森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.04.21
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カテゴリ: 行動のポイント
私は以前買掛金管理の仕事をしていた。
これはメーカーからから仕入れた商品代金を1カ月ごとに集計して支払いに回す仕事であった。
全部で支払先は100社ぐらいあった。
メーカーからの請求書と私の会社の仕入元帳が一致していればそのまま支払いに回せばよい。
これほど楽な仕事は無い。ところが多くの場合金額が合わないのである。

するといちいち個個に照合して、一致していない部分を探し出して明細表を作らないといけない。
違算明細書といわれるものである。どうして違算が発生するかというと2つある。
不良品、不具合品が発生する場合である。その場合は返品、再発注が絡む。
また普通の正規の値段でなく、営業が交渉して割引価格で購入するケースがある。

主力仕入先になると1カ月の仕入れが500件以上にもなる。
そのうち何割かは特別価格での仕入れとなる。

だからメーカーの請求書通り支払う事はまずない。
請求額から違算を差し引いたものが当社の支払金額となる。
ところが厄介のことが起きる。メーカーからの苦情がくるのである。
当然理由を説明しないといけない。

理由としては返品が遅れたり、紛失するケースがある。
そうなるとメーカーからの取り消し伝票はこない。
再発注分と合わせて二重に請求されることになる。
当社は二重に支払いをすることはできない。
仕入れと売り上げは連動しているからである。


またメーカーの営業がそんな法外な割引は承認できないという事が起きる。
営業が勝手に見込み発射で仕入れ額を確定させているのである。
そういう問題が数多くあるのである。

一つ一つは小さい問題である。
ところがこれをまあいいだろうなどとそのまま放置していると地獄を見ることになる。

なかなか絡みを解きほぐすことができなくなる。

そうなると最後には業務遂行能力なしとみなされて異動されられたり退職を強要されたりする。
この仕事は粘り強い神経質者に向いた仕事かもしれない。
細かいことを大切にして、問題解決の糸口を見つけて、違算発生の次の一ケ月の内に処理しておくことである。

ここが最大にして唯一のポイントとなる。
返品は確実にメーカーに返して取り消し伝票を入れてもらう。
値引き要請に対して確実に赤黒伝票を発行してもらい違算を解消しておく。
すると原則として当月で違算がすべて片付くことになる。
次の月は当月の違算だけになる。すると仕事はかなり楽になる。
また新たな気持ちで仕事に向かうことができるのである。

これを自分の怠慢で放置することもできるが、自分で自分を窮地に追い込んで苦しめることになる。
小さい仕事をいい加減扱わないで、丁寧にお金を取り扱うように対応していけば、仕事が面白くなる。
こういう状態は「仕事に追われる」のではなく、「仕事を追っている」状態である。
仕事が楽しい。仕事にやりがいを感じる。そういうことができる人は何人もはいない。
だから自分の存在価値を示すことができて、上司や同僚から高い評価を得ることにつながるのである。





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Last updated  2015.04.21 06:58:54
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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