森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.08.21
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ガリレオ・ガリレイは、「見ないと始まらない。見ようとしないと始まらない」という言葉を残しています。これは森田理論を学習しているものからするととても重い言葉です。それまでは天動説が世界の主流を占めていました。つまり人間は、自己中心的に自分を中心に太陽さえも地球の周りをまわっていると考えていたのです。現代の人間からするとあきれて反論する気力もわきません。でもガリレオ・ガリレイは地動説を唱えて、「それでも地球はまわっている」と主張した為処罰されてしまったのです。事実に正直に生きた人でした。望遠鏡で観察しすぎて最後には目がやられたそうです。

人間は事実を反論する前に、なぜ事実を調べようとしないのでしょうか。私たちも事実は見なくたって分かっているじゃないか。観念で解釈して、すぐに分かったようなふりをして、対策を立てようとします。事実関係を確かめるよりも、すぐに対策を立てたがります。

森田を学習した人は、分かっている事でも、一端事実をこの目で確かめる。現地に出向いてみるという態度は身につけたいものです。
事実を確認しないで、すぐに結果を断定する。結論を急ぐ、とりまとめを急ぐ、要するに君の言いたいことは何だとせまる、すぐに多数決で決着する。こういう方向は慎みたいと思います。そういう方向で動くというのは反森田的な考え方です。

森田先生はいつも事実の羅列です。膨大な事実の前に自分の意見というのは加えておられないのです。森田先生は18歳のときからずっと日記を書いておられました。簡潔に1、2行ものが多く、簡単なものはいつ起きて、いつ寝たとだけ書いてある。事実の羅列だけです。感情的、気分的なことは書いておられません。例えば年賀はがきの枚数について。書いた原稿の枚数について。完成するまでの日数について。病院へ行く道すがら食べたアンパンの数について。父からの仕送りの額について。ちなみに総額2587円だった。自分でこれをためるのに8年かかったといっている。
妻とのセックスの回数について。月末には集計までしておられます。誰だって隠したいことはある。森田先生にはそれはない。事実を具体的にということに徹底してこだわっておられたのです。
事実を観察する。事実をどこまでも掴みとろうとする執念は、最初に取り組んでゆきたいところです。






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Last updated  2013.08.21 07:46:00
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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