森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.04.11
XML
つぎに変化流転の中には2つの法則がある。これも押さえておきたい法則である。
一つは変化流転は「リズム」の中で行われているということである。
もう一つには「恒常性」を求めているということである。

リズムについての説明から始めよう。
リズムについては音楽の二拍子、三拍子、四拍子のことを思い浮かばれる人が多いと思う。
音楽では強弱である。またはそのバリエーションのことを言う。
そしてそのリズムは繰り返えされている。
さらにリズムは繰り返しながら、元へと戻っているということだ。
心臓の動きなどはその通りである。あるいは血圧なども昼間は高く、夜は低いこともそうだ。

ホルモンも昼間はアドレナリン優位だが、夜になるとセロトニン優位となる。

森田先生は全集第5巻の131ページで、守田宝丹の「身家盛衰循環之図」を説明されている。
つまり家系にも自然の波の中に身を任せていると、浮き沈みが繰りかえされているといわれているのだ。

人生はよく波に例えられる。波はうねりである。
船が波の上に打ち上げられると、次には必ず波の下に打ち付けられる。
荒れた海では、大きなしぶきが甲板をさらう。難破するのかと思うと、次には波の上に出てくる。
そういうリズムを繰り返しながら少しずつ前進しているのである。

このリズムがないとどうなるか。実に味気ないものになる。
蒸し暑いときの自然の風は気持ちがよいが、クーラーや扇風機の人工の風は嫌がる人が多い。
これはリズムがなく、変化がない強制的な風だからだ。
変化があるということは、人間にそれに対応する精神の活動を促すのである。

ゆらぎは人間の心に安心感をもたらしているといわれる。

つぎに恒常性について考えてみよう。
人間の体にはある一定の範囲内で、微妙に変化し続けている。
しかし変化が大きくなると、常にもとへと戻ってバランスをとろうとする。
正常であり続けようとする力が働いてくることを言う。

森田理論学習でいう精神拮抗作用のことである。これはみなさんよく学習されてご存じのことだろう。

変化流転という自然現象はバランス、調和を求めた動きのことである。
地震は嫌なものだが、人間を陥れてやろうという気持ちはない。
自然のバランスを取り戻す法則の通り動いているだけのものである。

これらの法則を踏まえると、原則として変化を止めるということは無謀なことである。
それよりも、変化に素早く対応できる生活態度を養成することが肝心である。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2014.04.12 17:12:57
コメント(0) | コメントを書く
[森田理論の基本的な考え方] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

知らぬ間に立派な大… 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: