森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.11.17
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我々は常に快楽を追い求めている。物質的欲望、飽食の世の中である。
さしずめ現代人は金もうけ、拝金主義、利潤追求にとりつかれている。
金もうけのためなら、生活なんかどうなったって構わないという風潮である。

本来自分たちの生活を改善して、精神的に安定して、生きがいを持って生きていくという一番大事なことが忘れ去られてしまった。
戦争をして人を殺したって構わない。自分の国が豊かになるためには、よその国を犠牲にするのは当たり前。
世の中がそのサイクルで回っていると、どうしてもその影響を強く受けてしまう。

最近読んだ「農をめぐる旅」という本にこんなことが書いてあった。
霜降り肉というのは、牛を一種の病気にして作りだすのだという。
ビタミンをやらなかったり、草をやらなかったり、光を当てなかったり、外部の人からは見えにくいのですが、牛をいきものとしてみるのではなく、高く売れる肉を作り出すことだけが目的になっている。


またブロイラーには抗生物質が使われています。
鶏は腸内の微生物によって成長が抑制されるということがあって、その微生物を殺すために抗生物質が使われているのです。
一刻も早く太らせて出荷したいという人間の欲がそうさせているのです。
もともと腸内微生物は、外部からの病原菌の侵入に対して鶏の体を守る防御機能として役に立っているものだったのです。今や卵を産む鶏にしても「抗生物質漬け」となっているそうです。

これらについて森田理論はどう考えているのか。
我々は不安にとりつかれて本来の欲望を見失って、不安と格闘しています。
また一方では、本能的欲望は野放しにして、物質的欲望にどっぷりつかった生活をしています。
我々には、本来は生命の危機という大きな不安を感じる力を持っています。
その貴重なシグナルを、もっともっと建設的に活かすようにしたらどうでしょうか。
つまり人間の本能に近い欲望を野放しにしておくことの弊害をよく観察することだと思います。
この拝金主義というのは、いずれは人類の滅亡につながります。


でも、それが暴走を繰り返すことは絶対に避けなければなりません。
そのためには、人間に備わっている不安、恐怖を最大限に活かして、歯止めをかけて調和のとれた社会を築いてゆくことではないでしょうか。
私は「欲望と不安」はこのように活かしていくことを提案したいのです。





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Last updated  2013.11.17 10:35:47
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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