趣味のミステリー小説の読後感想ブログ
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2017年5月17日★★★3月頭に今野敏の蓬莱を読完後、出張の忙しさから2ヶ月以上も読書から離れてしまって、さぁ久しぶりにどの作家の小説を読もうかと考えていたところ出張帰りに立ち寄ったブックオフでふと目に止まったのが本作リラ荘殺人事件である。この小説は鮎川哲也の代表作で発表後50年以上経った今も読み続けられていて、東西ミステリーベスト100にも入るほど超有名な小説でゴールデンウィーク明けから読書を再開し、期待して読んでみた。埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。その夜、橘と紗絽女の婚約発表に、学生たちは心のざわめきを抑えられなかった。翌日、リラ荘そばの崖下で屍体が発見される。横には死を意味する札、スペードのAが。そしてスペードの2が郵便受けから見つかり、第二の殺人が起こる。事件は連続殺人の様相を呈し、第三、第四の殺人が―。本格ミステリの金子塔を復刊!(BOOKデータベースより)鮎川作品は随分昔に唯一読んだ「黒いトランク」があり、トランクを使ったかなり凝ったトリックで超がつくほど難解だったが本作は昔ながらの言葉遣いなど読みにくい部分は除き案外読みやすかったのが印象的でした。また登場人物がかなり多く出てくるので、いつもの人物把握に苦労するかと思ったが各人物の設定が特徴的(尼リリスがデブのわがまま娘など)だったので特に苦労する事なく読み進める事ができたようだ。本題の殺人のトリックも我ながら完全に騙されたようで、解き明かされた真相を聞くとまぁ絶対わからないよなぁと納得してしまいました。殺人が多数起こっているため、その一つ一つの真相の物量的にも満足させられてしまいます。探偵が示す推理の論拠が若干弱い殺人もあったような気がしますがつっこみはしない主義なのでこれは人それぞれでしょう。ただ一つ気になる点と言えば、これだけ殺人が身の周りに起こっているにも拘わらず、身に迫るような恐怖感があまり伝わってこないことくらいでしょうか。発表当時の時代背景を考えると仕方が無いのかもしれません。本作と黒いトランクと並び東西ミステリーベスト100にランクインした黒い白鳥もいつか読んでみようと思う。
2017.05.18
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