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今朝は寒い雨が降っていましたが、7時45分に元気に起床してウォーキング、長靴と合羽さえあればどんな風雨もへっちゃらです。読書日記も少しおいておくと、どんどん新しい本を読み終えてしまい、アップと時期がずれてしまいます。それはそれでべつにかまわないのですが、世の中の出来事とマッチしていた場合は、あとで紹介するよりも「そのとき」がいいですよね。ということで、自衛隊艦船をソマリア沖に派遣するかどうか、どのような法令下で働かそうか、などと考えているまさに今、遠い昔に地中海まで駆逐艦を派遣した記録を紹介しようと思いました。(予定では1ヶ月も先になってしまいますので)これもたまたま図書館で見つけた本ですが、第一次世界大戦時、激しい戦いの続くヨーロッパの戦場に友軍である英国に協力して派遣され、ドイツの潜水艦と戦った駆逐艦部隊の一尉官の記録です。第一次世界大戦では、ヨーロッパのプレゼンスが低下したアジアで日本が貿易を独占して好景気に沸き、青島のドイツ軍を攻撃して多くの権益を手中にするなど、火事場泥棒的な行動が非難されることもありますが、実は同盟国に協力して地中海でドイツの潜水艦隊と戦っていたのです。密かに日本を出発した駆逐艦隊はシンガポール、インド、アラビア海から遥々スエズ運河を抜け、地中海のマルタ島に到り、ここを本拠にジブラルタルからエジプトまで連合国の艦隊を守ってまさに東奔西走の活躍をします。記録に登場する多くは潜水艦に攻撃され傷ついた友軍の船の救助シーンですが、ここに登場しない無数の無事な護衛航海があったはずです。逆に日本の駆逐艦自身も地中海到着早々、潜水艦に攻撃され多くの死者を出すこともありました。彼らの戦争に「show the flag」して犠牲も払っていたのです。また激しい戦闘の合間に著者である、片岡中尉は艦長や仲間たちと多くの都市で赤ゲット振りを発揮します。香港、シンガポール、スリランカからエジプトのカイロ、アレキサンドリア、本拠地のマルタにマルセイユ等々。実におおらか、自信に溢れ、今の日本人とは別人の観があります。これが栄光時代の日本海軍軍人の輝きなのでしょう。ピラミッド見学では今も変らぬエジプト商人の商魂のたくましさも紹介されますし、何と当時のスフィンクスは半身が砂に埋もれたままだった、というような貴重な事実も知らせてくれます。彼らの貢献はイギリス、フランスなどに本当に感謝されています。岡崎久彦さんや渡部昇一さんもイフの話として語られるのが、海軍とともに陸軍が例え一部隊でもヨーロッパ戦線に参加していれば、ということです。ここで戦友として共に血を流していれば、その後の歴史は全く変ったであろう、と言われます。しかしこの記録を読むとそんな戦略的な判断はとても伝わってきません。日本人を祖国の防衛や日本人保護とは別のところで死なせては申し訳ない、というような気持ちがあって、同盟国として請われたので協力はするがそれは最小限に留め、それで何か権益を得ようというような、よく言えば戦略眼、悪く言えばずるさは日本にはなさそうです。それは、ソマリア沖に自衛官を派遣するかどうか、で不毛の議論を続けている今の日本と変りはないような気がします。もともと日本はどこかの国を支配して奴隷として働かせて楽をするような意欲も意図もなく、みんなが平和に暮らしていればそれでいい、日本人として一定の尊敬と評価を得ればそれで充分、そんな謙虚な国なのではないでしょうか。
2009.01.31
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今週は少し期待していました。共時性(偶然の一致)を信じる僕としては、ひょっとしたら竹村さんも丹羽博士を招いて番組を収録していたのではないか、それが今日オンエアされるのではないかということを。でも残念、今回も先週に引き続き、ロンドン在住の経済評論家で作家の黒木亮さんでした。竹村さんは始めに黒木さんを続けて招いたことについて理由を話します。先週だけではまだ語り足りない。国民の認識で一番足りないのが金融の面で、お金を動かすことで儲けている人にはいまだによくないイメージがある。日本人は、汗水たらして働くのが美徳、として戦後60年、頑張ってきたら1500兆円貯まった。いまだにその気持ちのままなので1500兆円が寝ていて、外国の投資家に好きに使われて、外国に儲けられている。もう少しお金を働かせるやり方を学んで欲しいのだが、それを一番うまくやっているのがロンドンのシティ、そのやり方を聞きたいのです。黒木さん曰く、イギリスの豊かさのもとは北海油田とシティ。石油と場所貸しで稼いでいるのです。金融の規制も緩やかで、外国の金融機関をたくさん呼んでいる。近年、金融の中心がニューヨークからロンドンに移ってしまった。特にアジア、欧州関係の本部になっているとのこと。まさに歴史は巡るでしょうか。ロンドンが世界金融の中心という地位を取り戻したのは、世界で一番の強国だからではない。日本も同じようになれる可能性を持っているのに、できないのは政府の規制が厳しすぎるから、と竹村さん。それと英語が自在に使えない、というのも大きい、と黒木さん。現代社会では英語によって世界の情報が集まる。その差は大きい。日本人にも英語を達者になって欲しいと思っているが、必ずしも日本人全員がペラペラに喋れるようになる必要はない。5%が自在になれば、世界と自由に仕事はできる、と竹村さんも同意します。その通りですが、国内が全て英語ということで、国内の仕事を東欧などにアウトソーシングできる強みもある、と黒木さん。その国の平均賃金より少し高いお金を出せば、外国にいる英語を喋れる人材を自国のために活用できる。しかも相手には感謝される。これはアメリカでも同じ。インドが急速に成長した理由の一つに、アメリカの反対側にあるという地理上の利点を活用したアウトソーシング産業が興ったことがあるのです。アメリカが夜の間に事務処理を代行できる、一日が二倍に使える、と竹村さん。番組では日本には難しい、と言われましたが、日本もブラジルやペルーの日系社会を活用して日本語業務のアウトソーシングをする、というのはどうでしょう。南米で日本語の普及も期待できると思います。とにかく竹村さんは、金融の世界で遅れを取る日本に危機感を抱いていますが、もう一つ逆を言えば、日本は製造業に徹するという選択肢もあるのではないでしょうか。適正な通貨レートさえ維持できれば産業空洞化の問題も防げるし、コツコツやる製造業で日本しかできないものを作り続けるという考えも魅力的です。ある程度の経済成長を維持して金利が適正水準であれば、例えば5%の金利がつくのであれば、あとはそのお金を海外の投資家が使ってもいいではないか、という割り切り。人間に得て不得手があるように、国民性にも得て不得手があると考え、得意な部分を極めればいいのです。続いてイギリスの外国人の活用の旨さ、移民の受け入れについて語ります。優秀な人材を活用すればいい。日本が見習う必要があると語り、竹村さんも1000万人の移民の受け入れが必要という話もします。いろいろ問題もあるかもしれないが、トウ小平曰く「窓を開けたらハエも入ってくるよ」。日本も覚悟して窓を開けるかどうか。イギリスは開けたら発展した、と竹村さん。しかしその分、犯罪もものすごく増えたそうです。それを防ぐために監視カメラが多い社会。それでも殺人が発生し、空き巣も多い。学校への送り迎えは必ず親がやるとか。本当にそういう社会がいいのかどうか、疑問です。イギリス人自身も悩んでいるようですが、人種差別発言にも厳しい国なので本音が口に出せない雰囲気もあるそうです。これからの日本がそこまでして国を開くかどうか、難しいですね。日本は安易に移民を受け入れるより、労働不足はロボットの活用など得意の機械化、自動化と高齢者も活躍できるパワード・スーツのような補助器具の開発で対応すべきではないでしょうか。ここで黒木さんが突然言い出したのは、日本は非常に住み易いという言葉。食べ物もホテルも交通機関も安い。イギリスは地下鉄の初乗りが1000円など食事もホテルも何でも高い国。逆に飛行機は安くてローマまで1000円というような便もある。結婚前夜のバチャラーパーティを東欧でやることも。ただし、最近はこの金融危機でそこまでやる人はいなくなったとか。いずれにしても自由化のお陰でそこまで飛行機も安くなっているのが世界の常識、でも日本では規制が厳しくてできない。そして日本人はその世界の常識を知らない。マスコミも日本人にそれを知らせないようにしている。日本国内の航空運賃がまだまだ高い。安くすれば人の移動も増えて経済も活性化する。イギリスが数千円でヨーロッパ内を運行できるのなら日本でもできるはず。この話は何となく矛盾しているようで違和感もあります。日本のほうが安くて住みようのならそれでいいのではないか。安いからと言って飛行機で飛び回っても環境上もよろしくないのではないか、等々。ここで金融の話に戻ります。竹村さんは持論である、ロンドン・ニューヨーク・東京はちょうど世界を三分する位置関係にあるので金融の中心としても機能するはずという話を展開します。それが上海やシンガポールに負けているのは規制緩和が不足しているから。位置関係だけではダメではないか、と黒木さん。生活環境、社会基盤も大事。そういう意味ではシンガポールはいい。英語情報に目を向けながら金融関係の仕事をしようとする日本人にはオーストラリアが時差もなくていいのかも。後半は雑談です。イギリスは一般的には永住権はとりにくいのですが、日本人は比較的取りやすく、黒木さんもその恩恵を受けて会社勤めのうちに取得されたとか。日本人に永住権を発行することで、アジア人など有色人種への発行を抑えているという批判をかわす意図があると言われているようです。いつの時代も日本人は白色人種と有色人種の挟間で揺れ動く存在なのでしょうか。そのイギリスと日本には大陸のそばの島国ということで共通点がある、と黒木さん。まあ、これは一般的に言われていることですが、プライドを持ち、見知らぬ人にはシャイだが親しくなると暖かい。そして万事に控えめ。竹村さんは最後に国家ファンドについても言及しますが、黒木さんは、基本的に個人で運用するほうがいいと反対して今週は終わりです。来週以降に丹羽さんを期待して、ではまた。
2009.01.25
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今日はまた偶然の一致に驚きました。昨日、このブログで、日本経済復活の秘策として丹羽春喜博士の「国家貨幣発行特権」を生かせ、という話を書き、また竹村さんの番組ゲストにお願いしたことを紹介しましたが、どうやら世の中にそんなムードが漂ってきたのかも知れません。僕が毎日読んでいる宮崎正弘さんのブログにも丹羽さんのお名前が登場しました。「丹羽さんは変人扱いされなくなった」ともありましたが、それではこれまでは変人扱いされていたと言うことですね。何とか話だけでも素直に聴く機会が与えられればと願ってやみません。以下、宮崎さんの編集後記引用(((( 編集後記 ))))●いったい悲観論が広がり始めると収拾をするのは大変である。官庁もしくは大学に席をおいたエコノミストらが最近とみに口裏をあわせているのが「埋蔵金」「政府紙幣」「借金国債、増刷やむを得ず」などの景気回復議論。人為的インフレ論も花盛りなのはクルーグマンとかいう学者がノーベル賞を貰って以来だ。昨日まで公的資金の導入に懐疑的もしくは反対の論陣をはっていた人の中でも、早くも何人かが政府紙幣の発行を主張しているので、驚いてしまった。ケインジアンとしての言い出しっぺは日本のケインズ経済学の権威、丹羽春喜教授である。同じ主張をかなり後発でスティグリッツ(ノーベル経済学賞)が言い出すと、えっ。日本の空気がするりと替わり丹羽先生は「変人扱い」をされなくなった。この空気の激変。先を読もうと匂いだけかぐ学者。嗚呼、代わり映えしませんね、この国のアカデミズムなる虚栄の市は。●で、政府紙幣発行論は常識的議論になる可能性が開けたが、このアイディア、じつは明治新政府が嚆矢なのである。維新新政府は発足したときに、もちろん中央銀行がない。決済は金、銀でそれまでは各藩が独自の通貨(つまり藩札という約束手形)を発行してきた。江戸時代の統一通貨は、率直に言って機能しておらず、小判はよく改鋳された。だから両替商が繁盛し、しょっちゅう小判を改鋳する銀座があった。明治新政府は、これらを統一するために中央銀行を創設する前に、政府紙幣をつくった。これが太政官札である。●いまの日銀券のほかに、このたぐいの日本国政府紙幣をつくり、最大25兆円まで発行して景気を浮揚させようというアイディア、斬新に見えて、じつは明治の賢人たちの発想である。以上 引用終わりこの明治の賢人とは坂本竜馬と由利公正だそうです。
2009.01.23
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オバマ大統領が就任しましたが、市場は冷ややか、暴落に近い下げでご挨拶です。先日のブログにも書きましたが、このような世界恐慌ともいえる状況の中、日本経済を復活させ、ひいては世界経済を救う秘策があるのです。そのあたりをぜひ、竹村さんの番組から発信してもらいたいと思って、ゲストのリクエスト葉書を投函しました。ぜひ皆さんも丹羽春喜博士の「不況克服の経済学」をお読みいただき、声をあげていただきたいと思います。以下に葉書の文面を載せました。毎回、興味深いお話を有難うございます。楽しく拝聴、勉強させて頂いております。ぜひ竹村先生に大阪学院大学名誉教授丹羽春喜博士をゲストにお招きいただきたいと思い、葉書を書きました。(竹村先生と同じ昭和五年のお生まれです)現在、百年に一度の危機といわれる経済状況のなか、麻生政権は定額給付金による需要喚起策をとる一方、消費税増税による財政再建を目指すなど政策は迷走しているといわざるを得ません。麻生さんの、正統保守としての活躍を期待する者としては残念でなりません。何か国民に負担を掛けずに経済を復活させる道はないか、そんな虫のいい妙案などないだろうな、と思っていたとき偶然読んだのが丹羽博士の「不況克服の経済学」です。ここに述べられた日本経済回復の秘策は「国家貨幣発行特権」を行使して無借金で400兆円の資金を創出し、国債の償還、国民一人当たりに40万円の定額給付及び公共投資を行なうというもので、正統かつ迅速で唯一最良の方法だと思います。こういう手品のようなことがなぜ日本でできるか、また日本にしかできないかというと日本に存在するデフレギャップ(生産設備の余力、人材の余力)が使えるからとのことです。このような救国の方策が正式報告として明らかになっていながらなぜ、誰も真剣に検討しようとしないのか、分りません。ひょっとしたら博士が東大出身でないから、財務省や主流派の経済学者から無視されているのかもと勘繰りたくもなります。そうであればこそ、ぜひ、関西ご出身の竹村先生が番組で取り上げ、マスコミに一石を投じていただきたいと願うのです。それができるのは竹村先生しかいらっしゃらないと信じます。なお、丹羽博士の方策については最近、西村眞吾先生もご自身のブログで言及されています。ぜひ、よろしくお願いいたします。
2009.01.22
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今週のゲストは「巨大投資銀行」の著者、黒木亮さんです。ロンドンに在住し、世界を飛び回って取材を続けながら日本向けに小説を書く、というスタイルは日本人では他にいない、と竹村さんも盛んに感心していました。イギリスで小説を書いている日本人としては、読書日記でも紹介した「わたしを離さないで」などで有名なカズオ・イシグロがいますが、彼は英語で作品を発表して国際的に評価されています。日本語で日本向けにというのは初めてという意味なのでしょう。イギリスには日本人で書いている人が居ないので強みになるだろう、と意識しての海外脱出、と黒木さんの告白です。当初は金融マンと二足のわらじ、やがて仕事が増えて独立したということです。今日の話題「巨大投資銀行」は2006年の発行、金融の教科書になるつもりで書いたとのことで、実際に研修で活用している銀行もあるとか。投資銀行というビジネスモデルが破綻しかねない、というのが昨今の金融危機ですから反面教師になるのかもしれません。・「巨大投資銀行」;http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refISBN=447893066X黒木さんを調べて、最近出した本として「冬の喝采」を見つけました。黒木さんは瀬古利彦と一緒に箱根を走ったそうですね。文武両道でしょうか。・黒木亮さん;http://www.d2.dion.ne.jp/~taabo/kuroki%20ryo.htmlそういえばこれを書きながら観ている都道府県対抗駅伝、「風が強く吹いてきた」を読んで興味を持って応援した今年の箱根駅伝、区間新記録を出して優勝に貢献した東洋大学の柏原竜二がまたまた牛蒡抜きで上位に進出しました。「巨大投資銀行」に戻って、ここにはファンドマネジャーの生態を書いているようです。ファンドマネジャーは儲かった時はものすごい報酬があり、失敗した時は弁償する必要なし。最悪でも首になるだけ。だから皆、一か八かの勝負をしてしまう。それが今の金融危機の根本原因ではないか、という黒木さんの指摘はなるほど。今回の危機ではこれらのファンドマネジャーが全滅、彼らに運用させていたヘッジファンドなどの投資家、金融機関も次々と破綻。連鎖的に被害が拡大したのです。これらの大元にあるのがアメリカのサブプライムローンの破綻。日本では家を買う場合、個人補償をしなければならないが、アメリカでは家をローンで買って払えなくなってもその家を差し出すだけでいい。だから年収のほとんどない人が資産の値上がり益を期待して家をローンで買っていた。これが今回破綻した、と解説しました。アメリカでは個人補償がないということを初めて知りました。イギリスでもここ15年くらいは住宅が上がっていたようです。黒木さんが買ったときは底で1700万円、それが一時は8000万円になり、今は6000万円くらい。世界のこういう動きが日本ではなかなか見えない。世界の情報が入らないところだそうです。マスコミも日本のことしか報道しない。だから黒木さんは日本に戻った時も、BBCやファイナンシャルタイムズを観るしかないそうです。ここで竹村さんは国家ファンドの話をします。「1500兆円の個人資産を運用したら、消費税分くらいは利益が出る」という話はこのところよく聞くものですが、流石に現在は逆風、「そういってもこの有様では」だそうです。「確かにもう少しいい運用の仕方はあると思う。ただ国家ファンドは1970年代からあったもので決して新しいものではない。アラブやシンガポールはこれまで相当にノウハウ、経験を積んでいるが日本がいきなりやるのは危ないのでは。少しずつやるのがいい。今のまま国債で運用するだけでいいとは思わない」と黒木さん。外国からは「日本は本当に投資に対して鈍い」と言われているそうです。「日本人はなぜ何もしないのか、安い金利の金を借りて家を建てないのか」とも。「働いてお金を儲けるのも大事だが、手足を使うだけではなく、頭も使う。お金に働いてもらうことが必要」と竹村さんは強調します。日本が金融開国したのは1980年代、だからこれからではないか。と黒木さんは冷静。金融とともに航空についても日本は主要空港をオープンエアにしていないなど自由化がすすんでいない。ところが、そんなことを訴えるマスコミはいない。日本が世界の中でこういう面で遅れている、という実例を挙げて国民を啓発する報道がない。それを黒木さんにはやって欲しい。竹村さんの嘆きとお願い。投資の話に戻って、日本が今後目指すのは、世界の国々で環境対策や社会資本を充実させる事業に投資していくこと。これは世界のためになり、そこから日本も5%、10%の利益を得ることができる。日本人は、いいことをやるとなると積極的になるという傾向があるのではないか、と竹村さん。何かさらに黒木さんから提案はありますか、という問いかけに対して、「国家資産の運用決定権を官僚の手から取り返すべき。既存のファンドマネジャーにただ預けるのではなくて、長期的な視点で運用できる仕組みを作るべき」と答えます。竹村さんは何度も1500兆円の個人資産を有効に投資すべき、と強調して今週は終わりです。しかし僕の素朴な疑問として、個人資産はあくまでも個人資産であり国家ファンドにするというのはできないはずではと思います。それより今の日本を救う究極の政策は、日本が「貨幣発行権」を行使することではないでしょうか。たまたま昨日読んだ西村眞吾さんのブログにも登場しましたが、丹羽俊春教授の主張する経済復興策には驚きました。というか感動しました。日本には、国民にも政府にも一切負担をかけずに一気に経済を活性化させる秘策があるのです。丹羽教授の「不況克服の経済学」をお読みいただければ最初の10ページくらいで分かると思いますが、これによると国家の貨幣発行権(理論上無制限にある)を行使して400兆円くらいを創造し、一部を国債の償還に当て、一部を国民全員に一時金として配布することができるのです。これにより日本は国内に存在する巨大なデフレギャップ(現実のGDPと国内設備をフルに活用にした場合に生み出せるGDPの差でこれがおよそ400兆円/年)を解消して完全雇用、フル稼働を達成でき、日本経済は回復、世界経済へも貢献できるのです。この国家貨幣発行権は当然各国にありますが、現実に行使できるのは巨大なデフレギャップが存在する日本だけ、だそうです。詳細はいずれ読書日記に書きたいと思いますが、「麻生首相殿、税金を当てにした2兆円の中途半端な経済対策ではなくて、国民に一切負担をかけることのない20兆円の定額給付金支給をぜひ決断してください」です。それが究極の日本復興策であり、自民党復活策だと思います。
2009.01.18
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三連休、こちらはまずまずの天気でした。10日と12日は高校サッカーをTV観戦して過ごしました。鹿児島を応援していたのですが、残念。広島がスピードとボールコントロールで上回っていたと思います。そんなわけで読書日記は余り進まず。ボチボチいきます。◇僕がこの頃読んでいるのは、下記の通りです。○復興亜細亜の諸問題(大川周明)○日本の岐路(中西輝政)○鬼才福沢桃介の生涯(浅利佳一郎)○虚空の旅人(上橋菜穂子)○南極観測事始め(永田武)○皇統保守(竹田恒泰・八木秀次)○学ぶためのヒント(渡部昇一)○親日アジア街道を行く(井上和彦)○世界の中国人ジョーク集(鈴木譲仁)○精霊の守り人、闇の守り人、夢の守り人 (上橋菜穂子)○我、国に裏切られようとも(村上正邦)○岡潔 数学の詩人(高瀬正仁)○日中の興亡(青山繁晴)◇これまでに読んだ本の感想は以下の通り。○李登輝学校の教え(李登輝・小林よしのり) これはブックオフで購入した本です。 自分の本となると期限がないので、つい後回しに なってしまい、読み終わるまで10ヶ月もかかって しまいました。 李登輝さんのリーダーとしての素晴らしさに 感動します。日本の教育はこのような人を生み出して いたんですね。 李登輝さんやフジモリさんのような、リーダーに 率いられれば日本も変るのでしょうが。 ただ国民の成長なく、安易に強力なリーダーを 求めることの危険は福田恒存さんの警告する通り。 バランスのとれた関係が必要です。 ○大川周明の大アジア主義(関岡英之) これまで知っていたのとは、いや知らされていたのとは まるで違う、偉大なる大川周明がここにありました。 これまで僕たちは東京裁判で東条英機の頭をコツンと叩く 大川周明の映像を繰り返し見せられることで、彼の本質を 学びなおすことから隔てられていたのではないでしょうか。 大川周明の大アジア主義とはイスラムを含むアジア全体が 真に自立するもので、日本はそのために日本人らしい「正直」と「親切」で相対せよという。 そのために「東亜経済調査局付属研究所」、通称「大川塾」 を主唱し、運営したのは素晴らしい。 ここでは語学と諸外国の国情を学び、そこで信頼される 人材を育成していたのです。 アメリカと中国を仲介する策をめぐらし、経済的に三者を 結びつけ、戦争を避けようとしたのも素晴らしい。 また、大陸からは即座に軍隊を完全撤退させるべし、と 東条英機に直言しているのです。「靖国の英霊が嘆く」と反対する東條に対して、英霊は神様 だからそんなことは言わないと返す大川。 大東亜戦争の主因は日英の貿易戦争であった、という指摘 は新鮮です。 高橋是清の円安対策(金輸出禁止)によって円安になった 日本は、インドから中東まで綿製品を輸出して英国製品を 駆逐してしまったから。 ガンジーが反日になったのもインド民族系産業と日本の 綿製品産業の競合、という問題があったとは初耳。 日本はこうして仲間を次々と失っているようです。 いつの時代も。 日本の輸出攻勢に対して防御的にイギリス連邦のオタワ会議 が開催され、関税包囲網ができた、という指摘も初めて 知りました。さらに日本に対して輸出の数量規制を受け入れ させたとのこと。 当時の日本もいろいろ努力をしたが、結局はランカシャー 選出議員の運動でだめになった。 この結果、戦争になったが、戦後の日米貿易戦争では妥協 によって本物の戦争を防ぎました。 アメリカに従うしかない日本に対する批判も多いが、日本 の指導者たちは「最後まで戦えばこうなる」と分かっての 忍従かもしれない、と思いました。 しかしもう一歩進めて、日本から大量輸出をしなければ、 対立は防げたのかもしれません。 集中豪雨的な輸出で相手国の経済を破壊する、ことが 繰り返しされるのが日本の問題でしょう。 大川周明はこれらを全て考えてイスラムとの連携を提唱 したのではないでしょうか。○それでも中国と付き合いますか?(山際澄夫) よく知っている、改めて読むまでもない内容でしたが、「それでも中国と付き合いますか」というより「それでも反日政治家と付き合いますか」「それでも反日マスコミと付き合いますか」 とタイトルするほうが適切な本です。 今回改めて分かったのは、反日政治家も反日マスコミも 戦後一貫して増え続けている、ということです。 戦前、戦中を知っている昔の政治家たちは戦争を起こした ことは反省しながらも、日本の論理を持って何とか対等に 中国と対峙していたのに、戦後教育によって生み出された 政治家たちが、少しずつ自虐史観の影響で日本本来の 自己主張しない外交とあいまって中国に誤ったサインを 送り、ついには異形の大国を成立させたのです。 また反日マスコミもかつては朝日、毎日くらいだったのが、 今では読売も加わり、総動員で反日、屈中の報道を重ねて いる現実です。 中国自身はこれらの流れにうまく乗って、厚顔無恥、 君子豹変、自在の口先介入で国益を追求しています。 かつては問題にしていなかった靖国参拝も交渉カードに なると思えば徹底的に活用するし、中ソ対立時は カウンターバランスとしての日本の軍事力強化を支持して いたのが、後方が安定すると正反対の言動をするなど 全くのご都合主義。 これはある意味で見事な国益追求策だと思います。○竹島密約(ロー・ダニエル) これは韓国人自身によって書かれた竹島問題の真相を 探る本、ということである意味、画期的なことだと 思います。 ここでは終戦直後の李ライン設置のいきさつ、竹島の 帰属を巡る国際社会への働きかけを両論併記で述べて おり、韓国側からの竹島問題の相対化は珍しいこと ではないでしょうか。 戦後の日韓国交回復と経済協力は基本的に韓国の国を 挙げての「日本と仲良くして、復興資金を出さそう」 という作戦に、まだまだ兄貴のつもりで若干、贖罪の 気持ちもあった日本の政治家たち、大野伴睦、河野一郎 などがおだてられて、韓国ファンになり、また政治家間 の功名争いもあって、どんどん譲りながら金を出した と言うのが真相のように感じました。 この本の主題である「竹島密約」とは「お互いが竹島の 領有権を主張しあうが、それと国交回復は別問題として 取り扱う」というもので、文書は韓国の手に保管 されましたが、軍政末期に当時の保有者が後難を恐れて 焼却してしまったとのことでした。 しかし、軍政時代は竹島密約の精神が受け継がれ、 親日軍人大統領の時代に韓国の経済は大いに発展します。 その後、反動として民衆政治化の時代に竹島密約の精神 は消滅し、今の「韓国が領有権を主張するのはいいが、 日本がそれを言い出すと徹底的に反対する」ように なりました。 日本の外交における失敗は数知れませんが、竹島に ついてもはっきりすべき時に相手の立場になって、 緩めてやったことが尾を引いている感じです。 有利な時に徹底的に国益を確定させるという厳しさが いつの時代にも日本には不足していると思います。 まさに今日行なわれている日韓首脳外交でも、相手が 苦しい時に経済協力の代わりに領土問題や反日行動に 対していうべきことを言うことが必要だと思います。 結局、中国にも韓国にも妙ないい子になって自分を 喜ばせている愚かな政治家たちの行動と、それを 許した国民が今の事態を招いたのでしょう。 北方領土、竹島、尖閣列島と無策で過ごした60余年、 本当にさみしく思います。○田中清玄自伝(田中清玄) ノンポリだった学生時代も「右翼の大物田中清玄」 という名前は知っていました。 それで何となく図書館で見つけて読もうかと手に 取りました。 かなり厚いものでしたが、語り口、内容とも面白くて 一気に読み終わりました。 名前だけ知っていた右翼の大物、このたび読んで 相当にえらい人だったのだなあ、と思いました。 戦中、戦後の裏面史であり、また一人の人間がどこまで 大きく成れるのかそんなことを考える一冊です。 とにかく東大在学中から活動を開始して、武装共産党の 書記長という出発点から獄内で転向すると、戦時中は 禅寺で修行をしながらいつのまにか大物政治家、軍人、 企業人と知り合いになり、彼らに頼られるも自分は 頼らず、世界に目を向け、ヨーロッパ、中東に無二の 親友を得て日本の国益のために頑張った、という 凄い人です。(本人談) 気になったのは岸元首相を、軍部と結託して独裁権力 を握ろうとする巨悪と決め付けて敵対したということ。 彼らの勢力範囲である韓国、台湾に近づかずにいたと いうこと。 本当に岸さんはそうだったのでしょうか。 さらにと小平を讃える態度は共産党の成功者への憧憬か、 それとも日本の兄貴分としての中国への傾倒なのかよく 分かりません。 とにかく日本は中国にひどいことをしたから徹底的に 謝るべき、といい続けるところは余り同感できません。 日本も西洋列強の間で必死で生きようとした結果 なのだ、というところを認めて欲しかったというのが 実感です。 いずれにしてもアジア、中東、ヨーロッパで大きな 成果を上げたのは素晴らしいと思います。 裸一貫の男がいかにして人と知り合い、人間を作り、 有力者と懇意になっていけたのか、本当に人生の 不思議を感じます。 国を愛して命を惜しまず、ひたすらに頑張れば人は ここまで成長できるということなのでしょう。○今恥苦笑(児玉俊史) これは僕の会社の取締役がブログで公開していた、 小噺と川柳を自費出版したものです。 お付き合いで購入して読んだのですが、なかなか 面白かったので紹介しました。 会社関係者の生態というか、行状ということでやや 楽屋ネタながら、こんなサラリーマンどこにでも いるね、という共感は湧くと思います。 笑いのツボとしては畳み掛けるしつこさ。 1つ目の話題はフーン、2つ目でクスリ、さらに 3話目、4話目と同じ設定から登場人物が演じる ドタバタについ噴出してしまうことが幾度か ありました。 無理やりくすぐられて笑うような感じかな。 若干下ネタ的なところがありますので、ユーモア の分かるご家族でお楽しみください。 後半に児玉さんのご両親のお話が登場しますが、 初めて知ったことながらお二人も満州からの 引き上げ者です。 ソ連兵に誘拐された母親(結婚前)を奪還する父親、 必死の逃避行とそこに赤ん坊で参加された児玉さん ご本人。 これまで何冊も大陸で活躍し、そののち悲惨な 引き上げを経験された方の体験談を読みました。 本当に全ての引揚者にドラマがあったのだと思います。 特にソ連兵の非道な行為は許せない気持ちがします。 これらがもっと語られれば、日本は目を覚ますのでは ないでしょうか。 残念ながら図書館にはないと思いますので、興味の ある方はタイトルでネット検索、ご購入ください。
2009.01.12
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今週のゲストは衆議院議員の山中あきこさんでした。海外に英語で情報発信できる数少ない国会議員、しかも女性ということで非常にユニークな方です。竹村さんも長く交流している方のようで、2005年7月に登場されています。お二人の出会いはアメリカ大使館へ日本人が何人か招かれた中で、彼らとハグして親愛の情を示される女性国会議員がいて強い印象を受けたが、それが山中さんであったところから、ユニークな女性と言うことから始まったようです。一度、国政の場から離れますが例の小泉郵政民営化選挙で復活、現在は主に外交、防衛関係を中心に様々な活動をされています。・山中あきこHP;http://www.globalnet-akiko.jp/前回登場時も世界の国々に向かってもっと日本をアピールすべし、と言われてご自身の活動を紹介していただきましたが、今回も様々な活動の一端をうかがうことができました。直近ではイランに行かれたそうです。今のアメリカとイランの関係からすれば行きにくいところですが、今回は平和構築に関する女性の国際会議があるということで訪問して、テヘラン大学でも講演されたそうです。まず驚いたのはテヘラン空港の発展振り、数年前はゴチャゴチャだったのが最新の設備を備えた空港に変貌していたということ。中国の発展振りと似ているようです。さらに驚いたのは、女性の社会進出の進展ぶりで、最先端の科学技術研究、たとえば核開発、クローン技術開発の現場で女性たちが大きな役割を担って研究を進めていたと言うことだそうです。竹村さんも「日本にいたら、なんとかいう名前の大統領がいてワーワー過激なことを喋っている、くらいのことしか分からんが」と驚きます。マフムード・アフマディーネジャード大統領のことですね。僕も今調べて正確な名前を確認しました。さらにどうしても観て欲しい、と言われて訪問したのが宝石美術館。厳重に管理された国家施設でなかにはペルシア帝国以来の栄光を語るような宝石類(大英帝国から貢がれたものもあるとか)があって、彼らは歴史を誇ることで、アメリカ何するものぞ、たかだか200年の歴史しかないではないか、と自らのアイデンティティを確認しているようです。日本も同じように誇れる歴史があるのですが、誇りをもつような教育はされていません。面白かったのは、このように厳重に国家管理されているイランの財宝を見学に来る外国人も多くて、その一番は日本人である、と言われたことです。アバウトなイラン人と好奇心旺盛な日本人の組み合わせ。何となく楽しくなります。山中さんはその前はアゼルバイジャン(ロシアと紛争を起こしたグルジアの隣国)に行って、世界女性会議で基調講演をされたそうです。アゼルバイジャンは世界遺産になっている洞窟の壁画もきちんと管理されていないようなところだが、そこでも普通に国際会議が開催されるそうです。ここで竹村さんも、普通の国で普通に国際会議が行なわれている、ということから息子さんが南アフリカ、トルコと続けて講演をされたことを紹介していました。山中さんも自分の講演がバクー大学のHPに掲載され、それをみた別のところから講演を依頼されたことを紹介されるなど、世界中に張り巡らされた情報網に驚かされます。ただ山中さんが残念がっていたのはそのような場に日本人の参加が少ない、ということです。「もう少しプレゼンスを高めんとあかんな」と竹村さんも同意。「結局、英語できちんと意思疎通できる人が少ないから、みんなあなたにまわってくるのですな」と竹村さん。「先週、ソウルで日米韓の議員が集まって会議がありました」とさらに紹介がありました。これは通訳も入らず、全員が英語でやり取りするものだったようで、韓国にも英語が堪能な国会議員が増えているようです。まあ、日本以外の国ではみんなそうではないでしょうか。ここでアメリカの民主党議員が話してくれたのは、オバマ新大統領は「チェンジ」と訴えて勝利したが、実は選挙戦そのものを「チェンジ」してしまった、ということ。一つは「カラーレス」世代(人種の混在の中で育った若い世代)がオバマ候補の登場で選挙に興味を持って動いたことと、インターネットによるネットワーク化によって個人から広く薄く献金を集め、さらにこれらの人を投票行動にまで引き込んだということだそうです。これらはオバマの周辺の少数で計画、推進されたものであり、民主党自身もよく理解しないうちにあれよあれよと進んでしまった、と民主党議員も語ったそうです。そういえば、今朝の産経新聞の「日曜日に書く」にオバマはアメリカの「融和の象徴」として求められたのではないか、というような記事が載っていました。ただ、オバマに「希望」を見出して投票したアメリカ国民は、今度は「期待」を寄せて彼を見、成果を求める、と続きます。ここで竹村さんは話題を変えて「あなたのように外国で英語で意見が言えて、相手の言うことも分かる国会議員は何人くらいいますかね」と尋ねます。山中さんは「ずいぶん増えたと思います」と答えてから「今、自民党の若手12人、まあまあ英語で聴けて質問できる人たちで勉強会をしている。一番年上ということで山中ゼミという人もいる」と続けます。彼らは山中さんの国会質問を聴いて、このようなきちんとした質問、提案型の建設的なやり取りがしたいと言う思いから山中さんを招いて始まったようです。やはり問題は英語ができるかどうか、ではなくて内容のあるやり取りが出来るかどうか、です。最後に竹村さんは国内で英語を使うことの重要性について問いかけます。金融関係で将来日本が存在感を出すためにも国内で自由に英語が使え、外国金融機関の参入が容易になる必要があるといいます。韓国の若い人の英米留学人数は日本の10倍くらい。国会議員で英語を喋れる人もたくさんいる。日本でも増えてはいるが、まだ表に出て活躍できない。英語のできる人はいないのではないが、活用できていない、と山中さん。全員が喋れる必要はないが、オピニオンリーダーになる人だけは喋れるようになるとか。金融でロンドンが世界の中心になっているのも英語のおかげ、21世紀の日本も考えるべきです、というところで今週は終わりです。
2009.01.11
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今回は新年最初、ということで渡部さん、日下さんとの鼎談を期待していたのですが、残念、違いました。渡部さんは今話題の田母神俊雄さんと「日本は「侵略国家」ではない!」を緊急出版するなどまだまだお元気で、近々のご出演を切望します。さて、今週のゲストはサントリーホールエグゼクティブプロデューサーの真鍋圭子さんです。この出演はサントリーホールで上演予定のホール・オペラ「ドン・ジョバンニ」の宣伝を兼ねてのようでした。・サントリーホール;http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/index.html・真鍋圭子さんのプロフィール;http://www.suntory.co.jp/news/2002/8319.html最初に紹介がありましたが、真鍋さんは帝王カラヤンの日本での秘書のようなこともやり、その関係でサントリーホール設立プロジェクトに参加して以来、ここでプロデューサーをやられているそうです。最初はカラヤンの人となりなどの話から始まりましたが、カラヤンはわがままな人、怖い人という印象があるが、実際はとてもシャイで初めて会う人は苦手、だから気心の知れた人を周りに置いてバリアにしていたが、それで彼の言葉が直接伝わることが少なかったようだ、と言われます。真鍋さんはサントリーホールで自主企画として主に海外の演奏家の公演を企画、運営しているとのことで、年間15件くらいを扱っており、なかなか忙しいようです。有名なサントリーホールでさえ経営は苦しくて、佐治敬三の思いを受け継ぎ、利益三分主義で援助を行なっているサントリー株式会社のスポンサー活動で成り立っているようです。ここで各国のオペラ、芸術に対する援助のあり方についての話がありましたが、西洋では王侯貴族が芸術を保護、民衆に開放した歴史から国が援助する形態であり、アメリカは王侯がいなかった分、企業と個人の寄付で成り立っているようです。それでいくと日本はどうなのでしょうか。サントリーのように企業が援助している例もありますが、あとは実際の観客が負担するような気がします。これも町人文化の中で民衆が自腹で芝居を観に行ったり、寄席を楽しんだりした伝統かもしれません。政府(幕府)はどちらかと言えばこれらの文化を抑制したほうでしょう。真鍋さんの企画するオペラは三菱UFJ証券がサポートしているようですが、これは前身のつばさ証券の社長が好きで、その関係でずっと継続しているとか。そういえば新日鐵も紀尾井ホールをもっていて、コンサートや若手演奏家の援助などの活動を地道に続けています。・紀尾井ホール;http://www.kioi-hall.or.jp/ここで真鍋さんが企画しているホールオペラ「ドン・ジョバンニ」の紹介がありました。直接、イタリアの舞台美術家や俳優、演出家を使っての全くの手作りで、サントリーホールでしか上演できない、360度全周から観客が観て楽しめる形態だそうで、この「ホールオペラ」という言葉は登録商標とのこと。この形態は観客とすごく近いのでお客さんの熱気が直接伝わってくるなど、「気」をもらっていい状態で演じることができるという歌手の方もいるそうです。こういう形の劇場がつくれたのも、芸術家であるカラヤンのアドバイスをそのまま実現できる、ある意味でワンマンの佐治敬三という人がいたから。従来のものはオペラハウスで演じるボックスオペラという形態だそうです。これは正面の王座からの鑑賞を主点にしているそうです。ここで竹村さんから、サントリーホールとソニーの大賀さん、盛田さんとの関係の話が出ました。盛田さんが亡くなられた後の追悼コンサートはサントリーホールで大賀さんの指揮の下、行なわれたそうです。また大賀さんはカラヤンとも本当に親しくてドイツ語で言う「Du」の関係だった、というお話もありました。カラヤンの死の床にいたのも大賀さんだけだったとか。僕もずっと以前にドイツ語を学んだのですが、「あなた」というとき、普通の関係では「Sie」で、親しくなると「Du」を使うと記憶していました。・「Sie」と「Du」の用法;http://doitsu.exblog.jp/5186084/大賀さんとカラヤンが親しくなったきっかけとして、どちらもパイロットライセンスを持っていた、という話から大賀さんは自家用ジェットで日本中を飛び回っていた、だからソニーが自社用機を持つのが最も早かった、それで羽田空港に離着陸場を確保している、というような話に繋がりました。今週は竹村さんも話をしながら盛田さんなど懐かしい方の思い出に浸っているような感じで、暖かく終わりました。
2009.01.04
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正月もはや3日、関東地方はずっと快晴で、温暖な房総半島とはいえ、こんなに穏やかな正月は初めてでした。初日の出を拝んだのに続いて毎日規則正しく早起きをしてウォーキングなど、今年はちょっと違うかな、と一人で悦にいっております。また、初夢も非常に縁起がよさそうで、なんと、卵を孵したら鶴の雛が生れた、というものです。日本にとって、自分にとっていい年になることを祈って今年初の読書日記にしました。皆様にとっても良い年となりますように。◇僕がこの頃読んでいるのは、下記の通りです。(あと一息で追いつきます)○南極観測事始め(永田武)○皇統保守(竹田恒泰・八木秀次)○学ぶためのヒント(渡部昇一)○親日アジア街道を行く(井上和彦)○世界の中国人ジョーク集(鈴木譲仁)○精霊の守り人、闇の守り人、夢の守り人(上橋菜穂子)○我、国に裏切られようとも(村上正邦)○岡潔 数学の詩人(高瀬正仁)○日中の興亡(青山繁晴)○李登輝学校の教え(李登輝・小林よしのり)○大川周明の大アジア主義(関岡英之)○それでも中国と付き合いますか?(山際澄夫)○竹島密約(ロー・ダニエル)○田中清玄自伝(田中清玄)○今恥苦笑(児玉俊史)◇これまでに読んだ本の感想は以下の通り。○黒船以前 パックス・トクガワーナの時代(中村彰彦・山内昌之) お二人の対談ということで想像していたが、やはり徳川贔屓、 ということで秀吉はボロカスです。確かに晩節は汚しましたが、 あの藤吉郎の出世物語は明るく楽しみたいと思います。 ただお二人が語る江戸時代は本当に平和でいい時代だなあ、と 改めて感じます。綱吉、吉宗、田沼、定信などやや定番通りの 評価で物足りないところもありますが、最後の最後、明治への 橋渡しをもう少しうまくやっていれば、より素晴らしい日本に なったのではないか、と思います。。○渡来銭の社会史(三上隆三) もともとこの本は、山本七平さんの「日本人とは何か。」で 室町時代、日本は中国から宋銭を輸入して貨幣経済を成り 立たせた、という記述を知って興味を持って読みました。 かつて室町時代は義満、義政の金閣銀閣くらいしか知らず、 英雄もいないし、ダラダラ続いた応仁の乱から尻すぼみ、 織田信長につなぐだけの期間、というような感覚でいましたが、 井沢さんの逆説の日本史やその他諸々の本で今の日本文化の 源につながる非常にユニークな時代という認識に変りました。 今回はこの本で「信用創造」という言葉の意味が分かったことが 非常に面白かったです。信用創造とは以下のようなものと理解 しました。 銀行は100万円の預け入れを受けてそれを有効に投資し、預金者 に利子として返すことを業務としている。その場合、100万円 のうち、どれだけを不意の払い戻し請求用に残しておき、 どれだけを投資に廻すかを決めるのが「支払い準備率」である。 これから容易に考えられるのは、例えば支払い準備率が10%で あるとすると、人から集めたお金のうち10万円を手の中に残し、 90万円を投資に廻して稼ぐことができるということである。 ところが発想の転換で、素晴らしいことが起る。 それは集めた100万円を支払準備金と考える発想の転換である。 そうすると、手にある100万円に対して、900万円を投資に廻して 稼ぐ(会社に融資できる)ということになる。 これを「銀行による信用の創造」というのである。実際は存在 しない900万円というお金を「支払い準備率」という考えを導入 することで無から創造したのである。 これにより経済は拡大し、様々な経済活動(生産、流通、 サービス)が始まるのである。 この支払い準備率(金)が急速に縮小したことによる信用の消失 がサブプライムローンの本質である、のではないか。○千年働いてきました(野村進) たまたま本屋で見つけて面白そうだったので(買わずに)図書館 で借りて読んだ本です。日本はやっぱり物作りしかない、という と負け惜しみのような気持ちになりますが、それはそれでいい のかもしれない、それが日本の特質だから、と思ってしまいます。 物つくりの伝統についてですが、著者曰く、老舗は日本に集中 している。なぜかというと植民地には老舗は育たないから。 またこの地域には「職人のアジア」と「商人のアジア」、「削る文化」と「重ねる文化」があると文化的違いを指摘します。 いずれも前者が日本であり、ほかと違うと語ります。 なぜか? それはさておき、あとは様々な分野の老舗企業の生き残り戦略と その素晴らしい成果について記述されています。 とにかく長いスパンで考え、得意分野で勝負して、浮利を追わず 自分たちの技術を時代にアジャストしていく残っている、それが 老舗でした。 登場した老舗と創業年、特徴は以下の通り。・金剛組578;世界最古の企業。・ヒゲタ醤油1616;発酵技術で羊の毛剥ぎ薬まで。・浅香工業1661;イチローのシャベル。良品は声なくして人を呼ぶ。・福田金属箔粉工業1700;電磁波シールド用の金属箔。・戸田工業1823;弁柄から磁鉄粉。・セラリカNODA1832;ロウの技術をトナーに開発。・勇心酒造1854;ライスパワーエキスなど米を使った健康医療品。・永瀬留十郎工場1871;鋳物ノウハウのコンピュータ化。・村上開明堂1882;バックミラーの超大手。自然に鏡にたどり着く。・林原商店1883;トレハロースなどとにかく凄い技術開発力。・藤田組1884;同和鉱業、廃棄物のリサイクルの最先端。・田中商店1885;田中貴金属、電子部品の心臓部を一手に。・キンチョー1886;上山英一郎、蜜柑農家から除虫菊栽培、 アイデアでヒット。・東洋通信機1891;水晶の結晶、携帯に不可欠。・カタニ産業1899;金属箔の伸ばしは加賀百万石の伝統。・呉竹1902;墨の製造から筆ペンの発明。 いずれも中興の祖なる方がいらっしゃるそうですが、多くは 外から入ってきた人。(入り婿など)伝統を理解しつつも それに縛られず、新しいことができる。 父系社会で一族しか信頼しない儒教社会で日本のような老舗が 続かない理由の一端がここにありそうです。○社員の幸せを追求したら社長も成果主義も不要になった (日下公人) 以前、リストラにあった社員たちが会社を興し、徹底的な安売りで 成長している、というような話を聴いたことがありましたが、 この会社について日下さんが解説している本を偶然見つけて、 手に取りました。 今回、読んでこのリストラされた人たちというのが、単に力が なくてリストラされたのではなくて、創業一族と方針があわずに 追い出された、やり手であったことを知りました。 この会社の成功は、リストラ社員たちの頑張りだけでなく、 きわめて優秀なシステムを考え、新会社を成功に導いた集団が いたのです。 彼らのシステムとは以下のようなものです。・会社に利益を残さず、社員の給料(退職金もなく、一年毎の精算) と値下げの原資(顧客へのサービス)として使う。・人事考課はどこまでやっても正確にならないのだから、緩く やりながら、その分、全員が自己評価より多くの給料をもらえる ようにする。・社長も全く名目で変な余禄がないようにする。会社に利益を 残さない方針なのでもともと大したことはできません。・それでもきちんと会社が廻っている一番の仕組みは、企業家精神 を主要な社員に持たせているからかもだと思いました。 将来起業を希望する人とずっとここではたらきたい人で明確に 給与体系を変えているのです。・価格破壊ができる会社はすでに人事破壊のできている会社。 これは日下さんのキャッチフレーズ。 これによって、一人ひとりがフルに自分の力を発揮できるのです。○兵士に告ぐ(杉山隆男) 山内昌之さんの「歴史のなかの未来」で紹介してもらった一冊。 自衛隊についてはいろいろ上っ面の議論がありますが、 当事者たちは自分たちの使命を果たすため、日夜黙々と訓練 しているのです。 これらの水面下の努力によって、いざカンボジアに行こうが、 イラクに行こうが、どこでも世界の賞賛を受ける活動ができる のだと思いました。 とくに本の中で多くを割かれた、南西諸島を守る自衛隊の海兵隊 と言って西部方面普通科連隊については驚きました。 そして今の自衛隊がアメリカ軍との共同活動を前提にどんどん 再編されているという辺りは、アメリカ軍の傭兵隊になるのでは との恐怖も。 それにしても、これだけ過酷な訓練で鍛え、国を愛する使命感を 持った自衛隊員たちが、「今が真に国の危機!」と感じたとき、 どう動くかと考えてみると本質的なシビリアンコントロールを 考える視点が出てきそうです。 「百年兵を養うは一日それを使うため」と分かってはいても、 何の訓練も教育も自覚もないまま、ただ人気投票だけでなった ような政治家が国を動かすことへの違和感、不満があって 当然だと思います。 そこをアイデアにするとこんな感じです。 今後、民主党政権などができて、このままでは本当に国を蝕む、 外国の支配に屈すると想定される事態が生じた時、自衛隊は 真の国土防衛隊として、アメリカの暗黙の了解のもと、革命を 起こして国の支配権を一時的に握るのではないか。 東南アジアの国などでしばしばある、ありふれた軍事政権 というだけのこと。アメリカの支持さえあれば可能であろう。
2009.01.03
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