森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.04.16
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山崎房一さん(故人)の「どんどんほめればグングン伸びる」という本の中から「かくあるべし」を考えてみたいと思います。

あるお母さんの話。娘の麻里が変わり始めたのはささいなことでした。娘は社会の西山先生が嫌いで社会の時間になると保健室にゆき、ペットで頭から毛布をかけて寝ているのです。
西山先生は度重なる娘の態度に我慢できなくなったのでしょう。毛布をはぎ取りビンタをくらわせました。その日、娘は大声で泣いて帰りました。
私は、「西山先生がいわれるように、麻里ちゃんがちゃんと勉強しないからよ」というと、娘は「クソババァ、何をぬかすか」と手あたりしだいしだいに物を投げつけて荒れてしまったのです。私は何か問題を起こすと、いつも学校側に立ち先生の味方をして娘を責めていました。山崎さんの子どもとの接し方の講座を受けて、今まで「麻里をかばってやらなかった」そう気づいてから、今後はどんなことがあっても、徹底して無条件で麻里の味方をしてやろうと肝に銘じました。

また同じようなことがあって、娘は泣いて帰ってきました。
私は、「どんな理由があったにせよ、麻里をなぐった西山は絶対に悪い。もう頭にきた。お母さんが麻里のかたきをうってやる。」ここぞとばかり語気荒く、娘にすごみをきかせて、西山先生への怒りをぶっつけてやりました。
私が本気であると思った麻里は、「お母さん行かないで。私が悪いの。先生が叩いたのはこのぐらい。別に痛くはないの」と私の胸に顔をうずめてきました。お母さんと麻里に呼ばれたのは何年ぶりのことでした。

どんな問題児でも、「かくあるべし」で対応しないで、ありのままの子どもを受け入れる。親の力で子供を変えよう、あるいは治そうとしないこと。もともとそんなことは不可能なことだから。見栄も外聞も全部捨てて、母親としてこの子の味方になってやるという覚悟。地獄の底までも一緒に行ってやり、無条件で徹底して子供を守ってやる。この態度が子供に安心感を与えて前進していくことになります。

「かくあるべし」を押し付けることは、戦場で目の前の敵と戦わなければいけないのに、後ろから味方が、自分たちに鉄砲を放っているようなものです。闘う力は一挙に奪われて、無気力でおびえの強い子供になってしまいます。





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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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