューバ人が船でフロリダに到着しましたが、これによって移民の多くが殺し屋やコカイン販売員として彼女のビジネスに関与するようになったのです。麻薬取締局は1985年カリフォルニア州アーバインでブランコを逮捕し、裁判で懲役15年の刑を言い渡されます。ブランコは2004年にコロンビアに強制送還され、メデジンの富裕層が暮らすエルポブラド地区で8年にわたって静かな生活を送りました。その間にブランコの息子2人が襲撃者に殺され、もうひとりの息子は殺される前に自殺したため、身寄りのない孤独な生活を送ることになるのです。2012年のCNNニュースにこんな記事が載りました。コロンビアで「コカインの女王」と呼ばれた69歳の女が、メデリンで銃で撃たれて死亡した。死亡したのは、1970年代から80年代にかけてコカイン密輸で暗躍したとされるグリセルダ・ブランコ元受刑者。至近距離から2発の銃弾を浴びたという。バイクのエンジン音と2発の銃声が聞こえたとの情報があり、警察が駆けつけたところ、血まみれで倒れているブランコ元受刑者を発見した。地元メディアは、同元受刑者が義理の娘とともに精肉店を出たところを銃撃されたと伝えている。義理の娘にけがはなかった。メデジンの貧しい通りから血まみれの道を切り開いてきた女性はついに、同じ街の通りでその命を終えたのです。
May 15, 2026
コメント(3)

大阪の北地区 梅田(大阪駅)周辺はJR大阪駅北側の旧梅田貨物駅跡地24ヘクタールが開発され「グラングリーン大阪」として広大な都市公園、商業施設、ホテルが誕生。今年11月には「うめきたの森」が開園予定で、すでに大阪駅直結のルクア大阪が新館をオープン。東館・西館と合わせた3館体制になって、西日本最大級のターミナルを誇ってます。もう私は長らく梅田界隈に行ってませんので、訪れてもまったくのお上りさん状態。地方から訪れた人は先ずミナミ、つまり道頓堀に外国人に混ざって観光されると思いますが、あそこはとにかくごみごみしてて、それに雑踏ですから人間のるつぼと化すのですね。とにかく土地がないから狭い場所にビルが立ち並び、なんとも落ち着かない。関空からの特急ラピート終点駅 南海なんばと云えば髙島屋のあるビル直結で、以前は高島屋前は自動車が南に抜ける道路だったのが、今は乗り入れ禁止して広場になってます。同じミナミでも道頓堀の雑踏に比べたら、目と鼻の先なのに比較的落ち着いてるエリアです。とは云え、南海電車と地下鉄御堂筋線が相互に乗り入れてるので人の往来は同じように尋常ぢゃありません。緑が極端に少ないでしょう...大阪って東京と比べて緑が少ないんです。このナンバ周辺はぎゅう詰め状態で、北地区のような再開発するとこ有りません。しいて云うなら同じナンバはナンバでも、心斎橋寄りで西に離れた「OCAT(大阪シティエアターミナル)」周辺でしょうか。OCATはJRで関空行くとき利用する駅なんですが、環状線(東京で云う山手線)経由だと大阪駅から関空まで直結で行けます。しかし海沿いに関空まで走るラピートと違って、辺鄙な山間部を走るのであまり人気がない。で、OCAT開業当時はJALもANAもチェックインカウンター設けてましたが、今は撤退してるハズです。OCATそのものが閑散としてますね。なので、この辺りもビルだらけですが、再開発するならここがターゲットになりやすいでしょうね。と思ってたら、なんと賑わってる高島屋に隣接する東側に新たに28階建ての巨大複合施設が誕生するらしい。え~っ!こんなとこに土地空いてたかしら?有るそうです。「なんさん通り」沿いにあった「難波センタービル」や「三菱UFJ銀行 難波駅前支店」などの跡地を活用しています。なんさん通りは、難波千日前と浪速区の日本橋3丁目を結ぶ商店街で、ゲームやアニメ、PCショップなどの小規模店が混在するややこしい土地です。そこを南海電鉄がテコ入れして2031年開業を目指して「グレーターなんば」と云うビルを建てるらしい。もう高島屋の目と鼻の先なんですね。巨大ビルと云っても、梅田のように広大な敷地があるワケではありません。なので上に延びたコンパクト&凝縮型のビルにするらしい。このビル、地下で各鉄道駅と行き来できます。なんとまぁ、こんとこによく土地があったものです。しかもこのビルを含めたミナミ再開発には目論見があるんですね。それが2031年開通予定の「なにわ筋線」の存在です。なにわ筋線と云うのは新幹線の停車駅新大阪から南海 新今宮駅を結ぶ新しい路線で、JRと南海が乗り入れする路線になります。しかも阪急電鉄まで乗り入れ計画してるとか。そうすると新大阪駅から新今宮経由で関空まで直結。梅田から関空まで最速38分と云う距離感。そこでちょうど中間にあたるナンバを再開発しようと云うワケです。ここでやっと納得いきました。なにわ筋線の終点「新今宮」駅周辺と云うのは、西成あいりん地区と云う東京の山谷や横浜の寿町と同じ日本の3大スラム街の一角にあります。この駅の真正面に「OMO7大阪 by 星野リゾート」が開業したのが2022年。星野リゾートほどのチェーンがなんでこんなヤバイとこにホテル建てたのだろうと大阪人はみんな不思議がってました。そしたら今年5月には「シティエクスプレス・バイ・マリオット大阪新今宮」まで開業してしまった。世界最大のホテルチェーン"マリオット"ですよ~いったいど~なってんねんと思ってたら、こう云うことだったのですね。新今宮駅が新大阪や梅田と関空をつなぐハブになる。こりゃあ数年後には西成のイメージそのものが大きく変貌しそう。南海電鉄の構想は新今宮どまりでは無いんですね。2024年には「通天閣」を南海グループに取り込みました。つまり以前はナンバ=高島屋周辺と云うスタンスから、もっと南、通天閣のあるエリアをナンバの玄関口にしようと云う目論見。今でもオーバーツーリズムなのに、縦横に拡大してもっと取り込み、分散させようと云う意図とともに、その裏には2030年のIR開業の影が見え隠れしてますね。ナンバでイチバン栄えてないと云った「OCAT」周辺にも西日本最大のアパホテル「アパホテル&リゾート〈大阪なんば駅前タワー〉」が2024年に開業しました。地上40階建て、客室数2,055室を誇る超高層タワー型ホテルで、最上階の展望プールや大浴場も完備しています。いやいや、家から出かけないと大阪中がどんどん変貌していって大阪人でありながら大阪が別の土地になりそうです。
May 14, 2026
コメント(4)

伊勢神宮や鈴鹿サーキットが有名な三重県って、社会科の授業では「近畿地方」と教えられるけど、気象庁の天気予報では「東日本」に分類されてます。むしろ関西の天気予報見てると、近畿ぢゃない四国の徳島や香川が一緒に報じられてます。私たち大阪人からしても、三重を関西の仲間に入れる雰囲気は少ないですね。実際、国の行政機関なんかでは中部地方・東海地方(東海3県=愛知・岐阜・三重)として扱われること多いです。なので三重県人を関西人かと問われたら、単純には割り切れない。三重県人を関西人と云えるかどうか判然としないのは、三重県はやたら縦に細長い県で、県内でも地域によって大阪や京都と縁の深い地域と、名古屋に近い地域が混在してるからなんですね。忍者で有名な伊賀市や名張市なんかは大阪の通勤・通学圏で、古来より飛鳥、奈良、京都などの都に隣接する地域として、また交通の要として京・大和文化の影響を強く受けてきた地域です。なのでこの土地の人たちは「自分たちは関西人」と思ってる人が多いのですね。阪神タイガースファンの割合も多い地域なんです。それなのに、この地域のスマホ管轄は中部地方扱いで、TVの民放も名古屋系の番組が流れてます。川柳に「伊勢屋 稲荷に 犬のふん」ってのがあります。伊勢屋とは伊勢出身の人が江戸で商いするときによく使ってた屋号ですが、伊勢商人は多少商売が苦しくてもけして強引なことをせず、ゆったり構えてます。その穏やかで控えめなとこが江戸の人々に受け入れられ、多くの伊勢商人が成功したのですね。なので地理的には関西圏と云えども、アクの強い大阪人や本音を云わない京都人とは話あわないこと多いんです。とくに四日市、津、松坂、伊勢なんて愛知県寄りの人々は、完全に名古屋を向いてます。と、云うか、そもそも自分たちを関西人と思ってない。野球はと~ぜん中日ドラゴンズファンです。名古屋と大阪を結ぶJR関西本線は名古屋から亀山まではJR東海の管轄で、亀山から大阪まではJR西日本の管轄なんですね。つまり関西人と自負してる人が多い伊賀や名張はJR西日本の管轄だから、交通経路まで東海と関西が三重県で入り乱れてることになります。なかなか珍しい県でしょ?
May 13, 2026
コメント(4)

日本の電子・半導体技術は1980年代後半~1990年代にかけて世界シェア1位の絶頂期を迎えた後、1990年代以降に急激に衰退しました。その転換点となったのは1986年に日米半導体協定が締結され、アメリカの圧力により市場が縮小し始めたとこから始まります。さらにバブル崩壊で設備投資能力が低下し、同時に韓国や台湾など海外メーカーの急速な台頭が起こってきたのですね。さらに日本企業は設計から製造まで自社生産に固守し、受託製造のトレンドに対応できなかったのと、デジタル産業の要になるPCやスマホ向け製品の波に乗り遅れたのが衰退原因です。そこには大企業の一部門としての半導体事業が、巨額の投資が必要な局面で迅速な決断を難しくしたのが大きな要因になったのですね。今や半導体の最重要部品で電源を切っても記憶が消えないNANDフラッシュメモリの世界シェアはSamsung (サムスン)とSK Hynix(SKハイニックス)と云う韓国企業が50%以上を占めて、どうどう1位、2位を独占してます。NAND型フラッシュメモリは1980年代に東芝の工学博士"舛岡富士雄"が発明したものです。ところが東芝は2016年(平成28年)にグループの原子力企業ウェスチングハウスが買収した原子力サービス会社ストーン&ウェブスターの資産価値が想定を大きく下回ったため、巨額の損失額を計上せざるを得なくなったのですね。それで債務超過になる東芝は増資でこれを免れようとしたのですが、前年に発覚した粉飾決算の影響で東京証券取引所と名古屋証券取引所から「特設注意市場銘柄」に指定されていたため、増資による債務超過解消は不可能になりました。つまり並外れた技術力をもつ優良企業が経営陣の怠慢と判断ミスでみすみす存続の危機さえ招いてしまったのです。そのため「経営の柱」と位置付けたはずの半導体メモリ事業を債務超過解消のために、2017年(平成29年)に株式譲渡と云う形で別会社として設立させました。そうして紆余曲折を経て東芝メモリを設立。それが現在の「キオクシア(KIOXIA)」です。2024年、キオクシアホールディングスが東京証券取引所プライム市場に株式を上場。さらに今年4月日経平均株価の定期見直しにより、構成銘柄に採用されるに至ったのです。先日、このブログで巨大AI産業と云うタイトルのもと、AI企業のすさまじい規模拡大でメモリが市場から極端に枯渇していると延べました。Google やMicrosoft などAIデーターセンターを運営する巨大企業がNANDフラッシュメモリを来年度、再来年度の生産枠まで前払いで押さえようとしているのです。その押さえようとしているメモリの生産拠点は韓国ではありません。なんと岩手県北上市にある日本企業のです。それはキオクシア北上工場です。もともと世界で先駆けてNANDフラッシュメモリを開発・製品化した東芝が、初めて量産を開始したのは岩手東芝エレクトロニクスで、約四半世紀の時を経て、NANDフラッシュメモリの量産拠点が岩手に戻ることになったのです。北上市の人口はたった9万人です。この小さな町に7,290億円が投じられました。ナゼこんな小さな町に巨額の投資がおこなわれたかと云うと、NANDフラッシュメモリの製造には微細な回路を洗浄するために極めて純度の高い水を大量に消費します。「超純水」と呼ばれる不純物を限りなく「0」に近づけた水です。東北地方の水は、この超純水の製造に理想的な性質を持ってるのです。そして半導体工場は振動を極端に嫌います。この点、北上市の地質は安定しており、工場に地震吸収構造を組み込みやすい。それに加えて東北電力の送電インフラが整備されており、膨大な電力を必要とする半導体工場の要求に答えてます。さらに北上市から車で1時間ほどの仙台市には東北大学があります。東北大学は日本初の「国際卓越研究大学」に選ばれた圧倒的な研究力と、世界最高水準の材料科学・スピントロニクス技術を持つ総合大学で、5回連続で日本大学ランキング1位を獲得した学校です。この大学との連携は技術者の採用と育成に直結するのですね。すでに地域経済にも変化をもたらし、キオクシア北上工場での雇用人数は3,000人規模に拡大してます。この工場建設に要した費用が7,290億円。これに対し政府は2,429億円の補助金を拠出してます。国のサプライチェーン強靭化支援認定事業でTSMC熊本に次ぐ規模の支援規模です。これはAIの学習データを格納するNANDフラッシュメモリは、経済安全保障上もっとも重要な物資と位置づけてるからなんですね。そして詳細は省きますが、キオクシアは韓国はおろか世界中のメモリメーカーとは全く違うアプローチでとてつもない技術開発をしたのです。これによって精度の非常に高いメモリの量産が可能になりました。ちょうど世界中がEVカーに目を向けてたとき、ひとりハイブリッドにこだわり続けたトヨタのひとり勝ちみたいなものです。キオクシアのCEOは「2026年度中の生産枠はすでに売り切れに近い」と。そしてAI企業はこぞって来年、再来年度の納品でさえ前払いで交渉をかけてるのです。キオクシアの前年は2,540億円の赤字でした。それが決算をすると売上高1兆7,065億円、前年比58.5%増、営業利益は4,530億円、独立後過去最高の成績を残したのです。さらに今年3月期の売上はトヨタを抜きました。赤沢経産大臣は「生成AIでメモリ市場の成長が見込まれる。日米連携で世界供給責任を果たす」と述べてます。キオクシアは2025年末~2026年時点のNANDフラッシュメモリ市場で、世界第2位~第3位のシェアを維持し、韓国SKハイニックスと僅差で競りあってます。
May 12, 2026
コメント(4)

高市内閣は経済安全保障を最優先課題に掲げ、半導体、レアアースやレアメタルなど重要鉱物、エネルギー、医療品、宇宙・防衛技術を「戦略物資」と位置づけてます。これらのサプライチェーン強化に巨額の投資を行い、他国への依存を脱却する「供給体制の強化」を目指しているのですね。政権が重視する主な戦略物資は、半導体・先端産業分野ではラピダスへの2,600億円超支援など技術開発と生産基盤の強化を狙ってます。重要鉱物については、蓄電池やEVに不可欠なレアメタル、レアアースの安定確保と供給網整備をもくろみ、先般行ったオーストラリア外遊では、アルバニージー首相との首脳会談でオーストラリア産のレアアースやリチウム、ニッケルなどの重要鉱物(レアメタル)の安定供給に向けた連携強化で合意しました。オーストラリアは世界有数のレアアース埋蔵量(約570万トン)を誇ってるのですが、今まで精製は全て中国企業に依存してきました。これを日本のレアメタル・レアアース精製企業である住友金属鉱山、三井金属など日本企業のイオン交換法や溶媒抽出法を用いたより高純度な精製技術を使って中国一辺倒からシフトさせようとしてるのです。医療物資では感染症対策や石油関連の医療用品など、東南アジア諸国からの調達ルートを安定化するためベトナム訪問しました。ベトナムもまた世界第2位のレアアース埋蔵量(約2,200万トン~350万トン)を誇る資源大国で、こっちも高市首相はちゃっかり手を打ってます。サイバー・宇宙・防衛については情報通信技術や安全保障に関連する最先端技術への投資。供給体制強化への取り組みをおこないます。こうして過去の内閣ではまったく手が打てなかった施策にどんどん踏み込んでいくのは高市内閣の強靭さとともに、世の中が大きく様変わりして今手を打たないと世界から取り残される危機意識が強いからでしょうね。今回のホルムズ海峡問題を見ても分かる通り、日本ほど他国の物資に頼ってる国はそう見当たりません。ちょっと国際情勢が動けば、たちまち日本に影響が及ぶ。なんと云っても資源の無い悲しさで、レアアースひとつとっても南鳥島周辺の海底に日本の年間消費量800年分に相当する高濃度レアアースが埋蔵されていると云っても、試掘に成功したのが今年2月。これから膨大な時間を要してやっと本格的な採掘が始まる。そんな日本に戦略物資と呼べるものが有るのでしょうか?有ります!ひとつは炭素繊維(カーボンファイバー)です。炭素繊維はアクリル樹脂やピッチを原料に高温で炭化させた、鉄の約10倍の強度と1/4の重量を持つ軽量・高強度な素材です。しかも錆びない。われわれに馴染みあるのは釣竿やラケットなんかですね。この素材、実は自動車から飛行機の胴体、翼、さらにロケットエンジン部品や人工衛星にも必須の素材なんです。風力発電のブレードも炭素繊維で作られてます。日本の炭素繊維生産は1970年代初期から本格的にスタートし、メーカーが技術改良・事業拡大を図ってきた結果、現在では品質、生産量共に世界一の実績を誇るに至ってます。世界シェアで云うと東レ、三菱レイヨン、東邦テナックスが70%のシェアを誇っており、トップメーカーの東レ事業売上高は22年度で2,817億円に達してます。旅客機ボーイング787の機体の半分以上が東レの炭素繊維でできてるのですね。この分野は中国や韓国も追いかけてますが、東レの社長曰く汎用品は作れても、ハイエンドは別。40年赤字に耐えた執念の差ですと。最近、中国のロボット産業がとかく話題になって、先日も中国の人形ロボット産業が隆盛と報じられてました。鉄腕アトムもどきの人形ロボット、たしかに私たちが子供のころ描いてたロボットそのものですね。だけど、これの実用性ってど~なんでしょう。ニュースでは介護職員の代わりに人形ロボット活用が報じられてましたが、1ロボットひとつの定型仕事みたいで、複数の仕事をこなすには介護者ひとりに複数のロボットを配置しなくちゃならない。これではファミレスのお給仕ロボットと大差ないですね。こうしたロボットの機械そのものは、精密な工作機械があればどんな国でも生産可能です。要はロボットの脳にあたるコンピュータの性能とプログラミング技術次第と云うこと。そんなロボットを作り出す工作機械の位置、速度、工具の回転など動作を自動制御をするのがCNC(コンピュータ数値制御)装置です。CNCはプログラムされた数値データに基づき、金属や樹脂を高い精度・再現性で加工し、手動では困難なミクロン単位の精度で、同じ品質の製品を多数生産するのですね。その活躍舞台は自動車や航空機から医療、電子部品、エンジン部品、タービンブレード、人工関節、スマホ筐体などありとあらゆるものです。このCNCで有名な国内企業はファナック(FUNAC)を始め、三菱電機、ブラザー工業、オークマ、ソディックなどです。とりわけファナックの世界シェアは約50%で、国内に至っては70%を超す高いシェア率を誇ってます。ファナックのCNC装置のスゴイのは故障率の低さで、壊れない、壊れる前に知らせる、壊れても直せる、中古で出回っても評価されると云うことなしなんですね。その一方で、近年のCNCは一層の高度化が進み、その内部で何が行われているのか分からずブラックボックス化されているのですが、中国企業なんかにリバースエンジニァリングで企業秘密を盗まれないよう一層の注意が必要になってます。最後に真打をご紹介しましょう。「EUV(極端紫外線)フォトレジスト」。AIサーバーから高速コンピュータ、さらに普通のPCやスマホ、はたまた炊飯器まで無くてはならないICを作るときに必須の感光性材料のことです。これ無くしてICはいっさい製造できません。そのフォトレジストを牛耳ってるのは富士フイルムが世界シェア47.7%、住友化学が17.6%、信越化学が12.2%、三菱製紙が5.7%と、この4社だけで世界シェアの83%以上です。これにまだ東京応化工業や政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)による買収が完了、非上場化してフォトレジストで世界トップクラスのJSRと日本企業が目白押しで、この世界で日本企業無くしてiPhone もChatGTPも存在しないのです。つまり半導体で負けた日本が、世界の半導体製造の喉元を握ってるのですね。日本は中国のレアアース政策のような姑息な手段はとりませんが、高市内閣の経済安全保障には充分組み込まれてるでしょうから、イザとなったら奥の手は日本が有利です。中国は国内IC製造の手立てを完全に失ってしまいますから、極端なレアアース政策もとれないでいるのですね。日本は今まで世界情勢の変化に関わりなくのんべんだらりと過ごしすぎてきました。他国の顔色ばかりうかがい、他国の実が育つかどうかも分からないことに湯水のように金だけばらまいて、外交があれば日本だけは安全とお花畑思想に落ち込んでたのです。そんな事態はとっくに終わってます。力なくして外交は成り立たないし、その中で戦略物資は大きな武器になるのです。
May 11, 2026
コメント(4)

トランプが新たなマイクロリアクター(小型原子炉)の承認を迅速化するための規則策定プロセスを開始したと先日報道されてました。新規則案では、6ヶ月~12ヶ月の許認可期間短縮を見込むそうです。小型原子炉は、従来の大型原発(約100万kw 以上)に比べ、出力が30万kw 以下と小さく、工場で製造・モジュール化して現場で組み立てる次世代の原子炉です。今でも原発問題山積してるのに、小型原子炉をあちこちに作ってど~するのでしょう?この背景には「AI」が大きく関与してます。と云うのも、巨大AI企業が展開するAIデータセンターで使う電力は急増しており、1施設あたり200MW (メガワット)~1GW (ギガワット)規模に達します。この数値は従来のデータセンターの100~300倍の電力を消費すると云うこと。100MW で100万ワット=1,000kw 。1MW の太陽光発電システムですら、一般住宅約250~300軒分の年間消費電力量に相当する規模なんです。そして1回の生成AIに対する指示は、通常の検索の約10倍の電力を消費すると云われてます。私たちがスマホやPCで気軽に使ってるGoogle 検索などで、これだけの電力消費があると云うことです。現在AI市場を牽引してるのはマイクロソフト、Google 、Meta (メタ)、Amazon (アマゾン)、Apple そしてAI学習や推論に不可欠な部品の圧倒的シェアを持つ半導体大手NVIDIA (エヌビディア)と全てアメリカの会社です。それ以外にChatGPTを運営しているOpenAIや安全性を重視したAIモデル「Claude」を開発しているAnthropic 、そしてイーロン・マスク率いるSpaceX (スペースX)がAIで急成長してるのですね。すでにマイクロソフト、Google 、Meta 、Amazon の4社だけでAIの投資額は約116兆円に達しており、今後もさらに増額が予定されてます。Meta にいったては売上高の約60%をAIに投資してるほどです。アメリカに本拠を置く世界有数のソフトウェア・クラウド企業オラクル(Oracle Corporation)は富士通やソフトバンクと提携し、AIクラウド基盤に約1兆2,000億円の投資を行っています。こうしたAI事業の急激な進歩、私たちはただ恩恵を享受するだけで、かえって検索なんかが楽チンになっていいことばかり。では無いんですね。今、PCの値段が爆あがりしてるのご存知ですか。私たちが使う普通のPCでも、数年前に比べて確実に5万円以上は値上がりしてます。イチバン大きな理由はPCの重要な部品「メモリー」の供給不足です。メモリーそのものでも、5,000円強だった製品が今では3万円以上してます。理由はメモリー供給企業がAI優先で納品してるからです。メモリー生産企業はどこも未曽有の高収益、高配当を誇ってるのですね。とにかく市場に出回るメモリーのほとんどはAIのデーターセンターに流れてると云っても過言でありません。ニンテンドーDSが1万円の大幅値上げになるのも、このメモリー高騰が理由なんですね。部品のメモリーだけではありません。PCの頭脳にあたる「CPU」も今後いっきょに性能アップされる予定で、その背景にはCPUに独自搭載されてるメモリーの大幅な増加があるのです。これによって現行のAIデーターセンターの機器が飛躍的な処理能力アップになる予定なんですね。するとCPUそのものもとんでもない価格UPが見込まれます。昔はこうした部品の消費はPCとスマホが牽引力になってました。しかし今は違うのです。AIはこれからも発展し、部品の価格が落ち着くどころか、ますます供給不足と価格高騰が続くと予想されてます。つまりスマホもPCと変わらず価格高騰の影響を受けると云うことです。なのでPCなんかの更新を考えてるなら、今、価格が高騰していても先延ばししない方がいいと思います。
May 10, 2026
コメント(5)

私は足掛け7年間タイのバンコクに赴任してましたが、ベトナム戦争最中の遠い昔なのでと~ぜんNet 環境なんてありません。情報源が極めて限られてたし、ましてや東南アジアの低開発国(当時)ですから、全くと云っていいほど赴任先の知識なしの渡航です。学校でタイ語を勉強したワケでもないので言葉もからきし。今、考えると、よ~そんなんで行ったものです。若気の至りですな。そんなで行った当初は会社の日本人寮みたいなとこに居を定めて、そこには先輩の日本人家族が2組住んでました。かなり経ってから外のマンションに引っ越しましたが、それも親しくしていただいてた伊藤忠商事の駐在員ご夫婦の手助けがあったから。ワーキングビザなんかは、会社にタイ人の優秀なスタッフがいて、その人物が日本人スタッフ全員のパスポートコントロールをしていたので、私らは彼の指示に従って行動するだけ。日本人会があって、現地日本人のグループの中で生活と、まったく海外赴任の苦労を知らないで、のほほ~んと暮らしてたのですね。むしろ国内にいたらなかなか会えないような大物とも知り合いになって、それが功を奏して帰国したらすでに私の勤め先が決まってたような。まったく苦労の「く」の字も知らない幸せな7年間でした。海外で生活するのは、日本と違う文化に触れられるので、とても新鮮でワクワクするとお思いでしょうね。私みたいに何から何まで会社や周囲の日本人に助けられてれば、それもありなんですが、もしひとりで意を決して海外渡航し、単身そこで長く生活するとなると実にさまざまな問題にぶち当たること多いです。私みたいな海外生活は云わば非常に永い旅行に行ってるようなもので、参考にも何にもなりません。今はNet 環境がどの国でも整備されてるし、溢れかえるほど情報がありますが、例えば言葉の壁なんて行ってからではど~にもなりません。まだ英語圏だったらカタコトでもなんとか生活できるでしょうが、欧州でもイギリス文化圏だったらまだしも、それ以外の国は観光地以外英語の通じないとこ多いでしょう。例えばフランスで英語圏の放送しててもすべてフランス語に吹き替えられてるのですよ。ましてや低開発国になったら着いた途端、たちまち移動や食事にさえ難儀することに。この言葉の壁は実に深刻です。行政手続や賃貸契約から銀行口座開設と、渡航直後に済ませなければならないことが滞ることに。中国みたいにAlipayやWeChat Payなどスマホ決済が浸透してるとこでは、日本にいる間にアプリのダウンロードと電話番号認証、パスポート情報登録、クレジットカード紐付けができて、国際クレジットカードを登録すると中国の銀行口座なしで決済が可能になるけど、長期に中国で働くとなるとやはり銀行口座開設しないと給与の行き先が無くなる。やはり言葉の流暢な信頼できる日本人か現地人の知り合いがいないと一歩が踏み出せませんね。それとビザ以外に長期居住許可(永住権)の取得も問題が多い国が多々あります。YouTube に投稿されてたギリシアに永住希望の日本人女性は、永住権申請であちこちの役所をたらいまわしにされ、結局どこで申請するのか判然としないまま申請期限が過ぎていったん帰国。どの国も日本の役所のように役割が明確に分かる仕組みでないことの好例です。そもそも長期滞在となると、よほど蓄えがなければ現地で仕事探しから始めなければなりません。私のように渡航前に就職先が決まってる場合は別にして、現地で仕事探しとなると手に技術もってないただの人だったら苦労するでしょう。そもそも労働許可を得るのが難しい国が多いし、単に日本語喋れるだけでは、就職先と云ってもサービス業しか思い当たらない。日本の商社駐在員のように現地で優雅な生活は、とても望めないと思う方が正解です。現地雇いはどの国でも派遣される人よりは待遇が悪いのが世の常。それに加えて税金や年金手続き、高い医療費なども大きな障害になります。そこいくと日本の医療保険制度と年金制度は問題あるとは云え、世界でもトップクラスのシステムなんですね。長期に海外行ってて、再び帰国するとき問題になるのが日本の年金のことです。今は65歳から老齢基礎年金を受け取るために保険料を納めた期間や免除期間を合計した「受給資格期間」が10年以上必要ですが、私が渡航したときは25年でした。しかも最低10年で受給権は得られますが、40年に満たない場合は年金額が減額されます。私はバンコクにいる間も日本の保険料を払い続け、帰国してからは厚生年金になったので問題なかったのですが、長期渡航してるとこの年金納付期間に頭が回らないこと多い。行った先で永住するならともかく、いつかは帰ってくるつもりだったらこの点を踏まえて対処しないといけないですね。こうした問題をクリアしても、そもそもの課題として食生活や文化、習慣の違いを吸収する度量がないととても住めません。私はどう考えてもイスラム教一辺倒の国に住む勇気はありません。日本では蛇口をひねれば水が出るし、ガスを点ければガスが出る、災害でも起こらない限り停電なんて経験する方がムツカシイ。そうした当たり前が海外では通用しないのです。今年の1月にはアメリカを襲った歴史的寒波で100万戸停電、1万便超の飛行機が欠航しました。その前年のクリスマス直前にはサンフランシスコの変電所火災が原因で大規模停電があり、自動運転タクシーが街のあちこちで立ち往生してしまいました。そんな災害でなくても、どの国も鉄道が遅延するのはアタリマエみたいなとこ多いし、そもそも鉄道や地下鉄に乗ること自体が危険なとこもある。とにかくインフラの整備悪いのが海外だと思って間違いないです。賃貸アパートで寒い真冬にシャワー浴びてたら、突然お湯の供給が途絶えて水シャワーになったなんて欧州ではよく聞く話です。治安の問題は日本以外どこの国でもついてまわります。昼間歩いてて襲われるなんてことは稀でしょうが、それでも私はシカゴで真っ昼間に路地で黒人3人に囲まれそうになりました。物乞いやホームレスの多い地区もたくさん有るし、夜ともなると人通りの多い時間帯、地区でないと、ひとり歩きなんてできないとこが多い。そもそもコンビニが24時間営業なんてどこにも無いし、ドイツみたいに日曜日になると昼間もスーパーやデパートが閉店してるとこもあるし。車の運転が乱暴な国も多く、歩行者も信号無視して道路横断がアタリマエ。歩道が平坦とは限らずともすればデコボコ、ゴミなんて街中に散乱してるとこが大多数ですね。私が知る限りゴミ対策で日本と同等だったのは台湾ぐらいで、最悪だったのはニューヨークでしたね。そんな風に海外生活は単なる旅行と違っていろんなリスクを乗り越えないととてもできないです。こうしたリスクを知らないでいきなり海外生活を始め、のちのち大きなストレスをかかえる人も多い。何よりそこでは参政権がないと云うことを思い知らされるのが海外です。異邦人はどこまでいっても異邦人のままってことですね。
May 9, 2026
コメント(4)

海外旅行でイチバンの悩み筆頭はトイレですね。ホテルに泊まってもウォシュレット備えてるとこは数えるくらいしかありません。タイのバンコクをよく訪れてますが、5ツ星ホテルを利用してもトイレにウォシュレットはなく、例のトイレ脇についてるホースの噴射で洗い流すシステム。今はオリエンタルホテルなど5ツ星ホテルは完備しているかも知れませんが...しかし昨年行った台湾の台北駅近くのホテルは、グレード普通だったのに客室にはTOTOのウォシュレットが完備してました。バンコクの公衆トイレも街のショッピングセンターなんかのトイレはウォシュレットこそ無いものの、非常にキレイに整備されてます。しかし欧米に行くと駅でさえ公衆トイレが無いとこ多いし、有料トイレに入っても非常にキタナイとこが多い。アメリカに行ったとき、ビルに入ってる企業を訪問して、トイレ貸してくださいと云ったら鍵渡されたのには驚きました。不審者が侵入しないようトイレは施錠されてて、館内の使う人だけが鍵をもってる。もうひとつ海外で難儀するのがお風呂のことです。バスタブ無いホテルが多い。東南アジアでも一流ホテルはバスタブ設置してますが、3ツ星クラスホテルになるとバスタブついてなくてシャワーだけ。まぁ、東南アジアみたいに暑いとこだったらシャワーだけでもいいけれど、欧州のホテルもバスタブついてないホテル多いそうですね。しかし北欧諸国やバルト三国なんか冬はとても寒いのにシャワーだけではぜんぜん温まれない。だいたい欧米人って家にバスタブあっても、使わない人多いですからね。欧州旅行するとしたら、私固有の問題も。坂道が多いことです。観光施設に行っても、長大な階段だけのとこが多々有る。ニューヨークの自由の女神の螺旋階段登ったときはまだ足が健全だったけど、人工関節入れてる現在では少しの階段も負担になる。それが長大ときた日には...さて、セルビアってのはバルカン半島にある北海道と同じ程度の面積の国で、もともとはユーゴスラビアに属してた土地ですね。EU加盟交渉を進めているにもかかわらず、同じスラブ系民族であるロシアとは友好国な関係にありますし、中国とは一帯一路の欧州玄関口として、2024年に習近平がセルビアを訪問した時は、街中に中国国旗や歓迎する言葉が中国語で掲げられました。日本人ユーチューバーがセルビアの首都ベオグラードを訪れた動画を観てみると、結構な数の中国人オーナーによる中華レストランが軒を連ねてました。しかし2024年には、北部ノヴィ・サド駅で中国企業が改修したばかりの屋根が崩落し、15人が死亡する惨事が発生してます。この事故は「ずさんな工事と汚職」の象徴とみなされ、抗議の激化により当時の首相が辞任を表明する事態にまで発展しましたこのベオグラードの公共交通機関のバスは住民であれ、旅行者であれタダらしい。えらい太っ腹な国やなぁと思ってたら、アレクサンダル・ヴチッチ大統領ひきいる現政権は慢性的な汚職がはびこっており、昨年3月にはベオグラードで推定80万人が参加する、セルビア史上最大規模の反汚職デモが行われたり、大統領の権力私物化や報道の自由の制限を批判する声が高まっているのですね。で、ベオグラードでは計画中のベオグラード地下鉄が、資金不足により幾度にわたって建設が遅れてて、その批判をかわすためにバス料金無料で誤魔化そうとしてるらしい。まぁ、そんなことは旅行者には預かり知らぬことで、タダは有難い。行ったことないですが、セルビアに限らず隣国のハンガリーやルーマニア、ブルガリア、モンテネグロなんて国はなじみ無いだけに魅力を感じます。多くの日本人はフランスやイタリアなどに旅行する人多いけど、こうした国々を訪れる人は少数なんでしょうね。
May 8, 2026
コメント(6)

「戦争と平和」と云うとご存知の通りロシアの文豪トルストイの長編小説ですね。トルストイはこの作品に1865年~1869年と5年間もかけて執筆しました。物語は19世紀のナポレオン戦争時代を舞台に、ナポレオンがモスクワ制圧するもフランス軍が退却に追い込まれたロシア遠征を背景に、3つのロシア貴族興亡を描いてます。モスクワ制圧したのに撤退に追い込まれるって、第2次大戦でドイツ軍がロシア遠征で当初は快進撃を続けたのに、広大な領土と厳しい冬の到来によって破滅的な敗北を喫したのと同じです。つまりヨーロッパから遠征するには兵站が伸びすぎるのがロシアの強みなんですね。この「戦争と平和」は2度映画化されてます。なにしろものすごく長いストーリーだし、登場人物も多いのでそう安易に映画化できないのですね。最初の映画化は1956年アメリカ・イタリア合作映画で、ヒロインにオードリー・ヘプバーンが採用されました。ヘプバーンにとって初のカラー映画出演作品でしたが、原作を大幅にダイジェストした脚本で、とてもトルストイの世界を描ききったとは云い難い。ところでみなさんは1970年公開の映画でソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが主演した「ひまわり」をご覧になられました?第2次大戦終結後に出征したきり行方不明になった夫を探すため、単身ウクライナに赴いた主人公がちいさな村で夫を見つけますが、夫は戦争の負傷で記憶が定かでない。そして夫にはロシア人の新妻が存在することを知ってしまうと云うストーリー。この新妻役をやったのはロシア人女優です。"リュドミラ・サベーリエワ"、映画女優でありバレリーナでもあります。生まれたのはドイツ軍によるレニングラード包囲戦の最中。22歳のときにチャイコフスキーの「眠れる森の美女」映画化作品に出演し、これが映画デビュー作となった人物です。ロシア(実際はウクライナ)人の有名な監督兼俳優に"セルゲイ・ボンダルチュク"と云う人物がいます。この人がロシア版「戦争と平和」を撮ることになったのです。監督でもあり、俳優として主人公のピエール・ベズーホフ伯爵役で出演することに。このボンダルチュクに見出されたのがリュドミラ・サベーリエワです。演技経験のとぼしいサベーリエワでしたが、既存の女優にない潜在能力をボンダルチュクに認められ、「戦争と平和」のヒロイン"ナターシャ・ロストワ"役に抜擢されたのですね。ロシア版「戦争と平和」は当時のソ連が国を挙げ国家事業として製作した超大作です。全4部作で上映時間が6時間半を超し、なんと1965年~1967年にかけて1部ずつ公開されました。セリフのある役だけで559人の出演者、戦闘シーンでは12万人を超すエキストラが動員された空前絶後の作品なんですね。この映画でヒロインを演じたリュドミラ・サベーリエワは美しかったですね。ヘプバーンの演じたナターシャ・ロストワ役はどこまでいってもヘプバーンでしたが、彼女の演じるナターシャはまさに雰囲気がそのままってな感じ。先日、楽天ブログが不調のとき暇を持て余して、このロシア版「戦争と平和」を2日に渡って一気観してしまいました。退屈な映画ではなかったけど、途中で寝てしまったシーンも多かったですけどね(笑)この映画をスクリーンで観たのはいつだっただろう?確かに観てる記憶はあるのですが、思い出せません。オリジナルは4部作だけど、日本では第1部と第2部をあわせて「第1部」、第3部と第4部は「完結篇」としてふたつに分け、第1部は1966年に、完結篇は1967年にロードショー公開されたそうです。なのでどっちかひとつ観たと思いますが、なにしろ3時間半と約3時間の映画だから、16、7歳だった私は恐らくほとんど寝ていたのぢゃないでしょうか。
May 7, 2026
コメント(3)

多くのWindows ユーザーはご存知でしょうが、2026年、つまり今年6月以降にWindows が立ち上がらなくなるPCがあると云うウワサを聞かれたことあるでしょう。もう猶予の無い話で、このまま放置しておいていいのか焦りますよね。このウワサ、本当なんでしょうか?ウワサの根拠は「セキュアブート証明書」が2026年6月で期限が切れるため、Windows が起動不可になると云うこと。「セキュアブート」と云うのは、Windows が立ち上がる前、つまりPCに電源を投入した直後にPCのハードウェア初期化とOS(Windows )の橋渡しを担う「UEFIファームウェア」と云うソフトが公開鍵暗号技術を使って「なりすまし防止」と「データが変更されていないこと」を証明する仕組み「デジタル署名」を検証し、信頼されたOSのみを読み込むことで、不正な起動を防ぐセキュリティ機能です。普段使ってるとき、こんな機能は意識することなくWindows の立ち上げまで繋がってるので、ほとんどの人はご存知ない機能です。もう聞いたこと無い単語の羅列で拒否反応でますね。ここでは、そんなモンが有るのだくらいの認識でOKです。しかし「セキュアブート証明書」が期限が切れになってWindows 起動不可は聞き捨てなりませんね。ご安心ください。2026年6月以降も現在お使いのPCはそのまま使えます。ウワサはデマに類するものです。なぜならMicrosoft のサイトにこう記されてるからです。「ただし」があります。Microsoft のサイトはこうも告げてます。「現在の証明書(2011)」で署名されたブートマネージャーはすでに脆弱性がある。将来「失効署名データーベース(DBX)」に現証明書が登録されるとWindows が起動できなくなる。(ただし登録時期は未定)」と。そりゃそうですよね、いきなりWindows が起動できなくなるPCがあっちもこっちもでは大混乱になります。そこでMicrosoft は、当面、古い証明書でも使い続けられるよう猶予をもたしてるのです。しかし、それは何時までかわかりません。失効署名データーベース(DBX)に一度登録されると、二度とそのPCではWindows が立ち上がらなくなる仕組みです。と云うことで6月を過ぎてもWindows が起動できなくなることは無いのですが、いつの日か古い証明書では起動できなくなる日がきます。そのため現在お使いのPCが「セキュアブート証明書」の更新できるようになっているか調べてみましょう。先ず「Windows 」キーと「R」キーを同時に押します。そうすると「ファイル名を指定して実行」と云う画面が出るので、「名前」欄に「msinfo32(全て半角小文字)」と入力して「OK」ボタンを押します。入力に不安があれば上の文字をコピペしてください。するとシステム情報が表示されますので、「セキュアブートの状態」と云う項目を右の一覧から探してください。もし、ここが「有効」になってれば、これでOKです。手を触れないで終了してください。これが何よりも重要な設定です。万一「無効」や「サポートされてません」と表示された場合、最近購入したPCだったらナゼ無効になってるのか調べなければなりません。それは使ってるPCメーカーのホームページで確認してください。次にお使いのPCメーカー、HPやDell、Lenovo のホームページで「ファームウエア(BIOS)」のアップデートがないか探してください。アップデートがまだだったらこれも更新します。これも非常に重要なポイントです。なんともうっとおしい話ですが、昨年から今年にかけてWindows 11ではアップデートに起因する大規模なトラブルや、深刻なシステム不具合がときどき報告されてます。トラブルにはセキュリティアップデート後、SSD(データードライブ)が認識されずデータにアクセスできなくなる障害の発生、ファイルやフォルダが自動的に消えるなどが発生。こんな状態ですから、Windows ユーザーは逐次システムが安全に運営されてるか監視しておくほうがいいでしょう。
May 6, 2026
コメント(4)

一時期、日本人高齢者が数多く移住して話題になったマレーシアのペナン島。単なるロングスティではなく日本の住居を売り払った人たちは海外経験がほとんど無く、行ったはいいものの、やはり海外生活は厳しいと思っても帰る先がなくなってる。そんな人が続出した島でもあります。今では日本人会などのコミュニティも有るようですが、現地滞在するにはとにかく言葉の問題と習慣の違いを克服してから行くぐらいでないと。日本語だけで生活できる国なんて、ほんと限られてますからね。そのペナン島、私はタイのバンコクに赴任してたとき頻繁に訪れてました。タイの近隣国ではラオスと同じくらいの頻度ぢゃなかったかなぁ。もう何十年も前の話ですから、ペナンで日本人なんてひとりも見かけませんでした。そのころペナンは日本の遠洋漁業船の寄港地だったので、日本人がいても不思議でないけれど見かけなかったですね。どっちにしても、ペナンの人たちは親日が多く、イヤな思いしたことは一度もありません。ペナン島の大きさは約292km2 くらいですから、東京都の1/8くらいの広さしかありません。「東洋の真珠」とか「インド洋のエメラルド」とも呼ばれ、古くからマレーシア有数のリゾート島なんですが、かと云って観光するほどのものは何もありません。とにかく海の色の美しさが印象的でしたね。とは云っても泳ぎに行ったのは1回だけで、もっぱらジョージタウンと云う町で飲み食い楽しんでてただけです。1979年に公開された映画「エイリアン」第1作とジャック=イヴ・クストーのドキュメンタリー映画「沈黙の世界」を観たのはここでした。「沈黙の世界」の冒頭には「文部省選定」と大きく映し出されて、このフイルムが日本から廻ってきたのがまる分かり。映画の字幕はマレー語の他に福建語とタミル語も出てて煩くって仕方ない。ペナンは人口の約50%が中華系(華人)で、マレー系は約40%、タミル系インド人が10%くらいです。それぞれの人種ごとに住んでるエリアが違いましたね。当時、インド人街を歩いてるとタバコ屋がそこかしこ。輸入ものの紙巻きタバコではなく、タバコの葉をうず高く積み上げて、それを切り刻んで、辞書のような紙に巻いて売ってました。チャイの屋台を引っ張るインド人もよく見かけましたね。一度だけインド人労働者がたむろするチャイ屋に行ったら、不思議そうな顔して大勢に見られました。インド洋に面してる島ですから、エビやイカ、魚類など海鮮は豊富です。いちど日本人の男性と行ったとき、私が止めたのに聞かず、よりにもよって薄汚い屋台で海鮮ヤキソバを食べたら...ひと晩中腹痛に苦しんでました(笑)だってカビやイカを氷さえ敷いてない屋台の調理台に放置していた店ですからさもありなん。夜になると、果物とジューサーを積んだ屋台も出てましたね。意外とニンジンジュースはいけましたが、スターフルーツのジュースは味が薄くって美味しくなかった。とにかくどこの国でも屋台料理は腹痛覚悟で臨まないといけません。昔はバンコクの屋台でも平気で食べてましたが、今はちゃんとお店構えてるとこでしか食べません。まぁ、お店だって汚さは五十歩百歩でしょうが、せめて冷蔵庫があるとこでないとねぇ。同じマレーシアでも首都クアラルンプールとペナンでは、同名の料理でも違うとこ多いですね。典型的なのがヤキソバ「ホッケン・ミー」です。クアラルンプールのホッケン・ミーは、かん水を使った黄色い太麺を使い、ラード、黒い醤油、豚肉、菜心、キャベツなどの具を使った色の濃いヤキソバですが、これがペナンになると、エビがら出汁を使ったピリ辛のスープ麺なんです。クアラルンプールの黒い醤油ベースとは異なり、赤くて辛いスープなんですね。クアラルンプールは、多民族文化が融合した「都会的グルメ」が特徴で、ペナンは屋台文化が根付く「ローカル感あふれる味」なんですね。ペナンは中華系やニョニャ料理の影響を強く受け、イスラム教国なのに豚肉を使用した料理が多いし、味付けは甘辛や酸味の濃いめ好みです。ペナンで有名な麺料理と云えば「アッサムラクサ」。魚出汁ベースにタマリンド(酸味)と唐辛子(辛味)を効かせた、酸っぱ辛いスープが特徴の麺料理です。ココナッツミルクを使わないさっぱりとした味わいで、サバやアジなど煮出した魚のほぐし身(フレーク)、レタスやミントなどの野菜が乗った郷土料理で、パイナップルやオニオン、きゅうり、ミント、生姜の芽、レタスなどもトッピングします。ペナン発祥のインド系ムスリム料理に「ナシカンダー」ってのもあります。まぁ、要するに好きなカレーやおかずを蒸し米にかけて食べる、インド独特の食べ方ですが、お店に入ったら先ずご飯(ナシNashi)を盛り付けてもらってから、カレーなどを指さしで頼みます。チキンカレーやフィッシュカレーなど複数のカレーをひとつのプレートに乗せてしまうのですね。私はペナンではなく、2018年にクアラルンプールの辺鄙なとこにあるたった1軒のレストランに入ったら、そこがナシカンダーのお店でした。お客さんはバイクタクシーの運転手ばかり。さて肝心の料理はと云いますと、私の口にはとてもあいませんでした。マズイとか盛り付けがどうとかぢゃなくて、油ギトギトだったからです。相対的に本場のマレーシア料理は私には美味しいと思ったもの少なかったです。唯一、白飯だけは鶏ガラスープで炊いて(蒸し)て、これは美味しかった。PS:楽天ブログのアクセスがようやく復旧したと思ったら、きのうの私のアクセス数はなんと8,500もありました。最近はアクセス数が減って、多いときで3,000アクセスいけばいいほうなのに...これってけして喜んでられません。この数字が本当にサイトを覗いていただいた人の数とは思えない。どっかから攻撃されてる?そうとしか考えられないですね。
May 5, 2026
コメント(4)

新しいPCを導入したら、アプリによって文字化け(意味不明な記号や文字に変換されてしまう現象)が発生しました。このPCはアメリカから直接輸入したものです。なので文字コードに「UTF-8」を使ってるのが原因ですね。UTF-8は国際規格の文字コードですが、日本の規格は「Shift_JIS」なので、日本で買ったPCは問題ありません(PCによってはUTF-8が有効)が、海外製PCでは文字化けすることが多い。解決方法は簡単で、Windows の「コントロールパネル」を開いて、「地域」をクリックします。「地域」メニューの「管理」タブへ移動して、「管理」タブ内の「システムロケールの変更」をクリックします。すると「現在のシステムロケール」は「日本語」になってるハズです。ぢゃあ文字化けするのオカシイぢゃない! と思うでしょうが、実はシステムの中「言語サーポトでUTF-8を使用」になってるのですね。これを確認するのは簡単で、「Windows」キーと「R」キーを同時に押して「ファイル名を指定して実行」を起動します。そしてテキストボックスに「intl.cpl」(すべて半角小文字)」と入力して「OK」ボタンをクリックします。すると「地域」画面が出るので上にあるタブの「管理」をクリックします。「Unicode 対応でないプログラムの言語」で「現在の言語」は「日本語(日本)」に設定されてると思いますが、その下に「ベータ:ワールドワイド言語サポートでUnicode UTF-8を使用」と出ていたらこれが原因です。この表示をクリックすると「ベータ:ワールドワイド言語サポートでUnicode UTF-8を使用」にチェックマークがあるので、これを外してOKを押します。「再起動」の画面が出るので再起動すればこれで問題解決。Windows 11 になって使い勝手がWindows 10 と若干違うので、最初はとまどった方も多いでしょう。Windows 11 の便利な機能に「クイックマシンリカバリー」が搭載されました。クイックマシンリカバリーは万一Windows が正常に起動しなくなったときに、迅速に自動回復作業をやってくれる機能です。自動回復作業はインターネットを通じて解決策を探してくれ、修復まで試みる機能なんですね。なのでこの機能はPCがネットに接続されてることが必須です。もし解決策が見つからない場合でも、設定された一定の間隔で自動的に解決策を探してくれます。クイックマシンリカバリーが使えるのはWindows 11 の8月以降のUPdate でバージョンが「24H2」以降なので、まずUPdate を確認して、まだだったらUPdate しておいてください。Windows 11 HOMEではなくWindows 11 Proだと初期設定でクイックマシンリカバリーがOFFになってます。ONになってるかどうか確認する方法はスタートボタンを右クリックで「設定」を選びます。設定画面が出たら、左メニューの「システム」をクリックし、中央に出てきたメニューを少し下にスクロールすると「回復」がありますので、これをクリック。出てきたメニューから「クイックマシンリカバリー」を選択してクリック。「ソリューションが見つからない場合は検索を続けます」は解決策が見つからない場合の再検索を指示するコマンドなのでここもON。「ソリューション」を探すで解決策が見つからない場合の再検索の間隔を指定する場所です。実はWindows 11 のスタートボタンを押すと、ものすごくPCに負荷がかかる仕組みになってたのですね。ひ弱いCPUでは高負荷が問題です。そこでマイクロソフトはこれを解決する取り組みに着手したとアナウンスされてます。さらに画面サイズによって自動で決まっていた「小さい/大きいレイアウト」を、ユーザー自身で選択できるようにするそうです。またスタートメニュー内の各セクションを個別にON/OFFできるようになって、例えば「おすすめ」フィードやピン留めエリア、「すべてのアプリ」一覧など、不要な項目は設定アプリからワンクリックで無効化できるようになるそうです。ここで小ワザを。画面をコピー(スクリーンショット)するときキーボードの「Print Screen」を押してませんか?いらない部分までコピーされてしまいますね。これは「Shift」キーと「Windows」キーと「S」キーすべてを同時押しで、コピーする範囲設定画面に変わるので、ここでマウスでコピーしたい範囲を選択するとその部分だけコピーできます。「シャットダウン(PCの電源OFF)」は「Windows」キーと「X」キー同時押しした後、いったん手を離して「U」「U」2回押しでマウスに手触れることなくシャットダウンできます。これはやってみると非常に便利で、私は常にこの方法とってます。
May 4, 2026
コメント(5)

大阪市内の道路は京都と同じで縦横に規則正しく交差した「碁盤の目状」に配置されています。これは江戸時代に碁盤目状の町割りにされた結果そうなったのですね。なので大阪を知らない人が訪れても、比較的分かりやすい導線になってます。この大阪の道路には、例えば「御堂筋」と云うように「筋」がついてる道路と、例えば「中央大通」と云うように「通り」がついてる道路があります。この「筋」と「通」で道が南北にのびてるのか、東西にのびてるのか分かるのですね。南北の道が「筋」で、東西の道が「通(通り)」なんです。実は昔の大阪では「御堂筋」のように南北にのびる道路ではなく、「通」が幹線道路でした。つまり東西の道が生活のメインだったのです。これは東京が皇居を中心にとりまくように道路がのびてるのと同じで、大阪では大阪城が中心だったので、ここを起点に東西にのびる道がメインストリートだったのです。東京の方が皇居を中心に、内堀通り(環1)から環八通り(環8)までが同心円状に走り、そこから放射状に国道が延びていて複雑ですね。大阪でもっとも有名な「御堂筋」は梅田→淀屋橋→本町→心斎橋→ナンバとまさに大阪の中心部を南北に貫くメインストリートです。距離は全長4,027m 、幅43,6m の6車線の南向き一方通行です。この道路名の由来は、1597年(慶長2年)創建でウチのお墓もある「北御堂(本願寺津村別院)」と1595年(文禄4年)創建の「南御堂(真宗大谷派難波別院)」を繋ぐ道であることからきてます。北御堂も南御堂もオフィス街「本町」にありますから、昔はそれより南の天王寺どころか心斎橋やナンバも目ぢゃなかったのですね。実は御堂筋が整備される前は、北区の天神橋1丁目交差点→大阪市中心部の船場・島之内を縦断し→西成区の天下茶屋東1丁目交差点に至る「堺筋」がメインストリートでした。堺筋に面して百貨店の三越、白木屋、髙島屋、松坂屋が立ち並び大阪一の目抜き通りだったのですね。堺筋は和歌山に至る紀州街道の一部で、船場から堺に出る道だったので「堺筋」と名付けられたのです。むしろ御堂筋の最初期は道幅たった6m しかなく、とてもぢゃないけどメインストリートとは呼べない。ところが、梅田にJR大阪駅、阪急・阪神電車が乗り入れ、またナンバに近鉄と南海電車が乗り入れて、2大ターミナルが形成されると、天神橋を起点にする堺筋では都合が悪い。で、1920年代~30年代にかけて大阪市が堺筋に代わる新たな目抜き通りとして御堂筋の整備・拡張を行い、同時期に日本初の公営地下鉄である御堂筋線の建設を行ったのが今日の御堂筋の隆盛につながりました。ちなみに1920年代~30年代にかけて、大阪市は人口、面積、工業出荷額において国内第一位で、当時の東京(市)を凌ぐ世界有数の大都市へと成長していて「大大阪」と呼ばれてたんですよ。今は見る影もありませんが...御堂筋や堺筋以外でも、大阪駅前→浪速区の元町交差点をつなぐ四ツ橋筋。中之島公園→天王寺動物園までをつなぎ玩具の街として有名な「まっちゃまち」のある松屋町筋。大阪府庁など官公庁が立ち並び四天王寺に至る谷町筋など「筋」には多くの幹線道路と呼べる道が多く存在します。では、昔のメインストリートだった東西にのびる「通」はどうかと云うと、ほぼ中央を東西に走り交通量の多い中央大通や、大阪を代表するオフィス街「本町」を貫き、東側には、官公庁や大阪城がある本町通。そして大阪を代表する繁華街ミナミを貫き、沿道にはファッションビルなどが建ち並んでる長堀通。難波、日本橋エリアがある千日前通などこっちも幹線道路はいくつもあります。ちなみに御堂筋は2037年をメドに車道を廃止し、歩行者専用道路にする予定らしいですが、そのときを私が見ることはまぁ無いでしょう。
May 3, 2026
コメント(3)

今の世代の方は名前くらい聞いたことあっても、どんなことが起こったかご存知ない方が大半でしょう。昔、チェコとスロバキアは「チェコスロヴァキア」と云うひとつの国でした。1948年の共産政変以降、社会主義国家としてソ連の衛星国となり、ソ連の強い影響下に置かれてました。1968年になってドゥプチェクがチェコスロヴァキア共産党中央委員会第一書記に選出されると経済を民主化し、報道の自由や言論の自由を認め、自国民の旅行に対する制限の緩和も断行したのですね。これが「プラハの春」です。しかし、この改革を快く思わなかったソ連(ロシア)はワルシャワ条約機構50万人規模の軍隊と戦車を送り込み、チェコスロヴァキアの領土を越えてなだれ込んだのです。ワルシャワ条約機構軍は、ドゥプチェクが実施しようとした自由化の改革を阻止・鎮圧するため、チェコスロヴァキアに侵攻したのですね。こうしてチェコスロヴァキアはソ連軍に占領され、ドゥプチェクとその仲間たちは逮捕されモスクワに連行されました。プラハに戻されたのち、ドゥプチェクは共産党第一書記を辞任したのです。まさにプーチンが今おこなってるウクライナ侵略は昔からロシアのお家芸なんですね。この「プラハの春」を背景にした恋愛映画が1988年に「存在の耐えられない軽さ」と云うタイトルで公開されました。物語はプラハで暮らす脳外科医の夫と写真家の道を志す妻の新婚生活が始まったばかりの出来事。社会主義から自由化の空気の中で、幸福な新婚生活を送ってたとき、1968年8月20日、ソ連によるチェコスロヴァキアへの軍事侵攻の夜が来たのです。ソ連軍に対し糾弾の声をあげる民衆の波に交じって、無心にカメラのシャッターを切る妻。夫は彼女を守りつつ、群衆に交じってスローガンを叫びます。しかし次第に、チェコの民衆の声は弾圧され、再びソ連支配の重苦しい空気が流れていくと云うストーリー。この作品の監督はアメリカ人のフィリップ・カウフマン。エドワーズ空軍基地で航空研究に携わったテストパイロットと、米国初の有人宇宙飛行「マーキュリー計画」に従事した、7人の宇宙飛行士の実話を基に描いた映画作品「ライトスタッフ」の監督でもあった人です。この映画の舞台はプラハですが、撮影時は東西冷戦の最中だったため、チェコ国内で撮影することは不可能でした。そのため大半のシーンはフランス国内で撮影され、プラハのシーンは主にリヨンで、その他のシーンは主にコート=ドールで撮影されてます。チェコ侵攻のシーンでは実際の状況を撮影した記録フィルムとリヨンで撮影されたものが巧みに組み合わされているのですね。しかし「プラハの春」の起きた1968年から20年も経ってからの撮影です。時代考証がどうしていいか分からない。そこで白羽の矢が立ったのが"ヨゼフ・コウデルカ"と云うチェコスロバキア出身の写真家の作品です。彼はまさに「プラハの春」そのものを実体験して写真を撮り、ロバート・キャパ・ゴールドメダルを受賞してたのです。ヨゼフ・コウデルカが使ったカメラは東ドイツ製の「エクサクタ」です。このカメラが当時、共産圏でイチバン入手しやすかったカメラですね。エクサクタは1930年代にドイツで産声をあげた歴史の古いカメラメーカーです。ヨゼフ・コウデルカは、プラハ装飾美術館でディレクターをしていた女性が東ドイツに旅行するときに35mm F2レンズを買ってきてくれと頼んだのですが、どうしても入手できず、代わりに25mm F4レンズを買ってきてしまった。ところがこの25mm F4レンズで1968年に撮ったジプシーの撮影が彼を一躍有名にしてしまったのです。その素晴らしい作品が下の画像。ヨゼフ・コウデルカは1991年のソ連崩壊を待たず、1970年にイギリスに亡命、その後1987年にフランス国籍を取得しました。
May 2, 2026
コメント(4)

小説家で評論家でもある小林信彦のエッセイ「映画狂乱日記」はハリウッドがもっとも輝いていた時代の作品です。日本映画の俳優もエノケンや原節子、高倉健など銀幕のスターの思い出に触れられてて私らの年代とちょっと前の年代にマッチする内容なんですな。その「映画狂乱日記」で若尾文子のことにも触れられてます。私は仕事してたとき多くの芸能人のお世話にも携わってて、女優さんもその中にいたのですが、ついに若尾文子と出会うことは無かったですね。小林信彦は、デビューして2年目の若尾文子ヒット作「十代の性典」「続十代の性典」を観てからのファンだったらしい。性典シリーズはタイトルのような過激なものではなく、このころ大映に入った南田洋子が堕落する高校生、マジメな高校生役を当時20歳だった若尾文子が演じるいわば青春ものです。この性典シリーズで若尾文子のブロマイド売れ行きは1位になったらしいけど、知名度が急上昇した反面、マスコミから性典女優と酷評されたらしい。若尾文子の評判を一気に取り戻し、本人も覚醒させたのは1953年に巨匠 溝口健二に起用された「祇園囃子」出演でした。この作品で若尾は、可憐でありながら強烈な情念と内に秘めた激しい気性を表現する演技で、いっきに性典女優の汚名を返上したのですね。これ以降、京マチ子、山本富士子と並ぶ大映の看板女優と謳われ続けたのです。キネマ句報社の「女優 若尾文子」と云う書籍に若尾文子自薦11作品と云うコラムがあります。それによると...・「祇園囃子」(溝口健二監督)・「赤線地帯」(溝口健二監督)・「浮草」(小津安二郎監督)・「女はニ度生まれる」(川島雄三監督)・「妻は告白する」(増村保造監督)・「雁の寺」(川島雄三監督)・「越前竹人形」(吉村公三郎監督)・「清作の妻」(増村保造監督)・「刺青」(増村保造監督)・「雁」(池広一夫監督)・「華岡青洲の妻」(増村保造監督)まぁ、なんと日本映画史に残る名作ぞろいで、監督も錚々たる巨匠ぞろいです。この「女優 若尾文子」には映画評論家の佐藤忠男も「おすすめの作品」と題して執筆しており、その中には松竹の「男はつらいよ 純情編」をあげてます。これは大映が倒産して以降の作品ですね。「男はつらいよ 純情編」はそれまでB級映画だったこのシリーズを大々的に売り出した記念碑的作品で、マドンナ若尾文子が登場したのには驚きとともに、彼女が出てきただけで派手になり、画面がピカピカしていたと云います。試写会もいっきに混みだしたらしい。しかしこの作品以降、彼女はほとんど映画出演をしなくなり、TVと舞台が主戦場に変わっていくのですね。ご存知の通り彼女は一度離婚した後、建築家の黒川紀章と再婚してます。知り合ったキッカケは1976年にTV番組「すばらしき仲間」で対談したとき。黒川は若尾に「君はバロックのような人だ」とその美貌をバロック美術に例えたのです。これがきっかけで交際を始めますが、当時、黒川は既婚者で娘が20歳になるまで妻が離婚に応じなかったため結婚まで7年かかりました。1983年に黒川と再婚して以降、TVの出演も抑え気味になっていったのですね。黒川が亡くなる2日前に、若尾が「私、あんまりいい奥さんじゃなかったわね」と問うと、「そんなこと、そんなこと、そんなこと(ない)! 本当に(君が)好きだったんだから」と云われたのがふたりだけの最後の会話になったと云うのは有名な話ですね。スクリーンでは身近でも、京マチ子や若尾文子ら昔の大物女優は最近の若手女優と違って、イザとなったら近寄りがたいオーラもってますね。この落差って何なんでしょう。今の若手女優はSNSの発達で自身も私生活を公表してるけど、昔の女優は私生活なんて微塵もうかがい知れなかったからでしょうか。若尾文子は現在、都内のマンションでひとり住まいとか。
May 1, 2026
コメント(4)
全31件 (31件中 1-31件目)
1