森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.03.21
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長野県諏訪中央病院に鎌田實医師がいる。チェルノブイリの救援活動のため全国を講演活動されているので、お話を聞かれた方もおられると思う。

その鎌田医師の著書に、「がんばらない」という本がある。病院に知的障害者の書がかかっている。その中にこの「がんばらない」というのがあるそうです。
僕ら医療者が重症な患者さんや末期の患者さんについ口に出してしまう言葉が、「がんばろう」「がんばりましょう」という言葉であるという。

この言葉に勇気を奮い立たせる患者さんがいる半面、今まで精一杯頑張ってきた、そして末期を迎えた患者さんにとって、頑張れという言葉はやりきれない言葉である。こうこれ以上頑張れないときにこの言葉をいわれると絶望感が襲ってくるのである。

お母さんが子供たちによくいう言葉の一つが、「もっとがんばりなさい」という言葉である。これは悪気はないのだが、頑張らなければいけないという、「かくあるべし」を患者さんや子供たちに押し付けているのである。

ある患者さんから、この言葉は不思議な勇気を与えられるといわれたそうです。「あなたはあなたのままでいい」「競争しなくてもいいですよ」といわれているようだ。と言われたそうです。病気と闘わなければならないという「かくあるべし」重圧から解放されて、肩の荷が下りるそうです。

確かに本人が目的や目標を見つけ出して、少しでもそれに近づこうとすることは大変意義があることです。その努力が生きるという意味かもしれない。
ところが他人が、人に向かって、「あなたは頑張らなければいけない。」などと声高に叫ぶことは、「かくあるべし」の押し付けであって思想の矛盾に苦しむ。百害あって一利なしと心得たいと思います。





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Last updated  2013.03.21 07:07:16
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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