Pastime Paradise

Pastime Paradise

2008.04.01
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カテゴリ: 書籍・雑誌
 ネットで何かを発信する場合、HNというものを名乗る必要があり、ブログを綴られている誰もがHNを持っている。HNの由来は、名前からという方もいれば、お好きな何かからという方もいらっしゃるだろう。
 私の場合「楊ぱち」の“ぱち”は、やけっぱちの“ぱち”で、“楊”は大好きな「 水滸伝 」に登場するとことん不運な豪傑・ 青面獣楊志 の姓を拝借したものだ。

 この楊志は、かつて宋建国の礎を築いた伝説の英雄・ 楊業 (楊令候)の孫という設定(岩波文庫「 完訳水滸伝 」二巻参照)である。

 楊業と彼の息子達の物語「 楊家将演義 」は、中国人なら講談や芝居などで誰もが知っている有名な話なのだが、なぜか日本では翻訳すら出ておらず、ほとんど知られていなかった。
北方謙三 さんの上下二巻からなる「 楊家将 」である。

 舞台は10世紀末の中国。宋に帰順した軍閥・楊家は、領土を北から脅かす遼と対峙するため、北辺の守りについていた。建国の苦悩のなか、伝説の英雄・楊業と息子達の熱き闘いが始まる。(上巻)
 国境を挟み、宋遼二国は一触即発の状態に。楊一族の前に、遼の名将・ 耶律休哥 が立ちはだかる。白い毛をたなびかせて北の土漠を疾駆するこの男は、「白き狼」と恐れられていた。宋軍生え抜きの将軍たちも、楊一族に次々と難問を突きつける。決戦の秋!運命に導かれるようにして戦場に向かう男たち。滅びゆく者たちの叫びが戦場に谺する。(下巻)

 男達が皆、とにかく熱い 揃いも揃って皆とにかく格好よすぎるのである。 
 北方版「楊家将」に登場する息子は長男・ 延平 から七男・七郎までの計7人。この内で物語の核となるのは、北平寨を守る四男・ 四郎延朗 と、最後まで生き残る六男・ 六郎延昭 。(七男・ 七郎延嗣

 同じく北方さんの著書で、楊業の死から二年後を書いた「 血涙 」では、遼に捕らえられて死んだと思われていた四郎が、楊家を再興した六郎と七郎の前に立ち塞がるという、まさに血の涙が流れんばかりの展開に。

 男なら、ぜひ生涯に一度は「楊家将」を読んでみられることを強く薦める。男達の熱き生き様、いや死に様を、胸に刻んでいただけたら…と思う。慟哭必至

楊家将.jpg まずは「 楊家将 」からスタート。宋建国の英雄・楊業と息子達の物語
血涙上.jpg 血涙 」。楊業の死後、生き残った六郎と七郎の前に現れたのは…
水滸伝.jpg そして「 水滸伝 」。この本での楊志は、六郎延昭の子孫という設定
楊令伝.jpg 更に「 楊令伝 」。楊志の遺児(孤児を拾い、我が子として育てた)・楊令の物語





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Last updated  2008.04.02 03:19:07
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■コメント

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マダム楊  
Spinnaker さん
楊ばちさんはそういう云われのHNだったんですね。
てっきり楊貴妃(絶世の美女でしたっけ?)からと思ってました。
歴史モノに疎い(苦手?)もので…。
北方版、読んでみようかな。
(2008.04.02 20:34:41)

小池さん  
楊ぱち  さん
Spinnakerさん、まいどッ♪
>てっきり楊貴妃からと…
なるほど!楊貴妃の楊って言っとけばよかった(^^ゞ
楊貴妃は無いのですが、マダム楊(パッケージには楊夫人)はちょっと入ってます。

歴史モノは結構読むのに時間と根気が必要なので、多忙な現代人は敬遠される方が多いように思います。
その点、北方さんの歴史本はやったら句読点が多いので、割とサクサクっと読めてしまいます。
「楊家将」と「血涙」は、読んで決して損はありませんので、機会がありましたらぜひ騙されたと思って読んでみて下さいまし(^^)
(2008.04.03 03:07:14)

Re:楊家将(04/01)  
なるほど~。
楊ぱちさんのHNの由来がわかりました(ポンッ)
不運の豪傑・・惹かれますね。。。
始めは中国の方??て思ってました(笑)
「水滸伝」関連でおすすめの漫画がありましたら教えて下さいm(__)m
りゅうび
(2008.04.03 14:23:59)

生粋の日本人です  
楊ぱち  さん
りゅうびさん、こんにちは。
こちとらコテコテの日本人です。
中国古典が好きなので、りゅうびさんのHNにもつい反応してしまいました。
>不運の豪傑
って言えば格好よいのですが、どうにもツキのない豪傑というか…(^^ゞ
でも北方版「水滸伝」では、惚れずにはいられないほど格好よく描かれていてビックリしました。
>「水滸伝」関連でおすすめの漫画
うーん…。
「水滸伝」漫画といえば、横山光輝さんの漫画ぐらいしか思い浮かばないっす。
ごめんなさい~m(_ _)m
そういえばゲームで「幻想水滸伝」っていうのがあったような気が(^^ゞ
先々月ぐらいまで時代劇チャンネルで中村敦夫さん主演のドラマ「水滸伝」をやってました。
時折見ていたのですが、結構無理がありました…(T T) (2008.04.04 16:17:12)

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