森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.02.01
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普通の人は理想と現実、他人と自分、昔と現在を比較しています。
比較するだけなら良いのです。
現実をよく観察してその違いをしっかりと自覚することになるのですから。

でも人間は比較すると同時に理想、他人、昔の方が良くて、現実、自分、現在の方が良くないと勝手に判断する傾向があります。
判断するだけならまだよいのです。問題はこの先にあります。
良くない現実、自分、現在の状況を良いと判定した理想、他人、昔に変えようとするのです。
今すぐに変えないと気分がすっきりしないのです。
その際自分の存在価値は無視しています。
利用価値、経済価値、評価価値という物差しで推し量っているのです。


このような悩みを全く感じない人がいます。
それは幼児と認知症にかかっている人です。
それは「かくあるべし」という考えがもともとないからです。
また他人と比較することがないからです。
昔のことと比べようにも経験や記憶がないのです。

つまり脳の記憶の機能低下が起きている、あるいは経験不足によって記憶の蓄積がないのです。
つまり今現在を理想、他人、昔と比較することができないのです。
比較しないから良い悪いの是非善悪の価値判断はしないのです。
世間常識に振り回されることはありません。
あるのは今現在だけなのです。
その時々の欲望、思いつきで衝動的な言動をすることになります。


でもここで参考になることは、今現在になりきって生きていくと苦悩や葛藤からは解放されるということです。我々大人は、あまりにも今現在をおろそかにしています。
観念や他人、過去のしがらみに振り回されて、自分で勝手に苦の種を作り出して、自作自演の苦の人生を演じているのです。
そこで森田理論の出番です。
ここから抜け出るには、良い悪いの是非善悪の価値判断はしないという態度を身につけることです。
当然「かくあるべし」ではなく、現実、現状、事実本位の態度になります。

昔を懐古するのではなく、今現在を大切にして生きていくことになります。
これを森田理論学習が教えてくれているのです。





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Last updated  2024.06.02 00:01:08
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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