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監督 : 中西健二原作 : 藤沢周平出演 : 北川景子 、 甲本雅裕 、 宮尾俊太郎 、 相築あきこ 、 谷川清美 、 佐藤めぐみ 、 市川亀治郎 、 伊藤歩 、 柄本明 、 國村隼語り : 藤村志保鑑賞劇場 : 横浜ブルク13公式サイトはこちら。<Story>東北にある海坂藩。女でありながら男顔負けの剣術の腕を持つ以登(北川景子)は、一度だけ竹刀を交えた藩随一の剣士・江口孫四郎(宮尾俊太郎)に、一瞬にして熱い恋心を抱く。しかし、以登にも孫四郎にも、ともに家の定めた許嫁がいた。以登はひそかな思いを断ち切って、江戸に留学中の許嫁の帰りを待ち続ける。数か月後、以登のもとに藩命で江戸に向かった孫四郎が自ら命を絶ったという知らせが入る……。花のあと - goo 映画<感想>せっかくだからと見学?に行ったブルクですが、ちょうど5分後からこれが始まるので観てきました。意外と上映館少ないのよね。藤沢周平はよく読みますがこれは未読。藤沢さんということもあってか、場内平均年齢高し。 60代といったところか。誰も周りにいなさそうな座席を選んで正解。北川景子さんは、時代劇を演じるには少々線が細すぎる。これは体型的に細いという意味じゃないです。細くてもいいから、がっしりと芯がしっかりしてて、内面は強そうな女性じゃないと、時代劇を演じるには厳しいかも。実年齢の彼女は23歳ですけど、昔の23歳と今の23歳じゃ経験値がたぶん恐ろしく違うんで、そこを比較するには無理がありますが、内面から滲み出てくる芯の強さ、女としての力強さという意味では、これからの人、という印象です。殺陣にも挑戦されていまして、確かに努力のあとは見られますし、彼女にとっても新境地ではありましたが、彼女の小柄さが無理を感じさせてしまいます。小柄であれば、アクション系俳優さん並みの動きがないと厳しいのでは・・・?男優が「合わせていた」という感じの殺陣に見えてしまいました。市川亀治郎さんの悪役ぶりが板についていただけに、これに対抗するには、以登も出すべきところではひと癖ふた癖ないとなあ、と。もしも伊藤歩さんがこの役だったらどうだったでしょうか。あるいは壇れいさんとか。壇さんがイメージに浮かぶんですが、もう少し年代が下でこういう役をできる人が、浮かんでこないんですよね。と、厳しくなってしまうんですが、これはヒロインが命のような映画なので、無理もない。宮尾俊太郎さんは今回初めて演技を見ました。 ダンサーということで、お武家さん姿もなかなか似合ってます。北川さんとのシーン、結構ドキドキさせられちゃいまして。(と思ったらこのお2人噂になってたんですね)孫四郎の気持ちってあんまり出てこなかったようにも思うんですが、ほのめかす場面があってもよかったかも。脇役はなかなか観ていて面白かったです。市川亀治郎さんはさすが。わざと悪役らしく、悪そうな顔色にしていたり、薄笑いなんかもなるほどと思わせます。國村さんのお父さんも、寡黙な分、目線で心情を語れていたのはさすがです。そして甲本さん。 情けない奴という入り方なんですが、実は策士でもあり、以登のことを深く思っているというのが味わいがあって、こういう役は好きです。いざという時に頼りになる男という感じ。原作も読んでみたいと思うんですが、映画として落ち着いた雰囲気に仕上げていたのは、好感持てます。静かな中にも熱い志を秘めた以登。 そのイメージに近付けるために、北川さんがなさった努力は相当のものだったように感じました。**********************************今日の評価 : ★★★ 3/5点
2010.03.31
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今度、子どものクラスの懇親会(親のやつね)の幹事をするんだけど、そのお店の下見をしないといけなくて。それを兼ねてお出かけしてきました。今回行ったのは、「美濃吉」の、横浜ランドマーク店です。幹事4人で下見してきました。今回選んだのは、花見弁当。全体はこんな感じ。DSC03803 posted by (C)rose_chocolatなーんか、「春」~って感じ。彩りがもう可愛らしくて。重箱になってる、上の段。海老の姿焼き、小さめのお寿司、などなど。DSC03809 posted by (C)rose_chocolatそして、下の段。お造り、胡麻豆腐、甘味。胡麻豆腐美味~。DSC03799 posted by (C)rose_chocolatオプションでつけられる、田楽。3種類のお味噌。 木の芽味噌、普通の田楽味噌、ゆず味噌(だったかな?)。香り豊か。DSC03805 posted by (C)rose_chocolatそしてこれもオプションでつけられる、鰻の羽二重蒸し。DSC03804 posted by (C)rose_chocolatもう、これで2,100円!? っていうボリューム。大満足です。(オプションの田楽と、羽二重蒸しは別料金です)そして別の友人がいただいたのは、3月のランチの「すみれ」。しっかり写真撮ってきた(笑コースになってます。まずは先付。DSC03801 posted by (C)rose_chocolat胡麻のおつゆ(名前忘れました)、野菜の炊き合わせ。DSC03808 posted by (C)rose_chocolatDSC03807 posted by (C)rose_chocolat季節の天ぷら。ふきのとう、ぜんまい、タラの芽? そして白魚の天ぷら。レモンと、上質なお塩でいただきます。 あっさりと。DSC03810 posted by (C)rose_chocolatそして最後にはくずきりがつくんですよ(水曜日だけのサービスです)。黒みつが美味しい!そしてくずきりは氷で冷やしてあるんで、冷たくてつるつるしてて最高。DSC03814 posted by (C)rose_chocolat一応、みんなでお互いのを食べ比べもしましたけど、とにかくもうかなりの量で、お腹いっぱい。。。美濃吉さんがこのお値段ですからね。 お得かも。もうこれ以上動けないね!! ってなってしまい、ぷらぷらと腹ごなしに歩いて帰りました。この3月19日に桜木町駅前にできた新しいシネコン、横浜ブルク13がせっかく目の前にあるんで(笑)、これは見て帰らないと損だぞということで、とりあえず入って見ることにしました。6階が映画館。入ってすぐのところの写真です。DSC03820 posted by (C)rose_chocolatロビー。 天井にゴージャスな鏡?舞台挨拶用のバルコニーでしょうか。ちゃんとありますね。DSC03819 posted by (C)rose_chocolatとにかく全体的にすごくゴージャスな雰囲気満載。いちいちキラキラしてるんですよ。白と茶色、黒。 シックな色が基調になっています。このあと、ちょうど時間がうまく合いましたので、『花のあと』を鑑賞してきました。東映系のシネコンでは、初めてカウンターでチケットを買いましたが、座席の空き状況を見せてくれながらチケットが買えるのは嬉しいシステム。好きなところを選べます。廊下では、脇にカウンターがあって、ジュースなど飲みながら、開映を待てるんですよ。そして椅子もすごくいい。ちょうどいい固さで心地いいんです。座席の段差もちょうどいい感じ。ただポイントカードのシステムはないのかな?ポイント制にするといいかもなーと思ったんだけどなかったねえ。。。レディースデーはありましたけどね(水曜日)。シネコン戦国時代な神奈川県で生き残るには、付加価値がたくさんないと結構厳しいから、頑張ってくださいね~。『花のあと』感想はまたそのうち。。。
2010.03.31
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原題: BREATHLESS監督・製作・脚本・編集・出演 : ヤン・イクチュン出演 : キム・コッピ 、 イ・ファン 、 チョン・マンシク 、 ユン・スンフン 、 キム・ヒス鑑賞劇場 : シネマライズ公式サイトはこちら。<Story>友人が経営する取り立て屋で働いているサンフン(ヤン・イクチュン)。その容赦ない取り立てと暴力は時には仲間にも向けられ、怖れられていた。ある日、サンフンの父(パク・チョンスン)が刑務所から出所。幼いころ、家庭内暴力が元で母と妹を死なせた父親。その父をサンフンはただ殴りつける。そんなサンフンが出会った女子高生のヨニ(キム・コッピ)は、サンフンの暴力的な態度にも怖がらない。そんな彼女に、サンフンはどこか惹かれるものを感じる。そんな彼女の家庭も暴力を抱えていた。息もできない Breathless - goo 映画<感想>火曜渋谷ミニシアター系ハシゴ2本目。そのままル・シネマで、中途半端鑑賞のままになってた『ニューヨーク、アイラブユー』も再鑑賞したかったんだけど、本作はライズでしかやってないなーと思い、こっちにすることに。やたら評判よいので。。。火曜ということもあってかなりな入り。 男子多し。韓国映画では結構暴力モノって実は多い。ドラマなんかでも頻繁に登場しますしね。言葉使いも汚い時は相当なもんですし・・・。 だから「シ~バ~ラ~マァァ~」(→ って言ってるの?)の連発には大して驚かなかった。 英語なら "f○ck" の連発だと思えばいい。 要するに「合いの手」みたいなもんですから。 仲間うちというか、あるコミュニティでしか通用しない会話のなかに挟まれる合いの手。 そう思えばそんなに気にはならない。そうとは言えども、観ていると胸が痛くなってくるサンフンとヨニの生い立ちではある。両者ともに暴力の連鎖の中で生きている。サンフンはヨニに、失ってしまった家族を見ていて、ヨニはサンフンに、こうあってほしいという家族の1つの在り方を見ている。 互いにないものを相手に見つけた2人。 そして、ないものを埋めてくれる存在だからこそ、絶対に今まで人には見せてこなかった部分を見せてしまう。どういう訳か理由なんて詳しくは言えないのに、どうしても気になってしまう存在ってある。 その感覚に近いのだろうか。求めても求めても、抜け出せない暴力の連鎖が、彼らを絶望と無念に追い込んでいってしまう。韓国映画は好きですし、また重ためな映画も好きですし、本作の言わんとしていることも、ギラギラとしていてリアルで決して悪くはないのですが、やはりここまで暴力シーンが多くて、救われない結末ですと、観ている方としては心が沈んでしまうかな。場内、男性が多かったこともあるので、これはどちらかというと男性の方にウケがよさそう。とはいえ、ここまで内蔵を抉り取るような描写をしてきたヤン・イクチュン、これからも楽しみです。 『チェイサー』を彷彿とさせます。**********************************今日の評価 : ★★★ 3/5点
2010.03.30
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原題: MOLIERE監督 : ローラン・ティラール出演 : ロマン・デュリス 、 リュディヴィーヌ・サニエ 、 ファブリス・ルキーニ 、 ラウラ・モランテ鑑賞劇場 : ル・シネマ公式サイトはこちら。<Story>1644年・パリ。22歳の演劇青年モリエール(ロマン・デュリス)は、「タルチェフ」や「人間嫌い」などで成功した喜劇王にはほど遠く、駆け出しの役者に過ぎなかった。仲間たちと意気込んで旗揚げした劇団は、経営難で破産の危機に。債権者に訴えられて投獄されたモリエールは二度目の釈放の後、忽然と姿を消す…。すべてのモリエールの伝記で空白になっているこの数ヶ月間の間に何が起こったのか?モリエール 恋こそ喜劇 - goo 映画<感想>これも単館上映なんで、下手したら見逃しそう? と思ったんだけど、うまい具合にスケジュールが合ったので行って来ました。火曜サービスデー、初回と2回目は満席。 へぇ、人気あるんだ~。。。これ、『PARIS』に出てたロマン・デュリスだし、そして『ジャック・メスリーヌ』のリュディヴィーヌ・サニエちゃんも気になるしで、見逃したら絶対に後悔しそうな予感満載。よかった観に行けて。喜劇を生み出したフランスの劇作家・モリエールの若き日のエピソードに焦点を当てて描いた作品です。劇団の困窮の故に取引をしたモリエール。流れ着いた先は、商人・ジュルダンの家だった。そこで繰り広げられる数々の滑稽な話、真剣な恋愛の話、上流階級のゴシップ。それらが全て、後の彼の肥やしになっていく。それにしても当時の風俗の滑稽なことといったら・・・。結婚しているのに、他の異性に秋波を送ることなんて当たり前、「愛を得るのだ~」などと堂々と言い放って作戦を立てるなんて(笑今では笑止な話だけど(そうじゃない地域もあるかもだけど)、いい歳(!)こいて何やってるんだって本気で笑ってしまう。 みんな性懲りもなくって感じで。。真剣に笑える~大体20歳で未亡人っていうのもかなり怪しい話ですが(笑)、堂々と頽廃と高慢さと美しさを醸し出していたサニエちゃん。 やっぱりうまいなーと。適当にいただくものはいただいて、後はうまく鼻であしらうなんてまさに彼女の得意な役っぽい(笑当時の上流階級の腹黒さも否応なくはさまれています。 結婚を踏み台にしてのし上がりたい野望、財産目当ての策略、その場しのぎの嘘。。。 どれもこれもみんな面白い。 昔から人間の考えることなんて変わってないし。それらをモリエールはシニカルな眼で見つめている。 笑い、非常識、涙、そして恋。 それら全てを肥やしにして、彼の劇の中にペーストして盛り込んで、みんなに笑いとして還元していっている。案外したたかでもあり、また情に厚いところもあったり。 きっと公私にわたって根っからの役者なんだろうなあ・・・ と思わせる。そしてそれを彩るのが彼とエルミールとの恋。ラウラ・モランテは艶っぽかったですね。あんな熟女さんなら恋しても悔いはなさそうっていう感じです。邦題にもあるように、この映画の基本は「喜劇」なんです。演劇全般に対してとてもプライドを持ち、大衆的な喜劇よりも悲劇の方が価値があるのではないかと考えるモリエール。ですが人にはそれぞれ「立ち位置」というものがあり、それぞれのポジションで活躍をした方が、その人にとっては幸せなんじゃないかと思うことがたくさんある。今の自分のなすべきことを忘れて溺れそうになった時、分別をわきまえた行動ができるかどうか、または周りが引きとめてくれるのかどうか。それもその後の自分の人生を大きく左右するような気がします。モリエールはたぶん、人に恵まれたのだろう。 彼の行くべき道を指し示す人がいたから、その後の彼の名声を築けた訳ですし、それぞれの活躍すべき場所で輝いていくことが、人間にとっては一番のことのようにも思うから。笑いを根底に置いているので、あくまでも後味は爽やかですし、いろいろな世界を垣間見せてくれながら、人間模様についても考えさせてくれる作品でした。意外な掘り出し物といった印象です。フランス映画好きさんなら、観て損はありません。************************************今日の評価 : ★★★★ 4/5点
2010.03.30
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原題: SOMEWHERE IN TIME監督 : ジャノー・シュワーク出演 : クリストファー・リーヴ 、 ジェーン・シーモア 、 クリストファー・プラマー 、 テレサ・ライト 、 ビル・アーウィンTOHOシネマズ 午前十時の映画祭『ある日どこかで』ページはこちら。 <Story>1972年。劇作家を志すミルフォード大学の学生リチャード(クリストファー・リーヴ)の処女作が初演され大成功をおさめた後のパーティで、彼は見知らぬ老婦人から声をかけられた。彼女はリチャードに美しい金時計を渡し「私のところへ戻って来て」と告げるとその場を去り、大学から近いグランド・ホテルに帰って行った。それから8年の歳月が流れ、劇作家として名を成したリチャードはスランプに陥っており、気ばらしにあてのない旅に出た。いつの間にか懐かしいミルフォードに来ていた彼は、グランド・ホテルに宿をとった。アーサーという年老いたボーイの案内で部屋に落ちついた彼はホテルの史料展示室を見物し、そこで1枚の美しい女性のポートレートに目を奪われる。アーサーからその女性がエリーズ・マッケナ(ジェーン・シーモア)という当時の人気女優であることを聞き出したリチャードは、町の図書館で彼女についての記録を見つけ、彼女が8年前の老婦人であることを確認する。ある日どこかで - goo 映画<感想>広告で気になっていた作品。 クリストファー・リーブは、こういう作品にも出ていたのかというのも大変興味がありました。というのも、この映画があるということ自体を知りませんでして。。。 公開当時はあまりヒットしなかったようです。その後じわじわとこの映画の良さが広まっていったようですね。普通に考えたらこの設定も「あり得ない」の一言で済ませることはできるかもしれない。ただ、それを言ってしまうのか、それともこの世界に身を委ねてみるのか。その姿勢の違いによっても、本作の感想は大きく分かれるところでしょうか。時間を超えた移動が可能かどうか。ここは現実的に考えてもいいんですが、そうではないのがこの映画の設定。エリーズの最終的な形に出会い、写真で出会い、そして想いを募らせていくリチャード。その、架空かもしれない人物をひたすら想い、そして逢おうとする試み。それが無謀と言われようが、実現不可能と言われようが、そんなことはどうでもいい。逢いたいという気持ちだけが全てなのだから。エリーズにしても、リチャードの出現は彼女の人生を大きく変えてしまった訳で、その想いはリチャードと同じ。時を超えて出会う恋人たちは、時によって制限を受け、そしていつの日か還っていく。一生のうちの一体何日間、ともに過ごしたのだろうか。 そう考えると胸が引き裂かれそうな悲しみを抱えながら生きないといけないけど、いつか2人は一緒になれる。"Come back to me," というエリーズの言葉だけを支えにして、リチャードは生きていけるのだろうか。あるいは彼女とともに去るのだろうか。この映画は当時、「カルト映画」として広まったらしく、確かにそんな要素も満載なのですが(笑)、恋愛映画としても立派なものだと感じます。ここまで純粋な想いっていうのも、なかなかないですし、それを幻想的に描くことに専念しているところにも好感が持てます。クリストファー・リーブは残念ながら2004年に逝去されましたが、今、こうして日本で彼の『スーパーマン』シリーズ以外の作品がクローズアップされて、多くの人に懐かしがられて喜んでもらえているのを知ったなら、天国からでも喜んでくれるでしょうか。彼の新たな一面を感慨深く鑑賞することができました。***********************************今日の評価 : ★★★★ 4/5点
2010.03.28
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原題: I LOVE YOU PHILLIP MORRIS監督・脚本 : グレン・フィカーラ 、 ジョン・レクア 製作総指揮 : リュック・ベッソン 出演 : ジム・キャリー 、 ユアン・マクレガー 、 ロドリゴ・サントロ 、 レスリー・マン公式サイトはこちら。<Story>IQ169の天才詐欺師スティーヴン(ジム・キャリー)は、収容された刑務所で心やさしいフィリップ(ユアン・マクレガー)に一目ぼれ。彼を幸せにするために詐欺を繰り返すが、再び投獄されてしまう。でも、たった一言「愛してる」と伝えたい一心で、スティーヴンは何度となく脱獄するが、自分も騙されていたと知ったフィリップは彼に会おうとしない。失意に暮れるスティーヴンは、人生を賭けた大勝負に出る…。フィリップ、きみを愛してる! - goo 映画<感想>フランス映画祭後の鑑賞作品。 よく見るとこれもフランス映画だった。 ジム・キャリーだし、舞台もアメリカなんで、てっきりアメリカ映画かと思ってましたが、制作にリュック・ベッソンがいるからですね。実在の人物、スティーヴン・ラッセルをモデルにしてて、未だにご本人は懲役刑に処せられているっていうのも、ちょっとオドロキ。そんな人物を映画化してしまってよいものなのか・・・???何でも本が出てるらしいから、彼が刑務所で自伝とか書いたのかしら。で、彼がそんなことになっているのは、「愛する人に気持ちを伝えたい」「愛する人と一緒にいたい」からなんだそうなんだけど・・・。IQ169っていうことで、思いつくことも並みのスケールじゃないのはわかるんだけど、まあ、「一歩間違ったら○○と天才は紙一重」って昔から言いますよねー。そんな印象です。フィリップ・モリスっていう名前からして何かのギャグ? って思えなくもないですが(笑)、これを演じたユアン、ゲイらしかったです(笑何か、なよ~んとしててね。研究したんだろーなって感じでうまかったですね。しつこくあの手この手で迫るスティーヴンに辟易しながらも、結局好きなんかい!? 笑そこのところの曖昧さっていうか、ダメダメ感も含めて、役者でしたね。ただ、ストーリー的にはそれ以上のものってあまり感じませんでした。愛をうたった作品でしたら他にもたくさんありますしねえ。。。 ひたすら好きです! 押しの一手! だけですと、ちょっと弱いかな?お手軽に鑑賞するコメディ、という位置づけですね。************************************今日の評価 : ★★★ 3/5点
2010.03.24
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原題:LE PERE DE MES ENFANTS監督・脚本:ミア・ハンセン=ラブ出演:キアラ・カゼッリ、ルイ=ドー・ド・ランクザン、アリス・ド・ランクザン鑑賞劇場 : TOHOシネマズ六本木ヒルズ2009年カンヌ国際映画祭《ある視点部門》審査員特別賞『あの夏の子供たち』 公式サイトはこちら。「フランス映画祭2010」 公式サイトはこちら。<Story>パリの街を携帯電話を片手に足早で歩く、映画プロデューサーのグレゴワール・カンヴェル(ルイ=ドー・ド・ランクザン)。映画製作会社ムーン・フィルムを経営する、映画愛とユーモアに満ちた魅力ある彼は、殺人的な仕事量さえも楽しんでいるかのようだった。仕事にも情熱を注ぎながらも、家に帰れば家族を愛する良き父親であるグレゴワールは、週末は妻シルヴィア(キアラ・カゼッリ)と3人の娘たちと共にパリ近郊の別荘で過ごしていた。思春期の長女クレマンス(アリス・ド・ランクザン)、父親譲りのユーモアを持つ次女のヴァランティーヌ(アリス・ゴーティエ)、末娘のビリー(マネル・ドリス)。今週末も一家は幸せなときを過ごしていた。 (公式サイトより)(初夏、恵比寿ガーデンシネマにてロードショー)<感想>これが今年のフランス映画祭最後に鑑賞した作品です。ミア・ハンセン=ラブ監督は、オリヴィエ・アサイヤス監督作品『8月の終わり、9月の初め』(98)で女優デビュー、のちに監督業に進出。 アサイヤス監督との間に昨年1児を設けている。DSC03679 posted by (C)rose_chocolatタイトルの『あの夏の子供たち』っていうのがあまりにもほのぼのとして幸福な家族のイメージなのですが、待ち受けている現実は本当にシュールでした。この映画のモデルが実際に監督の周囲にいるそうです。現実として、映画界も不況の影響をまともに受けているので、かなり考えさせられてしまいます。家族の思い出。 家族で一緒に行った夏の水辺の映像があまりにも楽しそうで、それから暗転した後のシーンとの対比が際立ちます。一体この子たちはこれからどうやって暮らしていくんだろう? 残された現実はあまりにも過酷なことばかりなのだけど、それを知らない子どもたちは無邪気に振舞います。それでも、何も分からない末っ子のビリーとは違い、年長のクレマンスはさすがに現実の厳しさというものについて考えています。そして映画のラストに流れるのが、有名な "Que Sera, Sera "の曲。幼い日に、何になるんだろう?楽しみだな・・・そうやって夢を描いているのに、待ち受けている現実は、苦しいことや悲しいことの方が圧倒的に多い。それを知らずに育つ幼児期の子ども、そして薄々現実に気がつき始める思春期の子ども。それぞれの年齢でとらえ方は違うかもしれないけど、待っていることのシュールさ、辛辣さ、残酷さを思うと、観ているこちら側の胸が痛くなって来ます。本作は、夢見るようなお話ばかりではないのですが、それでもあくまでもスタイルとしては、さらりと軽い感覚で描いています。 お涙頂戴とか感傷的には描いていない。「それがかえって感情を高める効果をもたらしています」と、トークショーでは監督が仰せでした。映画を見ながら、この着地点って一体どこなんだろうと考えていましたが、最後に「ケ・セラ・セラ」を持ってくることによって、一気に映画が動き出し、命が再度吹きこまれるような感覚にとらわれてきました。それまでのあらすじを反芻しながら、最後にこの曲の意味を深く考えていくことによって、観客はこの家族の行く末をぼんやりと想像するとともに、現実の、自分たちの人生の行く先までにも思いを馳せることができるような気がします。トークショーには監督が登場。女優出身だけあってさすがに美しい方です。以下要旨。キャスティングに関して。グレゴワールはもうルイ=ドー・ド・ランクザンしかなかった。 彼にはどことなく貴族的な雰囲気があり、そのことが、ただ単に精力的に仕事をしているプロデューサーという位置づけだけではなく、雰囲気を持たせていた。そして長女のクレマンスには、ルイ=ドー・ド・ランクザンの実の娘であるアリス・ド・ランクザンを起用した。 彼女は昔から知っていたけど、彼女の成熟した落ち着きのある雰囲気を見て、これはクレマンスに必要な要素と感じて依頼した。いつも映画の音楽にはあいまいな曲を使用していますが、今回は人気の高い「ケ・セラ・セラ」を使用しました。自分の人生観として、「自分の運命を受け入れる、そしてそれを好きになっていく」というものがあり、この曲を起用することで訴えたいことがよりはっきりして来るように感じました。家族が集う水辺は、トスカーナ地方の硫黄泉があるような場所でした。タルコフスキーの「ノスタルジア」に出てくる場所の雰囲気に似ています。 時の流れを表しているような雰囲気を目指しました。決して家族のほのぼのさや、そこから暗転する事態への慟哭だけを声高に主張はせず、あくまで客観的な目線でとらえていく手法。なので観客は話にのめりこみ過ぎず、そして映画の余韻をじっくりと味わえる。派手さはないですが、積み上げたモチーフがじんわりと胸を打ってくるような1本でした。***********************************今日の評価 : ★★★★☆ 4.5/5点
2010.03.21
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原題:S?UR SOURIRE監督:ステイン・コニンクス出演:セシル・ド・フランス、サンドリーヌ・ブランク、クリス・ロメ鑑賞劇場 : TOHOシネマズ六本木ヒルズ「フランス映画祭2010」 公式サイトはこちら。<Story>1960年代のベルギー。小さなパン屋に生まれたジャニーヌ・デッケルス(セシル・ド・フランス)は、自由を夢見る奔放な女性だった。 両親への反発から修道院へ入った彼女は、修道生活を送りながら、歌うシスター「シスター・スマイル」として前代未聞のレコード・デビューを果たす。 そして彼女の歌「ドミニク」はエルヴィス・プレスリーと肩を並べる程の世界的なヒットへとつながってゆく…。(2010年 初夏 シネスイッチ銀座 他全国順次ロードショー)<感想>『モンテーニュ通りのカフェ』『ジャック・メスリーヌ』に出演した、セシル・ド・フランスの待機作。 初夏に日本公開です。この映画祭ではもう1本、『スフィンクス』があったんですが、こちらは終映時刻が終電後になりそうなんで泣く泣く見送り。本作は修道女の役、ちょっと興味をそそられましたので鑑賞してきました。DSC03681 posted by (C)rose_chocolat「ドミニク」って今の若い人は知らない方が多いそうなんですね(笑) もうこれだけでトシがわかってしまいますが・・・このはじけるような曲の裏側にあった、いくつもの魂の叫びたち。 知らなかったなあ。初めて知ることばかりで、そして知れば知るほどジャニーヌの悲しみが際立って行きます。スール・スーリール(ベルギー語で「シスタースマイル」) wikiです人間は根源に、「愛されていない」という想いがあるとき、人生の節目節目で、どうにもこうにも、そっちじゃない方向を選んでしまうのでしょうか。そう思いたくなるようなジャニーヌの人生でした。本当にことごとく運が悪いというか、めぐりあわせが悪いというか、運も彼女の味方はしてくれない。私は、ああはなりたくない。 こうしたい。その想いがあって、自分自身で人生を決定していたとしても、実際に間違った結果が出てしまった時、こんなはずじゃないと周囲を責める。しかしそれは確実に自分が下した結論でしかなかった。親子には残念ながら相性がある。 ジャニーヌと母は相容れないものであったとしても、相手を見切ったりはしたくなかったようにも思う。 だがこの母娘はたぶん、どちらかが死ぬまで、心は通じ合わなかったんだろうなという気がする。それもまた不幸でした。ことごとく、目の前のものに反抗していったジャニーヌ。親に、修道院に、プロモーターに、恋人に、世間に。彼女は、目の前のものが示す基準に自分をあてはめることができないと、それまで懸命に情熱を注いでいたにも関わらず、実に簡単に背を向けてしまう。母から逃れたかった、しかしながら目標もあって入ったはずの修道院。 しかし、その厳格な枠に彼女がはまり切れる訳はない。自由を求めるジャニーヌと、戒律との差は歴然としていた。それは単に「わがまま」と片付けられなくもない。 しかし彼女も迷っていたに違いない。自分の存在がどこにあるのか。 何を心の拠り所にして、原点にして生きていけばいいのか。 彼女には答えが見つからなかった。迷える子羊は、落ち着く先がないままに生きていったのだろうか。繋がってくるしがらみとことごとく対立し、全て経ち切っていったジャニーヌ。その明るく澄んだ歌声とは裏腹な人生でした。セシル・ド・フランスさんがトークショーのゲストでした。ベルギー出身の彼女がベルギー人を演じる。 しかも実在した人物ということで、責任を感じたとのこと。実際に生きていた人を演じるので責任を感じました。撮影した時は、妹さんがまだ存命でした。 ただ、妹ということがわかるとまずいので、映画では従妹にしています。ジャニーヌは反抗心が強く、出る杭は打たれる的な人生を送ります。 そして母親から愛されないということから攻撃的な一面を持ちます。 ある意味非常に自己中心的でもある。その反面、カトリックに興味を持って若い人と共有する。そんな複雑な両面を持ち合わせた彼女に興味を持ちました。役作りに関しては、資料・写真・動画で研究しました。家庭不和、同性愛、頂点を極めた人のその後など、いろいろ心情も考えました。歌のシーンはギターも含めて全て自分です。自分はとてもご本人には歌もギターも及びませんけど、自分のできる範囲内でいいと思いながら演じました。とても歌もギターもお上手なセシルさん。 おっしゃる通り、難しい設定のジャニーヌを演じ切っていました。彼女の一途なところ、純粋さ、正義感、愛情の深さ。 どれを取ってもちょうどいい加減だけが要求されるだけに、難しかったと思いますが、いい映画に仕上がっていたように思います。セシルさんのサイン会もこの日ありましたので、早朝から行きました(涙その甲斐ありまして無事にゲット。DSC03730 posted by (C)rose_chocolat自分の名前を入れていただいちゃったんで一部隠してます(笑DSC03740 posted by (C)rose_chocolat可愛らしい字ですよね。書くときに「○○~~!」と、名前を呼びながらサインしてくださいました。笑顔もすごく素敵。 &お顔小さい~。**********************************今日の評価 : ★★★★ 4/5点
2010.03.21
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原題:UN CONTE DE NOEL監督:アルノー・デプレシャン出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジャン=ポール・ルシヨン、マチュー・アマルリック、アンヌ・コンシニ、メルヴィル・プポー、エマニュエル・デュヴォス、キアラ・マストロヤンニカンヌ国際映画祭2008特別賞受賞(カトリーヌ・ドヌーヴ)鑑賞劇場 : TOHOシネマズ六本木ヒルズ「フランス映画祭2010」 公式サイトはこちら。<Story>クリスマス。それは家族が集まる日。ヴュイヤール家では、母ジュノン(カトリーヌ・ドヌーヴ)の病気をきっかけに、疎遠になっていた子供たちがクリスマスを過ごすために家に集う。 しかし“役立たずのアンリ(マチュー・アマルリック)”の登場で聖夜は台なしに……。大人になっても彼らは誰もが迷える羊。 それでも迷いながらぶつかりながら家族に美しい朝は訪れる。大女優ドヌーヴをはじめ豪華キャストで贈る深く豊かな人間讃歌。(2010年秋 恵比寿ガーデンシネマ他全国順次ロードショー)<感想>この豪華キャストを見れば、明らかに今回の映画祭の目玉作品の1つと言えるでしょう。オールスター出演といった感じ。このオールスターキャストで一体何をするのか。 これがハリウッド映画なら、うんとゴージャスに行ってしまいそうですが、そうそう一筋縄ではいかないところがフランス映画。DSC03677 posted by (C)rose_chocolatクリスマスに家族が集まる。 日本では盆暮れに集まるように、欧米ではそれがしきたり。だが家族が集まるということは、それだけ事情が集まるということこの上ない。決して、家族が大勢集まるところが仲よしこよしだけということはない。 むしろその逆、問題多すぎたりああだこうだと揉めたり。 そういうことの方が多いのではないだろうか。それにしてもここに出てくる家族たちはみんな微妙に仲が悪い。 たぶんお互い嫌いじゃないんだろうけど(→ 例外もあるが)特別慈愛に満ち満ちているわけでもないようだ。 まあこんなもの、という感覚で暮らしている。そしてその例外の部分、すなわちアンヌ・コンシニ演じる姉とマチュー・アマルリック演じる弟の溝の深さ。 そこには理由があるのだけど、それにしても一体どうしてこうなっちゃったんだろう? と、その理由自体を流してもいいようにも思う。 そのことにこだわって先に進めない姉、と取れなくもない。この、あまり仲が良くない一家は、母親の病気がきっかけでクリスマスに集まる。 そこで話し合われた結論は、助かる要素があるなら病気と闘おう、ということ。 余命の話まで出ているというのに、当のご本人も他人事のように涼やかな顔だし、周囲も「助かって当然」のような闘病の仕方を勧める。 そもそもカトリーヌ・ドヌーブがあまり重病人には見えないので(笑)、病気を受け入れるんじゃなくてあくまでも「元気になるに違いない」的スタンスでやっていくのかなー? と思ってしまう。 そして家族たちも母を助ける気満々。 「助からない訳がない」くらいの勢い。DSC03674 posted by (C)rose_chocolat・・・・と、ここまで書いてから約1週間も放置してしまった(苦笑) 多忙&体調不良もあったんですが、それ以上にこのレビューを書くに当たって私を悩ませたのは、あまりにも多要素が詰め込まれていて自分の中で整理ができなかったから。デプレシャン監督は、多くの要素を取り入れ、そしてその中に適応できない要素も取り入れるのが好き、と仰せでした。ただしあとからこうして振り返るときには、すごい複雑ーーーw 何がどのオマージュで、ギミックで、伏線で、むーーーん考え始めると交通整理ができない(→ のは私だけ? 笑)トークショーでは、聖書や戯曲も混ぜるのが好き、ということでして・・・。 頭のよい方なのでしょうね。そう言えば、ラストのアンヌのつぶやきなどはシェイクスピアの「真夏の夜の夢」のパックを連想してしまった。あれは確か「それでは、これにて、パックがお届けいたします・・」 とか何とかじゃなかったかな?あんな感じ。そう、全体に目指しているのはその線なのかもしれない。 極端に仲が悪そうと見せかけて、そしてそれを見ていても気分スッキリ爽快じゃないんですが(笑)、でもよくよく考えてみるとその居心地悪さっていうのは観客の日常なのではないだろうか。 自分たちの雰囲気の悪さをミラーで見せられているが故の、割り切れなさ。 それこそ現実でもあるんだけど、私たちはそこから目を背けてしまうのです。 そしてひたすらふんわりとした「わかりやすい映画」に走って行ってしまう(笑)たぶん、現実にも家族関係を改善しようという気持ちがないからそうしてしまうんでしょうね。その居心地の悪さまでもが計算ずくの演出であるのなら、逆にこれほどリアルなものもなく、「紋切り型が嫌い」なデプレシャン監督の意図としては成功しているのではないだろうか。現実はこう、だけど少し夢も持たないとね。そういう彼のつぶやきが聞こえてきそう。だから私たちは、煙に巻くようなラストであっても違和感がなく、希望を持って見終えることができるような気がする。いくつものプリズムが折り重なるところは、時に不明瞭だったり美しくなかったりもするけれども、それでも極めたところにハーモニーが待っているとするならば、それを見てみたいと思わせてしまう。うーん、やられた。 これには唸ってしまいました。今回は朝早くから並び、サイン会の整理券をいただきました。マチューに会いたい!その信念だけが私を動かしました(笑サイン会は、デプレシャン監督、お姉さん役のアンヌ・コンシニさん、そしてアンリ役のマチュー^^結構写真を撮るための制約が厳しくて、なかなかいい画像がありませんでしたけど、少しだけ。まずはアンヌさん。 サイン中。笑顔が素敵な女優さんです。 DSC03704 posted by (C)rose_chocolatDSC03738 posted by (C)rose_chocolatそしてマチュー!『潜水服は蝶の夢を見る』のパンフにサインしていただきました。DSC03695 posted by (C)rose_chocolatかなりお疲れのご様子でしたけど、ありがとうございます。 握手もしていただいちゃった~DSC03737 posted by (C)rose_chocolat***********************************今日の評価 : ★★★★ 4/5点
2010.03.20
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原題:BUS PALLADIUM監督:クリストファー・トンプソン出演:マーク・アンドレ・グロンダン、エリザ・セドナウイ、アルチュール・デュポン、ジェラルディン・ペラス鑑賞劇場 : TOHOシネマズ六本木ヒルズ「フランス映画祭2010」 公式サイトはこちら。<Story>ルカ、マニュ、フィリップ、ジャコブ、マリオの5人は、仲のいい幼なじみ。彼らが結成したロックグループ「ラスト」は、ますます人気を集め、レコード会社との契約も夢ではなくなった。だが、学業かプロのミュージシャンか、それぞれのメンバーの思いは揺れ動く。ローラというひとりの女の子の出現によって、仲間たちの微妙な人間関係のバランスは、ますます危ういものになってゆく。(日本公開未定)<感想>『モンテーニュ通りのカフェ』でおなじみのダニエル・トンプソン監督を母に持ち、脚本や俳優として活躍しているクリストファー・トンプソンの監督作品。出演者も若い顔ぶれが多い。DSC03678 posted by (C)rose_chocolatあらすじだけざっと読んで、もう少し年下の設定かと思いましたが、割と想像していたよりも大人たちのお話。バンドものということで、彼らが音楽を通じて成長していったり、そこに女の子が入ってきたり・・・ という、青春もののカテゴリに近い。特にバンドのボーカルなんかする人って、個性が強くないと支持されない訳だけど、ここに出てくるマニュなどはまさにそう。(ただしプロのバンドのボーカル的なカリスマ性まではいかなかったようにも思うんだけど)彼がルカに当たり散らす所なんかは、『アンヴィル』を思い出してしまいました。あれも確か、甘えたいリップスが、大人なロブに当たり散らしてわがままを言ってましたっけ。そういう子どもな要素を持つ人と、大人の要素を持つ人が一か所にいるっていうのもバンドの特徴なんだろうか?どこかでバランス取るためには、そういうメンバーに必然的になってしまうのかもしれないですね。ルカなどは、日本人だったら岡田将生くんなんかが演じたら似合いそう。ただ、ローラに匹敵する日本人の女優さんっていない。 若いコはみんな脱ぎませんしね・・・。そういう場面でも、絶対に「まだ若すぎるから」などという理由でなんかお茶を濁さないところがフランス映画のいいところ。 容赦なくリアルに迫っていく。 妥協しないんです。ほろ苦さも、迷いも、葛藤も喜びも悲しみも。 みんな勢いに任せて過ごしていく日々。その先に待っているものは考えない。とにかく今を閉じ込めて走っていけば、先が見えてくる。若さの勢いですね。最後にしっかりと抱き合う彼らの姿が素敵でした。トークショーはクリストファー・トンプソン監督と、ローラ役のエリザ・セドナウイさん。監督:少年のままでいたいという夢を彼らは見ている。 ロックバンドとして成功したいという夢を見ていて、その神話を実際の物語に組み入れていっています。ルカとマニュの友情は、ある意味愛情に近い。エリザさんはモデル出身の女優さんだけあって本当に綺麗です。この中に出てくるローラは、バンドのミューズであり、また破壊者でもあるという複雑な要素を持っている。劇中で「ジョン&ヨーコ」というセリフがあるけど、まさにそんな感じの役です。エリザ:(複数の男性と恋愛する女の役を本作ではしていて、俗にそういう女性は計算高いと言われるが、あなたはどうですか?という問いに対して)私も22歳の普通の女性ですので、私生活ではいろいろな人と出会ったりしていますが、あくまで22歳並みのことはあります。日本に来てから、そういう質問が多くて困っています(笑俗に日本でも「青春映画」っていうカテゴリがあるように思いますけど、日本のそれとはやはりアプローチの角度が違いますね。あくまで大人であり、クールであり、ごまかしていない映画でした。**********************************今日の評価 : ★★★ 3/5点
2010.03.20
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原題:LES REGRETS監督:セドリック・カーン出演:ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、イヴァン・アタル、アーリー・ジョヴァー、フィリップ・カトリーヌ鑑賞劇場 : TOHOシネマズ六本木ヒルズ「フランス映画祭2010」 公式サイトはこちら。<Story>パリに住む40歳の建築家マチュー・リヴァン(イヴァン・アタル)は、母親が突然入院したため、故郷の小さな村に向かう。 その途中、青春時代の恋人マヤ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)と15年ぶりに出会う。男と幼い女の子と一緒の彼女は、彼と言葉を交わすことはなかった。2時間後、実家の電話が鳴る。 家に来ないかというマヤからの誘いだった。マチューは一瞬ためらうが、彼女のもとに向かうのだった…。(日本公開未定)<感想>前日に観た『旅立ち』で、不倫に走った妻を憎んで嫉妬に狂った夫を演じていたイヴァン・アタルが、翌日は不倫に走る中年男を演じてました。1人の男性の、表と裏みたいなのが同時に映画祭にかかるっていうのも面白い試み。共演は『不完全なふたり』の、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ。 サルコジ仏大統領夫人のカーラ・ブルーニの姉に当たります。DSC03709 posted by (C)rose_chocolat「表と裏」という表現をしましたが、ジャンル的にも似通っているので当然展開も似てきます。ただ本作の場合は、男が女を追いかけていく方。 それも最後はもう半狂乱になりながら。 昔の恋人が忘れられなくて、だけど結局昔と同じことを繰り返してしまう2人。お互いに相手を信じ切れなかったり、ためらってしまったり、そういうことが何度も何度もお互いの中で消えていかない。 消えたとしたらその時2人の人生が変わったかもしれませんが、決してそうはならない。目の前にいるときはその人だけ、他のことは眼中になくなるのに、離れて行ってしまうとあっという間に気持ちは他へ移ってしまう。人の心というものはそんなものなのでしょうね。思いこみという言葉があるけど、少し離れた所から見つめてみると、それがどういう結果をもたらすのかが分かるのに、近すぎて見えないことの冷たさのようなものを感じます。そしてしばらく経ってから、また同じことがしたくなってしまう。何とも勝手なものよ、と呆れるやら、でも何となくどこか彼らを放り出しきれないような感覚にとらわれました。トークショーでも、セドリック・カーン監督はこう話していました。「この映画は開かれた形で終わらせたかった。 すなわち、観客は、自分が感じたように映画を終わらせるのです。登場人物たちはきっと、人生の次の段階に行くように思います。」うーん、なるほど。 そういう結末もあるのか、と、妙に納得。通常、この手のタイプの終わり方って自分的にあまり好きじゃないんですが、本作に関しては、これも正解のようにも思いました。いろんな愛の形がある訳だから、それに応じて映画も合わせてもいいのですよね。**********************************今日の評価 : ★★★ 3/5点
2010.03.20
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原題:UN PROPHETE監督:ジャック・オディアール出演:タハール・ラヒム、ニエル・アレストリュプ製作:ローランヌ・ブラショ、マルティーヌ・カシネッリ、マルコ・チェルキ撮影:ステファンヌ・フォンテーヌ鑑賞劇場 : TOHOシネマズ六本木ヒルズ「フランス映画祭2010」 公式サイトはこちら。カンヌ国際映画祭2009グランプリ受賞 英国アカデミー賞2010外国語部門受賞 第35回セザール賞史上最多9部門受賞 (作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、新人男優賞、脚本賞、撮影賞、編集賞、美術賞) 米国アカデミー賞2010外国語部門ノミネーション<Story>六年の刑に処された19歳のアラブ青年マリクは、年も若く、読み書きもできず、刑務所ではまったく無力の存在だった。 たちまち所内を取り仕切るコルシカ人グループのいいなりになってしまうが、与えられた「仕事」をこなすうちに、刑務所での生き方を覚え、 仲間たちの信頼を勝ち取ることに成功する。そして今度は持てる限りの知恵を使い、自分のためのネットワークを張り巡らせてゆく。(日本公開未定)<感想>ずいぶんと多くの賞に輝いている本作。 また、今年のアカデミー外国語部門にもノミネートされていました。日本公開未定ということで、これが鑑賞の貴重なチャンスであることは間違いありません。DSC03680 posted by (C)rose_chocolatあらすじにもありますが完全にギャング系。 ということはバイオレンスなシーンも割とあります。血が苦手な人には少々辛いシーンあり。日本公開されるとしたらR-15くらいでしょうか。ギャングものはほとんど鑑賞しないので何とも言えないんですが、普通のギャングものと明らかに違うことは、物語のほとんどが刑務所内で展開されていくこと。刑務所の内部ってどこもこんなものなんだろうか。 看守は買収され、受刑者はやりたい放題。 携帯からドラッグまで手に入る。マリクの服役中の6年間。 おとなしく刑務所内で過ごさせてもらえると思ったのもつかの間、否応なしに巻き込まれていく抗争。だがその抗争こそがマリクを這いあがらせるきっかけとなる訳です。コルシカ側のボスから依頼を受けたマリクは、それをきっかけにコルシカ系囚人の派閥に入るが、あくまでも彼はアラブ系。それはアラブ系囚人たちからの反発を招く訳です。ところがマリクは、彼独自のやり方でアラブ系にも借りを作り、双方にとって有益な存在になっていく。ストーリー背景として浮かんでくるのは、フランスの移民問題、人種差別。アラブ系住民が増えていることへの反発もあったり、コルシカ島出身ということも微妙にフランス社会では関係してくるのでしょうか。その中でアウトサイダーでな存在のマリクは、自分がいかにしてのし上がれるかを考えて行動していく。彼は何にも考えていないようなふりをして、実は用意周到であったり、その逆に突然間が抜けたことをしているのも妙にアンバランスだった。ただし1度した失敗から彼は確実に学んでいる。 どうしたらうまくいくか、どうしたらヤバいか、誰と誰がどうなのか。 彼にはその観察眼があった。民族同士のバランスの撮り具合をうまく利用して、自分がアラブ系であることも逆手に取っていく度胸の良さ。いちかばちか賭けに出るところがないと人生は這いあがれない。 孤児として育った彼にはそのことは痛いほど身に沁みていいたのだろう。しんどい場面ばかりではなく、ふとした時に仲間に見せる温かい部分もまた、支持されるにふさわしい部分であった。徹底して抗争がベースとなっており、服役中というのがほとんどの設定なので、総じて雰囲気は陰惨。ギャング系なら『ジャック・メスリーヌ』は好きな作品ですけど、その華やかさとは一線を画す。話はかなり複雑で登場人物も多く、誰が誰の観方で敵で裏切って工作して・・・ と考えていくと、かなり体力を消耗してしまう。 おまけに上映時間が2時間半くらいあり、中身はほぼ闘いだけに、同じような感覚がずっと続いてしまうのは少々忍耐は必要かも。日本公開は未定ということですが、各賞に輝いた本作ですので、この手の作品を期待する向きにとっては大いに食指をそそるであろう。**********************************今日の評価 : ★★★☆ 3.5/5点
2010.03.19
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原題: LE CONCERT監督 : ラデュ・ミヘイレアニュ出演 : アレクセイ・グシュコブ 、 メラニー・ロラン 、 フランソワ・ベルレアン鑑賞劇場 : TOHOシネマズ六本木ヒルズ映画『オーケストラ!』公式サイトはこちら。「フランス映画祭2010」 公式サイトはこちら。<Story>かつてロシア・ボリショイ交響楽団で天才指揮者と呼ばれたアンドレ(アレクセイ・グシュコブ)は、今やさえない劇場清掃員。ある日、劇場に届いた「出演できなくなった楽団の代わりのオーケストラを探している」というFAXを目にした彼は、とんでもないことを思いつく。それは彼と同じく、いまや落ちぶれてしまった、かつてのオーケストラ仲間を集め、ボリショイの代表としてこのコンサートに出場するというものだった…!(作品資料より)[ 2010年4月17日公開 ]オーケストラ! - goo 映画<感想>この日2本目は、昨年の『イングロリアス・バスターズ』でもクールな演技をしていたメラニー・ロランの新作。 来月公開ということでぼちぼちレビューも散見されます。 一足お先にフランス映画祭にかかるので押さえました。DSC03676 posted by (C)rose_chocolat1970~80年代のブレジネフ政権下のソ連とフランスが舞台。 ということでこの時代背景を軽く思い出しておいた方が本作は頭の中でスムーズに展開する。「ソ連知識階級のユダヤ人弾圧」が本作の背景にあります。 第二次世界大戦後かなりの年月が経っていたにも関わらず行われていた訳で、歴史の暗部と言えよう。 そんな訳で映画はどちらかというと重ためな空気で始まる。過去30年間、中断されてしまったオーケストラの記憶を引きずって生きてきた男。 そのアンドレが思いついたアイデア。 本当にそんなことは可能なのか? と思わせる展開なのですが、思うにこの映画自体が壮大な1つのファンタジーなのだろう。 リアルだったら絶対に実現しないから。予告で流れているので、もうそれだけでこの映画の展開は予想されがちだが、音楽面においては予測している以上のドラマを感じさせてくれた。 すなわち、30年ぶりの寄せ集め楽団が最初に奏でる音と、クライマックスのチャイコフスキーの音との違いなんかもそう。 そしてソリストのアンヌ=マリー・ジャケが奏でる音色が何とも切なく悲しげで、しかも心を震わせてくる。この最後の曲と同時に展開される歴史的背景と、人物たちに隠された悲しい過去。時は流れ、それらを打ち消すがごとく集まった彼らの想いというものに観客は圧倒されていく。ラデュ監督の言葉から引用させていただくと、「歴史や政治がつく嘘はは時に人間の運命を破壊する。そしてそのような不可抗力によって破壊された人間たちもまた、小さな嘘をつくことによって、自分たちが失ってしまった幸福を取り戻していく。」ということになるのだろうか。望んでも叶わない、またある時は生まれながらにして持っていないものが人間にはどうしてもある。それがもしも他者の手によって歪められたものであったとしたら。もはや完全に修復することは不可能かもしれない。 けれどせめて、そこに自分が取り戻せるものがあるとするのなら、それに向かってひたすら進んでいく。 そのためにつく小さな嘘は願わくば許されてほしい。小さな嘘を発展させて行く過程で出てくる無茶ぶりもどこか可笑しく、ほほえましく許せるものだし、その面白さの裏側で静かに露見する残酷さも観客はしっかりと受け止めることができる。そして、メラニー・ロランはまさにそれを体現していく象徴として、美しく力強く存在している。 これも間違いなく彼女の代表作となるだろう。上映後のトークショーのお話をします。登壇者はラデュ・ミヘイレアニュ監督、主演のアレクセイ・グシュコブ氏、そしてゲストにシャンソン歌手のクミコさん。いきなりカメラを持って現れた監督は、会場をパチパチ撮り始め、そして司会やゲストさんや通訳さんともツーショットを撮る茶目っ気たっぷり。監督:この映画は、人間の尊厳を取り戻すという意図を持って作りました。悲劇と困難を経験した人は幸福を探していくように思います。 1人の人間の中にも必ず栄光があり、それを引き出していくのが我々の仕事のように感じます。 アレクセイ:(レストランのシーンで、上着がブカブカであったという要素に関しての質問に対して)ロシアのありのままの姿を観ていただくということです。 こういったこと1つ取っても、本作ではロシアは大きな愛を持って描かれています。人間の喜びや悲しみは国を超えたものであると思っています。監督:チャイコフスキーを選んだ理由ですが、まず「ロシアらしい」ということ。そしてクレッシェンドしていく楽曲であるということです。希望を持って立ち向かえる曲がここには必要でした。そしてそれとは裏腹に、ソロのアンヌ=マリー・ジャケが奏でる、引き裂かれるような悲しみの2つの要素が対話している曲はと考えるともうこれしかなかった。リズム感(一体感という意味?)としても、ロックコンサートのように盛り上がるようにしていきたかった。監督はルーマニア出身。80年に亡命、ユダヤ人ジャーナリストの息子としてイスラエルの保護下に入りのちに渡仏という経歴の持ち主。この映画の根底には、こうした彼の人生観が色濃く表れている。彼が今まで作った映画の中には必ず「なりすまし」という要素が入っています。「なりすます」ことによって、本来手にするはずであった幸福を取り戻す。 それは恐らく、彼の生き方そのものでしょう。実際お目にかかった時のひょうきんさとは裏腹の人生を知るにつけ、そう感じます。今後も彼の作品が楽しみになりました。*********************************今日の評価 : ★★★★★ 5/5点
2010.03.19
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原題:PARTIR監督:カトリーヌ・コルシニ出演:クリスティン・スコット・トーマス、セルジ・ロペス、イヴァン・アタル製作:ファビエンヌ・ヴォニエ撮影:アニエス・ゴダール鑑賞劇場 : TOHOシネマズ六本木ヒルズ「フランス映画祭2010」 公式サイトはこちら。<Story>医者の夫と2人の子供と南仏に暮らすスザンヌ(クリスティン・スコット・トーマス)。何不自由ない専業主婦の生活も、窮屈に思えて仕方のない40代の彼女は、子育てのために あきらめた運動療法士の仕事を再開することに。カウンセリング室の増築工事が始まり、彼女は現場で働くイヴァン(セルジ・ロペス)と知り合う。 前科のある男と激しく惹かれ合うようになったスザンヌは、家族も安定した暮らしも捨てて、彼と生きる決意をするが…。(日本公開未定)<感想>DSC03675 posted by (C)rose_chocolatいよいよこの前日から始まったフランス映画祭。この日から私も参戦です。まずは、昨年末に鑑賞した『ずっとあなたを愛してる』での演技が印象的だったクリスティン・スコット・トーマス主演の本作です。DSC03682 posted by (C)rose_chocolatお話としては、「いかにもなフランス映画」的な要素はいっぱいです。まずラブな話。 それも唐突に始まってしまうラブですwもう子どももかなり大きくなり、それまでずーっと専業主婦をしてきたスザンヌにとっては、自分の日常に飛び込んできたようなイヴァンが、とっても新鮮に見えてしまったんでしょうかね。何不自由なく裕福な暮らしを与えてくれたセレブ&イケメン夫ですが、確執は相当あり、心の奥に不満もたまっていたからこそ、どう考えてもイバラの道のイヴァンに走っちゃったのでしょうか。イヴァンと夫と、2人の男性に対してのスザンヌの表情もまったく違っていて、それは監督も意図したところのようです。ただ体裁だけを保ち、意のままにならないと暴力をふるう男よりも、一緒にいて自然体でいられる存在に人は惹かれるものです。ただ悲しいことに、先立つものがないと暮らせない。 衣食足りて何とか、だし、金の切れ目は縁の切れ目 ・・・ でしょうね。 そのお金がないことに今度は縛られてしまう。日銭を稼ぐ彼らの姿は、観ているこちらですら心が痛くなってしまいます。それでもいい、どうなってもいいと飛び込んで行ってしまうスザンヌ。 一体彼女を動かしているものは何なんでしょう。 イヴァンの魅力だけが彼女を引っ張っているのではなく、彼女の女性としての自己実現のようなものも感じました。昔からテーマとしてはよくあるお話。。。 と思うものの、実際にこうして映像で観ると、その情熱とともに、裏側にある痛々しさもリアルに感じられてしまう。何もかも忘れて無邪気に過ごしている彼らの姿。 日常に追われると、こういう、子どものような心で人を好きになることを忘れてしまいそうになるだけに、彼らはとても眩しく見えました。クリスティン・スコット・トーマスは、きっちりとした妻や母という顔とともに、ふっと男を虜にしてしまうような官能的な部分も持ち合わせていました。「マダム」という言葉が似合うけど、ただ妻の座に収まっているだけじゃない、「女」を感じさせている。 と同時に、どこか世間的に疎い女性、浅はかさも持ち合わせてしまっている。イヴァン役のセルジ・ロペスの荒々しさやダイナミックさ、そしてイヴァン・アタルのセクシーさ。 この男優2名の共演も目を楽しませてくれました。終映後はトークショーがありました。監督のカトリーヌ・コルシニさん、そして作家の島田佳奈さん。監督いわく、「原題 "Partir" はフランス語で『去る、帰る、行く』などと言われますが、これはスザンヌが自分が今いる場所から違うところに行く、という意味合いを込めています。舞台がパリではなくて、スペインから約60kmくらいの場所に設定したのも、そことイヴァンの出身地とを行ったり来たりして、それだけでもう "Partir" な感じになります。そして、『行く』という意味なんですが、実はセックスのときにも使われます。」・・・・・最後の意味に関しては、さすがの百戦錬磨な作家の島田さんも、「私も知りませんでした」と仰せでして。 苦笑この感じがお好きでない方には、あまり本作は合わないかもしれませんね。普通なら踏みとどまって考え込んでしまうのに、何のためらいもなく進んで行ってしまう主人公たち。その彼らの心の動きを見つめていく作品なんだろうと思いました。**********************************今日の評価 : ★★★☆ 3.5/5点
2010.03.19
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♪ 桜~は~ まだかいな~という感じの今日この頃ですが、花粉症がほとんど出なくなって快適なroseです(笑あんまり映画のことばっか書いてると、何かに追われちゃうようでどうもいかんいかん(笑たまには普通ネタ。ちょっと前ですが、いつも通るところの梅が咲いていたので、毎年恒例の撮影会しました。梅の表情が1本1本違ってて面白い。まずはお嬢さんみたいな薄桃色。DSC03657 posted by (C)rose_chocolat仕事ができてきりっとした感じの、大人の女性みたいな白梅。DSC03662 posted by (C)rose_chocolat最後はちょっとなまめかしい感じの紅梅・・・DSC03664 posted by (C)rose_chocolatそろそろここも桜が咲いちゃいそう。桜、毎年綺麗なんだよね~。またカメラが手放せないです^^料理もパンも適当に作ってます(笑先日天ぷらしました。タラの芽があって、どうしても通り過ぎることができずに(笑)買ってしまいました~。「私の天ぷら食べて!」 みたいなね。DSC03667 posted by (C)rose_chocolat紫蘇、タラの芽、蓮根の天ぷら。しゃきしゃきしていい感じ~。お野菜たくさん取れるんで好きです。
2010.03.17
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原題: NEW YORK, I LOVE YOU監督: チアン・ウェン 、ミーラー・ナーイル 、岩井俊二 、イヴァン・アタル 、ブレット・ラトナー 、アレン・ヒューズ 、シェカール・カプール 、ナタリー・ポートマン 、ファティ・アキン 、ジョシュア・マーストン 、ランディ・バルスマイヤー出演 : オーランド・ブルーム 、 クリスティーナ・リッチ 、 ナタリー・ポートマン 、 ヘイデン・クリステンセン 他公式サイトはこちら。<Story>一枚上手の相手の登場に調子を狂わされるスリの青年、ダイヤモンド街で商人に打ち明け話をする挙式を控えた若いユダヤ女性、引きこもりの作曲家、プロムに胸をときめかせる高校生、行きずりの関係にのめり込め男女、思い出のホテルを尋ねる元オペラ歌手、街角で口説き文句を披露する作家、最後のミューズを追い求める老画家…。そして、街の至る所でカメラを回し続けるビデオアーティストが彼らの姿を捉えていた。ニューヨーク,アイラブユー - goo 映画<感想>これ・・・ この日の最後に観たんですが、この1つ前の『噂のモーガン夫妻』が終わった後、急に頭痛がしてきてしまいました。あと吐き気も。何とか収まるか? と思いながら観ましたが、この日、あまり体調よくなかったんでしょうね。この作品の半分くらい眠ってしまいました・・・ ごめんよ~~行こう行こうと思いながら、幾度となくダメだったり満席だったりしててね。 やっと観たのに!!!『パリ、ジュテーム』が大好きなので本当に楽しみにしてましたが・・・。本作、区切れが今一つハッキリしてなかったので、それもあって余計に眠気を誘われてしまいました。それでもどうにか観た作品もありまして。最後の方に出てきた、「最後のミューズを追い求める老画家」のお話とかはなるほどと思いました。あとはシャイアくんのもうつらうつらしながらも観てましたね。なので今回は★はつけられないですけど、できたらもう1回、元気な時に公開中に出直し鑑賞して、リベンジしたい!あのNYの雰囲気をちゃんと味わいたいですね。以上、中途半端な感想でした。 あしからず~~
2010.03.14
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原題: DID YOU HEAR ABOUT THE MORGANS?監督 : マーク・ローレンス 出演 : ヒュー・グラント 、 サラ・ジェシカ・パーカー 、 エリザベス・モス 、サム・エリオット 、メアリー・スティーンバージェン公式サイトはこちら。<Story>ニューヨークの人気弁護士ポール・モーガン(ヒュー・グラント)は、一度の浮気に怒った妻に家を追い出され、3ヶ月もホテル暮らしを余儀なくされていた。セレブ相手の不動産業を営んでいる妻・メリル(サラ・ジェシカ・パーカー)は電話にも出てくれず、プレゼント攻撃も効き目なし。しかしある日、夫婦揃って歩いていた所、殺人事件を目撃してしまう。犯人の顔を見た二人は命を狙われ、FBIの証人保護プログラムにより、何もないワイオミング州・レイで暮らす羽目になる…。噂のモーガン夫妻 - goo 映画<感想>ラブコメって公開週に観ないと見逃してしまうことが多く(『あなたは私の婿になる』とかがそう)、時間あったらさっさと行く癖をつけてます。 これもそう。ヒュー様はジャックマンよりもグラントの方が好きなので(すいませんね~)、彼のコメディも楽しみにしていました。サラ・ジェシカ・パーカーのイメージとして、観客の絶対に脳裏にあるものは『SATC』であり、それをうまく利用して、「NYじゃないとイヤ!」と言わせていて、だったら『SATC』と一体何が違う? って思いかけたところで、あり得ない展開、それまでの彼女が住む世界とは180度違う場所に連れていくのが面白い。中途半端な女優じゃなくて、彼女であるというところが見せどころ。携帯ない、連絡手段ない、そこでいちいち起こる出来事への彼女の反応ですよね。映画としては予定調和と言いますか、何となく先が読めちゃう感じなんですけど、わかってても最後まで引き付けちゃうところはやっぱり主役2名の力なんでしょうね。実際にこんなことが起こったらかなり笑えないはずなんですが、そこはセレブという設定で全て解決してしまったり・・・ 笑お金持ちはスケール違いますから~。ワイオミングの保安官夫妻? がカッコよく、いい味出してました。お気軽に楽しめた作品です。*********************************今日の評価 : ★★☆ 2.5/5点
2010.03.14
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監督 : 矢崎仁司 原作 : 江國香織 脚本 : 狗飼恭子 出演 : 中谷美紀 、 大森南朋 、 池脇千鶴 、 小林十市 、 大島優子 、 安藤サクラ 、 黒川芽以 、 風見章子 公式サイトはこちら。<Story>人気テディベア作家の瑠璃子(中谷美紀)は、夫の聡(大森南朋)と結婚して3年目。周囲からは理想的な夫婦に見られるが、最近は体の関係がなくなり、聡は自室でTVゲームをする時間が多くなっていた。そんな時、瑠璃子はベアの個展で春夫(小林十市)という青年と出会い、情熱的な春夫のアプローチによって2人は恋に落ちていく。一方聡は大学のサークルのOB会で、自分に好意を寄せる後輩・しほ(池脇千鶴)と再会。彼女と時間を過ごすことが多くなり……。スイートリトルライズ - goo 映画<感想>「本当は夫だけを愛していたいのに」という、結構そそられる感じのコピーや、予告の映像もあり、期待度大で行って参りました。原作は江國香織さん、未読です。全体的には、いかにも江國香織さん原作らしい映画のように思えます。映像的に美しさを狙っていて、ストーリーもあくまで淡々と、ドロドロしない、というところです。去年、そして一昨年のmy映画ランキングの第1位にはいずれもどろりんことした不倫系が来ているのですが(笑)、別に好き好んで選んでるわけじゃなく(笑)2008年my映画ランキングはこちら。2009年my映画ランキングはこちら。何が作りたいのかが明瞭であって、しかも個人個人の想いが伝わる作品が好きで、選んだらこうなっちゃっただけなんですどね。基本的に不倫ってドロドロしてて、どうしようもなく、また想いというものが当事者間の脳内でのみ語られますので、映画よりは活字のほうが世間には正確に訴えるものができるようにも思います。映画化するに当たっては、原作未読者に細かいニュアンスをわかってもらうことは大切なことのようにも思うんですけど、残念ながら本作は、自分たちだけの想いの領域を脱出していないように感じました。雰囲気を大事にしたいというのはわかるのですが、やっぱり唐突な印象は拭えず、その背景にあるものをもう少し抉り出して欲しかったですね。聡がなぜいつの間にかゲームに夢中になっちゃったのか、そしてどうしてまた腕の中に瑠璃子を入れてみようかと思ったのか。瑠璃子は春夫に対して本音はどうなのか。もう一歩踏み込んで観てみたかったですね。庭先のわんこつながりのおばあちゃんのセリフがありましたけど、それに集約させてしまおうと思えばできる。 ただこの集約だけだと動機として弱いようにも思うんです。 ここのところは個人差あるんで何とも言えませんが。池脇千鶴ちゃんはリハウスガールに選ばれた時から知ってまして、こんな役するようになったんだあ・・・ と妙なところで感慨に耽っちゃいました(笑ただ大森さんとの実年齢差が10歳あり、この映画でのルックス的にも歳の差っぽく感じてしまったので、原作がどういう設定かわからないのですが、ちょっと不釣り合いにも見えてしまいました。彼女の体当たり的演技には大いに驚嘆しますけど。まあ年が離れている方がリアルに存在するっぽいのかもしれませんけどねえ・・・。 笑中谷さんとのほうがどうしてもしっくり見えちゃいますね。 夫婦役なので当たり前といえば当たり前ですけど。そしてここでも出てきた安藤サクラさん。彼女のうまさは目で演技できるところで、表情を変えないでそれができるのはさすが。踏切の場面は見所です。映画自体の結論は、白黒はつけてはいなかったように感じました。「よりが戻った」ようにはあまり感じられなかったかな。原作はどうかわからないけど、この夫婦の「スイートリトルライズ」は何となく今後も続いちゃうようにも取れますね。それもまた1つの結論と言えばそうなのかもしれないけど。***********************************今日の評価 : ★★ 2/5点
2010.03.14
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監督: フィル・アルデン・ロビンソン出演: ケヴィン・コスナー 、エイミー・マディガン 、 ギャビー・ホフマン 、 レイ・リオッタ 、ティモシー・バスフィールドTOHOシネマズ 午前十時の映画祭『フィールド・オブ・ドリームス』ページはこちら。<Story>ある春の夕暮れ、アイオワ州のとうもろこし畑で働いていたレイ・キンセラ(ケヴィン・コスナー)は、突然「それを建てれば彼がくる」という幻の声を聞き、畑をつぶして野球場を建てる決心をする。妻のアニー(エイミー・マディガン)は夫の思いを遂げさせようとレイを温かく見守るが、町の人々の反応は冷やかだった。フィールド・オブ・ドリームス(1989) - goo 映画<感想>いやあ、この日はすさまじい人。 いきなりロビーに1000人くらい人がいたように見えたけどー。シネマズデイ&日曜はこういうことになるよね。その中でも負けずに? 朝10行ってきました。もう今さら私ごときがああだこうだ書くこともないと思うくらいの名作でしょうね。20数年前の公開時に観たら、もしかしたら感想変わっていたかもしれません。若い時に観るか、今人生経験積んでから観るか。今観て本当によかったと思える作品でした。自分の人生を後悔したことはないけど、自分の親世代の人たちは、こんな気持ちで生きているのかも・・・ と思ったら、やたらうちの両親のことが思い出されてしまいました。自分は失意であったとしても、子がよければそれでいい、と。一見何の関わりもないような出来事ばかりが積み重なっていくけど、実はその1つ1つにも、意味がある。その実現に影からそっと手を貸してくれる存在。人生を終えた人たちの心境って、もしかしたらそんなものなんでしょうね。 自分ができなかったことを助言してくれるとか、手伝ってくれるとか。生きている間に、そんな風に優しくなれればいいのにと思うこともありますが、そうはできないのもまた人間ならではのこと。"If you build it, he will come."人生で何か作れた人もいるだろうし、そうじゃない人もいると思う。 そしてこれは作れなかった人たちが自分の人生と引き比べてああだこうだ考える作品のようにも言われるけど、自分は決してそうじゃないと思う。何故なら、何かを作った人の中にだって、作らなかったもの、作れなかったものが存在しているようにも思うから。そうそう全てをクリエイトなんかできる訳がない。特にこんなに先が見えない、希望が見えない世の中なんだから、せめて映画の中では夢を見たっていい。 それがどんなにカッコ悪い夢でも。それをあざ笑ったり否定したりする権利は誰にもありません、ということです。レイは一歩間違ったら奇人変人というか、不思議ちゃんな人だけど、アニーがちゃんとその夢を受け止めてあげて、援護射撃までしてたのがよかった。あんなパートナーなら何しても怖くないでしょうね。***********************************今日の評価 : ★★★★★
2010.03.14
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原題: CARAVAGGIO監督 : アンジェロ・ロンゴーニ出演 : アレッシオ・ボーニ 、 クレール・ケーム 、 ジョルディ・モリャ 、 パオロ・ブリグリア 、 ベンヤミン・サドラー鑑賞劇場 :銀座テアトルシネマ公式サイトはこちら。<Story>16世紀のイタリア。ローマにやってきた画家のカラヴァッジョ(アレッシオ・ボーニ)は、やがて絵の評判を聞きつけたデル・モンテ枢機卿(ジョルディ・モリャ)の援助により、教会の絵に着手することになる。完成した聖堂の絵は多くの人々の賞賛を浴び、彼の名声は高まる。その一方、無名時代からの友人たちとの放蕩三昧、喧嘩、娼婦たちとの付き合いに眉をひそめる者たちもいた。やがて権力者の庇護も失い、決闘で相手を殺してしまったカラヴァッジョは死刑の判決を受け…。カラヴァッジョ 天才画家の光と影 - goo 映画<感想>イタリア映画はあまり詳しくはないですが、芸術関係ということで興味を惹かれて行ってきました。カラヴァッジョについてよく読むと、ラストの展開が実話と若干違うようにも思えたんですが・・・? あるいは映画が実話なのか。 ここは調べると面白いかもしれません。当時は宗教画で名声を上げる画家がほとんどだったし、またどの枢機卿に庇護を受けるかということも画家にとっては生活を左右することだった。宗教画の解釈も、派閥によっていろいろであったし、敵対する人物を追い落とすがためにその人物が庇護していた画家の作品に難癖を付けるなどは恐らく当たり前だったのだろう。だから、大多数をうならせるだけの実力の持ち主であるとか、解釈が斬新であるということが大変重要になってくる。そしてその教義の解釈が教会を怒らせたなら火刑になってしまうだけに、描く方のプレッシャーは並大抵ではなかっただろうことが推測される。邦題の「天才画家の光と影」がまさにそのものずばり言い表しているのですが、カラヴァッジョの天才的な素質を輝かせたのは、彼が主張した「光と影のコントラスト」に他ならない。光のそばに立ってみる。 真下なのか横からなのか。 それによっても無数に表情のパターンが違ってくる。その中から彼が閃いたものが絵になっていく。それには空想ではなく、実際にモデルを使っていかないといけない作業だっただろう。 恐らくコストとしても莫大なものがかかったのではないだろうか。そうやって築いた名声も、彼の性格の前にあっさりと崩壊して行ってしまう様もまた、芸術家ならではと言うべきものだろうか。彼にしてみれば、単に情が厚いということなのだろうし、大事なものや自分のプライドを傷つけられた代償に相手と戦うわけですから。ただしそれがもたらす影響の方が大きかったということです。そしてそれが、この映画がいかんせん長すぎる印象の原因ともなってしまあった。 2時間13分ということでしたが、彼の性格が災いして転落する→庇護者が現れるパターンがほとんどであったために、観ている方も展開が読めてしまう。 つなぎの部分などは少々間延びした描き方になってしまっているのが残念。もしも彼がこれほど激情型の性格ではなかったら、恐らく彼の生涯ももっと違ったものになっていただろう。しかしながら、この性格だからこその作品であり、穏やかであったら果たして描けたかどうかはわからない。その作品を生み出すだけの素質は少なからず性格から来るものだけに、芸術家らしい芸術家の生涯を観たような気がする。**********************************今日の評価 : ★★★ 3/5点
2010.03.10
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原題: FROZEN RIVER監督・脚本 : コートニー・ハント出演 : メリッサ・レオ 、 ミスティ・アップハム 、 チャーリー・マクダーモット 、 マーク・ブーン・ジュニア 、 マイケル・オキーフ鑑賞劇場 : シネマライズ公式サイトはこちら。<Story>夫に新居購入費用を持ち逃げされた妻のレイ(メリッサ・レオ)は、支払期日までに金を工面しなければならなくなる。ひょんなことから知り合ったモホーク族の女性ライラ(ミスティ・アッパム)から持ちかけられたのは、移民をカナダ側で車のトランクに積み、セントローレンス川を越えアメリカ側に不法入国させる闇の仕事だった。儲けを山分けにすることを条件に手を組んだ二人は、首尾よく移民の国境越えを成功させるが…。フローズン・リバー - goo 映画<感想>今年のアカデミー賞オリジナル脚本賞、主演女優賞にノミネートされた本作。 何といっても公開館が少なくて、なかなか時間が合わず~。ようやく観てきました。物語自体はまさに現代アメリカが抱える問題を描いています。移民の国境越えはどちらかといいますと、アメリカ=メキシコ国境の方がよく知られていると思いますが、カナダ国境にも存在したんですね。セントローレンス川が凍てついた時期に川を渡って・・・というのも、逆にその習性を逆手に取った方法と言えるでしょう。そしてそこで運ばれる人々にも、重たいものが背負わされている。それを淡々と運ぶ人々にも。ヒロインのレイが抱えている問題もまた、現代アメリカを浮き彫りにしているといった印象。 彼女たち一家が具体的に生活に困窮していく様は、観ていて痛い。家財道具の細かなものまでもレンタルする、そしてその金額がべらぼうに高い(と感じたのは私だけなのかしら。年にあれだけ出すのなら買った方が安いようにも思いましたが)けど、家族が喜ぶためなら惜しみなく出す。そう、この物語のポイントは、「家族が喜ぶためなら何でもする」ということなのです。大事な家族を守るためなら何でもする。それはレイもライラも、そして入国者たちも同じこと。3組の家族の接点として、3人の母たちの想いが一致するシーンがあります。 何が何でも子を救う。 まさに共通の認識である「母」たる想いが彼女たちを動かしたのでしょう。モホーク族についても今回映画で詳しく鑑賞する機会となりました。 居留地内に生きる彼らには彼らの社会があり、掟もまだ厳然と存在している。 その中で暮らすことの厳しさというのも垣間見ることができました。ライラだってレイだって限度を知っているからこそ引き際もわかっているし、その関係から生まれるものがあるとすれば、映画が終わった後にもいいものを築いていってほしいと感じました。テーマ的には重ためですが、深く多方面からアメリカの病巣を描いた良作でした。********************************今日の評価 : ★★★☆ 3.5/5点
2010.03.10
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監督 : 三木孝浩 原作 : 浅野いにお 出演 : 宮崎あおい 、 高良健吾 、 桐谷健太 、 近藤洋一 、 伊藤歩 、 ARATA 、 永山絢斗 、 岩田さゆり 、 美保純 、 財津和夫 試写会場 : 九段会館公式サイトはこちら。<Story>OL2年目で自由を求めて会社を辞めた芽衣子(宮崎あおい)。音楽への夢をあきらめられないフリーターの種田(高良健吾)。不透明な未来に確信が持てず、寄り添いながら、東京の片隅で暮らすふたり。そんなイマをどうにかしようと、仲間とともに書き上げた曲「ソラニン」。」早速、その曲をレコード会社に持ち込むが、良い反応のないまま日々は過ぎていく。そんなある日、種田がバイク事故にあってしまい……。[ 2010年4月3日公開 ]ソラニン - goo 映画<感想>みぞれ暴風雪の中の試写会でしたが、かなりの人が詰め掛けておりました。半分以上が若者(笑テーマ的に当然と言えば当然でもあるのですが。別に鑑賞層が若いことは構いませんが、鑑賞マナーは守るべき。全体的に落ち着きがない感じの、わさわさとした試写会でした。例えば私たちの後ろの女のコたち、映画の最中にいちいち感想言うのはやめれー。自分たちだけで呟いていると思っているようですがそれは違います。前の人の耳元でウルサいんだけど。常識を守るだけでいいのですが、どうもそうでない方々が多かったようです。 公開後も劇場内でのこんな光景は予測できます。さて映画です。登場人物のうち、高良くん、伊藤歩さん、財津さんの3人が実は『BANDAGE』とかぶってる。 音楽ものということで、似た感じの人選になっちゃうんでしょうかね。肝心のバンドメンバー。 ここにサンボマスターの近藤さんと、ドラムに桐谷健太くんを持ってきてます。なのでサウンドはしっかりしてますよね。 高良くんも『フィッシュストーリー』、『BANDAGE』で、そのうまさはたっぷり見せていただいてます。 桐谷くんがこんなにドラム叩けるんだー! というのにはちょっと感動モノかも。 調べたら、高校時代に少しなさってたそうですね。 それにしても、後半で叩いている様子はかなり様になっててびっくり。 筋肉隆々ですよ。そして宮崎あおいちゃんも実は『少年メリケンサック』で音楽関係の役。 しかしこれは「業界関係者」だったんで、本作の予告編にもあるような、自分が歌うことはしてなかった。 劇場予告でもご覧になった方は多いと思いますが、本作で彼女はバンドをしています。原作は全2巻の漫画ということで、たぶんですが若い人に支持されてるんでしょうね。この日の参加者も圧倒的に若年層でしたし。話も、芽衣子と種田のまったりとした雰囲気がたまらなく「今」なんですよね。その時その時を精一杯過ごしている。 悲壮感はそこにはあまり漂ってはいない。 敢えて2人とも漂わせないようにしているけど、ふとした時に先行きへの不安が垣間見えてしまう。 芽衣子は種田には夢を追っていってもらいたいけど、種田の方が芽衣子よりもある意味現実的。現実として食えなければダメなんじゃ・・・? という、冷静な視点。その点、芽衣子の方が行きあたりばったりな生き方。種田は芽衣子のこと本気で好きなんだろうなーと思ったのは、芽衣子のために自分が目指さない仕事を一生懸命したり、将来はこうしたいと思う、という希望を彼女に伝えてるから。本気じゃないと将来の話ってなかなかしないよね。こうなって欲しい、こうなったらいいなという希望とは全く別のところで動いていく人生がある。どうにも抗えないもの。そこを受け入れつつも、でも受け入れたくないような「もがき」を感じました。もがいてもどうにもならないなら、せめてその人の想いだけでも感じさせてほしい。そんな芽衣子の切ない願いが聞こえてきそうです。それも含めてどうしようもなく「今」な作品でした。 この空気感を味わう映画なのかも。そうですねえ・・・。 音楽ものということでどうしても『BANDAGE』と比べてしまうんですが、本作、一番重要なところで、一瞬時系列が分かりにくい部分があったんですよね。今回はどこも寝てないんで自分の勘違いではないと思うんですが。 ここかなり大事なだけに残念です。高良くんとあおいちゃんの、てれーっとしたスタンスなんかは若いコに共感呼びそう。そしてあおいちゃんは、歌うよりは業界人の方がやっぱり似合っているようにも思いましたけど、そのぎこちなさもこの映画では意味を持ってきてました。 高良くん、近藤さん、桐谷くんの、最初は波長が合わないんだけどそのうちピッタリとマッチしてきた演奏なんかも、テンションの盛り上がり方を表していました。 その心情の変化を演奏で表せるのは彼らのなせる技なんでしょうね。***********************************今日の評価 : ★★ 2/5点桐谷くんにおまけです^^
2010.03.09
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原題: THE SHAWSHANK REDEMPTION監督・脚本 : フランク・ダラボン原作 : スティーヴン・キング出演 : ティム・ロビンス 、 モーガン・フリーマン 、 ウィリアム・サドラーTOHOシネマズ「午前十時の映画祭」『ショーシャンクの空に』ページはこちら。<Story>1949年、妻とその浮気相手を殺害した罪で終身刑の判決を言い渡されたアンディー(ティム・ロビンス)は、ショーシャンク刑務所に収監される。物静かなたたずまいを見せるアンディーだったが、元銀行員の知識と不屈の精神によって、尊厳を取り戻し、そして自らの運命を切り開いていく…。ショーシャンクの空に - goo 映画<感想>10時映画祭は、全部は観ないと思いますが、どうしてもこれだけは! というものは万難を排して行きます。自分は映画鑑賞空白期間が長かったのです。 前は「ママズ・クラブ・シアター」などというものはなかったですもんね。本作もタイトルだけは聞きつつも未見でしたのでこの機会に。アンディが持つ知識。 これが彼の身を守る大きなものになったのは間違いないようです。もしも専門知識がなかったら、彼の運命は全く違うものになっていたと思います。どんなことがあったとしても、常に情勢を見てたじろがず、虎視眈々としていたアンディ。 落ち着いた物腰や、気流を見計らう能力も彼には備わっている。そういう、どこか人より秀でたものがある人には、自然と他の人が集まってくるのでしょうね。当時の刑務所の中で行われている人権蹂躙、不法行為、人種差別。そういったものも垣間見えてきます。長期受刑者に対してのいわれのない仮釈放拒否が平然と行われていたという事実もあった。そして、仮釈放された受刑者が目の当たりにする、現実の生活と自分のギャップ。 この落差を引きずらせるための仮釈放拒否なのかもしれないし、不安定な精神にさせることこそがよく考えてみれば一番の刑罰なのかもしれません。 受刑によって「廃人同様」になる、あるいは運よくならないで出所したとしても、この心の落ち込ませ方を味わうことが二重に彼らを苦しめます。リタ・ヘイワース、マリリン・モンロー、ラクロス・ウェルチと様変わりする時代を風靡したセックス・シンボルたちのポスターが無言で物語る時の流れ。そして、その中でも最後まであきらめなかったアンディの不屈の精神。お話とは分かっているのですが、後味が爽快ですし、名作となるだけの根拠は十分にある作品でした。そうそう、トミー役はもともとブラット・ピットがする予定だったそうです。これはこれですごく観たかったな・・・。実現してたら「美しすぎる受刑者」だったでしょうね。*********************************今日の評価 : ★★★★★
2010.03.06
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原題: NORDWAND監督・脚本 : フィリップ・シュテルツェル出演 : ベンノ・フュルマン 、 フロリアン・ルーカス 、 ヨハンナ・ヴォカレク 、 ウルリッヒ・トゥクール 、 ジーモン・シュヴァルツ 、 ゲオルク・フリードリヒ試写会場 : よみうりホール映画『アイガー北壁』公式HPはこちら。映画『アイガー北壁』公式ツイッターはこちら。<Story>ベルリン・オリンピック開幕直前の1936年・夏。ナチス政府は国家の優位性を世界に誇示するため、アルプスの名峰アイガー北壁のドイツ人初登頂を強く望み、成功者にはオリンピック金メダルの授与を約束していた。山岳猟兵のトニー(ベンノ・フュルマン)とアンディ(フロリアン・ルーカス)は、難攻不落の山を次々と踏破し、優秀な登山家として知られ始めていた。2人は世間の盛り上がりに戸惑いながらも、“殺人の壁”と恐れられていたアイガー北壁への挑戦を決意する。麓には、初登頂を目指す各国からの登山家や、世紀の瞬間を見届けようという報道関係者や見物客が集まってきていた。その中にはトニーのかつての恋人で、新聞記者をしているルイーゼ(ヨハンナ・ヴォカレク)の姿もあった。天候を待つこと数日。ある晩、トニーとアンディは北壁への登攀(とうはん)を開始する。彼らのすぐ後をオーストリア隊が追い、4人は快調に高度を上げていくが、メンバーの負傷や急な悪天候に見舞われ、彼らは想像を絶する状況へと追い込まれていく…。[ 2010年3月20日公開 ]アイガー北壁 - goo 映画<感想>mont-bell×テレビ朝日の共同主催の試写会に行ってきました。開場がいつもより早い17時30分。普通の勤め人には厳しい時間である。葉書には何も書いていませんが、何かあるのか・・? と思っていたら、案の定映画の前にトークショーがありました。司会はテレビ朝日の久保田直子アナ。 そしてゲストはmont-bell創業者にして会長の辰野勇氏。トークを抜粋しますと、「ほとんどCGはない。 今までの山岳映画には、作りものっぽい部分が多分にありましたが、今回の北壁の部分は、本当にそこに北壁があるかのような、まるで自分が登っているかのような臨場感があります」ということ。 この手の作品においてそれは非常に重要なことでしたので、大いに期待する。舞台は1936年、ベルリン五輪開幕直前の夏。この五輪に対しては様々なエピソードがありますが、そういったことに関して派生する話ですとか、政治的なあれこれに関しては本作はあまり触れず、本筋の登頂に関することを進めていきます。ここはシンプルに収まっていてよかった。 あまりにも手を広げすぎると何がメインかわからなくなりますので。フィルムの色の全体的な褪せ加減も、当時の雰囲気を出しています。そして物語は進みます。どうして彼らが登頂を決意したのかということですが、ここがこの映画の中では非常に動機づけが薄かったように感じました。 政治的な締め付けはなく、ただ登頂した者に対して金メダルを与えるということだけで挑戦していく者たちという位置づけだけに、その動機があまり前面に出ていなかったのはどうかな? と思いました。 最初トニーは反対気味だっただけに余計そう思えちゃったかな。映画には日付が出ており、夏の出来事(7月)なのだけど、とてもそうとは思えないくらいの過酷な山の天候を目の当たりにしてしまう。 これではまるで冬山登山のようなものである。とは言っても山の天候なので予測はつかない。 そして今は地球温暖化が進んでいるけど、当時はまだまだそうでもなかったと思うので、人間に牙を剥いた山の厳しさを観客は知ることになる。自然を相手にするということはこれほど意のままにならないものであるのか、ということを見せつけられる。そしてライバル隊の存在。登山には入念な準備があり、計画があり、想定があったとしても、それを上回る想定外があるとすれば、それはまさしく彼らの存在だったのだろう。同じ登山家であるならば、妥協をするべきではなかったし、毅然とするべきだった。 しかし人としての情も持ち合わせている以上、そこまで冷酷にもなりきれないのだろう。 ましてやそれがもたらす結末までは予測できるはずもなく。この話を展開させるポイントとなるのはルイーゼの存在だと思うんですが、彼ら、特にトニーの頭の中にはルイーゼのことがあり、また彼女も仕事を超えて彼らを見守っていってしまう。壮絶な登山中の彼らと、地上の彼女という対比は映画にメリハリをつける役割をしている。当時の特殊な政治事情の中で新聞記者たちが感じていた制約とともに、現代にも通じる報道人と1人の人間との間で感じる矛盾・・・すなわちスクープ記事を書くことへの熱望と良心の痛みと・・・に揺れる人間の心を描いているのも、物語を進めていく要素となっていた。報道よりも人道を取るというのは、もしかしたら現代ではマスコミ人失格要因となるのかもしれないだけに、これは今の報道過熱気味のマスコミに対してのささやかなアンチテーゼとも言えるのかもしれない。映画としては、一体どこまでが本当のロケなのか? と思わせるくらいの迫力のシーンが展開されていく。CGはそんなにないのだろうか。 トークショーでも強調されていましたが臨場感はあります。映画鑑賞中には、その迫力とあらすじに圧倒されてしまうが、観終わってよくよく考えると、それはそうじゃないのでは? と感じる部分も少なからずあったように思う。最後などは本当にあのシチュエーションで終了したのだろうか。 たしかにドラマチックだけど、この部分は多分に脚色なんだろうなとも感じてしまう。 「人を本気で愛したことが、生きること」という言葉の重さも十分伝わったけど、そこに全てを収束させてしまったのは少し惜しい気もする。いずれにしても史実でもあるので、映画を堪能したければ、鑑賞前にアイガー北壁登頂に関することは検索しない方がよいでしょう。 山が好きな人にも満足してもらえる要素はあると思います。 お勧めです。***********************************今日の評価 : ★★★★ 4/5点
2010.03.03
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原題: THE BLIND SIDE監督 : ジョン・リー・ハンコック出演 : サンドラ・ブロック 、 ティム・マッグロウ 、 クイントン・アーロン 、 キャシー・ベイツ 、 リリー・コリンズ 、 ジェイ・ヘッド 、 レイ・マッキノン公式サイトはこちら。<Story>夫と子供たちと裕福に暮らすアン(サンドラ・ブロック)は、寒い真冬の夜、Tシャツ一枚で街を歩く黒人の少年、マイケル(クイントン・アーロン)と出会う。アンは身寄りのないマイケルを憐れに思い家族として迎えるが、家や豊かな食事に感謝するマイケルから、幸せとは何かを教えられていく。やがて、マイケルはアメリカン・フットボールの選手として頭角を表すようになり…。しあわせの隠れ場所 - goo 映画<感想>これも気になっていまして、シネコンでラッキーにもかかっていたので、さっさと行って参りました。こういうのって早く観ないと、翌週は時間が夜だけになっちゃうんだよね。サンドラ・ブロックも今回これでアカデミー主演女優賞にノミネートされてるし、好きな女優さんだし。お話自体は、シンデレラストーリーのボーイ版といった感じで、そんなにうまくいくものなの? と思うんですが、これ実話だそうです。アメリカの富豪ってハンパじゃないですからね。本作では、アメリカの富裕層から底辺までの現実をそのまま描いています。 そのギャップが存在するところが、このような話が生まれる素地でもあります。黒人が経済的に恵まれない → 教育の機会がない → その子孫も底辺の生活から抜け出せない、 この「負の連鎖」を背負って生まれてきたのがマイケル・オアーです。彼の父は行方不明、そして母は精神的に子を養育できる状態ではない。そして真冬のメンフィスの道路で彼らは出会います。マイケルはその身体の大きさに反比例して、とてもナイーブな性格でした。ですが周囲は彼の身体をアメフトに生かそうとする。アメフトなら彼の個性も生かせるし、大学にだって行けるかもしれないし、彼の将来を思ってのこと。ですが試合をするのに必要な、「相手を倒す」ことができないマイケル。やさしいんだなと思いました。しかし闘争心を身につけなければ彼の将来もない。そこで活躍するのが彼の「保護本能」。 ここに目を付けたリー・アンはすごい。保護してあげたい相手、守りたい人のために、戦いなさい・・・真正面からでは動かない相手に対して、その人の最も得意とするところからアプローチしていく方法は、なかなか思いつくものではないだけに、すごく参考になってきます。ここでこの原題の、"The Blind Side"が生きてきます。見えないところから手を差し伸べるような支え。 マイケルもリー・アンも、それができる人物だったのでしょう。そしてテューイ一家がまたいい人たちばっかりなんだよね・・・。「まるで絵にかいたような」という表現がぴったりです。特にSJがかわいい!あとパパ役もやたら物分かりがいい人でしたね。しかしただ単に仲がよくて裕福な家族ということだけじゃなくて、富裕層のあれこれ、特に富裕層ならではの付き合いなんかもフォローしているところは大事。彼らの目線と、そしてマイケルの出身階級の目線。 マイケルがテューイ一家に入ることへの両サイドからの見方もまた、今のアメリカだから。身体の大きさを買われたようなマイケル。 そして何不自由ない生活が彼の周りにはある。だが果たしてそれは彼自身が本当に望んでいるものなのだろうか。押しつけられたもの、レールに乗せるべく用意されたものではないだろうか。そういう疑問が起こっても不思議ではない。本当に自分自身で望んだことなのか?それを考えたとき、彼の中で答えは出ているわけです。舞台がメンフィス(テネシー州)ということで、アメリカ南部の特色が出ているのかと思いながら鑑賞する。 さすがにこれは21世紀の話なので、風俗や制度的なものは平均しているけど、それでもその土地に住む人たちの心に受け継がれてきたものに関しては、絶対に譲れない部分があるようです。 特に自分の故郷に誇りを持っているアメリカの話ですから、お国自慢といいますか、そこはもう絶対なんですね。リー・アンもショーンも、あと確かミス・スーもミシシッピ大出身ですし、それは大いにマイケルにも吹きこみたくなりますね。実話に基づくストーリーということで、最後に実際のテューイ一家とマイケルの写真が出ていたのはとても好感が持てました。あまりハッピーエンドで終わる映画が最近少ないだけに、観終わって素直に心が温まる映画はホッとします。*********************************今日の評価 : ★★★★ 4/5点
2010.03.03
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原題: THIRST監督・脚本 : パク・チャヌク出演 : ソン・ガンホ 、 キム・オクビン 、 シン・ハギュン 、 キム・ヘスク 、 パク・イヌァン公式サイトはこちら。<Story>サンヒョン神父(ソン・ガンホ)は、無力感からアフリカの研究所で“死のウィルス”の実験台に志願する。発病し一度は死亡したサンヒョンだが、すぐに復活。奇跡と思われたが、彼の体には異変が起き始めていた。聴覚や嗅覚が研ぎすまされ、太陽光を嫌い、人の血を求めるように。研究所の輸血の影響でバンパイアになっていたのだ。同じ頃、幼なじみのガンウ(シン・ハギュン)の妻テジュ(キム・オクビン)とめぐり合う。急速にひかれあった2人は、やがてガンウを殺害しようとするのだが…。渇き - goo 映画<感想>映画感想日記のネタが溜まり放題溜まっているので、ピッチ上げます(笑)これはヴァンパイアものということだけ予備知識で仕入れて鑑賞。ソン・ガンホなのでぜひとも観たいと思っていました。パク・チャヌク監督の『オールドボーイ』は観たいとは思っているんですが未見。 本作の雰囲気と比較したいので、機会があれば観たいと思います。実はこの映画に向かう途中、乗っていた路線で人身事故が発生。途中駅で電車が止まってしまったために、行くことも戻ることもできないままじーっと待っている羽目に・・・ チケットはネットで買ってあるし、やだなー困ったな~と思いながら待つこと30分遅れで出発。少々早めに家を出たのでどうにか間に合いましたが、冒頭の数分は欠けてしまいました。 予告編があるから大丈夫でしょうと思っていたら、意外と予告編は少なく(涙でも大体の筋は追えたと思いますので問題ないです。 全体的な感想として、久しぶりに韓国映画らしい韓国映画を観たという感じがしました。実はヴァンパイアものはちょっと苦手なんですが、やっぱりこれも血がいっぱい出てまして(苦笑)、血をすする音や水が滴る音などの、「液体」の音が効果音としてうまく働いていました。(おかげさまで目をつぶる場面も多かったですが。 笑)タイトルが『渇き』ということですので、液体はかなり出てくるんですが、血が苦手な方には本作はお勧めしないです。この映画のタイトルは一体、何に対しての渇きなのか。テジュの渇きは、恐らくは人生そのものに対して。 あんなダンナと義母がいたら、そりゃー気が変になりそうなのもわかる。義母には人間として虐げられて、夫には女としても何一つ大切にしてもらえない。サンヒョン神父の渇きとは、人を助けてあげられないことに無力感に加えて、信仰の世界に身を置いたがために、欲望の中に身を置くことがなくなってしまったこと。そんな2人が出会ってしまう。互いの中に「渇き」があることを本能的に感じ取れる能力というのは、実際にあると思います。 この人は自分と同じ匂いがする、同じものを背負っている、そういう第六感にも似た感覚。そこから始まっていく2人の逢瀬や情交はどこか破滅的な香りすらしてきます。愛する人を救うために同じものを分かち合った、しかしそのとたんに相手が変貌していく。 そして自分の目的も同時に変化していってしまう。初めは愛のためだけだったのに、いつの間にか自己満足の度合いが強くなってしまって行くのは、どんな男女の仲にも言えることではないでしょうか。どうにもならないところまで来てしまった2人に残された道というのも、自ずから決まっていたようにも思いますが、そこに至るまでの互いの欲の貪り合いは迫真のものがありました。ソン・ガンホは、『グッド・バッド・ウィアード』からはずいぶん変わったと思ったら、何と10kg減量したとのこと。 ストイックだけど破滅的な神父役にはぴったり。 ミステリアスな役って彼にはいいですよね。そしてテジュ役のキム・オクビン。 彼女の眼差しや仕草には、アンニュイな中にも隠しきれない情欲が現れていて、それがために自身を御しがたい方向に持っていってしまうところなども、どうにも彼女がぴったりとはまっているように感じました。あとはガンウ役のシン・ハギュン。 最初わからなかったけど、ガンウのマザコン気味な異常さが憎たらしいくらい出ていて、彼の性格俳優っぽさがよくわかる作品。義母役の女優さんの目線も怖かったですね。 普通に見られているのが、もしかしたら一番怖いのかも。こういう、身近な人間たちの濃密さが仇になったり、また思い切り話が飛躍していく部分も韓国映画らしいと言えばらしい作品だなと思いました。***********************************今日の評価 : ★★★★ 4/5点
2010.03.03
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