森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.02.16
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カテゴリ: 森田番外編
近畿全域を股に掛け、結婚相談所を通じて次々に結婚を繰り返していた筧(かけひ)千佐子という人がいる。
かつて千佐子と婚姻あるいは内縁関係にあって死亡した男性は10人を数える。
手にした遺産は総額で10億円ともいわれる。その多くはこの10年内に集中している。
10億以上もの遺産の使い道としては、娘にマンションを買い与えたりしていた。
でも遺産の多くはFXの投資で失っているという。
挙句の果てに借金を重ね、生活保護も受けていたという。

遺産目当ての殺人事件ではないか。きっとそうだろう。これがもし事実だとすると許せない。
死刑にすべきだというという人が多い。でもこれは早計だ。証拠が完全ではないからだ。

4人目の夫・筧勇夫さんに対する殺人罪で起訴されが、テレビのインタビューでも一貫して容疑を否認していた。

日本では証拠がないと起訴できない。罪を償わせることができない。
このケースも練炭殺人の木嶋佳苗容疑者のように状況証拠だけで起訴に持ち込むのかと思っていた。

本人の自白だけ、あるいは状況証拠だけというのは実に心もとない。裁判が長引く。
取り調べ段階で容疑を認めても、裁判で否認というケースは過去何回も繰り返されてきた。
森田でよく言うように言葉だけでは信用できない。裏付けとなる事実の立件が欠かせない。
相手には弁護士がついているのだ。被告人の立場に立ち、矛盾点をついて最大限の弁護をしてくる。
現在警察の取り調べでは、供述の矛盾点を理詰めで突かれて、関与を認めたかと思うと、時間をおいてまた否認に転じるなど、揺れ動いているそうだ。

全面自供を躊躇させているのは子どもの存在だという。
千佐子容疑者には、20年前に死亡した初婚の相手との間にもうけた一男一女がいる。
子供たちは成人して独立しているが、潔白を主張する千佐子容疑者を信じている。
容疑を認めてしまえば、子供たちに迷惑がかかると思っているようだ。


それは2人の体内から青酸化合物を検出しているからだ。
さらにきちんと立件していくためには、殺害に使用された青酸化合物の入手経路とその時期だ。
千佐子容疑者が言い逃れできなかったのは、昨年の夏、業者に頼んで処分しようとした園芸用プランターから、青酸化合物が付着した袋が押収されたという事実だ。
これは本人も認めており、入手に関する供述もなかったわけではないが、その都度、裏付けに走ったものの、入手ルートの解明には至っていないという状況であるという。
我々の葛藤や苦悩は、事実を確かめないで、先入観や決めつけで物事を判断して、後で後悔することが多い。







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Last updated  2015.02.16 07:10:40
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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