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新聞評Classic Music▼『独の名門“南北対決” ベルリン・フィル 壮絶な緊張感 バイエルン放送響 豊かな自発性』 2005年11月29日(火)付 読売新聞夕刊▼『斬新な解釈の≪英雄≫ ラトル指揮 ベルリン・フィル』 2005年11月28日(月)付 毎日新聞夕刊▼『指揮者ヤンソンス来日 ウィーンフィルの新春コンサートへ思い深く』 ※ヤンソンスインタビュー 2005年11月29日(火)付 朝日新聞夕刊雑誌▼DANZA 創刊号 2005 12 - 2006 1 隔月刊 無料 デヴィッド・ホールバーグ写真あり スペイン情熱のバレエガラなど写真あり▼ダンスマガジン ノイマイヤーのデーニッシュバレエに振付けた「人魚姫」記事あり
2005年11月29日
新聞評▼Ballet 新国立劇場バレエ「カルミナ・ブラーナ」 2005年11月28日付 日経新聞夕刊▼Opera 東京オペラ・プロデュース「放蕩者のなりゆき」 作曲:ストラヴィンスキー 英語の作品 2005年11月28日付 日経新聞夕刊▼Classic Music 「日本音楽コンクール」 2005年11月24日付 フジサンケイビジネスアイ雑誌▼音楽の友 12月号 バイエルン国立歌劇場来日公演「タンホイザー」 ベルギー王立歌劇場来日公演「ドン・ジョヴァンニ」▼音楽現代 12月号 バイエルン国立歌劇場来日公演「タンホイザー」 ベルギー王立歌劇場来日公演「ドン・ジョヴァンニ」
2005年11月24日
Ballet Dance Performance Best 10 in Japan 2005 Full length ballet1, Hamburg Ballet "Nijinsky" choreography;Neumeier performer: Riabko, Jurgensen,Riggins,Urban 2, Royal Ballet "Manon" choreography; Kenneth MacMillan performer: Rojo, Kobborg, Tuckett, Samodurov3, Staatsballett Berlin"Der Ring Des Nibelungen" choreography; Béjart performer: Malakhov,Diana Vishneva, Michael Banzhaf,Marcin Krajewski,Rainer Krenstetter,Wieslaw Dudek,Marian Walter,Dinu Tamazlacaru4, "Matthew Bourne's Swan Lake" choreography; Matthew Bourne performer: Jose Maria Tirad, Neil Westmorelnad, Yasuyuki Shuto, Chris Marney5, Guillem Histoires D'amours 2005 "A Month in a Country" choreography; Ashton performer: Guillem, Murru "Carmen" choreography; Alonso performer: Murru, Ciaravola6, Hamburg Ballet "Sleeping Beauty" choreography; Neumeier after Marius Petipa performer: Jirí Bubenícek, Azzoni,Riabko, Jurgensen, 7, Tokyo Ballet "Sleeping Beauty" choreography; Petipa, Rudolf Nureyev performer: Manuel Legris, Reiko Koide8, ABT "Don Quixote" choreography; Petipa, Kevin McKenzie performer: Corella,Herrera,Hallberg,Julio Bragado-Young9, The Stuttgarter Ballett "Romeo and Juliet" choreography; John Cranko performer: Amatrian,Vogel,Barankiewicz,Jelinek,Ortega10, Yukichi Hattori R-HATTER "Yabu-no-naka"(New production,World premiere) choreography; Yukichi Hattori performer: Riabko, Urban, Hattori2005年 バレエ・ダンスパフォーマンス Best10【全幕バレエ・ダンス】1.ハンブルク・バレエ「ニジンスキー」 振付:ノイマイヤー 出演:リアブコ、ユルゲンセン、リギンズ、ウルヴァン2.ロイヤル・バレエ「マノン」 振付:マクミラン 出演:ロホ、コボー、タケット、サモドゥーロフ3.ベルリン国立バレエ「ニーベルングの指輪」 振付:ベジャール 出演:マラーホフ、ヴィシニョーワ、クレンシュテッター、クライエフスキー、バンツァフ、ワルター4.「マシュー・ボーンのスワンレイク」 振付:ボーン 出演:ティラード、ウエストモーランド、首藤、マーニー5.シルヴィ・ギエムの「愛の物語」 「田園の出来事」(1幕もの) 振付:アシュトン 出演:ギエム、ムッル 「カルメン」(1幕もの) 振付:アロンソ 出演:ムッル、シアラヴォラ 6.ハンブルク・バレエ「眠りの森の美女」 振付:プティパ、ノイマイヤー 出演:イリ・ブベニチェク、アッツォーニ、リアブコ、ユルゲンセン7.東京バレエ団「眠りの森の美女」 振付:プティパ、ヌレエフ 出演:ルグリ、小出8.ABT「ドン・キホーテ」 振付:プティパ、マッケンジーほか 出演:コレーラ、ヘレーラ、ホールバーグ、ブラガド=ヤング 9.シュトゥットガルト・バレエ「ロミオとジュリエット」 振付:クランコ 出演:フォーゲル、アマトリアン、イェリネク、バランキエヴィッチ、オルテガ10.服部有吉R-HATTER「藪の中」 振付:服部 出演:リアブコ ウルヴァン 服部 (1幕もの)(新作バレエ・ワールドプレミア) 【ガラ公演・小品】ランキング Best31.マルティネズ「粉屋の踊り"ファルーカ"-三角帽子より」 (スペイン情熱のバレエガラ) 振付:マシーン2.セミョーノワ・ゼレンスキー「シェヘラザード」 (メダリストガラ) 振付:フォーキン3.ギエム・ムッル「小さな死」 (シルヴィ・ギエム 最後の「ボレロ」公演) 振付:キリアン感想今年はぶっちぎりで、「ニジンスキー」。衝撃的な体験でした。バレエを超えたものがそこにありました。ニジンスキーの狂気 戦争の狂気。服部の演じた狂気の兄、そしてリギンズの絶対的な父的な存在、ディアギレフ。そして何にもましてリアブコas Nijinsky。出てきた瞬間に魅了されました。何かが憑いていた。ものすごいものが。見た瞬間、私のすべてが変わりました。「マノン」は別の次元ですごかった。マクミランの最高傑作。この二つの作品をこの日本で見ることが出来た今年はすばらしい年でした。3位以下は大きく引き離されていますが、いずれもすばらしかった。ニーベルングの指環は、ワーグナーにはまるきっかけになりました。スワンレイクのホセには魂を持っていかれました。ムッルのベリヤエフとドンホセは忘れがたい。ハンブルクの「眠り」。ノイマイヤーの才能の多彩さに驚きました。ここでもサーシャが大活躍でした。東京バレエの「眠り」ルグリ&小出のクラッシック・バレエの究極、プティパ&ヌレエフの世界に陶酔しました。ABTのドンキ、アンヘルのすごい技に客席が何度どよめいたことでしょう。ホールバーグのエスカミリオが忘れられません。ブラガドヤングのサンチョパンサとガマーシュはすばらしかった。クランコのロミジュリ、泣きました。二人のティボルトに酔いました。服部君の新作、まだまだ可能性を感じさせる舞台でしたが、ハンブルクの2人のプリンシパル、サーシャとイヴァンがすごかった。これ以外にも沢山のすばらしい舞台に出会いました。ほんとにこの幸せに感謝したい。2006年もすばらしい出会いがありますように。
2005年11月23日
ベルリン国立バレエ 来日公演 2005 Index「ラ・バヤデール」 Part 1 Part 2「ニーベルングの指環」 Part 1 Part 2 Part 3
2005年11月21日
パリ・オペラ座バレエ『嵐が丘』 2002年原作:エミリー・ブロンテ演出・振付:カデル・ベラルビ監督:デニス・ガイオッツィ音楽:フィリップ・エルサン舞台美術・照明:ペーター・パプスト出演: ヒースクリフ:ニコラ・ル・リッシュ キャサリン:マリ=アニエス・ジロー ジャン=ギョーム・バール エレオノーラ・アッバニャート ウィルフリード・ロモリ セレーヌ・タロン ジャン=マリー・ディディエール ほか2005年11月 シアターテレビジョンで放送。
2005年11月20日
マルセイユ・バレエ『嘆きの天使(ブルー・エンジェル)』 1985年原作:ハインリヒ・マン『ウンラート教授』振付:ローラン・プティ音楽:マリウス・コンスタン出演: ウンラート教授:ローラン・プティ キャバレーの歌手・ローラ:ドミニク・カルフーニ ジャン=ピエール・アヴィオット ほか 同じ原作で、マレーネ・ディートリッヒ主演で映画『嘆きの天使』として、1930年に映画化。 2005年11月 シアターテレビジョンで放送 未
2005年11月19日
モンテカルロ・バレエ『ロミオとジュリエット』 1982年原作:ウィリアム・シェイクスピア振付:ジャン=クリストフ・マイヨー音楽:セルゲイ・プロコフィエフ出演: ベルニス・コピエテルス クリス・ローラント パオラ・カンタルボ アシエ・ウリアゼレカ ほか 2005年11月 シアターテレビジョンで放送
2005年11月19日
Sylvie Guillem's Last“Boléro”Program A November 18, 2005 (Friday) Tokyo Bunka Kaikan Ueno Tokyo Japan “Danses Grecques” Choreography: Maurice Béjart Music: Mikis Theodorakis Peformance: The Tokyo Ballet“La Petite Mort” (Kylián) Choreography: Jirí Kylián Music: Wolfgang Amadeus Mozart Peformance: Sylvie Guillem (Royal Ballet) Massimo Murru (étoile from La Scala Ballet)“Don Giovanni” Choreography:Maurice Béjart Music: Frédéric Chopin(Mozart) Peformance: The Tokyo Ballet “Boléro”(Béjart) Choreography: Maurice Béjart Music: Maurice Ravel Peformance: Sylvie Guillem with the Tokyo Ballet シルヴィ・ギエム 最後の「ボレロ」2005年11月18日(金) 東京・上野 東京文化会館「ボレロ」振付:モーリス・ベジャール音楽:モーリス・ラヴェル出演:シルヴィ・ギエム(メロディ) 木村和夫 平野玲 古川和則 大嶋正樹(リズム) ボレロ。ジョルジュ・ドン、ショナ・ミルク、パトリック・デュポン…そして、シルヴィ・ギエム。ギエムは巫女。アマテラスオオミカミ天照大御神ボレロは巨大な宗教儀式。見ているだけの私達。暗闇に浮かび上がる白い手の甲。くたっと曲げられた女の手が上に上がっていき、体を這って下りてゆく。右手。左手。両手。照明さんがんばってる。左右からのピンスポはギエムの顔を照らしていない。そしてついに浮かび上がった赤い髪。炎のような赤い髪を長くたらしているギエム。照明も心なしか赤め?しかし炎ではなかった。彼女のボレロは青い超低温の炎のよう。けっして陶酔しない。その目は正面を見据えている。静かに静かに、リズムを刻んでいく。あまりにも静謐に踊っていた彼女がだんだん燃え上がっていくのがほんとに徐々に。青い炎が燃え上がっていく。「リズム」たちが2人前に踊り出る。木村 平野そして後ろに古川(下手)、大嶋(だったでしょうか)ギエムはちゃんと「リズム」を見ている。4人が揃ったのを見て、「じゃあ、いくわよ。」と言わんばかりに、サイドの髪をバサッと後ろへ流す。男達を睥睨し、率いていく。ジャンヌ・ダルクみたい。現代のジャンヌ。足をアラスゴンドでさっと上に上げて、それこそ耳につくくらいに、すごい速さで、体をねじって後ろに伸ばして足をつく。あぁ、なんて美しいんだ。手のひらを正面に向けてまるでふーっと吹くように前に伸ばす。なまめかしい。さっき、彼女はムッルと同じ、=男だったのに。ここでは女だ。ぜったい、リズムに遅れることがない。両足を後ろに曲げるジャンプ。床を叩く。最後に床に倒れこむまで、ギエムそのもののようなボレロだった。自己陶酔はない。逆に、ものすごい、自己のコントロール。これが彼女のギエム。孤高の彼女のギエム。誰も彼女のようには踊れない。彼女のボレロはジョルジュ・ドンのに似ているどころか、まさに対極ではないかな。ひたすら、この場で、この儀式に参加していることのすごさを感じていた。2003年のボレロ「小さな死」振付:イリ・キリアン音楽:W.A.モーツァルト出演:シルヴィ・ギエム マッシモ・ムッル 驚いたのはムッル。むきむきニコラになっていた。あんなに「田園」で細かったのに~着やせしただけだったのかしら?ひとまわり筋肉がついて、太ももなんかたくまし~胴回りも。それで、ベッカムのひところの「サムライ・ヘアー」だし。あの可憐な、繊細なドン・ホセとベリヤエフはどこ行っちゃったの? イタリアマフィアの殺し屋みたいだよ~ギエムも筋肉がすごくて、おお~なんて筋肉な2人! 筋肉フェチの人(?)にはたまらないでしょう。お、俺もあんな筋肉になりて~て人いるんじゃないか?しかし、すごい!この2人のコンビネーション!この作品は数年前にオーレリーとルグリで世界バレエフェスで見たけど、まったく違う!こんなだったっけ?よどみがなくて、マリファントみたい。ムーヴメントがIn the middle somewhat elevated -- なのだよ~それをもっとゆっくりやった感じ。ゆっくりやるっつーことは、すごく難しいってこと。圧倒的なムーヴメント。パ。イリ・キリアンが好きなのはやっぱり「パ」だからなのよ。「ムーヴメント」ではなくて。もうあっというまに終わっちゃって悲しい。連続100万回見てもいいです。つーか、DVDないの?最初は真っ暗で、二人が下手よりに立っている。動き始める。二人はビスチェとパンツ姿。ギエムは頭をムッルの膝に乗せたような形のパ。下手でムッルがギエムの片手を握り、ギエムは右足フォンデュから左足をまっすぐ後ろに伸ばしてそのまま垂直以上の角度に上に上げる。しかも軸足は垂直じゃなくて斜めになっているのよ(多分)。アンビリーバルな美しさ。ムーヴメント。ギエムが爬虫類のように足を曲げてムッルにしがみつく。器械体操みたい。バレエの域を超えている運動能力。リフトもすごい。もう普通じゃない。びしびしばしばし。オーレリーとルグリは男と女だったけど、この2人は男2人。ようしゃない。世界バレエフェスでまた見たいです! ぜひお願いいたします。やはりギエムは世界最高のダンサーです。ギリシャの踊り。主役は、中島周。最初全員で踊っている。足を上げて静止するような動き。最前列に黒いレオタードの女達。吉岡、小出。黒いレオタードってなんで? なんで黒いレオタードが「ギリシャ」なんですか?ベジャールさん。2人の若者のパドドゥ。いきなり一番いいシーン。この2人すごい。大嶋&古川。すばらしかったわ。古川さんが、こないだの「シ」と異なって笑顔満開なのがうれしい。しかし彼は髪型といい、顔といい、なんか熊川哲也さんにそっくりになってきていませんか? いや、そんな気がしただけです。娘達の踊り。吉岡の上手で踊っていた吉川留衣。超美人です。すごくノーブル。目がすい付けられる。センターの小出は言うまでもなくいつもすばらしい。若者達の踊り。ソロの中島の後ろに、大嶋、古川、平野が出てきた。黒いタイツ。平野君、可愛いです。にこにこ。この人と古川さんだけ笑顔満開でなごむ。彼は私の中では永遠に「ボトム」。可愛いボトムなのだよ。可愛いロバさん。パッカパカ。パドドゥ。吉岡、平野。愛らしいパドドゥ。ハサピコ井脇、木村。井脇さんが出てきたとたん、ぶわーっとオーラが。最初はすごく神秘的な表情。そして後半に笑顔。舞台がすごく締まる。体も大きいからすごく存在感ピカイチ。ソロ、中島周。パドセット女の子のダンス合戦。小出が絶品。2回転のピルエットを2回続けるところで、小出がきっと唇を噛んで気丈な表情をするのが可愛くて! すごくうまい!フィナーレで全員で肩を組んで踊る。にっこにこの古川、平野。了。ギリシャの踊り「ドン・ジョヴァンニ」振付:モーリス・ベジャール音楽:フレデリック・ショパン (モーツァルトの主題による) 出演:ヴァリエーション 1:門西雅美 西村真由美 佐伯知香 ヴァリエーション 2 :小出領子 ヴァリエーション 3 :高村順子 井脇幸江 ヴァリエーション 4 :長谷川智佳子 ヴァリエーション 5 :大島由賀子 ヴァリエーション 6 :吉岡美佳 シルフィード :吉川留衣 ドン・ジョヴァンニ。小さな死のあとだったんで、ボーーーッとしていまして…ドン・ジョヴァンニの独白が流れ、「お手をどうぞ」の二重唱が流れる。♪ラ、チダレムラマノ~♪ラーミディライディシー♪ヴェーディ、ノン・エ・ロンターノ♪パルティアン・ベンミオ・ダー・クイ女達がいろめきたつ。シルフィードが出てきた、これがさっきの吉川留衣、可愛い~目が覚めた。ヴァリアシオン1、佐伯がすばらしい!ヴァリ2、小出。すばらしい。テンポの速いコミカルな踊り。ヴァリ3、高村、井脇。仏頂面の井脇に笑。前回見たときと女の子の役が変わっていて、高村が可愛く演じていた。ヴァリ4、長谷川ヴァリ5、大島ヴァリ6、吉岡。すばらしい。ドン・ジョヴァンニで言うとね、吉岡がドンナ・アンナなの。美しくて悲劇的でドラマチックでまじめ。井脇さんがドンナ・エルヴィーラなの。いつも怒ってばかりでジョヴァンニにころっと騙される、喜劇的なキャラクター。ツェルリーナは当然、小出さん。可愛くて浮気者。知恵がよく回り、おいしいところを持ってく。モーツァルトが一番愛してたのは多分ツェルリーナ。
2005年11月18日
シュトゥットガルト・バレエ団「ロミオとジュリエット」大阪公演The Stuttgarter Ballett“Romeo and Juliet”choregraphed by John CrankoNovember 15, 2005Festival Hall Osaka, JapanJuliet: Alicia Amatrian(Principal) Romeo: Friedemann Vogel(Principal) Tybalt:Jirí Jelinek(Principal)Mercutio:Alexander ZaitsevBenvolio:Filip Barankiewicz(Principal)シュツットガルト・バレエ団2005年日本公演2005年11月15日(火) 大阪フェスティバルホール「ロミオとジュリエット」ウィリアム・シェイクスピア原作による3幕のバレエ振付:ジョン・クランコ音楽:セルゲイ・プロコフィエフ装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ初演:1962年12月2日、シュツットガルトキャピュレット家キャピュレット公:ローランド・ダレシオキャピュレット夫人:メリンダ・ウィザムジュリエット:アリシア・アマトリアンティボルト:イリ・イェリネクパリス:ニコライ・ゴドノフ乳母:ルドミラ・ボガートモンタギュー家モンタギュー公:ディミトリー・マジトフモンタギュー夫人:クリスティーナ・パザールロミオ:フリーデマン・フォーゲルマキューシオ:アレクサンドル・ザイツェフベンヴォーリオ:フィリップ・バランキエヴィッチヴェローナの大公:アレクサンドル・マカシン僧ローレンス:アレクサンドル・マカシンロザリンド:サラ・グレザージプシー:カーチャ・ヴュンシェほかヴェローナの貴族と街の人々:シュツットガルト・バレエ団指揮:ジェームズ・タグル演奏:関西フィルハーモニー管弦楽団 大阪公演のキャスト表を、カーチャさまの「スオミの散歩道」の寄り道bbsからわがままを言って転載させていただきました。パルさま、カーチャさま、大感謝でございます。いつもいつもすみません!大阪ではなんとベンボーリオをバランキエヴィッチが踊ったんですね! これがすごいサプライズでした。彼は演技もたっしゃだし、たっぱもあるので、さぞかしステキだったことでしょう。ベンヴォーリオとマーキューシオのダンス合戦が見たかったわ~
2005年11月15日
新聞評▼Ballet オネーギン(シュツットガルト・バレエ)(11月10日) 「振り付けが放つ語りの力」 2005年11月15日(火)付 読売新聞夕刊 評者:村山久美子(舞踊評論家)▼Opera 新国立劇場「アンドレア・シェニエ」 2005年11月15日(火)付 読売新聞夕刊▼Classic Music ポリーニ・プロジェクト2評 2005年11月15日(火)付 読売新聞夕刊
2005年11月15日
The Stuttgarter Ballett“Romeo and Juliet”choregraphed by John CrankoNovember 13, 2005 Tokyo Bunka Kaikan Juliet: Elena Tentschikowa(Principal)Romeo: Jason Reilly (Principal)Tybalt:Ivan Gil Ortega(Principal)Mercutio:Eric Gauthier(Soloist) Benvolio:Marijn Rademaker(Demi-Soloist)シュツットガルト・バレエ団2005年日本公演2005年11月13日(日)「ロミオとジュリエット」振付:ジョン・クランコ音楽:セルゲイ・プロコフィエフキャピュレット家キャピュレット公:ローランド・ダレシオキャピュレット夫人:メリンダ・ウィザムジュリエット:エレーナ・テンチコワティボルト:イヴァン・ジル・オルテガパリス:ニコライ・ゴドノフ乳母:ルドミラ・ボガートモンタギュー家モンタギュー公:ディミトリー・マジトフモンタギュー夫人:クリスティーナ・パザールロミオ:ジェイソン・レイリーマキューシオ:エリック・ゴーティエベンヴォーリオ:マリジン・ラドメイカーヴェローナの大公:アレクサンドル・マカシン僧ローレンス:アレクサンドル・マカシンロザリンド:サラ・グレザージプシー:エリサ・カリッロ・カブレラ オイハーン・ヘレッロ カーチャ・ヴュンシェカーニバルのダンサー:ローラン・ギルボー ラウラ・オーマレイ、ミハイル・ソロヴィエフ カタリーナ・コジィルスカ、トーマス・ダンエルヴェローナの貴族と街の人々:シュツットガルト・バレエ団指揮:ジェームズ・タグル演奏:東京ニューシティ管弦楽団※NBS(主催)が発表したものです。
2005年11月14日
「ロミオとジュリエット」マチネ Part3第3幕第1場 ジュリエットの寝室。ベッドが舞台奥に。ジュリエットの部屋広すぎ。暗い。だんだん朝日がさしこんでくる。ベッドの左右にすてきな庭が見える。ロミオは目が覚める。ジュリエットの髪をもてあそぶ。ここはポイント。愛しいジュリエット。彼は起き上がってカーテンを開ける。「もう朝だ。」ロミオは自分のマントを手に取ろうとする。ジュリエットが起きる。「行かないで…」ジュリエットは、「まだ夜よ…」とロミオが開けたカーテンを閉める。二人のパドドゥ。ジュリエットは大人の女に変身している。もう少女じゃない。なんとも甘美なパドドゥ。しかしフォーゲル君疲れてる?ロミオは行ってしまう。ジュリエットは人が来る気配に慌ててベッドに飛び込む。乳母がやってくる。「まぁ、まだお休みになってるんですか、お母様たちがお見えです。」母と父と許婚のパリスがやってくる。結婚を命じられるジュリエット。「いやよ、いや!」父に懇願する。父は娘を邪険に突き飛ばす。バッターンとすごい音で倒れるジュリエット。アリシアはとにかく、倒れるとかでまったく自分の身をかばわない。思いっきり倒れる。母にすがるが、母も彼女を邪険にはねのける。また激しく倒れるアリシア。パリスが、「私が…」パリスはジュリエットを助け起こそうとするが、顔を見ただけでジュリエットは嫌がる。「どういうことなんですか…」と両親に問うパリス。乳母がジュリエットを助け起こす。「お嬢様…」ジュリエットは乳母に縋りたちあがる。乳母はジュリエットが可哀想で顔を覆う。ジュリエットの母は、ぴんと来る。「はは~ん、ナニーはなんか隠してるわね。」じーっと乳母を見つめる。その視線が痛い。憤然とした3人は退場。ジュリエットは一人になる。「どうしたらいい? どうしたら…!!」ジュリエットは青いマントを背中に翻して、舞台の上手へ下手へ走り回る。クランコは上手へ下手へというのが多い。ジュリエットは走り去る。第2場 礼拝堂ロレンス神父に抱きつくジュリエット。「どうしたんですか?」ジュリエットを抱えて歩く神父。神父はいったん退場し、薬を持ってくる。神父は神に許しを乞い、ジュリエットを落ち着かせ、薬について説明する。第3場 ジュリエットの部屋ジュリエットは素直に結婚を承諾する。人がいなくなる。恐怖におののいている。乳母がやってくる。乳母に抱きつくが、怖い顔で追い払う。「出てって!」乳母はショックを受けて泣きながら去る。薬をいったん捨てるが、急に希望に満ちた表情になる。「薬を飲んだらまたロミオ様に会えるのよ…」捨てた薬を拾うと飲み干す。2回。ここからの演技がすごかった。最初は平気。でもだんだん気持ち悪くなる。苦しくなる。正面を向いて胸を押さえる。気を失いそうになる。その場で倒れる。この時アリシアはあまりにベッドの近くで倒れたので頭を縁で打ったんじゃないかと心配だった。アリシアはベッドに這いずるようにしてあがると気を失う。夜が明ける。マンドリンのメロディにのせて、結婚のお祝いの娘達が踊る。手に白い花を1本ずつ持っている。(マンドリンを聴くと、サイモンのドン・ジョヴァンニ以来、だめなのよ~ 思い出しちゃって。余談)母が真っ白な服に着替え、中に黄色い服を着て登場。花を受け取りうれしそう。乳母は「お、お嬢様が…息をしていません!」母は振り向く。花をばらばらと落しながらベッドに上ると、ジュリエットの背後から抱きかかえる。彼女には漠然とわかっていた。この子は意のそまぬ結婚には死んでも抵抗するのではないかと。彼女にはわかっていた。女は昔から家の道具にされてきた。自分も同様だった。感情を殺してこの家に嫁いできた。しかし娘は抵抗した。その気持ちが痛いほどわかった彼女は、泣くでもなく静かに静かにジュリエットを揺らし続けた。まるで赤ん坊をあやすように。すごくここは印象的だった。第4場 キャピュレット家の地下納骨堂葬列。たいまつが舞台の上段を進んでいく。パリスと両親。そしてジュリエット。驚いたことに、地下納骨堂にはエレベーターがついていた!(笑)遺体を舞台の下に下ろしていく。これにはぶっとんだ。下につくと誰かが抱きかかえて別の台に安置した(これは黒子)人々は去っていく。パリスは地下に忍び込み、悲しんでいる。上段をロミオが走ってくる。ロミオはエレベーターではなく、自力で下りる。マントを手すりに巻いて、手すりにぶら下がって飛び降りる。ほんとロミオ役は大変ですね。かなりの体操選手的能力も必要。ロミオはパリスと目が合う。ロミオは腰の短剣を抜こうとする。抜けない!フォーゲル君~こっちがあせっちゃったよ。パリスを殺したロミオ。ジュリエットを抱き起こして抱える。しかしジュリエットは死んでいる。慟哭。またジュリエットを抱くと寝台に横たえる。そして自分は短剣で腹をつく。ジュリエットの上に倒れる。そして横に寝て、ジュリエットの髪を愛しそうにもてあそぶ。その手が力なくたれる。ロミオ絶命。すぐその後にジュリエットが目を醒ます。ロミオを見て喜んで起こそうとするが起きない。死んでいる!!ジュリエットはベッドから飛び下りて絶叫する。上手に走り、パリスの遺体を見て悲しそうな表情をする。パリスの目を閉じさせる。そしてパリスの剣を拾うと、掲げる。もうここで涙が止まらなくなった。ロミオの傍らに立ち、自分の腹を刺す。ジュリエットは床に激しく倒れる。しかし身を引きずってベッドに上るとロミオの背後から抱きかかえるようにして、手を愛しそうに握る。ジュリエットも絶命。暗転全幕了。最初のカーテンコール拍手もできないほど悲しかった。すごく引き込まれた。二人は悲しそうな表情。あまりの悲劇に笑顔はない。観客の反応はすごかった。拍手が鳴り止まず、ブラボーも飛んでいた。全員のカーテンコール。* * * * * * * * * * * *イリ・イェリネクは次は大阪で踊るそうです。13日はティボルト役はオルテガと発表されました。
2005年11月13日
The Stuttgarter Ballett “Romeo and Juliet” Japan tour 2005 indexシュトゥットガルト・バレエ団「ロミオとジュリエット」INDEX 2005年11月12日(土) マチネ Part1 マチネ Part2 マチネ Part3 ソワレ Part1 ソワレ Part2 2005年11月13日(日) 2005年11月15日(火) 大阪公演 Special Thanks to Pal, Katya The Stuttgarter Ballett official site
2005年11月13日
「ロミオとジュリエット」ソワレ Part2第2場 礼拝堂ロレンス神父(アレクサンドル・マカシン)、(マチネと同じ)がいこつと枯れた花束を右手と左手に持って思索にふける。そこへ赤い衣装のジュリエットが。彼女は祝福を受ける。つづいてロミオ。ロミオはひざまずいて祝福を受ける間も「ジュリエットはどこ?」とじっとしてない(笑)。ここもコミカルでしたよ。バランキエヴィッチ。結婚式。手を握り合って見つめあい、永遠の愛を誓う。終わって喜び、ジュリエットをリフトするロミオ。ここのリフト、バランキエヴィッチはもたつきませんでした。第3場 市場また市場。ベンボーリオとマキューシオはお互いに技の競い合い。「俺の方がこんなにうまいぜ~」とピルエットやジュテの得意技を披露する。ここはマチネとソワレで「技」が異なっていて面白かった。ソワレではベンボーリオ君が側転していた。お祭りで浮かれる人々の一団の横の列の前と後ろで、走りながらトゥール・アンレールを披露する2人、下手へ、上手へ。手前で踊るマキューシオの後をおまつりでどくろ被った男がついてきて同じようにジャンプするのが今後の運命を暗示するようでぞっとする。お祭りは最高潮に達し、一同は横に並んでラインダンスのように腕を組み次々と前に出てくる。6人、8人、8人の集団が、3―3、2―2、4―4、と左右に分かれていく。ここは圧巻。楽しい最中に音楽が暗転し、凶暴なティボルトが現れる。ひゅんひゅんと剣を振り回す。「ロミオはどこだっ!」かっこいい~ ティボルトに目が点。そこへ幸せなロミオが帰ってくる。ティボルトに一礼してすたすた。友達は、「何だよ、けんかを売られたんだぜ!」ロミオは取り合わない。「だったら…」マキューシオが剣を取る。ティボルトに切りかかる。マキューシオはふざけて、足の下から剣を出したり、女とキスしたり、女を抱きながらちゃんばらしたり、おふざけしまくり。ついにティボルトの剣を叩き落してしまう。しかしマキューシオはとどめを刺さない。女と遊んでいる。剣を拾うティボルト。ここがかっこよかった。ティボルトは剣の握りを足でポーンと蹴って剣を空中で受け止める。いや~んやめて。ステキすぎる。(ごめんなさい)ロミオは止めようとして、マキューシオを押さえる。マキューシオが振り切って振り向いた途端、そこにティボルトの剣が。出会い頭のように刺さってしまい、一瞬ティボルトもうろたえる。このあと、マキューシオはなおも剣でティボルトに向かう。しかし剣先が弱く、ティボルトはもてあそぶように、カシン、カシンと剣を叩いて、叩き落す。ここが音楽とぴったりあっていて、ものすごい。マキューシオは倒れる。女がすがりつき、ティボルトに唾をべっ!と吐きかける。ロミオとベンボーリオは悲嘆で抱き合う。しかしマキューシオは立ち上がってマンドリンを弾く真似をして、一同を安心させる、しかしやっぱり様子がおかしい。ベンボーリオとロミオが両肩を支える。マキューシオはロミオに笑いかけて絶命する。遺体を上手に運ぶ。人々の輪の中から離れて、一人だけティボルトがぽつんと立っている。ロミオは思わず激こうして立ち上がり、下手に落ちている剣を見る。しかし思いとどまり輪の中へ入ろうとする。「いくじなしのあんたのせいでマキューシオは死んだ…」突き飛ばされ、ロミオはついに剣を取る。その逡巡するロミオをティボルトはにやにやしながら待っている。ロミオはひゅん、ひゅんと何度も振り回す。やけになっている。二人の真剣勝負が始まる。ティボルトはロミオに攻め込む。かっこいい~ティボルトは足を2回大きくジャンプしてロミオに踏み込む。ロミオは下手のテーブルの上に倒れるが、ティボルトを蹴飛ばす。ティボルト床に1回転。またカンカンカン、と戦い、ロミオはテーブルの上に乗る。ティボルトは剣を振り回すがロミオはジャンプしてよける。2回。のはずだったが、バランキエヴィッチ、何を思ったか間違えて、ティボルトが来る前にジャンプしてしまった。都合3回ジャンプした。そしてついにティボルトを刺す。ティボルトは倒れるが、まるでジョーズのようにはいずりながらジャンプしてロミオに飛び掛ろうとする。怖いよ~ しかしティボルトは絶命する。急を聞いて駆けつけたキャピュレット夫人。愛人の死にショックで取り乱す。しかし以前に見ていたキャピュレット夫人の狂乱とは異なり、あっさりめ。夫人はベンボーリオの剣を奪うと、ロミオに振り上げる。友人達はロミオを下がらせる。夫人はティボルトの遺骸の前で立つ。ロミオはそのスカートに顔を埋め、わびる。夫人は振り払う。しかしもう一度ロミオはとりすがる。ベンボーリオはロミオを連れて上手に逃げる。担架が運ばれてきて、ティボルトを乗せ、その上に夫人がまたがり、退場していく。ロミオとベンボーリオは後方上段のバルコニーの上を下手に駆けて行く。第3幕第1場 ジュリエットの寝室。ベッドが舞台奥に。暗い。だんだん朝日がさしこんでくる。ベッドの左右にすてきな庭が見える。ロミオは目が覚める。彼は起き上がってカーテンを開ける。「もう朝だ。」ロミオは自分のマントを手に取ろうとする。ジュリエットが起きる。「行かないで…」ジュリエットは、「まだ夜よ…」とロミオが開けたカーテンを閉める。二人のパドドゥ。ロミオは行ってしまう。ジュリエットは人が来る気配に慌ててベッドに飛び込む。乳母がやってくる。「まぁ、まだお休みになってるんですか、お母様たちがお見えです。」母と父と許婚のパリスがやってくる。結婚を命じられるジュリエット。「いやよ、いや!」父に懇願する。父は娘を邪険に突き飛ばす。母にすがるが、母はそっと押しやる。パリスが、「私が…」パリスはジュリエットを助け起こそうとするが、顔を見ただけでジュリエットは嫌がる。「どういうことなんですか…」と両親に問うパリス。乳母がジュリエットを助け起こす。「お嬢様…」ジュリエットは乳母に縋りたちあがる。乳母はジュリエットが可哀想で顔を覆う。ジュリエットの母は、ぴんと来る。「はは~ん、ナニーはなんか隠してるわね。」じーっと乳母を見つめる。その視線が痛い。憤然とした3人は退場。ジュリエットは一人になる。「どうしたらいい? どうしたら…!!」ジュリエットは青いマントを背中に翻して、舞台の上手へ下手へ走り回る。クランコは上手へ下手へというのが多い。ジュリエットは走り去る。第2場 礼拝堂ロレンス神父に抱きつくジュリエット。「どうしたんですか?」ジュリエットを抱えて歩く神父。神父はいったん退場し、薬を持ってくる。神父は神に許しを乞い、ジュリエットを落ち着かせ、薬について説明する。第3場 ジュリエットの部屋ジュリエットは素直に結婚を承諾する。人がいなくなる。恐怖におののいている。乳母がやってくる。乳母に抱きつくが、怖い顔で追い払う。「出てって!」乳母はショックを受けて泣きながら去る。薬をいったん捨てるが、急に希望に満ちた表情になる。「薬を飲んだらまたロミオ様に会えるのよ…」捨てた薬を拾うと飲み干す。2回。だんだん気持ち悪くなる。苦しくなる。正面を向いて胸を押さえる。その場で倒れる。ベッドに這いずるようにしてあがると気を失う。夜が明ける。マンドリンのメロディにのせて、結婚のお祝いの娘達が踊る。手に白い花を1本ずつ持っている。母が真っ白な服に着替え、中に黄色い服を着て登場。花を受け取りうれしそう。乳母は「お、お嬢様が…息をしていません!」母は振り向く。花をばらばらと落しながらベッドに上ると、ジュリエットの背後から抱きかかえる。彼女は、泣くでもなく静かに静かにジュリエットを揺らし続けた。まるで赤ん坊をあやすように。第4場 キャピュレット家の地下納骨堂葬列。たいまつが舞台の上段を進んでいく。パリスと両親。そしてジュリエット。遺体を舞台の下に下ろしていく。パリスは地下に忍び込み、悲しんでいる。上段をロミオが走ってくる。ロミオはエレベーターではなく、自力で下りる。マントを手すりに巻いて、手すりにぶら下がって飛び降りる。ロミオはパリスと目が合う。パリスを殺したロミオ。ジュリエットを抱き起こして抱える。しかしジュリエットは死んでいる。慟哭。またジュリエットを抱くと寝台に横たえる。バランキエヴィッチは目を見開いてすごい形相。やはり彼は演技もめちゃうま。そして自分は短剣で腹をつく。ジュリエットの上に倒れる。大丈夫?というぐらいジュリエットにのしかかってる。ここが泣かせたとこだが、ロミオはジュリエットの体を自分に抱きつかせる。そしてジュリエットの髪を愛しそうにもてあそぶ。その手が力なくたれる。ロミオ絶命。すぐその後にジュリエットが目を醒ます。ロミオを見て喜んで起こそうとするが起きない。死んでいる!!ジュリエットはベッドから飛び下りて絶叫する。上手に走り、パリスの遺体を見て悲しそうな表情をする。パリスの目を閉じさせる。そしてパリスの剣を拾うと、掲げる。ロミオの傍らに立ち、自分の腹を刺す。ジュリエットは床に激しく倒れる。しかし身を引きずってベッドに上るとロミオの背後から抱きかかえるようにして、手を愛しそうに握る。ジュリエットも絶命。暗転全幕了。マチネはアリシアに泣き、ソワレはバランキエヴィッチに泣いた!カーテンコール。客席はマチネのほうが熱狂的だったと思うが、ソワレもすごくよかった。両方すばらしかった!
2005年11月13日
「ロミオとジュリエット」マチネ Part2第2幕街の広場輪になって踊っている人々。ロミオが上手から登場する。フォーゲル君、出番を忘れてたのか、走りこんでくる。おいおい。物憂げなロミオ。ジプシーが酒を勧める。ロミオは飲もうとするが、断る。今は馬鹿騒ぎする気分になれない。しかし友達と輪になって踊りだす。ロミオのソロ。マネージュと、フェッテ。乳母が手紙を持ってやってくる。ベンヴォーリオとマキューシオはお互いに「あいつがロミオだ!」とウソを教えて、乳母を怒らせる。ようやく、「ほんとはロミオはあいつだよ、」と教えても乳母は信じない。やっと下手のテーブルの上で物憂い表情のロミオに「お嬢様から手紙ですよ。だめだめ、こっちにいらっしゃい。」乳母はロミオを舞台中央まで呼び出し、そこで、「はい、確かに渡しましたからね。」ロミオはうれしくて乳母を持ち上げ回る。手紙を読もうと舞台上手に走るが全員ついてくる。下手に走っても同様。ロミオは下手でピルエットを2回、披露する。3回転、4回転。フォーゲル君、すごく速度がゆっくりなので、具合が悪いのか、わざとなのか? 不思議だった。ロミオは走り去る。第2場 礼拝堂ロレンス神父(アレクサンドル・マカシン)、とてもよかったです。まさに神父! ヴェローナの大公もうまかった。がいこつと枯れた花束を右手と左手に持って思索にふける。そこへ赤い衣装のジュリエットが。彼女は祝福を受ける。つづいてロミオ。ロミオはひざまずいて祝福を受ける間も「ジュリエットはどこ?」とじっとしてない(笑)。結婚式。手を握り合って見つめあい、永遠の愛を誓う。終わって喜び、ジュリエットをリフトするロミオ。ここでジュリエットの赤い裳裾がじゃまになり、ホールドがばたばたするロミオ。ここは難しそう。衣装が長すぎなんですね。第3場 市場また市場。ベンボーリオとマキューシオはお互いに技の競い合い。「俺の方がこんなにうまいぜ~」とピルエットやジュテの得意技を披露する。ここはマチネとソワレで「技」が異なっていて面白かった。お祭りで浮かれる人々の一団の横の列の前と後ろで、走りながらトゥール・アンレールを披露する2人、下手へ、上手へ。手前で踊るマキューシオの後をおまつりでどくろ被った男がついてきて同じようにジャンプするのが今後の運命を暗示するようでぞっとする。お祭りは最高潮に達し、一同は横に並んでラインダンスのように腕を組み次々と前に出てくる。6人、8人、8人の集団が、3―3、2―2、4―4、と左右に分かれていく。ここは圧巻。楽しい最中に音楽が暗転し、凶暴なティボルトが現れる。ひゅんひゅんと剣を振り回す。「ロミオはどこだっ!」そこへ幸せなロミオが帰ってくる。ティボルトに一礼してすたすた。友達は、「何だよ、けんかを売られたんだぜ!」ロミオは取り合わない。「だったら…」マキューシオが剣を取る。ティボルトに切りかかる。ティボルト役のイリのフェンシング姿勢が実に美しく、本格的。見とれてしまう。ぐっと胸を張っていて、足の開きとかが完璧。マキューシオはふざけて、足の下から剣を出したり、女とキスしたり、女を抱きながらちゃんばらしたり、おふざけしまくり。ついにティボルトの剣を叩き落してしまう。しかしマキューシオはとどめを刺さない。女と遊んでいる。剣を拾うティボルト。ロミオは止めようとして、マキューシオを押さえる。マキューシオが振り切って振り向いた途端、そこにティボルトの剣が。出会い頭のように刺さってしまい、一瞬ティボルトもうろたえる。このあと、マキューシオはなおも剣でティボルトに向かう。しかし剣先が弱く、ティボルトはもてあそぶように、カシン、カシンと剣を叩いて、叩き落す。ここが音楽とぴったりあっていて、ものすごくゾーーッと鳥肌が立った。クランコすごい。マキューシオは倒れる。女がすがりつき、ティボルトに唾をべっ!と吐きかける。ロミオとベンボーリオは悲嘆で抱き合う。しかしマキューシオは立ち上がってマンドリンを弾く真似をして、一同を安心させる、しかしやっぱり様子がおかしい。酒を飲もうとして杯を落す。ベンボーリオとロミオが両肩を支える。マキューシオはロミオに笑いかけて絶命する。遺体を上手に運ぶ。人々の輪の中から離れて、一人だけティボルトがぽつんと立っている。ここはすごいティボルトの孤独を感じた。じっと様子を見ている。ロミオは思わず激こうして立ち上がり、下手に落ちている剣を見る。ここ、フォーゲルは剣を蹴飛ばしてしまったが、これはアクシデントだったのね。また人々の輪の中に入ろうとするが、女達が許さない。「いくじなしのあんたのせいでマキューシオは死んだ…」ロミオはついに剣を取る。ティボルトはそれを待っていた。二人の真剣勝負が始まる。ティボルトはロミオに攻め込む。ロミオは下手のテーブルの上に倒れるが、ティボルトを蹴飛ばす。ティボルト床に1回転。またカンカンカン、と戦い、ロミオはテーブルの上に乗る。ティボルトは剣を振り回すがロミオはジャンプしてよける。2回。そしてついにティボルトを刺す。ティボルトは倒れるが、まるでジョーズのようにはいずりながらジャンプしてロミオに飛び掛ろうとする。床の上でのたうちまわって、背中を床からそらして苦しむ。ここのイリの演技すごかった。迫真。しかしティボルトはマキューシオに比べるとあっさり絶命する。急を聞いて駆けつけたキャピュレット夫人。愛人の死にショックで取り乱す。しかし以前に見ていたキャピュレット夫人の狂乱とは異なり、あっさりめ。夫人はベンボーリオの剣を奪うと、ロミオに振り上げる。フォーゲル君のロミオは「どうぞ、殺してください」と胸を差し出す。友人達はロミオを下がらせる。夫人はティボルトの遺骸の前で立つ。ロミオはそのスカートに顔を埋め、わびる。夫人は振り払う。しかしもう一度ロミオはとりすがる。ベンボーリオはロミオを連れて上手に逃げる。担架が運ばれてきて、ティボルトを乗せ、その上に夫人がまたがり、退場していく。これは二人が愛人関係、とわからないと???のシーンだろうが。あんまり今回の演出ではわからないんじゃないかな~ロミオとベンボーリオは後方上段のバルコニーの上を下手に駆けて行く。クランコは?(この演出は)上と下を同時に進行させて深みを出している。マチネ Part3 に続く。
2005年11月12日
The Stuttgarter Ballett“Romeo and Juliet”choregraphed by John CrankoSoiree, November 12, 2005 Tokyo Bunka Kaikan Juliet: Sue Jin Kang Romeo: Filip Barankiewicz(Principal)Tybalt:Ivan Gil Ortega(Principal)Mercutio:Eric Gauthier(Soloist) Benvolio:Marijn Rademaker(Demi-Soloist) シュツットガルト・バレエ団2005年日本公演2005年11月12日(土) ソワレ「ロミオとジュリエット」ウィリアム・シェイクスピア原作による3幕のバレエ振付:ジョン・クランコ音楽:セルゲイ・プロコフィエフ装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ初演:1962年12月2日、シュツットガルトキャピュレット家キャピュレット公:ローランド・ダレシオキャピュレット夫人:メリンダ・ウィザムジュリエット:スー・ジン・カンティボルト:イヴァン・ジル・オルテガパリス:エヴァン・マッキー乳母:ルドミラ・ボガートモンタギュー家モンタギュー公:ディミトリー・マジトフモンタギュー夫人:クリスティーナ・パザールロミオ:フィリップ・バランキエヴィッチマキューシオ:エリック・ゴーティエベンヴォーリオ:マリジン・ラドメイカーヴェローナの大公:アレクサンドル・マカシン僧ローレンス:アレクサンドル・マカシンロザリンド:サラ・グレザージプシー:エリサ・カリッロ・カブレラ オイハーン・ヘレッロ カーチャ・ヴュンシェカーニバルのダンサー:ローラン・ギルボー ラウラ・オーマレイ、ミハイル・ソロヴィエフ カタリーナ・コジィルスカ、トーマス・ダンエルヴェローナの貴族と街の人々:シュツットガルト・バレエ団指揮:ジェームズ・タグル演奏:東京ニューシティ管弦楽団マチネもよかったがソワレもよかった!ソワレのダンサーはみな背が高くて「大人の」ロミジュリでした。第1幕 第1場ヴェローナの町並み。大きな橋が後方にかかっている。暗闇の中、マントをすっぽり頭までかぶってロミオが現れる。彼はロザリンドにいつものラブレターの返事をもらいにきた。手紙を投げてよこすロザリンド。街の喧騒。果物のカート、花のカート、酒のカートを押してくる人。ジプシー。果物をこぼしてしまい、人々が群がって奪いに来る。その間に奥にある酒の手押し車の酒を飲まれてしまう。モンタギュー家の関係者の若者達が踊っている。キャピュレット家のティボルト登場。イヴァン・ジル・オルテガ。彼は背が高くてとにかく男前。包容力のある明るいティボルト。性格的にはきれると野獣のように凶暴になる。グレーミン侯爵はあんなに老けてたのにこれは年相応? もう目が点ですよ~ ロミオよりもティボルトばかり見てました。モンタギュー家とキャピュレット家の者たちは、争いになる。大騒ぎで、オレンジが上空を飛び交う。ロミオはふざけてジプシーの女の子が持つフライパンとちゃんばらの真似事。ロミオが台の上に上るときに足を踏み外して椅子がダーンと倒れてびっくりした。バランキエヴィッチさん、大丈夫だったかしら?ティボルトはモンタギュー家の若者を刺し殺してしまう。次のやつと戦い始める。これが金髪の可愛い男の子。わーん殺されないで~と思ってたら死ななかった。ついには両家の当主が現れ戦い始める。ヴェローナの大公が仲裁に来る。先導で歩く、男の子がクールですごくハンサム~(マチネと同じ人)この人はキャピュレットの宴会でもティボルトの後ろで目立ってましたわ。大公は死んでいるキャピュレット家の若者を示す。「今後騒ぎを起こしたものは追放に処す!」暗転第2場 キャピュレット家の庭。ジュリエットが乳母と戯れている。スー・ジン・カンは大人っぽいジュリエット。少女には見えない。キャピュレット夫人がやってくる。はしゃぎまくるジュリエットに、落ち着きなさいと言う。ジュリエットは神妙に。きょうのパーティに着る美しいドレスを母にもらったジュリエット。「いつの間にか、大きくなって…」母がなんともいえない笑顔で、下手にさる。母がいなくなるとジュリエットはドレスに大喜び。ドレスを降り回して床にぶつける。衣装さんが怒るよ~乳母「もうお嬢さんは大人なんですよ。胸がふくらんでるでしょ?」ジュリエットは自分の胸を押さえてにっこりする。「大人なのね!」第3場 キャピュレット家の門の前旗を持った人々。美しい女性たちがマントをひるがえして現れる。パリス(エヴァン・マッキー)が到着する。ティボルトが到着する。ロミオと悪友のマーキューシオ(エリック・ゴーティエ)とベンボーリオ(マリジン・ラドメイカー)が登場する。彼らはロミオのためにロザリンドの出るパーティに忍び込もうとしている。3人で踊る。3人でいたずらっぽく顔を隠して踊りだす。トゥール・ザン・レールの嵐。しかし驚いた! バランキエヴィッチはとにかく完璧なジャンプ。空中で2回転だけでなくあと1回転できるんじゃ?と思うほど、高さも高い。ダイナミックでもうすばらしい。彼が飛ぶ度にため息が漏れた。3人は示し合わせてパーティへ。第4場 キャピュレット家のボールルームキャピュレットのテーマ。男性は皆、右手に小さい座布団、クッションのようなものを持ってる。そして上手先頭のティボルト、かっこいい~ かっこよすぎる。もうこの時ばかりは上手の席でよかった~ティボルトに釘付け。最後にその座布団をひざ下に敷いて、女性にひざまずく。ジュリエットが登場する。ジュリエットのソロ。パリスがジュリエットと踊る。忍び込んだロミオたちはロザリンドを口説くのに夢中で、まったく気づかない。しかし最後にようやく気づいて、目が釘づけになる。しかしジュリエットの手を取ろうとすると、ジュリエットはびっくりしたようにパドブレでバックし、逃げる。人々は騒然となる。パリスはプライドを傷つけられる。「あいつは誰なんです?」「あいつは…」怒りの表情で歯噛みしながらマスクの青年を見つめるティボルト。ロミオは思わずジュリエットの前でマスクをとって顔を見つめてしまう。あわててベンヴォーリオとマキューシオが彼を連れ去る。「だめだよ、マスクをつけろ!」フォローしようと踊りだすマキューシオ。ファニーなダンスで人々をあっちへこっちへ誘導する。ベンヴォーリオも交代で現れ、人々を混乱させる。ソワレのベンヴォーリオ(マリジン・ラドメイカー)は金髪で若くてダンスが上手。まさにベンヴォーリオ。すぐに昇進しそうなダンサーです。人々がはける。別の間。ジュリエットが一人でいる。ロミオがやってくる。マスクを上手に置く。二人はゆっくりと近付く。同じ踊りを左右対称で。おたがいに背を向けて大きく背を反らしてポーズ、そして向かい合って両手を伸ばす。これを2回繰り返しながら近付いていく。2人のパドドゥ。パリスがやってくる。ジュリエットはしょうがなくちょこっと相手をするが、本音が出て、ふくれっつらになる。「ねぇ、一人にしてくれない?」パリスは素直に退散する。しかし今度はティボルトがやってきた。ジュリエットは必死でティボルトをロミオがいないほうに連れて行き、「ねぇ、ご覧になって、星がきれいよ。」「わがいとこ殿のほうがきれいだよ…ん?」ずかずかと隠れているロミオに近付く。「おまえは、モンタギュー家のロミオだなっ!」ロミオはひきつった笑顔でティボルトに一礼する。ティボルトはにらみつける。ロミオは彼に構わずジュリエットの手を取る。ティボルトはジュリエットの腕をつかむと心配そうに見ている乳母の方に押しやる。そして皆を呼び集める。一同登場。ロミオ絶体絶命。ベンボーリオとマキューシオがロミオをかばう。ティボルトは手袋でロミオをはたく。決闘の申し込みだ。キャピュレット卿が割って入る。手袋を拾ってティボルトに返す。しぶしぶ受け取るティボルト。「この席で騒ぎは許さん。」ベンボーリオはロミオを上手に連れて行く。ダンスミュージックが始まり、ちゃっかりマキューシオは踊っている。全員で社交ダンスをするが、ロミオとティボルトの間には緊張が走っている。ジュリエットはパリスと。ロミオはその後ろで踊る。踊りが終わり人々は帰り始める。ロミオも帰る。ロミオはジュリエットを見つめて笑顔を浮かべ、なごりおしそうに去る。(アンヘルのような投げキスはなし。)ジュリエットも辞去する。ティボルトは油断ならんとロミオの去った後を見つめる。幕前、家路につく人々。幕が上がると、キャピュレット家のバルコニー。バルコニーの上に立つジュリエット。マントを翻してやってくるロミオ。ロミオはマントを置く。ロミオはバルコニーの上からジュリエットを抱き下ろす。最初はロミオのソロ。いきなりトゥール・ザン・レール、これが高い!体を反らしてアラベスクのまま後ろに1回転。これはフォーゲルほど反ってない。二人のパドドゥ。完璧で安心して見ていられる。ジュリエットをバルコニーの上に戻す。ロミオはバルコニーにぶら下がって彼女とキス。これもかなりおもしろい演出。この時はフィリップはけんすいをするんです。2回も。うわー疲れそう!マントを翻し去っていくロミオ。感激のジュリエットで1幕了第2幕第1場 街の広場輪になって踊っている人々。ロミオが上手から登場する。ここのロミオの演技が全然違った。フィリップは明るいロミオ。淋しそうに悲しそうにはせず、基本的にジュリエットを思ってすごくうれしそうにしている。ジプシーが酒を勧める。ロミオは飲もうとするが、断る。今は馬鹿騒ぎする気分になれない。しかし友達と輪になって踊りだす。なんかフィリップ疲れてる? ここはちょっとやる気なし。でもこの後がすごかった。ロミオのソロ。マネージュと、フェッテ。バランキエヴィッチすごい!フェッテはあいだにアン・オーの2回転を何回もはさむ。とにかく完璧。乳母が手紙を持ってやってくる。ベンヴォーリオとマキューシオはお互いに「あいつがロミオだ!」とウソを教えて、乳母を怒らせる。ようやく、「ほんとはロミオはあいつだよ、」と教えても乳母は信じない。やっと下手のテーブルの上でロミオに「お嬢様から手紙ですよ。だめだめ、こっちにいらっしゃい。」乳母はロミオを舞台中央まで呼び出し、そこで、「はい、確かに渡しましたからね。」ロミオはうれしくて乳母を持ち上げ回る。バランキエヴィッチは背が高いので重そうな乳母を軽々と回す。フォーゲル君はちょっと重そうにしていて可哀相だった。手紙を読もうと舞台上手に走るが全員ついてくる。下手に走っても同様。ロミオは下手でピルエットを2回、披露する。バランキエヴィッチすばらしい! ものすごい速さで4回転と5回転。シャープ。客席のルグリ様もふむふむと思ったんではないか?回転、ジャンプに関してはバランキエヴィッチはフォーゲル君の遥か彼方上を行っている。ロミオは走り去る。ソワレ Part2 に続く。
2005年11月12日
The Stuttgarter Ballett“Romeo and Juliet”choregraphed by John CrankoMatinee, November 12, 2005Tokyo Bunka KaikanJuliet: Alicia Amatrian(Principal) Romeo: Friedemann Vogel(Principal) Tybalt:Jirí Jelinek(Principal)Mercutio:Alexander ZaitsevBenvolio:Mikhail Kaniskin(Principal)Artistic Director:Reid Anderson シュトゥットガルト・バレエ団「ロミオとジュリエット」2005年11月12日(土) 東京 上野 東京文化会館マチネ・ソワレ、2連投の皆様、お疲れさまでした~「オネーギン」から4連ちゃんの皆様もご苦労さまでした~きょうは、マチネ、ソワレ、ティボルト役で、両オネーギン役者が揃い踏み。しかも客席にはルグリさま。ルグリはまた、言うまでもなく、この世で最も難度の高いヌレエフ版のロミオを当たり役とした人ですから。舞台にも緊張が走るというものです。ティボルト役、マチネのイリ・イェリネク、ソワレのイヴァン・ジル・オルテガ、2人ともすばらしかったです~この2人のオネーギンもできれば見たかったです…。「ロミオとジュリエット」はマチネもソワレも、それぞれ別の味で、主要キャストもほとんど入れ替わっていたので両方すごく楽しめました。特にすばらしかったのは上記の2人と、マチネのジュリエット、アリシア・アマトリアン。フォーゲル君はめっちゃ可愛くて、ロミオそのもの。バランキエビッチはめちゃうま。ほんとすばらしい~クランコの振付は、やはりそれ以外の傑作をいくつも見ているため、「スゴイ!」という感じはあまりなかったですが、随所でなかなかおもしろいところがありました。シュツットガルト・バレエ団2005年日本公演2005年11月12日(土) マチネ「ロミオとジュリエット」ウィリアム・シェイクスピア原作による3幕のバレエ振付:ジョン・クランコ音楽:セルゲイ・プロコフィエフ装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ初演:1962年12月2日、シュツットガルトキャピュレット家キャピュレット公:ローランド・ダレシオキャピュレット夫人:メリンダ・ウィザムジュリエット:アリシア・アマトリアンティボルト:イリ・イェリネクパリス:ニコライ・ゴドノフ乳母:ルドミラ・ボガートモンタギュー家モンタギュー公:ディミトリー・マジトフモンタギュー夫人:クリスティーナ・パザールロミオ:フリーデマン・フォーゲルマキューシオ:アレクサンドル・ザイツェフベンヴォーリオ:ミハイル・カニスキンヴェローナの大公:アレクサンドル・マカシン僧ローレンス:アレクサンドル・マカシンロザリンド:サラ・グレザージプシー:エリサ・カリッロ・カブレラ オイハーン・ヘレッロ カーチャ・ヴュンシェカーニバルのダンサー:ローランド・ハヴリカ ラウラ・オーマレイ、ミハイル・ソロヴィエフ カタリーナ・コジィルスカ、トーマス・ダンエルヴェローナの貴族と街の人々:シュツットガルト・バレエ団指揮:ジェームズ・タグル演奏:東京ニューシティ管弦楽団 第1幕 第1場ヴェローナの町並み。大きな橋が後方にかかっている。暗闇の中、マントをすっぽり頭までかぶってロミオが現れる。フォーゲル君、可愛い~ なんてハンサムなんでしょう。登場した瞬間に会場中の女性の心を鷲掴み。彼はロザリンドにいつものラブレターの返事をもらいにきた。手紙を投げてよこすロザリンド。街の喧騒。果物のカート、花のカート、酒のカートを押してくる人。ジプシー。しかしみんな若いの~。若者しかおらんのかヴェローナの町は。果物をこぼしてしまい、人々が群がって奪いに来る。その間に奥にある酒の手押し車の酒を飲まれてしまう。モンタギュー家の関係者の若者達が踊っている。キャピュレット家のティボルト登場。イリ・イェリネク、ものすごい存在感!怖~~~ 彼がいるだけでその場の温度が3度下がるようだ。すごくクール。またソワレのイヴァンと違うキャラ。モンタギュー家とキャピュレット家の者たちは、争いになる。大騒ぎで、オレンジが上空を飛び交う。ロミオはふざけてジプシーの女の子が持つフライパンとちゃんばらの真似事。ついには両家の当主が現れ戦い始める。ヴェローナの大公が仲裁に来る。先導で歩く、男の子がクールですごくハンサム~大公は死んでいるキャピュレット家の若者を示す。「今後騒ぎを起こしたものは追放に処す!」暗転第2場 キャピュレット家の庭。ジュリエットが乳母と戯れている。子供。少女。アリシアは少女そのものの笑顔。キャピュレット夫人がやってくる。はしゃぎまくるジュリエットに、落ち着きなさいと言う。ジュリエットは神妙に。きょうのパーティに着る美しいドレスを母にもらったジュリエット。「いつの間にか、大きくなって…」母がなんともいえない笑顔で、下手にさる。母がいなくなるとジュリエットはドレスに大喜び。でも少し不安になる。乳母「もうお嬢さんは大人なんですよ。胸がふくらんでるでしょ?」ジュリエットは自分の胸を押さえてにっこりする。第3場 キャピュレット家の門の前旗を持った人々。美しい女性たちがマントをひるがえして現れる。パリスが到着する。ティボルトが到着する。ロミオと悪友のマーキューシオとベンボーリオが登場する。彼らはロミオのためにロザリンドの出るパーティに忍び込もうとしている。3人で踊る。これがいい!3人でいたずらっぽく顔を隠して踊りだす。トゥール・ザン・レールの嵐なの。もう1幕でくたくたになっちゃうね~ロミオは。コミカルで楽しい。3人は示し合わせてパーティへ。第4場 キャピュレット家のボールルームキャピュレットのテーマ、きた~いや~大好きなんです。これ。男性は皆、右手に小さい座布団、クッションのようなものを持ってる。そして上手先頭のティボルト、かっこいい~だん、だん、だん、だんと踊り始める前に足を踏み鳴らすのが迫力~ここは最高のシーンだった。みんなものすごい怖い顔で踊ってる。キャピュレット家の人間には冗談は通じなさそうだ。最後にその座布団をひざ下に敷いて、女性にひざまずく。ジュリエットが登場する。ジュリエットのソロ。パリスがジュリエットと踊る。忍び込んだロミオたちはロザリンドを口説くのに夢中で、まったく気づかない。しかし最後にようやく気づいて、目が釘づけになる。しかしジュリエットの手を取ろうとすると、ジュリエットはびっくりしたようにパドブレでバックし、逃げる。人々は騒然となる。パリスはプライドを傷つけられる。「あいつは誰なんです?」「あいつは…」氷のような表情でマスクの青年を見つめるティボルト。ロミオは思わずジュリエットの前でマスクをとって顔を見つめてしまう。あわててベンヴォーリオとマキューシオが彼を連れ去る。「だめだよ、マスクをつけろ!」フォローしようと踊りだすマキューシオ。ファニーなダンスで人々をあっちへこっちへ誘導する。ベンヴォーリオも交代で現れ、人々を混乱させる。人々がはける。別の間。ジュリエットが一人でいる。ロミオがやってくる。マスクを上手に置く。二人はゆっくりと近付く。同じ踊りを左右対称で。おたがいに背を向けて大きく背を反らしてポーズ、そして向かい合って両手を伸ばす。これを2回繰り返しながら近付いていく。フォーゲルは背中が柔らかくて、この背反らしポーズが、すばらしく美しい。2人のパドドゥ。パリスがやってくる。ジュリエットはしょうがなくちょこっと相手をするが、「ごめんなさい、気分が悪いの。」パリスは素直に退散する。しかし今度はティボルトがやってきた。ジュリエットは必死でティボルトをロミオがいないほうに連れて行き、「ねぇ、ご覧になって、星がきれいよ。」必死な従姉妹の様子に疑念を抱くティボルト。このティボルトはかなり賢い。「…ん?」ロミオに気づいて、激怒する。「おまえは、モンタギュー家のロミオだなっ!」ロミオはかまわずジュリエットに話しかける。ティボルトは皆を呼び集める。ベンボーリオとマキューシオがロミオをかばう。ティボルトは手袋でロミオをはたく。決闘の申し込みだ。キャピュレット卿が割って入る。手袋を拾ってティボルトに返す。しぶしぶ受け取るティボルト。「この席で騒ぎは許さん。」ベンボーリオはロミオを上手に連れて行く。ダンスミュージックが始まり、ちゃっかりマキューシオは踊っている。全員で社交ダンスをするが、ロミオとティボルトの間には緊張が走っている。ジュリエットはパリスと。ロミオはその後ろで踊る。踊りが終わり人々は帰り始める。ロミオも帰る。ジュリエットも辞去する。幕前、家路につく人々。幕が上がると、キャピュレット家のバルコニー。階段はなし。どうやってジュリエットは下りるのだ?バルコニーの上に立つジュリエット。マントを翻してやってくるロミオ。ロミオはマントを置く。ロミオはバルコニーの上からジュリエットを抱き下ろす。クランコは舞台上の上下移動に関してこだわりがあったのか?ここのアリシアの表情がすばらしい。今まで見たこのシーンは、どのジュリエットも、喜びに溢れていた。アリシアは、脅えていた。不安げだった。実に彼女は演技の解釈が深い。ジュリエットの微妙な新しい世界に足を踏み出す乙女の心の動揺を演じきっていた。最初はロミオのソロ。いきなりトゥール・ザン・レール、得意の、体を反らしてアラベスクのまま後ろに1回転。これを2回繰り返す。このパが美しくてため息が出た。フォーゲルは背中柔らかい~二人のパドドゥ。リフトの嵐である。しかしマクミランのような変則的なリフトはあまりなかった。肩の上にジュリエットが正座するようなリフト。クライマックスではジュリエットを逆さにして掲げ上げるリフト。これはマクミランでもまさにこのPDDである。マクミランと違うのは、リフトしたまま歩き回ったり、というのがあまりない。リフトして下ろす、リフトして下ろす。この繰り返し。クランコはあらゆるパを必ず2回以上やるので、わかりやすい。ちなみにマクミランの振付けた最初の全幕バレエ「ロミオとジュリエット」は製作が1965年である。クランコ版は1962年。クランコがマクミランに影響与えたことは間違いないだろう。キスをかわすと、ジュリエットはパドブレで後ろに下がり倒れる。ロミオが支える。その繰り返し。ジュリエットをバルコニーの上に戻す。ロミオはバルコニーにぶら下がって彼女とキス。これもかなりおもしろい演出。マントを翻し去っていくロミオ。感激のジュリエットで1幕了。マチネPart2に続く
2005年11月12日
The Stuttgarter Ballett “Onegin” index Manuel Legris,danseur étoile danced as ONEGIN for the first time,Opening night in Japan 2005年日本公演初日 Second night in Japan Part1 「ルグリの」オネーギン 2日目 Part1 Second night in Japan Part2 「ルグリの」オネーギン 2日目 Part2 Useful Links
2005年11月11日
Jose's new message has come to EL CIELO DE JOSÉ.Ah, I have no words to say to him,to his sorrow,his sadness.I am grateful to webmasters for your all efforts.
2005年11月11日
第3幕華やかなグレーミン侯爵のパーティが始まる。きらびやかな男女の群舞。みんな髭を生やしているのが笑える(つけひげ)流行だったのかしら?群舞が終わると、すぐグレーミンとオネーギンが出てくる。普通だと(マクミランだと)もっといろんな登場人物がいて、出てきたりして時間をとるのだが、どんどん物語が進む。原作が「詩」だから、バレエも「短い詩」になってるみたい。散文のだらだら調ではまったくなく、zakuro さまに言わせると「さくさく」進む。オネーギンの夢の世界。オネーギンの今までの放浪。過ぎ去っていった女達。どれも夢のよう。自分から好きになった女はいない。いろんな美しい女が現れて踊るが、まるで現実感がない。現実に戻る。オネーギンは物憂い表情。タチヤーナが登場する。華やかな赤いドレス。オネーギンはまったく気づかない。ここのグレーミンとタチヤーナのパドドゥはすばらしい。初日もすごくよかったけど、二人の愛情が伝わってくるの。こんなに愛しあってていいの?オネーギンの立場は~?ってぐらい愛し合ってる。これまたグレーミンが若いくせに老け作りで超萌え。あっすみません~本音が出ちゃいました。オネーギンは何気なく二人に目をやる。見る見るうちに表情が変わる。「タチヤーナ…」思わず立ち上がって駆け寄ろうとする。二人は関せず踊り続ける。舞台の下手から上手に回り、まじまじと見つめ続ける。その表情はあの氷のようなオネーギンではなく、感情にあふれている。踊りが終わって、グレーミンが紹介すると、タチヤーナは動揺し、顔を伏せるようにして、逃げるように去る。「あなた、気分が悪いわ。退出していい?」不審がりながらもグレーミンはエスコートする。オネーギンは追うが立ち止まる。そしてよろよろと舞台上でうろうろする。気持ちが抑えられない。群舞が始まり、オネーギンはその集団の輪の中にとらえられる。上手に走り去るオネーギン。群舞が続き、暗転する。第1場了。幕前。悩んでいるオネーギン。必ず場面転換に登場するオネーギン。オネーギンだけが幕の手前(リアル)、そしてそれ以外の人は幕の後ろ(幻想)。さすがクランコ。これはオネーギンのドラマ、オネーギンの一人称のドラマなのだ。それがわかる。若い頃のタチヤーナ、そして死んでいくレンスキー。第2場 タチヤーナの私室タチヤーナは手紙を読んでいる。グレーミンが来る。グレーミンさん、どうしてそんなにかっこいいの?タチヤーナは自分の気持ちが動揺しているので、夫にすがりつく。「あなた、行かないで。」「どうしたんだい、ターニャ? おかしな子だね。」「私、怖いのよ」グレーミンは彼女をなだめるように熱いキス。そして彼がいなくなるとすぐにオネーギンが現れる。彼は部屋の外(薄い幕なので見える)を行ったり来たりする。タチヤーナも同じように手紙を持って煩悶し右往左往する。ついに部屋に走りこんできたオネーギン。下手手前に立ち止まり、じっと前を見つめる。そしてゆっくり上手のタチヤーナを振り向く。せつない表情。タチヤーナに駆け寄ると、彼はいきなり足元に倒れ伏す。そしてタチヤーナの手を握る。タチヤーナは歩き去ろうとするが、オネーギンは握った手を放さない。上手で足を後ろに投げ出して引き止める。そして下手に回り、膝をついて懇願する。「あなたを愛してしまった…」何度も繰り返す。タチヤーナは拒絶する。オネーギンは彼女を後ろから羽交い絞めするようにして、密着してリフトする。クランコがこの二人に振付けているパドドゥはほんとにすごくオリジナルで、すばらしい。ついにタチヤーナは床に膝を突いてうずくまる彼に身を投げ出し、背中を預ける。「あぁ、タチヤーナ」オネーギンはうれしくてたまらない。彼女の首筋に熱いキスをする。二人のパドドゥは最高潮に達する。ノイマイヤーの椿姫をほうふつとさせる、振付。タチヤーナが激しくオネーギンに飛び込んでリフトされる。オネーギンはついにタチヤーナを床に押し倒し、タチヤーナは恍惚としそうになる。しかし、タチヤーナは彼を拒絶する。手紙を押し付けて、固辞するオネーギンに破って、渡す。オネーギンは、ショックで手紙をぼろぼろと下に落してしまう。タチヤーナは彼から離れると、ミルタのように上手に仁王立ちになると戸口を指差して、「出て行って!」オネーギンは幸せの絶頂から転落する。とにかく彼に出来るのは出て行くことだけだ。走り去る彼を戸口まで追いかけるタチヤーナ。振り向いた表情は、「私はなんてことをしてしまったのだろう…」悔恨、自己嫌悪。衝撃を受けたタチヤーナが立ち尽くして幕となる。ここはオペラでは最後はオネーギンが立ちすくんで終わるので、クランコがここだけ、タチヤーナの一人称で終わらしたというのはなぜなんだろう。私にはわからない。カーテンコールルグリはきょうは初日の興奮がなく、感激で泣きそうな表情が最初のうちは見られたが、あとはきわめて、いつものルグリ~でした。クールで賢そうで、よく気配りの、ルグリ様。初日の崩壊したルグリ様も、めったに見られないので、なかなかおつ、でしたけど~
2005年11月10日
Manuel Legris,danseur étoile danced as ONEGIN for the first time, Second night in JapanThe Stuttgarter Ballett ONEGINchoregraphed by John Cranko November 10, 2005Tokyo Bunka KaikanTatiana: Maria Eichwald Onegin: Manuel Legris (Guest artist) Olga: Elena Tentschikowa Lensky: Mikhail Kaniskin シュトゥットガルト・バレエ団「オネーギン」 2夜目2005年11月10日(木) 東京 上野 東京文化会館ジョン・クランコによる3幕のバレエアレクサンドル・プーシキンの韻文小説原作振付:ジョン・クランコ音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー編曲:クルト=ハインツ・シュトルツェ装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ世界初演:1965年4月13日、シュツットガルト改訂版初演:1967年10月27日、シュツットガルト オネーギン:マニュエル・ルグリタチヤーナ:マリア・アイシュヴァルトレンスキー:ミハイル・カニスキンオリガ:エレーナ・テンチコワラーリナ夫人:メリンダ・ウィザム乳母:ルドミラ・ボガートグレーミン公爵:イヴァン・ジル・オルテガ親類、田舎の人々、貴族たち:シュツットガルト・バレエ団指揮:ジェームズ・タグル演奏: 東京ニューシティ管弦楽団いや~すばらしかった。「ルグリの」オネーギンを堪能しました。きょうのルグリは余計な力が抜けていて「いつもの」ルグリだった。つまり、すばらしかった!!初日はカーテンコールで異様に高揚していたから、やっぱり力の入れ具合が普通じゃなかった。私もきょうは余計な力みがなく、すっと入っていけた。やはりルグリは、サーシャのような「憑依型」ではない。どこまでいってもルグリさまなのです。とくにすばらしかったのが3幕の最後の「手紙のパドドゥ」。もう、あと100回見てもいい!※ネタバレ注意。第1幕ラーリナ家の庭。薄幕の向こうは、ストップモーション。幕が上がると動き出す。夫人とオルガとフィリピエーヴナはパーティに着る、オルガとタチヤーナの服の刺繍をしている。タチヤーナは興味ない。オルガはふざけてタチヤーナの本を取り上げる。「返して。」微笑むタチヤーナ。本を返す妹。二人は抱擁。性格は異なるが、仲のいい姉妹。近所の女の子たちのダンス。オルガは中心で踊る。タチヤーナは奥で本を読みふけっている。小さい鏡を覗き込む娘達。タチヤーナは私はいいわ~と遠慮する。レンスキーが、覗き込む。「あ~っ、びっくりしたわ!」と笑うオルガ。レンスキーはこのおきゃんな幼馴染が大好き。オルガが立ち上がると、テーブルの前に座り込んで本を読んでいたタチヤーナが立ち上がる。同時にオネーギンがゆっくりゆっくり下手から舞台の一番奥に登場する。タチヤーナは鏡を覗き込む。オネーギンは後ろを向いている。まるで現実を拒絶しているようだ。レンスキーが彼をうながすと、ようやくオネーギンは振り向く。社交辞令は嫌いだが、レンスキーに促されるので仕方なく、お隣のラーリナ夫人にあいさつする。でもよそよそしい。なんだかんだいっても、レンスキーはオネーギンを現実世界につなぎとめる錨なのだ。オネーギンは鏡を見ている女性の背後から近付く。鏡に現れたのはいつも夢見ている王子様?びっくりしたタチヤーナは上手の母のほうまで駆けて行って動揺を表す。このへんがまだ「少女」。この鏡は呪いの鏡か? このカップルは2組とも悲劇を迎えるわけだから。オネーギンは笑顔もなく、すたすたと近付くと、タチヤーナに腕を差し出し、腕を組んで下手に退場する。レンスキーとオルガのパドドゥ。テンチコワはよかった。幸せな表情に溢れている。アラスゴンド・デヴェロッペ、からアラベスク・パンシェ、くるっと回してもらう。そしてくるくるとホールドされて回る、ゆっくり。レンスキーが下手にひざまずく。オルガはパドブレで近付き、ポーズ。拍手。人々はいなくなったタチヤーナとオネーギンを探す。一方庭をすたすた歩いているオネーギン。ぱっと振り向くと、手を出し、「その本、見せてごらん。」後ろを向いて、本を見ると上を向いて「ぷっ!」と噴出す。そして笑いを押さえて本を返すオネーギン。二人はパドドゥを踊る。しかし退屈なオネーギンはすぐに自分の世界に入ってしまう。オネーギンのソロになる。いきなり足を後ろに伸ばして、1回転、そのまま2回転、ルティレで3回転ピルエット。4番で斜め後ろ向きに下りる。上手に向かってアラベスク、トゥール・ザンレール。そして手で目を覆って、悲嘆を表す。苦悩している。そしてシェネ5回転、クペジュテアントゥールナン、シェネ4回転、このセットを2回やる。そして思い出したようにタチヤーナと踊る。そしてまた自分の世界に入る。手で目を覆いながら苦しげにゆっくり行進する。苦悩。いったい何をこんなに悩んでいるのだ、高等遊民。ここよかった~今度がグランジュテでなく、トゥール・アン・レールをはさんだ、シェネ5回転、と4回転。これは初日は死ぬほど速くてびっくりしたが、きょうはモデラート。落ち着いている。そしてタチヤーナが手を差し出すのにも気づかず、すたすたと下手に退場するオネーギン。タチヤーナは泣きそうな顔で上手に退場。農民?男の子達と女の子達の群舞。オルガとレンスキーもいっしょに踊っている。幕が下りる。場面転換。幕の前をうつうつと歩いているオネーギン。幕の後ろではオルガとレンスキー。レンスキーは熱いキスをする。だめよと家に帰るオルガ。レンスキーははじめての大人のキスだったのか、万感こもったうれしそうな表情。第2場 タチヤーナの寝室ベッドから出てきて、鏡の前に立つタチヤーナ。鏡に映る自分。(代役)タチヤーナを寝かしつけるフィリピエーヴナ。このへんがちょっと「お子ちゃま」扱いの演出。もう大きいんだから寝付いたかどうか、いちいち振り返って確かめんでもよろしい。クララじゃないんだからあ。起き出したタチヤーナ。手紙を書く。夢の中にオネーギン様が現れる。鏡の前に立つタチヤーナ。鏡に映る自分。するとその自分の背後からオネーギンが現れた。そしてオネーギンはタチヤーナの首筋にチュッ!とキスする。タチヤーナはびっくりしてあとじさる。鏡から出てくるオネーギン。表情はロボットのよう。表情がない。彼はタチヤーナに近付くとまるで薔薇の精のように、耳もとに手をよせて囁く。「僕と踊ろう…」上手と下手で同じことをする。超絶技巧のパドドゥが始まる。リフトが、初日よりうまく流れている。ルグリは別人のよう。ジュテ・アントルラセ、大きいのを2回。音がしない!リフトはよどみなく、すばらしい。最後のリフトはお尻の下に手を入れてまっすぐに上に持ち上げる超々難度リフト。持ち上げる前にスカートを払いのけるルグリ。これは初日もやっていた。すてきな王子様は鏡の中にまた夢のように帰っていった…鏡の向こうで手をこまねくようにするのはちょっと蛇足っぽい。タチヤーナは手紙の続きを書く。乳母に託す。乳母はいやいやながら届けに行く。タチヤーナの希望と幸せに溢れた表情で第1幕了。第2幕第1場 ラーリナ家のパーティ若者達、老人達。若者のカップル、1組目はうまくいって、2組目はけんかしていて、女が小指を差し出し、それを握ってうなだれてついていく男。3組目は両手に花でわけわかんなくなって逃げ出す男。残された女2人は仲良し(笑)。4組目は…タチヤーナ。タチヤーナは踊らないで誰かを待っている。手紙の返事を待っているのだ。タチヤーナの親友(黄色い服)が心配する。「心配しないで。」オネーギンがやってくる。あいさつしようとした老人達を完全無視!タチヤーナと踊ると、急に飽きたように、タチヤーナを突き飛ばす。いらいらしながら手袋を外すと、下手のテーブルでカードをやりだす。えんえんと踊り続ける人々。オネーギンは人がいなくなるのをいらいらと待っている。やっと人々がいなくなったらタチヤーナに手紙を返そうとする。そこに人々が帰ってくる。慌てて踊る振りをする2人。タチヤーナはしゃくりあげて泣き出す。このへんが「少女」。オネーギンは泣いている女ほど嫌いなものはない。頭にきて、手紙を破いて手に押し込む。驚愕して涙も引っ込むタチヤーナ。また人々がやってくる。友人は茫然としているタチヤーナを連れ去る。グレーミン侯爵が到着する。オネーギンも紹介される。タチヤーナが母に連れてこられ、紹介される。タチヤーナはグレーミンと踊りだす。おもしろくないオネーギンはオルガをしつこくカードに誘う。ちょっとやるとあっという間にオルガをさらって踊りに行ってしまう。茫然とするレンスキー。「なんで?」ここのルグリのダンスすばらしい。軽やかなステップ。風のように舞っている。こういう細かいステップ、速いダンスはルグリは誰も寄せ付けない。すばらしいダンサー。タチヤーナがいさめてもオルガは聞く耳持たない。「悪い子ね!」とレンスキーに指を振ってまた踊りに行ってしまう。レンスキーはもう手袋を握り締めている。踊りが終わると、レンスキーは一番奥に後ろを向いて立っている。オルガはとりなしに行く。「何よ、すねちゃって~」一方、タチヤーナは、オネーギンに自分の気持ちを訴えるようにせつせつと踊る。すばらしい、アイヒヴァルト。なんか体型がオーレリーに似ている。足はオーレリーのほうが太いけど。人々は注目し、噂する。「あの2人は許婚じゃなかったの?」「なんかもめてるみたい」「オネーギンははなもちならん」「可哀相よ、タチヤーナ」オネーギンはぶちきれる。タチヤーナは血相を変えた彼にショックを受けて走り去る。オネーギンは手袋を拾い上げ帰ろうとするが、またオルガにちょっかいを出してしまう。今度こそ取り返しがつかないことになってしまうのに。オネーギンは見せ付けるように何度もレンスキーの方を見る。最後にオルガは「今度は踊って!」レンスキーは「お前なんかエフゲーニと踊ってろ!」と突き飛ばす。オネーギンはオルガを抱きとめるかっこうになる。頭に血が昇ったレンスキーはオルガをオネーギンから引き剥がすと、オネーギンにばしばし手袋でびんたする。後ろに倒れそうになるオネーギン。しかし直も叩かれる。オネーギンはレンスキーに思いとどまらせようとするが、できない。オネーギンは決闘を承知して去る。2人の女はレンスキーをはさむようにして悲しみのダンスを踊る。ロミジュリのキャピュレット夫人みたい。幕前 黒いコートのオネーギン。後悔している。「馬鹿なことをしてしまった。」幕の後ろを同じようにコートを着て歩いていくレンスキー。第2場 決闘レンスキー、コートを脱ぎ捨てる。ソロ。絶望のソロ。死を覚悟したダンス。姉妹が彼に取りすがる。第1場の最後とまったく同じような振りで、悲嘆のダンスを踊る3人。オネーギンが現れる。彼も頭に血が昇っている。矢のように速いピルエット2回転を3回連続。自分の怒りを表す。ぶつける。あまりにも鋭いピルエットに、レンスキー役が唖然としてるように見えたのは私だけ? ピルエットでルグリにかなうわけないじゃん。決闘。悲嘆に暮れるオネーギン。彼は大切なものを失った。現実世界との繋留綱を失った。もう彼はますます虚無の世界(ニヒリズム)しか残されていないのか。第2幕了。Part2へ続く
2005年11月10日
新聞評Ballet▼新国立劇場バレエ「カルミナ・ブラーナ」(10月29日) 「奇抜でカラフルな展開」 2005年11月9日 東京新聞夕刊
2005年11月09日
Manuel Legris,danseur étoile danced as ONEGIN for the first time, Opening night in JapanThe Stuttgarter Ballett “Onegin” (3 Acts)Based on Alexander Pushkin’s novel in verse Choreography: John Cranko Music: Peter I. Tchaikovsky Scenery/Costumes: Jürgen Rose November 8, 2005Tokyo Bunka Kaikan Tatiana: Maria Eichwald Onegin: Manuel Legris (Guest artist) Olga: Elena Tentschikowa Lensky: Mikhail Kaniskin シュトゥットガルト・バレエ団「オネーギン」2005年11月8日(火) 東京 上野 東京文化会館シュツットガルト・バレエ団2005年日本公演ジョン・クランコによる3幕のバレエアレクサンドル・プーシキンの韻文小説原作振付:ジョン・クランコ音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー編曲:クルト=ハインツ・シュトルツェ装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ世界初演:1965年4月13日、シュツットガルト改訂版初演:1967年10月27日、シュツットガルト オネーギン:マニュエル・ルグリタチヤーナ:マリア・アイシュヴァルトレンスキー:ミハイル・カニスキンオリガ:エレーナ・テンチコワラーリナ夫人:メリンダ・ウィザム乳母:ルドミラ・ボガートグレーミン公爵:イヴァン・ジル・オルテガ親類、田舎の人々、貴族たち:シュツットガルト・バレエ団指揮:ジェームズ・タグル演奏: 東京ニューシティ管弦楽団期待が大きすぎたのかな。クランコの「オネーギン」、とても楽しみにしていたのに、期待はずれに終わった。ロイヤル・バレエの「マノン」を見てしまったから、というのもあると思う。極めて演劇的なナレイティヴなバレエであるべきなのに…バレエ団全体として、とてもそのレベルに達していなかった。踊ってりゃいいというバレエじゃないのです。それから危惧していたことだが、やはりルグリはオネーギンのキャラじゃない。これは大事なこと。レンスキーもねえ…。フォーゲル君がレンスキーやってくださいよ。グレーミン侯爵はかっこよかった。これはアダム・クーパーがカメオ出演したことのある役、というのもうなずける感じ。踊り自体はノーミスだし、レベルは高かったとは思うけど。なんなんだろう。音楽も、チャイコフスキーのすばらしいオペラ「エフゲニー・オネーギン」を予習しすぎで、このバレエ用のものは、単なる寄せ集めミュージックにしか聴こえなくてダメだった。だって「三人姉妹」で使われた音楽も出てきたしね…。ストーリーはわかりやすいので、かえってオペラなど余計な予習をして自分のオネーギン像を作り上げていくと失敗するな~という印象。(私のこと)私の場合、オペラを払拭できなくて困りました。オネーギン像って、映画でもオペラでもはっきり言って、理解しがたいキャラじゃないですか?だってあんなひどい奴だったのに、なんで最後そうなるわけ、なんでそうあまりにも情けなくなるわけ? つ~のがどうしても釈然としないでしょ?それがこのバレエを見ると更にわからなくなるのよ。なんだったの~となるわけです。あ~すみません。※これからはネタバレしますので、ご注意を。第1幕 第1場ラーリナ邸の庭。テーブルに座っているラーリナ夫人とオルガ、乳母のフィリピエーヴナ。タチヤーナは床に寝そべって本に読みふけっている。母とオルガは二人で腕を組んでダンスしたり。女の子達が遊びに来て、ダンスする。女の子達はテーブルと鏡と椅子を中央に出す。その鏡に映るのは未来のだんなさま?そういう言い伝えを信じて鏡を覗き込む娘達。レンスキーが現れる。レンスキーはオルガの恋人。オルガは丁度鏡を覗き込んでいる。「し~っ、黙っててね」と言いながら、後ろから近付くレンスキー。びっくりするオルガ。さて黒尽くめの服装のオネーギンが現れる。舞台の奥の方に後ろを向いて立っている。レンスキーに促され、振り向く。丁度鏡を覗き込んでいるタチヤーナの背後から近付く。タチヤーナは鏡に映ったハンサムな男性に驚愕する。「オネーギンさま…」タチヤーナはどぎまぎする。オネーギンに笑顔はない。オネーギンはタチヤーナに腕を差し出し二人は腕を組んで下手に退場する。群舞。レンスキーとオルガのパドドゥ。オルガのはアラスゴンド・デヴェロッペを多用した振付。レンスキーに飛び込んで足を180度真横に開くというのを3回ぐらいやっていた。2回目は足が開いてなかった。レンスキーのジュテは高さ高い。散歩しているオネーギンとタチヤーナ。オネーギンは腕も組まずさっさと前を歩く。そして思い出したように振り向いてタチヤーナと腕を組む。「何読んでるの、見せて?」タチヤーナの読んでいた本をぱらっとめくり上を向いてふっと笑う。振り向いて元の気難しい表情に戻って本を返す。オネーギンは自分の思索にふけっているようで、一人でソロを踊りだす。後ろに足を伸ばして2回転、ルティレでピルエット2回転、4番ポジションに斜め後ろを向いて下りる。上手に向かってトゥール・ザンレール。マネージュ、グランジュテシェネ5回転、グランジュテシェネ5回転ここは矢のように速い!このセットを2回繰り返す。表情は苦しげで悩みを抱えているよう。誰も寄せ付けない、オネーギンの心象表現。いや~難しいですね。この人物像。オネーギンは踊り終わるとすたすたと下手に一人で退場。取り残されるタチヤーナ。二人の心はすれ違っている。第2場 タチヤーナの部屋。恋に落ちたタチヤーナ。恋文を書く。ここからが「薔薇の精」です~タチヤーナの部屋の奥に大きな姿見。そこへ自分の姿を映している。タチヤーナは眠くなり寝てしまう。ここからは夢。鏡から現れるオネーギン。このオネーギンは笑顔でノーブルで、プティパの世界、王子様のルグリ。だからすごくいい。なんかこれが夢だけなんてなぜかせつない。ここは超絶技巧リフトの連続。難しい~~それにパが激しい。ものすごい激しく落したりするんでドキドキ。クランコの振付、鬼です~。夢は覚める。オネーギンは鏡の中へ去っていく。これは乙女チックな夢ですね。目覚めるタチヤーナ。第1幕了。第2幕 ラーリナ家 タチヤーナのお祝い人々がやってくる。オネーギンはつまらない。退屈をもてあましている。ゆっくり白い手袋をはずす。この手袋があとで重要な意味を持つ。下手のテーブルで一人でずっとカードを切っている。人々は踊っているのに、ずっとオネーギンを見ていました。人々がいなくなると、オネーギンはタチヤーナに手紙を返す。タチヤーナは受け取らない。業を煮やしてオネーギンは手紙をビリビリと破くとタチヤーナの手に押し込む。ここはオネーギンひどいやつ!とびっくりするところ。バレエ版オリジナル。タチヤーナは顔を覆って泣き始める。人々が戻ってくる。ショックを受けている姉を妹が連れて行く。グレーミン侯爵がやってきてタチヤーナに紹介される。これはバレエ版のオリジナル。妹のオルガはカードに興味を示す。いったんはテーブルの上に置いた手袋を持って出て行こうとするオネーギン。でも気を変えて、オルガの手を引っ張る。レンスキーがオルガを踊りに誘おうと引っ張る瞬間に引っ張るので、オルガは困ってしまう。これを何度も繰り返す。オルガたちにカードを切ってやるレンスキー。しばらくするとオネーギンとオルガは軽やかに踊りだす。取り残されて茫然とするレンスキー。タチヤーナのソロ。せつなく淋しげに感情を込めて踊る。まるでオネーギンの気を引くように踊る。90度以上に上がったポワントのピケ・アラベスク、美しい。最後に、もう耐え切れない我慢ならんといった感じでオネーギンがばんと立ち上がる。タチヤーナはショックで走り去る。またオネーギンはオルガと踊っている。タチヤーナはグレーミン侯爵と踊っているが、3人が気になってしょうがない。あまりオネーギンがしつこいので、タチヤーナは、いったんは割って入って、オルガをレンスキーの方に押しやる。でもオネーギンはなおもオルガと踊り続ける。オルガはレンスキーが怒っているのでさすがにまずいなと思い、さあ踊りましょッ!とレンスキーを誘う。でももう遅い。ついにレンスキーが切れて、白い手袋で何度もオネーギンを殴りつける。そして手袋を床に落す。オネーギンは手袋を拾い、決闘を受けたと意思表示して憤然と去っていく。がく然とする女達。第2場 決闘レンスキーのソロ。死を覚悟した絶望の踊り。膝まづいて身を反らして床に倒れる。これを繰り返す。タチヤーナとオルガは思いとどまらせようとすがりついて踊るが、レンスキーの気は変わらない。レンスキーはすがりつくオルガを突き飛ばす。タチヤーナには手を取り、顔を埋める。オネーギンが現れる。彼も同様。険しい顔で二人を払いのける。セットの背後、奥で決闘する二人。レンスキーが倒れる。オネーギンは、初めて人間らしい感情を見せる。がく然として、顔をゆっくり覆う。第2幕了。第3幕グレーミン侯爵のパーティ。踊る人々。上から見たらさぞ綺麗だろうなという、幾何学的な動き。奥からグレーミンと連れ立ってオネーギンが現れる。びっくり。ルグリ、髭生やしてる~しかも白髪を増やしてる~いったい何年たったんだよ。物憂げに下手の椅子に腰掛けているオネーギン。上手から華やかなドレスのタチヤーナが登場。彼女の変身振りに目が点になるオネーギン。「あれは…?」「やっぱりタチヤーナ!」タチヤーナは夫のグレーミン侯爵とすばらしいパドドゥを踊る。彼はリフトも安定している。幸せそうな二人に絶望しつつも、自分の恋心を押さえられないオネーギン。オネーギンは動揺しながら去る。また群舞が始まるが、すぐに明かりが落ちて、幕が下りる。薄幕の前後ではオネーギンの幻影が現れる。踊る人々の中に混じって、殺したレンスキーとオルガの幻影、若い娘の頃のタチヤーナの幻影。オネーギンは苦しむ。これまるで「マノン」の「沼地」みたい。第2場 タチヤーナの部屋グレーミン侯爵は出かける。彼にすがりつくタチヤーナ。タチヤーナはオネーギンの手紙に動揺している。やってくるオネーギン。オネーギンは足元にひれ伏す。タチヤーナの手を握り、懇願する。タチヤーナが振り払い、またその手を握り、懇願のポーズこれを繰り返す。立って、タチヤーナの手を握る。拒絶し続けたタチヤーナだが、ついに折れて、彼に身を預ける。しかしタチヤーナは、オネーギンの手紙をびりびりと破くとオネーギンの手に押し込み、戸口を指差して出て行って!これを繰り返す。オネーギンは絶望して走り去る。彼を思わず追うが立ち止まる。苦しみの、悲嘆の表情を浮かべるタチヤーナ、嗚咽する。全幕了。
2005年11月08日
新聞記事紹介Classic Music ▼ベルリン・フィル定期演奏会 ラトル、ドミンゴ初共演 興奮冷めぬ夢の舞台 2005年11月6日(日)付 産経新聞▼ウィーン国立歌劇場で復興50年公演 ドミンゴ、小澤征爾 2005年11月7日(月)付 読売新聞朝刊▼マゼール指揮トスカニーニフィル 2005年11月7日(月)付 日経新聞夕刊Ballet▼新国立劇場「カルミナ・ブラーナ」(30日) 2005年11月5日(土)付 朝日新聞夕刊Rock Concert▼クイーン+ポール・ロジャース 2005年11月7日(月)付 朝日新聞夕刊(29日横浜) 2005年11月7日(月)付 東京新聞夕刊(26日さいたま)
2005年11月07日
2005年11月5日、この日はゼナイダ・ヤノウスキーがROHでマノン・デビュー」した、記念すべき日なわけである。なんで見てない、見てないんですけど、関連リンクを貼っておきたいと思います。だってだってだって…まぁいいか。The Royal Ballet "Manon" 4 - 26 November Covent GardenConducted by Graham Bond, Martin YatesMusic: Jules MassenetChoreography and Direction: Kenneth MacMillanDesigns: Nicholas GeorgiadisLighting: John B ReadCasting4, 14 Nov - Leanne Benjamin, Federico Bonelli5 (mat), 10 Nov - Zenaida Yanowsky, Kenneth Greve5 (eve) 26 (mat) Nov - Alina Cojocaru, Johan Kobborg12 (mat) Nov - Mara Galeazzi, Federico Bonelli12 (eve) Nov - Sylvie Guillem, Massimo Murru15, 23 Nov - Tamara Rojo, Carlos Acosta24, 26 (eve) Nov - Darcey Bussell, Roberto Bolle from ROH MANON Chacott Web magazine written by Moriya Guardian TIMES FOOD FOR SOUL written by Sardanapalus Royal Ballet Manon in Japan 2005 Summernot completed
2005年11月05日
§第3部:愛の誘い 3.COUR D'AMOUR 1、愛神はどこもかしこも飛び回る(ソプラノ独唱と少年合唱) Amor volat undique (Soprano Solo & Boy's Chorus) 2、昼間も夜も、何もかもが(バリトン独唱) Dies, nox et omnia (Baritone Solo) 3、少女が立っていた(ソプラノ独唱) Stetit puella (Soprano Solo) 4、私の胸をめぐっては(バリトン独唱と合唱) Circa mea pectora (Baritone Solo & Chorus) 5、もし若者が乙女と一緒に(3人のテノール、バリトン、2人のバス) Si puer cum puellula (3 Tenors, Baritone, 2 Basses) 第3部 「求愛」神学生3.イアン・マッケイ。ここは売春宿。フォルトゥナがまっかなボディコンミニに着替えている。サングラスをかけているがすぐにはずす。神学生3は服を脱ぎ始める。上着を脱ぎそうで脱がないで、そのうち脱ぐ。カラーをはずして、シャツを脱いで、靴を脱いで、靴下まで脱いで、ひとつにまとめて(笑)(ママの躾がいいのね)ズボンも脱いだ。それ以上脱ぐなよ~ 6、おいで、おいで、さあきておくれ(二重合唱) Veni, veni, venias (Double Chorus) 7、天秤棒に心をかけて(ソプラノ独唱) In trutina (Soprano Solo) 男達が出てきて、「やりたい」ダンス。すんません。でもほんとそういう振付なんだもん。彼らは神学生3にもフォルトゥナに求愛ダンス(!)を踊らせる。ここが爆笑なの。きっと英国だったらね。日本では…クスクス程度。2人はパドドゥ。売春婦の群舞。胸に乳首が絵で描いてある。 8、今こそ愉悦の季節(ソプラノ独唱、バリトン独唱、合唱と少年合唱) Tempus est iocundum (Soprano, Baritone, Chorus & Boy's Chorus) 9、とても、いとしいお方(ソプラノ独唱) Dilcissime (Soprano Solo) いきなり明るくなって、全員の肉欲の謳歌ダンス。これは誤解して欲しくないが、暗くなくて明るい。男達と女達の駆け引きの戦い。ボクシングのセコンドのように男達が神学生3を椅子に腰掛けさせマッサージして「ファイト!」と戦いに送り出す(笑)。§白い花とヘレナ BLANZIFLOR ET HELENA 1、アヴェ、この上なく姿美しい女(合唱) Ave formosissima (Chorus) 突然後ろに大きな白い幕が「バン!」と音を立てて張られる。ここからは2人の愛のパドドゥ。彼女はもちろんトウ・シューズです。複雑なオリジナルなリフトが各種。ほかのPDDにもオリジナルな(奇妙な)リフトがあって、ビントリーはさすがです。すごく、オリジナル。マクミランの再来?というかそういうレベルの振付家だろう。白い布が落され、突然背景には大きなハート(しっかり割れてる)がネオンサインでピカピカで現れる。このへんもすごくセンス(ポップつーのなんちゅーの?)を感じる。2人は白い布を踏み越えて奥へ。そこは愛の世界?コールガール達が幕を掲げる。男達が彼女達を肩車して幕を更に上に掲げる。§全世界の支配者なる運命の女神 FORTUNA IMPERATRIX MUNDI 1、おお、運命の女神よ(合唱) O Fortuna (Chorus) 盛り上がったところで突然音楽が!暗転!例の「おお、運命の女神よ」女は運命の女神フォルトゥナだった。男達も女達もみんな女神のクローンだった!茫然と倒れている神学生3。誘惑に抗し切れなかった3人の破戒神学生たちには天罰が下るぞよ~~了。カーテンコール、指揮者、バリトン、カウンターテナーソプラノ、シェフ・ド・コーラス、そして、ビントリー!!ブラボ!ブラヴィも飛んでいましたよ~~ひとつだけ不満なのはセットがないこと。美術的にシンプルすぎませんか?それからパンフレットの日本語訳は美しく訳しすぎ。意味が不明。もっとストレートでいい。神学生とは言っても、すごく猥雑な性の、いわばトイレの落書きのような歌詞なんですよ。だからオルフもこんなにすごくリズミカルに、ユーモラスに音をつけたのでは?LinksBRB Carmina BuranaBallet co. Reviewcritical dance com. an interview with David Bintley
2005年11月03日
MUST SEE - Bintley's Carmina Burana now in Japan Part1カルミナ・ブラーナ2005年11月3日 東京・初台 新国立劇場CARMINA BURANAMusic : Carl Orff Choreography : David Bintley Design : Philip Prowse Lighting : Peter Mumford Scenery & Costumes : Production of The Birmingham Royal Ballet Conductor : Barry Wordsworth Orchestra : Tokyo Philharmonic Orchestra Chorus : New National Theatre Chorus Produced by : New National Theatre, Tokyo CAST SingersSato Mieko (Soprano) Brian Asawa (Countertenor) Kono Katsunori (Baritone)Dancers:Silvia Jimenez(Goddess Fortuna)Iain MacKay(3rd Seminarian) (Guest dancers from Birmingham Royal Ballet)Saito Miho(Lover Girl)Grigory Barinov(1st Seminarian)Matada Kumiko(Roast Swan)Yoshimoto Yasuhisa(2nd Seminarian)New National Theatre Ballet, Tokyo キャスト 佐藤美枝子(ソプラノ)ブライアン・アサワ(カウンターテナー)河野克典(バリトン)運命の女神フォルトゥナ:シルヴィア・ヒメネス神学生1 :グリゴリー・バリノフ神学生2 :吉本泰久神学生3 :イアン・マッケイ恋する女 :さいとう美帆ローストスワン:真忠久美子 内冨陽子/遠藤睦子/川村真樹/高橋有里/寺島ひろみ/寺島まゆみ/西川貴子/西山裕子/本島美和/安井紫市川透/ゲンナーディ・イリイン/江本拓/奥田慎也/貝川鐵夫/陳秀介/中村誠 新国立劇場バレエ団おもしろかった。これは見るべき!すごく新しい。(ライモンダの後だったからよけい…新しさを感じた。)ビントリーさすがです。尊敬。カール・オルフの音楽に振付が見事にはまっていた。歌も良かった~Burning Insideなんか思わずSimonかと…(ぼけ)オケピを見ちゃったわん。ロースト・スワンのカウンターテナー?の歌はあまりにも高くてメゾ・ソプラノ?が歌ってる?と思ったがカウンターテナーだったのですよね?それにしてもローストスワンさいこー。大きなお目目でお皿から出てきたとき、その瞬間ひきこまれました。なんであたしがお料理されてこの豚に食べられなくちゃいけないの~理不尽だわ~とカフカの不条理な世界的な諦念の入った目で訴えられた。「恋する女」もよかった!それで特筆すべきは吉本くん。彼のBurning Inside は片手側転あり、すごいアクロバティックなエネルギッシュな踊り。ビントリーのすごい振付に応えてるし、男の群舞もよかった~ダンサーもみなすばらしかった。※ネタバレ注意!§全世界の支配者なる運命の女神 FORTUNA IMPERATRIX MUNDI1、おお、運命の女神よ(合唱) O Fortuna (Chorus) 運命の女神フォルトナ。ワンショットで踊る。彼女は目が見えない。黒い目隠しをして、黒いミニのボディコン(死語)ワンピース、足元は黒いハイヒール。ハイヒールって振付家が、否定の表現で使うときの常套手段。ベジャールのニーベルングの指環でもそうでしたねえ。最初からびしばし緊張感!2、運命の女神の痛手を(合唱) Fortune plango vulera (Chorus)神学生たちが現れる。下手から3,1,2.男性の群舞でいきなりびゅんびゅんジュテしまくりでうわ~と。迫力。§第一部:初春に 1.PRIMO VERE 1、春の愉しい面ざしが(小合唱) Veris leta facies (Small Chorus) 2、万物を太陽は整えおさめる(バリトン独唱) Omnia sol temperat (Baritone Solo) 3、見よ、今は楽しい(合唱) Ecce gratum (Chorus) 最初は神学生2(グレゴリー・バリノフ)妊婦が2人現れる。おかっぱで日本人形みたいなメイクと髪。ちょっと(かなり)キモイ。すると今度は背中とおなかに赤ん坊をくっつけた女。洗濯物みたいにシーツのようなものが干してあり、それをめくって現れる(下手)神学生2.彼は服を脱いで、白いシャツに着替える(上手)悪い仲間(マイレン・トレウバエフら)が彼を誘惑する。彼はナイトクラブに遊びに行く。§芝生の上で UF DEM ANGER 1、踊り(オーケストラ) Dance (Orchestra) 2、森は花咲き繁る(合唱と小合唱) Flore silva (Chorus & Small Chorus) 3、小間物屋さん、色紅を下さい(2人のソプラノと合唱) Chramer,gip die varwe mir (Sopranos & Chorus) 4、円舞曲:ここで輪を描いて回るもの(合唱)-おいで、おいで、私の友だち(小合唱) Reie: Swaz Hie gat umbe (Chorus) - Chume,chum,geselle min (Small Chorus) 5、たとえこの世界がみな(合唱) Were diu werlt alle min (Chorus) みんなで椅子の上に並んで(ポンキッキーズで昔やってたようなラインダンス。)そこの女給でプラチナブランドの女が4人いる。彼はそのうちの一人に恋する。「恋する女」(さいとう美帆)。ブロンドは「脳タリン」の象徴だそうだ、英国では。米映画の「キューティ・ブロンド」でもそういうフレーズが出てくる。さいとう美帆、めちゃめちゃ可愛い~~~ 表情も豊かでグレゴリーとの見交わす表情がとても幸せそうでこっちも幸せになる。日本では稀有なキャラクター。バリノフが椅子を引きずって踊る。なんか可愛い~そういう小道具の使い方も非常にオリジナルでおもしろい。椅子の上にさいとうを乗せて傾けたり。踊りは抜群なバリノフ。この人はほんとにうまいです。アンヘル・フェリのロミジュリのとき、全身緑のわかめの衣装で踊っていたけど、アンヘルよりうまかったもん。2人で楽しく踊るが、そのうち、もっと悪そうな男(トレウバエフ)に心変わりしてしまうキューティちゃん。ああ~ハートブレイクな僕。神学生1は走り去る。§第2部:酒場で 2.IN TABERNA 1、胸のうちは、抑えようもない(バリトン独唱) Estuans Interius (Baritone Solo)神学生2(吉本泰久)の登場。苦悩~なぜ苦悩しているかというと、女が欲しいから。神学生なんてやってられっか~と首の白いカラーを床に叩きつける。ここのソロはものすごい。音楽が超かっこいいが、それに合わせためっちゃ激しい振付。2、昔は湖に住まっていた(テノール独唱と男声合唱) Olim lacus colueram(Tenor Solo & Male Chorus)3、わしは僧院長さまだぞ(バリトン独唱と男声合唱) Ego sum abbas (Baritone Solo & Male Chorus) 居酒屋。豚がおおぜいいいて、ご馳走を待っている。そこに出てきた大きな蓋付きのお皿。(笑)出てきたのはロースト・スワン(真忠久美子)。この人すごい美人~~~~圧倒的な美しさと存在感、大きなお目目。羽根の使い方もうまい。豚は美しい彼女に群がって食おうとする。もちろん神学生は彼女に恋しているのでやめさせたいのだが、彼もその魅力に抗し切れない。4、酒場に私がいるときにゃ(男声合唱) In taberna quando sumus (Male Chorus) 街の男達との群舞。これもすごい。神学生2は床にめりこむような「アンヘル・ピルエット」。勝手に命名、あ~とっくにミーシャがやっていましたね。軸足を曲げながら5回転のピルエット。きょう絶好調の吉本君。ロミジュリのマーキューシオの時よりぜんぜんいいです。Part2に続く
2005年11月03日
新聞評▼評 カルミナ・ブラーナ(新国立劇場バレエ団) 「音楽・踊り…オルフの世界堪能」 2005年11月1日(火)付 読売新聞夕刊新聞記事 企画▼ドイツ3大オーケストラ 11-12月、相次ぎ公演 日本で激突 個性競う BPO ベルリンフィル(サイモン・ラトル) BRSO バイエルン放送交響楽団(マリス・ヤンソンス) NDRSO 北ドイツ放送交響楽団(アラン・ギルバート) 2005年10月29日(土)付 産経新聞 今調べてみたら、昨年の11月の日本では、まったく同じ時期にラトルとヤンソンスが振ってて、しかもゲルギエフといっしょに、イェフィム・ブロンフマン(Yefim Bronfman)が演奏してて、なんかデジャブ~みたいになりそう。 ラトルはヤンソンスと仲が良かったりしてまた2ショットが見られるかもしれませんね。なんせ一日違いでサントリーで振るんだし。しかも同じドイツの楽団の首席指揮者。
2005年11月01日
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