森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.04.14
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カテゴリ: 森田番外編
板村真民さんに「冬がきたら」という詩がある。

冬がきたら
冬のことだけ思おう
冬を遠ざけようとしたりしないで
むしろすすんで
冬のたましいにふれ
冬のいのちにふれよう
冬がきたら
冬だけが持つ


人間を季節にたとえると、私は晩秋に差し掛かったところだろうか。
何もわからないが希望があった春。
やることなすことすべてに自信が持てなく、神経症で苦しかった夏。
そして神経症を克服して、人生の楽しみを味わうことができるようになった秋。
振り返ればあっという間の出来事であった。

この先には冬が待っている。冬は過酷である。第一寒い。寒いと風邪をひいたりして体調を崩す。
また体が縮こまってしまい、心もそれにひきつられてしまいそうだ。
外に出ることが億劫になる。自然に家の中にこもるようになる。
何も楽しいことは一つもないような悲観論に陥ってしまう。
そうして体や心が徐々に衰退して枯れていくのか。そしていずれ死んでしまうのか。
その進行スピードを少し遅らせることが私にできる精一杯のことなのか。


冬には冬のよさ、楽しさがある。札幌では雪まつり、東北ではかまくら、雪合戦。
スキーやスケート、温泉に浸かる、鍋物のおいしい季節は冬である。
こたつに入ってゆっくりと団欒の時間が持てるのは冬ならではの楽しみだ。
嫌な季節であるという前に、冬という季節の意義、存在価値を見つけることが大切なのではなかろうか。

板村さんはその冬に向き合おうといわれる。

その自分を自己嫌悪したり、自己否定しないで、その事実に向き合おうといわれている。
そういう衰えてきた自分を自覚して、認めることができることは大切だと思う。
そこを土台にして生きてゆけるからである。

集談会でも「もう私は歳だから、勉強会には参加しない」という人がいる。
足が動く、ボケたりしていなのに自分で限界を設けて、縮小再生産の道へと自分を追いやっているのである。
そういう生き方だけは避けたいものである。
そういう人は森田理論学習が不十分だったのではなかろうか。
生涯一捕手ではないが、生涯一人間として生きていくことを教えているのが森田理論であると思う。





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Last updated  2014.04.15 06:15:47
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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