森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.08.28
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森田先生は後年感情にはリズムがあるということを研究されていました。
自分でもダンスをされ、ダンス教室にも関心を持っておられました。

そもそも我々の注意作用には、緊張と弛緩のリズムがあって、一つのことに対して、いつまでも同じ強さの緊張で、注意を集中し続けることはできない。視覚でも聴覚でも、ある一定の物あるいは音に対して無理に注意を集中していると、初めはそれに注意が向いているけれども、いつとはなしに注意は散漫かつ、漠然となり、無意識の状態になってしまうのである。

これは感情の法則3に該当します。「感情は同一の感覚になれるに従って、鈍くなり不感となるものである。」逆にいえば注意をあることに集中しておきたいときは、一端注意を別のものに向けてゆれば、そこで新たな緊張感が生まれてくる。しばらくして元に戻すとよいということです。実際に自分の経験で確かめてみてください。

森田施設に入院したとき、まず1週間の臥褥があります。気晴らしになることはいっさいやめてただ寝ているだけというものです。
これは弛緩状態を一週間も続けると、退屈でいてもたってもいられなくなります。この状態は裏を返せば、体と心の中に活動のエネルギーをため込んでいるというふうに考えることができます。体と心のリズムを利用しているのです。

これは生活の中に応用することができます。
例えばあと一カ月で大事なイベントを控えているとします。すると一ヶ月後には心身の状態、モチベーションを最大に持っていけばよいということが分かります。この弛緩と緊張のリズムを作り出してやればいいのです。

例えば最初の20日ぐらいで徹底的に問題をつぶして準備をします。へとへとになるぐらい成功のためのシュミレーションを繰り返します。緊張感を保ち続けるのです。そして10日前ぐらいになると、急にそのことは一切忘れて他のことをするのです。そして3日ぐらいになってそろそろウォーミングアップを開始して本番を迎えるというものです。


これが反対に5日ぐらいまでに神経をピリピリさせて、ある程度成功のめどが立ってしまって、本番を迎えるころにモチベーションが下がってくるという局面を迎えるのは得策ではありません。とくにスポーツなどでは決してよい結果が得られません。
ご自分でも生活の中で確かめて、取り入れてみたらいかがでしようか。





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Last updated  2013.08.28 05:57:27
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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