森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.10.20
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「本当のバカになってはいけないが、バカができる人間なれ」という人がいます。

統合失調症などの器質的な精神疾患や、認知症になって脳に異常をきたすと、本人はもとより、周辺で世話をする人たちも大変です。このことを言っているのでしょうか。

一方バカができる人間というのは全く違います。
自分のしでかしたミスや失敗などを隠したりしない。欠点を隠さない。
ありのままの自分をいつもさらけ出すことができる。
回避したり逃避したりしない。起きてしまったことは仕方ない。やりくりしようと思わない。
親、兄弟、友達、同僚、上司、先生など世間の人に知られて非難されたり、バカにされたり、能力のない奴だと蔑まれたりしても、その通りですと認めることができる。
なかなかできないことですが、これができる人は、バカができる人であり、とても魅力のある人です。

これを生活の中で実践した人がいます。長田百合子さんという方です。

そんな中私を見てヒソヒソと悪口をいう子たちに、ニコッと笑って返すようになったのです。
するとみんながいいはじめました。「おまえ、なにををわらっとるんや。お前のことをいっとるや。バカとちがうか。」その言葉を引き出して、私は「勝った」と思いました。

私はいつも母がいっていたバカが演じられるようになった。嬉しく思いました。
するとバカなんかいじめたって仕方がないと、だんだんだんだん私をいじめる子が少なくなってきました。こうして中学3年のころにはいじめがすっかりなくなっていったそうです。

この話を聞くと、対人恐怖の人は、バカができない。
あまりにもプライドが高く、欠点や失敗をあからさまにさらすことができない。
神経が他人の思惑ばかりに集中して、ますます葛藤や悩みを拡大再生産させています。

長田さんのように、隠しごとなんか何にもしない。できなくても意識してバカを演じる役者になる。
これはまず集談会で試してみることをお勧めします。
集談会では欠点、ミス、失敗した話を面白く脚色して話す材料を用意してみる。
そして、次にはどんな面白い失敗談の話をしようかなと思えるようになると、対人的な悩みはずいぶん楽になると思います。

10あれば、そのうちの1つか2つやりやすいところから取り組んでみてはいかがでしょうか。
集談会でできるようになると、学校や職場でもできるようになります。
どうしてあんなことを必死になってやりくりしたり、隠したり、回避したり、逃げまくっていたりしたのだろうかと振り返ることができるようになった時、対人的な悩みはぐっと少なくなっているはずです。
これが森田理論では、「かくあるべし」を少なくして、事実を受け入れて、事実に服従するということなのです。






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Last updated  2013.10.20 07:04:35
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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