森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.01.28
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事実について玉野井幹雄さんの話です。
昔武士が茶会に招待されたとき、茶室に入るのに刀を持っていては失礼になると思い、刀を持たずに入ったところ、師匠から「武士たるものが刀を肌身から放すとはなにごとか」といって叱られたそうです。
そこで次に参加する時には、刀を持って入ったところ、同じ師匠から今度は「茶室に刀を持って入るとはなにごとか」といって叱られたというのです。
もし普通の人は、このように以前と違う対応をとられると混乱をきたし、動揺すると思います。また首尾一貫しないその場、その場の対応に対して腹立たしく思うでしょう。その師匠の品格を疑うと思います。

その武士は、何の言い訳もせずに、師匠のいうとおりにしたということです。この武士は過去の言動に関係づけないで、目の前の事実に従ったということです。
森田の「事実唯真」から見ると、まさに素晴らしい対応であると思います。
師匠の過去の言動は過去の事実であって、現在の事実ではありません。森田先生の事実に従えというのは今現在の事実に従えということです。過去の事実よりも現在の事実に焦点を当てているのです。

こんな笑い話があります。
一学期の終業式の時、ある高校の校長先生が、全校生徒の前で、「この夏休みは受験生にとってとても大事な時です。テレビなど見る暇はない。勉強に専念するように。」

あまりのちぐはぐな言動に笑い声が起きたということです。
これも先の例と同じで、今現在の事実に従うのが森田だと思います。
我々は過去の経験をもとにして現在を価値判断しています。
「かくあるべし」を作り上げ、自ら窮地に追い込んでしまっていることはありませんでしょうか。





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Last updated  2013.01.28 07:28:48
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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