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今月20日に発表されたダイハツの「認証試験不正問題」のニュースが私にとって衝撃だったのは仕事上付き合いのあるマレーシアの第2の国産車メーカー「PERODUA」にもこの問題が飛び火するのではと考えたからです。ダイハツと地元の財閥の合弁企業として設立されたのが1993年で今年で30年の歴史です。
日本国内の小型車販売で断トツNO1のダイハツ同様、マレーシアでも第1の国産車メーカー「PROTON(1983年設立)」の販売台数を大きく抜き昨年はシェア率が約40%とトップとなっています。特に写真の「MYVI」は人気車種で購入手続きをして実際に納車されるのに8ヶ月待ちという話もマレーシアで聞きました。中古車としての価値も品質の信頼性のためPROTON車より高く、修理の部品調達にも問題が無いというのが人気の理由です。クアラルンプールの高速道路を走っているとMYVI 車が年々増えているという印象です。
今朝のネットの記事で不正問題について「ダイハツのスローガンである1ミリ、1グラム、1円、1秒に拘った車作りがいつのまにか1円、1秒だけなったのかもしれない」「1円でも安く作るために認証試験を担当するスタッフ数も1/3ほどに減らしていた」という記事もありました。
記事は責められるべきはダイハツの経営幹部で現場で車作りをする技術者に同情的なものがほとんどでした。「少しのミスも吊るし上げ、技術の何たるかを分かっていない。分かろうともしない連中が横やりを入れてくる。素晴らしい車を作ろう、みんなが喜ぶ車を作ってやろうという技術者の心意気を日常的にくじく連中がいる」「1990年代くらいから生産効率とカイゼンが全てで追い詰められるうちにおかしくなっていく同僚もいた。ダイハツだけではなくそれがずっと続いているのがこの国の技術の現場ですよ」
実際にPERODUAで鋳造や機械加工の現場で真摯に車作りに取り組む日本人や現地スタッフの姿を思い出し、PERODUAでの認証試験がどのような状況なのかは想像するしかないですがマレーシア政府から何らかの調査が入るのだろうかと少し心配の気持ちもあります。
「物造り日本」の根底が問われれその原点を見直す時期なのかと思います。
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