ビストロフの橋

ビストロフの橋

October 31, 2005
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テーマ: 連載(82)
カテゴリ: カテゴリ未分類
 「どうやって寮を決めるんだろう?」
 前のほうで誰かが呟いて、それに対して誰かが答えている声が聞こえた。
 試験、という言葉が聞こえ、不安が周囲に波紋のように広がるのを感じた。ウィルも一瞬、緊張に身を強ばらせたが隣に立っているキャロルの囁きで過度の緊張を解いた。
 「それはないわよ」もし、試験なんてものがあるのなら、入学の許可を得るときも試験を受けさせられたに違いないと言うのだ。実際には、入学の許可は一方的に送り付けられたのだし組分けも、そんな感じで行なわれるだろうと言うのだった。
 なるほど・・・ウィルは妙に感心してしまった。
 冷静に考えればその通りなのだ。少なくとも、ここまで来て追い返されることはないだろう。
 「きゃーッッ!」突然、ウィルの耳元で悲鳴が上がった。といっても、なんだか楽しそうだ。
 「をいをい・・・」
 ウィルはそれだけ言うのがやっとだった。周りの生徒も息をのんだ。後ろの壁からゴーストが二十人ぐらい現れたのだ。真珠のように白く、少し透き通っている。

 「問題! 足も腕も、背もあるのに頭がないのはだぁ~れだ?」突然の問いかけ。
 「昔の王族」
 「イワン」
 さっきの試験、という言葉が影響しているのだろうか、近くにいた何人かが慌てて答えている。
 「・・・椅子?」
 少し考えて、ウィルが答えた。脚があって、腕木があって、背もたれもある。でも頭はない。それは椅子の特徴だ。
 「正解! あったまいいーー。また逢おうね」女の子は、そう言って不意にウィルの額にキスをした。冷水を浴びせられたように背筋が凍りついたような気がした。





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Last updated  October 31, 2005 07:39:27 AM
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