リヒャルト・シュトラウス 「万霊節」Allerseelen 作品10-8 原詩 ヘルマン・フォン・ギルム Hermann von Gilm 吉田秀和 訳
Stell' auf den Tisch die duftenden Reseden, よく匂う木犀の花をテーブルにのせて
そこに赤い残菊をつけそえよう Und laß uns wieder von der Liebe reden, ようやってから もう一度愛を語ろうよ Wie einst im Mai. かつて 五月 そうしたように
Gib mir die Hand, daß ich sie heimlich drücke, 手を出して ぼくにそっと握らせて Und wenn man's sieht, mir ist es einerlei, 誰かに見られたって かまわない Gib mir nur einen deiner süßen Blicke, たった一度でいい 君の甘い眼差しをくれないか
かつて 五月 そうしたように
Es blüht und duftet heut' auf jedem Grabe, 今日はどの墓にも花が咲き 香りが漂う Ein Tag im Jahr ist ja den Toten frei, そう 一年に一日 死者たちが自由になれる日
ぼくの胸に来て またぼくのものになっておくれ Wie einst im Mai, かつて 五月 そうしたように Wie einst im Mai. かつて 五月 そうしたように