森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.10.29
XML
カテゴリ: 最新の脳科学
NHKの番組に病の起源 うつ病という番組があった。
集談会でもうつ病の方も来られます。
またうつ状態という人は私も含めてたくさんおられます。
何しろ日本には100万人のうつ病の患者がいるという。
この番組はそうした方たちに大変役に立つ内容でした。
見ておられない方のために説明してみようと思う。

脳に扁桃体というものがある。
扁桃体の役割は、不安、恐怖、悲しみを受けた時ストレスホルモンを出す司令塔となっている。
これが魚にあるおかげで、魚は天敵から素早く身をかわして逃げることができる。

こんな実験がある。ゼブラフィシュという小魚を、天敵であるリーフフィシュと一緒に水槽に入れると、最初は逃げ回るそうだが最後は逃げることをしなくなる。
つまりストレスホルモンが過剰に出続けた結果、脳の委縮や破壊が起こり。意欲や行動がなくなってきたのである。

孤独というのも「うつ」の原因になる。
チンパンジーは群れで生活している。助け合いながら群れで生活する方が、生き延びるためには都合がよいのである。
ところが何かの都合によって隔離されたチンパンジーは、扁桃体からストレスホルモン過多となり「うつ病」を発症する。

次に人間は脳が発達して記憶できるようになった。
普通一週間前に食べた食事のことは覚えている事は少ない。
ところが強い不安、恐怖を扁桃体で受けると、その刺激はトラウマとなって海馬などにしっかりと記憶される。
同じような場面に遭遇すると、予期不安がでてくるようになるのである。その間ストレスホルモンは出続けることになる。

また人間は言葉を使うようなった。すると他人からの不安、恐怖、ストレスなどの話を聞くと、扁桃体が激しく活動するようになる。

この4つがうつ病の発症に関係がある。


アフリカに狩猟民族のハッザ族がいる。
この人たちはうつ病とは無縁の人たちである。調査してみると、ハッザ族は獲物をとると公平、平等に分け与えるそうだ。
協力して狩猟し、平等に分配するというのは、天敵から身を守る、孤独にならない、不安や恐怖をやわらげることにつながり、決して扁桃体の暴走にはならないという。

現代人は公平、平等を破壊して、貧富の差を広げて来た。生まれた時から競争社会、ストレスの多い社会に身を置かざるを得ず、人間の進化の過程で身につけた記憶力、言葉がさらに輪をかけてうつ病の発症の原因となっていたのである。

番組では、挨拶、ふれあい、地域とのつながりなど温かい人間関係を築くこと。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.04.06 19:24:50
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

知らぬ間に立派な大… 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: