森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.01.19
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カテゴリ: 認識の誤り
神経症の人は物事を両面感で見ることができません。
物事にはプラス面とマイナス面がありますが、マイナス面ばかり見てしまう傾向があります。

たとえば訪問営業の仕事をしているとします。
プラス思考の人は、断られてもそんなに心にダメージを受けません。
自分に必要ないものなら断る、という相手の自由を認めることができます。
断られたからと言って表情が一変するということはありません。
必要としている人を早く見つけて、契約を勝ち取るぞと一生懸命になります。
過去の成功体験を思い出して、アプローチ、商品の説明の仕方、締結の言葉などをさらに工夫してゆきます。
そしてさらに成功体験を積み重ねていくことができます。

体を使ってしんどい思いをしなくても済むし、契約をとれば達成感も味わえるし、会社での評価も上がる。
ライバルとさらに競って成績を伸ばしたい。
プラス思考の人は、面白そう、自分もやってみたい、どうしたらできるのだろうかと前向きな考え方です。

これをマイナス思考の人はこのようには考えません。
めんどくさそう。自分には出来ない。難しすぎる。やりたくない。
先入観でもって無意識のうちに拒否しているのです。
こんな状態で、訪問セールスに出かけると、最初から逃げ腰となっています。
自分を守ることに神経を研ぎ澄ましているのです。
きっと相手は冷たい言葉で断ってくるに違いない。
断られるのが怖い。傷つくのが怖い。だから訪問したくない。
断られると、相手を人間性のかけらもない非情な人間とみなしてしまいます。

その態度を見て相手は、ますます劣悪なセールスマンだと思ってしまうのです。
悪循環が延々と繰り返されるのです。
無意識のマイナス感情は、表面上どんなに取り繕っても顕在化してくるのです。

いつもマイナス思考をする人の特徴は、森田で言う「生の欲望の発揮」という気持ちを持つことができません。自分を防御することばかりに注意を向けています。
サッカーでいえば、攻撃するのを中止して、ゴール付近に選手を集めて防御を固めている状態です。

でも何かの拍子にゴールを割られると立ち直ることができないほど落ち込んでしまいます。
また仮にゴールを割られないとしても、絶対に勝つことはできません。
勝とうとする意志を持っていないからです。
サッカーは勝とうとする気持ちとゴールを守るという2つのバランスがとれていないとダメなのだと思います。森田では、このバランスの学習は、「欲望と不安の関係」「精神拮抗作用」を深耕することです。
そして認識の誤りを自覚することから始まります。





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Last updated  2015.01.19 06:19:25
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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