2005年09月17日
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カテゴリ: 連載小説
 彼女は、そんなそれほど親しくも無い私を街で見かけ、気がついてない私に躊躇わずに声をかけてきた。・・・なぜだろう。

 私に近づきたい理由、あるいは私に特別興味を抱く理由が何かあるのではないだろうか。いや、というかそういう理由があるとすれば、弘志のことに違いないのだが・・。

 ・・・まあ、何にしても、あまり長話をすることは無い。私は彼女との会話を楽しもうという気持ちよりも、早く彼女と別れて一人になりたいという気持ちが強かった。

「加代子さんは、何を買いに来たんですか?」
「え・・・と、本屋とかに行ってきたんだけど、特に何が目的ってわけじゃなくぶらぶらと。」
「そうですかー。」
 ・・・と、そこで会話は途切れる。私は、「それじゃあ・・・」と言って歩き出すタイミングをはかった。

「加代子さん、これからまだ買い物ですか?」

「・・いえ、そろそろ帰ろうかと思ってたんですけど。」
「じゃあ、時間ありませんか?良かったらカフェでも行きません?」
 そうですか、ではまた。と言って別れるところを想定していた私は、彼女のその発言に虚をつかれた。
「そ・・・え?カフェ、ですか?」
「はい。私、のど渇いてて、それで前から行きたかったカフェがあるんですけど。あ、そこのケーキが美味しいらしくて。でも一人でカフェに入るのもなんだか味気ないし、良かったら付き合ってもらえませんか?」
 佐々木さんは笑顔でそう誘ってきた。
「・・はい。いいですけど。」
 眩しいほどの笑顔で楽しそうに誘ってくる彼女の雰囲気に押されて、私は思わずその申し出を受けてしまった。
「やった。それじゃ行きましょうか。」
「え、ええ。」
 そして私たちは、並んで歩き出した。









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最終更新日  2005年09月20日 00時42分59秒
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