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2025.02.10
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カテゴリ: 料理・食べ物
 コーヒーを飲み始めて60年

 子どもの頃は、インスタントコーヒーにたっぷりの砂糖と牛乳を入れ飲んでいた
 コーヒなのか砂糖ミルクなのか分かりゃしない(●'◡'●)

​​


 中学高校と深夜放送を聞きながら、インスタントコーヒーを飲み受験勉強に勤しんでいた頃が懐かしい

 大学に入り、初めての一人暮らし
 自由な空間を手に入れた
 貧乏学生ながら気持ちだけは裕福だった
 始終お腹を減らしていたが、お金が入ると文庫本や新書本を買っていた
 読書とともに手元にあったのがコーヒー
 いつもはインスタントコーヒーながら気分が乗ればじっくり時間をかけてコーヒーを淹れる
 当時の自分としては一番の贅沢だったのだろう

 コーヒーミルを買って、お気に入りの豆を買って、挽き立てのコーヒーを飲んでいた
 狭い部屋の中に立ち込めるコーヒーの香りは何にも増して御馳走だった
 コーヒーを飲みながらタバコを燻らす
 紫煙の煙がコーヒーの湯気と交わり、極上の時間を醸していた
 いつもお腹を減らしていたのではあるけれど、タバコとコーヒーは食べることより大切な当時の無双の嗜好品だった

 四季折々にコーヒーは香りを変え、豊かな時間を与えてくれた
 
 コーヒーミルをどこで買ったのか詳らかに覚えていないけれど、宿毛の田舎から花の都とまでは言えないまでもお街にやってきて、高知市のアーケード街で書店巡り、古書店巡りをしていた時、店先にコーヒーミルを見つけ、魅入られるように思わず購入したようである

 その時の心の高揚感と貧乏学生の身に余る贅沢品を買ってしまった後悔の入り混じった感情は今でも思い出すと胸にチクンと痛みを感じ、苦笑を禁じ得ない

 コーヒーミルは手に入れたものの、なかなかコーヒー豆を買うお金もなく、コーヒー豆を挽くのは至極の時間だった

 結婚しても気が向けばコーヒー豆を購入して、豆を挽き、楽しんでいた時期もある
 しかしいつの間にやら、コーヒーミルも見当たらず、コーヒー豆を挽くこともなくなった
 1日何杯も飲むコーヒーは、インスタントコーヒとドリップバックコーヒー


 細君と一緒に行ったプレゼントインには10に余るコーヒーミルが展示されていた
 私が使っていた同型のコーヒーミルもあった
 久しぶりに手に取ったカリタのコーヒーミル
 それ程の値段でもない
 「あのコーヒーミルはどこに行ったがやろうねー」と細君が呟く

 買おうか買うまいか
 何度も何度も行きつ戻りつ
 繰り返して手に取り迷ったが結局買わずに帰ってきた

 深夜ドリップバックのコーヒーを飲みながらそれなりのコーヒーの香りを楽しんで、ネットを検索しているとコーヒーミルがお安く販売されていた


 買おうか買うまいか

 またまた考えてしまう未だ貧乏人の私である☆*: .。. o(≧▽≦)o .。.:*☆





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最終更新日  2025.02.10 00:33:32
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