吟遊映人 【創作室 Y】
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令和7年の夏も例外ではなく、酷暑が続いています。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?吟遊映人もこちらの筆頭管理人も、どうにかこうにか生きております、はい。※それにしても今年の夏はホント暑かった!ご参考まで、今年の6~8月の気温は平年のそれより2.36℃も高かったそうです(^^;)筆頭管理人の住む爽やか信州の風は、もはやいにしえの記憶になりつつあるようで、ついぞ清涼地としての自慢話を聞くこともありません。 さて、少し前のことになりますが、今年の夏をどう過ごそうかと考えていた折、久しぶりに二俣のお祭りにでも出かけてみようかと思い立ちました。二俣のお祭りというのは、浜松市天竜区二俣町の夏祭りです。というのが正式名称のようです。母の実家が二俣にあるので、毎年母の帰省に合わせて私も同行し、従姉妹たちと一緒にお祭りを楽しんだのが懐かしい思い出です。(明治生まれの祖母も、昭和一桁生まれの母も、すでに鬼籍に入っています)例外でなく過疎化の進むこの天竜区にあり、これだけの規模を誇るお祭りは「スゴい!」の一言。幼いころには気付かなかった二俣に根付く歴史と伝統を、肌で感じるのです。※筆頭管理人記す。吟遊さんのことですから・・・舌を中心とした五感で感じたことでしょう(*^_^*)耳をすますと聴こえてくる太鼓や笛の音に誘われて、親戚の邸宅に寄せてもらっていた私は、いそいそと軒先に立ち、瞠目するのです。諏訪神社の氏子たちが恭しく神輿渡御の行列を作り、それに随行する帽山連の大屋台。(令和7年の年番長)彫刻や刺繍入りの幕で装飾された大屋台は圧巻です。この勇壮な、それでいて優雅な大屋台の曳き回しは、12台の屋台で成り立ちます。2年前だったか、笹若連の屋台が引退しました。理由はご想像どおり。お祭りを盛り上げる若手(後継者)不足は、笹若連に限ったことではないのですが、こればっかりはどうしようもありません。どこもかしこも高齢化が進み、若い世代の参加や育成が難しくなっているからです。 テレビや新聞などで見かけるのは、町おこしのために地域住民や自治体がプロデュースする新しい観光企画や産業開発の取り組みなどです。とても前向きな活動には違いないのですが、高齢者が増え、若者が減っていく現実と、新しい産業プロジェクトが上手くリンクしているようには思えないのは、私だけでしょうか・・・?全国にはそういう新しい企画が成功した例もいくつかあるのは事実です。しかし、地域にもともとから根付く伝統あるお祭りを、この先の未来に残していくためにはどうしたら良いのか、それを考える方が急務であるような気がします。地元住民から長く愛される二俣祭りを、未来永劫残していくために、一体私たちは何ができるのか、何をしたら良いのでしょうか? 私にとって二俣祭りは、継続を中断してはならない、北遠最大の祭典だと思います。どうかこのまま、子々孫々の未来まで、引き継がれていきますように! ◆余談ですが、12台の屋台が出発するのは、二俣諏訪神社です。そのすぐ北隣に本田宗一郎ものづくり伝承館があります。また、南隣には清瀧寺があります。この清瀧寺、言わずと知れた松平信康の菩提寺です。徳川家康の嫡男でありながら、切腹を命じられ、非業の死を遂げた信康の顛末は諸説あるようですが、いまだに本当のところは解明されていません。歴史愛好家の方々、ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか?
2025.09.13