森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.07.25
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その人たちの仕事の取り組み方の特徴は、義務感でおこなっていると思う。
自分から積極的にやっているのではなく、やらされているという感じが強い。

いい例がある。
ある刑務所でレンガ積みの仕事をさせた。一か所にきちんとレンガを積ませる。次にそのレンガを崩して100メートル先に運ばせる。そしてそこでまたレンガを積ませる。出来上がるとまた崩して、元の所に運ばせる。そこでまたレンガを積ませる。積み終わったらレンガを崩す。これを永遠に続けさせる。意味のない仕事である。自主性も積極性も何も生まれない。生まれるのは心身の病気である。
もし自分のやっている仕事がこんな仕事だとすると、胃潰瘍などの体調不良、心の病を発症するだろう。

この問題を森田理論ではどう考えるのか。
森田でも最初の行動は、イヤイヤ、仕方なく、ボツボツとやることをすすめている。
ところが、そうしてやり始めた仕事がいつまでも「お使い根性」ではいけないという。
つまりいわれたから仕方なく仕事をするというのが、継続するというのはダメだといっている。

最初は少しでもよい。そうすれば弾みがついてくる。その割合が増えてくればよい。
ここが肝心なところである。大事なポイントである。

例えばはたきで埃を落とす。言われたからいつまでも仕方なく、機械的にしていては進歩はない。
少し真剣になれば、一か所にあるゴミをはたけば、部屋全体に埃がまき散らされることに気づく。
すると、掃除機で吸い取った方がよいのではないか。あるいはテッシュやぬれ雑巾で拭きとろうかなどと考える。

つまり最初はイヤイヤ始めた仕事でも、少し仕事に身を入れて、一心不乱になることによって、気がつくことがある。見つけられたことがある。新しい発見があるということだ。
それに基づいて「感じ」が湧き起ってくる。こうしてみたい。むずかいかもしれないが挑戦してみたいなどの感情が起きる。それに手をつければ「感じ」がさらに高まる。これが自主的、積極的、生産的、創造的な行動へと発展してゆくのである。これこそが人間が活き活きと、自分の人生を生きていく道であると思う。
森田の考えを取り入れて、仕事に取り組んでいくことをお勧めします。






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Last updated  2013.07.25 06:49:26
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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