《櫻井ジャーナル》

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2010.06.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 イスラエルのパレスチナ人に対する兵糧攻めは続いている。2008年12月から翌年の1月にかけて実行されたガザへの軍事侵攻、そして今年5月に行われた公海上でのガザ支援船団襲撃を批判されたイスラエル政府は「英語」で封鎖の緩和を宣言していたが、新たに搬入を認めたのはチョコレートやマーガリン、おもちゃ、鉛筆などにすぎない。つまり、こうした商品もイスラエルは持ち込ませないようにしていた。チョコレートやマーガリンはパレスチナ人にとって「贅沢だ」という理由だったらしい。イスラエル軍に破壊された建造物を修復し、建て直すために必要なセメントの搬入も認めようとしていない。

 最近の例では、ノルウェーの開発局が寄付した医療用装置がイスラエル政府によって没収、つまり強奪されている。その装置とは7台の酸素発生機で、北部ガザの病院へ6台、残りの1台は南部ガザへ送られることになっていた。

 イスラエル側は「軍事転用が可能」というのだが、乾電池やコードも爆弾製造に使えるとも言えるわけで、機械類で軍事転用が不可能なものはないだろう。つまり、イスラエルの論法に従えば、近代的な装置をパレスチナ人は使えないということになる。

 そもそも、イスラエルはフランスやアメリカの協力を得て「秘密裏に」核兵器を開発、世界有数の核弾頭保有国になった「近代国家」だ。合法、非合法、あらゆる手段をつかってアメリカから軍事技術を手に入れ、パレスチナ人を虐殺してきた国に「軍事転用云々」などと言う資格はないだろう。

 2008年12月から1月にかけて実行されたガザ侵攻で、イスラエル軍は白リン弾のような「化学兵器」やGBU-39(スマート爆弾)を使用、そのターゲットにはUNRWA(国連難民救済事業機関)の施設、学校、救急車、病院なども含まれていた。国連の調査団はイスラエル軍に人道法や人権法に違反する多くの行為があったと認めている。

 この調査団を率いていたのは「ユダヤ系」のリチャード・ゴールドストーンなのだが、「裏切り者」だと親イスラエル派は激しく攻撃してきた。アメリカのバラク・オバマ大統領やヒラリー・クリントン国務長官も偏向してるとゴールドストーン報告を非難している。もっとも、どの点が具体的に問題なのかを両者は指摘できないようだが。

 ゴールドストーン報告を攻撃している人たちの中には、アメリカの議員たちも含まれている。昨年10月には、アメリカの下院で「ゴールドストーン報告」を拒否する決議が344対36の大差で可決された。ブライアン・ベアード下院議員によると、議員たちは報告書を読まず、決議の内容も知らないで投票しているという。とりあえず、イスラエルに胡麻をすっておこうということのようだ。また、つい最近、支援船を襲撃したイスラエル政府を支援する書簡をアメリカの議員たち87名はオバマ大統領に送った。

 兵糧攻めとは、時間をかけて戦闘員も一般庶民も区別なく殺す戦法である。イスラエルのパレスチナ人虐殺は今も続いていると言える。圧倒的な軍事力を持つイスラエルが先住民をパレスチナから消滅させようとしている。





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最終更新日  2010.06.27 13:54:39


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