若い頃の私は紅緑の小説を造り物だと批判しハチローの詩を噓つきの詩だと軽蔑していた。だが『血脈』を書くにつれてだんだんわかってきた。欲望に流された紅緑も本当の紅緑なら、情熱こめて理想を謳った紅緑も本当であることが。ハチローのエゴイズムには無邪気でナイーブな感情が背中合わせになっていたことも。・・・・・・この始末に負えない血に引きずられて死んでいった私の一族への何ともいえない辛い哀しい愛が湧き出・・・世間の誰もが理解しなくてもこの私だけがわかる。我がはらからよ。
よみがえり 2023年12月21日
こういうエンタメが好き 2023年12月19日
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