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▼新聞記事 RSC(ロイヤル・シェークスピア・カンパニー)来日公演特集 2005年10月31日(月)付 朝日新聞朝刊 「夏の夜の夢」 12月9~17日東京公演 ますます見たくなりますな~
2005年10月31日
東京バレエ団「M」2005年10月30日(日)東京・五反田ゆうぽうと簡易保険ホール振付/美術・衣裳コンセプト:モーリス・ベジャール音楽: 黛 敏郎 クロード・ドビュッシー ヨハン・シュトラウス二世 エリック・サティ リヒャルト・ワーグナー L.ポトラ D.オリヴィエリ出演: IV - シ:古川和則 聖セバスチャン:大嶋正樹 I - イチ:高岸直樹 II - ニ:後藤晴雄 III -サン:木村和夫 海上の月:小出領子 女:吉岡美佳 ローズ:上野水香 ヴァイオレット:井脇幸江 オレンジ:高木綾 少年:福士宙夢 射手:野辺誠治 船乗り:中島周 鹿鳴館「円舞曲」 :平野玲 高橋竜太 辰巳一政 宮本祐宜 高村順子 長谷川智佳子 西村真由美ピアニスト:高岸浩子 ※ネタバレしています。ご注意。最初は海。女性たちが演じる。潮騒。大きい波、小さい波。海が女性、というのはノイマイヤーの作品でも出てきました。あれは地中海の抜けるような青。これは日本の?青緑の海。そして真ん中の列の女性たちは僧侶、もしくは仏像。死後の世界。少年が生まれてくる前、もしくは死んでから行く世界。輪廻転生。ばあちゃんに連れられて出てくるランドセルを背負った三島少年。「意地悪ばあさん」みたい(笑)だが、少年が「イチニサン」と叫ぶと「シ!」と叫ぶ。おばあさんの着物を脱ぎ捨てると白い服の青年。彼は「死」(=死)(古川和則)。たんすの手品。少年は鬼(般若)の仮面を被って出てくる。イチ(高岸直樹)ニ(後藤晴雄)サン(木村和夫)が出てくる。イチは黒、ニはダーク・グレイ、サンはペイル・グレーの衣装。4人でグラデーションになっている。海上の月(小出領子)真っ白い全身レオタード。彼女は母なるものの象徴か?少年にお習字を教え、膝枕させてあげる。そのあいだイチニサンシが踊っている。シは傲慢な性格。少年を従わせようとする。もちろん彼は三島少年の分身だが、強気で悪魔(メフィスト)のよう。射手(野辺誠治)が弓を持って袴姿で出てくる。すごい美形ですね。この人。着物が似合いすぎ。彼はゆっくりゆっくり片肌をあらわにする。遠山金さんがクライマックスでやるあれですが、すごく優雅~動作がゆっくりすぎて意識が遠のく人もいたんじゃないか?彼は弓を引き絞り、ほんとに矢を射る。びっくり。その瞬間、バン!と背景の弓の的が回転して、磔(はりつけ)にされた聖セバスチャンが現れる。体中に矢が刺さっている。船乗り(中島周)が出てくる。ボーダーのシャツ。この人はあまり踊らない。聖セバスチャンのソロ。なんとも妖艶。やはりこの役はある種中性的な魅力を持った人でないと出来ない役。陶酔しきった表情で踊る。聖セバスチャンは少年の憧れの象徴。イチとニは彼に魅かれている。しかしシは彼が大嫌い。忌むべき女性っぽさ。唾棄している。シは男っぽさが好みで、この2人の間で分裂していく三島少年。少年は聖セバスチャンに真っ赤な薔薇を捧げる。シはそれを手にするとオケピに投げ捨てる。「禁色」鮮やかな色の全身レオタードの3人の女性がイチニサンシと踊る。上野水香が抜群。この人はやはりモダンがいい。「鹿鳴館」背景に鹿鳴館。華やかなドレス。またシはばあちゃんに戻っている。ここで登場する平野玲、すばらしい!彼が一番良かった。目が吸い付けられた。すばらしいプロポーション、若々しさ、笑顔。ここで意識が少し鮮明になった。ばあちゃんは少年にピストルのおもちゃを渡す。撃つ振りをする少年。しかしほんとの銃声が響く。客もびっくり。人々は逃げるように去る。赤い背景と赤いソファ。イチと女(=吉岡美佳)のパドドゥ。女は上が白で下が黒のレオタード。すばらしかった。完璧なアラベスクを見せてくれた吉岡。ソファのカップル、大嶋由賀子と野辺。アンニュイに座っているだけ。「金閣寺」舞台下手手前に大きな金閣寺の模型。ニとサンが二人で踊る。お坊さん(=シ)が少年を連れてくる。お坊さんは裏方さんが持ってきた紙に火をつける。燃え上がるが、手品のように消える。金閣寺で文学の、三島美学の最高を究めた三島。だんだん右傾化していく。赤いレオタードをはいた男性達。シは「タテ!」と声をかける。これは「楯の会」の「楯」なのだ。少年は「憂国」の「憂」について語る。シは上手の黒板に、一筆ずつ、字を書いている。舞台が終わる頃には「死」の文字が出来上がる。セバスチャンが出てくる。ソロ。これは首藤さんが踊っていたのがこのあいだ「バレエボーイズ」で放送された部分。彼はザンレールを繰り返し、5回目に倒れる。白い幕が舞台に垂れ下がる。その前を狂ったように走るセバスチャン。影絵が映っている。上からその白い布が落ちてくる。あっという間に舞台に広がって白い雲のように、風を孕んでゆれている。人々がその上で踊り狂う。これは彼の作品のキャラクターたちなのだ。シはソロを踊る。シは少年の前で急ににっこりし、ザンレールアンド大きな回転の入ったジュテをして、耳を澄ます。少年は「イチ!」と叫ぶ。不満顔のシ。シは同じことを3回繰り返す。少年が「サン」まで数えると、満足げに「シ!」叫ぶ。もう死は間近に迫っている。楯の会の制服姿の男達が現れる。少年は切腹の姿勢をとる。短刀を自らの腹の前にかざす。ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」の「愛の死」がピアノソロで流れている。これはかなり編曲してある。クライマックスで短刀を刺すかと思ったら、短刀は扇だった。少年は扇を顔の前にかざす。楯の会の男達は桜の枝を手にする。上方から桜の花びらが大量に降ってくる。歌舞伎?みたい。シが現れ、少年をゆっくり前に倒れさせる。武士は前に倒れなくてはいけないのだ。短刀の置いてあった台を持ち去る。ここで終わりかと客は皆思っただろう。曲が終わり、ピアニストがなぜかピアノをばたんと閉じて歩いてきて、シにキスすると去っていく。これってベジャールの「ニーベルングの指環」っぽい。今までの登場人物が出てきて、シャンソンに乗って踊る。黒子が出てきて少年を横たえる。シがいる。少年の体から血のように赤い布が出てきて、登場人物たちをすべてつないでいく。最後にセバスチャンにその端を渡すシ。すると少年が元気に起き上がる。冒頭にやっていたように両手を広げて何度もジャンプする。すると冒頭の海が現れる。その中で祖母と少年が佇んでいる。輪廻転生? 冒頭のシーンに戻った。そして海は仏像になって、次第に暗くなっていく。全幕了。*** *** *** ***古川さんが主役だったので驚いた。そしてうれしかった。彼は彼独特の明るさコミカルさをきょうは封印していた。正直言うと、彼の役だったのか?という疑問は付きまとうが。しかし彼は「ベジャールの子供たち」だったのだ。ダンマガを読んで知った。だからベジャール作品での主役デビュー(なのですよね?)はこのうえないうれしいことだろう。彼は強気でがんがん踊っていた。彼はキャラをちゃんと出していた。ここがポイントなのだ。「シ」だけがどういう性格かわかったでしょう?彼はメフィストフェレスだったんです。(きのうファウスト見たばっかり)必ず舞台ではその役になりきるためには、どういう人物なのか消化してないといけません。東京バレエ団で一番それが出来ているのは井脇さんではないでしょうか。古川さんはテクニックがすごいのでそちらに目が行きがちだが、実はその役である自分をどう客に押し付けていくかが一番大事なとこで、彼はそれができているのです。彼のバジルが見たいなあ。キャラはぴったりでしょう。平野玲さんだったらロミオが見たいなあ。NBS公式TOP概要解説CAST
2005年10月30日
カルミナ・ブラーナBerliner PhilharmonikerConducted by Sir Simon Rattleラトル指揮ベルリン・フィルのジルヴェスター・コンサート20042.カール・オルフ作曲「カルミナ・ブラーナ」(ソプラノ)サリー・マシューズ(テノール)ローレンス・ブラウンリー(バリトン)クリスティアン・ゲーハーハー(合唱)ベルリン放送合唱団 ベルリン大聖堂合唱団(管弦楽)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(指揮)サイモン・ラトル~ドイツ ベルリン・フィルハーモニーホールから中継~曲目 from Wikipedia§全世界の支配者なる運命の女神 FORTUNA IMPERATRIX MUNDI 1、おお、運命の女神よ(合唱) O Fortuna (Chorus) 2、運命の女神の痛手を(合唱) Fortune plango vulera (Chorus) §第一部:初春に 1.PRIMO VERE 1、春の愉しい面ざしが(小合唱) Veris leta facies (Small Chorus) 2、万物を太陽は整えおさめる(バリトン独唱) Omnia sol temperat (Baritone Solo) 3、見よ、今は楽しい(合唱) Ecce gratum (Chorus) §芝生の上で UF DEM ANGER 1、踊り(オーケストラ) Dance (Orchestra) 2、森は花咲き繁る(合唱と小合唱) Flore silva (Chorus & Small Chorus) 3、小間物屋さん、色紅を下さい(2人のソプラノと合唱) Chramer,gip die varwe mir (Sopranos & Chorus) 4、円舞曲:ここで輪を描いて回るもの(合唱)-おいで、おいで、私の友だち(小合唱) Reie: Swaz Hie gat umbe (Chorus) - Chume,chum,geselle min (Small Chorus) 5、たとえこの世界がみな(合唱) Were diu werlt alle min (Chorus) §第2部:酒場で 2.IN TABERNA 1、胸のうちは、抑えようもない(バリトン独唱) Estuans Interius (Baritone Solo) 2、昔は湖に住まっていた(テノール独唱と男声合唱) Olim lacus colueram(Tenor Solo & Male Chorus) 3、わしは僧院長さまだぞ(バリトン独唱と男声合唱) Ego sum abbas (Baritone Solo & Male Chorus) 4、酒場に私がいるときにゃ(男声合唱) In taberna quando sumus (Male Chorus) §第3部:愛の誘い 3.COUR D'AMOUR 1、愛神はどこもかしこも飛び回る(ソプラノ独唱と少年合唱) Amor volat undique (Soprano Solo & Boy's Chorus) 2、昼間も夜も、何もかもが(バリトン独唱) Dies, nox et omnia (Baritone Solo) 3、少女が立っていた(ソプラノ独唱) Stetit puella (Soprano Solo) 4、私の胸をめぐっては(バリトン独唱と合唱) Circa mea pectora (Baritone Solo & Chorus) 5、もし若者が乙女と一緒に(3人のテノール、バリトン、2人のバス) Si puer cum puellula (3 Tenors, Baritone, 2 Basses) 6、おいで、おいで、さあきておくれ(二重合唱) Veni, veni, venias (Double Chorus) 7、天秤棒に心をかけて(ソプラノ独唱) In trutina (Soprano Solo) 8、今こそ愉悦の季節(ソプラノ独唱、バリトン独唱、合唱と少年合唱) Tempus est iocundum (Soprano, Baritone, Chorus & Boy's Chorus) 9、とても、いとしいお方(ソプラノ独唱) Dilcissime (Soprano Solo) §白い花とヘレナ BLANZIFLOR ET HELENA 1、アヴェ、この上なく姿美しい女(合唱) Ave formosissima (Chorus) §全世界の支配者なる運命の女神 FORTUNA IMPERATRIX MUNDI 1、おお、運命の女神よ(合唱) O Fortuna (Chorus) (曲目は、音楽CD「オルフ:カルミナ・ブラーナ」 ユニバーサルクラシック - 2003/06/25 指揮: デュトワ(シャルル) 演奏: モントリオール交響楽団 の解説書による。) 歌詞が面白すぎ。馬鹿馬鹿しくて笑える。ほとんどさかりのついた男女の肉欲の歌。はっきり言って、いやらし~やっぱりジルベスター、ラトルはしゃれをきかしたいというか、一筋縄では終わらせない。そこがラトルの面白いところ。オルフの曲、最高。強烈なリズム感がすごい。ゲーハーハーがんばってる。第2部の冒頭の「Estuans Interius 」はVideoClipでKeenlysideが歌っていた「Burning inside」。“俺は肉欲に生きるぞ~”という歌詞だった。(笑)しかしこんなんばっか。
2005年10月29日
NewsBallet ▼ボリショイ日本公演のプリンシパルキャスト出ました~ (NBS 10月27日) うわ~~ん、うれしいです。▼東京バレエ団≪ベジャール=ディアギレフ≫ (NBS 10月28日) 首藤康之公式 (10月27日) 首藤さん、美しすぎる牧神! Kyonさま、良かったです。東京でもやっていただけるようです。 これは当然のことながら、祭典会員のラインナップには入ってませんよね。新聞記事Opera▼サンフランシスコ歌劇場「ドクター・アトミック」(新作)評 作曲:ジョン・アダムズ 台本・演出:ピーター・セラーズ 2005年10月27日(木) 朝日新聞夕刊 評者:岡部真一郎(音楽学者)Ballet▼日経クラシックマンスリーミュージックサロン(広告企画) 「ダンス・イン・TOKYO」11月 11月のダンスイベントの紹介記事。 by村山久美子 2005年10月27日(木) 日経新聞夕刊Cinema▼映画「ヴェニスの商人」評 アントーニオ:ジェレミー・アイアンズ シャイロック:アル・パチーノ バッサーニオ:ジョセフ・ファインズ ポーシャ:リン・コリンズ 監督:マイケル・ラドフォード 2005年10月28日(金) 東京新聞夕刊 2005年10月28日(金) 読売新聞夕刊雑誌▼Opera ONTOMO MOOK Grand Opera Vol.35 グランドオペラ 2005 Autumn これの前回号(Vol.34)にウィーン国立歌劇場「フィガロの結婚」日本公演が載ってますが、キーンリーサイドのアルマヴィーヴァ伯爵の写真はあるのでしょうか? 誰かご存知の方教えていただけるとありがたいです。▼ballet ダンスマガジン12月号 「オネーギンの世界」▼TV クラシカジャパン きょう深夜、JoseのBoundが再放送されます。▼Blog紹介 これ見てみて! グラン・バットマン リターンズ 皆様、なごんでください~ グレースこびちさま、おもしろすぎますわよ。勝手に紹介させていただきました。
2005年10月29日
BBSから転載させていただきました。カルミナ・ブラーナ by gromitさん NEW NATIONAL THEATRE BALLET, TOKYO2005/2006 SEASON新国立劇場バレエ団カルミナ・ブラーナ<日本初演>オペラ劇場 OPERA HOUSE 芸術監督 : 牧 阿佐美 音楽 : カール・オルフ 振付 : デヴィッド・ビントレー 舞台装置・衣裳 : フィリップ・プロウズ 照明 : ピーター・マンフォード 舞台装置・衣裳提供 : バーミンガム・ロイヤル・バレエ 指揮 : バリー・ワーズワース 管弦楽 : 東京フィルハーモニー交響楽団 合唱 : 新国立劇場合唱団 同時上演/「ライモンダ」 第1幕より夢の場 振付 : マリウス・プティパ 作曲 : アレクサンドル・グラズノフ 改訂振付 : 牧 阿佐美 舞台装置・衣裳 : ルイザ・スピナテッリ 照明 : 沢田祐二 舞台監督 : 大澤 裕(ザ・スタッフ) 主催 : 文化庁芸術祭執行委員会/新国立劇場 キャスト 「カルミナ・ブラーナ」佐藤美枝子(ソプラノ)、ブライアン・アサワ(カウンターテナー)、河野克典(バリトン)運命の女神フォルトゥナ : シルヴィア・ヒメネス(29・3・5日) 湯川麻美子(30・4・6日)神学生1 : グリゴリー・バリノフ(29・3・5日) 中村誠(30・4・6日)神学生2 : 吉本泰久(29・30・3・5・6日) 八幡顕光(4日)神学生3 : イアン・マッケイ(29・3・5日) 山本隆之(30・4・6日)恋する女 : さいとう美帆(29・3・5日) 高橋有里(30・4・6日)ローストスワン : 真忠久美子(29・3・5日) 寺島まゆみ(30・4・6日) 「ライモンダ」 第1幕より夢の場厚木三杏 デニス・マトヴィエンコ(29・3・5日)酒井はな 冨川祐樹(30・4日)宮内真理子 マイレン・トレウバエフ(6日)内冨陽子/遠藤睦子/川村真樹/さいとう美帆/高橋有里/寺島ひろみ/寺島まゆみ/西川貴子/西山裕子/真忠久美子/本島美和/安井紫市川透/ゲンナーディ・イリイン/江本拓/奥田慎也/貝川鐵夫/陳秀介/中村誠/グリゴリーバリノフ/吉本泰久 新国立劇場バレエ団 Shevaさま 皆さま こんばんは!新国立の「カルミナ・ブラーナ」のゲネプロの券が目の前にひらーりと。CDを買い込み、クラシカで勉強し、初心者を誘って(もちろんCDもクラシカも見てもらいましたよ)本邦初演の本日行って参りました。キャストは新国立の湯川、中村、八幡、山本、高橋、寺島。圧倒的なカール・オルフの音楽にあわせ、力強く、きびきびと気持よーい作品でした。日本人に合っているかもしれないと初歩としてはひとり合点いたしました。特に運命の女神の湯川さんと神学生3の山本さんの愛のダンスは、何もそこまでと思う衣装ではありましたが、とてもユニークでステキでした。音楽もそこは特にいいのですな・・・先に上演されたのは厚木、マトヴィエンコの「ライモンダ」の夢の場面。女性コール・ドがとても揃っていて美しく、びっくり。国立のバレエ団なのですから当然なのかしらね。しかし、短すぎ。何しろgromitは大地震の日の、舞台も客席も緊張感に溢れたコレーラさまのものを見ているので・・・グラズノフの音楽、ヴァイオリンのソロのところはいつ聞いても、見てもうっとりいたします。ShevaさまキーンリサイドのCDがあるならそちらにすべきでしたね。「カルミナ・ブラーナ」は聞けば聞くほど味があります。Sionさま先週末、東京国際映画祭でグルミットの最新作を見て参りました。とてもブリティシュなキュートな映画。いつもに増してグルミット君大活躍、大きな目に大粒の涙。gromitも思わずもらい泣きしそうになりました。内緒だけど、バックヤードで大きなウリを育てていて、ほおずりしちゃうの。監督・脚本・製作のニック・パークと宮崎駿さんのトークショーも見てまいりましたが、火事ですべてが焼けてしまったということではないようです。3月に公開したら、是非ご覧下さい。絶対気に入ります!!(2005年10月28日 23時54分26秒) gromitさま、ありがとうございます~ ほんとに感謝です。これは、♪Vorrei, e non vorrei(ヴォレィ・エ・ノン・ヴォルルルレィ…)(巻き舌で)できれば見たいなあと思っている公演なので、勝手にこちらにUPさせていただきました。(この楽天のBBSはいずれ保存されずに消えてしまうので)編集もできますので必要であればお申し付けください。きょう29日が初日なのですよね。来週あたり行けたらいいのですが。地震の日の「ライモンダ」がよみがえりました? あの日は、まったくびっくりでございましたね。Keenlyside,の「カルミナブラーナ」、まだ入手してません(苦笑ラトル版もまだまともに聴いてないし。ほしいものが多すぎてパニック状態に陥ってます。とにかくカレーラスの「ドン・カルロ」をすぐ入手しなくてはいけないし。ノイマイヤーの「シルヴィア」はまだ買ってないし。エントロピーが増大する一方です。
2005年10月28日
QUEEN + Paul Rodgers Tokyo Second Night2005年10月27日(木) さいたまスーパーアリーナSaitama Super Arena- 27/10/05Reaching OutTie Your Mother DownFat Bottomed GirlsAnother One Bites The DustFire & WaterCrazy Little Thing Called LoveSay Its Not TrueLove Of My LifeTeo TorriateHammer To Fall Feel Like Making LoveDrum SoloI’m In Love With My CarGuitar Solo Last HorizonThese Are The Days Of Our Lives Radio Ga Ga Can’t Get Enough A Kind Of MagicWishing WellI Want It All Bohemian Rhapsody ---I Was Born To Love YouThe Show Must Go On All Right Now We Will Rock You We Are The Champions ポール・ロジャースすばらしい!!!すばらしい声。歌い方もめちゃかこいいす。フレディの声とはまた違った甘い声で高音も美しい。しかしフレディと違うのは、かなりロックンロールなジャージーな歌い方。フレディと同じようにはぜんぜん歌わなくてすごくオリジナルなんだけど、すごくかっこいい!歌唱力抜群で、聞き惚れた曲、うなってしまった曲があった。QUEENは、彼という逸材を得て、まさに不死鳥のように甦った!意外だったのはロジャーとブライアンが歌いまくりだったこと。ポールを休ませるためか、またはやっぱりQUEENなんだよ、ポールはあくまでも「プラス」なんだよということか。しかしひどい席でした。アリーナの後方、まったく見えず。まるでスクリーンコンサートでした。あぁ~~悲悲悲。※ここからはネタバレ注意です。開演前に会場にエミネムが流れる。客喜ぶ。なぜ?1.リーチング・アウト オープニング曲。 Paul「こんばんは~ 元気ですか~ トーキョー!(絶叫)」(日本語) ええ、ここは東京ですとも。東京都さいたま市です。 横浜では「YOKOHAMA,」と言うのかしら?「日本には1970年に来た(?)」とかなんとか。2、タイユアマザーダウン もう会場大合唱です。 3、ファットボトムドガール 大合唱。 このへんは畳みかけるように何曲か連続で演奏された。 ロジャーがマイクを持ってドラムスの後ろから出てきてしゃべり出す。「これはネルソン・マンデラのために書かれた曲です。でもきょうはこの曲をフレディに捧げます。」拍手。ロジャーはハスキーなソウルフルな歌声。バラード。9.ラブオブマイライフ 熱狂。 ブライアンがギター持って出てきて歌う。 ブライアンは「これは母のために歌った曲」とか言っていて、日本のファンに来てくれてありがとう、みたいなことをしきりに言っていた。 Thank you for being here - 10.手をとりあって。 最初ロジャーが歌う。 英語のリフ、 Oh,My love,my love let the candles always burn, 日本語 Teo toriatte konomama ikou Aisuruhitoyo- Shizukana yoruni hikari wo tomoshi, Itoshiki osiewo idaki-- 当然会場大合唱。 2回目の日本語のところでポールが衣装替えしてなぜか恥ずかしそうにでてきて、Brianに「歌って歌って、」としぐさ。Paulは上のタンクトップを何回も着替えて出てきた。4枚ぐらい着ていた。 英語のリフのところで歌いだした。このへんからハードロックな曲が始まったような。13、ドラム・ソロ15、ギター・ソロ スクリーンになぜかバッキンガム宮殿が映し出され、その前にBrianが立って歌う。 このへんはなんか、お約束で、なつかし~。18、 レィディオ・ガガ 会場中、手を上に上げてロボットしてましたです~ このへんの曲でPaulが「次は最後の曲なんだけど(シーン)、前のコンサートで歌ったときの、、、」とか冗談?だと思われることをしゃべったが会場反応せず?21、♪I want it all22、♪ボヘミアン・ラプソディー キタ~ スクリーン左隅に、キーボードを弾くフレディが映し出される。目の錯覚で、まるでフレディがそこにいるよう。 Mama just killed the man put a gun against his head pulled my trigger now he's dead Mama life had just began, but Mama oooooo didn't mean to make you cry ----- I dont wanna die I wish I could have never been born at all「ママ、死にたくないよ。 僕なんかいっそ生まれなきゃよかったんだ…」この歌詞がフレディが歌っているだけに心にズシンとくる。このあとのすばらしいギターソロ、Brianが弾いてる~スクリーン上のフレディと華麗なる共演、音をミックスしているのでしょう。びっくり。このあとのオペラ部分、 ♪スカラムーシュ、スカラムーシュ、 Did you do the ファンダンゴ? ガリレオ、ガリレオ~ ガリレオ、フィガロ マ・ディフィコ~ ここは録音。やっぱり~ そして!このあとのハードロックにシャウトするところでポールが歌いだす。もう、すごく、かっこいい~~~ ♪Oh baby, so you think you can baby, just gotta get out, just gotta get right out of here !!ギターが炸裂。そして最後。フレディが歌う。 ♪Nothing really matters,Paul が歌う。 ♪Anyone can't see,フレディが歌う。 ♪Nothing really matters,そしてPaulが客席にマイクを差し出す。 ♪Nothing really matters --- to me ---そしてPaulがシャウトしながら繰り返す。 ♪Nothing really matters !!! to me!!!いやーものすごくかっこいい。鳥肌ものです。涙ものです。Yokohamaの方、楽しんでくださいね~ここは圧巻でした。これがラストの曲で、メンバーはステージを去る。Paulはにこにこ!さて、アンコール>>>1、Born to love you ロジャーとブライアンが2人で出てくる。 ブライアンはアコースティック・ギターを持っている。 ロジャーが「マエストロ!」とブライアンを紹介する。 ブライアンはいきなり歌いだす。 ♪I was born to love you -- every single beat of my heart I was born to take care of you every single day of my life あまりの高いキーに苦笑いするブライアン。するとロジャーも歌いだす。ハスキー! Paulも出てきて歌いだした。うれしい。2、Show must go on もの悲しい曲。Paulは真っ赤なタンクトップ。3、All right now Paulは観客に歌わせようと気を使いすぎで、リフは全部客に歌わせようとする。みなさん、リフは必ず覚えていって歌ってくださいね~4、We will rock you またまたキタ~ ズンズンチャッ、ズンズンチャッ、 手拍子、手拍子。 ここねえ、ポールはさすがの意地を見せて、まったくフレディのようには歌わないんです。歌いだしも遅らせていて、まるで違う曲。 すごくジャージーでめちゃめちゃかっこいいです。 ブリトニーとビヨンセーらがペプシのCMでこの曲を歌っていたけど、そんなもんじゃないです。 完全に崩していました。5、伝説のチャンピオン ♪ -- mistakes, I made a few -- ここでPaulは歌詞を変えて歌っていて、 ♪Thank you for all ~だったかな、観客に感謝して、お辞儀をしていて、思わず拍手。当然リフは観客全員大合唱!すごいカタルシスだよねえこれ。 ♪We are the champions my friends, and we'll keep on fightin' till the end-- We are the champions We are the champions No time for losers 'cause we are the champions of the worldライブ終了。お疲れさまでした。見えなかったけど。 しかし、キラー・クイーンはやっぱりなかったか、残念。※zakuro さま、曲目リスト教えていただきまして感謝です。
2005年10月27日
QUEEN + Paul Rodgers Japan tour opening nightSaitama Super Arena-26/10/05Reaching OutTie Your Mother DownFat Bottomed GirlsAnother One Bites The DustCrazy Little Thing Called Love Bad CompanySay Its Not TrueLove Of My LifeTeo TorriateHammer To Fall Feel Like Making LoveDrum SoloI’m In Love With My CarGuitar Solo Last HorizonThese Are The Days Of Our Lives Radio Ga Ga Can’t Get Enough Wishing WellI Want It All Bohemian Rhapsody---I Was Born To Love YouThe Show Must Go On All Right Now We Will Rock You We Are The Champions ▼熱狂!絶唱!新生クイーン“日本限定公演”に2万5000人サンスポ ▼クイーンに2万5000人総立ち!日刊スポーツ ▼Queen + PR Tour Official Website ▼Paul Rodgers - Official Website ▼Wikipedia
2005年10月27日
は~い そろそろ「オネーギン」モードにしましょう。…って自分なんですけど。▼Cinema 映画 「オネーギンの恋文」 ▼Opera オペラ 歌劇「エフゲーニ・オネーギン」 Tchaikovsky - Eugene Onegin / Hvorostovsky · Focile · Shicoff · Borodina · Arkhipova · Orchestre de Paris · Bychkov An Evening with Renée Fleming and Dmitri Hvorostovsky サンクトペテルブルク建都300年記念ガラ▼Ballet バレエ Adam Cooper Royal Ballet Dance Magazine Adam Cooper Royal Ballet BBC NEWS Adam Cooper Royal Ballet Telegraph Mara Galleazzi and Martin Harvey Royal Ballet Onegin - Ballet by John Cranko The Royal Danish Ballet Stuttgarter Ballett Onegin Foto Stuttgart Ballet Photo Gallery An Interview with Sue Jin Kang Boston Ballet’s immortal Onegin Gaël Lambiotte and Larissa Ponomarenko ▼Blog アナホリフクロウさま、Piyoさまのサイトが大変参考になります!
2005年10月26日
新聞記事紹介▼Opera シュトゥットガルト歌劇場「魔笛」大特集 演出:ペーター・コンビチュニー 2005年10月25日付 朝日新聞夕刊 全面カラー。 これを見ちゃうと、舞台が見たくなって困っちゃいます。▼ClassicMusic「評 ウィーンフィル公演 豊潤な香り 夢見心地」 2005年10月25日付 読売新聞夕刊▼Ballet ▽新国立劇場「カルミナ・ブラーナ」 2005年10月25日付 朝日新聞夕刊 ▽熊川版「くるみ割り人形」 2005年10月25日付 読売新聞夕刊▼きのう QUEEN & Paul Rodgers 来日! いよいよですねえ~
2005年10月25日
DON GIOVANNIDramma giocoso in due attiLibretto di Lorenzo Da PonteMusica di Wolfgang Amadeus MozartDon Giovanni Simon KeenlysideIl Commendatore:Matti SalminenDonna Anna Carmela RemigioDon Ottavio Bruno LazzarettiDonna Elvira Anna Caterina AntonacciLeporello Bryn TerfelMasetto Ildebrando D'ArcangeloZerlina Patrizia PaceMaestro concertatore e direttoreClaudio AbbadoChamber Orchestra of EuropeMaestro al cembalo Ronald SchneiderVioloncello Richard LesterMandolino Segio Zigiotti Coro Ferrara MusicaMaestro del coro Giordano TunioliRegia Lorenzo Marianiフェラーラの「ドン・ジョヴァンニ」。サイモン・キーンリーサイド、映画スターのようにかっこいいです。97年だから、8年前で37歳。レポレッロのブリン・ターフェルがいい!うまいし演技も最高。MVPですね。それに彼はでかすぎ。185センチぐらいあるんじゃない?豪華なプロダクションで、指揮がクラウディオ・アッバード、騎士長がマッティ・サルミネン、ドンナ・エルヴィラがアントナッチ。舞台のカラーは白と青と黒しか使われていない。ドン・ジョヴァンニは「黒」。邪悪の象徴。騎士長は「白」。聖なるもの。霊なるもの。そして世俗の方々は青。だから水彩画のような舞台である。やはり一番最高なのはレポレッロとドン・ジョヴァンニのやりとり。もうブリン、うますぎ~演技もうますぎ~すっかり魅せられました。何もかもうまい!サイモンとのコンビネーションが際立っている。キーンリーサイドは若い!のでやっぱり若さが際立っている。モネ劇場の時のような複雑さ、狂気はこの時の彼には感じられない。ひたすら若さと富と権力を謳歌している美しい貴族である。細かい演技、身軽な演技は、この時からやはり炸裂している。彼は突っ立って歌う、ということがない。壁に寄りかかったり、何かしていたり。セレナーデの美しさが耳に残った。モネの時とは明らかに、違った。髪の毛は衣装に合わせて黒くしているのか。すごく男前で、髪を貴族ヘアーで後ろで留めている。長い髪をコートを着たときに外に出したりするのが見てて、あぁ貴族ね。
2005年10月25日
新聞記事紹介▼Classic 「ウィーンとの蜜月続く帝王 ムーティ、新ポスト語らず」 2005年10月23日付 産経新聞▼Opera 新国立歌劇場「セビリアの理髪師」 2005年10月24日付 日経新聞夕刊▼Ballet オーケストラwithバレエ「剣の舞」 2005年10月22日付 朝日新聞夕刊
2005年10月24日
Bunkamuraのオフィシャルサイトにあるキーンリーサイドの「ドン・ジョヴァンニ」の動画に出てくるツェルリーナ、可愛いですよね。サイモンが密着して歌っている。おでここつんなんてしちゃったりして。しかし生舞台を見た方はわかっていると思いますが、動画とは、今回のキャストは変わっていて、モネ劇場で初演された時のファースト・キャストとは、ツェルリーナもレポレッロも違うキャストだったのです。今回のツェルリーナのソフィー・カルトホイザーは2003年の初演時はセカンド・キャスト、ペトリ・リンドーロスも同様にセカンドキャストだったようです。この動画に出てくるツェルリーナは、TATIANA LISNICさんという少女のような美女です。この人はちょうどサイモンとのバランスがよくて、だからサイモンもあんなに引っ付いて歌っていたのだろうと勝手に思っていますが、2002年のムーティ指揮ウィーン国立歌劇場の「フィガロの結婚」でも、同じような可愛らしい役、スザンナを演じています。
2005年10月24日
Wagner's Tristan und IsoldeFrom the Bastille in ParisMay 2005Tristan ...... Ben Heppner (tenor)Isolde ...... Waltraud Meier (soprano)Kurwenal, Tristan's assistant ...... Jukka Rasilainen (baritone)Brangäne, Isolde's maid ...... Yvonne Naef (soprano)King Mark ....... Franz-Josef Selig (bass)A shepherd/A young sailor ...... Toby Spence (tenor)Melot ...... Alexander Marco-Buhrmeister (tenor)A steersman ...... David Bizic (baritone)Paris National Opera OrchestraEsa Pekka Salonen (conductor)最近、いろんな偶然にびっくりさせられることが多い。そのうちのひとつ、きょう、SardanaさんのサイトにUPされたトビー・スペンス(テノール)、私がたった今聴き終った、ベン・ヘップナーの「トリスタンとイゾルデ」に出演していたのですね。若い水夫と牧童の役。ワーグナー歌うのですね。音楽評論家の三宅幸夫さんは冒頭の歌い出しなどについてけなしていましたが…。この舞台、ヘップナーも歌詞間違えているところもあったり、さすが「舞台はなま物」でございましたが、やっぱりすごい!三宅さんは「トリスタン」に関してだけは頭に血が昇ってしまうそうです。それ、わかります。私もスワン・レイクのThe Swan にはどうしても血が昇ってしまい、許容範囲が狭くなってしまいます。それだけどうしようもなく「愛してる」作品なわけです。話がそれました。この作品は、『タンホイザー』のように、音楽的に完璧にコンパクトにできている作品とは違い、私には、「指環」のような、哲学的な繰言をえんえんと喋り続ける作品に近いものを感じました。これは主役の2人はすごく難しいでしょう。難しい。難しすぎる。でもヘップナーはすばらしくて、高音から低音まで自在、すばらしい声でした(なんせFM放送だったので音だけなのです。)従者のクルヴェナールは、どうしても「タンホイザー」で言えば、ヴォルフラムの役どころなのですね。そしてイゾルデのおつきの者であるブランゲーネ(イボンヌ・ネフ)、この2人が泣かせます。とてもまろやかな美しい声です。国王マルケのゼーリッヒはキーンリーサイドの出演した「魔笛」でのザラストロ役の人でした。あらすじですが、英雄トリスタンは、アイルランドの王女、イゾルデの許婚を討ち取ってしまいます。しかし深手を負い、彼は唯一傷を治せるイゾルデのもとに「タントリス」と名前を変えて転がり込みます。イゾルデはその男が憎い敵だと知り、殺そうとしますが、どうしても剣を振り下ろせません。傷の癒えたトリスタンは去り、和平のためにトリスタンの叔父である国王マルケとイゾルデを結婚させようとします。トリスタンを愛してしまったイゾルデは恨みます。「よりによってあの方が私を迎えに来るなんて!」舞台の冒頭はコーンウォールに向かう船の中、イゾルデの恨み節で始まります。以上のようないきさつをイゾルデは侍女のブランゲーネに語ります。そしてトリスタンを呼びつけますが、彼は来ません。イゾルデは今度こそ復讐を果たそうと、母上の女王にもらった秘薬、毒薬を飲ませようとします。トリスタンは杯を煽り、イゾルデもその半分を飲み干します。すると不思議、二人は熱烈に愛し合うようになったのです。侍女ブランゲーネが秘薬を愛の薬とすり替えていたのでした。しかし盛り上がったところで船はコーンウォールの岸壁に到着し、国王マルケが現れます。茫然と青ざめた姫君を国王に引き渡すトリスタン。二人の愛はこの時から苦しみに変わったのです。トリスタンを憎む家臣のメロートは彼らの逢引の現場を押さえます。国王マルケは愕然とします。メロートはトリスタンに斬りかかり、トリスタンはわざと剣を落として刃に倒れます。瀕死のトリスタンは故郷に運ばれます。従者のクルヴェナールが付き添っています。トリスタンは錯乱し、イゾルデの船が近付く幻影を見ます。今か今かとイゾルデの船の到着を待ち望む2人。ついに船がやってきます。トリスタンは最後の力を振り絞って立ち上がり、イゾルデの腕で息絶えます。イゾルデは失神します。そこへ乗り付けた国王マルケとメロートの船。最愛の主人を失ったクルヴェナールは怒りに燃えてメロートに斬りかかり、殺します。クルヴェナールは国王にも斬りかかろうとして殺されます。国王はブランゲーネから愛の薬の顛末を聞き、二人を許そうとやってきたのに、そこにあったのは「すべての死」でした。ブランゲーネの介抱で息を吹き返したイゾルデは「愛の死」を歌って息絶えます。全幕了。英雄トリスタンは、生まれたときから呪われている。彼は常に「死」を意識して生きている。彼が「英雄」なのは、死を恐れず戦うからではなく、自ら「死」に飛び込んでいきたいからだ。今の時代には失われているものだが、男には多分、自らの命をヒロイックなことに対して投げ出す快感があるのだ。ワーグナーのヘルデン(英雄)とはこれなのだ。イコール、死と最も近いところにいる男なのだ。彼が生まれてすぐに父が死に、母が死んだ。彼には昼(生)よりも夜(死)の方が近しいものであり、彼とイゾルデが夜に逢引するわけだが、彼はずっと夜の世界で生きている。彼が瀕死の傷を負って伏しているとき、イゾルデに殺されかかったときも、そして毒杯を勧められたときも、彼は毒杯とわかっていて、彼はひたすら心の中で死を願っている。彼にとっての夜(死)が訪れるのを願っている。しかし、最後にイゾルデが現れたとき、彼は昼の世界の喜びを叫ぶ。そしてすぐに息絶えるのだ。「イゾルデ…」と超高音でつぶやいて…。非常に複雑なキャラクター。これはワーグナーの出演者の男はこのように複雑であることが多い。常に悩み、苦しんでいる。国王マルケも悩みを抱えている。彼は甥のトリスタンを溺愛している。それで、彼が勧めた再婚を受け入れる気になった。それというのも彼がトリスタンを愛していたからだ。トリスタンの方も、自分を好いているイゾルデを自分の主君に捧げるという、これまた理解しがたい行動をするわけだが。だから裏切られたと知ったときの国王の憎しみは激しいものになる。彼はイゾルデに手を触れていないと述べている。これは彼女を尊重したからだと言っているが、本当は、国王が好きなのはイゾルデを好きなトリスタンだったのだ。トリスタンとイゾルデにとって、愛の妙薬は、単なる触媒であり、愛から背を向けているトリスタンと、トリスタンを憎むイゾルデの本当の望みを叶える言い訳に過ぎなかった。愛と憎しみは常に裏返しなのである。二人の秘められた愛は、秘め事であるからこそ激しく燃え上がるが、愛の喜びと、それに勝るほどの愛の苦しみがついて回る。愛すれば愛するほど、苦しくなり、すべてを終わらせたくなるのだ。だからこそトリスタンもメロートの刃を甘んじて受けたのだ。もう彼は終わらせたかった。これ以上、主君を苦しめ、自分たちを苦しめたくない。また、えんえんと第2幕で語られる、ワーグナーの認識する愛の本質はかなり理解しがたく、ものすごく哲学的。まだそこまでたどり着けない。
2005年10月24日
▼Simon's Review Links Opera Critic Metropolitan Opera Search Results Simon Keenlyside and choreographer Trisha Brown's reinterpretation of Schubert's Winterreise ---Monday August 25, 2003 The Guardian Article - Metropolitan Opera The Poetry of Risk2002年12月「くそっ!」とサイモン・キーンリーサイドはレンタ・カーのハンドルを切りながらぼやいた…▼TV2005年10月21日(金) 深夜 0:00 クラシカHOTリポート/10月号Classica HOT REPORT - October ▽大野和士モネ劇場こどものための「ドン・ジョヴァンニ」公演 びっくりしたなあ。舞台の映像が流れて、おお!と思ってたら、全部セカンドキャスト! ゲストアーティストいない。残念! ドン・オッターヴィオは本公演でトロストの代役を務めたイェルク・シュナイダーがやってました。(これについてはSardanaさんの記事に紹介してある、江川紹子さんのサイトの記事に書かれています。シュナイダーさんは大車輪だったのですね。お疲れ様でした。)オケもジャケット着用なし。最後の地獄落ちの映像が出ていました。 こどもの公演を見て大泣きしている大野さん。やはり感受性豊かな人ですね。 ▽マキシム ▽Carmina Brana 新国立劇場バレエ・2005~06年シーズン(10月末) デヴィッド・ビントリー振付『カルミナ・ブラーナ』日本初演リハーサルの紹介 Singer:佐藤美枝子(ソプラノ) ブライアン・アサワ(カウンターテナー) 河野克典(バリトン) Dancers:新国立劇場バレエデヴィッド・ビントリーのインタビュー『カルミナ・ブラーナ』のリハーサルシーン。神学生バリノフ君が見たいかも。私ってほんと単純。見たくなりました~SimonがVideoClipで歌っている、BurningInsideの曲も流れていました。これはSardanapalusさんに教えていただいたのですが。againさま、素顔のサイモン、ぜひご覧になってくださいね~ラトルのジルベスターもCarmina Branaだったのよね~デヴィッド・ビントリーについてはチャウさんのサイトにレポがありました。ありがとうございます。New articles on my Blog
2005年10月21日

The White Countess (2005)Cast Starring: Hiroyuki Sanada Ralph Fiennes Natasha Richardson Vanessa Redgrave Lynn Redgrave Directed by: James Ivory レイフ・ファインズ新作がLAプレミアだったんですね。日本時間の昨日なんで現地は10月18日かな。関係ないですけど…Simon Keenlyside, accompanied by the Trisha Brown Dance Company, performs Schubert's song cycle Die Winterreise at the Melbourne International Arts Festival,the Playhouse on October 19, 21 and 23 2004 「時には歌い手も踊ることを要求される。キーンリーサイドに言わせると、『僕はダンサーじゃない、これはムーヴメントだよ。こんなに体が曲がるわけないじゃない。』」
2005年10月20日
Reviews and ArticlesKonzert▼Muti : Wiener Philharmoniker Week in Japan ムーティ指揮ウィーン・フィル ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2005年10月9日 サントリーホール 音楽評論家 礒山雅 2005年10月18日(火)付 毎日新聞夕刊Opera▼バイエルン国立歌劇場「アリオダンテ」 2005年10月7日 東京文化会館 音楽評論家 三宅幸夫 2005年10月18日(火)付 読売新聞夕刊Classic Music▼バッハの「幻の結婚カンタータ」CDが異例の売れ行き 2005年10月19日(火)付 毎日新聞夕刊Football▼プレーバックW杯予選 「イングランド」 2005年10月19日(火)付 日刊スポーツ
2005年10月19日
『My Favorite Things』 第1部:ウラジーミル・マラーホフ編 『マノン』より寝室のパ・ド・ドゥ 振付:ケネス・マクミラン 音楽:マスネ 出演:ウラジーミル・マラーホフ ディアナ・ヴィシニョーワ どっひゃ~~2人とも、すばらしすぎる! 今まで何人ものデ・グリューを見たが、このマラーホフはめちゃうま。『ヴォヤージュ』 振付:レナート・ツァネラ 音楽:モーツァルト ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K488 第2楽章 出演:マラーホフ ますますどっひゃ~ すばらしすぎる。 この音楽は、「ル・パルク」の最後のパドドゥにも使われているもの。大好きな曲です。美しくて悲しい。 『薔薇の精』 振付:ミハイル・フォーキン 音楽:ウェーバー 出演:マラーホフ ナジャ・サイダコーワ 薔薇の精は踊れるかどうかだけでなく、その表出する、醸し出すムード、がすべて。いかに憑依しているか、これがないとダメだ。 マラーホフはすごい。最初ジャンプして出てきて、その後の腕の上げ方だけで完璧に憑依している。 これは、ポール・ド・ブラが非常に独特なのである。ここですべてが決まるといっても過言ではない。人間ではないことをここで示さなくてはならない。さすがマラーホフですねえ。第2部:ルシア・ラカッラ編『白鳥の湖』より アダージョ 振付:マリウス・プティパ 音楽:チャイコフスキー 出演:ラカッラ&ピエール『白鳥の湖』より オデットのヴァリエーション 振付:マリウス・プティパ 音楽:チャイコフスキー 出演:ラカッラ『椿姫』 振付:ヴァル・カニパローリ 音楽:ショパン 出演:ラカッラ&ピエール第3部:木村規予香編『全地よ、主に向かいて歓呼せよ』 振付:ウーヴェ・ショルツ 音楽:バッハ 出演:木村規予香『ジュノム協奏曲』 振付:ウーヴェ・ショルツ 音楽:モーツァルト 出演:木村規予香&ボーム『アダージョ』 振付:ウーヴェ・ショルツ 音楽:ブルックナー 出演:木村規予香&ボーム) 続く
2005年10月17日
新聞から▼第48回大阪国際フェスティバル4月17日(月)1830 東京バレエ団「ディアギレフプロ」(首藤康之ほか)2005年10月17日(月)付朝日新聞アスパラクラブ広告に掲載。大阪の方うらやましい。首藤さん何をやられるのでしょう。きょんさま、パルさま、情報感謝です!▼舞台 「夏の夜の夢」英RSC公演 12月に来日 10月17日(月)日経朝刊 12月9~17日 東京芸術劇場中ホール Seanさまもご覧になったRSC(ロイヤル・シェークスピア・カンパニー)来日です。ユアンは来ないのかしらね?▼クラシック ▽「オザワ」若手育成 10月17日(月)産経▼オペラ ▽ベルギー王立歌劇場 子供に伝えるオペラの空間 10月16日(日)産経 ▽ドン・ジョヴァンニ、レビューは各紙出揃いましたね(下記)。 おもしろいのは、だんだん日にちが経つにつれて、批評家が辛口になってくること。▼映画 6代目ボンドはちょいと渋め? ダニエル・クレイグさん起用 10月16日(日)フジサンケイビジネスアイ ブルーの瞳のカラー写真あり。▼サッカー 写真:メッシーナのコッポラに首をつかまれるイブラヒモビッチ 10月17日(月)日刊スポーツ雑誌から▼オペラ ▽「音楽現代」11月号のニュース記事で読んだ。 来年のエクサンプロバンス音楽祭でラトルのBPOがラインの黄金をやる。これは翌年以降も続くプログラムで、毎年ワーグナーの指輪を上演する。 来年のローゲはギャンビルさん。 うれしいことに再来年の「ワルキューレ」、ギャンビルさんははまり役のジークムント! あ~行きたいわ。 このプロダクション、すごいキャストで、ラトルさんお気に入りのウィラード・ホワイトがヴォータン! アンネ・ゾフィー・オッターは神々の黄昏に出演する。 ジークフリートは「ジークフリート」も「神々の黄昏」もヘップナー。 Festival d'Aix-en-Provence エクサンプロバンス音楽祭オフィシャル BPOラインの黄金 L'Or du Rhin (2006) , La Walkyrie (2007), Siegfried (2008) Le Crépuscule des Dieux (2009) BPO official▼TV放送から >>>今夜から放送が始まるリッカルド・ムーティ特集、楽しみですね パル様、ありがとうございます。もっちろんすごい楽しみです~ 盆と正月がいっしょに来たような豪華なラインナップ! 幸せです。 トスカ、トロヴァトーレ、仮面舞踏会、ファルスタッフ。 おまけになんとウィーンフィルの超最新映像まで。
2005年10月17日
ベルリオーズ:ファウストの劫罰Berlioz: La Damnation de Faust Op. 24 by Hector Berlioz Performer: Willard White(Mephisto) (Bass Baritone), Vesselina Kasarova (Mezzo Soprano), Paul Groves (Faust) (Tenor), Andreas Macco (Bass) Conductor: Sylvain Cambreling Orchestra/Ensemble: Tölz Boys Choir Berlin State Opera Orchestra Orfeón Donostiarra de San SebastianCountry of Origin: France Period: Romantic Written: 1845-1846Recording Date: 1999 Venue: Salzburger Festspiele Running Time: 146 min [出演]ヴェッセリーナ・カサローヴァ(マルグリート) ポール・グローヴス(ファウスト) ウィラード・ホワイト(メフィストフェレス) アンドレアス・マッコ(ブランデル)[演出]演劇集団:ラ・フーラ・デルズ・バウス (アレックス・オーレ&カルロス・パドリッサ)[映像監督]アレクサンドラ・タルタ[指揮]シルヴァン・カンブルラン[演奏]ベルリン国立歌劇場管弦楽団 オルフェオン・ドノスティアラ・ド・サン・セバスチャン(合唱) テルツ少年合唱団[収録]1999年8月25日ザルツブルク祝祭劇場 「ザルツブルク音楽祭」 仏語。 2005年10月15日 クラシカ・ジャパンで放送。まだ前半はちゃんと見てませんが。何がすごいってセット、装置がすごい。映像もすごい。アレグリアですか?みたいなシーンも。ごごごご、と轟音を発しながらデュエットのとこで動くなよ、という感じだ。でも映像といい、装置が動きまくるのといい、しつこい!本質を見失うよ。メフィストフェレスのウィラード・ホワイトの圧倒的な存在感。ヴェッセリーナ・カサローヴァがすごい。この人のブリュンヒルデが見たいわ。ファウストのポール・グローヴスはとても正統派のテナーとは思えない、発声に、声質。なんかジャージーなんだよね。
2005年10月15日
School of Rockもうまいったなあ~ジャック・ブラックと子供たち。サイコーでした。
2005年10月15日
Sardanapalus さま、無事到着でよかったです~Simonといっしょの飛行機でしたか~?なんてね。出ましたよレビュー!▼Don Giovanni Review 1 評:ドン・ジョヴァンニ(ベルギー王立歌劇場) 2005年10月11日(火)読売新聞夕刊 音楽評論家:安田和信(4日 オーチャードホール) ▼Don Giovanni Review 2 ベルギー王立歌劇場 ドン・ジョヴァンニ 「生と腐敗、鮮やかに交錯」 2005年10月13日(木)朝日新聞夕刊 音楽学者:岡田暁生(4日 オーチャードホール)▼Don Giovanni Review 3 大野和士指揮モネ劇場「ドン・ジョヴァンニ」 「夜の世界、現代的に表現」 2005年10月17日(月)日経新聞夕刊 音楽評論家:樋口隆一(4日 オーチャードホール)▼Don Giovanni Articles on Web 大野和士指揮「ドン・ジョヴァンニ」皇后さまが鑑賞 YOMIURI ONLINE▼Review "Ariodante" バイエルン国立歌劇場「アリオダンテ」 「豊かな歌唱、演出も光る」 2005年10月13日(木)日経夕刊 音楽学者:樋口隆一▼NBSニュース vol.224届きました。 はなはなさまのところにも出ていますが、 ボリショイの来日公演の日程が出ています。 「ラ・バヤデール」5月3~7日 「ファラオの娘」5月9~12日 キャストはまだ出ていません。
2005年10月11日
バイエルン国立歌劇場の「タンホイザー」Video Clip を発見。涙出そう。ギャンビルさんなのですよ~マイヤーと。エリーザベトはピエチョンカじゃない超美人。これはリアリティーあるなあ。残念ながらヴォルフォラムはキーンリーサイドではない。日本公演の写真も早々と出ています。ギャンビルさんのメイク写真あります。Part2さすがドイツ人は仕事早いす。 * * * * * * * * * * * *きょうは過去のデータの整理をしてみました。See what's new.それで思いましたが、最近、ここはバレエサイトではないね。オペラサイトになってます。遅かれ早かれこんな日が来るだろうとは思っていたが、こんなに早かったとは!分岐点に来てしまった気がします。私がオペラに夢中になっていても、どうぞご容赦ください。オネーギンまでには帰ってきま~す。
2005年10月09日
「タンホイザー」第3幕のヴォルフラムの歌。 Dies ist ihr Fragen,dies ihr Flehn ihr Heil'gen,lasst erfullt es sehen! Bleibt auch die Wunde ungeheilt, oh,wurd'ihr Lindrung nur erteilt! こういう気分なの今。 さて、ドン・ジョヴァンニのオケ編成についてです。 ど真ん中にハープシコードが2台、向かい合わせに引っ付けておいてある。手前のハープシコードはなんと指揮者の大野さんが弾くらしい。実際弾いているシーンは見られなかった(舞台を見ていたので)のですが、gromitさまの証言もあるので、弾いていたのでしょう。 指揮者の下手に第一ヴァイオリン、上手に第二ヴァイオリン、 第一ヴァイオリンの奥にヴィオラ、 第二ヴァイオリンの奥にチェロ(6)。 第一ヴァイオリンの下手にフルート(2) その下手にクラリネット(2) クラリネットの奥にファゴット(2) フルートの奥にオーボエ(2) ヴィオラの奥にホルン(2) 第二ヴァイオリンの上手にトランペット(2) チェロの上手にコントラバス(4) コントラバスの上手にティンパニ(1) しかし肝心の古楽器?についてはまったくわからず。 マンドリンも演奏中に探したがわからず。 初日は大野さんはタクトを持っていなかった。▼Don Giovanni Links モネ劇場公式 日本公演 モネ劇場公式 プロダクション
2005年10月09日
第2幕。お暇をいただきたい、と言うレポレッロ。「何しろ殺されかかりましたからね。」「冗談だろ、おい。」レポレッロ、いなくなる。「レポレッロ!!」怒って、剣を投げ捨てるドン・ジョヴァンニ。そしてマントを脱いでいる間に、「シニョ~レ…」と返答が。うれしそうに「来いよ、仲直りだ!」というドン・ジョヴァンニ。ここは初日はレポレッロの返事が遅すぎて、ドン・ジョヴァンニがマントを怒って投げ捨てるという小芝居を打たなければいけなかったが、きょうは早めに返事した。なのでドン・ジョヴァンニはマントを脱ぐ途中で振り返って台詞をしゃべった。3日目はどうなるのでしょうか。もう絶好調のサイモン。「金やるからさ」と紙幣を渡す。その手をパタパタパタと小刻みに揺らしている(ほらほらほら、みたいに。)(客爆笑)。レポレッロはもう1枚、またもう1枚とまきあげて客爆笑。また女をたぶらかす策略を話すドン・ジョヴァンニ。ドン・ジョヴァンニは嗅ぎタバコを取り出すと、思いっきり吸い込む。エルヴィラが窓辺で歌う。服を着替えてきた二人。ドン・ジョヴァンニは壁の影で、膝を付き、両手で太ももを何度も叩く。さあいっちょやるか、みたいな(笑)。寝転んでだらしないかっこうでエルヴィラを誘惑する歌を歌う。「俺って天才…」と歌いながら。興奮したエルヴィラが下に下りてきて、ドン・ジョヴァンニの格好をしたレポレッロと抱き合う。レポレッロは調子に乗って抱きつくやら、腕にキスしまくるやら。さて、と大声を上げて二人を追い出したドン・ジョヴァンニ。帽子を脱いで壁に激しく投げつけて、エルヴィラの女中を誘惑する歌を歌いだす。ここ、ほんとに不思議な感じのシーンなのだ。思い出した。ここはヴォルフラムなの。タンホイザーの。声も歌い方も、あの歌合戦でよわっちく歌うヴォルフラム。声が小さくて、別人になりすまして歌っている、という演技。マンドリンは弾かない。他の人は朗々と歌うが、サイモンはシーンごとに、強弱、声の質まで変えて歌っている。ほんとに不思議な人。サイモン。銃を手にしたマゼットが仲間と登場。慌てて帽子を深く被ったドン・ジョヴァンニ。追っ手を分けて分散させようとする。 ♪フェリテ、フェリテ(やっちまえ!)ここで、初日はショルダーバッグに突っ込んだ剣が、彼がぐるぐる回るときに飛び出したが、きょうはなし。初日のはアクシデントだったのか? 否。絶対そんなはずはない。もしそうだとしたら即興でどくろの握りを袖口に隠す芝居をしたサイモンは天才。皆がいなくなり、ドン・ジョヴァンニはマゼットに、「で、やつをどうするんだ?」「殺してやるさ」「殴るぐらいじゃダメなのか?」「八つ裂きにしてやる。」「(ふ~ん)で、武器は?」「これとこれさ。」ドン・ジョヴァンニはマゼットの銃を取り上げ、ピストルも取り上げる。ピストルは遠いところにほおる(客笑)。ドン・ジョヴァンニは態度を豹変させると、罵倒しながら、マゼットをめった打ち。おまけにべっ!と唾を吐きかける。ピストルを拾って下手に逃げる。逃げ足、はやっ!「痛いよ~」姦計にはまりぼこぼこにされたマゼットを慰めるツェルリーナ。マゼットは倒れた振りをしているが、そっと彼女を伺っては、また倒れてる振りをするのが可愛い。レポレッロはつかまってすべてが暴露される。レポレッロは「あ~あれ何だ!」と大声出して、そのすきに反対方向へ逃げる。古い手口やね~。ここからアリアの応酬合戦が始まる。どうぞやってください。ドン・ジョヴァンニさんはジャンプに備えてお休み中です。さあ、墓場だ。墓場月明かり。明るい。今までで一番明るいのではないか。墓の上に飛び乗るドン・ジョヴァンニ。「昼間より明るい!」と上を見上げる。墓の上に仁王立ちになり、月明かりに照らし出されるドン・ジョヴァンニ。「まだ夜中前だろう。」と訳されていたが、台本は「まだ2時前」。そこへレポレッロ。ドン・ジョヴァンニは墓の影に隠れる。「主人を忘れたのか!」ぶつぶつと文句を言いながら隣に座るレポレッロ。「おもしろい話を聞かせてやる。俺をお前と思い込んでる女を誘惑してたんだ。こんなふうに愛撫するんだ。」と言いながらレポレッロの膝の上に頭を乗せて、足首にキスキスキス(笑)。「よくもそんなことを!」「ペルケ・ノ?」(いいじゃん)「俺のかみさんだったらどうすんだ~!!」取っ組み合いになる二人。ドン・ジョヴァンニは大笑い。そこへ亡霊の声が。「その笑い声も夜明けまでだな」「キ・ヴァ・ラ、キ・ヴァ・ラ、!(誰だ!)」剣を抜くドン・ジョヴァンニ。騎士長の墓の上に飛び乗る。「おい、この墓はコメンダトーレ(騎士長)のだぞ。レポレッロ、墓碑銘を読め!」と墓の上からサイドの墓碑銘を剣で指す。ドン・ジョヴァンニはひらりと騎士長の墓の上から隣の墓に大きなジャンプ。すごい。しぶしぶ墓碑銘を読むレポレッロ。「やつを晩餐に招待しろ。」「いやですよ!」「お前も殺してやろうか!」ドン・ジョヴァンニは剣を抜くと、鞘とクロスさせて、レポレッロの首を挟むようにする。かっこいい~ これ初日は見られませんでした。サイモンが剣を落としたので。レポレッロ「あっしではなくて、このだんながですよ、そ、そ、その…」「ちゃんとしゃべれ!」ドン・ジョヴァンニは剣でレポレッロをつんつん突き刺す。ドン・ジョヴァンニ「モーリ!(死ね!)」レポレッロ「晩餐に招待したいと…うなずいたぞ!!」ここで、ドン・ジョヴァンニは騎士長の墓の上でひらりとジャンプし、石像の頭のほうに回る。狭いところで大変そう。ここで彼はバランスを崩したが石像の頭を持って落ちないようにした。ここで足を痛めたのかな~サイモンさん。ドン・ジョヴァンニは自分で聞く。「晩餐に来るのか?」騎士長の声が突然響く。「シー!(行くとも!)」びっくりして墓から落ちるドン・ジョヴァンニ。「退散しよう!」墓場から逃げるように去る2人。晩餐。給仕係が料理を運んでくる。椅子に座ってタバコをふかしている使用人をどやしつける給仕係。ドン・ジョヴァンニが現れる。なんかカジュアルな格好。白いシャツに青いズボン。はだし。手には紙幣をたくさん握り締めていて、歌いながらばらまく。金を拾うのに必死の使用人たち。このシーンのムードとは程遠い美しい楽団の音が流れる。レポレッロは当時流行の楽曲の名を言う。「コーザ・ラーラ」スープを例のごとく、鍋から飲むドン・ジョヴァンニ。パンをスープ鍋につけて食べている。レポレッロ「リティガンティ!」レポレッロが盗み食いをし始めると、ドン・ジョヴァンニはテーブルの上に乗って、はだしで、どんどん近付いてくる。ここの二人の会話は、楽団が演奏する音楽の替え歌のようにして歌われる。また曲が変わって、今度はレポレッロ「今度は有名な曲(フィガロの結婚の一節)だな…」とオケピを覗き込む。お客爆笑。ドン・ジョヴァンニ「口笛を吹け!」レポレッロ「できません」ドン・ジョヴァンニ「コゼ?(なぜ?)」レポレッロ「料理長の腕がいいので俺も食べたかったんです。」ドン・ジョヴァンニ(真似して)「料理長の腕がいいので俺も食べたかったんです、(だとこら~!)」野菜とシーフードの大皿の中身を大量にレポレッロに投げつける。大騒ぎしていると、エルヴィラが登場。ドン・ジョヴァンニ「なんだなんだ?」エルヴィラ「生活を変えて。」ドン・ジョヴァンニ「ブラーヴァ!(いいともさ)」完全に馬鹿にしている。エルヴィラをいじめるドン・ジョヴァンニ。楽しそう。テーブルまで連れてきて、野菜を投げつけ、テーブルの上に立って、高い位置からワインを(水)だーっと上にかける。ドン・ジョヴァンニ「女性に、美酒に乾杯!」(悪魔だ~)エルヴィラ駆け去る。ぎゃ~っ。エルヴィラの悲鳴。見に行くレポレッロ。まともにしゃべれない。「ターターターター」と石像の歩く音を真似する。ドン・ジョヴァンニは豪胆。自分で扉を開け放つ。ゾンビ~~思わずあとじさるドン・ジョヴァンニ。ドン・ジョヴァンニ「食事を一名分用意しろ!」ドン・ジョヴァンニは後ずさりながらテーブルに近寄り、手前の椅子にぶつかってダーンと倒す。初日は倒れなかったような?そして、パンを二つに割ると、天に向かって投げ上げる。十字を切る。お祓いをしているのだ。それからワインを注いで、天に向かって差し上げ、それに唾をべっ!と吐く(うわ~)。しかし甲斐もなく亡霊は退散しない。亡霊はテーブルにがっちゃんと不規則な動きでやってくる。ドン・ジョヴァンニはテーブルの前の方にじりじりと回るが、だんだん体の自由が効かなくなってくる。テーブルにしがみついてやっとこさ立っている。「お前は俺の晩餐に来るか?」ばつ、ばつ、ダメとドン・ジョヴァンニに合図するレポレッロ。「俺は卑怯者じゃない、行くとも!」「それでは誓いに腕を出せ」その手をつかんだ瞬間、床に崩れ落ちるドン・ジョヴァンニ。焼け付くように内臓が痛い。苦しくてシャツをはだけてかきむしる。のたうちまわる。「ペンティティ!(悔い改めよ!)」「ノ!(嫌だ!)」「シ!(ハイと言え!)」「ノ!(嫌だ!)」騎士長が手を放す。絶叫と共に苦しむドン・ジョヴァンニ。ついに地獄の窯が開いた。真っ赤な背景で、巨大などくろの天使が現れる。晩餐のテーブルが地面にめり込んでいく。平らになるまで。まるで魔法のよう。「苦しい、苦しい」と叫ぶドン・ジョヴァンニ。身をよじって、のけぞらせて、断末魔の苦しみ。レポレッロが駆け寄るが、どくろが鎌をふりおろした瞬間、「ああーーっ!」と絶叫し、絶命する。レポレッロも叫ぶ。復讐を果たした5人が現れ、歌う。マゼットが遺体に近付いてくると、寄らせまいとレポレッロがかばう。しかし、マゼットは哀れむように何か小さな数珠?みたいものを彼の傍らに投げた。今度はエルヴィラ。エルヴィラには身をどけて悼ませてやるレポレッロ。エルヴィラは修道院に入る、と歌う。もうちょっと結婚は待ってねと歌うドンナアンナ。あたしたちは家に帰ろうと歌うツェルリーナとマゼット。死体は無残にもどくろの墓場にうち捨てられる。レポレッロは大きく腕を拡げて肩をすくめる。暗転。全幕了。明るくなるとシャツのボタンをとめたサイモン。きょうはすごくうれしそう。笑っていて、(初日は微笑むといった感じ)カーテンコールで前に進み出る時に足をポーンと前に蹴りだした。お疲れさまでした。やはり初日と2日目はこんなにも違うのね。殺気、緊張感ではやはり初日は別格のものがあった。見終わって吐きそうになった。2日目はおもしろく、こなれていた。
2005年10月06日
ベルギー王立歌劇場「ドン・ジョヴァンニ」2夜目2005年10月6日(木)東京・渋谷 Bunkamuraオーチャードホールドン・ジョヴァンニ:サイモン・キーンリィサイド※キャストは4日と同じ。いや~びっくりです。サイモンさん、まったく違いました。初日と。別人みたいでした。きょうはものすごく小芝居入ってました。きょうはパパゲーノ的な笑いをいっぱいとってました。いやー信じられない!彼はカメレオンか?まるで別の作品みたいでした。それとも私の見た位置が違ったからか。* * * * * * * * * * * * きょうのサイモンは非常にリラックスしていた、と思う。初日の緊張感から解き放されたからか、やりたい放題。タイミングも演技も初日はアクシデントだらけだったので、修正していた。あれはハプニングだったのね、というのが確認できた。初日のサイモンにすっかり騙されましたよ。ほかのメンバーものびのびやっていて、初日より笑いもとっていた。だってあの初日の氷のようなドン・ジョヴァンニは笑えない!!第1幕 第1場騎士長を殺害するシーン。やっぱり今日も仕込み杖をヒュンン!と抜き放った。この杖の握りは、Sardanapalusさんが書いてくれていたので、どくろだったんだ!とわかり、まじまじと観察。ドン・ジョヴァンニは何べんも騎士長の体を突く。騎士長が倒れると、馬乗りになって、左の腰に差していた短剣を深く深く心臓に突き刺す。「死にそうだ」と歌っている騎士長の口を手で何度もぐいぐいと押し付けて絶命させる。すごい残酷。死んだら立ち上がって、長い剣の血を騎士長の服で何度もぬぐう。平然と! 剣の方が大切。ドンナ・アンナの嘆き。服を着たドン・ジョヴァンニとレポレッロ、口論している。ドン・ジョヴァンニは元カノのエルヴィラを彼女と知らず誘惑する。 ♪プーヴェリーナ、プーヴェリーナ念入りに身支度する。髪を押さえて襟を直して上着の裾を引っ張って、股間をぐいと持ち上げる(笑。初日もやっていた)。エルヴィラだとわかると、彼女ををレポレッロに押し付けて立ち去るドン・ジョヴァンニ。「カタログの歌」(拍手)ツェルリーナとマゼットの結婚式。ぐずぐずしているマゼットに対し、テーブルの下手に座り、彼が横を通り過ぎる時に、剣でがちゃがちゃと彼の行く手を邪魔して脅しつける。子供みたい。これは初日もやっていた。しかしきょうは、にやっと笑った。これは初日はなかった。これで、「きょうは2日前とは違うな、のりが、」とわかった。ジョヴァンニはこのどくろの仕込み杖の剣がお気に入り。肌身離さず持っている。サイモンはこの小道具をもてあそんでよく芝居に使っている。キレ気味のマゼット君(ウーゴ・グアリアルド)。とてもいいです。気に入りました。キャラぴったり。この役は、鼻っ柱が強くて、でも甘えん坊で、支配欲が強い、嫉妬心に燃えた若い男でないとだめです。さあ、来ました~「お手をどうぞ」のデュエット。 ♪ラー・チ・ダレム・ラ・マノ~ ♪ラー・ミ・ディライ・ディ・シーあらら。歌ってる。狙いじゃなかったのねん。失礼ながら笑いをこらえるのに大変でした。 ♪ヴェーディ、ノン・エ・ロンターノ ♪パルティアム・ベン・ミオ・ダー・クィ ♪イオ・カンジェロ・トゥア・ソルテ ♪ヴィエ~ニ、ヴィエ~ニ、 ♪アンディヤン、アンディヤン、ミオ・ベーネいい感じのところで乱入するエルヴィラ(客笑)ドンナ・アンナたちがやってくる。またエルヴィラが邪魔する。さっきは村娘のツェルリーナだからどうとでもごまかせるが、今度は貴族だ。ちょっとジョヴァンニはマジ切れでエルヴィラを恫喝する。落ち着かないようで、テーブルをぐるっと回って(わざわざ)アンナのところへ行き、言い訳する。舞台下手。エルヴィラの股間に剣を差し込んでがちゃがちゃゆらしてセクハラする。舞台後方。台詞のないところで、エルヴィラの服を触り、髪を触り、ふっ~とエルヴィラの耳に息をふきかける。それでもエルヴィラがつんとしているので、あきれたように腕を広げる。真犯人を確信したアンナのアリア。聞かせどころのドン・オッターヴィオのアリア。ここ、ドン・オッターヴィオ代役のイェルク・シュナイダーが、どんどん指揮より先に行っちゃうの。モニター見てる? つい、舞台端にある大野さんの映っているモニターを確認しちゃったわよ。最後の方は追いついたけど、どきどきしましたわ。非常に声はいいのです。この人。でもドンナ・アンナの「パパ」みたい。恋人には見えましぇ~ん。大野さん、すてき~ やっぱり「千秋」だわ。歌手達を大きな手の振りでリードしまくり。腱鞘炎になりそうなほど。そういえば、初日はタクトを持っていなかったですよね? ハープシコードを弾くから? オケの話は明日。この見事なアリアの終わりで、場面転換のため(?)舞台前方に幕が降り、お客さんの一部は一幕の終わりかと思ったらしい。その幕の前に出てくる、ジョヴァンニとレポレッロ。ここの二人のやりとりが早すぎて、字幕見ても追いつけず。レポレッロがジョヴァンニの悪口を言うエルヴィラを閉じ込めてやったという件。その話を聞きながら、ジョヴァンニは剣でフェンシングのまねごと。のりのりですね。有頂天のジョヴァンニ。さあ、♪シャンパンの歌。めっちゃくちゃ速いアリアで、大野さんも思いっきり飛ばしていた。途中で息継ぎの間があったりして。サイモン~ ♪チェルカメナール、チェルカメナール、 ♪ファラレバラール、ファラレバラールはや!ドン・ジョヴァンニはまた歌いながら服を脱ぎだし、ベストを闘牛士のようにレポレッロに向かって構える。レポレッロはそれを剣で突き刺して下手に退場。ドン・ジョヴァンニは上手に退場。これがやりたかったのね。嫉妬に狂うマゼットととりなすツェルリーナ。ぷんぷんむくれたマゼット、可愛い。ドン・ジョヴァンニの使用人いじめ。またツェルリーナを誘惑するドン・ジョヴァンニ。上手からマゼット登場。ごまかして、踊りに行こうと2人を誘い、後ろからマゼットの背中を蹴っ飛ばすまねをするドン・ジョヴァンニ(笑)。もう小芸だしまくりのサイモン。仮面をかぶった復讐に燃える3人が登場。レポレッロがだんなにご注進。ドン・ジョヴァンニはお招きしろと、すぐに退場。シャツの腕の袖をとめながら。レポレッロはよっぱらっていて、ぷすーぷすーと奇怪な音を発して笑いを取っていたが、これは一体何? げっぷ?舞踏会。ドン・ジョヴァンニ「カフェ!」レポレッロ「ショコラッテ!」ドン・ジョヴァンニ「ソルベッティ!」レポレッロ「コンフェッティ!」贅沢三昧だ。酒を飲み干すドン・ジョヴァンニ。ドン・ジョヴァンニの狙いは、最初からツェルリーナ。口説きまくる!首を触り、肩に腕を回す。ドン・ジョヴァンニ「ビバ・ラ・リベルテ!」(無礼講だよ!)メヌエットが始まる。ドン・ジョヴァンニはツェルリーナの腕を荒々しく掴むとぐるぐるぐる振り回す。まるでもてあそぶようで、ちゃんと組んで踊らない。失礼千万な接し方。そしてツェルリーナを抱きかかえて奥の部屋へ。初日は羽交い絞めで縦に抱きかかえて退場したが、きょうは横抱きのお姫様抱っこ~きゃ~っ。一同助けようと歌うが、主要な4人以外は全員、面白がっていて顛末を楽しんでいる。さすが無礼講(=乱交)パーティ。マゼットは可哀相に、「ツェルリーナ、ツェルリーナ!」と叫びながら走り回る。レポレッロを非難して、シラをきるドン・ジョヴァンニにドン・オッタヴィオが一喝。後方のドアがバーンと開いて、神の怒りを感じさせる。ドン・ジョヴァンニはひざまずき、初めて弱気を見せる。かなりダメージを受けているようだが、気丈に「俺は負けないぞ、」と歌う。1幕了。Part2
2005年10月06日
Simon Keenlyside
2005年10月06日
第2幕罪を押し付けられそうになったレポレッロは怒っている。もうお暇を頂きたいと言っている。おそらく真剣にドン・ジョヴァンニは困っている。いくら言っても、彼は行ってしまった。「レポレッロ!!」返事はない。ドン・ジョヴァンニは怒りを爆発させ、自分の剣をがっちゃんと投げ捨てる。マントを荒々しく叩きつける。「何ですか?」レポレッロがようやく返事を返した。おそらく必死のドン・ジョヴァンニ。「さあ、金貨を4枚やるよ」実際には紙幣を4枚渡した。つまり買収ですね。レポレッロはあつかましく手を出してさらに2枚まきあげる。レポレッロもそうとうワルですな。『戻ってもいいけど、条件がありますよ。」「なんだ?」「女をやめてください。」ドン・ジョヴァンニ天を見上げて大笑する。「あっははははは!」初めて笑ったぞ。「ばか、俺にとって女は空気みたいなもんさ。」空気を吸い込むドン・ジョヴァンニ。「おまえ、エルヴィラの女中知ってるか? 可愛いんだ。服を取替えてくれ」「シニョーレ、また何をたくらんでるんですか」「いいからさ」2人、下手に退場する。エルヴィラが窓に現れ、歌う。服を替えて戻ってきた二人。「いいぞ、お前が俺のふりをしろ!」恋の歌を歌いながら、こっそり大笑いしているドン・ジョヴァンニ。寝転んで身をよじっておもしろがっている。そしていきなり大声を出して二人を走り去らせる。自分はゆうゆうとエルヴィラの女中を誘惑する歌を歌い始める。マンドリンのソロに乗せて、ものすごく甘い恋の歌を歌うドン・ジョヴァンニ。でもそれは彼にとってゲーム。それがわかる歌い方をしている。つまりマックスでうたっていない。彼は愛を歌うが、歌に愛はこもっていない。それがわかる彼の芝居なので、逆にすごい。感情を込めないで歌う芝居をしているわけですよ。わかるかなあ~。ところがそこに怒りに燃えるマゼットと、その仲間達が銃を手にやってくる。「ドン・ジョヴァンニの野郎、ぶっ殺してやる!」ドン・ジョヴァンニは見つかってしまうが、自分はレポレッロだと言い張る。ここが非常にサイモンの芝居のうまさが出て面白かったシーン。彼は仲間達を追い払おうと二手に分かれろと命令する。レポレッロのショルダーバッグをかけていて、その中に例の仕込み杖がさしてある。それをそのままに、ぐるぐると回るもんだから、仕込み杖が飛んでいった。ドン・ジョヴァンニは慌てて拾うと自分の袖口でその特徴的な握りを隠す。そしてまたバッグにおさめる。これはアクシデントじゃありません。芝居です。そうやって回りを怖がらせて厄介払いする。そして、「マゼット君はここに残りたまえ。」そうしてマゼットを滅多打ちにする。銃で背中を銃でどつき、足で蹴って、片足を取ってぐるぐる回して、のしかかって殴りつける。そして脱兎のごとく逃げ出した。マゼットは「あい~」と情けない声を出している。駆けつけるツェルリーナ。甘えまくるマゼット。「ここも痛いの~」「ここ?」「大事なとこが無事でよかったわ♪」ここからツェルリーナのピンクシーンというのか何と言うのか、なんとも微笑ましい歌が歌われる。「いいお薬をあげるわ…」このお薬とは「あたしの胸を触らしてあげるわ」ということなのよ。幸せな二人。一方人々に追われる、レポレッロとエルヴィラ。ついに見つかってしまう。ドンナ・エルヴィラはレポレッロがドン・ジョヴァンニだと思い込んでいるので必死でかばう。「私の夫なの、助けてやって!」でもレポレッロは正体を自らばらす。一同、ドン・ジョヴァンニは許せないと歌う。脱兎のごとく逃げ出すレポレッロ。墓場。ここからがすごくなる。ドン・ジョヴァンニはある墓の上で寝転がる。「まだ12時前だ。まだ女はくどけるな。」「あいつらはどうしたかな?エルヴィラとレポレッロ!」そこへレポレッロ。レポレッロは怒っている。「おい、ここへ座れよ。」墓にもたれかかって座る。「今俺をお前と思い込んでる女を誘惑してたんだ、」と大笑い。レポレッロ憮然。ドン・ジョヴァンニはレポレッロに膝枕してもたれかかる。大笑いしていると、「その笑いが続くのも夜明けまでだ!!」と怖ろしい声が響く。そこはドン・ジョヴァンニが殺した騎士長の墓の前だった。ドン・ジョヴァンニは怖れず墓から墓に飛び乗る。「おもしろい。おい、レポレッロ、こいつを晩餐に呼べ!」レポレッロは脅えてまともにしゃべれない。「おい、ちゃんと言わないとお前を先に殺すぞ!」そこで剣を突きつける。ここでサイモンが剣を落としてしまう。(アクシデント)しかし、さすが、慌てず、すぐに拾うようなことはしない。鞘の方を、じりじりとレポレッロに突きつけながら、もう一方の剣を拾った。ドン・ジョヴァンニはレポレッロに業を煮やして、自分で「晩餐に来い!」と招待する。ドン・ジョヴァンニは騎士長の墓の上を歩き回り、ミイラのような気持ち悪い銅像の回りをひらひらジャンプする。レポレッロは恐怖で叫ぶ「銅像がうなずいたぞ!」(実際は動いていない。)ドン・ジョヴァンニはびっくりして思わず墓から落ちてしまう。しかし平然と銅像の頭にキスする余裕を見せる。二人は銅像の前を逃げるように去る。ドン・ジョヴァンニの屋敷。こっからますますすごい。ドン・ジョヴァンニが完全に切れている。普通だとこうではない。このシーンの演出はすごい。長い晩餐のテーブルにただ一人、ドン・ジョヴァンニ。楽団に演奏させ、自分は晩餐を食う。(ほんとに食ってる!)まずスープ。レポレッロが皿についだものを飲み、スープ鍋に入っているものを自分で皿に注いで、今度はそれをざーっとまた鍋に戻して、鍋ごと飲む! もうだいぶこのへんでおかしい。レポレッロはお腹がすいているのでこっそりチキンをいただく。(ほんとに食ってる!)ドン・ジョヴァンニはからかってやろうとしている。楽団がいろんな当時流行っていたオペラを演奏しているが、曲が「フィガロの結婚」に変わった。レポレッロ「これは有名な曲だな~」笑。(モーツァルトのジョウクです)ドン・ジョヴァンニ「おい、口笛を吹け」できません」「コゼ?(なぜ?)」「食べてるからです。あんまり料理長の腕がいいので。」「食べてるからです。あんまり料理長の腕がいいので。」彼の発言をまねして繰り返すドン・ジョヴァンニ。この節は「フィガロの結婚」にのせて歌われる。いやー普通だとおもしろいシーンなんだけど。怖すぎ!次の瞬間、ドン・ジョヴァンニは大皿に載った食材をレポレッロに投げつける。大騒ぎ。半ばふざけて、半ば切れて。怖すぎ。そこへエルヴィラ。飛んで火にいる夏の虫。ドン・ジョヴァンニはエルヴィラをさんざん馬鹿にしてコケにしていじめまくる。すごい!ちょっと~演出行き過ぎと言われてもおかしくないくらい。「食事してるんだ、今、食事しよう!」と食べ物を投げつけて、おまけにワインを頭からかける。半分おかしくなっている発狂寸前のドン・ジョヴァンニ。そうかあ。騎士長の亡霊に取り殺されるんじゃなくて、自ら狂って死ぬってことなんだ! そういう演出。そして出て行ったエルヴィラの悲鳴ギャーッ!やってきた。騎士長が。ゾンビ。肋骨がはみ出して、顔は半分がいこつ。くわばらくわばら。「ほんとに来たのか。おいレポレッロ、食事をもう1名分用意しろ!」レポレッロは舞台の一番端で震えている。「我々は地上の食物はいらないんだ。」「お前は俺の晩餐に来るか?」「ダメですよ!行くって言っちゃ!」「俺は卑怯者じゃない。行くとも!」テーブルにすがりついて、恐怖と苦しみで悶えながら叫ぶドン・ジョヴァンニ。騎士長は彼の手をねじ上げる。「悔い改めよ!」「いやだ!」「悔い改めよ!」「いやだ!」うしろの壁が真っ赤になってどくろの天使が現れる。死の鎌を持っている。騎士長はあきらめて去っていく。床に倒れて苦しんでいるドン・ジョヴァンニ。巨大などくろの鎌が振り下ろされた瞬間、ものすごい悲鳴をあげてドン・ジョヴァンニが絶命する。その悲鳴に重なるようすごい悲鳴でとりすがるレポレッロ。ほかの人々が登場し、今後はどうしましょ~と歌う。めっちゃ残酷。皆は彼の屍骸を舞台のオケピとの境にあるしゃれこうべの墓場に投げ捨てる。ドン・ジョヴァンニはごろんとオケピに落ちる寸前まで転がった。口を開けて死んでいる。苦しかったのかな。この最後の6人の歌唱だけはカットして欲しかったな。マクヴィカーさん。暗転。すぐに明るくなり、はだけたシャツの前のボタンをとめながらサイモンが一人で舞台中央に進み出る。すかさずブーイング!そして嵐のような拍手。サイモンの表情は今までとまったく違う。柔和な、穏やかな笑顔。はじめて見せた素顔。すっと素に戻りましたね。お疲れ様でした。(あたしもな)
2005年10月04日
ベルギー王立歌劇場「ドン・ジョヴァンニ」2005年10月4日(火)東京・渋谷 Bunkamuraオーチャードホール台本:ロレンツォ・ダ・ポンテ作曲:ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト指揮:大野和士演出:デイヴィッド・マクヴィカー合唱指揮:ピアーズ・マキシム合唱:ベルギー王立歌劇場合唱団管弦楽:ベルギー王立歌劇場管弦楽団ドン・ジョヴァンニ:サイモン・キーンリィサイドドンナ・アンナ:カルメラ・レミージョレポレッロ:ペトリ・リンドロースマゼット:ウーゴ・グアリアルドドン・オッターヴィオ:ライナー・トロスト(降板)→ イェルク・シュナイダー騎士長:アレッサンドロ・グエルツォーニドンナ・エルヴィーラ:マルティーナ・セラフィンツェルリーナ:ソフィー・カルトホイザーはきそうなぐらい、よかった。サイモン・キーンリーサイド、すごすぎる。これはもう、モーツァルトのちょっとファニーでちょっと怖い教訓歌劇ではなく、まったく別のものすごいものに変身していた。キーンリーサイドのドン・ジョヴァンニは「ものすごく悪いヤツ」だった。完全な悪役。悪魔、と言ってもいい。マクヴィカー&キーンリーサイドの作り出したものは、既に「ドン・ジョヴァンニ」ではない。2幕の後半からものすごい世界が展開する。これは、キーンリーサイドという稀代な名優が演じる、ストレートプレイに歌がついたもの、になっている。彼は『歌わない』。『タンホイザー』のヴォルフラムの時は、あんなに歌っていたのに。きょうは「しゃべっていた」。ドン・ジョヴァンニはしゃべっていた。他の人はみな歌っていた。彼はアリアでも「しゃべっていた」。見た人なら、私の言わんとするところが、わかるでしょう!そういえば、ブーイングがあった。それは明らかにエキセントリックなドン・ジョヴァンニ像を描き出したキーンリーサイドに対してであったんだろう。そういう意見もあるかもしれない。彼と演出だけが突出していた。大野さんファンにも怒られそうだが、そうなんだもん。彼はアリアでも「歌わ」なかった。ヴォルフラムとは違ったの!これだけ見たら、このバリトンがあんなすごい歌えるヴォルフラムを演じるとは誰も思わないだろう。何しろ、違いすぎる。※ネタバレしまくりなので、ご注意ください。第1幕 第1場レポレッロ。召使から足を洗いたい、とぐちっている。『捕まえたわよ!』とドンナ・アンナが上半身裸の、マスクをした男ともみあいながら出てくる。カルメラ・レミージョはすごい美女でしかも声が超ビューティフル。彼女は最高です。「おれが誰だかわからないだろ?」男は脱ぎ捨てたマントの位置が悪かったのか足で蹴飛ばす。ちょっと~ 宣伝Videoで見ていたから驚かなかったが、キーンリーサイドってハリウッド俳優できるわね。筋肉むきむき。世界的なオペラ歌手ではまったく考えられない。おなかが出てない。これが初見だったら死ぬほどのけぞっただろう。吹き替え?とか疑念を持ったろう。神様ありがとう!(不遜ですか?)男は調子に乗って、ドンナ・アンナを組み伏せる。レミージョはおみ足もあらわに。危うし、貞操の危機。ところがそこにドンナ・アンナの父親が。「老いぼれ、やるのか、やめておけ!」余裕たっぷりのドン・ジョヴァンニ。しかし相手がかかってくるのでこちらも剣を抜く。それが仕込み杖なの。銀の球形の握りのついた特徴のある仕込み杖で、中に剣が仕込んである。それを抜き放つ音がかっこいい!ヒュンン!!二人はちゃんちゃんばらばらやるわけでなく、父親はあえなく倒れる。するとドン・ジョヴァンニはその上にのしかかり、ぐっさりと止めを刺す。普通倒れた相手にカバリエ(騎士)がここまでやりますか?胸から鮮血がにじみでる。この時点で、このジョヴァンニはちょっと…(違う)と慄然とする。おまけに、父親が『魂が抜けていく』と歌っていると、その間ずっと体の上にのしかかっていて、歌を聞きたくないのか、その口を塞いで殺す。レポレッロが駆けつけ、二人は逃げさる。仲間を連れて戻ってきたドンナアンナとドン・オッターヴィオ。ドン・オッターヴィオはきょう、代役の人でした。かなりの巨体で、うう~んやっぱテノール歌手って普通はこうなのよね、と納得しちゃう。いい声でした。ドンナ・エルヴィーラ。パンツルック。長方形の大きな旅行鞄を持っている。背の高い女性。声はドラマチック。声量がすごい。ドン・ジョヴァンニとレポレッロが出てくる。ドン・ジョヴァンニは服を着ている。着やせするわね。ドン・ジョヴァンニは前に捨てた女とも知らず、ドンナ・エルヴィーラを誘惑する。このドン・ジョヴァンニは1幕ではまったく笑わなかった。豪胆だが快活ではない。むしろ陰気。目つきがほんとに怖くて、女を見る目は獲物を見る目。愛情はひとかけらもない。愛を歌いながらそれだから、逆にすごい演技力が必要だ。多分彼が愛情を少しでも感じていたのはレポレッロだけだ。誘惑する前に髪を触ったり、服をいじったり相変わらず芸の細かいサイモン。エルヴィーラはレポレッロに押し付けて自分は逃げる。レポレッロはエルヴィーラを引き止める役回りでとばっちりでビンタされる。彼は有名な『カタログの歌』を歌いだす。最初はあきれていたが、しまいに泣き出すドンナ・エルヴィラ。拍手。村娘、ツェルリーナとマゼットの結婚式。幸せそうな場面に闖入者。ドン・ジョヴァンニだ。まさに災いの神。ツェルリーナはすごく可愛い! マゼットも若くて、なかなかよかった。ジョヴァンニはいきなり新郎新婦の間に無理やり座り込む。そしてあつかましくぶどう酒を二人に注いで名前を聞く。君は?「ツェルリーナ」そうなの♪で、君は?「マゼット」「…ミュゼ?」関心を示さない、ドン・ジョヴァンニ。「マゼットだよ!」「あーマゼット。わかったわかった」ところでみんなお城に来ない?ご馳走するよ!みんな喜んでいなくなる。カバリエが守るからマゼット君も先に行き給え。「大丈夫よ、マゼット」マゼットにいらいらしながら落ち着かず貧乏ゆすりするドン・ジョヴァンニ。がんこなマゼットをドン・ジョヴァンニが脅す。刀を抜く真似をして、「従った方が君のためだぞ。」厄介者を追い払って二人きりになったドン・ジョヴァンニとツェルリーナ。「あそこにお城が見えるだろう? あれが私の城だ。結婚しよう。君を貴族にしてあげるよ。」かなり具体的な訳。これがあの『お手をどうぞ』の二重唱とは!「ちょっとそこの東屋に行こうよ。君の人生を変えてあげる」というのではない。もろプロポーズだったのね。ぐらぐら揺れるツェルリーナ。「騙されてるのかなあ…」ドン・ジョヴァンニの歌は甘いのだが、表情がツェルリーナを冷静に観察している表情なのでぞっとする。つまり客は素直にこの美しい歌に酔えないわけです。しかし目的達成あと一歩というところで、ストーカー、ドンナ・エルヴィラが登場する。「うそつきよ!信じちゃダメ。」二枚舌を使うドン・ジョヴァンニ。そこへドンナ・アンナとドン・オッターヴィオ。彼らはドン・ジョヴァンニは紳士だと思い込んでいる。しかしまたエルヴィラに邪魔される。ドン・ジョヴァンニは、ドンナアンナが歌っている間に、ぐるっとテーブルの向こうまで行くと、エルヴィーラに「いい加減にしろよ!」彼女があきらめそうにないので「まったく!」と天を仰ぐ。これはすべて台詞はないので彼のアドリブの演技であろう。相変わらず芸が細かい!ジョヴァンニの最後の言葉で彼が真犯人だと見破るドンナ・アンナ。雷鳴がとどろく。怒りに燃えて復讐を誓うドンナアンナ。(アリア)拍手。ドン・オッターヴィオのアリア、拍手。シャンパンの歌。ここが唯一ドン・ジョヴァンニが拍手を貰ったアリア。それも彼はいきなり服を脱ぎだす。脱ぎながら歌う。ネクタイを抜いて、上着を脱いで、ベストを脱ぐ。そしてベストを闘牛士のマントのようにひらひらさせて、レポレッロと遊んで退場。拍手。ドン・ジョヴァンニの屋敷。マゼットは隠れてお前を監視している、とツェルリーナに言う。ツェルリーナは見つからないように隠れている。しかしドン・ジョヴァンニに見つかってしまった。いいよるドン・ジョヴァンニ。いきなり登場したマゼットにごまかして、さあ、踊ろうと、退場する。ドン・ジョヴァンニは楽しく騒ごう!と歌いながら使用人達をいじめる。う~ん、極悪人。もうふつーじゃないです。レポレッロはべろべろに酔っ払っている。復讐に燃えるドンナアンナとドン・オッターヴィオとドンナ・エルヴィラの3人は、仮面を被ってドン・ジョヴァンニの屋敷にやってきた。3人は出来上がっているレポレッロに招き入れられる。らんちき騒ぎが繰り広げられる。これはマクヴィカーのお得意です。乱れ、絡み合う男と男、女と女、男と女。ツェルリーナはドン・ジョヴァンニにかどわかされ、奥の部屋に連れ去られる。羽交い絞めにして抱きかかえていく。きゃ~~~っ悲鳴。みんな彼女を助けよう!と歌う。ドン・ジョヴァンニは責任をレポレッロに押し付けようとする。ところがドン・オッターヴィオになじられ、一同が彼を『極悪人!!』と糾弾する。突然奥の大きな扉が開いて、風が吹き込む。ジョヴァンニは平然としている。1幕了。Part2 へ続く。
2005年10月04日
新聞記事▼オペラ 「首相動静」1日 バイエルン国立歌劇場「タンホイザー」鑑賞 2005年10月2日(日)付 朝日新聞朝刊 「首相久々のオペラ タンホイザー「特に好き」」 バイエルン国立歌劇場「タンホイザー」鑑賞 2005年10月2日(日)付 日経新聞朝刊 「首相「感動した」オペラに?大勝に?」 バイエルン国立歌劇場「タンホイザー」鑑賞 2005年10月2日(日)付 読売新聞朝刊 「首相ご機嫌の週末 圧勝にもオペラにも酔って」 バイエルン国立歌劇場「タンホイザー」鑑賞 2005年10月2日(日)付 毎日新聞朝刊 「首相オペラ鑑賞「感動しました」」 バイエルン国立歌劇場「タンホイザー」鑑賞 2005年10月2日(日)付 東京新聞朝刊 「ワーグナー堪能 首相「涙出る」」 バイエルン国立歌劇場「タンホイザー」鑑賞 2005年10月2日(日)付 スポニチ▼バイエルン国立歌劇場「ニュルンベルグのマイスタージンガー」 「言い知れぬ感動 五体貫く」 2005年10月3日(月)付 日経新聞夕刊 音楽評論家:樋口隆一▼バレエ 新国立劇場バレエ「カルミナ・ブラーナ」で開幕 2005年10月3日(月)付 日経新聞夕刊▼クラシック・ミュージック 大野和士指揮ベルギー王立歌劇場 オーケストラコンサートレビュー 2005年10月3日(月)付 毎日新聞夕刊
2005年10月03日
私がどこかに「いっちゃってる」うちに、ハンブルク・バレエの10-11月スケジュールが出てたのですね。sachikom さま ありがとうございます。「11月はハンブルクに住みたい」くらいですわ。はぁ~ニジンスキーはイルジとサーシャだし、椿姫はゴージャスカップルだし。リギンズの「ヴェニス」だし。ってわけで。
2005年10月03日
ちょっとぉ~~やっぱり小泉首相、見に行ったわよ、「タンホイザー」!ANNニュースで流れて、それで舞台映像で2秒ぐらい、ロベルト・ギャンビルが映ってたのに~ 上手上方からの撮影。録画できなかった。クヤシ~ギャンビルさんロスなんだからさ~***続報。2100のニュースで録れなかったので、2300のニュースを待ってました。やはりANN系列のニュースでやりました。しかも今度は長くて、終演後出演者と会っている首相の絵も流れた。ギャンビル、キーンリーサイド、マイヤー映ってました~一瞬。メイクしてるからみんな別人。舞台の絵は冒頭の魑魅魍魎シーンと、飛行服の槍を持った男とギャンビルの2ショットのシーンのみ。***続報2。FNN系列の2430のニュースでも流れた。代表カメラ取材で各社同じ絵。こちらはマイヤーが歌っている映像が出た。
2005年10月01日
なんともうれしいことに、kaede さまから、Bourne's Swan Lake UK tour の最新レポをいただきました。ありがとうございます!!!**************************************************Bourne's Swan Lake UK tour reported by kaede【9/26(月) ブラッドフォード・アルハンブラ劇場】The Swan/The StrangerJason Piperザ・スワン/ザ・ストレンジャージェイソン・パイパーThe Prince Neil Penlington王子ニール・ペンリントンSwans No.13 Damien Stirk白鳥No.13(イタリアンエスコート、ビッグスワン)デーミアン・スターク女王:イザベル・モーティマー執事:アラン・モーズリーガールフレンド:リー・ダニエルズ幼年の王子:ウィル白鳥: 1.ウィル(Will Aitchison) …スクールボーイ、cygnetの踊り 2.小ポール …Joe Orton、 cygnetの踊り 3.コーディ・チョイ …水兵、 cygnetの踊り 4.小サイモン(サイモン・カレイスコス)… cygnetの踊り、 スペイン 5.Mbulelo Ndabeni … 6.*1 … 7.グレン・グレアム …Pinp(アフロ)、 モナコ 8.*1 … 9.ドミニク・ノース …クラブオーナ、 ルーマニア、トドメ10.*1 …Pop Idol、 フランス11.アシュレイ・ベイン…服装倒錯者、 big swanの踊り、ドイツ12.アーロン・フランシス … big swanの踊り、ハンガリー13.ダミエン・スターク … big swanの踊り、イタリア14.トビー・スミス … big swanの踊り ギャヴ・パーサンド …木こり *1:それぞれエドウィン / 中ポール / スチュワートのどなたか アーロンとトビーは逆だったかもしれません。 この日は、ハイ、私にとってダミエンしか見てない日だったので、あまり他の人のレポができません。ダミが出てきただけで、平静に座っていられない状態。踊ってる、ダミが踊ってる!あぁ、この日を幾千月待ちわびたことか!(って、大袈裟?) まず、比較的、新しい人が多い中白鳥の見分けがまだついていません。すみません。大白鳥の新人、アーロンとトビーはすぐわかると思います。アーロンはHPの写真の通り、目がとても印象的。彼のハンガリーも素敵でした。トビーは白鳥になると透けるように体が白いです。サミュエルより白いかも。 ドミニクは3幕での細かい演技もとても豊富になりました。4幕、ベッドの下から出てくる3羽の真ん中も彼だったのですが、すでに貫禄を感じます。彼だと安心して見れる・・・っと思ってたら、途中でバランスくずして手をついてました。(^_^; もちろん、この日のトドメはドミニク。ドミニクのこのジャンプは本当にきれい。 この日、小サイモンがのりのりだったんです。オイ、日本でそんなはじけたところをついぞ見てないぞってほど。スペインエスコートは自信に満ちてて、すごくかっこいい。3幕で他の人が踊ってる時も各国のプリンセスといちゃいちゃしての女ったらしっぷり。4幕もすごくコワい。ぞくぞくしました。 幼年王子はウィルでしたが、木こりだけギャヴがやってました。この日ギャヴは木こりのみ。カーテンコールにも出てきません。新人ウィルが木こりまでできないと急遽ギャヴが助っ人に出てきたのか?彼の木こりはもう表情が最高です。 ジェイソンは踊りがとっても安定していました。バランスを全然崩さない。踊りも丁寧。余裕が出てるのかな。そしてニール王子。この人踊れますねーーーっ!って当たり前?彼の王子は頭の切れる王子という感じ。とても理性的。 ほんで、だみですがぁ、ちょっとやせた?相変わらず手足の長いこと。彼の踊る手足の描く軌跡が好きです。(おっと主観入ってますね)1幕は除幕式の紐や女王の肖像を持ってくる役とか士官候補生。女王がエスコートを選ぶ時、自分が選ばれなかった時のすねた顔がかわいい。2幕の大きい白鳥4羽の踊り。はぁ~、もう、観てみてください。言葉で書けない。3幕はイタリアエスコートです。待ってました!サングラスをかけて車から降りてきたとたんに会場の空気をつかんだって感じ。途中イタリア王女とドミニクが二人で袖に駆け込んじゃうと、怒って追っかけていって、ドミニクをどついたり、かと思うと別のシーンでは仲良く肩組んでみたり。この日イタリア王女と踊る時ちょっと舞台下手に寄りすぎちゃったりしたけど、キレのある踊りでした。ビンタは振りだけ、実際には叩きません。 ブラッドフォードの初日はほぼ満席。そして随所でドッカンドッカン受けまくり。特にコーギーのお散歩のところはすごい。爆笑とピュ~ピュ~の渦。翌日の地方紙にこの日の白鳥の評が載っていたんですが、「…1幕は王室のパロディ。もちろんコーギー犬も完璧…」とか書かれてました。それほど英国王室とコーギー犬は切ってもきれない縁なんですね。【9/27(火) ブラッドフォード・アルハンブラ劇場】The Swan/The StrangerAlan Vincentザ・スワン/ザ・ストレンジャーアラン・ヴィンセントThe Prince Simon Wakefield王子サイモン・ウェイクフィールド女王:イザベル・モーティマー執事:アラン・モーズリーガールフレンド:リー・ダニエルズ幼年の王子:小サイモン(サイモン・カレイスコス)白鳥: 1.小サイモン(サイモン・カレイスコス)…木こり、スクールボーイ 2.ベン・ディクソン …水兵、 cygnetの踊り 3.ギャヴ・パーサンド …Joe Orton、 cygnetの踊り 4.コーディ・チョイ … cygnetの踊り、 スペイン 5.Mbulelo Ndabeni … 6.中ポール / スチュワート・グッドウィン 7.グレン・グレアム …Pinp(アフロ)、 モナコ 8.イラド・ティンバーレイク …女王のエスコート(?) 9.エドウィン・レイ…クラブオーナ、 ルーマニア、トドメ10.ドミニク・ノース …Pop Idol、 cygnetの踊り、 フランス11.トビー・スミス … big swanの踊り12.アーロン・フランシス … big swanの踊り、ハンガリー13.ピーター・ファーネス … big swanの踊り、イタリア14.レイン・ド・ライ・バレット …服装倒錯者、 big swanの踊り、ドイツ サミュエル・プラント…水兵 え?え?え?ダミがいな~い!(T_T) と幕を開けたブラッドフォード2日め。アラン白鳥のどでかさに圧倒。あんなのが枕元に現れた日にゃ、小サイモンもうなされるってもんです。この日も小サイモンはのりのりにうなされてました。 地味だけど、ベンってうまいよね。体柔らかいし、踊りがきれい。私好きです、ベンの踊り。この日のcygnetの踊りにはドミニクが。ジャンプとか大きいくてしなやかでいいぞ~。最後はギャヴがドミニクをおぶいます。ギャヴは4幕で王子も担ぐし、大変。コーギーのお散歩もギャヴ。ギャヴが本当にめんどくさそうにコーギーと出てくると、またも会場は大受け! 2幕、王子が身投げしようと湖に駆け込むとそこにアラン白鳥が!あまりのでかさに風圧で王子は吹き飛ばされたって感じ。ま、とりあえず助かったんだからいいか。サイモン王子はとっても優しそうな繊細な感じ。ちょっとクリス王子を彷彿とさせました。でも体格はクリスよりずっと大きいです。4幕のかわいそさはサイモン王子の方がニール王子より感じました。ってか、昨日はニール王子もジェイソン白鳥もほとんど見てないのよね。ダミがいたから。ごめん。アラン白鳥は大きいよ~。どすこいだよ~。怖いよ~。4幕、白鳥達が1羽ずつ出来ててベッドに飛び乗るところ、みんなあんまり威嚇しません。だって、ボス白鳥、怖いんだもん。でも3幕で各国王女と踊るところ、さすがにリフトが安定してます。背の高い王女でもとってもしっかり高くリフトするの。女王とのテーブル4段越えも完璧にこなしました。アランはストレンジャーの方があってるかなぁ。 この日3幕、女王と王子がぱっと入れ替わってストレンジャーと組む瞬間、前方の席に座っていらした紳士が「ほほ~っ」と大きな声でうなったもんで、その声で会場に笑いが… (^_^; 3幕、でた~、コーディのスペインエスコート。もう暑苦しいを通り越して、愛着すら沸きそうな自分が怖い。 途中の休憩でトイレに行ったら、14~5歳くらいの女の子の集団が「白鳥が口開けるとコワーイ」「ビデオとどこが違う~?」みたいなこと言ってキャーキャー大騒ぎ。この少女の団体が前のほうの席に陣取っていて(前の席のほうが安い!)カーテンコールではスタンディングでひゅ~ひゅ~これまた大騒ぎ!カーテンが下りるたびに、おろさせんとばかりに大歓声なので、キャストもうれしそうでした。written and posted by kaede 30 Sep. 2005 ***************************************************kaede さま、大感謝です!目に浮かぶようですわ。デーミアン!!早く再会したいわ。彼のイタリアン・エスコートとビッグスワンに!今回のスワンズ、最強ですね♪ by Sheva
2005年10月01日
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