森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.03.26
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カテゴリ: 最新の脳科学
神経症やうつに陥ると思考方法が次のように偏ってきます。
1、考えることが無茶で大げさであり、論理的に飛躍しすぎている。
2、マイナス思考、ネガティブ思考一辺倒である。そして自己嫌悪、自己否定に陥っている。
3、事実を無視して、実態から遊離して勝手に決めつけをしている。
4、完全主義、「かくあるべし」思考に陥っている。
こうなると事実から遊離して、毎日生きていくことがつらく、人に会うことが恐ろしくなります。

これを脳科学で見てみましょう。
大昔私たち人間は他の肉食獣と闘って生き伸びていかなくてはなりませんでした。
絶えず周囲をうかがい、びくびくしながら生きていたのです。

脳では五感、扁桃体、海馬、大脳新皮質の神経細胞のネットワークが強化されました。
絶えず不安や恐怖にさらされながら生きていたのです。
神経伝達物質としては、アセチルコリン、ヒスタミン、ギャバ、ノルアドレナリン等が多量に分泌されていました。

その後人間の進化に伴い、側坐核、腹側被蓋野から大脳新皮質につながる快楽神経というものが生まれました。いわゆるA10(エーテン神経)といわれるものです。
この神経が活性化されると神経伝達物質として、ドーパミン、セロトニン等が放出されます。
ギャンブル、アルコール、セックス、覚せい剤などはこの神経を活性化させるものです。

現代人は感情面では基本的にこの二つの神経系を備えています。
ところが神経症やうつになると不安や恐怖に反応する神経伝達経路が強化されてしまいます。
道路の拡張工事を行い幹線道路として存在感を見せつけている状態です。
一方エーテン神経は町道等に格下げされてめったに車が通らない道になっているのです。
つまりバランスが崩れているのです。


そういう場合は、今取り組むべきことは、二つの神経系のバランスをとることだと思います。
SSRI等に頼ることも一つの方法ですが、基本的には生き方を変えるという事です。
まずは自分の身体が喜ぶこと、気持ちが楽になることを生活の中に取り入れることです。
酒を飲む、薬物に頼る、セックスをする、グルメ三昧、旅行三昧を楽しむことも一つの方法ですが、刹那的でつかの間の幸せで終わってしまいます。
本来は日常生活の中で、ほんの些細なこと、ほんの小さなことに、ささやかな幸せを感じる方が長続きしますし、より安定してくると思われます。


その後打ち上げがありました。宴たけなわになったころ世話係の人から余興を催促されました。
そんな時、阿波踊りや自分の隠し芸を即興でできる人が何人もおられました。
森田先生と一緒です。
こうした一人一芸ができる人は普段からエーテン神経の活動が活発なのだろうと感じました。





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Last updated  2024.04.06 11:38:08
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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