森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.06.11
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カテゴリ: 生の欲望の発揮
これは森田理論で言えば、不安や恐怖に取りつかれて、なんとか払拭しようと努力をしてみるものの、どうすることもできずにうなだれて意気消沈しているようなものです。
手段の自己目的化を起こして、神経症にまっさかさまのパターンです。
そうなると本来の目的である生の欲望の発揮は置いてきぼりになります。

過去に悩み将来に取り越し苦労していると、今現在がおろそかになります。
エネルギーがそちらのほうに浪費されるからです。
今現在をおろそかにして、どうにもならないことに精力をつぎ込むことはいかにもばかばかしいことです。

また、人間はもともと完全、完璧という存在ではありません。
ミスや失敗をしないような人はいません。
自分の生存欲求を満たすために、ある意味では自己中心的です。

その結果として、間違った行動は必ず発生します。
これはあなただけではなく、すべての人が経験していることなのです。
いつまでも記憶に残ったその強烈な不快感をなんとか取り除きたいと思うことは、生の欲望の発揮を忘れて不安と格闘して神経症になるようなものです。

我々が心がけたいことは、その多くの忌まわしい記憶を反省材料として、今に活かすことだと思います。
どこがよくなかったのか、どうすればよかったのかと原因を分析して、失敗を今後のために役立てることです。
今現在の子どもとの関係、親との関係、夫婦の関係、会社や学校での人間関係、目標への取り組み方、職業の選び方、金銭の使い方、時間の使い方、自分の所有物の活かし方、欲望の制御方法などに活かしてやればよいのです。
忌まわしい過去を現在に活かすことができれば、過去の忌まわしい出来事はそれによって相殺されるようになります。本来、記憶の機能が人間に備わっているというのは、その記憶を活かして現実をよりよいものに変革していくためのものです。
文化や文明の発達というのはそういう歴史の繰り返しのことを言います。
ですから過去の忌まわしい、消し去りたい記憶は、それらに学び今現在の自分の生活に活かすという態度で臨みたいものです。
自己否定、自己嫌悪、罪悪感から解き放されるためには、そうした生活態度が欠かせません。





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Last updated  2014.06.11 06:50:05
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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