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横山秀夫氏の七年ぶりの新刊「64」 今まで短編集だったD県警シリーズが、とうとう長編小説で登場です。 私にとっては、横山本で初の長編、加えて初の単行本 極めて骨太のプロットに、全く無駄のない研ぎ澄まされた文体。加えて、行間から巧みに浮き上がってくる情念によって、とてつもない密度のストーリーが生み出されるのが横山流 今回の主人公は、広報官という通常の警察小説ではスポットの当たらない仕事 花形である刑事以外の職務の矜持を描くのも横山流 更に、今作は長編ということで、様々な伏線が多重に張られています。丁寧なミスリードの後に、丁寧に回収され、カタルシスを伴ったドンデン返しに至り、後味も良かったです。 その後味の良さの原因は、踊る大捜査線と同じ「新たなる希望」 そこには「踊る」のような青臭さや派手さはありませんが、職務を全うする内なる情熱がしっかりと表現されています。 「矜持ってこいうことなんだ」と改めて感得できるという意味でも、傑作です。
Dec 2, 2012
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