2005年09月23日
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カテゴリ: 連載小説
 3人そろってキッチンにきて、鍋の中にどぼどぼとシチューを戻した。

 弘志は鍋の乗ったコンロに火をつけながら呟いた。
「ってゆーか、野菜が煮えてるか確認しなかったの?箸で刺してみるとか、一つ食べてみるとか。」
「あー、基本的には目視で、なんとなく大丈夫かなあって。」
 ああ、弘志。あなたは本当に料理できないんだねぇ。
「まあでも、普段料理作ってないなら仕方ないですよ。」
「だよねえ。」
 だよねえじゃないよ。きっと弘志はレシピ通りに作ったんだろうなあ。そして、味見もしてなかったに違いない。慣れとかそういうことじゃなく、料理に対するスタンスの問題だ。まったく、どこか抜けているのは弘志らしいと言えばらしいが。


「じゃあ、先に私の料理から。」
「え、あやちゃんも作ったの?」
「うん。家で作って持ってきたの。」
 あやちゃんは手提げバッグからタッパを取り出した。
「から揚げでーす。」
 タッパをあけると、美味しそうなから揚げが詰まっていた。
「うわあ、あやちゃんはちゃんと料理できるんだね。」
「そりゃあ、女の子ですから。」
「ほんと、美味そうだなー。」
 弘志もタッパの中を覗きこみながら言った。
 ・・・と、ここで私は何か違和感を感じた。何か忘れているような・・・。


「え?」
 鍋を火にかけて、そのまま3人揃ってリビングに戻ってきて・・・。
「あなたは鍋を見てなきゃだめでしょ!ルゥ入った後のシチューなんてかき混ぜなきゃすぐ焦げるんだから!」
「え、あ、そっか。そうだね。」
 弘志は慌てながらキッチンへと戻った。ったく、ほんとにしっかりして下さいよ。




つづく






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最終更新日  2005年09月24日 01時43分52秒
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