ねこまんまねこの日記

ねこまんまねこの日記

PR

×

Profile

ねこまんまねこ

ねこまんまねこ

Favorite Blog

【奇怪】Chap GPTが… New! shuz1127さん

chinigua New! Marketplaceさん

【韓国】釜山・西面… New! nana's7さん

【京都中華】京都中… New! ささだあきらさん

続・蒸し暑い日の夕… New! yonemuさん

Keyword Search

▼キーワード検索

2022.03.04
XML
カテゴリ: 書物・読書


史記 武帝記 全7巻 
北方謙三の古代中国前漢時代を舞台とした歴史小説。
頭の回転が悪く、遅読極まる私にとって7巻の小説は重たいが、割と惹かれながら読了。しかしなぜこの小説を読んでみようと思ったのか。
定かではないが、三国志や水滸伝と比較して地味な時代のものだったので却って面白いかもと考えたし、秦の時代が崩壊し、劉邦が起こした国、前漢を良く知らなかったからかもしれない。。

若いころに北方謙三のハードボイルド小説をいくつか読んだが、その後北方謙三は歴史小説の大家になり、日本史では特に南北朝時代と江戸時代の作品を書いていたようだが、その後北方謙三は中国史の「三国志」や「水滸伝」を描いて来た。

本作品の主人公、武帝とは古代中国の前漢時代の第7代皇帝。劉徹(前141年~前87年)のこと。

この小説は、劉徹の皇太子時代から死去迄の時代を、劉徹の視点だけではなく、側近の:桑弘羊や、漢の将軍:衛青、霍去病、大月氏に派遣された張騫、歴史家として名高い司馬遷、霍光、漢の将軍で匈奴に降った李陵、蘇武、それら取り巻く人々や、漢と敵対した匈奴の王:単于(ゼンウ)や匈奴の将軍の視点や語り口からも描く超壮大な物語である。

惹き込まれる秀逸そのものの、名作中の名作。

大将軍が、最初は10人将から100人将、500人、2000人を率いて、5000人、何万人を率いる様になるまでのリーダーシップ。匈奴と漢の大軍による激しい戦闘シーン。張騫や蘓武のサバイバル。男の友情。部下と上司の信頼・絆。親子の絆。人を育てるという事。官僚制度における昇進や左遷にまつわる嫉妬。悲喜こもごも。帝=皇帝の権威と近づき難さ、そして何よりも老いと死を見つめた小説である。
武帝はじめ、衛青、霍去病、らが非常に若い時期から老いて死ぬまでの時期を克明に描いている。死の瞬間、その心境も素晴らしく劇的に書いている。そして死の恐怖と死ぬという事を見つめている。国の姿、経済、死、生の循環、そういう壮大な視点で展開する。
テーマが詰まっている。
これほど凄い小説があるだろうか?


おそらくは李陵を書いた短編小説や、霍光を書いた小説もあるので、さまざまな資料を基に組み立てたのであろうが、このような超大作を書き上げる頭脳構造は正に天才の所業である。

この物語で大きな役割を果たすのは、僅か13歳で武帝の持中となった桑弘羊である。彼は武帝の死(紀元前87)後、7年後に燕王の劉旦,上官桀らと謀反を起こして誅殺されるという史実がある。これを北方謙三は国の為に故意に謀反を企てたことにしている。
この辺りの史実を知りたいのだが、知るすべは無いのであろう。

極めて素晴らしい格調とエンターテイメントに富んだ小説であり、中国史に少しでも興味あればお勧めしたい。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2022.03.10 00:01:04
コメントを書く
[書物・読書] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ

利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: