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kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2009.07.25
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 「はじめに」を斜め読みしてみると、なかなか面白い!
 でもその時は、手持ちの荷物を増やせない状況だったので、
 帰宅してからネットで注文(本屋さん、いつも御免なさい……)。

 読み進めると、頷ける部分がたくさん。
 付箋の数は、軽く10枚を突破。
 全245ページの新書でこの数字は、私にすればかなり多い方。
 例えば、こんな所に付箋を貼りました。

  とまぁ、このようにネットには

  あまりネットの世界が善意にあふれているとは思わないほうがいい。
  さらに、そういった人々は匿名の個人として発信し、組織を背負っていないがゆえに、
  「絶対に勝てる論争」を高みから仕掛けてくる。
  クレームを受ける側は組織を背負っているため、逆ギレできない。
  完全なるハンディキャップマッチに巻き込まれてしまっているのだ。
  これは、ときどき見かける
  「人身事故で電車が止まった際に駅員をひたすら罵倒する乗客」と同じ構造を
  よりお手軽にやっている、とも言えよう。(p.40)

最後の例えが非常に素晴らしい!
まさに実感です。

  また、テレビでの発言もすぐさま抗議の電話がやってきて、

  テレビコメンテーターは以前にも増して無害なことしか言わなくなった。
  「派遣切り」の話が出たら、「政府は無策だ」
  「総理は苦しんでいる人の気持ちがわかっていない」
  「大企業はもっとこころやさしくならなくてはダメだ」と強者を叩く発言をしておき、
  全面的に弱者をフォローしておけばとりあえずクレームは減る。(中略)

  という思考停止状態が蔓延し、既存メディアから自由な発言は失われた。
  その代わり、政治家や公務員のことは必要以上に叩くのである。
  というか、そうやってテレビでコメントしている人々が高額所得者だらけというのも、
  完全な矛盾ではないだろうか。(p.41)

これも、最後の一文が光っています!
p.48から述べられている「ネットで叩かれやすい10項目」も納得。

  揚げ足取りが大好きで、怒りっぽく、自分と関係ないくせに妙に品行方正で、
  クレーマー気質、思考停止状態の脊髄反射ばかりで、異論を認めたがらない……と、
  実に様々な特徴があるが、決定的な特徴は「暇人である」ということだ。
  書き込み内容や時刻から類推するに、
  無職やニート、フリーター、学生、専業主婦が多いと類推できる。(p.58)

なかなか過激ですが、これが本著の中核をなす部分の一つ。
インターネット黎明期には、それを使用するために
ある程度の経済力や知識能力が必要だったのに、
今やその垣根が大きく取り払われ、それ故このような現象が現れたと著者は言っています。

  あと、重要な情報を持っている人は、その情報をわざわざネットに書かない。(p.72)

これもスゴイ。
当たり前なんだけど、当たり前じゃないと思っている人が結構いますよね。
本当に重要な情報は、ネット上にタダでころがっているわけなど決してなく、
然るべき所で、然るべき手続きを経て、然るべき対価を支払わないと入手できません。

  だが、ネットは、本来一緒の場所にいるべきではない両者を
  同じ土俵の上にあげてしまうのである。
  さらに、その場で意見を簡単に書くことができる。
  これは、「すばらしき交流」など生み出すわけがなく、
  「うんざりするドロドロの争い」を生み出すことになる。(p.79)

ボーダーレスは、実は考えもの。
棲み分けも、実はかなり大事。

  そこで私が結論づけたのは、
  ・全員を満足させられるコンテンツなどありえない
  ・結局、頼れるのはおのれとプロジェクトにかかわっている人だけ
  の2点である。(p.97)

場を開けば開くほど、そして、そこに集まる人が多くなればなるほど、
このことを実感できるのではないでしょうか。
このことが言えるは、ウェブサイトに関してだけではありません。

そして、p.104の「ネットで受けるネタ」や、
p.158の「ネットでうまくいくための結論」も概ね納得。

  だが、そろそろネットを4媒体の延長と考えるのはやめるべきでは?
  くり返すように、ネットは居酒屋のような場所なのである。
  居心地の良い店に自然と人が集まり、そこで楽しんでいく場なのだ。(p.192)

これこそが著者の主張であり、私としても、十分理解出来る内容です。

  ここで結論を言うと、ネットでバカなこと、B級なことができないのであれば、
  ネットでは最低限の情報公開を除き、何もすべきではない。
  クリックされず、さらにはリスクを恐れている状況では、
  ネットを使いこなせるわけがないのだ。(p.210)

「ネットを使いこなす」ということを、著者はこんな風に考えているのですね。
そして著者は、こんなことが出来る感覚を持ち合わせた人です。

  また、亀田興毅対ランダエタ戦後、
  「全国の『亀田』関係者に電話をする」という記事を書いたときも批判まみれとなった。
  単に「亀田」という名前がつく地域や企業の人から
  お祝いコメントや試合の感想をもらうという、
  今考えれば意味もなく実にくだらない企画だったのだが、
  「忙しい人に迷惑です!」「いい加減にしろ!」というコメントが殺到(中略)
  また、「吉野家で肉・たまねぎ抜きの牛丼を注文した」という記事に対しても、
  「忙しい店員さんに失礼です!」との批判が殺到したのである(p.36)

TV番組で、「どっきりカメラ」的VTRが流されたあとに、
このイタズラが許せるか許されないかを、回答者に問うものがありますが、
あれが放送番組として成立するのは、人により、それぞれ判断が分かれるからです。
私はと言うと、「許せない」とする方が圧倒的に多い方です。
見ていてあまり気分が良くないので、あの手の番組は、殆ど見ませんが。 





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Last updated  2009.07.25 16:27:11 コメントを書く
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