森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.04.30
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子供の3つの成長の発達段階を踏んで大人になっていない人は、体は大人になっていますが、心理的には幼児のままというジレンマがあります。それは成長段階を乗り越えていないと、そこで足踏みをして先に進めなく、停滞してしまうからです。

多くの親は子供の教育の学習はしていませんので、自分なりにそれぞれ思い思いに子育てをします。心身とも立派に成長して、社会に適応して、自立してくれればよいのですが、必ずしもそのようにはなりません。むしろ子育ての途中でいろいろと問題がでてきます。それが一般的です。私たちが神経症に陥った原因の一旦もあると思います。

問題を抱えて大人になった人が、それにどう向き合っていけばよいのでしょうか。
まず一番大切なのは、その事実をよく観察して、その過程を正しく認識することです。
親の教育を非難することではありません。ましてや自己否定を深めていくことではありません。
自分の立ち位置、状態を正しく掴んで自覚を深めていくという事です。
3つの成長過程で親との関わりはどうであったのか。うまく関わりを持てて一つ一つクリアーできていたのか。問題があったとすれば、どの段階でどういう状態であったのか。
その結果として現在噴出している現象はなんであるのか。

以上をよく整理してみることです。私の場合について書いてみます。

父親の私への接触は、非難、説教、命令、指示、禁止、叱責を前面に打ち出していました。
そして中学生のころから、手に負えないと思ったのか、子供のことは一切母親任せで、放任主義を貫いていたようです。
男の子の場合、成長過程における父親との接触は大変重要です。
父親によって、男のたくましさを身につけます。社会への適応力、勇気、責任感、協調性、積極性の基礎を学びます。私にはこれらを学ぶ機会が閉ざされていました。

その結果、いじめられても反発したり逆襲を企てたり、あるいは一杯喰わせたり、相手を懐柔させたりといった手練手管を用いることなく、ただ耐えるだけ、我慢するだけの人間になってしまいました。
耐えて我慢する生活はストレスがたまります。
そういうストレスが積もり積もって他人を怨むようになります。
またそうした困難な状況から逃避するようになります。
引っ込み思案になり、孤独な生活に甘んじるようになります。
これでは協調性、リーダーシップは育ちません。
大人になりある程度会社などで過ごしますと、責任ある立場に立たされます。


さらに親の後ろ盾がないと、何か問題が起きた時は、自分で自分の身を守らなくてはいけません。
本来は目的に向かって突進して、問題を打開してゆくべきなのに、自分を守ることに汲々としてしまいます。親に見放された状態は不安です。積極的で自主的な行動にはなりません。意識が内向化して、自分のことに自信が持てません。つまり自己否定、自分嫌いに陥ってしまいます。
親の指示命令でイヤイヤ動いていると、自分は我慢してやっているという心理状態になります。もし仮に他人がそれをやらないと、とても他人を許すことはできません。他人に「かくあるべし」を押し付けるようになります。他人との間に軋轢が生まれて、他人が嫌いになります。他人は敵。他人を怨むようになります。
長くなるので、続きを書きます。






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Last updated  2013.04.30 06:46:36
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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